Phenakistoscope とそのテクノロジー
Phenakistoscope とそのテクノロジー
PHENAKISTOSCOPE AND ITS TECHNOLOGY
……….
橋本 英治 芸術工学部まんが表現学科 教授
Eiji HASHIMOTO Department of Manga Media, School of Arts and Design, Professor
………. 要旨 Phenakistoscope は 1832 年に発明された映像遊具である。 これは映画の原型とみなされ、映画史の教科書の中でオープ ニングを飾る発見として華々しく登場する。今日でも映画の 原理を理解するための教育遊具として広く使用されている。 その構造は簡単で誰にでも作ることができる。 しかし、この遊具を通してアニメーションの動きを感じる ことは意外に難しい。Phenakistoscope を扱うためにはそれな りの技術やコツが必要なのである。その難しさは、三つの要素 が絡み合うからだと想定される。 1.ディスクの回転速度 2.スリット 3.スリットの向こう 側の図像 こ の 奇 妙 な 遊 具 は 、Cinématographe ( 映 画 ) や Tachistoscope といった大掛かりな装置に利用されている。本 論文の目的は、そのテクノロジーの歴史をたどりながら、21 世紀の最先端の技術によって、より簡単にアニメーションを 表現できる技術的集合体としてのPhenakistoscope を、芸術 作品を事例に技術変遷の中で具体的に跡付けることである。 Summary
Phenakistoscope is the well-known visual toy invented in 1832. This is regarded as a prototype of a Cinématographe (movie), and its mechanism is described on the first page in the textbook of film history. It has been used widely as the educational equipment to understand a principle of Cinématographe (movie) and animation even today. The structure is very simple, so that everyone can make it with easiness.
But it's a little difficult to feel a movement of animation through this toy. To get the hang of this visual toy, we need a bit more practice to spin the disk steadily. The difficulty is derived from three elements interlocked.
1. The rotating speed of the disk 2. Slit
3. Thither view through slit
This strange visual toy is applied for large-scale equipment such as Cinématographe (movie) and Tachistoscope. In this paper, I trace the history of Phenakistoscope and the applications of it especially about artworks(ex. Toshio Iwai). Furthermore I indicate a possibility of modern version Phenakistoscope as the technical aggregate to which amazing animation can be expressed more easily by the 21st century technology for example stepping motor, microprocessor, etc..
0.Phenakistoscope の語源について
Oxford English Dictionary に よ る と 1834 年 に Phenakistoscope という名前が登場したと記述されて いる。 語源 は「 あざ むく装 置」と いっ た意 味で 、ギリ シャ語 の φενακίζειν (phenakizein)(あざむく)から だとさ れる 。 他に Zoetrope といった筒状の装置も考案されてい る 。 語 源 は や は り ギ リ シ ャ 語 で ζωή( life) + τροπος (turning)(回転する生命)といった意味である。 語源か ら明 らか なよ うに、 本来動 かな いも のが 動く ことが 、こ うい った 視覚装 置の驚 きで あり 、そ こから 日本語 とし ての 「驚 き盤」 として 翻訳 され たの であろ う。残念 なが ら どの よう な 経緯で「 あざ むく 」か ら「驚 き」に 翻訳 され た か 現在文 献等で 確定 する こと はでき ない。 Phenakistoscope は、映画の原理を知るために非常 に簡単 で安 価に 製作 できる 視覚装 置で ある 。小 中 学生 対象の ワー クシ ョッ プ等で も使用 され るこ とが 多々あ る。筆者 も多 少その 運営 に 関わっ た こ とが ある。「 春休 み こ うべ こども映画教室」(2014 年 3 月 30 日(日) 13: 00〜)(神 戸映 画資 料 館) では 、講 師に 小池 照男 (実験 映画 作家 )を 招い て 親子でPhenakistoscope の 製作を 行っ た。 子供 たちは それぞ れ思 い思 いの 絵をス リット が穿 たれ た厚 紙の円 盤に描 き鏡 を通 して 映像が 動くこ とを 楽し んだ (図1)。 図1 Phenakistoscope こ う し た 製 作 の 現 場 に 立 ち 会 っ た 際 に 講 師 の 小 池 より気 にか かる 話を 伺った 。 「 最 近 の 子 供 た ち の 中 に は ス リ ッ ト を 通 し て コ マ が 動いて いる こと を認 識でき ないこ とが ある 。」 つ ま り 子 供 た ち は 驚 か な い 。 あ る い は 、 驚 け な い 。 アニメ ーシ ョン が見 えない 。見ら れな い。 ささ やかな ワーク ショ ップ の 事 実から 、動く 映像 に満 ち溢 れた 21 世紀の 子供 たち のプ リミテ ィブな 映像 への 注意 力の散 漫さを 推し 量る こと もでき よう。 子供 たち は 、 驚き盤 という 装置 を通 して 注意深 く運動 の成 り立 ちを 観察す る注意 力が なく なっ てしま ってい ると 想定 する ことも 可能か もし れな い。 しかし 、円 盤を 適度 な速さ で回 す こと 、さ らに 、そ れをス リッ トか ら覗 くこと 、とど めに 、鏡 の反 映を見 ること は、 実は 簡単 な作業 ではな い。 これ は大 人にと っ て も な か な か 難 し い も の で あ る 。 そ の た め に Phenakistoscope は改良され、Praxinoscope πράξις (action)+ scope(動きをのぞく)や Zoetrope が生 み出さ れた と考 えら れる。 そして 、 改 良が 進む につれ て構造 は複 雑に なっ てい く 。以下 の図 像を 参照 するこ
とで明 らか であ ろう (図2、図 3)。
図2 Praxinoscope
図3 Zoetrope 1.Phenakistoscope の原理 当代随 一の エッ セイ ストで ある外 山滋 比古 は、 文節 された「単語 」の連 なり や「。」で区 切ら れた 文章 の断 続がな ぜ自 然で 滑ら かに連 続した 意味 を形 成す るのか 、 その基 本原 理を 修辞 的残像 と呼ん だ。 そし て、 その発 想の原 点は 麦の 青々 とした 東京の 郊外 で耳 にし た琴の 音であ った 。琴 の音 は断音 であり 、一 つ一 つの 音は時 間軸上 で分 断さ れて いる。 それを 全体 とし て 把 握する ことで メロ ディ とな り一つ のまと まり にな る。 これを ヒント に映 画に つい ての言 及が行 われ る 。 「 映 画 の フ ィ ル ム は ひ と コ マ ひ と コ マ は 静 止 し て いる。 とな りと の間 には空 白部が ある 。こ れを 一定の 速度で 映写 する と、 おもし ろいこ とに フィ ルム のひと コマひ とコ マの 間に ある切 れ目が 消え てし まう 。そし て、動 きが でる 。運 動の方 は、フ ィル ムを まわ すから だとい うこ とで 説明 できる が、切 れ目 が消 える のはな ぜだろ う。 など と、 改まる までも なく 、残 像の ためで あるこ とは 、小 学生 でも知 ってい る。 前の コマ の映像 を見る 。そ れが 消え てもし ばらく の間 はそ の残 像が見 えてい る。 スク リー ンの上 では何 も写 って いな い瞬間 がある にも かか わら ず、人 間の目 は そ れを 感じ ない。 前の像 の残 曳が その 空白を つぶし てし まう から である 。 こうし て、 次々 像が 重なる と、切 れた フィ ルム である ことは まっ たく わか らなく なって しま う。」1 外山は コマ とコ マの 間を「 空白」 と呼 んで いる 。別 の文章 では 「フ ィル ムのひ とコマ ひと コマ の間 に白い 部 分 がな け れ ば 」2と 表現 し て い る。 こ の 言 い 回 しは 、 多少な りと も映 画に 関わっ た者な らば 首を ひね ること になる 。映 画の コマ とコマ の間に は桎 梏と した 闇があ ること を映 画関 係者 はよく 知って いる 。コ マの 映像が スクリ ーン に投 射さ れた刹 那、シ ャッ タが 回転 して次 のコマ が投 影さ れる まで光 を遮断 し続 ける ので ある。 映画の 観客 はコ マと コマの 間に黒 の闇 (あ るい は、そ こに微 かに 浮か ぶ灰 色のス クリー ン) を見 てい るので ある。 次章 で触 れる ことで あるが 、正 確に 述べ ると映 画がコ マと コマ の連 続によ って運 動を 表現 する のは、 外山が 述べ るよ うな 残像の 効果で はな い。 外山に とっ て、 映画 の動き をもた らす 残像 とい う表 現は、 言葉 につ いて の考察 の修辞 に過 ぎな い。 彼が注 目する 言葉 、特 に文 字の連 なりの 間に は、 紙の 表面と いう白 い余 白が まぎ れもな く存在 して いる 。 ここで 注目 した いこ とは、 外山の 述べ る「 残像 」と いう表 現が 正し いか 否かで はない 。個 々の 要素 (琴の 音、フィ ルム のひ とコ マ、一 つの単 語)に 注目 する と、 その要 素が 構成 する 総体を 見逃し てし まう こと に注意 をはら って いる ので ある 。 部分の 要素 がモ ザイ ク的に 集 ま る こ と で 全 体 を 成 立 さ せ る の で は な く 、 全 体 は 個々の 要素 に還 元で きない 新たな 総体 とし ての 意味を 持つの であ る。 それ が、 コ マの集 まり に還 元で きない 映画で あり 、単 語の 集まり に還元 でき ない 「文 章」と い う 存 在 で あ る 。 映 画 も 、 そ し て 、Phenakistoscope も単な る部 品の 集ま りでは なく、 新た なる 総体 なので ある。 この考 え方 は 1920 年代に心理学の世界を席巻した ゲシュ タル ト学 派の 思考を 見事に 敷衍 して いる 。そし て、ま ぎれ もな く、 ゲシュ タルト 心理 学は 音の 連続の 総体、 視覚 を中 心に した 運 動の総 体、 その 連続 性の印 象につ いて 数々 の実 験をお こなっ た 学 問で あっ た。 2.ゲシュタルト学派 ゲシュ タル ト学 派の 一つの 大きな 成果 は運 動( 特に 視覚) の印 象に つい ての考 察であ る。 視 覚 的 な 図 像 の 運 動 の 印 象 に つ い て の 研 究 は マ ッ
クス ・ ヴェ ル トハ イ マー (Max Wertheimer)の『運 動 視 の 実 験 的 研 究 』(“Experimental Studies on the Seeing Motion”)(1912 年)がある。彼は Tachistoscope (τάχιστο-ς(swiftest) + scope)(素早く見る装置の 意味) を用 いて 視覚 につい ての運 動の 印象 の研 究をお こなっ た。 円盤 にス リット を穿ち 、そ の背 後に 異なっ た素材 を提 示す る。 スリッ トの間 隔と モー タの 早さで 呈示時 間間 隔 (SOA)3や刺 激 対象呈 示時 間(ISI)が操 作 で き る 。 こ の 装 置 を 使 用 し て 三 種 類 の 仮 現 運 動 (apparent movement)(1)α 運動、(2)β 運動、 (3)γ 運動におけるβ運動について考察した。本来 動きの ない もの に動 きが感 じられ る現 象に 注目 したの である 。実 験の 主役 である Tachistoscope は大がかり な電気 仕掛 けのPhenakistoscope そのものであること は、写 真よ り明 らか であろ う (図4、図 5)。
図4 Tachistoscope と Max Wertheimer “History of Psychology” 2014 Vol. 17,p.154 より
図5 モータ、Tachistoscope、スコープ “History of Psychology” 2014 Vol. 17,p.156 より
先ずは 仮現 運動 につ いて簡 単に概 観す る。 (1)α運動について 図 形 の 大 き さ が 本 来 は 変 化 し て い な い に も 関 わ ら す、変 化し て見 える 運動。 ミュ ー ラー ・リ ヤー の図形 (図6)を交互に示すと伸縮運動が知覚される 。 図6 ミューラー・リヤー錯視 (Müller-Lyer illusion) (2)β運動について 空間上 の異 なる とこ ろに 位 置する 二つ の対 象が 、あ る時間 間隔 で表 示さ れた場 合、そ の対 象が 運動 として 知覚さ れる よう な現 象をい う。 提 示 さ れ る 対 象 の 時 間 間 隔 に よ っ て 大 き く 三 つ の 場合に 分け られ る。 ・約30ms 以下の間隔(約 33 フレーム毎秒)。二つの 光点は 同時 に点 灯し ている ように 感じ る( 同時 時相)。 ・約60ms 秒間隔(約 16 フレーム毎秒)。二つの光点 はなめ らか に移 動し ている ように 感じ る( 最適 時相)。 この運 動をφ(ファイ)現象と呼ぶ。 ・約200ms 秒以上の間隔(約 5 フレーム毎秒)。二つ の光点 はそ れぞ れ別 の光点 として 認識 され 、運 動は知 覚され ない (継 時時 相)4。 この現 象は コル テの 法則(Korte's law)として定式 化され てい る5。 ・呈示 時間 間隔 が一 定なら ば、刺 激輝 度の 上昇 ととも に、最 適空 間距 離が 増加す る。 ・空間 間隔 が一 定な らば、 刺激輝 度の 上昇 とと もに、 最適時 間間 隔が 減少 する。 ・刺激 輝度 が一 定な らば、 空間距 離の 増加 とと もに、 最適時 間間 隔は 増加 する。 これを 数式 化す ると φ=f(s/(i * g)) s:刺激対象間の空間距離 。 i:対象の刺激強度。 g:刺激対象呈示時間+呈示時間間隔 。 この数 式は 三つ の条 件が絡 まり合 って 、φ 現象が発
生する こと を示 唆し ている 。つま り、φ 現象は三つ巴 の現象 であ り、 単純 に説明 が出来 るも ので はな い。 そ れゆえ 、古 典的なPhenakistoscope で φ 現象がきちん と 出 現 す る の は あ る 種 驚 き な の で あ る 。 逆 に Phenakistoscope でアニメーションが見えづらいこと も実は 大い にあ りう ること である 。 (3)γ運動 光点の 明滅 の際 に光 点が膨 張・収 縮し て見 える よう な運動 を指 す。 映画もφ 現象が発生する絶妙な状態によって動きを 表現し てい る 。先 に触 れた 外山滋 比古はφ 現象を比喩 的に残 像と 述べ た。厳 密な 意味ではφ 現象と残像は全 く異な るも ので あ る 。仮に 網膜に 残像 が残 ると 仮定す ると、 その 像が 網膜 上に重 畳され て明 確な 像を 見るこ とがで きな くな る。 昔のテ レビ 放送 (1960 年~1970 年)ではナイター 中継の ライ トが 糸を 引くよ うに見 えた り、 夜の 車の尾 灯が流 れて 見え たり するこ とがあ った 。こ れは 、当時 のビデ オカ メラ の撮 像管が 強い光 を受 光す ると 残像が 残るた めで あっ た。 人間の 目に残 像が のこ るの であれ ば、世 界は 明る い光 が尾を 引くよ うに 見え るこ とにな ってし まう 。 β 運動 (φ 現象)は残像ではなく、目に ついて の時 間軸 上で の間歇 運動の 識別 能力 を問 題にし ている ので ある 。 身近な とこ ろで β運 動を利 用した 技術 の一 つが 、ダ イ ナ ミ ッ ク 点 灯 で あ る 。 た と え ば 、 発 光 ダ イ オ ー ド (LED)を 100Hz (10ms)程度で点滅させると、人の 目に は LED が常時して点灯しているように見える。 時間軸 上で 点滅 を識 別でき ない。 つま り、 β運 動の同 時時相 であ る。 これ により 電力の 節約 や明 るさ の調節 が可能 にな る。 ただ し、点 滅 の速 度に よっ てフ リッカ ー に よ る 健 康 被 害 も 発 生 し て い る6。 点 滅 周 期 を 5Hz 程 度(200ms)に すると 人の 目に は LED の 点滅 として 認識さ れる 。駅 や店 先で表 示され てい る多 くの 発光ダ イオー ド(LED)の表示は常時点灯ではなく、ダイナ ミック 点灯 だと 考え られる 。これ はβ 運動の 30ms 以 下の間 隔の 点滅 によ り実現 されて いる 。 Tachistoscope にしろ、Phenakistoscope にしろ、 発光ダ イオ ード によ るダイ ナミッ ク点 灯に しろ 、その 原理は 刺激 対象 呈示 時間や 呈示時 間間 隔を うま く制御 した仕 掛け なの であ る。 ここで 冒頭 に述 べたPhenakistoscope の運動観察の 困難性 (動 きを 見る ことが できな い) につ いて 思い出 しても らい たい 。Phenakistoscope で動きを見るには 人力で ディ スク を適 切に 一 定の速 度で 回転 させ なけれ ばなら ない 。そ れは いささ か難し い技 能で ある 。 ゲシ ュタル ト心 理学 者は モ ータ という 当時 最新 の技 術で、 その困 難を 回避 しよ うとし たに相 違な い 。 3. Tachistoscope とモータ 1920 年代、ヴェルトハイマーの生きた時代は、点滅 の時間 等の 制御 が非 常に難 しい課 題で あっ た。 光源自 体を自 在に 点滅 させ ること が難し かっ た。 その ため光 源と観 察者 の間 に円 盤状の スリッ トを 置き 、そ れを一 定の速 度で モー タに よって 回転さ せる こと で点 滅 時間 や 提 示 時 間 間 隔 を 制 御 す る 工 夫 が 必 要 と さ れ た 。 Tachistoscope は Phenakistoscope の原理とまったく 同じで あり 、円盤 の回 転の 動力が 手動 か 電 動(モ ータ ) か の 違 い で あ る 。Tachistoscope はモータによって成 立した とい って も過 言でな い7。 と こ ろ で 永 久 磁 石 型 電 動 モ ー タ の 歴 史 を 紐 解 く と 、 その発 明は 決し て古 くない ことが わか る。 歴史 を遡っ ても 100 年あまりである。Tachistoscope はモータの 回転速 度( 正確 には プーリ ーのサ イズ )を 変え ること によっ て点 滅時 間や 提示時 間間隔 を可 変す るこ とがで きる。 それ は非 常に 大がか りなシ ステ ムで あり 簡単な 実験装 置で はな い。 ヴェル トハイ マー は恩 師フ リード リ ッ ヒ ・ シ ュ ー マ ン (Friedrich Schumann) の 助 け を得て 、そ の装 置を 使うこ とがで きた ので ある8。 ここで モー タの 歴史 を概観 する。 モー タ は 1824 年 のアラ ゴの 円盤 (Arago's Disk)の発明等が基礎とな ってい る 。1834 年トーマス・ダヴェンポート( Thomas Davenport ) は 最 初 の 実 用 的 な 直 流 電 動 機 (DC
electrical motor)を 生み出 した。その後 、多くの科 学 者の努 力に より 改良 がかさ ね られ、1910 年代の初めに 直流・ 単相 交流 に関 わらず 運転で きる 小型 電動 機(ユ ニバー サル モー タ) が発明 される 。 歴 史 の 事 実 と し て 、 モ ー タ が 実 用 に な る の は 1910 年以降 とい うこ とで ある。 ゲシュ タル ト心 理学 の嚆矢 の一冊 であ るヴ ェル トハイ マーに よる 『運 動視 の実験 的研究 』が 発表 され た年は 1912 年であり、まさにモ ータの 大衆 化の 夜明 けの時 代だっ た 。 モー タが なけれ ば『運 動視 の実 験的 研究』 も生ま れ る こと がな く、そ して、仮現 運動の 考察 もな されな かっ たと 考え られる 。 同 様 に Phenakistoscope が そ の 祖 先 と さ れ る 映 画 (Cinématographe) も ま た そ の オ ー ト メ ー シ ョ ン 化 (自動 化) には 、モ ータの 技術が 欠か せな かっ た。 フ ラ ン ス に お い て 映 画 の 発 明 者 と 目 さ れ る リ ュ ミ エ ー ル 兄 弟 (Auguste Marie Louis Lumière, Louis Jean Lumière)は、映画撮影・映画投影の動力として 人間の 力( 手回 し) に頼っ ていた 。一 定の 速さ で クラ ンクを 回転 させ る技 術こ そ が、映 画カ メラ マン や映写 技師に 求め られ た才 能であ る(図7)。フランスでの映 画の誕 生が1895 年 12 月 28 日だとすると、その時代 一定の 速度 で回 転す る電動 のモー タは まだ 一般 的でな かった 。映 写技 師が 手動で 映写機 クラ ンク を回 すこと か ら 解 放 さ れ る の は 、 つ ま り モ ー タ の 時 代 到 来 は 13 年ほど の後 であ る。 映写機 がモー タ駆 動に なっ たのは 1908 年のことである9。映 画には カメ ラと 映写 機が必 要であ る。 映写 機は 据え置 きであ るた め、 そ の 重量や 電源設 備に つい てそ れほど 頓着し なく て済 む。 一度設 置・配 電す れば 以降 は継続 的に使 用で きる 。 対 し て 映 画 カ メ ラ は 撮 影 の た め に 持 ち 運 ぶ も の で あり、 また 撮影 現場 の電源 がある わけ でも ない 。 モー タにた よれ ない ので ある。 つまり 、つ い最 近ま で電力 のいら ない 動力( 例えば ぜ んまい 式(clockwork power system))が使われていたことに納得がいく。 それに して も 1910 年代から現在に至るまでモータ は 大 き く 重 い 。 電 動 化 さ れ た Cinématographe も Tachistoscope も非常に大 がかりで特殊な装置であり、 一般に 人の 目に 触れ る 代物 ではな かっ た 。 映画 館の裏 の映写 室や 大学 の研 究室に ひっそ りと 存在 し つ づけ、 今も変 わら ずそ こに ある 裏 方であ る。
図7 The cinématographe Lumière in projection mode(Louis Poyet - Bernard Chardère, Les Lumière, Payot Lausanne,
1985; Credits: Archives Château Lumière.)
4.モータ・テクノロジーの革新
モータ の進 化し た一 つの形 がステ ッピ ング ・モ ータ (Stepping Motor )10で あ る 。Baby of the Motor
Family とも 言わ れ、 モー タの中 では 一番 の新 参者 で ある。 その 原型 が作 られた のは 1910 年頃と言われて いる11。1933 年にイギリス海軍がコンパスのジャイロ や標的 の指 示器 に使 い、後 にアメ リカ 海軍 が第 二次世 界 大 戦 で 使 用 し た ら し い12。 軍 事 目 的 で あ り 民 間 か ら かけ離 れた もの であ った こ とは確 かで ある 。 このス テッ ピン グ・ モータ が一般 的に 使わ れる よう になっ たの は、1960 年代であった。国産品としては山 洋電気 株式 会社が 1959 年一号機の生産を開始した。 ただし 、当 時の ステ ッピン グ・モ ータ はそ の制 御のた めに、 真空 管や トラ ンジス タを多 数用 いる 装置 が必要 であっ た。 その ため モータ 自体よ りも 制御 ・駆 動装置 が大が かり なも のに なって しまう 本末 転倒 な結 果に至 ってい る。 とはい うも のの 、そ うした マイナ スを 補う に足 る 特 徴がこ のモ ータ には ある 。 それ故 、今 日に 至る まで絶
え間な い進 歩を 遂げ てきた のであ る。 その 鍵は オープ ンルー プ制 御 で あっ た。 本来モ ータ は直 流で あろう が交流 であ ろう が、 適切 な電圧 をモ ータ に印 加する と自動 的に 回転 する 。この 特性は 非常 に便 利で あり、 我々が モー タに 対し て期待 してい る根 本的 な機 能を満 たして いる 。回 るこ とが目 的の装 置、 例え ば洗 濯機、 扇風機 、ク ーラ ー室 外機、 ジュー サー ・ミ キサ ーなど は、回 るこ とで 基本 的な目 的が満 たさ れる 。し かし、 モータ が何 回転 して 軸がど の位置 にい るの か 、 また、 回転速 度は どれ くら い なの かを瞬 時に 知る ため には 非 常に面 倒な 工夫 が必 要とな る。モ ータ 自体 は自 由気ま ま に回 って おり 、自 分がど れ位の 速さ で何 回回 転した のか知 らな い 。 その 速さや ロータ (回 転軸 )の 位置、 回転数 を知 るた めに は、外 部から モー タを モニ ターし て制御 する 必要 が出 てくる 。 クロー ズド ルー プ制 御、換 言すれ ばフ ィー ドバ ック系 の制御 が必 要に なる (図8)。 図8 フィードバック図式 これに 対し てス テッ ピング ・モー タは 、フ ィー ドバ ック系 の制 御を 必 要 としな い。自 分が 何回 転し ている のか、 ロー タ( 回転 軸)は 現在ど の位 置に いる のか、 そして 、ど れく らい の速さ で 回転 して いる のか 、そう したす べて の情 報を モータ 制御 す るシ ステ ムが 把握し ている から であ る。 こうし た制御 をオ ープ ンル ープ制 御とい う。 フィ ード バック 系が必 要な いの で、 そのシ ステム は非 常に 簡単 なもの となる13。 それで はス テッ ピン グ・モ ータは 何故 オー プン ルー プ制御 可能 なの か。 それは ステッ ピン グ・ モー タが、 入力さ れる パル ス数 にした がって 、決 めら れた 回転角 度数で 回転 し静 止す る 構造 になっ てい るか らだ 。さら に回転 によ る誤 差も 蓄積さ れない 。よ り具 体的 に述べ るなら ば、モータ が受 けい れる1 パルスにつきロータ が 7.5 度回転する仕様のステッピング・モータは 48 パルス で 360 度、つまり一回転する。 7.5×48=360。 また 、1 パルスを 100ms の間隔で入力すると一回転す るに は100ms×48=4800ms(4.8 秒)かかることになる。 入力パ ルス の数 と そ の速さ によっ てス テッ ピン グ・モ ータは 精確 に動 作す るので ある。 結論と して ステ ッピ ング・ モータ はそ れを 制御 する システ ムが 責任 をも って 入 力パル ス数 とそ の速 さを管 理すれ ば、 その 回転 を自在 に制御 する こと が可 能 とな るので ある 。 こ こ だ け 見 る と 良 い こ と ば か り の よ う に 考 え ら れ るが、 実は 入力 パル ス数と その速 さを 管理 する ことは 決して 簡単 なこ とで はない 。 管理 する ため の面 倒な論 理回路 を組 まな けれ ばなら ない。 電源 をつ なげ ば動く モータ とは 違う のだ 。 少な くとも 以下 のよ うな 機能が 実装さ れな けれ ばな らなく なる 。 (1) ク ロ ッ ク パ ル ス ジ ェ ネ レ ー タ ( モ ー タ に 送 る パ ルスを 生成 する)。 (2) 周 波 数 可 変 機 能 ( パ ル ス の 生 成 の 周 波 数 を 変 化 させる )。 (3) 励 磁 モ ー ド の 切 り 替 え 機 能 ( モ ー タ の ト ル ク 等 の特性 を変 化さ せる。1 相励磁、2 相励磁、1・2 相励磁 等があ る)。 (4) 励 磁 相 制 御 機 能 ( モ ー タ の 励 磁 コ イ ル に 駆 動 信 号(パ ルス )を 配分 する)。 (5) 回 転 方 向 切 換 機 能 ( ロ ー タ ( 回 転 軸 ) の 回 転 方 向を変 える)。 (6)モータ起動・停止機能。 (7) 電 力 増 幅 機 能 ( 入 力 パ ル ス に 呼 応 し て 励 磁 電 流 を増幅 する)。 本 章 冒 頭 に 述 べ た 真 空 管 や ト ラ ン ジ ス タ に よ る 制 御・駆 動装 置が 大が かりな ものに なっ てし まう の はこ うした 七つ のう んざ りする 論理回 路を いち いち 作成し なけれ ばな らな いか らであ る 。 ス テ ッ ピ ン グ ・ モ ー タ が い く ば く か 普 及 し だ し た 1960 年代は、七つの機能を制御する安価な論理回路と しての シス テム (デ バイス )が存 在し なか った 。 すべ
てオー ダー メイ ドで 製作さ れてい た。 それ 故、 ステッ ピング ・モ ータ の使 用は シ ステム を自 前で 調達 ・開発 できる 沖電 気工 業、NEC、IBM といった OA 機器製造 大手に 限定 され る 。1965 年山洋電気株式会社のステッ ピング ・モ ータ 生産 数は年 間数百 台だ った とそ の社史 に記さ れて いる14。 時代は 下っ て、 ステ ッピン グ・モ ータ を 便 利に 使い こなす ため に、 制御 ・駆動 システ ムに つい て改 良がお こなわ れる 。 「1975 年頃からは半導体技術の進歩に伴って、ステ ッピン グモ ータ 駆動 部の論 理回路 が IC 化され、これ により 装置 の駆 動部 に直接 モータ を付 ける ダイ レクト ド ラ イ ブ 方 式 が 確 立 し 、 シ リ ア ル プ リ ン タ ・ATM・ FAX・コピー機などに需要が拡大した。1982 年頃には フロッ ピー ディ スク やハ ー ドディ スク の読 み取 りヘッ ド駆動 部へ の採 用も 増加し 、 台頭 して きた 競合 メーカ ーとの 価格 競争 も峻 烈を極 めた。」15 1980 年以降、ステッピング・モータは日常の機材(プ リンタ 、デ ジタ ルカ メラ、 家電製 品) に大 量に 使用さ れコス トも 大幅 に削 減され る こと とな った 。制 御・駆 動部の 論理 回路 も小 型化、 低価格 化さ れて いく 。 つま り専 用 IC がレディメイドなものとして利用されるよ うにな った 。 例えば 、山 洋電 気 株 式会社 のデバ イス のカ タロ グを 見ると1987 年に専用の制御回路 IC PMM-8713 が発
売 さ れ て い る 。UNIVERSAL CONTROLLER for
Stepping Motor Driving と銘打っている。
「PMM-8713 はステッピング・モータの取り回しを 非常に 簡単 にす るこ とを目 的に開 発さ れて きま した 。 そして 、パルス 発生 器(パ ルスを 入力)、電力 増幅ト ラ ンジス タ、 直流 電 源 の三つ を用意 する だけ でス テッピ ング・ モー タユ ニッ トを簡 単に構 成で きる よう になっ ていま す。」16 先に説 明し た七 つの 論理回 路機能 の内 、四 つが 一つ のパッ ケージIC に詰め込まれている。サイズも 20mm ×7.6mm×5mm と大変小さい。このデバイスは 2010 年あた りま で現 役で 使用さ れてい た。 多 く のス テッピ ング・ モー タ制 御の 教科書 にも凡 例と して 掲載 されて いた。 そうし た汎 用デ バイ スの量 産とと もに 1990 年以降 組込み 型の マイ クロ プロセ ッサが 台頭 して くる 。固有 の制御 (レ ディ メイ ド )に こだわ らな い汎 用的 なプロ グラマ ブル な論 理回 路(マ イクロ プロ セッ サ) の登場 である 。オ ーダ ーメ イドか らレデ ィメ イド 、そ して、 セルフ メイ ドへ とデ バイス は変化 して いく 。 5.マイクロプロセッサの進撃 ここで マイ クロ プロ セッサ の歴史 を概 観し たい 。 1971 年に 4004 マイクロプロセッサが発売。intel 社は記 す。 「4004 マイ ク ロプ ロ セッ サー は 世界 初 のマ イ クロ プロセ ッサ ーで す。この 画 期的な 発明 が 、Busicom 社 の計算 機の 心臓 部と なり、 パーソ ナル ・コ ンピ ュータ ー (PC) を は じ め と し た 生 命 の な い 物 に も 知 性 を 与 えられ る道 が開 かれ ました 。」17 1976 年 Z80 が発売される。これ は日本で個人が所 有しう る最 初の メイン CPU(中央演算装置)とな る。 1980 年後半まで日本での CPU の中心的存在であった。 当時 Z80 CPU の価格は数万円であり、現在一般に使 用され てい るコ ンピ ュータ の上 位 CPU の価格と変わ らない 。 しかし 、ム ーア の法 則(あ るいは 、 そ の修 正案 であ るポラ ック の法 則) のごと く性能は 40 年前の Z80 が
0.58MIPS18に対 して2014 年の intel 社の CPU・Intel
Core i7 5960x(2014 年)は 238310MIPS に上り、そ の性能 比率 はな んと約41 万倍である19。 そ れ ぞ れ の 時 代 の ハ イ エ ン ド な マ イ ク ロ プ ロ セ ッ サ(Z80 にしろ Core i7)は、個人所有の比較的高価 なコン ピュ ータ とし て歩み を進め てき た。 仕事 ・家庭 の趣味 、具 体的 には 文書作 成等の 個人 利用 に用 いられ た。そ れに 対し て情 報端末 機器と して のパ ーソ ナル・ コンピ ュー タは 、一 般大衆 に は 1995 年を境に普及し たと言 われ る。Windows95 の発売である。それまで、 存在し てい たコ ンピ ュータ はたと え個 人に 手の 届く金
額の範 囲に あっ たと しても 、パー ソナ ル・ コン ピュー タとい うよ りも マイ クロ コ ンピュ ータ 、 略 して マイコ ンと呼 ばれ 特定 の人 々によ ってし か使 用さ れな い装置 であっ た。 こ こ で 誤 解 を 招 か ぬ よ う マ イ コ ン の 意 味 を 確 認 し ておく 。も とも とマ イコン の定義 はマ イク ロプ ロセッ サを組 み込 んだ マイ クロコ ントロ ーラ の略 であ る。し かし様 々な 成り 行きでmy computer20、つ まり「私( 自 分)の コン ピュ ータ 」の略 と思っ てい る人 も決 して少 なくな い。 どち らも 1995 年までのコンピュータのあ り方を 示し てい ると 思う。 マイコ ンの マイは 1995 年 を境に パソ コン (パ ーソナ ル ・コ ンピ ュー タ) のパー ソナル いう 言葉 に置 き換え られて いく 。 My(私)ではなくなり Person(個人)となり、見 ず知ら ずの 個人 がネ ットワ ークを 通じ て情 報を やり取 りする 世界 が一 般化 する 。 一方、 コン ピュ ータ の内部 に使わ れる マイ クロ プロ セッサ は 1990 年代からハイエンドな道(マイコン、 パソコ ン、 スマ ート フォン )とロ ーエ ンド な道 (組み 込みデ バイ ス) の二 手に分 かれる ので ある 。 マ イコン は物の 中に 埋没 する 。 これま で長 々と 話し てきた のは、 情報 機器 の花 形的 な存在 であ る ハ イエ ンドな プロセ ッサ の進 展を 称える ためで はな い。 むし ろ 逆に ローエ ンド なそ れに ついて 語るた めで ある 。 ロ ーエン ド なプ ロセ ッサ とは 、一般 のメー カー が玩 具、 家電、 車等に 組み 込ん で使 用する ローコ スト な CPU であり、特定の機能(玩具を動か す命令 を出 す、 クー ラーの ルーバ ーを 特定 の角 度で動 かす命 令を 出す 、車 のサイ ドミラ ーを 電動 で動 かす命 令を出 す等 )に 限定 された 役割を にな う。 こう したプ ロセッ サは 1990 年代までは、一般の個人が簡単に手 に入れ るこ とは 難し かった 。たと え運 よく プロ セッサ を入手 でき たと して も、そ れを動 かす ため のプ ログラ ム環境 は複 雑で 簡単 に個人 が手を 出せ る 代 物で はなか った。 6.プログラム可能性 例えば 、1980 年代、ハイエンドの CPU(マイクロ プロセ ッサ)(Z80)が手に入ったとしよう。実はこの CPU だけでは何もできない。いくら頭脳が存在しても、 そ れ が 動 か す 手 足 が な け れ ば 話 に な ら な い の だ 。Z80 をまっ とう なコ ンピ ュータ として 動か すた めに は以下 の よ う な 取 り 巻 き LSI(フ ァ ミ リ ー LSI)が 別 途 必 要 で あった 。
・Z80SIO(Serial Input/Output Controller) CPU と外部のターミナルの通信を行う LSI。 ・Z80CTC(Counter/Timer Circuit)
インタ ーバ ルタ イマ ー等の 制御を 行うLSI。
・Z80PIO(Parallel Input/Output Controller) CPU とデータをバイト単位で入出力する LSI。 ・Z80 DMA (Direct Memory Access Controller)
メモリ と高 速に デー タ遣り 取りを 行うLSI。 こうし たLSI をハードウェアとして組合さなければ コンピ ュー タの 体を なさな い 。仮 に、 それ がで きたと しても 、次 のス テッ プとし てプロ グラ ム 開 発が 待ち受 けてい る。 開発 言語 はア セ ンブラ 、あ るい は機 械語で ありで 非常 にプ ログ ラムし づらい 。プ ログ ラム ができ
たとし ても 、そ れをROM(Read Only Memory)に焼
き付け なけ れば なら ない。 そのた めに は ROM ライタ が 必 要 に な り 、ROM の プ ロ グ ラ ム を 消 す た め に は ROM イレイザーが無けれ ばならない。限りなく面倒 で手間 ひま 時間 がか かり、開発機 材も 多数 必要 となる 。 ステッ ピン グ・ モー タの論 理回路 で触 れ た 様々 な周辺 機能の 実装 と同 じ問 題が発 生した ので ある 。 今 日から 振返っ てみ れば 、そ うした ファミ リーLSI をまとめて ワンチ ップ にし たマ イク ロ プロセ ッサ も当 然誕 生して しかる べき であ った 。この ことは 後で 触れ る。 複 雑 な コ ン ピ ュ ー タ 開 発 に 関 わ る も ろ も ろ の 中 で プログ ラミ ング は、 ソフト ウエア 開発 と呼 ばれ た。そ れに必 要な 道具( ソフ トウ エア)の まと まり が 、SDK (Software Development Kit ソフトウエア開発キッ
ト)で ある。プロ グラ ム開 発はSDK を手に入れる(プ
開発環 境の 販売 価格 は高額 であっ た。 プログ ラム 開発 によ って 、同一の Z80 がゲームボー イ(ゲ ーム 機) にな ったり 、フロ ッピ ーデ ィス クの コ ントロ ーラ にな った りする 。か くしてZ80 はプログラ ムしだ いで 何の 仕事 でもこ なせる 万能 装置 とな る。ま さにプ ログ ラマ ブル である 。 もちろ ん、 ステ ッピ ング・ モータ を制 御す る論 理回 路、すなわ ちパ ルス 生成 装 置等も 製作 可能 にな った21。 ステッ ピン グ・ モー タ等の 技術や その コン ピュ ータ制 御がTachistoscope にも用いられるようになった。 「 現 代 の 技 術 革 新 に よ っ て 、 古 典 的 な Tachistoscope はコンピュ ータプログラム制御に置き かえら れて きた 。そ のプロ グラム は、 刺激 の提 示時間 を 0.01 秒刻み以下でも滑らかに増減できるからであ る。」22 もちろ ん製 作は 可能 になっ たが、 ハー ドウ ェ ア 構成 、 ソフト ウエ ア構 成等 複雑さ はその まま であ った 。 1990 年代、こうした状況に大きな変化が生じる。例 えばSDK が無料で提供されるようになった。さらに、 CPU と周辺の LSI が統合されるワンチップのコンピ ュ ー タ が 生 み 出 さ れ た 。 代 表 的 な も の と し て PIC (Peripheral Interface Controller) などが挙げら れ
る。PIC は米マイクロチップ社(Microchip Technology)
が 1985 年より発売した非常に安価なマイクロコンピ ュータ(CPU 他すべての機能がワンチップに組み込ま れてい る) であ る。 すべて 一つに 統合 され 誰で も簡単 に、例 えば ステ ッピ ング・ モータ の制 御論 理回 路をほ ぼ無料 で開 発で きる ように なった ので ある 。 7.1 Phenakistoscope と芸術 Phenakistoscope は以下の三つの要素で構成されて いる。 (1)ディスクの回転。 (2)スリット。 (3)ディスクに描かれている絵を見る視点と視線。 本論の 最終 目的 は、Phenakistoscope がいとも簡単 に構成 した 運動 のマ ジック (驚き )を 現代 のテ クノロ ジーで 置き 換え るこ とが可 能かど うか 、そ して 、そう するこ との 妥当 性が 歴史的 に裏付 けら れる かど うかと いう点 であ る。 そ の た め に 、Tachistoscope というモータ制御の視 覚心理 学実 験装 置を 取り上 げて、 その 構成 原理 を辿っ てきた 。し かし 、そ こで実 現され た装 置は 巨大 なシス テムを 必要 とす るも のであ った。 Phenakistoscope が現在の技術を通して新たなもの として よみ がえ る可 能性は ないの だろ うか 。 一 つの答 えとし て芸 術作 品の 中にそ の応用 が見 られ る。 芸 術 に は ハ イ テ ク ノ ロ ジ ー ア ー ト と い う 分 野 が あ る。時 代の 最先 端の 技術を 駆使し て芸 術作 品を 生み出 す分野 であ ろう 。特に 1980 年代後半から現代テクノ ロジー を組 み合 わせ た芸術 家が数 多く 誕生 して いる。 その中 で代 表的 存在 と目さ れるの が、 岩井 俊雄 であろ う。 Phenakistoscope に関わる作品も数多く発表してお り、1990 年代には SGI 社のワークステーションやパ ーソナ ル・コン ピュ ータAmiga 等を使ったインスタレ ーショ ンや テレ ビ番 組も制 作して いる 。多 彩な 才能に 満ちた 芸術 家だ と思 う。 彼の作 品の 中でPhenakistoscope に関わりが深いの は『時 間層 Ⅰ』(1985 年)、『 時間層 Ⅱ』(1985 年)、( 図 9)『時間層Ⅲ』(1989 年)である。テレビモニタ を使 用し、円盤 上に配 置し た紙 の人形がφ 現象として立ち 現われ てく るも ので ある。 円盤は モー タで 定速 運転し ている と思 われ る。 図9『時間層Ⅱ』 ( 『 岩 井 俊 雄 の 仕 事 と 周 辺 』 六 耀 社 、2000 年より)
Phenakistoscope の原理を応用した作品は、定速回 転する ディ スク と、 それを 覗くス リッ ト、 そし て、デ ィ ス ク と ス リ ッ ト を 結 ぶ 視 線 の 確 保 が 重 要 で あ る 。 Phenakistoscope はスリットという間歇運動を行う仕 組みを 持っ てい るが 、これ が、デ ィス クの 回転 速度と 視線を 拘束 し、 観察 者の視 界を狭 めて いる 。間 歇に像 を提示 する 技術 こそ 、Phenakistoscope の難点であっ た 。 こ の 点 を 解 決 す る た め に 、Tachistoscope はモー タを使 った こと は先 に述べ た 。こ れは 明ら かに 力技で ある。1920 年代にはモータとスリットを組み合わせる ことし か間 歇運 動を 実現で きる術 はな かっ た の である 。 7.2 ストロボスコープから ストロボへ Phenakistoscope は別名 Stroboscope(ストロボス コープ )(ギ リシ ャ語でστρόβο-ς(twisting or whirling round)で あり 「 回転 する 」が 語源 とな って い る) と も言わ れる 。構 造が 同じな のに名 称が 異な る の は発明 者が違 うか らで ある 。前者 は ベル ギー 人の ジョ セフ・ ア ン ト ワ ー ヌ ・ フ ェ ル デ ィ ナ ン ・ プ ラ ト ー (Joseph Antoine Ferdinand Plateau) であり、後者はオース トリア 人の ジー モン ・リッ ター・ フォ ン・ シュ タン プ ファー (Simon Ritter von Stampfer)である。二人 はお互 いの こと を全 く知 ら ずに、 ほぼ 同時 期( 前者は 1831 年、後者 1832 年)にほぼ同じ装置を発明した23。 現在、 スト ロボ スコ ープは ストロ ボと して 独り 歩きし て、発 明当 時のも のと はか け離れ た装 置に なっ ている 。 ストロ ボは エレ クト ロニッ クフラ ッシ ュ の 発光 によっ て、短 時間 対象 物を 露光す る。こ のフ ラッ シュ を 回転 するデ ィス クに 連続 発光さ せれば 、間 欠運 動を 再現す ること がで きる 。も はやス リット は必 要な くな る。し かし、フラ ッシュ の連 続発 光には 高電 圧が 必要 であり 、 機 材 は 大 型 化 せ ざ る を 得 な い 。 連 続 発 光 に よ っ て Phenakistoscope からスリットを取り去ることは可能 である が、 装置 は非 常に大 型化し てし まう し、 当然コ ストも かか る。 岩 井 は そ の 点 を 非 常 に 柔 軟 な 発 想 で 対 応 し て い る 。 テレビ モニ タの 使用 である 。 テレ ビモ ニタ は 60Hz の フ ィ ー ルド 周 波 数 、30Hz のフレーム周波数でブラウ ン管面 を走 査し てい る。岩 井は 白 と黒 のビ デオ 信号を コント ロー ルす るこ とによ って テ レビ モニ タを ストロ ボのよ うに 使用 して いる。 彼の作 品は 間歇 する テレビ モ ニ タ の 光 と 回 転 す る デ ィ ス ク に よ っ て Phenakistoscope に必要であったスリットを不要にし たので ある 。た だし 、ディ スク が 提示 され る空 間は間 歇する 光に よっ て の み照ら し出さ れな けれ ばな らない 。 岩 井 の 作 品 は 芸 術 品 と し て は 文 句 な く 素 晴 ら し い が、や はり 、元 々のPhenakistoscope ほど簡単なもの ではな い。 とて も大 がかり なので ある 。 いずれ にし ろ、 間歇 する光 源 を正 確に 制御 する のは 厄介な ので ある 。 エ レクト ロニッ クフ ラッ シュ による 連続発 光は 1980 年代まで写真スタジオ、大学等の科 学研究 室等 で使 用さ れた 。 しかし 、一 般に は全 く必要 のない 装置 であ った 。 1990 年代、エレクトロニックフラッシュに変わる救 世主が 少し ずつ 世に 姿を現 し始め た。 発光 ダイ オード ((LED)Light Emitting Diode)の登場である。
発光ダ イオ ードは 1962 年に赤色ダイオードが発明 さ れ た24。 エ レ ク ト ロ ニ ッ ク フ ラ ッ シ ュ と 違 っ て 低 電 圧の印 加で 点灯 しオ ン・オ フの 遮 断周 波数 特性 も非常 によい 。10Mz 程度のオン・オフには対応可能なので 間歇す る光 を正 確に 制御す るこ と はた やす い。 更に、 製造は 構造 の単 純な PN 接合のため量産が可能である 。 岩井が テレ ビモ ニタ を使っ た以上 に小 型化 、低 コスト 化が望 める 電子 部品 である 。 今日、スリ ット を用 いないPhenakistoscope の多く は発光 ダイ オー ドを 用いて 間歇す る光 源を 用い ている 。 スリッ トか ら解 放さ れた現 代版Phenakistoscope で はある が、 それ を展 示する 空間の 光を コン トロ ールす る手間 が発 生し た。 この光 のコン トロ ール を無 用にで きない もの か。 そう すれば 、現代 版 Phenakistoscope はどの 空間 でも 光源 を気に せず 見 るこ とが でき るよう になる 。
7.3 ステッピング・モータ+PIC ステッ ピン グ・ モー タに制 御用 LSI(PMM-8713) を接続 し、ディス クを 回転 させる とど うな るだ ろうか 。 ディス クは 一定 の角 度回転 して停 止し 、ま た一 定の角 度回転 して 停止 する 。これ を繰り 返す 。一 定角 度回転 する瞬 間速 度が 非常 に速い 場合、 人間 はそ の動 きを認 知 で き な い 。 止 ま っ て い る 所 だ け 認 知 す る 。 こ れ は Phenakistoscope の原理そのものである。 岩井は この 点に 着目 して『STEP MOTION』(1990 年)(図 10)を制作している。この作品は、スリット を通さ ず、 通常 の空 間でア ニメー ショ ンを 見る ことが できる 。彼 の作 品を 注意深 く見る と、 回転 する ディス クのア ニメ ーシ ョン のコマ が 48 個であることが分か る。 図10『 STEP MOTION』 ( 『 岩 井 俊 雄 の 仕 事 と 周 辺 』 六 耀 社 、2000 年より) 何故 48 個なのか。この理由は、もっとも普及して いる典 型的 なス テッ ピング ・モー タの 回転 角が7.5 度 である から に他 なら ない25。360 度を 7.5 度で割ると 48 という数字が出てくる。かつての Phenakistoscope に描か れる 図像は10 コマや 12 コマであるが、モータ は1 パルスで 7.5 度ずつしか動かない。これがコマの 数を岩 井が48 にした理由である。 岩井の 作品 が 1990 年作ということからステッピン グ・モ ータを コン トロ ール したLSI は山洋電気株式会 社PMM-8713(あるいはその相当品)である可能性が 高い 。一 定の パルス( これ が 重要で ある )をPMM-8713 に送り 続け るこ とで この作 品は成 立し てい る。 仮に、 この パル スの 頻度を 以下の よう にす ると 古典 的な Phenakistoscope の標準的な 12 コマの『STEP MOTION』も作れたはずである(図 11)。岩井は何故 そ れ を お こ な わ な か っ た の か 。 こ れ は 、 当 時 (1990 年)一 定の パル スを 生成す ること は比 較的 簡単 であっ たが、 逆に パル ス幅 を自在 にコン トロ ール する 技術が 面倒で あっ たか らと 推察で きる。 図11 パルス幅を変更した例 ( 上 図 は4 ステップ、下図は 16 ステップ) 1990 年以降、6 章で触れたように組込み型のマイク ロプロ セッ サ(例えばPIC(Microchip 社製))が普及 した。 そし てマ イク ロプロ セッサ は個 人で 購入 できる ほど価 格が 下が って いる。 凡そ数 百円 程度 であ る。さ らに、 開発 環境 は無 償(制 限付き )で プロ セッ サ発売 元 よ り 供 給 さ れ て い る26。 プ ロ グ ラ ム 書 き 込 み の 装 置 も数千 円で 購入 でき る状態 となっ た。 この環 境で プロ グラ ムを行 うと、 上記 のパ ルス を生 成する こと は非 常に 簡単に なる。 さら に、 開発 の言語 は低水 準言 語の アセ ンブラ ではな く高 水準 言語C を使 うこと が可 能で ある 。 以 下 に 筆 者 が 開 発 し た PIC 回 路図 とプロ グラ ムを 示す(図12)。 図12 PIC 回路図 制御用program(PIC16F648A 用 C 言語プログラム リスト ) #include <16F648A.h> #fuses INTRC_IO,NOWDT,NOLVP,NOPROTECT
#use standard_io(A) #use standard_io(B) #use delay(clock=4000000)
int const StepPhase[4] = {0x05,0x06,0x0A,0x09}; void main() { set_tris_b(0xF0); output_b(0x00); //---->① while(1) //---->② { output_b(StepPhase[0]);//---->③ delay_ms(4); //---->④ output_b(StepPhase[1]); //---->⑤ delay_ms(4); //---->⑥ output_b(StepPhase[2]); //---->⑦ delay_ms(4); //---->⑧ output_b(StepPhase[3]); //---->⑨ delay_ms(90); //---->⑩ } }
(開発 環境は Microchip 社提供の MPLAB IDE と
CCS 社提供の CCS-C を使用。本来であればプロセッ サ発売 元の 最新SDK(MPLAB X)を使用するべきで あるが 、た また ま手 持ち のC 言語が CCS-C であった ためこ のよ うに なっ た。) PIC 回路図に関しては、これ以上簡単なシステムは 考えら れな いも のが 出来上 がって いる 。製 作の 都合上 PIC16F648A を使用した。PIC20 ピンの内入出力ポー トは 18 ポート制御可能である。しかし、その内 4 ポ ートし か使 って いな い。本 来であ れは PIC6 ピンのも のを使 うべ きで ある が実験 用のた めこ のよ うに なった 。 ワンチ ップ の中 にス テッピ ング・ モー タを 制御 する ための 論理 回路 七つ の内六 つがプ ログ ラム で構 成され ている 。 Program について簡単に説明する。プログラムはわ ずか 22 行で最低限ステッピング・モータは制御可能 である 。 プログ ラム 5 行目 clock=4000000 によって 4MHz の発振 パル スを 設定 してい る。 プ ログ ラム ①は すべて のパル スを 0V のレベルでモータに出力する設定であ る。 ②はwhile(1) { ブロッ ク } の構文 でブ ロッ クを 無限に 実行し 続け る。 ③は最 初の パル スを5V にセットする。 ④は4ms の間 0V にリセット。 ⑤は2 パルス目を 5V にセットする。 ⑥は4ms の間 0V にリセット。 ⑦は3 パルス目を 5V にセットする。 ⑧は4ms の間 0V にリセット。 ⑨は4 パルス目を 5V にセットする。 ⑩は90ms の間 0V にリセット。 ③ か ら ⑩ が ② の ブ ロ ッ ク に よ っ て 無 限 に 繰 り 返 さ れる。 これを パル スの ロジ ックに 図示す る(図12) 図12 パルスロジック図 こ の プ ロ グ ラ ム の よ る 運 動 は 実 際 に ア ニ メ ー シ ョ ン で 見 る こ と が で き る (ネ ッ ト (youtube) で公 開)。 具体的 には 図 11 の下側のパルスを発生するプログラ ムとな って いる 。正 にセル フメイ ドで ある 。 以下に 試作のPhenakistoscope に関する構成図を示 す(図13、図 14)。
図13 システム構成モデル 図14 PIC コントロール実験基盤 8.まとめ Phenakistoscope を現代の技術で製作するとどうな るかを 論じ てき た。 そこで 想定し たハ ード ルは 以下の 三点で ある 。 (1)安価であること。 (2)コンパクトであること。 (3) 小 さ な 子 供 で も す ぐ に ア ニ メ ー シ ョ ン を み る こ とがで きる こと 。 (1)については、マイクロプロセッサ (Microchip 社 製 PIC)を 使 用 す る と か な り 安 価 で 作 成 す る こ と が で きる。 (2)について は、10cm×10cm 程度の箱に 収めるこ とが可 能で ある 。 (3) ス リ ッ ト を 通 し て 見 る 必 要 が な く 誰 で も 簡 単 に アニメ ーシ ョン を体 験でき る。 さらに 、補 足的に Phenakistoscope をパーソナル・ コンピ ュー タで シミ ュレー ション でき るソ フト も開発 した。 これら を利 用してPhenakistoscope が映画のオリジ ンであ るこ とを 理解 し、 ア ニメー ショ ンと して の驚き を人々 が共 有で きれ ば良い と思う 。 今もってPhenakistoscope は古典的であり且つ新し い刺激 的な 視覚 装置 、すな わち「 驚き 盤」 なの である ( シ ミ ュ レ ー シ ョ ン 可 能 な ソ フ ト ウ エ ア 等 に 関 し ては、大学 の研 究成果 とし てWeb 等で公開する予定で ある。 また、現代版Phenakistoscope の実作機についても、 詳しい 設計 図等Web 等で公開する予定である。) 脚注 1 外山滋比古 『ことばのある暮し』、中公文庫、1988 年7 月 10 日、p.157 2 同上書、p.164
3 ISI(inter stimulus interval)=刺激間時間間隔 SOA(stimulus onset asynchrony)=第一刺激の開始か ら第二刺激の開始までの時間間隔
4 cf. Max Wertheimer “Experimental Studies on the Seeing Motion” in On Perceived Motion and Figural Organization, Translated by Michael Wertheimer and K. W. Watkins, The MIT Press, 2012, pp.15-16
5 cf.「運動知覚」 『DVD-ROM 版 スーパー・ニッポ ニカ2002 日本大百科全書+国語大辞典』、小学館、2002 年 6 蛍光管を ELD に置き換える試みが電力消費削減の目 的で行われている。その際におこったダイナミック点灯 による健康被害の影響が以下のWeb ページに述べられて いる。 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2601W_W0 A820C1000000/
7 cf. Armin Stock “SCHUMAN’S WHEEL
TACHISTOSCOE: Its Reconstruction and Its Operation” in History of Psychology 2014 Vol. 17, p.149
8 ibid., p.151
9 cf. ウシオ電機 「特集 映像…デジタル化時代に向け て」 『光学技術雑誌「ライトエッジ」No.19』、2000 年、p.4
10 ステッピング・モータは Stepping Motor, Step Motor, Pulse Motor, Stepper Motor 等複数の呼び名がある。 11 cf. 谷腰欣司 『ステッピングモーターの実用技術』、 電波新聞社、2006 年 5 月 10 日
12 cf. Donald Labriola “Precision motion evolution: Early history of precision motors (1960s to 1980s) ,
2002 http://machinedesign.com/motorsdrives/precision-moti on-evolution-early-history-precision-motors-1960s-198 0s 13 モータの駆動能力を超えた強いトルクや高速のパル スを加えると、制御不能になり振動、逆転を引き起こし てしまう。この現象を脱調という。 14 cf. 山洋電気の製品の歴史(3) http://tech-compass.jp/column/history/020/index.html 2015 年 7 月 1 日閲覧。 15 同上書 http://tech-compass.jp/column/history/020/index.html より引用 2015 年 7 月 1 日閲覧。
16 cf. SANYO DENKI CO.,LTD. PMM8713 data sheet 17 cf. マイクロプロセッサーの歴史
http://japan.intel.com/contents/museum/hof/index.htm l より引用。当時の 4004 のサンプル価格は 100 ドル。 2015 年 7 月 1 日閲覧。
18 MIPS(Millions of Instructions per Second)は、CPU が演算を行う際の速さの指標。数値が大きくなるほど演 算速度が速くなる。詳しくは https://en.wikipedia.org/wiki/Instructions_per_second を参照のこと。2015 年 7 月 1 日閲覧。 19 https://en.wikipedia.org/wiki/Instructions_per_seco nd より算出。2015 年 7 月 1 日閲覧。 20 マイクロソフト社の OS windows98(日本語版)で は「マイ コンピュータ」というアイコンがあるし、マイ コン(電波新聞社刊)やマイコンピュータ(CQ 出版刊) といった雑誌もあった)。
21 cf. Donald Labriola op.cit.
22 Edward C. Godnig “THE TACHISTOSCOPE ITS HISTORY & USES” in Journal of Behavioral Optometry, Volume 14/2003/Number 2, p.39
23 cf. Georges Sadoul “Histoire Général du Cinéma 1”, Editions DENOËL, 1948,
24 cf. World’s first LED
http://www.gelighting.com/LightingWeb/emea/news-an d-media/news/First-LED-by-the-GE-engineer-Nick-Ho lonyak.jsp 2015 年 7 月 1 日閲覧 25 谷腰欣司 前掲書、p.9 26 以下のページから無償で download 可能 http://www.microchip.com/ 2015 年 7 月 1 日閲覧