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学校基本統計から平成の岐阜大学を振り返る

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Academic year: 2021

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(1)岐阜大学教育推進・学生支援機構年報 第5号 2019年. 【研究ノート】. 学校基本統計から平成の岐阜大学を振り返る 林 研志 岐阜大学学務部教務課 要旨 統計法第二条第四項に規定する基幹統計である学校基本統計を用いて,特に平成という テーマに絞り,データ比較を行う。長期的なデータの比較をすることで,現在の岐阜大学の 状況を俯瞰的に捉えるための一つの指標として位置付ける。 キーワード:学校基本統計,平成,大学基本情報,教学IR,岐阜大学. 1.はじめに 近年,大学教育において教学IRが重要視されているが,教学IRデータの一つの課題と して,データ分析をするためのデータ収集に膨大な時間を要し,特に,過去データとの比較 となると,データが限られており,長期的なデータを比較することは容易ではないことがい える。そのような状況下で,文部科学省が実施している学校基本調査に着目し,データ項目 に大きな変更がないこと,また,膨大なデータが政府統計の総合窓口(参考文献①)に公表 されていることから,この学校基本統計を用いて分析するに至った。また,公表データには, 国立大学の都道府県別データで分けられているものがあるが,本学は岐阜県内の唯一の国 立大学であることから,岐阜県の国立大学データが本学を示しているため,データを有効に 活用することができたということも背景にある。一方,平成の元号が終わり,令和となった。 この機会に,平成を振り返る意味でも長期的なデータを分析することとした。. 2.高校所在地における都道府県別入学生の推移 まずは,入学生の比較として,本学の高校所在地における都道府県別入学生(学部生)を 図 1 に示す。平成元年度から平成 30 年度の推移となっているが,高校所在地が岐阜県及び 愛知県を合計した入学者の割合は概ね 80%となっている。また,高校所在地が岐阜県内の 入学者は全体の概ね 40%となっているが,グラフを詳細に見ると,年度によって,岐阜県 及び愛知県の内訳に変化があることが分かる。このグラフが示すように,岐阜県及び愛知県. 223.

(2) 学校基本統計から平成の岐阜大学を振り返る. と2県が大きな割合を占めていることは本学の大きな特徴となっていることが分かり,平 成初期においてもその割合は,大きくは変化していないことは興味深い。続いて,高校所在 地が岐阜県で,かつ,国立大学に入学した者のうち,本学に入学した者の割合(学部生)を 図 2 に示す。割合は 20%~25%を推移しており,当該学生の 4 人~5 人のうち 1 人の割合 で本学に入学していることが分かる。また,年度別に詳細に見ていくと,近年は 25%前後 の割合で推移しており,平成初期に比べて割合が少しずつ大きくなっていることが分かる。 図1 岐阜大学の都道府県別入学者の割合 (岐阜・愛知) 100% 80% 60% 愛知. 40%. 岐阜. 20% 0%. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30(年度). (参考文献① 大学の都道府県別学部学生数を加工して作成) 図2 岐阜大学の国立大学入学者(岐阜県内出身者) に占める割合 30% 25% 20% 15% 10% 5% 0%. (年度). 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30. (参考文献① 大学の都道府県別学部学生数を加工して作成). 224.

(3) 岐阜大学教育推進・学生支援機構年報 第5号 2019年. 3.学生数(男女別)の推移 続いて本学の学生数の男女別推移について,学部学生を図 3,大学院学生を図 4 に示す。 学部学生については,平成元年度からの 10 年間で 1,000 名近く増えていることは大きな変 化といえる。また,この 30 年間で女性の割合が増えていることなどが見ることができる。 大学院学生について,30 年間をグラフで見ると,平成元年度からの 10 年間での変化が顕 著であることが分かる。社会の変化によって,多くの修士課程や博士課程が設置されたこと や定員増加によるものと考えられるが,30 年間では約 1,200 名増えており,平成の元号の 間に特に変化したデータといえる。また,学部学生と同様に女性の割合が増えているが,平 成元年度と平成 30 年度を比べると,特にその変化は顕著であることが分かる。 図3 (人). 岐阜大学の学部学生数推移(男女別). 7000 6000 5000 4000 3000 2000 1000 0. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 101112131415161718192021222324252627282930 男. 女. (年度). (参考文献① 都道府県別学部学生数を加工して作成). 225.

(4) 学校基本統計から平成の岐阜大学を振り返る. 図4 (人). 岐阜大学の大学院学生数推移(男女別). 2000 1800 1600 1400 1200 1000 800 600 400 200 0. 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30. 男. 女. (年度). (参考文献① 都道府県別大学院学生数を加工して作成). 4.年齢別大学院学生数 次に年齢別大学院学生数のデータ(平成 30 年 5 月 1 日現在)について,本学と国立大学 平均を図 5 に示す。なお,本学の年齢別データについては,大学改革支援・学位授与機構が 公表している大学基本情報のページ(参考文献②)を基に作成している。また,21 歳以下 の学生については,学士課程を短縮卒業した者や出願資格認定により入学した者と考えら れる。このグラフを見ると,本学では 22 歳の割合が国立大学平均よりも高く,23 歳~26 歳の割合が低いことが分かる。これは,本学の修士課程学生が占める割合が高いこと及び学 士課程卒業から引き続き修士課程に入学する者の割合が高いことを示している。27 歳以降 では国立大学平均と同じような値を示していることについては興味深い。今後は,社会人学 生の学び直しなど,多様な学生が入学することで,年齢分布に変化が生じることが予想され る。. 226.

(5) 岐阜大学教育推進・学生支援機構年報 第5号 2019年. 図5 大学院学生年齢別分布 (平成30年5月1日現在) 60% 50% 40% 30% 20% 10% 0%. 岐阜大学. 国立大学平均. (参考文献② 大学院学生内訳(9-S)年齢別入学者数を加工して作成). 5.今後の課題 今回は,学校基本統計を用いてデータ比較を中心に分析を行ったが,公表ページには,ま だ多くの分析できる可能性があると考えている。特に,大学改革支援・学位授与機構が公表 している大学基本情報には,平成 24 年度からのデータとなるが,学部・研究科単位で情報 が掲載されているほか,他大学の情報も数多く公表されており,大学間の合意があれば,大 学間比較を容易に行うことは可能と考えている。また,今回の公表データは,調査を担当す る者以外は,必ずしも広く知られていないと感じており,本稿を通じて,学校基本統計デー タの多くが公表されていることが広く周知できれば幸いであり,様々な分析に活用される ことを期待したい。. 【参考文献】 ① 政府統計の総合窓口(e-Stat)学校基本調査(文部科学省実施) https://www.e-stat.go.jp/statsearch/files?page=1&toukei=00400001&tstat=000001011528 ② 大学改革支援・学位授与機構「大学基本情報」. 227.

(6) 学校基本統計から平成の岐阜大学を振り返る. https://portal.niad.ac.jp/ptrt/table.html. 228.

(7)

図 4  (参考文献①  都道府県別大学院学生数を加工して作成)  4.年齢別大学院学生数  次に年齢別大学院学生数のデータ(平成 30 年 5 月 1 日現在)について,本学と国立大学 平均を図 5 に示す。なお,本学の年齢別データについては,大学改革支援・学位授与機構が 公表している大学基本情報のページ(参考文献②)を基に作成している。また, 21 歳以下 の学生については,学士課程を短縮卒業した者や出願資格認定により入学した者と考えら れる。このグラフを見ると,本学では 22 歳の割合が国立大学平均よ
図 5  (参考文献②  大学院学生内訳(9-S)年齢別入学者数を加工して作成)  5.今後の課題  今回は,学校基本統計を用いてデータ比較を中心に分析を行ったが,公表ページには,ま だ多くの分析できる可能性があると考えている。特に,大学改革支援・学位授与機構が公表 している大学基本情報には,平成 24 年度からのデータとなるが,学部・研究科単位で情報 が掲載されているほか,他大学の情報も数多く公表されており,大学間の合意があれば,大 学間比較を容易に行うことは可能と考えている。また,今回の公表データは,調

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