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[講演要旨] 越後平野で発生してきた被害地震とその縁辺に配列する活断層との関係

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Academic year: 2021

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(1)歴史地震 第 23 号(2008) 150 頁. [講演要旨]越後平野で発生してきた被害地震とその 縁辺に配列する活断層との関係 河内一男 2007 年新潟県中越沖地震(M6.8)が柏崎平野 の沖合で発生した。気象庁が発表した余震分布を. 1670 年寛文西蒲原地震 M63/4 と 1828 年三条地. 見ると、震源域は海岸線に平行して柏崎市中心部. 震 M6.9 は三条市から新潟市にかけての越後平野. 沖から 30km 北東方の出雲崎沖まで伸びているら. 中央部を震源域としている。したがって震源域よ. しい。氷期の海岸線レベルで考えると、この震源. り西方にあり、西傾斜と推定されている弥彦山塊. 域は柏崎平野の中と考えて良い。地震はここでも. 東縁断層はこれらの地震活動に関与していない。. 既知の活断層(第四紀に地震断層が同じ場所で繰. 1964 年新潟地震 M7.5、1833 年庄内沖地震 M7.5、. り返し出現し地形にその痕跡をのこしているも. 1762 年佐渡北方沖地震などの粟島周辺で発生し. の)と離れた平野部ないしその延長の海域で発生. た地震は海底を震源としているが、中越沖地震と. した。. 同様に氷期の海岸線で見れば沖積平野の下で発. 江戸期以降、越後平野では、1670 年寛文西蒲. 生したものと見なすことができる。2004 年新潟. 原地震 M63/4、1762 年三条の地震 M5.5~6、1828. 県中越地震 M6.8 は越後平野南方の活褶曲帯の下. 年三条地震 M6.9、1889 年明治長岡地震 M5.7、1927. で発生した。ここは第四紀後期に隆起した地帯で、. 年関原地震 M5.2、1961 年長岡地震 M5.2、1995 年. もとは越後平野の一部であった。. 新潟県北部の地震 M5.5 などの被害地震の記録が まとめ. ある。. ・江戸期以来の 11 個の被害地震で、既知の活断. 長岡市付近で発生した3つの M5 クラスの地震 は、長岡市中心部から 5~10km 西方を震央として. 層に関係したものは認められない。. 30~40 年の間隔で繰り返した。1927 年と 1961 年. ・これらの被害地震は平野の中央部、平野北方延. の地震では国土地理院の 1 等水準点が震央付近. 長海域及び南方活褶曲帯(言い換えると新第三系. で相対的に数 cm 隆起した。GPS 測量や活褶曲地. 堆積盆の下の上部地殻)で発生している。. 形の配列から、この付近は西北西-東南東方向の. ・越後平野は、西北西-東南東の圧縮場にあり、. 圧縮場(1~2cm/y)にあると考えられているので、. 佐渡鷲崎-新発田間、能登輪島-柏崎間で年あた. この隆起は震央直下の伏在地震断層(逆断層)に. り1cm~2cm の速度で短縮し続けている。. よる撓曲と考えられる。. ・日本海東縁で繰り返している地震の原因はこの 圧縮による歪みの解放と考えられる。. 新潟市豊栄地区南方を震源とする 1995 年新潟 県北部の地震 M5.5 は、農水省・新潟県の 2 等三. ・信濃川の埋積作用や測方侵食作用により、地表. 角点の稠密な測量が行われていた地域で発生し. 地震断層が保存される可能性は低い。. た。そのため地盤の変動が2次元的に求められて. ・また、沖積平野表層部では、同一面が繰り返し. いる。これによると、震央直下に北東―南西走. 破壊される可能性も低い。. 向・西傾斜の伏在地震断層が推定される。震央の. ・活断層からの長期予測は見直す必要がある。. 東方 4km にある月岡断層は活動した形跡が認め. ・水平、垂直の稠密測量と解析が急務である。. られなかった。. - 150 -.

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