石和地區地下水調査報告
―上水道水源としての―
箭内寛治
津金二郎
Report on the Ground-water Researches at Isawa
KanjiYanai JiroTugane
Synopsis:To make use of the ground−water at Isawa, as the sりurce of water−supply of Kofu City, geological and hydrological condition was surveyed with the electごlcal prospecting method. In conclusion, we ascertained that there were alternating deposits of grave1, and a few clay Iayer in all the area. Our conclusioll considerably c◎incided with the result of the boring test.1.緒 言
昭和30年7月30日より同年8月13日に至たる約17日 間、甲府市の上水道水源として使用する爲に石和町の 地質概況及び地下水の状態を電気式地下探査法に依つ て調査した。調査した全域に渉たつて殆んど砂礫層の 交代層であり解析に多少の微妙さが要求されたが、幸 い昭和31年1月に1行なわれたボーリソグの結果と比較 的よく一致していたのでその結果をここに報告する。 なおこの報告の発表は、昭和30年8月30日に許可され た。 2.位置、交通、及び地質 調査地域は図に示す通り、中央線石和駅南東方の石 和町市部、八田、川中島の一部、及び岡部村の一部を 含む約800×800m L)の平坦地である。本地域の南端か ら約100mの所を笛吹川本流が西下し、又上部を平等 川が中央線に浩つて流下している。従つてこの二川に 囲まれて三角洲を形成している本地区は過去幾度も氾 濫を繰返しただろう事が容易に推定される、亦両川か らの伏流水が相当豊富に地下数mの所を緩流している 事は疑いを入れない。 本地区に到るには国鉄中央線石和駅より5分、又1 級国道20号線が笛吹川の北岸を平行しているので甲府 一勝沼間、甲府一富士吉田間等バス数本が上下線共20 分間隔位に発着している。交通の便はよい方である. (2万5千分の1,石和参照) 至鞠 鷺\ 教一芹児』「《6憩プ藤・・力
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Fig.1 石和地区電探測点位置図及び水位観測位置3.調査方法及び測線
器械は横河電機製L−10型大地比抵抗器を用い比抵 抗法4極法に依る垂直探査を行つた。殆んど全測点深“ 度50m迄を測定し、電極間隔は深度10m迄2m毎に,深度10∼50m迄は10m毎に取つて移動した。この値を両 対数方眼紙上に落こし深度一比抵抗曲線を作成し解椋 を遜行した。使用人員は4∼5名であつたが、最少時 て記帳者を含め6名あれば充分である。街既設井戸手 押式(ポンプ)に依る地下水面調査も行つた。 測線は予備調査め結果、笛吹川に平行に北側から 200m間隔にa−−a, b−b, c−c, d−d, e−e,と各線 約800mの長さに5本取つたが、 a−a線b−b線は電気 障害の爲か測定不能の点が5∼6点出たので方向を変 更した。その有様は図一1を参照され度い。又測点は原 則として200m毎に一点設けたが該地域が殆んど水田 である爲多少前後している。
4.調査結果及びその解析
深度一比抵抗曲線及びこれより想定される地層の構 造を各測線について考察すると、 概括的に見て×変安定した曲線の型を示しており (例えばそれ等の殆んどが20∼60kΩ一cmの間に入り、 且つ大体一個の波形から成る事等)100kΩ一cmを越 すものは僅か2曲線に過ぎない。従つて地下構造は地 質学的に余り複雑ではなく砂層及び砂利層がその主体 をなしているものと推定された。 ノ0 (KSt2−−Cha c−.〈、.一。一・一・・”°x)a. (〃りx [zm
2560 10 (i・ :−cm.)Fig.2−3
pm 59(m) 5020 s4 16 窪 璽 CKΩ一cn)Fig.2−!
Fig.2−4
較して小さい爲急になるので内部の玉石層は同じもの と判定した。叉何れも深度30∼40mで下降しているの で最ド層に粘土層があるものと推定した。 (K・[?−C;ve ]05v(n) suヵ。ノ
ぴ=
ブ・与,iヨ互=::=:匿:
Fig.2−2
i)a−a測線、No.2’を除く他の点は何れも曲線に 昇降少なく深度4∼5mの所から梢々上り勾配を示し 玉石等の混る事を暗示している。No.2はそれが表面 から激しく上り勾配となるも、最初の比抵抗が他に比56
’0 (κn−c7rz) Fig.3−・’1/E==:==ヱ:=
Fig.3−2
(Kn一伽n)
Fig.3−3
乙一e3 ’°P.一....,/−°’一一一一゜ /0 (K.sz−一‘ ]050(m) 42 bj ]5 24 りFig.4−3
(に.t2^cM)セ==巨=:図=
Fig.3−4
ii)b−−b測線 No.5は地表から下り勾配を示し 深度201nでi幾分高い比抵抗を示す。20∼30mの所に多 少玉石分が多くなるものと考え30m以.ドは粘土層にな る。他の3曲線はほぶ同形でただ山が前後し同時に勾 配に多少の異いがあるので幾分変化のある解椋結果と なつた。 ノ00 50 ヲo /0 (K.t2−e7pt) / 4 /0 ブ050 (n) 944ク 勿 4b β50 50 >o !o 〈K2●an)Fig.4−4
c−c 5 ブ050rm) 45]o452652
e.4 !o (×↓?−cm) ブ∂曳伽) 3.5 ノb5ノ 〃 !o (にn−‘m)Fig.4−1
ow5c衡
Fig.4−5
iii)C−C測線全測点に渉つて曲線は比較的平滑 而かもよく類似しているので、一様な地質構造になつ たが唯iNo・2は、深度4∼5m迄曲線としては下降、 thAいで急に上昇しているので、多少他の点と比べると 複雑な砂層堆積と考えられる。 /00 ua5
(KS2−CM) ク023 /5 75 b6 26Fig.4−2
Fig.5−1
!0 (K・」2 −t )rZ) o.5 30夕傷)
⊥
組の凹凸から成る爲それを忠実に考慮すると図一7の 様に少しつながりのよくない地層図になる。粘土層は 深度50m迄は現われない。 .Fig. 5−2 /o (K−一一2a タoタ7(?ル) 2b 5zヲ5 52 /5 {K12−‘m) 3050〔m)・・i巨=:=:=]巨:
Fig.6−1
Fig.5−−3 4 ヌ050伽)ク334
φb 22 ’ 〈K.sz−o タ0 30 /0 〈に」2∼ζ紛Fig.6−2
SoFig.5−4
〆 4 /0 3”50偽) pa /o ,(κo−Cnt) 05 ノ 4 /o jo 50⑰ve’) !o (kn一Fig.5−5
iv)d−d測線 No.1, No.4, No.5は大体似て .おり比較的解柄iは容易であつたが、中間の2曲線は2Fig.6−3
o.5Fig.6−4
Isv)e−−e測線 他の4測線は全て水田又は畑の中で あつたが、本測線は道路上にとつた爲一一・一般に地表の比 抵抗は高い。No.1, No.5がよく類似しているがNo 2,No.4, No.3と少しづS基本型からずれている。 この測線で30mより深い所は砂層としたが粘土層との 区別は困難で笛吹川に非常に近いから伏流水の多いも のと見て単なる砂層と判定した。 省地下水面についてもごく大略の調査をしたので附 記する。堀放井戸が多数あれば其等の同時一齊調査に よつて地下水面の等高線を得ち事が出来るが、本区域 (にa−CPt) 4]
Sb
/白Fig.6−5
表一1 井戸、 地下水面、 水質、 調査表
鮪剰地下水面司水 司地 質1備 考
No. ll60clnから 「悪質なもの繋蒜2砂噺砂 已在鰹中
∨一一一
EM・レm
一’}一一{一煖Cなし19m深さの玉礪迄入る i
一一.__@ r
m・・3}4m
少々金司4幽近⑳利層にて撚
M416m
P金 気16剛近の砂利層にて取水
一一 一一一
一
l51・㏄mから紺水あり 1隈蹴砂瓢玉石 一八 石和町上水道現場 Nα 617m 1 5∼6m 砂 利I6∼7m 旧河川の石積に当る No. 7・m∼
@己気なし{綴繍:玉砂石 {
M・17m
1金気なし:=霧裟碧 1
M916m |少々金⇒
1
馨ぽ川篇斯 十M1・4m 已々金司
1
魂114−5m
』少々金司 i
M12i12m i金 司1・−1・mの玉石層で嚇 1
遠 妙 寺 一吊. m⑪316m |金気な∪㌶器玉砂梁曝層 1
r M141・m }少々金司 11
M1515m i金 気 1
・/Ml61瓢繁あり
1少々金司?= 霧砂利なし
一一 No.1715m [1少々金司 1
No.18i6m 1ト { 14醐近玉礪 1
Mlgi・∼4m l
は一・二を除くの他殆んど手押ポンプ式の井戸であつ た爲同時調査は不可能であつた。従つて個々の測定と 堀馨当時の資料を面接によつて求め不るを得ず記憶違 いもあり正確を期し難い。5.結 論
以上の調査結果を綜合して考えられる事を列記す る。 i)地表面ド1m前後に最初の地下水が容易に得ら れるが、これは地表の灌溜i水及び廃水と相通ずるもの であり上水としては不適当と思う。 ii)e−3点(e−e測線No.3), d−3, c−−2の堆積状 況から之等を連ねる過去の氾濫河川が考えられ、従つ てこの線上には可成りの地下水流量が期待される。e㌣重 ・・ ¥’ 40度 NO’『
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