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Long-term detection of seasonal influenza RNA in faeces and intestine.

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Academic year: 2021

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博士論文審査結果の要旨

学位申請者

廣 瀬 亮 平

主論文 1 編

Long term detection of seasonal influenza RNA in faeces and intestine. Clinical Microbiology and Infection. 2016. Epub ahead of print.

審 査 結 果 の 要 旨

ヒトインフルエンザ A 型 B 型ウイルス(IAV/IBV)は上気道で感染を起こすが,腹痛,嘔吐,下痢とい った腹部症状を認める症例が散見され,腸管でウイルスが感染・増殖している可能性が指摘されてい る.申請者らは,下記研究を行い IAV/IBV における腸管感染の可能性の評価を目的とした. IAV/IBV と診断された患者に対して前向き観察研究を行い,全 22 症例で糞便,喀痰を採取し IAV/IBV RNA の検出・定量を行った.うち 2 症例は 35 日間継続して検体を採取し解析することが可能であった. また,IAV 感染後に腸炎を発症した症例に対して大腸内視鏡検査・生体組織採取を行い,定量的 PCR・免疫組織化学染色にて IAV の腸管での感染を評価した. 全 22 症例のうち,定量的 PCR により糞便から IAV/IBV が検出されたのは 8 例(36.4%)であった.糞 便から IAV が検出された群(陽性群)は 5 例(71.4%)に消化管症状を認め,糞便から IAV が検出されなか った群(陰性群)は 1 例(8.3%)に消化管症状を認め,陽性群は陰性群に比して有意に消化管症状が出現し た(P = 0.009).全身症状,上気道症状については両群間に有意差を認めなかった.また陽性群の年齢の 中央値は 77.5 歳,陰性群は 34.5 歳であり,陽性群の方が有意に高齢であった(P = 0.014). 継続して経過観察可能であった症例は,痰検体のウイルスコピー数は,第 1 病日をピークに徐々に低 下していき,第 10 病日以内にはウイルスコピー数は検出不可能レベルとなった.一方,採取された便 検体のウイルスコピー数は,痰検体が陰性化した後も 2 週間にわたり検出され続けた.また第 1 病日 に採取した痰検体と便検体のウイルス分離培養はともに陽性であった. 大腸内視鏡にて全結腸観察が可能であった症例は,横行結腸と S 状結腸の一部に粘膜の線状発赤と 軽度びらんを認めたため,粘膜炎症部位よりそれぞれ生体組織検査を施行した.定量的 PCR の結果, 横行結腸から採取した組織は陰性であったが,便検体と S 状結腸から採取した組織は陽性となり IAV RNA が検出された.またそれぞれの組織において IAV に対するモノクローナル抗体での免疫組織化学 染色を行ったところ,横行結腸から採取した組織は陰性であったが,S 状結腸から採取した組織は大腸 粘膜上皮に陽性細胞を複数認めた.陽性細胞を認めた部位は Hematoxylin-Eosin 染色にて炎症所見を認 めた部位に一致していた.

本研究によって,以下の事が明らかになった.(i) IAV/IBV 感染者の 36.4%で便からウイルス RNA が 検出された.(ii) 糞便から IAV が検出された群は,腹部症状との相関が認められた.(iii) IAV/IBV 感染 者において痰からウイルス RNA が検出されなくなった後も便から長期にわたりウイルス RNA が検出 された. (iv) IAV 感染後の腸炎症例の大腸生体組織において,定量的 PCR と免疫組織化学染色ともに IAV 陽性となり IAV 感染・増殖が示唆された. 以上が本論文の要旨であるが,IAV/IBV が腸管で感染・増殖を起こしている可能性を強く示唆する ものであり,医学上価値のある研究と認める. 平成 28 年 9 月 15 日 審査委員 教授

髙 山 浩 一

㊞ 審査委員 教授

田 中 秀 央

㊞ 審査委員 教授

松 田 修

参照

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