244 (98) 氏名(生年月日) 本 籍
学位の種類
学位授与の番号 学位授与の日付 学位授与の要件学位論文題目
論文審査委員
コ マツ ヨシ マサ小松義昌(昭和2
医学博士 乙第1176号平成3年3月15日
学位規則第5条第2項該当(博士の学位論文提出者)
ネフローゼ症候群におけるalb㎜in代謝の研究
(主査)教授 杉野 信博 (副査)教授 小幡 裕,小山 生子論 文 内 容 の 要 旨
目的
ネフローゼ症候群(以下「ネ」症)における低蛋白 血症の病因はいまだ明かでない.著者は「ネ」症患者 に微量の1311標識ヒト血清albumin(以下RISA)を静 脈内に投与して,その後の代謝過程を追:求するためにtwo compartment modelを設定しalbumin代謝の計
数的解析を行った.さらに「ネ」症の二型の組織学的 差異がalbumin代謝に影響するか否かについても検 討を加えた. 方法 未治療の「ネ」症患者10例(微少変化群7例,膜性 腎症3例)および非「ネ」三下老3例,さらに「ネ」症例 中steroidにて寛解した2例を加えた計13症例に対し てRISA loμCiを投与した後,血中および尿中1311- radioactivityを経時的に測定し,各種parameterを 計算した.なお,尿を6時間毎に48時間蓄尿し,
DiaHow membrane(cut off分子量1万)を用いて1311
と結合したalbumin結合iodineと,結合していない 遊離iiodineとに分離した. 結果 1)「ネ」症では肝でのalbumin合成が相対的に低下 していることが示唆された. 2)「ネ」症におけるalbumin異化の絶対量は低下し ていた. 3)「ネ」症の程度が強い程albuminの血中消失率は 高く,albumin tumover rateは充軽しており,また血 ’管外へのalbumin喪失率,尿中へのalbumin排泄率も 上昇していた. 4)「ネ」症を呈した膜性腎症と微少変化群との比較 において,双方とも腎および末梢毛細血管透過性二進 が認められたが,微少変化群は膜性腎症より強い傾向 が示された. 考察 「ネ」症における低albumin血症の原因として体内 からのalbumin喪失に加え, albumin異化の二進, albumin合成の低下などが考えられるが詳細はいまだ 明かでない.本研究では「ネ」症の程度の強い例は albumin合成率も上昇していたが, albumin合成の絶 対量では低下しており「ネ」症の肝でのalbumin合成 が相対的に低下していることが示唆された.一方, albumin異化の主たる部位は腎尿細管と推察されてい るが,本研究では「ネ」症患者で血管内albumin分解 の充進を認めるものの,albummin異化の絶対量はむ しろ減少しており,体内albumin poolを保持しようと する代償機能の結果と考えられる. 結語 「ネ」症では肝でのalbumin合成および異化の絶対 量は低下しており,また,微少変化群型の「ネ」症で 腎および末梢毛細血管の透過性が充進ずる傾向を認め た. 一854一
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