近位筋萎縮を呈しなおかつ内分泌学的異常を示した Kennedy-Alter-Sung症候群の孤発例と考えられる症 例を経験したので報告する. 症例は69歳男性.主訴は頚部支持困難,昭和57年夏 頃より舌のしびれ感出現,次第に顔面,頚部へ拡大, その後味覚障害,筋萎縮,筋力低下,眼下困難を認め たため,昭和59年8月20日当科入院となった.入院時 神経学的所見として顔面知覚異常,味覚障害,球症状 膝蓋臆反射克進,近位筋優位の筋萎縮を認めた.また 舌縁は平滑化し,味奮の消失を認めた.検査所見では 髄液タンパク67mg/dl,頚部脊髄造影では,脊髄の圧排 像を認めた.筋電図では神経原性変化,筋生検では神 経原性筋萎縮に軽度筋原性要素の混在を認めた.また 血中estrogen,LH, FSHの高値を認め, TRH負荷試 験 で はProlactinの 過 剰 反 応 を 示 し た . そ の 他75g OGTTにて血糖は4時間20分 後 に34mg/dlまで低下 し, IRIは過剰遷延反応を示し,機能性低血糖と考えら れた. 本例にみられた球症状は変形性頚椎症のみでは説明 できず, Syringobulbia, tumorを示唆する所見も認め られなかった.以上より,最終的には顔面の知覚障害 が特異ではあるが,MNDとし,中でも内分泌異常を伴 うためKennedy-Alter-Sung症候群と診断した.本例 は筋萎縮と内分泌異常, MNDと頚椎病変などMND の病因を考えていく上でいくつかの重要な所見を有す る症例と考えられたので報告する. 12.下垂体麗蕩梗塞のl例 (第2病院脳神経外科〉
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渡 部 英 美 ・ 神 保 実 ・ 山 本 昌 昭 ・ 井 出 光 信 ・ 河 西 徹 ・ 田 中 典 子 ・ 細 川 俊 彦 下垂体卒中は,多くは下垂体腫蕩内に血腫を形成す ることにより,頭痛,日区吐,視力障害,複視,意識障 害,内分泌機能障害などが突然発症する疾患で,その 頻度については1.5-27.7%と報告によりかなり幅が ある.今回我々は上記の症状によって発症し,経鼻的 に腫蕩摘出術を行なったところ,病理組織学的に下垂 体腫蕩梗塞と考えられる例を経験したので, ここに報 告する. 症例は49歳 男 性 . 主 訴 , 頭 痛 区 吐 . 家 族 歴 , 既 応 歴には特記すべきことなし.1984年9月10日,突然、の 頭痛,頻回の日区吐が出現した.症状は2-3日でやや 軽快したが 9月14日,再ひ、増悪したため,当科入院 となった.入院時,神経学的には意識清明で,項部硬 75 直などの髄膜刺激症状以外に異常を認めなかった.腰 椎 穿 刺 で は 初 正220mmH20
,キサントクロミーを認 め,細胞数93(単核球54,多核数39),蛋白61mg/dlで あった.頭部単純写真ではトルコ鞍の払大を認め, CT で鞍内腫蕩が認められた.入院後,下垂体前葉機能の 低下が徐々に出現した為,ステロイドによる補充療法 を行なってより,尿崩症も出現した.これらを対症的 に治療しつつ, 11月 1日経鼻的に下垂体腫湯摘出術を 施行した. トルコ鞍底には骨の弄薄化及び'部骨欠損 を認め,腫蕩は灰白色で粥状な組織であり,これを可 及的に除去した.切除標本は,大部分は凝固壊死組織 であり,これらの中に一部chromophobeadenomaを 思 わ せ る 腫 蕩 細 胞 が 認 め ら れ た . ま た わ ず か に hemosiderinの沈着を認めたが,明瞭な出血巣や血腫 は認められなかった.以上の所見から,下垂体腫蕩梗 塞と診断した. 術直後より尿崩症が増悪したため,ピトレシン筋注 及び, DDAVPの経直腸的投与にてコントロールし, 12月29日退院となった. 〔 総 説 〕 13.これからの小児保健の役割 (母子総合医療センター小児保健部門〉 山口規容子 小児科学は,小児の健康を維持することを目的とし ているが,その領域は, (1)小児保健学と, (2)小児 病学(治療小児科〉にて大別される. 小児病学は,小児の疾患を対象とし,その診断と治 療を目的としている. 一方,小児保健学は,小児の健康を対象とし,小児 の成長発達,予防,栄養,育児と小児の健全育成への 積極的な関与を目的とする小児にとって重要な分野で ある. 従来,小児科においては,疾病の治療に重点がおか れ,小児保健に対する要望は,それほど強いものでは なかった. このたび女子総合医療センターの中に小児保健部門 が誕生し,母性,新生児部門を協調して,小児保健を 推進していく立場から,これからの小児保健の役割に ついて考えてみた. 1)発達障害の管理と予防 小児の発達に与える影響は,出生前にさかのぼらな ければならない.遺伝,胎芽,胎児,周生期における 各諸因子が出生後の小児の発達に大きな影響を与え る-555-要性はいうまでもないが,一般の意識が低いのが実状 である.今後,理想的な個別接種が推進されるべきで ある. 3)育児学 医学的な立場から,乳幼児の栄養と精神身体の成長 および発達をひろく研究し,正しく子どもを育てるこ とを実践,指導していく. 76 したがって,妊娠,分娩,新生児期の一貫した適切 な管理は,その後の小児の発達障害を予防し,あるい は早期発見に重要な役割を果すものと思われる. 超未熟児が生存可能になった現在,的確な周産期管 理とその後の小児の発達の綿密なFol1ow-upの重要 性がますます評価されてきている. 2) 予防接種 疾病の予防の見地から,小児における予防接種の重
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大阪市東区道修町4丁目29番 地~
-用法・用量、使用上の注意は添付文書をご著書照ください.雑 報
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編集担当幹事会 日 時 昭 和60年 4月 1日(月〉午後 4時より 場 所 学 術 室 議 題 東 京 女 子 医 科 大 学 雑 誌 55巻 6号査読結果 審議 その他O
集会担当幹事会 日 時 昭 和60年4月 9日(火〕午後 4時より 場 所 学 術 室 議 題 蒲 生 メ モ リ ア ル レクチャーについて 第51回総会について その他 77 編 集 後 記 米国の医学雑誌に論文を投稿すると,そのまま受理 (accept)される事は例外的で,通常は2人か 3人の査 読者 (reviewer)の,詳しい厳しい意見付きで返却さ れてくる.この査読者の意見の厳しさは, 日本人の常 識を絶する厳しさで,私も初めは,私の論文はそんな に欠点だらけの恥ずかしいものなのか, 2 - 3日は気 落ちして,食事も喉を通らない程であった.もっとも それが5回10固と重なると,免疫が出来て,今では ショックの程度も軽くなり, reviewerの意見に素直に 耳を傾ける事で論文が良くなると納得する心境になっ た 最近数年は他人の論文の査読をする立場になり,査 読の数が増えるにつれて少数ではあるが著者に大変良 い事をしてあげた事がある.数年前に雑誌“心臓"か ら査読を頼まれた論文は,ある大学の内科からの珍し い不整脈の症例報告であったが,私の日には修正大血 管転位症が基礎にあると思われたので,その旨査読用 紙に,参考文献と検査方法とともに記して返した. 1 年後に雑誌に掲載された論文では,修正大血管転位症 が診断され,考察もこの基礎疾患との関連でなされて L、
Tこ. 本学会雑誌の編集にあたって,米国の競争社会の厳 しさを持ち込む事なしに良い論文を集めて行きたいと 思う.今ハイテクノロジーの分野でわが国の活躍が目 覚ましく,カメラや自動車の性能が世界のトップにあ るように,我が女子医大の医学も世界のトップに立ち たいと思う. (1985. 4. 5,門聞記〉-557-東京女子医科大学学会会則
〔雑誌の発行・編集に関する条項抜翠〉 第3
条本会の目的を達するため次の条項を行な う. 1.集会2
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雑誌発行 第10条幹事は会長が指名し,会計,集会,編集, その他の事務を分掌する. 第1
3
条 本会の雑誌を「東京女子医科大学雑誌」 と称し,年12回もしくは 11回発行し, 本会会員に配布する.東京女子産科大学雑誌投稿規定
(昭和60年1月 1日改訂〉 1.投稿の資格投稿者は共同執筆者を含め本会 会員に限る.2
.
投稿内容本誌は原著(和文,または英文), 総説,臨床報告,調査報告,集会記録・報告な どを掲載する.いずれも未発表のものに限る. 3.経 費 原 著 は 刷 上 り 1編につき4頁(図,写真, 表,込みで400字詰16枚に相当〉まで,報告(臨 床,調査),英文原著などは2
頁までの経費を学 会が補助する.超過頁分,アート紙,カラーアー ト,図,写真, トレース代,別刷代等の実費は 著者負担とする.但し表は合計して 2頁分(報 告はI頁分〉は学会が補助する.特別掲載は全 額著者負担とする. 依頼原稿は全額学会負担とし,別刷5
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部を無 料とする. 4.寄稿細則 1)寄稿カード 本学会所定の寄稿カードに必 要事項を記入して添付する.2
)
原稿はコピーを一部添えて提出する. 3)表紙原稿には表紙をつけ,次の項目を記入 する. 標題・著者の所属・主任あるいは指導者名 (所属が2
カ所ある場合は列記,あるいは一 方を脚注とする〉・著者の姓名(上つきでフリ ガナ〉・別漏れ著者実費〉請求部数(単位5
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部, 左余白に朱書). 4)抄 録 原 著 お よ び 総 説 の 原 稿 に は 英 文 抄 録 (約200語をダブル・スペースでタイプする〉 とその和訳をつける.英文・和文の内容は一 致させる.英文抄録の冒頭には標題・著者名 (姓は大文字),所属(主任あるいは指導者名〉 を記載する. 臨床報告,調査報告などは英文抄録不要,但 し,脚注とするため,著者名(姓は大文字〉・ 所属・標題の順に英訳を別紙に記載して,添 付する. 5)本文 (1)和文平易な文体で簡明に表現し,文字は 常用漢字,ひらがな,現代かなづかいを用い, 楢書で明瞭に書く.句読点を正しく,はっき り付ける.文中の欧文文字はタイプ,または 活字体とする. 原稿はA4版,横書400字詰原稿用紙にベ ン,またはボールベンで書く. ワープロ原稿はA4サイズ用紙を用い,上 下3cm,左右2cmのマージン内に横書シン グルスペースで、打つ. (2)英 文 簡 明 に 表 現 す る . 論 文 の 構 成 , そ の 他寄稿細則は和文に準ずる A4版タイプ用 紙にダフ守ル・スペースでタイプする. 英文論文には必ず和文抄録を添付する. 6)論文の構成原著,総説,臨床(調査〉報告 などの構成は,原則として,緒言(はじめに, 目的〕・方法(資料,対象)・結果(成績,症 例〉・考察・総括(まとめ,要約〉・結論(結 語,むすび,おわりに〉および文献(引用文 献に限る〉とする. 7)項目 本文の章,節,項目分けは,原則とし て1
,1
.
, 1),(
1
)
,①…とする(第1
章, 第1節,第1項などとしなし、).また, A., a., a)…等を用いてもよい. 8)数字 文中の数字はアラビア数字を用いる. 単位は原則としてCGS単位 (km,m, cm, m m,μ n m, km2, m2, cm2, m m2, m3, cm3, m m3, 1, dl, ml,μ1, kg, g, mg,μg, s, ms,μs, min, h, d等). 9)用語主として文部省学術用語に従い,専門 用語は学会で統ーされている用語を用う.文 中に度々繰返される語は略語を用いてもよい が,その場合は,最初に掲出される語は省略 せず,後出の同語は略語を使用する旨,但し 書きする. 外国の人名,地名は原語(タイプか活字体〉 で書き, 日本語化している外来語は片カナで 書く.文中の欧米語は固有名詞,商品名,表 題,独語の名詞を除き,小文字で書く.10)図,表,写真図,表,写真は本文とは別 紙とする.図は図1,図2…(Fig.1, Fig. 2 …),表は表 1,表 2…(Table1, Table 2…), 写真は写真1,写真 2…(Photo1, Photo 2 …〉のように番号をつける. 図,表,写真には,番号と共に,必ず表題 をつける.図,写真の表題は下に,表の表題 は上に記入する. 写真は手札版が望ましく白黒明瞭なものに 隈る.アート紙の場合は刷上り実寸大のもの, 電顕写真にはパーを入れる. スライド焼付の図は原図を添付する.原図 および表の大きさはA4版以内とし,白紙あ るいは青色方眼紙に黒色で明瞭に書く. 原色版(カラーアート紙〉はスライドを添 付する.実費は著者負担とする. 提出された図,表が印刷に耐えない場合は, 改めて図,表を作製し直すことがある.その 実費は著者負担とする.図,表および写真の 挿入箇所は,本文原稿右側欄外に,図,表, 写真の番号を明記して示す. 11)文献 (1)引用文献 論文に直接関連する文献に限り,引用順に 一連番号をつけて,論文末尾に記載し,本文 中の引用箇所には,右上肩に片カッコを付し た番号で示す. (2)雑誌名 文献に掲出する雑誌名は,略さないのが望ま しい.略名を用いる場合は,外国誌は, Index Medicusにより,和雑誌は,各誌の表紙に示し てある略名による. (3)文献引用例
a
.
雑誌論文の引用 著者名(必要数):論文名.雑誌名 巻数(号 数〉引用通巻頁数(a-m)(発行年〉の順序とす る.巻(号〉頁(年〉の間に,r
,J
は不要. 著者・共同研究者名は,姓-familyname-, 名前-firstname, middle name-,の順に, 日 本人名は姓,名前の順に列記する.名前は頭文 字1
字でもよい. 共著者多数の場合は,r
・ほか」またはr
et al.J
と省略してもよい. 例i)松林花子・ほか:要保護女子における 精神障害の実態と長期経過観察例.東女 医大誌51 (6) 531-552 (1981) 例 ii)Vaughn, K.C., and Duke,K
.
C.:Histo-chemical localization of nitrate reduct-ase. Histochemistry 72(2) 191-198 (1981) 例iii)Spathas