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<論文>リース取引の実質性と実質課税の論理 利用統計を見る

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著者

菅原 計

著者別名

Sugawara Kei

雑誌名

経営論集

25

ページ

69-107

発行年

1986-01-21

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00005787/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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1. 2. 3. 4. 5. 6.

リース取 引 の実質 性 と実質 課 税 の 論 理

菅 原 計 はじ めにV ース取引 の実質的性 格 セール・アソド・ リースバックの実質的性格 リース課 税におけ る実質主義 租税法律主義 と実質課 税の問題 むすび 69 1. は じ め に リース産業 の萌 芽は, 第2 次世 界大戦 後の ア メリカにおい て みるこ とがで き,大 戦後の企業 に おけ る資 本調 達 の困難 性 から, 資 産の価 値 の使用 性に 重 点をおいた 新し い 産業 形 態 とし て発達し てきた も ので あ る。FASBstatement は, リー スを 次 の ように定義 する 。「リ ース とは, 財産, 工 場又は 設備(土地及びもし くは償却資産を含む)を, 一 定 期 間使用 す るための 権利を譲渡 す る契 約(anagreementconveyingtherighttouse )であ る1)」。 し かし , 現実 の リー ス契約 の内 容は 千差万 別 であ り可成 り複雑であ る。法 形式的には 賃 貸 借契 約に基 づい てい る よ うに 見え るが , 経 済的 実質に おい て は 金融 取引であ る場合 が多い 。 金融 取引 とし て も,所 有権 のな い単 な る使用 権(righttouse )を 貸 借対 照表上 資産 とし て 計上すべ きか 否か が間題 とな る。 さらに, 中古資 産 の セー ル ・アソ ド・ リース バッ ク取 引(saleandleaseback) は,法形式 上売 却 と リー スバ ッ クが切 放さ れてい るよ うに 見 え るが, 実質的 には不可 分の取 引で あ り, 売 却益 が計上 され る場 合に は, 取得 原価主義 会計 で禁じ られ てい る資 産評 価益を 計上し た の と同じ 効果 を リー ス取引に よって 合法化す る手段 とし てな さ れ るこ ともあ る。 また, 土 地を 購入し 建 物を たて これを 売却し て リー スバ ッ クす る(buy-build-sell-and-lease) リ ―ス取 引 もあ る。

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か かる リー ス取引の会 計処理に 関し て,ア メリ カでは1953 年6 月に-Account-ingResearchBulletinNo.43 の第14 章 でlessee の財 務諸 表で の開示を 要 求し,1964 年9 月APBopinionNo.5 で は,AccountingResearchBulle-tinNo.43 お よびAccountingResearchStudyNo.4 の実 質的購入 の場 合, 資 産及び 負 債とし て 計上さ れる が単 なる 使用権 の獲 得 のみ の場 合には否 定的 であ るのに 対し , 単 な る使用 権 の獲得 の場 合に も資 産及 び負 債とし て 計 上 すべ きこ とを 明ら かにし てい る。 さら に,APBOpinionNo.7 (1966年5

月)はlessor のlease に 伴 う収 益及 び費用 の処理につ い てFinancingmeth-od とOperatingmethod に分け て 明ら かにし , 次い でAPBOpinionNo.27 (1972年11月)では 製造業 者 もし くはdealer に よるV ース会 計処 理を 示し , 翌年 さら にopinionNo.31 で リー ス取引を 扱 ってい るが, 現 在はFASBstatementNo.13 (1976年11月)におい て リー スに 関す るす べ ての会 計処理の 基 準が 集 約さ れてい る。 と ころ で, リース産業を 今 日の よ うに 発達 させた 原因 は, リ ー ス 使用者 (user,lessee)の経済的 メリ ットが大 きい こ とを 指 摘す る ことが でき る。JohnH.Myers は, かか る リー スの経 済性につ い て次 の10 項 目を 挙げ る2)。 ① 他 の方 法では入 手 出来ない 資 産の利 用獲 得 ② 一 時的 な必要 性を満 たすた め ③ 所 有に よる危険を 避け るため ④ 営業 の委託 (farmout ) ⑤ 原 価把 握 の明確性 ⑥ 固定 資産獲 得に 伴 う制 約 の回避 ⑦ 租税 優過を受け てい る リー ス業 者 から リー スす るこ とに よる不 動産税 の 排除 ⑧ 購入 もし くは用 役 の利点 獲 得 ⑨ 租税節 約 もし くは 租 税繰延 べ の利点 ⑩ 他の 財務的 利点 の獲得Myers は, これら の うち 最 も大 きな利点 は 租税節 約 と財 務上 の メ リ ッ ト であ るとい う。 リースは, 表 見上 賃貸借契 約に 見え る。 賃貸借 で あ る な ら,lessee の支 払 う賃 借料は 租 税上 損金 とな り, 当該 利用 資 産はB/S から除 かれ る こ と に

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リース取引の実質性と実質課税の論理71 な る。 し かし , リ ー ス 契 約に お い て リー ス期 間 の 中 途 解 約 が 禁 止 さ れ て お り, し か も リ ー ス契 約 終 了 時 に 購 入 選 択 権 (:bargainpxirchaseoption ) が つ い てい る場 合 に は , 実 質 的 に 資 産 購 入 と 変 ら な い こ とに な る。 資 産 購 入 であ るな ら ば , 当 該 資 産 をB/S 上 計 上し なげ れ ば な ら ず , 未払 額 は 負 債 に 計上 し な け れ ば な ら な い 。 租税 上, 資 産 購 入 の場 合 の 損 金 は 減 価 償 却 額 で あ る が , 減 価 償 却 額 よ り リ ー ス料 が 高い た め 損 金 許 容 額 の差 が 極 め て 大 き くな る 。 か か る 弊 害 を 除 去 す べ く, 我 が 国 では 昭 和53 年7 月20 日付 で 「 リ ー ス取 引 に 係 る 法 人 税 及 び所 得 税0 取 扱 い に つ い て」 と い う個 別 通 達 が 出 さ れ, 昭 和54 年1 月1 日 以 降 締 結 さ れた リー ス 取 引 につ い て 適 用 さ れ て い る。 我 が 国に お け る リー ス 会 計 基 準は , 未 だ に 明 確 な も の は な く, 日 本 公 認 会 計 士協 会 の 会 計 制 度 委員 会 が 昭 和55 年7 月7 日 付 で 会 計 制 度 委 員 会 研 究 報 告 第1 号 とし て 「 セ ー ル ・ ア ソ ド ・ リ ー ス バ ッ クの 会 計 処 理」 を 公 表し てい る が, そ の 前 文 に も あ る よ うに 将 来 に 向 か っ て の提 言 と い う趣 旨 か ら 記 述 さ れ た も0 で直 ち に 実 務 を 拘 束 す る も の で は な い 。 従 っ て, 現 在 我 が 国 の リ ー ス会 計 実 務 を 拘 束 し て い る のは 「 リ ー ス通 達 」 だけ とい うこ と に な る。 し か し , 果 たし て 「 リー ス通 達」 が リ ー ス 取 引 のす べ て を 絹 羅し て い る か ど う か, 租 税 法 律 主 義 と の 関 連 で 「通 達 」 が 租 税実 務 を 拘 束 す る こ とが 可 能 か ど う か, 更 に 実 質 課 税 の 論 理 が 法 解 釈 学 上 ど の よ う に 位 置 づけ ら れ る の か, とい う問 題 を 指 摘し なけ れば な ら な い 。 通 達 課 税 の 問 題 , 実 質 課 税 論 に お け る 法 的 実 質 性 か 経 済 的 実 質 性 か の 間 題 は 古 く て且 つ 新し い 間 題 で あ る が, リ ー ス 取 引 は こ れ ら の 問 題 に 対 し て 恰 好 の 研 究 材料 を 提 供し て い る よ うに 思 え る。 2. リー ス取 引の 実質的 性 格 リー ス(lease) とは, 一 般に 賃貸借を 意 味す る用 語 であ る が, 金融 性の強 い も のを フ ァ イナン ス・n ー ス(financelease,capita!lease) と い い, 通常 の オペレ ー テ ィン グ・ リース(operatinglease) と区別 さ れ る。 会 計上 及び税 務 上問 題 とされ てい るn ー スは, この ファ イナ ンス ・ リ ースであ る。 フ ァ イナン ス ・ リースにおい て 乱 法形 式上 賃 貸借 契 約 の形を とる。 す な わち, リー ス会社 が物件を 購入し 当 該物件を ユ ―ザー に貸 付け る契 約 となっ

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てい る場合が多 い。し かし, フ ァ イナン ス・ リー スの場 合は , 当該 リース物 件 の選 択が ユー ザーに任 さ れ リー ス会 社は関知し ない。 リース物件 が 確定す る と, リー ス会社は ユーザ ーに代わ っ て当該 リー ス物件 を 購入し_―1_■ザ一に 賃 貸す る。 リー ス契 約上i; ース期間 が設 定さ れるが, リー ス期 間 の中途解 約 は 原則 とし て禁止 され てい る。Hendriksen は , フ ァ イナン ス・ リースの特 質を 次 の ように 述べ る 。「多 く の 異な る タ イプの リー スがあ る中で, 基 本的な 金融及 び 購入 の性格を 有す る リースは, リー ス会社(financingcompany)が製 造会社 か ら 設 備 を 獲 得し よ うとす る顧客に そ の獲得資 金を 融通 す る場合に 明確 とな る。 リー ス会社は, 製造会 社(manufacturer)に 設備代 金を 支払い, そ の 設 備 の所 有 権(title)を 獲得し, 顧 客から 分 割払い の手形を 受取 る。 これに より 顧客は, ほ と んど耐 用 年 数に近い 期 間当 該物件 を利 用す る権 利(therighttouse )を 獲 得 す る こ とに な る3)」。 我 が国 のリー ス産業 の萌芽 は, 昭和38 年 から であ り, 株式 会 社 日本 リース が 設立 された のが 昭和38 年8 月, 翌昭 和39 年4 月に オ リ-エン ド・ リー ス株式 会 社 が設立 され, 現 在加盟 リー ス会 社だけ で も192 社以 上 とな っ て い る≒ 我 が国 リー ス産業 の先 駆 者た る 日本 リー ス及 び オリこ ン ト・ リー スは, と も に フ ァイナン ス・i; ースを主 た る営業 とし てい る。 そ こで, 我 が国 におけ る フ ァ イナン ス・ リー スの特徴を 両 者の契 約書を 中 心に 検 討し てみ よ う≒ オ1]こ ソ ト・ リー スでは, 契 約 書の第1 条 で リース契 約 の趣旨を 次 の よう に 表 現す る。「甲(賃貸人)は物 件を乙 (賃借人)に リー ス(賃貸)し , 乙は こ れを 借 受け ます」 と, 賃 貸借契 約であ るこ とを 明 言す る。 他方, 日本 リー ス は 同趣 旨を 第1 条 で次0 よ うに 表 現す る。「甲(賃貸人)は, 乙(賃借人)が 指 定す る末 尾 の契 約主 要 事項一 覧 表(イ)欄記載 の売主 から, 乙 が指定 す る表河 欄 記載 の物件を 買 受け て, 次条 以下 の条 件で乙 に リ ー ス(賃貸)す ることを 約し , 乙は こ れを 借受け ます」。 こ の契 約条項 を比 較し て み ると, オ リエ ン ト・ リー スが賃 貸借関 係を 強調 し, 日本 リースは , ユ ーザ ー指定 の物 件を売 主から 買入 れ て賃 貸す るこ とを 明ら かにし , 金 融 庖を 強調し てい る よ うに 見え る。 し かし な がら, この両 者 の違 い は リ ースシ ステ ムの差 異から 生じ てい る。 オリエ ン ト(

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リース取引の実質性と実質課税の論理73 ・w-J__ザ ー が リ ー ス 会 社 に 借 受 証 を 交 付し た 後に, リー ス 会 社 が 売 主 に 代 金 を 支 払 う とい うシ ス テ ムに な っ て い る。 す な わ ち , オ リエ ン ト・ リ ー スり 場 合 は ユー ザ ー の借 受 証 の 交 付 を 待 っ て リ ー ス物 件 を 買 取 り, 所 有 権 を 獲 得 す る・ のに対 し , 日本 リ ー ス の 場 合 に は ,^ 一 ザ 一 指 定 の リ ー ス物 件 を 買 入 れ所 有 権を 獲 得し た 上 で リ ー ス す る と い うシ ス テ ムに な っ て い る。 ど ち ら も, オペ レ ーテ ィン グ ・ リ ー ス で は な く フ ァ イナ ン ス ・ リ ー ス で あ る こ とに は 変 わ り=・ が ない 。 フ ァ イナ ン ス ・ リ ー ス が 通 常 の賃 貸 借 と異 な る重 要 な 点 は , リ ー ス期 間 中 の中途 解 約 が 原 則 とし て 禁 止 さ れ て い る こ と で あ る。 原 則 とし て と い う のは 。lessor に お い ては 解 約 権 を 有 す る が,lessee の側 の 解 約 権 は 認 め ら れ て い な い と い う意 味 で あ る。 日本 リ ー スの 契 約 書 に は , 第1 条 第2 項 に 明 文 の 規 定 が あ る が , オ リエ ン ト・ リ ー ス の契 約 書 に は 中 途 解 約 禁 止 条 項 は 見 当 ら ない 。 し かし , オ リこ二ソ ト・ リ ー ス に お い て も別 表 で, リ ー ス 期 間, リ ー ス料 お よ び 支 払 方 法( 約束 手形の期 日と枚数)な ら び に。支 払 場 所 が 明 示 さ れ る の で , 中 途 解 約 権 が ユ ー ザ 一に 留 保 さ れ る とい う特 約 が な い 限 り, 解 約 権 が認 め ら れ て い な い と 解釈 し なけ れ ば な ら な い 。 こ の よ うに , ユ ー ザ ー(lessee) の 中 途 解 約 が 禁 止 さ れ てい る 場 合, リ ー ス 会 社に 債 務 不 履 行 の よ うな 法 定 解 除 事 由 が 生 じ た 時 で も, ユ ー ザ ー が 契 約 を 解除 す るこ と が で き な い か ど うか が 間 題 とさ れ る。 法 定 解 除 事 由 とし ては , 履 行遅 滞 に よる 解 除 権 (民法第541 条), 定 期 行 為 の 解除 権 (民法第542 条), 履 行 不能 に よ る 解 除 権(民 法第543 条) 等 が あ るが , リー ス 契 約 書 に お い ては リ ー ス会 社 に 対 す る 解 除 事 由 の す べ て が 免 責 さ れ る。 賃 貸 借 に お い て は , 賃 貸 人 は 賃 貸 物 の 使用 お よび 収 益 に 必 要 な る修 繕 を な す 義 務 が課 せ ら れ( 民法第606 条), さ ら に 賃 貸 人 が 保 存 行 為 を し か い た め に 賃 借人 が 賃 借 の 目 的 を 達 し な い と き は 賃 借 人 に 契 約 解 除 権 が 認 め ら れ 春(民 法第607条)。 し かし , フ ァ イナ ン ス ・ リ ー ス に お い ては , 修 繕 義 務 は ユ ー ザ ー 側に あ り。 リー ス 物 件 の 保 存 行 為 の す べ て が ユ ー ザ 一に 課 さ れ る。 オ リエ ン ト ・ リー ス の契 約 書 に お い ては , 賃 貸 人 た る リ ー ス 会 社 は , 売 主 か ら の物 件 引 渡し お よ び 物件 の瑕 疵 責 任 を 一 切 負 わ な い こ と( 第6 条), 物 件 の 維 持 及 び 補 修 の費 用

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負担は一 切 ユ-―ザー(賃借人)の負 担 とす るこ と(第8 条), 物 件の 滅 失 もし くは 毀 損につい ての危 険及び 費用はす べて ユー ザーの負 担であ る こ と(第i3 条), さらに 毀 損し た 場合に は リー ス会社(賃貸人)の 選 択に より(A)物 件を 完 全な 状態 に復 元 または修 理す るか,(B )物件 と同 様な状態 もし くは 性能 の同種 物 件 と取 替え る こと, の どち らか が ユーザー(賃借人)に 課され る こと(第13 条), 等 が明文 化 され てい る。 従 って, 物 件の引渡し, 物 件 の瑕 疵,補修,滅 失, 毀 損 とい う法定 解除 事由は, リー¬一ス契約 上 リース 会 社に と ってはすべて 免 責さ れ, 物 件 の使用 及び 保存にあ だ っては ユーザ ーの 善良 な る管理 者の注 意 義 務が一 方的 に 要求さ れ る。 逆 に, リー ス契 約上 リー ス会社に よる解除 事由が 明定 され, 解除 事由が発 生し た と きは, リース会社は 催告をし ない で通 知の み もし くは 通知 なし で契 約 を 解 除す るこ とが でき る。 オ リエン ト・ リース の契 約 書に おい ては, リー ス料支 払 の遅 滞, 契 約違 反り 場合に は, リー 不会社は 通 知 催告を 要し ない で 次 の 行為 の全 部又 は一 部を す ること が で き る(第17条) こ とが定 められ てい る。A. リース料 またはそ の 他の費用 の全部又 は一 部 の即 時弁 済の 請求B. 物 件 の引揚げ また は返 還の請 求c. リース契 約の解 除 と損害賠 償の請 求 さら に, 契 約解 除 の該当事 由 とし て上記 の 他に, ユー ザ ーに おけ る営業 の 休 廃 止, 破産, 解 散, 和 議, 会社整 理, 会社更 生等 の申 告 があ った とき, 手 形 交換 所 の不渡 処 分を受け た とき, 営業不 振な どを 挙げ る(第21条)。 し かし ながら, リー ス物件 が リース期間中 に 隠れた瑕 疵があ った ため使用 不 能に な った場 合で も, ユ ーザーは リー ス契 約に 基づい て残 リース期間 の リ ■ス料を 支払 わなけ れ ばな ら ない の かとい う問 題 が残 る。 賃 貸借契 約であ れ, ば, 賃 借 料の減 額 もし くは契 約解除 の要件を 構成 す る筈 であ る(民法第609条,610 条)。 これに つい て, 昭 和51 年3 月26 日の大阪地 裁 の判決 があ る6)。 事件の概 要 は , 昭 和45 年4 月3 日に濠 綿 株式 会社 が オ リこエニーン ト・ リ ー ス株式 会 社から電 子 会計機 を3 ヵ年 借受け る リース契 約を 締結し , 昭 和46 年1 月 末 日の第8 回 まで リー ス料を支 払 った が, そ の後 リー ス料を 支払 わな か った ため, オ リエ ン ト・ リー ス株式 会社 が リー ス料支払 請 求を 地 裁に 提 訴し た ものであ る。

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り一ス取引の実質性と実質課税の論理75 これ に 対 し て 被 告 濠 綿 株 式 会 社 は ,「 原 告 から 借 り受 け た 電 子 会 計 機 に は 瑕 疵(欠陥) があ った こ と が 判 明し た た め , 被 告 は そ の 瑕 疵 を 理 由 に 原 告 と の りし ス契 約 を 解 消し た 。 従 っ て , 解 消 後 の リ ー ス料 に つ い て は そ の 支 払 義 務 のな い こ と が 明ら か で あ り, かっ , 昭 和46 年8 月 に は 台 風23 号 に よ る水 害 の た め 電 子 会 計 機 は 使 用 不 能 とな っ てし ま っ た。 従 っ て , こ れ に よ っ て も原 告 との リ ー ス契 約 は , 目 的 物 の滅 失 に よっ て 消 滅し た こ と が 明 ら か で あ るか ら , 昭 和46 年2 月 分 以 降 の リー ス 料 を 請 求 す る 原 告 の主 張 は 失 当 で あ る7)」 と主 張し た 。 これ に 対し て, オ リヽエ ン ド. リ ー 不 株 式 会 社 ( 原告) は , リ ー ス 契 約 上 原 告 は 物 件 の 瑕 疵 に つ い ては 責 任 を 負 わ な い こ と, さ ら に 物 件 が 滅 失 し た と き で 亀借 主 が 規 定 損 失 金 を 支 払 わ な い 限 り, リ ー ス契 約は 終 了し な い こ とを 理 由 に 被 告 の 物 件 滅 失 に よる リ ー ス 料 支 払 義 務 消 滅 の主 張 は 失 当 で あ る と 主 張 し た。 判決 は 原 告 勝 訴 と な り, 被 告 は 未払 リ ー ス料 の 金 額 と 日 歩4 銭 の 割 合に よ る 遅延 損 害 金 を 支 払 う よ う命 令 さ れ た 。 こ の判 例 で み る と お り, リ ー スは 賃 貸 借 契 約 で な い こ と が 明ら か と な る。 す なわ ち , 濠 綿 株 式 会 社 が リ ー スし た 電 子 会 計 機 の売 主 は オ リこ1ニ,ン ト ・ リー ス では な く丸 紅ヽエレ ク ト ロ ニ ク ス であ る。 従 っ て, 物 件 の 選 択 は ユ ー ザ ー と 売 主( ノーカペ )と の間 で 決 定 さ れ た も の で あ り, 物件 の 機 能 , 品 質 に 関し て は リー ス 会 社 は 一 切 関 知 し て い な い 。 故に リ ー ス 取 引 に おけ る リ ー ス料 は 。 リ ー ス物 件 の 使 用対 価 で は な く資 金 の 借 入 れ に 対 す る 分 割 返 済 とい うこ とに な る。 借 入 金 に 対 す る返 済 で あ る か ら , 物 件 の 瑕 疵 , 滅 失 に よっ て は リ ー ス 支 払義 務 は 消 滅 し な い の であ る。 た だ, リ ー ス の場 合 は 単 純 な 金 銭 貸 借 とは 異 な る。 リ ー ス シ ス テ ム上 , リ ー ス会 社は ユ ―-ザ 一に 代 わ っ て メ ニ カ 一 か ら リ ー ス物 件 を 買 入 れ , そ の 物 件 を ユー ザ ーに 賃 貸す る も ので あ る か ら , 当 該 物 件 の所 有 権 は 代 金 支 払 後 メ ー カ ーか ら リ ー ス 会 社に 移 転 す る。 換 言 す れ ば , リー ス 会 社 と メ ー カ ー( 売主) は 当 該 物 件 に 関 し て は 売 買 契 約 に よっ てい る。 従 っ て, 当 該 物 件 に 瑕 疵 が あ る 場 合に は 買 主 た る リ ー ス 会 社 は メ ー カ ー( 売主)に 対 し て 契 約 の 解 除 又 は 損 害賠 償 請 求 権 を 有 す るこ と に な る (民法第570条)。 し かし, リ ー 不会 社 は リ ー ス物 件 の 瑕 疵 に つ い て な ん ら 関 知 し な い か ら ,

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ユ ーザ ーが直 接 売主に対し て 交渉し なけ ればなら ない が, 法的に は リース会 社 (買主)の有す る損害賠 償請 求権を 譲 受け て請 求し な け れば な ら ない。 リ ー ス契 約 書に は, 通常か か る場 合に 備え て買 主 の売主に 対す る請 求権を 譲渡 す る旨 の規定 かお る。 オ リエン ト・ リー スの契 約 書では, リース物 件 の引渡 後 ユー ザーは所定の 検 査 期限を 経 た後 借受証を リース会社に 交 付し なけ れば なら ない が, この借 受 証 の中に 不 適合, 不 完全 そ の他の 瑕疵を 記載し なけ れ ば, そ の後隠れた瑕 疵 が出て来 て も, リース物件は 完全な 状態 で引渡 さ れた もの とみなし 一切の 責 任 は ユ. ザ ー側に あ ること が明文化 され てい る(第5 条)。 従って, ユーザ ー が売主に 対 す る損害 賠償請 求権を 譲受け るた めに は, 借受証に 記 載し なけ 。れ ば なら ない( 第6 条)。 日本 リー ス の契 約 書に おい ては, ユ ーザ ーが売主に 対 す る損害賠 償請求権 を 行使す るた めに, 書面 で請 求し た場 合には こ れら の権 利を 譲渡す る旨 の規 定 があ る( 第o 条第1 項) が, リー ス料 の支払を 免 れない こ とが確認 されてい る。 さらに, ユ ーザ ーが リー ス会社( 買主) と メー カー(売主)の売 買契 約の 解 除を 希望 す るときに は, 規定 損害金及 び契 約に 基づ く一 切の債 務の支払い と引換え に, 売買契 約 解除権並 びに 売買 代金返 還 請求 権を 買主 とし ての地位 とと もにこ乙一 ザーに譲 渡す る( 第8 条第2 項) とあ る。 両 リー ス契 約に おけ る損害 賠償請 求権 譲渡 の違い は, オリこ二ン ト・ リース 拡 借受証 の 交付を待 っ て代金を 支払 うのに対し , 日本 リースは買受け た物件 を 賃貸す るこ と から 生じ てい るとい え る。し かし , オ リエン ト・ リースの場 合 , 物件 引渡 後借受 証 の交付 までに 瑕疵を見 つけ 出す のは困 難 な場 合 もあろ う。 隠れた る 瑕疵につい ては, そ の後 の使用に よっ て発 見さ れ る場 合 もあ り う るから であ る。 こ れにつ い て, 商人 間の売買に。つい ては 商 法上 規定 があ る。 すな わち,「商 人 間 ノ売買 二於 テ買主 力其 目的 物 ヲ受 取 リ タルト キ ハ遅 滞ナ ク之ヲ 検 査シ若 シ 之 二瑕 疵 アル コト又 ハ其 数量 二不足 アル コト ヲ発見 シ タル トキ ハ直チ ニ売 主 二対 シ テ通知 ヲ発 スル ニ非サ ン バ其 瑕疵又 ハ不足 二因 リテ契約 ノ解除又 ハ 代 金減 額 若 クハ損 害賠 償 ノ請求 ヲ為 ス コト ヲ得 ス」(商 法第526条第1 項)とあ る。 従 って, 商人 間 の売買におい て, 契 約解除, 代 金減 額又は 損害賠 償請求 拡. 直ちに 売 主に対し て瑕疵又は 不足 の通知を 発す るこ とが 必要 となる。 た

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リース取引の実質性と実質課税の論理77 だ し ,「売 買 ノ 目的 物 二直 チ ェ 発 見 ス ル コ ト能 ハ サ ル 瑕 疵 ア リタ ル 場 合 二 於 テ買 主 力 六 ヶ 月 内 二之 ヲ発 見 シ タル トキ 亦 同 シ」( 商法 第526 条第1 項) と, 直 ち に 発 見 す る こ とが 出 来 な い 隠 れ た る瑕 疵 に つ い て は6 ヵ 月 以 内 に 通 知 を 発 し なけ れ ば な ら な い 。 こ の よ うに, リ ー ス 物 件 に 瑕 疵 があ る場 合 に は , ユ ー ザ ーは 買 主 た る リ ー ス 会社 が 有 す る 売 買 契 約 解 除 権 , 代 替 物 請 求 権 , 瑕 疵 修 補 請 求 権, 損 害賠 償 請 求 権 等を 譲 受 け て メ ー カ ー(売主) に。請 求 す る こ と が で き る とす る が, 契 約 解除 権 に つ い ては , た とえ 買 主 か ら 譲 渡 さ れ た とし て も 権利 行 使 が 可 能 か ど うか とい う問 題 が あ る。 契 約 解 除 とは ,「当 事 者 の一 方 が 解 除 権 を 行 使 し て, 既 存 の 有 効 な 契 約関 係 が 当 初 か ら 存 在し な か った と同 様 な 効 果 を 生 ぜし め る こ と で あ る8)」 から , 当 事 者 以 外 の 賃 借 人 に よ る 契 約 解 除 は 問 題 なし と は い え な い 。 こ れ に 関 し て, 昭 和53 年5 月10 日 の 東 京 地 裁 の 判 決 が あ る9>。 事 件 の 概 要 は , 石 油 販 売 を 業 と す る ネ モ ト オ イル セソ タ ー(原告) が 昭 和47 年12 月15 日, 日 本 リ ー ス と の 間 で 連 続 洗 車 装 置( 日本車輛洗濃機株式 会 社製造)を リ フ ス す る 契 約 を 締 結し , 日本 リー スは こ の リ ー ス 物 件 を 売 主 た る 日 本 洗 車 機 販 売 株 式 会 社 ( 被告)か ら 買 受 け , 同 被 告 は 同 日原 告 に 物 件 を 引 渡 し た 。 と こ ろ が, こ の リ ー ス 物 件 に は 洗 海 中 に 車 体 を 損 傷 す る よ う な 重 大 な瑕 疵 が あ っ た た め , 原 告 は 昭 和49 年10 月21 日, 日 本 リー ス (買主) が 有 す る 売 買 契 約解 除 権を 譲 受け , 同 年11 月16 日到 達 の 内 容 証 明 郵 便 に よ り , 不 完 全 履 行 な いし 瑕 疵 担 保を 理 由 に 売 買 契 約 解 除 の 意 思 表 示 を し , 売 買 代 金1,490 万 円 の 支払 を 求 め る訴 訟 を 提 起し た 。 こ れ に 対し , 被 告 日本 洗 車 機 販 売 株 式 会 社 は , リ ー ス 物 件 に つ い て 原 告 の 主 張 す る 瑕 疵 は 機 械 の 取 扱 方 法 また 保 守 管 理 の 怠 慢 に 起 因 す る も の であ り, 昭 和49 年5 月 の 調 査 に お い て も 瑕 疵 のな い こ と が 確 認 さ れ てい る。 さ ら に , 商 法526 条 に よ り 日本 リ ー ス の 売 買 契 約 解 除 権 は す で に 消 滅 し てい る と主 張 し た。 裁 判 では , こ の 事 件 は 不 完 全 履 行 に 基 づ く 責 任 は 問 え な い とし , 日本 リ ー ス は 売 主 に 瑕 疵 担 保 責 任 を 追 求 す る 他 は な い と判 断 し , 被 告 の 保 守 管 理 怠 慢 の 主 張 に 対 し て , 隠 れ た る 瑕 疵に 該 当 す る と 認 定 し た 。 し かし , 最 終 結 論 で は 原告 敗 訴 とな っ た 。

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判決理 由に よ ると,「原 告は, 本 件売 買契 約は, い わ ゆる ファ イナV ス・ リー スに よるも のであ るから , 原 被告間 の売 買契 約と解 すべ き であ っ て商法 第526 条規定 の瑕疵 の通知 は原 告 から 被 告に 対し てす れば足 り ると主 張す る 。 し かし , 本 件装 置の所有 権が 日本 リースに 帰属し てい るこ と, 本件 リー ス契 約は リー ス期 間満了 後 も原告 と 日本 リー スと の協 議に よ り継続す る ことがで き るが, リー ス期間 の満 了に より 本件装 置の所 有権 が当 然に 又は 本件 リース 契 約 自体に 基づ く協 議等 に より原告に 移 転す る旨の定め がない こ とが認めら れ るのであ って,本 件 リース契 約 の営む 経済的 機能 が一 面におい て 原告をし て買受 代 金の融 資を得し め るに あ った とし て も, 法 律上 は, 日本 リー スが買 主 で, 原告は 賃借人 と解す るほ かはな く, 買主 の立 場から 行 う瑕疵 の 通知 と 賃借人 からな され る苦情 の申 出 とを 同一 視し うるもので はない から, 原告の 右主 張は採 用 でき ない10)」 とい うものであ る。 ト こ の判 決理 由におい ては, リース契 約におけ る買 主の 契約 解除権を ユーザ ーに譲 渡す る規定に 基づ き, 譲受け た ユーザ ーが売主に 通知し た も のであ る こ とが触れら れてい たい が, 野 口氏 は,「こ の 事件 の場 合。 − ザ ーのとる べき 方法は, リース物 件 の買 主 であ る リース会 社から売 主 の瑕疵 担保責 任を 追求する権利一 ①契約解除権,②代 金減額請求権,③ 損害賠償請求権 を 譲 り受け , リース会社(買主)に肩 代 わりし て, リー ス物 件 の 売主 に 通知 をし ておけ ば よか ったの であ る11)」 とい う。 し かし ながら, 日本 リー ス の契 約 書に おい ては, 規定 損害金等 の支 払後 リ ース契約を 終了す る ことに より売買契 約解除 権を 買主 の地位 と ともに ユーザ ーに 譲渡す る( 第8 条第2 項)とあ る。 従 って, 解除権を コー-―ザ ーが行使す るた めに は, ユーザ ーが リー ス会社 より リー ス物 件を購 入 す るこ とに なる。 なお, 瑕 疵担保 責任を 追求す るために は, 商 法第526 条 の 規定にあ る よ う に 遅 くと も引 渡後6 ヵ月 以 内でなけ れば なら ない。 リース の メリ ットは, 法形 式 上賃 貸借契 約に 基づ ぐこ とに あ るから, 解除 権 行使は この リー スの メリッ トを 犠牲にす る ことに な る。 こ の半U決は, リー スの法形 式 性を 重視し た もので, 商 法第526 条 め 瑕疵通 知は買主 であ る 日本 リー スからな さ れた もので なけ れば なら ない とす る。 他 方, 原 告 の主 張は経 済的 実 質性 の観点 から 提訴し た もので, いみじ くも リー スの賃借 性の メ リットを 自ら 放棄し た もの とい わ ざるを えない。

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V ース取引の実質性と実質課税の論理79 リー スは , 所 有 権 を 獲 得し な い で そ の 使 用 権 の みを 獲 得 す る こ とに そ の特 徴 があ り, 所 有 と使 用 を 切 放 す こ とに あ る。 従 っ て, ユ ー ザ ーは , 使 用 に よ る 費用 を 負 担し , 使 用 に よ り従 業 員 が 損 害 を 受 け た と き は ユ ー ザ ー が 賠 償責 任 を負 う。 経 済 的 実 質 性 か ら み る と, 一 般 に 所 有 は 使 用 のた め に な さ れ る も の であ る か ら , 使 用し な い た め の 所 有 を 除 き , 両 者 を 区 別し なけ れ ば な ら な い 必然 性は な い 。 た だ , リー ス契 約 上, リ ー ス 会 社 に 所 有 権 が 残 留 し て い る に すぎ な い 。 リー ス会 社 に 所 有 権 が 残 留し てい る こ と に よ り, ユ ー ザ ーは 財 務 上, 租 税 上 のメ リ ッ トを 受け る こ とに な る が , そ の た め に 買 主 とし て の 契 約 解 除 権, 損 害賠 償 請 求 権 が 行 使 で き な くな る。 か か る弊 害 を 除 く た めに , リー 不契 約 書 では 買 主 の 権 利 を 譲 渡 す る 条 項 を 設け て い る とい え る。 問題 は , リー ス契 約 上 リー ス 会 社 は 何 故 か か る 買 主 の 権 利 を ユ ー ザ ーに 譲 渡 す る の か とい うこ と で あ る。 換 言 す れ ば , 何 故 リー ス 会 社 が 直 接 売 主 に か か る権 利 を 行 使し な い の か とい う点 で あ る。 そ れは , 実 質 的 に]) ー ス会 社 は , 当 該 リー ス物 件 を 所 有 す る 意 図 が な い か ら で あ る。 所 有 権 の 留 保 は , リー ス 会 社に と っ て リ ー ス料 不 払 に よ る リー ス契 約 解 除 権 の 行 使 と, そ の 場 合 の 債 権 担保 を 意 味 す る も の で あ り, こ の 担 保 機 能 を 出 来 る だ け 維 持 さ せ るた め に ユ ーザ ー に 物 件 の保 守 ・修 繕 を 義 務 づけ てい る の であ る。 従 っ て, リー ス料 の 確 保 と万 一 の リ ー ス 債 権 の担 保 能 力 が 満 た さ れ るな ら , リ ース 会 社 は 法 的 所 有 権 を 実 質 に 合 わ せ て ユ ー ザ ーに 譲 渡し て も 何ら 不 都 合 は 生じ ない 。 まし て , レ ン タ ル と 異 な り, リ ー ス の場 合 は 汎 用 性 のな い 物 件 が ほ と ん ど で あ る。 汎 用 性 の な い 物 件 の 所 有 は, リ ー ス 会 社 に とっ て 何 ら メ リ ットを も た ら す も の で は な い 。 リー ス 物 件 の 選 択 決 定 は , 通 常 メ ー カ ー 又 は デ ■i ラ ー と ユ ー ザ ー の 間 で 行 われ, 物 件 の 銘 柄, 仕 様 , 数 量 , 納 期 等 の 交 渉 プ ロ セ スに お い て リ ー ス会 社 は 一 切 関 知 し な い 。 物 件 の選 択 が 決 定 さ れ る と, ユ ー ザ ーは 当 該 物 件 の リ ー スを リ ー ス 会 社 に 申 込 む 。 こ こ で, ユ ー ザ ー と リ ー ス 会 社 に よ る, リ ー ス 期 間, リ ー ス 料 そ の 他 の 条 件 を 含 むi; ー ス 交 渉 に 入 る。 リ ー ス契 約 が 締 結 さ れ ると, リー ス会 社は メ ー カ ー又 は デ ィー ラ ー と 売 買 契 約を 結 び, リー ス物 件 が引 渡 さ れ た 後i; ー ス 会 社 は メ 一 カ 一 又 は デ ィ ー ラ ー に 代 金 を 支 払 い , ユ ー ザー か ら の リ ー ス 支 払 が 開 始 さ れ る。

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こ のV ースシ ステ ムは, 法的形 式 性に おい ても法的 実 質性 に おい て も, ユ ーザ ーの物 件購人 と解 す るこ とは で きない 。し かし √経 済的 実 質性に おいて は, 明らかに コー一 ザー が物 件を 購入し た ものであ り,v ース会 社は資 金援助 をし たに す ぎ ない。 ■ ㎜ ■ に もか かわら ず, 制 度上法 律的 関係が重視 され る場 合 が多 い 。 法律的 関係 が重視 され る と, 特に 税 務上及 び財 務上 のコ,− ザー メリ ッ トが大 き くなる。Myers は 税 務上 の利点 を 次の よ うに 指摘す る。「 リー スに おけ る 税 務上 の 利点は3 つ 提唱 され てい る。i つ は, 賃借料支 払額は全 額 損金(tax-deductibleexpense) に な る とい うこ とであ る。 こ れほ ど大 きな課税 控除は 所 有者に とっ てはない であ ろ う 。… …すでに 提 唱さ れてい る第2 の可 能な 節税(taxsaving) は , 総合 償却 率 が使わ れてい る グル ープから売 却された 特定 資産に 代 替する ために リー スされ る場 合に生 ず る。 …… さらに 第3 の税 務上 の利点 は, 利益 を 得 て所 有 資 産を 売却し , そ の同 一資 産を 耐用年 数にわ た っ て リース バッ ク す ることにあ る12)」。 さらに, 財 務上 の メリットとし て は,「第1 に, 特定さ れた 資産 が通常, 全 額信用 で購入 で きない場 合があ る。 第2 に, もっ ともら し くは ないけ れ ど も, 借入 れ のみを 利用 す る組織 より 屯, リース と借入れの 両方を利 用し てい る組織 の方 が より多 くの信用 が得ら れ る。 第3 は, キ ャッ シ ュプl==1一に 関し て, リー スの方が購 入 のた めに 借 りる より利点 があ る13)」。 我 が国に おけ る リー ス会社 の提唱す る ユ ―-ザー の メリ ット とし て, 次の よ うな点 が指 摘さ れてい るとい う14)。 ① 資 金の 効率的 運用 ② 資 金繰 りの 改善 ③ 貸借対 照 表に 記載し ない ことに よる財 務比 率 の現 状 維 持 ④ 資 金調 達 の容易 ⑤ 利用 可 能資 金量 の増大 ⑥ リー ス料 の費用 処理 ⑦ 設 備 の陳腐 化の防 止 ⑧ イン フレ の回避 ⑨ コ ストの把 握 の簡 素化 ⑩ リー スバ ッ クの利用に よる固定 資金 の流 動化 確 かに リー スの メリ ットは 種 々指 摘す るこ とがで きる が, ①及び ② の資 金

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リース取引の実質性と実質課税の論理81 の 運用 に つ い て は , 割 賦 購 入 と比 較 す る とむし ろ デ タ リ ッ トに な る か もし れ な い 。 リ ー ス 料 に は, リ ー ス 会 社 の 利 潤 及 び 金 利 が 含 ま れ る の で 通 常 , 割 賦 購 入 と 比 較 す る と割 高 と な る。 ③ の オ フ バ ラソ スシ ー トは , 法 的 所 有 権 が リ ー ス会 社 に あ る こ と か ら , 会 計 上 の 処 理 を 合 法 化し よ う とす る も の で あ る。 物 件 の 瑕 疵 に 対 す る 訴 訟 に お い て は, む し ろ ユ-―ザ ー の デ メ リ ッ ト とし て 働 くこ と もあ る。 ④ 及 び ⑤ は, ③ と 関 連 す る。 リ ー スに よ れ ば , 借 入 れ をし な い た めに 負 債 計 上 が な さ れ な い 。 し か し , こ れ は 明ら か に 本 来 貸 借 対 照 表 能 力 のあ る も のを 合 法 的 に , 簿 外 資 産 及 び 簿 外 負 債 と す る も のに 他 な ら な い。 ⑤ の リ ー ス料 の 費 用 処 理 は , 法 的 に 賃 貸借 契 約 の形 式を と っ て い る こ とに よ る。し かし , リ ー ス 契 約 は 法 的 実 質 性 か ら み て も 賃 貸 借 の 要 件 を 満 た す も の で は ない 。 ⑦ の 陳 腐 化 の 防 止 は , 必 ず し も 大 きな メ リ ッ ト とは い え な い 。 購 入 の場 合 で も 自由 に 買 換 え が 出 来 る か ら で あ る。 ⑧o イン フ レ 回 避 の 問 題 は , リ ース 料 は 一 定 で も り ー ス 料 の 中 に 金 利 が 含 ま れ て お り , リ ー ス 期 間 は 可 成 り 短い の が 通 常 で あ る か ら , ど れ ほ ど イン フ レ の影 響 が 回 避 出 来 る か 疑 問 で あ る。 ⑨ の コ ス ト把 握 の 簡 素 化 は , 確 か に リ ー ス 料 が 一 定 で あ る か ら メ リ ッ トの1 つ で あ るが , 物 件 の 補 修 , 部 品 の取 替, 損 害 箇 所 の 修 理 , 定 期 検 査 お よび 不 定 期 検 査 , そ の 他 の 維 持 , 手 入 れ の 費 用 は す べ て ユ ー ザ ー の 負 担 で あ る こ と から , そ の物 件 使 用 の コ ス トは リ ー ス料 だ け で は な い 。 ⑩ のi; ー スバ ッ クは , 法 的 形 式 性 に よ る 合 法 化 を 期 待 す る も の で, 法 的 実 質 性 か ら み て も 認 めら れ な い 場 合 もあ る。 こ の よ うに , 法 的 実 質 性 か ら み て も リ ー ス取 引 は 賃 貸 借 契 約 に 基 づ い てい る とは 認 め が た い が , 経 済 的 実 質 性 か ら み る と, 明 ら か に 金 融 取 引 と い わ な け れば な ら な い 。 特 に , 会 計 上 の 問 題 とし て は , こ の経 済的 実 質 性 の 観 点 か ら 十 分 検 討 す る 必 要 が あ る。 3. セール・アン ド・リースバックの実質的性格 すでに見てきた ように,フ ァイナンス・リースはオペレーテ ィソ ダ・リー スと明確に区別されるものであ り。,その実質は物件購入資金の借入れとみな け ればならない。に もかかわらず賃貸借の法的要件を リース契約に盛込むこ とによって, 税務及び財務上のメリットを獲得し ようとするものである。 ところで, セール・ アソド・リースバックは,現に保有する資産を リース

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会社に 売 却し そ の同一資 産を リ ―ス バ ックす るとい う取 引 であ る。 法的形式 性 から 見 れば, 当 事者が 同じ で売 却物件 と リ ース物件 が 同じ であ って も, 売 買契 約 とV ース契 約は別個 独立 の契 約であ る とい え る。 こ の売 買契 約に よっ て, 物 件 の所 有 権は リー ス会社に 移転し, リー ス契 約に よっ て当該所 有権は リ ース会社に 留 保され るこ とに な るが, 物 件 の売主 は従 来 と同 様そ の物 件を 使用 収 益す るこ とがで きる。 従 って,「 リース バッ ク取引を 利用 すれば, 企業 は 物 件 の使用を 継続し な宍 がら, 資金 の調 達をす るこ とができ, 実質的 に は, 所 有物 件を 担保 とし て リ ー ス 会社から 融 資を 受け たこ とに な る15)」 わけ で, 売却 と リー スバ ックは一 連 の取 引 と見 なけ れば なら ない。 所 有物件 の 担保 性を確 実にす るた めに 売買 に より所有権を 移転し , もっ て リース契約に よっ て融資 を 受け る のが目的で あ る。 法 的 実質 性の 観点から み ても, 売買 と リー スとい う2 つ の取 引を別 個独立 の取 引 とし て認 定す るのは困難 であ る。 法的 に は譲 渡担 保 とし て性 格づけ な け れ ば ならない 。mm. 担保(売渡担保)とは,「担保 物 の 売買 の形 式に よる物 的 担 保で, 買 手 より代金 の形で融 資 がなされ, 一定 期 限 内に 元 利に 相当 する 金額 で担 保物を 買い戻 す形 で借金 の返 済がな さ れ, これ がなさ れない と担保こ 物 は 終局的に 買 主に 帰属す る16)」。 し かし ながら, セール・ アソ ド・ リー スバ ッ クの当 事 者は, あ くまで売買 取 引 とV ー ス取 引は別個 の取引 であ ると主張 す る。 別個 の取引で あ るから, 会 計上 時価に よ る固定 資産売 却益を 計上す るこ とがで き,P/L 上多 大の当期 利益 計上を 可 能にし , 次期 以降は減 価 償却 よ り大きい り ー ス料を 支払 うこと に より税 務上 の メリ ットを 得 よ うとす る。 こ の ように, 会計及 び税 務上の メ リ ットを 得 るた めに は, 売買 とi; ー スは 異な る別個 の取 引 であ るこ とを 強調 し なけ れ ばなら ない。 そ れでは, 別個 の取引 であ るとす ると, 売 買契 約 と リ ース契 約 は無関 係と な り, 売 買 代金 が支払わ れな くて も リース契 約 が成立し てい る限り リース料 を 支 払 わなけ れば なら な くな る。 もし , か か る場 合, リ ー ス料 支払義 務がた い とすれ ば, 売 買取 引と リース取 引を 一 連 の且つ 不可 分 の取 引 とみ ることに な る。 か か る法律 関 係を 争った 事件 があ る17)。 事件 の発 端は , 東北 リースが後藤

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リース取引の実質性と実質課税の論理83 光 雄から 喫 茶店 の内装 設備一式 を リースし たい とい う申 込 みを 受け た こ とか ら 始 まる。早 速東 北 リ ースは, デ ィスプレ ーデザ イン サ ービ ス に 工 事 代 金200 万円 で注文し た 。 昭和48 年6 月末に工 事が完 成し た が, 東北 リー ス は こ の代金を支払 う資力 がない ため, この内装設 備一式を ユ ニ バ ーサル リースに 売 却し , こ の同一設 備を 渡部茂 が リー スし , これを 後藤 光雄 に転 リ ー スする こ とにし た。 た だし, 渡 部茂は 東北 リ ース株 式会社 の代 表 取 締役 で, この会 社は個 人経 営 の会社 であ る。 ユニバ ーサル リー ス株式 会社 と渡部茂 との リー ス条 件は 次 のとお りであ る。 ① リース物 件一 「喫茶 オス カー」 の店鋪内 装空 調, 厨房 設備 一式 ② リース期 間一 昭和48 年6 月30 日から 昭和51 年6 月30 日まで ③ リー ス料一 月 額8 万 円 ④ 支払方 法 契 約 時に3 ヵ月分 前払いし,』召和48 年7 月 から 昭和51 年 3 月 まで毎 月8 万 円ずつ, 毎月30 日限 り支払 う ⑤ 遅延 損 害金 一 日歩4 銭 ⑥ 期 限の利 益喪 失 特約一 渡 部茂が リース料 め支払 を1 回 懲も遅 滞し , または 支払を 停 止し た ときは, ユ ニバーサル リー ス は 催告なし に リース 料 の全 部又 は一 部の即時 弁 済を 請求 できる。 この リー ス契 約に より, 昭 和48 年12 月 まで渡 部茂は ユ ニバ ーサ ルリ ースに り ース料を 支 払 った が, 昭 和49 年1 月 より支払い がない た め, ユニバ ーサル リース株式 会 社(原告)が渡部 茂( 被告)と東北i; ース 株式 会社( 被告)を 相 手 どり, リー ス料請 求訴訟 を東 京地裁 にお こし た。 づ これに対し て被 告は 次 の ように反 論し た。 東北 リー スは, ユ ニバーサル リ ースに当 該 リー ス物 件 となっ てい る内装設 備一 式を 売 却し てい るが, 売 買契 約に基づ く代 金支払 日(昭和48年11月15日)に ユニバ ーサ ル リ ース の振出し た 手形 が不渡 と なった。 リー ス契 約には, 原告が約 定 日に 物件 代 金を 支払 わな か った と きに は リー ス契 約を 解除す る 特約があ った。 被 告は, こ の特 約に よ りリース契 約 は解 除さ れた と主 張し た。 これに。対し て, 原 告は, 本件物件 の売 買契約 と リー ス契 約 とは まった く無 関 係であ るから, 原 告 が購入 代金を支 払 わなか った とし て も, 本件i; ース料 の 請求に は 何ら 消長を 来た さ ない と再反論し た。 こ の事件 の争 点は, セ ール ・アジ ト・ リース バ ックに おい て, 売 買 とりー

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スの取引に関連性を認めるか否かとい うことである。判 決は原告敗訴となり。 売買 とリースを別個の取引とし て無関係とは認めがたい と判断された。 判決理由は次のとおりであ る。「被告東北リースは, その実体は被告渡部 の個人企業に同一視し うるから,本件物件の売買契約とリース契約とは,実 質的には原告と被告東北 リースないし 同被告渡部との間においてなされたい わゆるi;ースバック契約であ るとみることができる。 ところで,典型的なリース契約にあっては, 本件リース契約書に みられる ように売買契約とリース契約とは互に個別に存在し ,一 方が他方に影響を及 ぼすことは少ない と解され 七い るけ れども,いわゆる リースバック契約の場 合には,右原則をそのままあてはめ ることは適当ではない。すなわち,一般 に リースバック契約を締結するサプラ イヤー(物件供給者)は, リ ー ス 会社 から融資を受けることが目的であ るから,万一, サプラ イヤーにおいて, リ ース会社から金融を 得ることができないとすれば,物件を リース会社に買取 らせ, のもその物件のリースを受け るとい う必要も実益 も存し ないのであ る。 従って, リースバック契約におげるリース会社 とサプラ イヤーとの間には,V ース会社が売買代金を支払わない場合には売買契約は当然解除となり,売 買契約と一連の行為 とし てなされたi;ース契約もまたその前提を失って失効 す るとい う黙示の合意があ るものと解す るのが相当であ る18)」。 この判断は,法的形式性からではなく, 法的実質性から相当囚果関係を重 視し たものであるが,経済的実質性からは物件を 担保に資金を借入れたもの と見なければならない。 万 4. リース課税におけ る実質主義 リース契約は,通常賃貸借契約とし て締結されるが, 実質は単なる賃貸借 ではな く資産の所有に伴 う便益と危険とを ユーザーに移転し ている場合が多 い。その場合,これをフ ァイナンス・リースもし くはキ ャピタル・リースと いい, オペレーテ ィン グ・リースとは明確に区別される。 ファイナンス・リースであ るか否かは,そのリース取 引の性格, リース契 約の内容から実質的に判断し なけ ればならないが, その場合特に経済的実質 性の観点が重視される。FASBstatementNo.13 は, 経済的 実質性の観点から, キャピタル・リ

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リース取引の実質性と実質課税の論理85 − ス( ファイナン ス・ リース) に。該 当 す る 要 件 を4 つ 挙げ る19)。 ① リ ー ス期 間 終 了 時 ま で に 資 産 の所 有 権(ownershipoftheproperty ) が 移転 す る リー ス ② 割安 な 買 取 選 択 権(bargainpurchaseoption )を 有 す る リ ー ス ③ 解 約 不 能 な 固定 的 リ ー ス期 間(thefixednoncancelabletermofthelease: ) が , そ の リ ー ス資 産 の 見 積 耐 用 年 数 の75% 以 上 の 場 合 ④V ー ス 期 回 開 始 時 の 最 小 リ ー ス 支払 料 の 現 在 価 値 (presentvalue)が , 当 該 リ ー ス 資 産 の 公 正 価 値 額 (thefairvalue ) の90% 以 上 で あ る 場 合 日本 公 認 会 計士 協 会 の 研 究 報 告 「 セ ー ル ・ ア ソ ド ・ リ ー ス バ ッ ク の 会 計 処 理」 に お い て も,FASBNo.13 と 同 じ 基 準 を 挙げ , こ れ ら4 つ の 基 準 のい ず れ か に 該 当 す る 場 合 に は , フ ァ イ ナン ス ・ リー ス と み な さ れ る と す る。 さら に ,「同 研 究 報 告 」 は ,「 フ ァ イ ナン ス ・ リー ス 取 引 の 経 済 的 効 果 とし ては , 賃 貸 人 に と っ て は 資 金 の 貸 付 取 引 又 は 資 産 の 割 賦 販 売 取 引 に 類 似し て お り, 賃 借 人 に とっ て は , 資 産 の 割 賦 購 入 取 引に 類 似 し てい る20)」 とし , か か る 実 質 性 か ら 会 計 上 次 の よ うな 処 理 が 望 まし い とす る。 ① 賃 貸 人 は , 資 産 の 利 用 に よ る 便 益 を 賃 借人 へ 譲 渡 す る 処 理を 行 う。 ② 賃 借 人 は , 資 産 の 取 得 と, 負 債 の発 生 とし て 処 理す る。 ③ 賃 借 人 が 計上 す る リー ス 資 産 の評 価 額 とし て は ,(^イ)当 該 リ ー ス資 産 の 公 正 価値 額, ロ将 来 に わ た っ て 支 払 うべ き リ ー ス 料 総 額 の 現 在 価 値 額 な ど が考 え ら れ る。 こ の よ うに , 会 計 上 は 法 的 形 式 性 で は な く経 済 的 実 質 性 か ら , 適 正 に 処 理 され る こ と が 要 求 さ れ な け れ ば な ら な い が , 当 初 リー ス の メ リ ッ ト は 租 税 節 約若し くは 租 税 回 避 に あ る と さ れ , 大 い に 利 用 さ れ る こ とに な っ た 。 す な わ ち , 実 質 的 な 購 入 に も か か わ ら ず , こ れ を 賃 貸 借 とし , 賃 借 料 を 損 金 に 計 上 す る こ とに よ り 課 税 所 得 を 大 幅 に 減 少 せ ん とす る ため で あ る。 例 え ば , 次 の よ うな 例 で 租 税 上 の メ リ ッ ト とい わ れ る も の を 計 算し て み よ う。 法 定 耐 用 年 数13 年 の 機 械10,000,000 円 を 購 入し , 代 金を 毎 年 均 等 額 ず つ5 年 間 に わ た っ て 支 払 う場 合 , 税 務 会 計 上 当 該 機 械 の 取 得 価 額 は10,000,000 円で 借 方 資 産 に 計 上 さ れ る 。 機 械 引 渡 時 に。第1 回 の賦 払 金2,000,000 円 を 支 払 う と, 残 額8,000,000 円 は 未 払 金 と な り 負 債 に 計 上 さ れ る。

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こ の場 合費 用 額は,資 産原 価が減 価償却手 続に より法 定 耐用年 数に わた っ て 計上 され 償却 さ れるこ とに な る。 定率 法(decliningbalancemethod)で償却 す る と, 法 定耐 用年 数13 年 の 償却 率は0.162 とな る。 以 下, 税 務上損金とな る減 価 償却 額を 計 算す ると次 のとお り で あ る(なお,未償却残高の比率は耐用 年数の適用等に関する取扱通達の付表7 を使った)。 第1 年度10,000,000 ×0.162 =1,620,000 第2 年度10,000,000 ×0.135756=1,357,560 第3 年度10,000,000 ×0.113724=1,137.240 第4 年度10,000,000 ×0.095256=952,560 第5 年度10,000,000 ×0.079704=797,040 第6 年度10,000,000 ×0.066744=667,440 第7 年度10,000,000 ×0.056052=560,520 第8 年度10,000,000 ×0.046818=468,180 第9 年度10,000,000 ×0.039204=392,040 第10年度10,000,000 ×0.032886=328,860 犬第11年度10,000,000 ×0.02754 =275,400 第12年度10,000,000 ×0.023166=231,660 第13年度10,000,000 ×0.019278=192,780 第14年度10,000,000 ×0.0162 =162,000 十 償却累計額9,143,280 ところが,同じ物件に対し 次のような リース契約を締結し た場合,損金額 に どのような影響を与えるであろ うか。 ② ③ リー ス期 間 リー ス特 約 5 年 リー ス期間中に契 約 が解 除 され た 場 合には, 賃借人は リー ス料 一 月額160,000 円, 年 額1,920,000 円 賃貸人に リース物件を返還し, リース期間のリー ス料総額を損害賠償と し て支払 う。 リース期間経過後は,賃借人の中出に より再リースもし く は購入選択権が行使できる。 これを, オペレ ーテ ィン グ・リースとみれば, 毎期のリース料, 年額1,920,000 円か賃借料とし て費用化され, 税務上も損金となる。5 年間の損金 許容額を比較す ると次のようになる。 このリースの場合,賃借人がリース期間経過後購入選択権を 行使し て400,000 円で当該機械を 購入すると,ここで初めてB/S 上資 産とし て計上される

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第1 年 度 第2 年度 第3 年 度 第4 年度 第5 年度 リ ー ス の 場 合1,920,0001,920,0001,920,0001,920,0001,920,000 リース取引 の実質 性 と実 質課 税 の論理87 購 入 の 場 合 差 額1,620,000300,0001,357,560562,4401,137,240782,760952,560967,440797,0401,122,960 合 計9,600,0005,864,400 し3,735,600 こ とに なる=。 さらに , 残 りの期 間を再 リースす る とす れば, 年 間再 リ ース料 は50,000 円 とい うこ とに な る。い ず れにし て 乱5 年 間で 賃 貸借 の 場 合,3,735,600 円 の損 金 額が余 分に 計上 されたこ とにな り, こ の分 か租 税節 約さ れ たこ とに な る。 し かし な がら ,5 年 後に 購入 選 択権を行 使し て, 当該 資 産を 取得し た 場合 に は, 実質的 な 割賦 購 入に もか かわら ず,5 年間B/S 上 簿 外 とさ れV ース料 が 損金 と認 定 され る とす るなら ば, 課税上 明らかに 他 の納 税 者 との関 連で弊 害 があ るといわ なけ れ ば なら な い。 同一 の取 引に対し て 同一 の租税 が課 せら れ るとする のが, 租税 平 等の原 則 であ るから, 取引 の同 一性 に対 す る事 実認 定 は法的形 式 性 では な く経 済的 実質 性から 判断され なけ れば な らない。 かか る趣 旨 から, 昭和53 年7 月20 日,「 リース取引に 係 る法 人 税及 び所得 税 の取 扱いに つ い て」 とい う通 達 が出さ れた。 こ の 「i;- ス通 達」 は, フ ァ イナンス・ リ ース の特質を 次 の点 に要 約す る。 ① 賃貸借期 間(リース期間)が定めら れ てお り,そのV ース期 間中に 支払 わ れる賃借 料(リース料)の額 の合計 額が, 少な く と も, 賃 貸す る法人 ( リース会社)に おけ るそ の契 約 の対 象とた った 物件( リース物件)の取得 価額及 びそ の取 引に 係 る付 随費用(リース物件め取得に要し た資金の利子, 固定資産税,保険料等その取引に関連してリース会社が支出する費用をい う)の 額の合 計額 のお おむ ね全 部を 支弁 す る ように 定めら れ てい る こ と。 ② リース期 間 中に おけ る契 約 の解除 が禁止 され てい る こ と(解約禁止条 項がない契約であって,賃借人が契約違反をした場合又は解約をする場合におい て,リース会社がリース期間のうち未経過の期間に係るリース料の合計額のおお むね全部に相当する金額を賃借人に対して請求することができることとされてい るものを含む)。

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ここ でい う「おおむ ね全 部」 とは,90% 以 上相 当額を 意味す るか ら(リー ス運用通達1 ), リー ス期 間中に,lessor が購 入し た リー ス物 件の代 金と付随 費 用 の合 計額(投下資金)の90 % 以上 が回収 さ れ るよ うV ー ス料が決められ, 且つlessee の中途契 約解除 が禁 止さ れてい るか, 禁止 の 条項 がな く て も 規 定 損害 金が 決めら れ てお り, そ の算定 基 礎が残 リー ス料 総額に ほぼ 等し い場 合, かか るi; ース取引を フ ァ イナン ス・ リー スであ る とす る。 これは,FASBNo.13 の公 正価 値90% 以 上基 準 と類 似す る。 「 リー ス通達」 は, フ ァイナンス ・ リースを リース取 引 と称し , リース取 引 に は オペ レ ーテ ィン グ・ リースを含 ん でい ない 。 か か る用語 の使い 方は 我が 国 にお い ては 適切 とい え るかもし れない。 何故 なら, 賃 貸借に つい ては民法 上 規 定 かあ るが, ファ イナン ス・ リースは民 法 上 の賃貸 借 とは 明確に異な る。 斎 藤 氏は, こ の違い を 次の よ うに 指 摘す る21)。 (1) 物 件の瑕 疵担保 責任 ① 民 法 上の賃 貸借契 約に おい ては 賃 貸人に 物 件の 瑕疵 担保責 任があ る (有償契約であるため民法第570条の適用がある)。 ②V ー ス契 約におい ては リー ス会社に 瑕 疵担 保責 任は ない。(2 ) 物件 の保守 ・管理 の責任 ① 賃 貸借契 約に おい ては, 賃 貸人に 修 繕の義 務 が 課せら れて い る(民 法第606条)。 ② リース契 約では, リー ス会社に 保守 管 理の義 務 はな く, ユーザ ーが 保守管 理 の義 務を 負い, 物 件に かか る 損害賠 償 が生じ た ときはすべ て ■―f_ーザー 負担とな る。(3 ) 物件 の一 部が滅 失し た場 合 ① 賃 貸借契 約に おい ては 借 賃 の減 額を 請求す る こ と がで き る(民法第611 条)。 ② リー ス契 約では, リー ス会社に 滅 失に よる減額 請 求を す るこ とは で きず, た とえ使用し ない 期 間があ っ て も リース料 の支払を 免 れえない。 (4) 解約 権の留 保 ① 賃貸 借 の場 合は, 期間を 定 め ない と きは当 事者 はいつ に ても解 約を 申入 れる ことが できる。 また 双方に 解 約 権の留 保 が認 めら れる(民法 第617条,618条)。

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n ース取引の実質性と実質課税の論理89 ② リー ス契 約におい ては, 解約権 の留 保は リー ス会社に おい てのみ認 めら れ通 知催告を 要し ない。 (5) 営業 状 況の報告 義務 十 ① 賃 貸借契 約に おい て賃 借人 の営業 状況 等に 関 す る報 告義務は 課さ れ ない。 ② リ ー ス契約に おい ては, リ ース会社 の投下 資 金を 確 保す るた め。 − ザ ーの営業報 告書 その他 リー ス会社 の求め る 関係 書類 の提 出を義 務 づけ てい る。(6 ) 物 件 の立入 検査 権 ① 賃 貸 借契 約に おい ては, 賃 貸人 の立 入検査 権 の明定は ない。 ② リー ス契 約に おい ては, リース物 件が リ ース 会社 の投下 資金確保 の 担 保 とな ってい るため, ユーザ ーは 物 件 の保守 修繕 が適切 か否かに 対 す る リ ース会社 の立 入検査を 拒む こ とが できな い 。(7 ) 所 有権 の表 示義 務 ① 賃 貸借契 約に おい ては, 物件 の設 置場 所 の指 定, 所 有権 の表示義 務 は 明定 され てい ない 。 ② リー ス契 約に おい ては, リース物 件 の設置 場 所 の指定, 所 有者O 一ス会社)の標識 貼付 が規定さ れ てい る。 こ の よ 引 こ, 民 法上 の賃 貸借契約 と リー ス契 約は ま った く異な るものであ るから , リー ス契 約を 賃 貸借契 約 と表 現す ると, 民 法 上 の賃 貸借契 約と誤 解 され るおそ れ があ る。 従 って, リー 不の分類 とし て フ ァ イナン ス・ リースと オペ レ ー テ ィン グ・ リー スがあ る とい う よりは , オペレ ー テ ィン グ・ リー ス が我 が国 の民 法上 の賃 貸借契 約に 相当 す る限 り,「 リ ー ス」を フ ァ イナン ス・ リー スに 限定 す る方 が用 語 の使い方 とし ては より適 切 とい うこ とになろ う。 我が国 の リ―ス産業 も大 な り小 なりフ ァ イナン ス・ リースが主 流であ るとこ ろ から, 実務的に もリー スを フ ァ イナン ス ・ リースに 限定す ることは, そ の 経済的 実 質性を 把握 す るために も適切 とい え る。 とこ ろ で,「リー ス通 達」は, フ ァ イナン ス・ リ ー スを売 買 とし て取扱 う 場 合 と,V ー ス料 の一 部を前払 費用 とし て取 扱 う場 合に 分け る。売 買 とし て 取扱 う場 合は, リー ス物 件が リー ス期 間 終了 後, リ ー ス会社に 返還さ れ又 は 廃棄 さ れ るこ とが 明ら かな 場 合を 除き, 次 の条件を 満 たす も のであ る。

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① リー ス期間 の経 過後に そ のV ース物件を無 償又は 名 目的な 対 価に より 賃借 人に譲渡 す るこ と又は 無 償 と変 わら ない 名 目的 な再 リー ス料に よっ て再 リースす るこ とが リー ス契 約に おい て定 めら れ て い る リ ー ス 取引( 契約書上それらのことが明示されていないリース取引であって, 事実上, 当事 者間においてそれら のことが予定されていると認められるものを含む)( リース 通達2(1))。 ② 土 地, 建物, 建 物附 属設 備又は 構築 物( 建設工事等の用に供する簡易建 物,広告用の構築物等で移設が比較的容易に行い得るものを除 く) を 対 象 と す る リース取引( リース通達2(2))。 ③ 機械 装置等で, そ の主 要 部分 が賃 借人におけ る用 途, そ の設 置場所 の 状況 等に 合わ せ て特別 な仕 様に より製作さ れた も0 であ るた め, リース 会社 がその返 還を 受け て再 び他に 賃 貸す るこ とが困 難であ っ て, そ の使 用可 能期間を 通じ て当 該賃 借人 に おいて のみ使用 さ れ ると認 めら れ るも のを対 象 とす るV ー ス取 引( リース通達2(3))。 ④ 建設工事用 の仮設資 材 の よ うに 賃借人に おけ る使 用又は 消費 の状況 か ら みて リース物件 の特 定 が不可 能 と認めら れ るものを 対 象 とす る リース 取 引( リース通達2(4))。 ⑤ ①から ④ までに 掲げ る リー ス取 引以外 の リース取 引で, そ の りー 不契 約に おい て リー ス期 間 が リー ス物 件 の法定耐用年 数 に比べ て 相当短 く定 めら れ,かつ, リー ス期 間 の中途 又は リース期 間 の経過 後に賃 借人 がそ のリー ス物件 を 購入す る権利又 は義 務( 購入選択権) を 有す る 旨 定 め ら れ てい るもの( リース契約において, 賃借人が購入選択権に基づき当該リース 物件を購入する場合の対価の額が定められているリース取引で,その対価の額が モ0 リース物件につき法定耐用年数を基礎として定額法に より計算したその売買 の時における未償却残高に相当する金額以上の金額とされ てい るも のを 除く)( リース通達2(5))。 前 例 のリース取引 に こ の リー ス通 達を 適用す る と, リー ス期 間が5 年 で年 額 リース料が1,920,000 円 であ るから, リー ス期 間中に 支払わ れ る リース料 総 額は9,600,000 円 とな り, リース物件 の 「おおむ ね全 部に 相当 す る」 支弁 に 該当し , リース期 間中 の解 約が 禁止 され てい るから, こ れは 明ら かに フ ァ イナン ス・ リー スと認定 さ れ る。

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n ース取引の実質性と実質課税の論理91 さらに,「 リース通達」 の2(1)及び(5に ょ り売買 とし て取 扱 う リー ス取引 に該当 す る。 前 例の リ ―ス物件 の法定耐 用 年数は13 年 であ るから,5 年の リ ース期 間は 「 リース通達」2(5)でい うと ころ の 「相当 短 か く定 めら れ」 てい る場合に 該当 する。「 相当短 かい」 か 否 かの判 断基 準は,「 リース通達」3(2) に よる と, 法定耐用 年数 の100 分 の70 ( 法定耐用年数が10年以上のリース物件に ついては100分の60)に 相当 す る年 数を 下 回 る期間 であ る か ど うかに よ るから, この場合は13 ×100 =^ °と な り7 年を 下 回 る リース期 間 であ れば 相当短か いn ース期間に 該当す る。 従って, 前 例 の取 引はi; ース物 件 の引渡 時にお い て売買 が 行われた ものと し て税務上取 扱わ れ ることに なる。 ユー ザーが 第1 年 度 末に 借方支払 賃借料1,920,000 円を 計上し て も, 支払 リー ス 料から 減 価償 却 相当額を 控除し た 金 額は税 務上否 認され る。 故に, 税務 上は 次 の よ うな処 理とな る。 (借方) 機 械9,600,000 (貸方) 未払金9,600,000 未 払 金1,920,000 現 金1,920,000 減価償却費1,555,200 機 械1,555,200 支払i; ー ス料 の うち 第1 年 度 末で損 金 否認 額は,1,920,000 −1,555,200 = 第1 年度 第2 年度 第3 年度 第4 年度 第5 年度 減 価 償 却 額 未 償 却 残 高1,555,2008,044,8001,303,2586,741,5421,092,1305.649,412915,2054,734,207766,9423,967,265償却超過に よ 償去タカ る損金否認額 臨゜谷額 364.800 616,742 828,250 1,004,795 1,153,058 5 年度末に 購入選択権を行 使し て400,000 円で取得 第6 年度707,4973,659,768 第7 年度592,8823,066,886 第8 年度496,8362,570,050 第9 年 度416,3482,153,702 第10年度348,9001,804,802 第11年度292,378L,512,424 第12年度245,0131,267,411 第13年度205,3211,062,090 第14年度172,059890,031 第15年 度144,185745,846 第16年 度120,827625,019 707,497 592,882 496,836 416,348 348,900 292,378 245,013 205,321 172,059 144,185 120,827

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364,800 とな る。5 年 後に 購入選 択権を 行使し て当該物 件を400,000 円で購入 す る と,6 年 目の 未償 却残 高3,967,265 円に 加えら れて, 税 務上 の資 産価額 は4,367,265 円 とな る。 そ の後 の損金許 容額は, 償却不 足に 基づ く損金認容 額 とし て処理さ れ る。 税務上 の損 金許容 額を 各年 度毎に 算定 す る と前頁 のよ うに な る(ただし,減価償却は定率法による)。 会 計上 も同 様 の処 理 となる が, ユーザー が支払 賃 借料 とし て 費用 処 理し て い る場 合に は, 税 務申 告上 別表 四におい て, 減 価 償却額を 超え る支 払 賃借 料 の金額 が減価 償却 の 償却 超過額 とし て加算さ れる。 し かし な がら,「リー−ス 通 達」 の売買 とし て取 扱うn ー ス取 引の認定 要件に 合致す る ものは, 経済的 実 質性 の観点 から当 然 企業 会計 上におい て も売 買 とし て処 理さ れなけ れば な ら ない から , 税 務上申 告 調整 方式 がとら れ る場 合は ない とい わなけ れば なら ない 。 さら に,「V ース 通達」 は, 売買 とし て取 扱 うリー スの5 つ の要件に 該当 し ない フ ァ イナン ス・ リー スで, リー ス期 間が法定 耐用 年数 に比 べ て相当短 い 期 間であ り, そ の後再i; ース期 間の定 めのあ るものにつ い ては, リー ス料 の 一 部を 前払 費用 とし て取 扱 うとす る(リース通達3 )。 フ ァ イナン ス・i; ー スが実 質的に 売買 とみなされ, 資 産 計上 と減価 償却に よ り費用 化 され るとす るなら ば, リー ス取 引の税 務及び 財 務上 の大半 の メリ ットを 失 うこ とに な る。 そ こ で, 購入選択 権が契 約上明 文化 さ れてい ない リ ー ス契 約 とか,; ー ス期 間終了 後はi; ース物 件を リー ス会社に 返 還す る とと が明文化 さ れてい る リ ース契 約が多 くな る。 すな わち,「 リー ス期間 経過後 に 当 該i; ース物件 が リ ース会 社に 返還され, 又は 廃棄さ れ るこ と が明ら かな 場 合には, そ の リー ス物 件に 係 るリー ス取 引につい ては, 売買 とし て取 り扱 わ ない こ とがで きる」( リース通達2 )とい う通 達規定に よ り 売 買認定を 免れ よ うとす る。 し かし , リ ース物 件が リ ース 会社に 返還 され るこ とが前 提に な るフ ァ イナ ン ス・ リ ースでは, リ ース会 社は リー ス物 件に対す る投 資 額を 早期に 回収し , し か もV ースの メ リ ットを 最 大限 ユ―・ザーに活用 させ るた めに, 通 常基 本 リ ー ス期間 と再 リース 期間に 分け て 賃借料を定 めてい る契 約 が多 く見 ら れ る。 こめ場合 の リー ス料は, 基 本 リ ース期間 内に リース会社 の投 下 資金 の大 部分 が 回収さ れ る ように 決めら れ, 再 リー ス期 間におい ては 著し く低いi; ース料

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リース取引の実質性と実質課税の論理93 に な っ てい る場 合 が多 い 。 そ こ で, か か る リ ー ス 取 引 を 賃 貸 借契 約 と す る と, 課 税 上 著し い 弊 害 が 現 わ れ る の で, リー ス料 の 一 部 を 前 払 とし て取 扱 い , 損 金 と 認 定 す る リ ー ス料 を 再 リー ス 期 間 を 含 め て 平 均 化 し よ う と す る も ので あ る。 次 の 条 件 に よ る リ ー ス取 引 の 場 合 に は , 明 ら か に 再 リ ー ス期 間 を 前 提 とし てい る とい え る。 ① リース物件 ② リース期間 汎用性の機械 基本i;- ス期間4 年, 再リース期間6 年 ③ リース料 一 基 本 リー ス期 間は 月額180,000 円, 年額2,160,000 円,4 年間 の1) ース料総 額8,640,000 円, 再 リース期間 の月 額18,500 円, 年 額222,000 円,6 年間 の リー ス料総 額1,332,000 円 ④ リー ス物 件 の法定耐 用 年数12 年 ⑤ 再 リー ス期間 後は リ ース物 件を リ ース会社に返 還 基本 リース期 間が法定 耐用 年数 に比し て相当 短い期 間であ るか否 かは,100 の60基 準に よる から,12X-, 斗 ―7.2 とな り7 年 以下 の年 数 で あ れば 相当 短い期間に 該当 す る。そ の上, 再 リー ス期間を 含め て10 年 であ り, リー ス料 総額の9,972,000 円 の うち8,640,000 円 か基 本リ ース期 間に 回収さ れ。 再 リ ース料は 基本1; ース料の10.28% と著し い 低額 と認定 さ れ うる。 従って, 適正 賃借料 の算定 は, 基 本V ー ス料 の合 計 額 と再 リース料 の合 計 額を 基本 リー ス期間 と再 リー ス期間 の 合計 で除し た金 額 とさ れ る。(8,640, 000 十1,332,000) × 12 4×12 +6 ×12 こ997,200 とな り, 税 務上 の適正賃 借料は 年額997,200 円,月額83,100 円とな る。この適正賃借料を超え る支払賃借料 が前払費用とし て繰延べら れる。 セール・アン ド・リースバックについて,「 リース通達」 は次のように規 定する。「法人又は個人が, その所 有し ていた中古資 産をいったんリース会 社に譲渡した上,これをV ース契約に より賃借し た場 合において,そ の一連 の取引が取引当 事者の意図, 取引物件の内容等からみ て実質的に 金融取引 と 認められるときは,当初からその譲渡がなかったもの とし て 取り扱 う」(リ ー通達6 )。 セール・アソド・n ースバックは,実質的には担保こ物の提供による資金の 貸借取引とみることができるから, 税務上も借入れ及びその返済取引とし て 扱 うとい うものである。従って, 売却時 の譲渡損益は 税務上益金もし くは損

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