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介護施設における要介護高齢者の睡眠状態について

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Academic year: 2021

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日本福祉大学社会福祉学部

『日本福祉大学社会福祉論集』第 142 号 2020 年 3 月 

要 旨

 マット型睡眠計を介護施設に設置し,要介護高齢者の睡眠状態について 1 週間にわ たって計測した.また施設に入所している要介護高齢者の睡眠状態と認知症に併発する 行動心理症状 Behavioral and Psychological Symptoms of Dementia(BPSD)との関 係性についても検討した.  分析対象者は 1 週間連続してデータ収集ができた 26 名であった.対象者の属性につ いては,平均年齢は 85.4±6.1 歳,性別は男性 3 名,女性 23 名,入所期間の平均は 225.7±313.9 日.要介護度の平均は 2.9±1.1 であった.医学的情報については,認知症 をはじめとする中枢神経疾患 17 名,整形外科疾患 8 名,内科系疾患 1 名であった.  睡眠状態については,タニタ社製睡眠計スリープスキャン SL-511 を活用した.居室 のベッドに敷かれたマットレスの下に設置して被検者の呼吸,心拍,体動による振動を 検知して睡眠測定をおこなった.次いで,BPSD 症状については Neuropsychiatric Inventory Nursing Home Version(NPI-NH)を用いて測定した .

 本調査の結果から以下の 2 点が明らかとなった.第 1 に,介護施設に入所する要介護 者は 1 日のうち半日分にあたる約 12 時間をベッド上で毎日過ごしていることがわかっ た.ベッドに臥床しつつも目が覚めている状態を示す覚醒時間の平均では約 2.6 時間, 次いで眠っている時間を示す睡眠時間の平均が約 9.5 時間,睡眠効率の平均が 79%, 睡眠回数の平均は 2.2 回であった. 第 2 に,睡眠状態と BPSD との関係性については, NPI-NH の結果から BPSD 所見の有無 2 群間と,睡眠状態を計測した覚醒時間,睡眠 時間,就寝時間,睡眠効率,睡眠回数の 5 項目について検討したところ,BPSD 所見が みられた群が所見のみられなかった群と比べて 1 週間のうち日曜・月曜・火曜・金曜・ 土曜日のそれぞれにおいて 1 日あたりの平均した睡眠回数が約 1 回少なかったことかわ かった.BPSD 所見がみられた群は当該曜日ごとに 1 日の睡眠回数の平均が約 2 回,一 方,BPSD 所見のみられなかった群では平均が約 3 回であった.  介護施設に入所する要介護高齢者の睡眠状態については,対象とした多くの方におい て就寝時間の延伸した状態が明らかとなった.また BPSD 所見がみられる方は所見が

介護施設における要介護高齢者の睡眠状態について

小 嶌 健 一 

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社会福祉論集 第 142 号 みられない方と比べて睡眠の質が低下している可能性の高いことが示唆された. キーワード:介護施設,要介護高齢者,睡眠状態,睡眠計,行動心理症状      

参照

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