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個人面接による地域高齢者の医療に対するニーズの調査

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Academic year: 2021

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平成14年8月15日 第49巻 日本公衛誌 第8号 739

個人面接による地域高齢者の医療に対するニーズの調査

セバタ カツユキ 瀬畠 克之 スギサワ ヤスハル 杉澤 廉晴 マイク・D・フェターズ マエザワ マサジ 前沢 政次 目的 医療費の推移に影響を与えているとされる高齢者の受療行動がどのような要素によって構 成されているのかを調べることを目的に,高齢者が医療に対してどのようなニーズを持って いるのかを質的に調べた。 方法 さまざまな医療機関への受診が可能な地域に住む65歳以上の高齢者を対象に,入院などの 実際の受療経験をもとに,「入院中に受けた受療内容をどう感じたか」,「入院中に印象的だ ったこと」あるいは「医療全般に対する期待」など,医療に関わる幅広い質的データを個人 面接調査によって収集した。 結果 今回の個人面接調査は24人の高齢者に対して行い,理論的飽和状態に達したと確認された 19人分のデータを分析・考察した。ここで情報としての重要性が高いと考えられた要素(カ テゴリー)は「心のつながりと安心感」や「大切に扱われる接遇」であり,この他にも「希 望の充足」や「距離的利便性」,「信頼感を感じる診療」,「設備の充実」などが挙げられた。 また,「優れた技術と技能」,「第三者の意見や評判」,「待ち時間の長さ」,「同じ医師による 継続した医療」,「改善の実感」,「高次医療機関への紹介」,「複数の診療科」,「複数の医師に よる医療判断」なども比較的重要な要素と考えられた。また,今回抽出されたカテゴリーは 「情緒的期待」と「医療システムに対する期待」,そして「日常生活の中での利便性」といっ た属性(プロパティ)にまとめることができた。 結論 こうした結果は,フォーカスグループでの結果にもみられたように,開業医に対する「医 療スタッフとの心のつながりを感じる」ことや,大病院に対する「医療レベルが高く,重症 疾患にも対応できるような気がする」ことなどと同様に医療機能に対する漠然とした期待を 反映していると思われる。また,「日常生活における利便性」は今回の面接では単独のプロ パティとして挙げられており,高齢者は医療に対する安心感や信頼感と共に日常生活に支障 をきたさないような配慮や利便性を医療に求めていることを示唆していた。今後,量的調査 を含めたさまざまな調査を行い複合的に検討することが重要である。 Key words : 質的研究,個人面接,高齢者,医療ニーズ,受療行動

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