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新病院における最初の医学雑誌発刊にあたって

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Academic year: 2021

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新病院における最初の医学雑誌発刊にあたって

院長  丹 野 三 男

 新病院移転後早や1年になるが,新装成った病院から夕暮の愛宕山を眺望しつつ,日常診療の結 集である医学雑誌の巻頭言として病院発展の歴史をふり返ってみたい。  当院の創立は昭和5年2月1日で,当時不況の中で医療をうけることの出来ない市民を対象とし た社会政策として,東二番町に5つの診療科,30の病床,16人の職員で開院した。  その後患者増と共に昭和14年には170床の病院を新設するに至った。然し昭和20年7月,戦災 のため一時は廃嘘と化したが当時の先輩達の懸命な努力によっていち早く復興し,更に2回の増築 を重ね,310床の前病院に迄発展した。  然しながら近代医療を行うためには,また市民の医療に対する要望に答えるためには旧病院はあ まりにも狭隆であり,また建物,施設の面でも極めて老朽化したので,10数年以来新病院の建設が 話題になった。これが漸く実を結び,昭和48年市立病院整備審議会が発足し,自治体病院としての あるべき性格,規模,運営方針等についての基本構想が答申され,これに基づいて凡そ2年の歳月 を要して現在地清水小路に新病院が建設され,昭和55年7月1日に移転,診療を開始するに至った。  一般病床447床,伝染病床50床で14の診療科,病理科と共に高等看護学院が併設されている。  診療の基本方針としては第1に総合病院としての包括的な診療を行うと共に,臨床検査部門,放 射線部門,手術部門等の中央診療部門に高度の医療機器を設備したので,これ等を充分に活用して 各診療科の特長を発揮した専門診療に力を入れていくこと,第2は救急医療特に2次救急を充実し ていくこと,第3は医師や医療従事者の卒前,卒後の臨床実習の場としての教育病院の機能を高め ていくことと考えている。  現在,学術活動としては本誌の発刊を初め,CPCも毎月1回,近くの開業医師も参加して定期的 に開かれており,また各部門では学会発表,カンファランス,勉強会も盛んに行われている。  新病院移転後,外来,入院共に患者が多くなり,診療の内容も深くなり,職員一同極めて多忙な 毎日を送っている現況である。然しながら医療はあく迄も学術的基盤に立つべきものであるから今 後全病院的にこのムードを盛りあげていくことが大切であり,この中にこそ本誌の発展もあると考 えるものである。 Presented by Medical*Online

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