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WIDEプロジェクトと最新インターネット技術研究動向:1.WIDEプロジェクト:研究活動の概要と関連プロジェクト

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Academic year: 2021

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(1)プロジェクトと最新インターネット技術研究動向. 特集. 1. WIDE プロジェクト: 研究活動の概要と関連 プロジェクト 砂原 秀樹. 奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科 [email protected]. 今回の特集で取り上げる以外に,WIDEプロジェクトでは,データリンク層の制御方法やルーティング 技術といった下位層の技術から,アプリケーションやそれらを用いた社会的活動まで多岐にわたって 研究を行っている.ここでは,WIDEプロジェクトにおける研究活動の概要を示すとともに,WIDEプロ ジェクトと連携して進められている関連プロジェクトを紹介する.. の開発を行っている Tahi Project. エリアとワーキンググループ. ☆3. などがある.その. 他,DDoS 攻撃時などに用いられるソースアドレス詐 称に対して追跡を行う技術について検討を行っている.  現在 WIDE プロジェクトは,研究テーマごとに目標を. IP Traceback ワーキンググループ,Mobile IP/Network. 明確に設定したワーキンググループ単位で活動してい. Mobility/Mobile AdHoc Network などの Layer 3 モビリテ. る.これらのワーキンググループは,図 -1 に示す 6 つ. ィ技術. のエリアに分けられており,各エリア 2 名計 12 名のエ. キンググループなどがある.. 1). に関する研究開発を行っている Nautilus6 ワー. リアディレクタによって研究の進捗や成果のレビューが. トランスポートエリア. 綿密に行われている.  以下では,各エリアの概要と主なワーキンググループ.  4 層以上のプロトコルについて議論するワーキンググ. の概要について述べる.. ループが属す.なお必要に応じて 2 層のプロトコルに 関する議論も含まれる.. インターネットエリア.  ここでは,SCTP(Stream Control Transmission Proto-.  3 層を中心としたプロトコルについて議論するワーキ. col)や,DCCP(Datagram Congestion Control Protocol). ンググループが属す.. などのトランスポートプロトコル全般に関する議論を行.  IPv6 プロトコルスタックの実装において国際的に中. っている SCTP ワーキンググループ,DNS のプロトコル. ☆2. ならびに運用に関する問題について議論を行う DNS ワ. や,IPv6 プロトコルスタックの相互接続性検証ツール. ーキンググループ,双方向での通信が可能な小型地球局. 心的役割を果たした KAME Project. ☆1. ,USAGI Project. を用いた衛星通信システムのインターネット上での利用 ☆1 ☆2 ☆3. http://www.kame.net/ http://www.linux-ipv6.org/ http://www.tahi.org/. について研究する DVB-RCS ワーキンググループ,オー バレイネットワークおよびそのアーキテクチャの研究開. IPSJ Magazine Vol.46 No.8 Aug. 2005. 869.

(2) Security Area. Application Area. Transport Area. Internet Area. General and Deployment Area. プロジェクトと最新インターネット技術研究動向. Operation/Management Area. 特集. 参考: http://www.wide.ad.jp/project/area-j.html. 図-1 6つの研究エリア. 発・運用を行う IDEON ワーキンググループ ,制御ネ. の PKI 適用実験を行う moCA ワーキンググループ,検. ットワークへの IP 技術の導入の課題を検討する taca ワ. 疫ネットワーク技術など IPv6 ネットワークでのセキュ. ーキンググループなどがある.. リティ技術に関する検討を行う secure6 ワーキンググル. 2). ープがある.. アプリケーションエリア  インターネットを用いた応用技術の,その実装,実験,. 管理運用技術エリア. 応用などについて議論するワーキンググループが属す..  インターネットにおけるネットワークおよびサーバの.  自動車をインターネットに接続する際に必要な技術お. 管理・運用技術に関して議論するワーキンググループが. よびその応用について検討を行っているインターネット. 属す.. カーワーキンググループ,位置情報に関する技術を扱う.  WIDE プロジェクトが関連するネットワークトラフィ. iGeoid ワーキンググループ,RF-ID(ICtag)に関連する. ックの計測および解析を行う MAWI ワーキンググルー. 技術とその応用について議論を行う auto-id ワーキング. プ,WIDE インターネットの構築・運用に関する議論と. グループ,実空間に存在する人や物とインターネット上. 実践つまり WIDE インターネットの運用そのものを行っ. のエンティティを関連づけ取り扱うためのアーキテクチ. ている two ワーキンググループ,ENUM 運用トライア. ャについて議論を行う Spears ワーキンググループ,計. ルの実施および ENUM 対応のサーバ・クライアントの. 測データやコミュニケーションの状況などネットワー. 実装に関する議論を行っている ENUM ワーキンググル. クに関連する情報を可視化する方法や技術に関する議. ープ ,分散ネットワーク管理技術全般に関する議論お. 論を行う netviz ワーキンググループなどがある.また,. よびツールの開発を行っている netman ワーキンググル. Emacs 上で動作するメール(ニュース)リーダ Mew や. ープなどがある.特に,トラフィック計測および統計処. プレゼンテーションソフトウェア MagicPoint,電子メー. 理,トラフィックの解析は実際のインターネット運用に. ル配送システム smtpfeed など,このエリアに属すワー. 重要な技術であり,他のワーキンググループ等での活動. キンググループから誕生したソフトウェアも多数ある.. の評価にも大きく貢献している.. セキュリティエリア. 3). ジェネラル/デプロイメントエリア.  セキュリティに関連する議論を行うワーキンググルー.  他のエリアに属さない一般的な議論およびデプロイメ. プが属す.IPsec 技術に関する議論を行う IPsec ワーキン. ントに関して議論を行うワーキンググループが属す.特. ググループ,CA の運用実験と WIDE プロジェクト内で. にレイヤに横断的な議論や,各技術を統合的に利用し構. 870. 46巻8号 情報処理 2005年8月.

(3) WIDE プロジェクト:研究活動の概要と関連プロジェクト. ☆6. ☆7. 成している社会的取り組みなどが行われている.. 標準化の拠点として EPC Global.  たとえば,インターネットを用いた高等教育を実現す. 協力しながら活動を進めている.. る技術,社会的枠組み,運用技術を実証実験を通して検.  このほか,気象センサを中心にセンサネットワーク. 討する School of Internet ワーキンググループや,複数. 技術の研究開発やその応用の検討,気象センサネット. のノードプロセッサを用い実ネットワークをエミュレー. ワークから得られる情報の教育への応用を議論する Live. トする環境を構築する技術とその支援技術の研究開発を. E! プロジェクト. 行う Deep Space One ワーキンググループ,衛星を利用. JGN-II. ☆9. したインターネット構築技術の開発を行っている AI ワ. ネット関連組織と協力しながら,研究開発・標準化に努. ーキンググループ ,などがある.また,IPv6 普及にあ. めている.. たり問題となってくる仕様/実装/運用上の欠陥を取り.  このように,WIDE プロジェクトはインターネット研. 除き,移行を促進するための議論を行っている IPv6-Fix. 究の拠点の 1 つとして日本国内においても国際的にも. ワーキンググループ ,もここに属す.. 重要な役割を果たしてきていると自負している.これら. 3. 4). 5). ☆8. や Auto-ID Lab. と. ,10Gbps 以上の超高速ネットワーク. とも密接に連携しており,国内外のインター. は,WIDE プロジェクトを支援してきてくださった多数. 関連プロジェクト. のスポンサーの方々と,学生を中心とする若手研究者の 方々の熱意のおかげである.ここに謝意を表したい..  WIDE プロジェクトを中心として ISP と連携し技術開 発や運用にあたっている活動や WIDE プロジェクトから 誕生した技術を核にビジネス展開や応用開発を進めてい る関連プロジェクトなどもある.これらは,インターネ ット全体の運用や開発された技術の広範囲への普及に大 きく貢献している.  ISP 同士の接続技術の開発と接続拠点の運用は NSPIXP として活動を進めてきた.現在,東京地区と大阪地区で 分散型の接続拠点の運用を行うとともに,IPv6 の接続拠. 参考文献 1)島 慶一,湧川隆次: WIDEプロジェクトにおけるIPv6モビリティ技術 の研究開発,情報処理,Vol.46, No.8, pp.879-886 (Aug. 2005). 2)斉 藤 賢 爾, 飯 村 卓 司: Peer-to-Peer技 術, 情 報 処 理,Vol.46, No.8, pp.906-911 (Aug. 2005). 3)藤 原 和 典, 米 谷 嘉 朗: ENUMとIP電 話, 情 報 処 理,Vol.46, No.8, pp.899-905 (Aug. 2005). 4)藤枝俊輔,渡部陽仁,片岡広太郎,アフマド フスニ タムリン: アジア のインターネット基盤と衛星インターネット技術,情報処理,Vol.46, No.8, pp.872-878 (Aug. 2005). 5)吉藤英明,廣海緑里: IPv6-Fix: IPv6普及期に向けた取り組み,情報処理, Vol.46, No.8, pp.887-893 (Aug. 2005). (平成17年7月14日受付). 点の運用も行っている.  DVTS は,高品位のディジタルビデオをインターネッ トを通して伝送するシステムとして,WIDE プロジェク トで誕生した技術である.この技術を応用した商品やサ ービスの開発・普及を促進するための DVTS コンソーシ ☆4. アム. が組織されている..  自動車をインターネットに接続し,種々のセンサ情 報を集め活用したり,自動車で利用されるインターネ ットサービスのための技術開発を行う業界組織として InternetITS 協議会. ☆5. が設立されており,WIDE プロジェ. クトは中心的役割を果たしている.  実世界とインターネットを結びつける技術として RF-ID が注目されているが,そうした技術の研究開発や. ☆4 ☆5 ☆6 ☆7 ☆8 ☆9. http://www.dvts.jp/ http://www.InternetITS.org/ http://www.epcglobalinc.org/ http://www.auto-id.jp/ http://www.live-e.org/ http://www.jgn.nict.go.jp/. IPSJ Magazine Vol.46 No.8 Aug. 2005. 871.

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