Title
ついて
Author(s)
飯淵, 康雄
Citation
琉球大学保健学医学雑誌=Ryukyu University Journal of
Health Sciences and Medicine, 3(1): 82-98
Issue Date
1980
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12001/2172
COHORT生命表の死因統計への適用とその結果について
琉球大学保健学部反学 飯dll Ik妹
〔目 的〕
Generation l ife table(or Cohort life table)についての研究-それは未分化なもの であったが-を世界で最初に発表した人物はイ ギリス人のJ- Graunt (1620-74)y であっ たO次にその内容を批判的に且つ発展的にうけつ いだ人物はドイツ人のJ. P. Suβmilch(1707 -67)2)であった。一九 この種の研究とは直 接結びつかない形でCOHORT生命表の研究をわが 国ではじめて行った人としては丸山博氏を指名す ることができる。先生は明治32年(1899)以降 における各年次の出生COHORT生命表の基礎資料 を戦前すでに作成しており,その最初の成果を 『衛生統計』誌上に公表していた3)。これがわが 国におけるCohort生命表の濫脇である。筆者は これらに,より新しい資料を追加して, 1899年 (明治32 )以降における各出生年次別COHORT 生命表の年齢各歳別死亡数曲線群を描き,その一 つ一つを厚紙にはりつけ,これを立体化した厚紙 ¥L体模型群4)をつくり, 1968年(昭和43) 5乱 久留米大学医学部でひらかれた第20回日本人口学 会の席上で供覧した。 今回はこれを「死因」5),6)との関連から追求し, もって公衆衛生学的研究の一助にしようとするも のである。 〔資 料〕 『日本帝国人口動態統計』, 『日本帝国死因統 計』, 『死因統計』, 『人口動態統計』, 『日本 帝国統計年鑑』 0 〔方 法〕 全国的規模での年齢各歳別死因統計は殆んど公 表されていない7)ので,やむを得ず1899年(明 治32)から1903年(同36)までの5カ年間に生れ た人達を一つのCOHORTと考え,このCOHORT 集団の中からつくりだされる死因別死亡者数を 1908年(明治41), 1913年(大正2), 1918 年(人正7), , 1968年(昭和43), というように5年おきにおいかけて計上すれば, それぞれ5-9歳(1908歳),10-14歳(1913 年), 15-19歳(1918年¥ 65-69歳(1968年)という相当年齢群におけ る死因別死亡数を求めることができる。 これが 1899-1903年に生れたCOHORT集団の「死 因」別5歳年齢群別死亡数の世代生命表 -17)的 (-COHORT的)な求め方である。 これと対比して観察するために 1908年(明 治41)次における静態的Istatic)な「死因」 別5歳年齢群別死亡数を計上し,図1-図9に示 した(両者を男女別に分けて) 。このことによっ て,二つの性質の異なる「死因」別5歳年齢群別 死亡数の組み合せ利用の可能性や限界性などを求 めようとするものである。なお,ここで1899年 1903年出生COHORTに対比する意味で1908 年のstaticな死亡数(死因別)をもって来た理 由は,乳幼児期という人生の最も死亡率の大きい 時期については多くの研究がなされており,しか も0歳∼5歳に至る死亡傾向を歴史的にみると, 明治期においては大きな変動がみられないので, むしろ生育期ともいうべき小学校入学前後に基準 をおいて比較した場合,乳幼児期に基準をおいた 場合と異なった知見が得られるかもしれないとい う考え方をもつからである。
〔図の観察〕 図の観察の前に表1 (Table 1)を参照され たいQ 図の中で省略されているロ-マ文字は『国 際基本分類番号』とその内容を示す。 (1)図1-1, 2などの作図法 図1-1,図1-2は明治32年(1899)から 同36年(1903)の5ケ年間に生れた日本人 7,309,757人18) (男3,747,954 ,女3,561,803)杏 一つのCOHORTとみなし,この集団が5年ごと及 Table 1. INTERNATIO?ヾAL DETAILED LIST NUMBERS
AND THEIR NAMES OF CAUSE OF DEATH
International Detailed l一mt Number I II 川 IV \ VI Cause of i)Patli
INFECTIVE AND PARASTIC DISEASES NEOPLASMS
ENDOCRINE, NUTRITIONAL AND METABOLIC DISEASES
DISEASES OF BLOOD AND BLOODFOKMING ORGANS
MKNTAL I)lSOllDERS
DISEASES OF THE NERVOUS SYSTEM AND SENSE ORGANS
VII DISEASES OF THE CIRCULATORY SYSTEM VIII DISEASES OF THE RESPIRATORY SYSTEM
IX DISEASES OF THE DIGESTIVE SYSTEM DISEASES OF THE GENITO-URINAtくY SYSTKM
XI COMPLICA′I IONS OF PlくEGNANCY, CHTLDf弓IRTH AND THE PL'ERPERIUM
XII DISEASES OF THE SKIN AND SUBCUTANEOUS TISSUE
XIII DISEASES OF THE MUSCULOSKELETAL SYSTEM AND CONNECTIVE TISSUE
XIV CONGENITAL ANOMALIES
XV CERTAIN CAUSES OF PERINATAL MORB】DJTY AND MORTALITY
XVI SYMPTOMS AND ILL-DEFINED CONDITIONS XVII ACCIDENTS, POISONING, AND VIOLENCE
び5歳年齢ごとにその成員をどのように失って来 ているかという過去から現在に至る逐年齢群別の 死亡数(Generation Life Tableの考え方)
と,これに対比させて観察する意味から,明治41 年(1908)次における出生年次を異にした年齢 群別の死亡数( Current Life Tableの考え方)
とを男女に分けて,比較的に図示したものである。 縦軸には死亡者数を対数目盛で,横軸には5年 ごとに等間隔で明治36年(1903)から昭和4・8 午(1973)までの年次とこれに対応する年齢群 別年齢を記入した。 (2)図1-1, 2について 男女とも実線の方が明治32年一同36年出生者 集団のGeneration Life Table (Cohort
Life Table)であり,破線の方が明治41年 (1908)次の出生年次を異にするCurrent Life Tableである。
両者の傾向を比較的に観察すると,男では0歳 ∼49歳の範囲内でのCurrent Life Table に
よる死亡数曲線の増減傾向はGeneration Life Tableによるそれと似かよった形を示している。 しかし50歳以上の年齢群別死亡数の傾向では, CURRENTの方が上昇から下降に転じているの に対し, COHORTの方でははヾ一定の上昇率で 上昇しているという点で,両者の死亡曲線の傾向 は異なっている。 他方,図111をみても明らかなようにCurrent Life Tableでは35歳∼64歳で死亡数が暦年 的逐年齢群的に死亡数が増大する傾向として図示 されるのに対し Generation Life Table では30歳∼69歳まではヾ一貫した死亡数の増大 傾向を示すという点で前者の傾向と相違するのが
一つの特徴であるO
又,男の場合死亡数の多少という点で両者を比 較すると, 15歳∼49歳及び55歳以上の各年齢 群におけるCurrent Life Tableの死亡数 はGeneration Life Tableのそれより少 なく計上されているのも一つの特徴である。
これに対し,女では0歳∼49歳及び50歳∼64 歳という2つの年齢範囲内で Current 及び Generation Life Tableによる21っの死 亡数曲線の傾向が類似しているという点で,男の 場合と異なっている。しかも,年齢群別死亡数の 多少という点では,女の場合, CURRENTの方 よりCOHORTの方が死亡数が多い年齢群が15歳 ∼29歳, 35歳∼49歳,及び65歳∼69歳という ように3つに分割された形で現れている点で男の ′- ′ ヽ -ナ ごヽ TT r1 て T m -a- a-, t- rr. tt :一 二二 二 I :∴ 二 I I I I I I I I I I I I O Lrつ Cフ LJ7 ⊂フ Ln cコ Wi くつ Lrつ Cコ in o to cコ f-i rt N N CO CO 寸 寸 Ln Lrつ tD CD トー 一室-:二二三 二一号喜二・二 U CD * - " " " '- '- " - '- - - ト p-l I.'CD * - " " " '- '- " - '- - - ト p-l
Fig. 1-1. Comparison of Generation Life Table born in 1899-1903 and Current Life Table in 1908 (Male)
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Fig- 1-2. Comparison of Generation Life Table born in 1899-1903 and Current Life Table in 1908 (Female)
場合と異なっている。 他方, COHORTによる年齢群別死亡数が上記 年齢の範囲内で最小値を示す年齢群は男女とも10 歳∼14歳であるのに対し CURRENT による ものでは女の場合, 10歳∼14歳ならびに45歳∼ 49歳の2つの年齢において死亡数が最小であるよ うに措きだされており,この点実際的なCOHORT による年齢群別死亡数の最小値を示す年齢群と異 なっている。 (3) 「死因」別性別年齢群別死亡数及びその構成 Basis問 ① 作図法 「死因」別性別年齢群別死亡数曲線の描き方は 前記〔図の観察〕 (1)に述べた通りである。たヾこ れ以降では大分類別の「死因」に分けて,その同 じ「死因」名による死亡数が暦年的逐年齢群的に どのように変化したかをCurrent Life Table とGeneration Life Tableという2つの性質 の異なった死亡数曲線の傾向として比較的に観察 しようとするものである。 Fig-2-1 三 L= "サ 登 J= qj 占 I) 品 ^ Jl ^i 聖 昌 弐 = 票 こ 雲 LT= ∴ 、 S I I I I I 1 I I I I 1 I I I I T 〇 m 三 三?) r-i罵 3 ミ ミ ミ a s3 p .9 品石高一 再 55 "品 一品)旨ー旨 夏至pP Eq P チ F' P 卜 又, 「死因」別性別年齢群別死亡数構成比の作 図はその年次における年齢群別死亡総数を100と した場合の「死因」別性別死亡数の割合をパーセ ントで示す方法である。この場合にはグラフは方 眼紙である COHORT的作図法とCURRENT な考え方による作図法とを比較的に使って本論の 研究目的の一部に役立てようとするものである。 ② 図2-1, 2, 3, 4(1.伝染病及び寄生虫 病) 男女とも2つの性質の異なった年齢群別死亡曲 線の傾向は似ている。死亡数が一番多かった年齢 群は,男の場合20歳∼24歳(1923),女の場合 15歳∼19歳(1918)でありこ甲年齢群以上で は死亡数が急激する傾向が認められる。しかもこ れらの傾向はCOHORTによるものとCURRENT によるものとでは異ならない。更に年齢群と死亡 数量との関係をCOHORTによるものとCURRENT によるものとを比較すると,男女とも'10歳∼ 14歳"から"45歳∼49歳"までの年齢群内で前 者の年齢群別死亡数が後者のそれより多い。 F*2-2-て 一一 ( ( ( 〈 一一 一一・ 一一 OD 寸O'= 3 品 a昌票 等 等 芯票芯等g & I 1 I I 1 I 1 I I I I I I I I
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Comparison of Deaths from INFECTIVE AND PARASTIC DISEASES (1),A IJ q) m O q) eD fG q) w ニ_ bD寸C1.ヨ3品需品 宗 耳等 講宗 芯霊 芝 5 I I i i I I I I I '. I I I ・7 こ して 三 三 ミ 只 ミ tこ:中 二:忘 -x i7--° -.一・一・・・ 一一 一一・ 一_一 -J -一一' 、-ノ 、′ I. m °° m m m m m n °つ 真二。- -、 ギ!-Comparison of Percentage Detailed List Number I. これらの傾向を各年齢群における総死亡数巾に 占めるこの「死因」による死亡数の割合でみてみ ると、(図2-3, 4参照),男ではCOHORTによ ると20歳-24歳,および25歳∼29歳の2つの 年齢群において,女では, 20歳∼24歳の年齢群 において, 45^以上或いは61%以上という高い 死亡嘩成比を示している。 次に年齢群別死亡構成比をCOHORTによるも のとCURRENTによるものと対比してみると, 男の10歳∼14歳, 25歳∼49歳ではCOHORT >CURRENT, 15歳∼24歳, 50歳∼69歳では COHORT<CURRENTであり,女の10歳∼ 14歳, 20歳-49歳ではCOHORT>CURRENT, 15歳∼19歳, 50歳∼69歳では COHORT< CURRENTであるというように,実際のCOHORT と比べると一定の歴史的な許条件をぬきにして年 齢別死亡構成比などの推計をすることがいかにむ づかしいかを窺い知ることができる。このことは 局.I-、 一一 ( -、 ノー - ノー - ( ′へ (. ご' llf ご lT T. 、T Jl -す 、 ▼T b4 -p cn , - m to -* 寸 し° じ-空 I l l I I I I I I .7g昌芸≡昌き芭喜写真呈曇蔓喜連喜 三 貢F T I:、 ∴ ゝ
of Deaths from International of Causes of Death. とくに図2-4の20歳∼24歳における2つの死 亡構成比の違いをみればより一層明白なこととな る。 ③ 図3-1,2,3,4,5,6CH.新生物, Ⅲ.アレ ルギ性疾患,内分泌系の疾患,物質代謝およ び栄養の疾患, VL神経系および感覚器の疾患) Ⅱの新生物という「死因」名によるCURRENT な年齢群別死亡数の増減傾向は,男女ともに15歳 ∼ 19歳ならびに60歳∼64歳以上の年齢群におけ る死亡数の場合を除いて, COHORTによる死亡 曲線の傾向とにている。前者の特徴は注目すべき ものであろう。 これに対して,年齢群別死亡構成比の変動をみ ると(図3-3, 4参照)。男女とも年齢がすゝむ につれてCOHORTによる死亡構成比曲線と CURRENTなそれとの差が大きくなることを見 てとることができる。このことは,一定の年齢巾
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. --、 \・j/ I JI Jl-1 flt こオ l Lノ J; y ;」さ 1- , 罵 瞬S垢2 〔sm員n逼Comparison of Deaths from NEOPLASMS (II), ENDOCRINE, NUTRITIONAL AND METABOLIC DISEASES (III), and DISEASES OF THE NERVOUS SYSTEM AND SENSE ORGANS (VI)_ !‥\ . ! / ll. COH0[汀 / l J I ∼
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恵ここ至至云岳京京冨香 里J J J ) lムe Lnくフ 雪盲苗諒巳営nJ宗m一芸巳 i:くつ = - f rつ qJ Oヽ ' CUlはEN 1 b .㌔ 1 1 ) 1 1 芦 芦 に kib. :i-1㌢
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2- -Comparison of Percentage of Deaths from International Detailed List Number III. of Causes of Death.
において,例えば,男の5歳∼59歳,女の5歳∼ 54歳において CURRENTな死亡構成比率は COHORTによるそれと似た曲線傾向を示すから といって,前者の統計資料を使って将来の死亡数 量の増減を考えることがいかにむづかしいかを想 像させるものである。又,こゝでは両者の上昇傾 向のはじまりの年齢に差がある点が注目されよう。 上記「死因」番号Ⅲでは,男の5歳∼19歳にお いて(図3-1, 2参照) CURRENTによる死 亡数の増加傾向はCOHORTのそれに大凡類似し て急激な上昇率を示している。しかしその後, 34 歳までは, CURRENTによる死亡数の減少傾向 がCOHORTによるそれほど急激な減少率をもっ て減少傾向を示してはいないO これに対し女では, 10歳∼44歳の範囲内で, COHORTによる死亡 数の上昇率及び下降率はCURRENTによるそれ らより,より急激であるといえる。 次.に,男の場合の年齢群別死亡構成比をみると (図3-5, 6参照),明治41年次のCURRENT な資料で考えたものと実際のCOHORTとでは, その構成比においてかなりの差がある。それを年 齢群でみると, 15歳∼19歳と25歳∼49歳の範 囲においてであることがわかる。そして,前者の 年齢群においては実際のCOHORTによるものよ り少なく,後者の年齢範囲ではCURRENTな死 亡数構成比の方が実際のCOHORTによるそれよ りも多く計上されているのである。しかしこゝで は,明治41年次に考えたCURRENTな死亡数構 成比と実際的なCOHORTによるそれとでは,グ ラフの上では男女共かなりの違いがあるように思 われるが, COHORTによるものとCURRENT によるものとの差が2%前後を示すのは,男では 15歳∼19歳, 25歳∼29歳,女では20歳∼24 嵐 60歳∼64歳の年齢範囲の場合だけで,それ 以外の年齢群では両者の差が2 %以下の場合が殆 んどである。 次に「死因」番号Ⅵ (神経系および感覚器の疾 患)における死亡者数の暦年的逐年齢群的傾向で は(図3-1, 2参照), COHORTによるものと CURRENTによるものとを比較してみると,両 者の曲線傾向がほゞ類似している年齢は男女とも 5歳∼19歳,および35歳∼64歳においてであ る。又,この現象を両者の死亡数量の多少という 関係でみてみると,男では20歳∼29歳において COHORT<CURRENTであり, 50歳∼64歳 においては逆にCOHORT> CURRENTという 関係で,女では20歳∼34歳においてCOHORT <CURRENTであり, 40歳∼64歳においては COHORT> CURRENTという関係で計上され ている。 更!こ,年齢群別死亡数をその構成比としてみて みると(図3-7, 参照) 男: 15歳∼49歳ではCOHORT<CURRENT 50歳∼64歳ではCOHORT>CURRENT 女: 15歳∼39歳ではCOHORT<CURRENT 40歳∼64歳ではCOHORT>CURRENT という関係で,その構成比率が計上されているこ とがわかるO
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④ 図4-1, 2及び図3-7, 801.循環器系 の疾患) 男:年齢群別死亡曲線の傾向としてはCOHORT によるものの方が上昇率をたかめながら上昇 している(25歳∼69歳)のに対しCURRENT によるものは一定の上昇率を保ちながら上昇 を続け(5歳∼64歳),それ以上の年齢では かなり急激な下降傾向を示す。 女:死亡曲線の傾向はCOHORTによるものの方 が男の場合と同様に上昇率を高めながら上昇 している(25歳∼69歳)のに対し, CURRENT によるものは上昇率を弱めながらも上昇し (5歳∼64歳),これ以上の年齢では下降傾 向を呈する。 o Ⅶの年齢別死亡構成比の推移 男: COHORTによるものとCURRENTによる ものとを死亡構成比の推移としてみてみると, 5歳∼44歳で両者は殆んど同じ比率で示さ れているとみなすことができる。しかも両者 の年齢群別死亡数構成比率上の大小としては, 1 0歳∼44歳においてCOHORT<CURRENT として示されるが, 45歳∼69歳においては COHORT>CURRE如Tという関係で示さ れるばかりでなく,実際と全く違う(例えば 65歳∼69歳年齢群ではCOHORTによるも のでは48%近い死亡数構成比を示すのに対 し,同じ年齢群におけるCURRENTによる Fig.aI. Ma】es :-f Fj s 哲 .c q 式 bO .U 'ロ o qJ P< 10 g 8 7 6 'ql ∼ O ぐつ Cつ CT) 廿 Ch 寸 Ch q・ の 廿 Ch 寸I Cn -JL O> i-H I 勺l -か つ トー I I I ! ) I I I I Ln e巴宍 只 烏 只等 曽 宗I/)ID(C N M 苗 励 亡ニria 云ヨ ご、 _ rつ ▼ Lr. 'j i -ものではわずか5%にも満たない死亡構成比 を示すにすぎない)比率関係で示されるとい う特徴がある。 女:以上の男の場合に対し女では, COHORTに よるものとCURRENTによるものとの両者 の曲線傾向は5歳∼44歳においてほとんど 変らないが, 45歳∼49歳以上の年齢では男 の場合と同時に, CURRENTによる死亡数 構成比は実際のCOHORTによるそれと大き なちがいがあることを示している。 ⑤ 図5-1, 2,3,4 01.呼吸器系の疾患) この「死因」名におけるCOHORTによるもの とCURRENTなものとによる両者の死亡曲線の 傾向を比較してみると,男の場合には5歳∼ 14 読,女の場合には5歳∼14歳及び20歳∼39歳 という年齢域を除いて,その傾向は似ていない。 又,この図5-1, 2をCOHORTによるものと CURRENTなものと年齢群別死亡量の差という 視点でみると,男女とも15歳∼44歳の各年齢群 でCURRENTによるものの死亡畳の方が実際の COHORTによるそれに比べて少ないことは明ら かなことであるC ところが50歳∼69歳において はこの関係が逆転するのであるO 他方, COHORTによる死亡曲線の傾向を全年 齢的にみてみると,男女とも死亡数がきわだって 多いのは15歳∼19歳時(1918年)であるが, これに対してCURRENTな1908年(明治41) Fie. 5-2. Females i. b、 Et1 1コ ○ こ q。 ニ_ .`ナ ∼ -T・ ーす ci 蝣ォ蝣 a . -a- oi 蝣<*蝣 の 寸 C1 ・寸 CT) Tf Cn - - つ -ヰ Lr. in io LCI い-/ i i < ; i ; i i l l くつ LL? くコ Ln Cつ uつ Cつ LL? くコ ヽ " " II- 4> 、_ヽ Lヽ の rり C*J C*D C3 C^ C ) C^"ラ C rつ `.オ Ln L° l、
Comparison of Deaths from DISEASES OF THE RESPIRATORY SYSTEM (VIII).
be -sr く - ぐ・l さ、l Pt ぐつ'す サ ト 空 L I I ∼ I I I I ∼ ∫ I I } I i 勺 〇 LJT三 巴莞宍 票宗吾 等票 浩 冨 tgだ ,望 n 話 M "一 宗 高 一 岩 Bご 昌 一 蒜 qJ Ol ` ニ_ -丁 -r J w ? ^ 云 ミ 、J 芝-a¥ '蝣 - ざ 一 千・° -: 千 Y L: I I I } I I I 1 I ∫ ∼ l I 、一 〇 こー Lr. - >n 〇 二:I-:よ 一三一 ∴tl. qJ F' J i Ill.
Comparison of Percentage of Deaths from International Detailed List Number VIII and X of Causes of Death.
の死亡統計による同年齢群の死亡数は,男女とも COHORTにおけるような特徴を示していないと いう点で特徴的であるといえるlo o年齢別死亡構成比の推移 1908 (明治41)次におけるCURRENTな年 齢別死亡構成比とCOHORTによる実際的なそれ とでは,全体的にみて,男女共共通な傾向は認め られないここゝでもCOHORTによるものでは男 女とも15歳∼19歳時において,この年齢群にお ける総死亡数中に占める「死因」 Ⅶの死亡者の割 合が24%前後をしめているが CURRENTなも のではこのような高い死亡構成比を示す年齢群は, 0歳∼ 4歳時を除いて存在しない。 1918年(大正7)こそわが国で猛威をふるっ た「スペイン風邪」の大流行の年であり,それに ょって死亡した人が「死因」血の中にくみ入れら れて計上されていることを物語るものである。 他,男女とも45歳以上の年齢においては, COHORTによるものとCURRENTなものとに よる両者の死亡構成比曲線の傾向が全く反対であ ることからも,後者による構成比が実際的な前者 のそれよりいかに大きく示されているかが分る。 ㊥ 図6-1,2,3,4 0X.消化器系の疾患). この「死因」による1908年(明治41)次の静 態的な年齢別死亡数の曲線傾向を,同じく1899 午(明治32)-1903年(明治36)出生COHORT の暦年的逐年齢群的死亡数のそれを基準にして比 較すると, 2一つの曲線が同じ傾向を示す年齢は男 の場合5歳∼14歳, 30歳∼49歳,女の場合5-19歳,の年齢域においてである。図6-1をみ ても分るように破線のCURRENTな死亡曲線は 起伏が少ないのに実線のCOHORTによるそれで は起伏が大きい。こ・の現象は図6 - 2では逆転す るような印象を与える。?まり男と女とでは,こ の「死因」による死亡曲線に関する限りでは,相 反する現象を呈するといえる。 死亡数量的にみれば,男では15歳∼49歳にお. いてCOHORT>CURRENTの関係にあり, 50 歳∼54歳以上においては逆にCOHORT < CURRENTの関係がみとめられる。女では COHORT<CURRENTの関係にある年齢は20 歳∼34歳, 40歳∼45歳及び50歳以上において であり,男の場合と部分的に異なっている。 o年齢群別死亡構成比の推移 「死因」 ⅨのCURRENTによる死亡構成比の 大きさをCOHORTによるそれと比較すると,男 の場合, 10歳∼44歳と50歳以上において COHORT<CURRENT という関係を保持して
Fig. 6-2
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a= f-Comparison of Deaths from COMPLICATIONS OF PREGNANCY, CHILDBIRTH AND THE PUERPERIUM IX
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Comparison of Percentage of Deaths from International Detailed List Number IX. of Causes of Death.
いる。然し, 10歳∼44歳という年齢域では両者 はほヾ同じ大きさの構成比を示しているとはいえ, 50歳以上におけるCURRENTな死亡構成比の大 きさは実際のCOHORTによるそれと大きなへだ たりをもつようになる。 これに対し女の場合の年齢群別死亡構成比曲線 を年次的傾向としてみると,曲線の形は男の場合, と異なり, 5歳∼49歳の年齢域で, CURRENT な死亡構成比曲線の傾向はCOHORTによるそれ とかなり似たグラフ傾向を示す。しかし,前者の 50歳以上における死亡構成比曲線の傾向が60歳 -64歳まで上昇し,その後下降傾向をたどるの に対し,実際のCOHORTによるそれでは45歳∼ 49歳以上の年齢では一貫して下降傾向を示すと いう点で両者の曲線傾向は異なっている。又,死 亡構成比を量的な面からみると, 5歳∼69歳の全 年齢域においてCOHORT<CURRENT という 関係を示しているが-つの特徴であるが,とくに 20歳∼24歳及び45歳∼49歳以上において著し い。 ⑦ 図7-1,2,図5-3 (X.性尿器系の疾患) 男:この「死因」による2つの性質の異なる死亡 曲線すなわちCOHORTによる死亡数曲線の 傾向とCURRENTによるそれは似ていない。 同一年齢群における両者の差は大きく15歳∼ 45歳の年齢域でCOHORT> CURRENTで あり, 50歳以上においては COHORT< CURRENTである。 (図7-1参照) 女: cohortによる死亡数曲線の傾向とCURRENT によるそれと比較すると,男の場合と違って, 5歳∼49歳で両者の傾向はかなり似ている。 7= ▼ 0--Q
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10歳∼14歳, 15歳∼19嵐 25歳∼29歳, 40歳∼44歳及び45歳∼49歳の各年齢群で ある。 50歳以上においてCOHORT< CURRENTという関係がみられる。 ⑧ 図2-2 (XI.妊娠,分娩および産帯の合併 症) ⑨ 図8-1,2,3,4 (XVI.症帆 老衰および診 断名不明確の状態) CURRENTによるこの「死因」の死亡曲線の 傾向はCOHORTによるそれとは男女とも似てい ない。年齢群別死亡構成比の推移についても同じO ⑲ 図9-1,2,3,4 CXVtt.不慮の事故,中毒お よび暴力) CURRENTによるこの「死因」の死亡曲線の 傾向とCOHOgTによるそれとを比較すると,男 では15歳∼54嵐女では5歳∼19嵐 20歳∼ 44歳の年齢域で似ているO さらに,両者をその 死亡数において比較すると,男女とも, 15歳∼ 69歳の各年齢群でCOHORT<CURRENTとい う童的関係を示している。その上両者の年齢群別 死亡数の差の大きさという視点をとると,男女と も20歳∼24歳時に大きく,死亡数の差の大きさ の傾向という点では男女とも25歳以上年齢が進む につれて,その差が大きくなっていくという傾向 がみられる。しかも年齢群的両者の死亡数の大き さを比較すると,男では15歳∼69嵐女では10 歳∼69歳という年齢域でcohort; ℃URRENT こl C W WI 8日 711 60 Si 4r) n1 20 lII., dieん ノ5 〆 L, P Jォ U XVI. CUM己ENT
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恵二言喜至烹套冨京王喜.e京冨衰貢 I I I I I I 言 ∴ : 三・Comparison of Deaths from SYMPTOMS AND ILL-DEFINED CONDITION XVI.
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Comparison of Percentage of Deaths from International Detailed List Number XVI. of Causes of Death.
Fig.9-2. Males (Ilundrcさds)
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Comparison of Deaths from ACCIDENTS, POISONING, AND VIOLENCE (XVII).
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Comparison of Percentage of Detailed List Number XVII.
〔結 果〕 1908年(明治41)における静態的な「死因」 別年齢群別死亡数を1899年(明治32) -1903 午(明治36)出生COHORTによる動態的なそれ と対比して観察した結果を以下に示す。 (但し, 「死因」名は国際基本分類番号で代替すO以下同 樵) o死亡数曲線の傾向 ①似ている「死因」名 I (男女とも), n (男女とも), XI(女) ④一定の年齢範囲内で似ている「死因」名 Ⅵ(男女とも), VI(男) , IX(男), X(女). XⅦ(男女とも) ?0 ⑨全く似ていない「死因」名 Ⅲ (男女とも), vn(女),w(男女とも), こコ〃ぎ事器_. x\,1【. CURRENT ひ、 iiL 紺 I M-iii 蝣,蝣 T""M^n ㌫ ヒdJ て , 、l C、] 1つ ∽ -ナ ▼ナ ヽ s. i ' I t I ) i i i i i : i ∼
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Deaths from International of Causes of Death. Ⅸ(女), X (男), XYIC男女とも) 以上の結果にも示した通り, 2つの性質の異な る「死因」別年齢群別死亡数の傾向を比較すると, 1908年(明治41)におけるCURRENTな「死因」 統計をつかって将来の長期に亘る「死因」別死亡 数やクビ亡構成比を予測することは仲々むづかしい ように思われる。従って,史的にみた場合には上 記の〔結果〕の①④に示した「死因」名において 紘,一定の性と年齢範囲という限られた条件内で, 1908年(明治41)次の静態的な「死因」統計は 衛生学的活用という意味でも有効な側面をもって いたと指摘することができる。しかし,このよう な限定条件っ幸の「死因」統計の有効性が一般化 できるかどうかについては,この種の「死因」統 計に関する一連の研究が更に深化された段階でし か結論づけることは困難なように考えられる。
文 献
1) Graunt, J∴ Natural and political observa-tions mentioned in a following index and made upon the bills of mortality. The fifth edition, 1665.
2) S嘩milch, J. P, : Die gottliche Ordnung in
den Verえnderungen des menschhchen
Geschlechts, aus der Geburt, Tod, und Fortpflantzung desselben erwiesen. 1741, Reprinted in Tokyo, 1967, Japan microfilm service center.
3)丸山 博,淵脇 学,細川すみ子,沢井きよ み:日本における世代生命表(其の1).衛 生統計4(9), 1-5,昭和26年. 4)飯淵康雄:日本人の出生,死亡及び人口に関 する年次推移の研究一生残死亡の利用方法 について-.昭和43年度(1968)日本人 口学会会報, 34-37, 1968. 5)丸山 博:乳児死亡(1)事例調査,医学書院, 186-196, 1955. 6)飯淵康雄:J。グラント J-p-ズユ-スミル ヒの「死因」統計の今日的課鳳 統計学20, 14-30, 1966. 7)大橋隆憲,高木秀玄,大屋祐雪編:輝済統計, 有斐閣双書101, (第6章補論,飯淵康雄 :年齢別死亡統計と(世代)生命表) ,昭和 48年. 8)丸山 博:上掲誌4(9), 1951-9)舘 稔:形式人口学。古今書院 610, 627-628,昭和35年 10)水島治夫:生命表の研究,生命保険文化研究 所, 9,昭和38年・ ll)水島治夫:明治24年(1891)生れの世代生 命表,民族衛生23(1), 44-51, 1956. 12)丸山 博:乳児死亡II-統計の研究-,医 学書院, 170-171, 1957-13)南条善治:我が国の世代生命表,民族衛生32 (4), 122-127, 1966.
14) Iibuchi.Y. : Hygienical studies on the comp-parison between generation(cohort) life table and current life table in Japan. International Congress of the History of Science, 23-26, 1974.
15) Iibuchi, Y∴ Hygienical studies on the comparison between generation(cohort) life table and current life table in Japan - divided persons into male and female-, (contributed paper), 40th session of the ISI, 413-418, 1975.
16. Iibuchi, Y. : Comparative studies of
genera-tion life table of 1913 between Japan and England-Wales(contributed paper), 41st session of the ISI, 248-251, 1977.
17)飯淵康雄: E]本と英国の生命表に軍する比較 研究・人口学研究1, 42-49,昭和53年
(1978).
SUMMARY
Application
of the
Method
of Cohort
Life
Table
to
Statistics
of Cause of Death
and Study
on its
Statistical
Observations
Yasuo IIBUCHI
Department of Epidemiology, College of Health Sciences, University of the Ryukyus
Statistics of cause of death are deeply connected with the name of the Disease. On the other hand it is unable to deny that they will have the objective role to hide the social background for the countermeasure of Public Health.
Even if, however, statistics of the cause of death should have the restriction or the lim-itation like that, they still have the effectiveness on defending the health of our people against the disease and death.
In the meaning of developing the effective aspects I applied the method of two differ-ent kinds of Life Tables, COHORT LIFE TABLE and CURRENT LIFE TABLE, to statis-tics of cause of death. And I studied of the issue for putting the both to combined use.