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第 1 章農業経営基盤の強化の促進に関する目標 第 1 節農業経営基盤をめぐる現状 入善町は富山県東部に広がる黒部川扇状地の右岸に位置し 東は朝日町 西は黒部市に接し 北は日本海に面する周囲 42.5 km 東西 12.2 km 南北 16.5 kmと海岸線 11.5 kmの三角形を呈し 総面積 7

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(1)

改 訂

農業経営基盤の強化の促進に関する

基本的な構想

平成 26 年9月

富山県

入善町

(2)

第1章 農業経営基盤の強化の促進に関する目標

第1節 農業経営基盤をめぐる現状

入善町は富山県東部に広がる黒部川扇状地の右岸に位置し、東は朝日町、西は黒部市に接し、 北は日本海に面する周囲 42.5 ㎞、東西 12.2 ㎞、南北 16.5 ㎞と海岸線 11.5 ㎞の三角形を呈し、 総面積 71.29k㎡の地域である。 地質は、耕地の 90%が沖積層地帯で花崗岩の砂質浅耕土となっている。気象は年間平均気温 13℃で年較差が尐ない温和な地域である。 農用地のうち水田が 99%を占め、ほ場整備もほぼ全地域で完了しており、水稲作を基幹に地 域特産物としてチューリップ球根、入善ジャンボ西瓜等がある。 入善町の農業構造については、昭和 40 年代から工業団地の誘致を契機として兼業化が進み、 恒常的勤務による安定兼業農家が増加した。また、こうした中で、農地の資産的保有傾向が強 く、安定兼業農家から規模拡大志向農家への農地の流動化は、これまで顕著な進展をみないま ま推移してきたが、最近になって兼業農家の高齢化が進み、機械更新時や世代交代等を機に、 急速に農地の流動化が進んでいる。

第2節 農業経営基盤の強化をめぐる課題

このような現状の中で、今後、農業の経営基盤の強化を図っていくためには、経営の効率化 による経営体質の強化が大切である。それには、第1に、農地の流動化の促進と農地の連担化 による効率的な経営を目指すことが必要である。現在の流動化面積は、1,866haで50.2%の流動 化率であり、大規模農家を育成するためにも、規模拡大する農家に農地を今以上に集積・集約 化することが大切である。 第2に、意欲ある担い手の育成確保を図る必要がある。認定農業者や集落営農組織などの経 営規模拡大や複合化、法人化など、担い手の経営管理能力の向上など経営発展に向けた取り組 みを強化し、次代を担う青年農業者の育成確保や女性が意欲を持って経営に参画できるよう資 質や能力向上に対して積極的な支援を図る必要がある。 第3に、消費者の心をつかむ産品の育成を図ることである。消費者ニーズに的確に対応し、 高品質で美味しい、安全・安心、低コストな米づくりの推進により米産地としての地位の向上 を目指すとともに、地域特産物であるチューリップや入善ジャンボ西瓜の生産拡大や新たな特 産品の育成を図る必要がある。 第4に、食育と地産地消の推進であり、町民が食についてより深い関心を持ち、健全な食生 活が実践できるよう、地域や学校、家庭などにおいて食育を推進する。また、地域で生産され た新鮮で安全な農産物の提供を通じて、消費者と生産者との信頼関係を図りながら地産地消運 動の推進を図る必要がある。

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第3節 農業経営基盤の強化を促進するための取り組み方向

入善町は、このような地域の農業構造の現状及びその見通しの下に、農業が職業として選択 し得る魅力と、やりがいのあるものとなるよう、将来(概ね10年後)の農業経営の発展の目標 を明らかにし、効率的かつ安定的な農業経営を育成することとする。 具体的な経営の指標は、入善町及びその周辺市町において現に成立している優良な経営の事 例を踏まえつつ、農業経営の発展を目指し農業を主業とする農業者が、地域における他産業従 事者並の生涯所得に相当する年間農業所得(主たる農業従事者1人当たり概ね450万円)、年間 労働時間(主たる農業従事者1人当たり概ね2,000時間程度)の水準を実現できるものとし、新 たに農業経営を営もうとする青年等については、農業経営開始から5年後には農業で生計が成 り立つ年間農業所得(主たる農業従事者1人当たり概ね250万円)、年間労働時間(主たる農業 従事者1人当たり概ね2,000時間程度)の水準を実現できるものとする。また、これらの経営が 本町農業生産の相当部分を担う農業構造を確立していくことを目指し、平成35年度には170人の 農業経営基盤強化促進法(昭和55年法律第65号。以下「法」という。)第12条第1項の規定に よる農業経営改善計画(以下「農業経営改善計画」という。)の認定を受けた農業者若しくは 組織経営体(以下「認定農業者」という。)を育成し、新規就農者については、富山県「農業 経営基盤の強化の促進に関する基本方針」に掲げられた新たに農業経営を営もうとする青年等 の確保に向けた目標を踏まえ、年間6人程度の確保を目標とする。 入善町は、将来の入善町農業を担う若い農業経営者の意向その他の農業経営に関する基本的 条件を考慮して、農業者又は農業に関係する団体が、地域の農業の振興を図るためにする自主 的な努力を助長することを旨として、意欲と能力のある者が農業経営の発展を目指すに当たっ て、これを支援する農業経営基盤強化促進事業その他の措置を総合的に実施する。 まず、入善町では、農業協同組合、農業委員会及び農林振興センターが十分なる相互の連携 の下で、濃密な指導を行うための体制として、黒東地域担い手育成総合支援協議会を設置する ことにより、集落段階における農業の将来展望と、それを担う経営体を明確にするため、徹底 した話し合いを促進する。更に、望ましい経営を目指す農業者や、その集団及びこれらの周辺 農家に対して、上記の濃密指導体制が主体となって経営診断、経営改善方策の提示等を行い、 地域の農業者が主体性をもって、自らの地域農業の将来方向について、選択判断を行うこと等 により、各々の農業経営改善計画の自主的な作成や相互の連携が図られるよう誘導する。 次に、農業経営の改善による望ましい経営の育成を図るため、土地利用型農業による発展を 図ろうとする意欲的な農業者に対しては、現在実施している農業委員会を核とした、農用地の 利用集積に係る情報の収集・分析活動を一層活発化し、農業委員などによる掘り起こし活動を 強化して、農地の出し手と受け手に係る情報の一元的把握の下に、両者を適切に結びつけて利 用権設定等を進める。 また、農地利用集積円滑化事業の実施による農業者への農地の面的集積の促進に向け、農業委 員会等の関係機関及び関係団体との連携・調整を図る。 なお、このような土地利用調整を全町的に展開し、集団化・連担化した条件で、担い手に農 用地が利用集積されるよう努める。

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水田農業等土地利用型農業が主である集落で、効率的かつ安定的な農業経営の育成及びこれ らの経営への農用地の利用集積が遅れている集落の全てにおいて、地域での話し合いを基本に、 「人・農地プラン」など地域農業の将来に関するマスタープランを策定し、地域の実情に応じ て農業経営基盤強化促進事業、農地中間管理事業及び農地利用集積円滑化事業などの活用によ り、利用権の設定及び農作業受委託の積極的な促進を図り、認定農業者等への農地集積や集約 化を推進するとともに、地域及び営農の実態に応じた集落営農組織などの生産組織を育成する。 特に、認定農業者等担い手が不足する地域においては、集落営農の組織化や新規就農の推進等 地域の担い手の創出を図るよう指導・助言を行う。 また、併せて集約的な経営展開を助長するため、(公財)入善町農業公社、農業協同組合、 共済組合、農林振興センターとの連携の下に、既存施設園芸の作型、品種の改善による高収益 化や果樹等の新規作物の導入を推進し、更に、これらをあわせ総合的な複合経営の経営体の樹 立に努める。また、生産組織は、効率的な生産単位を形成する上で、重要な位置付けを占める ものであると同時に、農業生産法人等の組織経営体への経営発展母体として重要な位置付けを 持っており、オペレーターの育成、受委託の促進等を図ることにより、地域及び営農の実態等 に応じた生産組織を育成するとともに、その経営の効率化を図り、体制が整ったものについて は法人形態への誘導を図る。また、担い手の中には若い後継者もたくさん育っており、今後、 魅力ある農業経営が担保できるように、積極的な支援策として、6次産業化等による経営の多 角化や作物生産の先進的技術研修の導入など、関係機関と連携しながら実施していく。 さらに、新たに農業経営を営もうとする青年等の確保・育成のため、就農希望者に対して、 農業委員会や農地中間管理機構による農地のあっせんや、関係機関等と連携して技術・経営面 の重点的な指導を行うなど、地域の総力をあげて地域の中心的な経営体へと育成し、将来的に は認定農業者へと誘導していく。 なお、町内の農業生産の重要な担い手である女性農業者については、農業経営改善計画の共 同申請の推進や集落営農の組織化・法人化に当たっての話し合いの場に女性の参画等、女性農 業者の積極的な地域農業への参加・協力を促進するとともに、効率的かつ安定的な農業経営と 小規模な兼業農家、生きがい農業を行う高齢農家、土地持ち非農家等との間で、補助労働力の 提供等による役割分担を明確化しつつ、地域資源の維持管理、農村コミュニティの維持が図ら れ、地域全体としての発展に結びつくよう、効率的かつ安定的な農業経営を目指す者のみなら ず、その他サラリーマン農家等にも、本法その他の諸施策に基づく農業経営基盤の強化及び農 業構造の再編の意義について、理解と協力を求めていくこととする。 特に、法第12条の農業経営改善計画の認定制度については、本制度を望ましい経営の育成施 策の中心に位置付け、農業委員会の支援による農用地利用等認定農業者への集積はもちろんの こと、その他の支援措置についても、認定農業者に集中的かつ重点的に実施されるよう努める こと、入善町が主体となって、関係機関、関係団体にも協力を求めつつ制度の積極的活用を図 るものとする。 入善町は、農業委員会、(公財)入善町農業公社、農業協同組合、農林振興センターで構成 する黒東地域担い手育成総合支援協議会を設置し、認定農業者又は今後認定を受けようとする 農業者、生産組織等を対象に、経営診断の実施、先進的技術の導入等を含む生産方式や経営管

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理の合理化等の経営改善方策の提示等の重点的指導及び農業協同組合支店単位の研修会の開催 等を行う。

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第2章 農業経営の規模、生産方式、経営管理の方法、農業従事の態様等に関する営農の類型ご

との効率的かつ安定的な農業経営の指標

第1章に示したような目標を可能とする効率的かつ安定的な農業経営の指標を、主要な営農類 型についてこれを示すと次のとおりである。 [個別経営体] 営農類型 経営規模 生産方式 経営管理の方法 農業従事の態様等 主 穀 作 (大型個別 経営) (作付面積等) 水稲=13.0ha 大豆=7.0ha (うち麦跡5.0ha) 大麦= 5.0ha (経営面積) 20.0ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 育苗播種機 1台 育苗器 2台 大豆播種機 1台 ロータリーカルチ 1台 大豆コンバイン 1台 ブロードキャスター 溝堀機 1台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入 露地野菜 (西 瓜) + 水 稲 (作付面積等) 水稲= 8.0ha 西瓜= 0.6ha (経営面積) 8.6ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 育苗播種機 1台 育苗器 1台 プラウ 1台 乗用管理機 1台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入 水 稲 + 露地野菜 (キャベツ) (作付面積等) 水稲= 12.0ha キャベツ=1.5ha (二 作) (経営面積) 13.5ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 育苗播種機 1台 育苗器 1台 キャベツ定植機 1台 ブームスプレイヤー 1台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入

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営農類型 経営規模 生産方式 経営管理の方法 農業従事の態様等 水 稲 + 露地野菜 (サトイモ) (作付面積等) 水稲= 8.0ha 大麦= 5.0ha サトイモ=1.0ha (経営面積) 14.0ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 育苗播種機 1台 育苗器 1台 動力噴霧器 1台 軽四トラック 1台 乗用管理機 1/2 台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入 水 稲 + 球根・切花 (作付面積等) 水稲=7.0ha チューリップ球根=5.0ha チューリップ切花 超促成=0.02ha 促 成=0.04ha 半促成=0.04ha (経営面積) 12.1ha (資本装備) トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 育苗播種機 1台 育苗器 1台 サブソイラー 1/2 台 摘花機 1/2 台 防除機 1/2 台 形成ロータリー 1/2 台 成畔植込機 1/2 台 堀取り機 1台 選別機 1台 除湿器 1台 ハンドリフトラー 1台 水洗機 1/2 台 球根脱水機 1/2 台 除根調整機 1/2 台 乾燥機 1/2 台 球根乾燥施設 1/3 棟 パイプハウス 1/2 棟 暖房機 1/2 台 保冷庫 1/2 台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入 主 穀 作 + キ ク (作付面積等) 水稲=6.0ha 夏ギク =0.4ha 夏秋ギク=0.5ha 秋ギク =0.3ha 秋ギク電照抑制= 0.2ha (経営面積) 7.4ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 防除機マルチスプレイヤー 1台 選花機 1台 結束機 1台 耐雪ハウス パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入

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営農類型 経営規模 生産方式 経営管理の方法 農業従事の態様等 水 稲 + コマツナ (作付面積等) 水稲=9.0ha 大豆=4.0ha 春播コマツナ=0.45ha 夏播コマツナ=0.35ha 初秋播コマツナ=0.40ha 冬播コマツナ=0.50ha (経営面積) 13.5ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 育苗播種機 1台 育苗器 1台 ブロードキャスター 1台 軽四トラック 1台 播種機 1台 動力噴霧機 1台 保冷庫 1台 出荷コンテナ パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入 水 稲 + 果 樹 (モモ) (作付面積等) 水稲= 7.0ha モモ= 0.4ha (経営面積) 7.4ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 育苗播種機 1台 スピードスプレーヤー 1/4 台 防風施設 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入 酪 農 (飼養頭数等) 経産牛頭数 40 頭 育成牛頭数 10 頭 (飼料作物面積) イタリアン= 7.2ha ローズグラス=7.2ha (経営面積) 7.2ha (資本装備) 畜舎 堆肥舎 飼料タンク コンプリートフィーダー パイプラインミルカー フロントローダー 自動給餌車 飼料作物用装備 1/3 式 トラクター 3台 等 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入 肉 用 牛 乳用種肥育牛常時 飼養頭数 240 頭 (飼料作物面積) イタリアン=6.6ha ローズグラス=6.6ha (経営面積) 6.6ha (資本装備) 畜舎 堆肥舎 飼料タンク 自動給餌機 牛衝機 フロントローダー 飼料作物用装備 1/3 式 トラクター 3台 等 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入

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[集落営農組織] 営農類型 経営規模 生産方式 経営管理の方法 農業従事の態様等 主 穀 作 (任意組織) (作付面積等) 水稲=24.0ha 大豆(麦跡)=10.0ha 大麦=10.0ha (経営面積) 34.0ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 2台 コンバイン 2台 田植機 2台 育苗播種機 1台 育苗器 2台 大豆播種機 1台 ロータリーカルチ 1台 大豆コンバイン 1台 ブロードキャスター 1台 溝堀機 1台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 主たる従業者が 中心になった運 営 農産物の生産か ら販売、収益配 分に至るまで、 組織として一元 的に経理を行っ ていること 給料制の導入 主 穀 作 (農業生産法人) (作付面積等) 水稲=24.0ha 大豆(麦跡)=10.0ha 大麦=10.0ha (経営面積) 34.0ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 2台 コンバイン 2台 田植機 2台 育苗播種機 1台 育苗器 2台 大豆播種機 1台 ロータリーカルチ 1台 大豆コンバイン 1台 ブロードキャスター 1台 溝堀機 1台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 主たる従業者が 中心になった運 営 休日制の導入 給料制の導入 主 穀 作 + ハウス白ネギ (農業生産法人) (作付面積等) 水稲移植=50.0ha 大豆=25.0ha (うち麦跡=10.0ha) 大麦=10.0ha 作業受託=5.0ha ハウス白ネギ=0.2ha (経営面積) 80.2ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 3台 コンバイン 3台 田植機 3台 育苗播種機 1台 育苗器 2台 大豆播種機 1台 ロータリーカルチ 1台 大豆コンバイン 1台 ブロードキャスター 1台 溝堀機 1台 動力噴霧機 1台 根葉切機 1台 皮むき機 1台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施 休日制の導入 給料制の導入 社会保険等への加入

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[新たに農業経営を営もうとする青年等] 営農類型 経営規模 生産方式 経営管理の方法 農業従事の態様等 主 穀 作 (作付面積等) 水稲=9.5ha 大豆=5.5ha (うち麦跡5.5ha) 大麦= 5.5ha (経営面積) 15.0ha (資本装備) 農作業舎 育苗ハウス トラクター 1台 コンバイン 1台 田植機 1台 育苗関連機材 1式 大豆コンバイン 1台 パソコンによる 経営管理 複式簿記による 記帳 青色申告の実施

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第3章 効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積に関する目標その

他農用地の利用関係の改善に関する事項

第2章に掲げるこれらの効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対する農用地の利用の集積 に関する目標を、将来の地域における農用地の利用に占めるシェアの目標として示すと、概ね 次に掲げるとおりである。

効率的かつ安定的な農業経営が地域における農用

地の利用に占める面積のシェアの目標

備 考

90 %

認 定 農 業 者 数

備 考

170 人

農用地の面的集積については、農用地の効率的な利用を促進するため、農地利用集積円滑化 事業を活用し、認定農業者等の担い手に対する農用地の利用集積における面的集積の割合を高 めていくことを目標とする。 なお、入善町における農用地の利用集積については、担い手に対する利用集積が県の平均と 比較して進んでいるものの、兼業農家の高齢化に伴い今後も担い手不足の状況が見込まれる。 このため、意欲ある農業者について農業経営改善計画の認定を行うことで入善町の担い手と しての位置付けを行い、農業委員会や農地利用集積円滑化団体等の関係機関・関係団体との連 携の下、農用地の出し手にかかる情報の提供を行うとともに、農地利用集積円滑化事業を活用 した農用地の面的集積を実施することで、効率的かつ安定的な農業経営の実現を進める。 また、平坦部の古黒部地区では、現在県営ほ場整備事業が実施中であり、当該実施地区にお いて経営を展開している認定農業者や集落営農組織が連担的な条件下で効率的な生産が行える よう、農業委員会が土地改良区と連携し、換地と一体的な利用権設定等を推進することで、こ れら担い手への農地の面的集積を行うものとする。

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第4章 農業経営基盤強化促進事業に関する事項

入善町は、富山県が策定した「農業経営基盤の強化に関する基本方針」の第5「効率的かつ安 定的な農業経営を育成するために必要な事項」の農業経営基盤強化促進事業の実施に関する基本 的な事項に定められた方向に即しつつ、入善町農業の地域特性を十分踏まえて、以下の方針に沿 って農業経営基盤強化促進事業に積極的に取り組む。 入善町は農業経営基盤強化促進事業及び関連する事業として、次に掲げる事業を行う。 ①利用権設定等促進事業 ②農地利用集積円滑化事業の実施を促進する事業 ③農用地利用改善事業の実施を促進する事業 ④委託を受けて行う農作業の実施を促進する事業 ⑤効率的かつ安定的な農業経営を育成する事業 ⑥農業経営の改善を図るために必要な農業従事者の養成及び確保を促進する事業 ⑦新たに農業経営を営もうとする青年等の確保・育成に必要な事業 ⑧その他農業経営基盤の強化を促進するために必要な事業 これらの各事業については、各地域の特性を踏まえてそれぞれの地域で重点的に実施するもの とする。 更に、入善町は、農用地利用改善団体に対して特定農業法人及び特定農業団体制度について啓 発に努め、必要に応じ、農用地利用改善団体が特定農業法人及び特定農業団体制度に取り組める よう指導・助言を行う。 以下、各個別事業ごとに述べる。

第1節 利用権設定等促進事業に関する事項

(1) 利用権の設定等を受ける者の備えるべき要件 ①耕作又は養畜の事業を行う個人(法第18条第2項第6号に定める賃借権又は使用貸借によ る権利の設定を受けた後において行う耕作又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事する と認められない者を除く)又は農業生産法人(農地法(昭和27年法律第229号) 第2条第3 項に規定する農業生産法人をいう。)が、利用権の設定等を受けた後において備えるべき 要件は、次に掲げる場合に応じてそれぞれ定めるところによる。 ア.農用地(開発して農用地とすることが適当な土地を含む。)として利用するための利用 権の設定等を受けた場合、次の(ア)から(オ)までに掲げる要件のすべて(農業生産法人に あっては、(ア)、(エ)及び(オ)に掲げる要件のすべて)を備えること。 (ア)耕作又は養畜の事業に供すべき農用地(開発して農用地とすることが適当な土地を開発 した場合におけるその開発後の農用地を含む。)のすべてを効率的に利用して、耕作 又は養畜事業を行うと認められること。 (イ)耕作又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事すると認められること。

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(ウ)その者が農業によって自立しようとする意欲と能力を有すると認められること。 (エ)その者の農業経営に主として従事すると認められる青壮年の農業従事者(農業生産法人 にあっては、常時従事者たる構成員をいう。)がいること。 (オ)所有権の移転を受ける場合は、上記(ア)から(エ)までに掲げる要件のほか、借入者が当該 借入地につき所有権を取得する場合、農地の集団化を図るために必要な場合、又は近 い将来農業後継者が確保できることが、確実である等特別な事情がある場合を除き、 農地移動適正化あっせん譲受等候補者名簿に登録されている者であること。 イ.混牧林地として利用するため利用権の設定等を受ける場合、その者が利用権の設定等を受 ける土地を効率的に利用して耕作又は養畜の事業を行うことができると認められること。 ウ.農業用施設用地(開発して農業用施設用地とすることが適当な土地を含む。)として利 用するため利用権の設定等を受ける場合、その土地を効率的に利用することができると 認められること。 ②農用地について所有権、地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利又はその 他の使用及び収益を目的とする権利を有する者が、利用権設定等促進事業の実施により、 利用権の設定等を行う場合において、当該者が前項のアの(ア)及び(イ)に掲げる要件(農業 生産法人にあっては、(ア)に掲げる要件)のすべてを備えているときは、前項の規定にかか わらず、その者は、概ね利用権の設定等を行う農用地の面積の合計の範囲内で、利用権の 設定等を受けることができるものとする。 ③農地中間管理事業を行う農地中間管理機構((公社)富山県農林水産公社)、農地利用集 積円滑化団体又は独立行政法人農業者年金基金法(平成14年法律第127号)附則第6条第1 項第2号に掲げる業務を実施する独立行政法人農業者年金基金が利用権の設定等を受け、 若しくは農地中間管理機構、農地利用集積円滑化団体、又は独立行政法人農業者年金基金 が利用権の設定等を行う場合には、これらの者が当該事業又は業務の実施に関し定めると ころによる。 ④賃借権又は使用貸借による権利の設定を受ける者が法第18条第2項第6号に規定する者で ある場合には、次に掲げる要件のすべてを備えるものとする。 ア.耕作又は養畜の事業に供すべき農用地(開発して農用地とすることが適当な土地を開発し た場合におけるその開発後の農用地を含む。)のすべてを効率的に利用して耕作又は養畜 の事業を行うと認められること。 イ.その者が地域の農業における他の農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的に 農業経営を行うと見込まれること。 なお、このことを担保するため、農業の維持発展に関する話し合い活動への参加、農道、 水路、ため池等の共同利用施設の取決めの遵守、獣害被害対策への協力等、その役割分担 について農用地利用集積計画に記載するとともに、確約書を入善町に提出すること。 ウ.その者が法人である場合にあっては、その法人の業務を執行する役員のうち1人以上の者 が、その法人の行う耕作又は養畜の事業に常時従事すると認められること。 なお、「業務を執行する役員」とは、会社法(平成17年法律第86号)上の取締役のほか、 理事、執行役、支店長等役職者であって、実質的に業務執行についての権限を有し、地域

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との調整役として責任を持って対応できる者をいい、その確認のため、法人の登記事項証 明、法人の代表者が発行する証明書等を入善町へ提出すること。 ⑤農業生産法人の組合員、社員又は株主(農地法第2条第3項第2号チに掲げる者を除く) が、利用権設定等促進事業の実施により、当該農業生産法人に利用権の設定等を行うため 利用権の設定等を行う場合は、①の規定にかかわらず利用権の設定等を受けることができ るものとする。 なお、農業生産法人による利用権の設定等を行うため、農業生産法人の構成員が利用権の 設定等を受ける場合には、当該農業生産法人の経営の育成に資するようにするものとし、 農業生産法人の経営が農外資本による実質的な経営支配、農地取得をしないようにする。 ただし、利用権を受けた土地のすべてについて、当該農業生産法人に利用権の設定等を行 い、かつ、これら二つの利用権の設定等が同一の農用地利用集積計画において行われる場 合に限るものとする。 ⑥①から⑤に定める場合のほか、利用権の設定等を受ける者が利用権の設定等を受けた後に おいて備えるべき要件は、別紙1のとおりとする。 ⑦農業経営の受委託に係る利用権の設定については、農業協同組合法(昭和22年法律第132号) 第72条の8第1項第2号の事業を併せ行う農業生産法人である農事組合法人が、主として 組合員から農業経営を受託する場合その他農用地等の利用関係として、農業経営の受委託 の形態をとることが特に必要かつ適当であると認められる場合に限り行うものとする。 (2) 利用権の設定等の内容 利用権設定等促進事業の実施により、設定(又は移転)される利用権の存続期間(又は残 存期間)の基準、借賃の算定基準及び支払い(持分の付与を含む。以下同じ。)の方法、農 業経営の委託の場合の損益の算定基準及び決済の方法、その他利用権の条件並びに移転され る所有権の移転の対価(現物出資に伴い付与される持分を含む。以下同じ。)の算定基準及 び支払いの方法並びに所有権の移転の時期は、別紙2のとおりとする。 (3) 開発を伴う場合の措置 ①入善町は、開発して農用地又は農業用施設用地とすることが適当な土地についての、利用 権の設定等を内容とする農用地利用集積計画の作成に当たっては、その利用権の設定等を 受ける者(地方公共団体、農地中間管理機構及び農地利用集積円滑化団体を除く。)から 「農業経営基盤強化促進法の基本要綱」(平成24年5月31日付け24経営第564号農林水産省 経営局長通知。以下「基本要綱」という。)様式第7号に定める様式による開発事業計画 を提出させる。 ②入善町は、①の開発事業計画が提出された場合において、次に掲げる要件に適合すると認 めるときに農用地利用集積計画の手続きを進める。 ア.当該開発事業の実施が確実であること。 イ.当該開発事業の実施に当たり農地転用を伴う場合には、農地転用の許可の基準に従って許 可し得るものであること。

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ウ.当該開発事業の実施に当たり農用地区域内の開発行為を伴う場合には、開発行為の許可基 準に従って許可し得るものであること。 (4) 農用地利用集積計画の策定時期 ①入善町は、法第6条の規定による基本構想(以下「基本構想」という。)の承認後必要が あると認めるときは、遅滞なく農用地利用集積計画を定める。 ②入善町は、(5)の申出その他の状況から、農用地の農業上の利用集積を図るため必要がある と認めるときは、その都度、農用地利用集積計画を定める。 ③入善町は、農用地利用集積計画の定めるところにより設定(又は移転)された利用権の存 続期間(又は残存期間)の満了後も、農用地の農業上の利用の集積を図るため、引き続き 農用地利用集積計画を定めるよう努めるものとする。この場合において、当該農用地利用 集積計画は、現に定められている農用地利用集積計画に係る利用権の存続期間(又は残存 期間)の満了の日の30日前までに、当該利用権の存続期間(又は残存期間)の満了の日の 翌日を始期とする利用権の設定(又は移転)を内容として定める。 (5) 要請及び申出 ①入善町農業委員会は、認定農業者で利用権の設定を受けようとする者又は利用権の設定等 を行おうとする者の申出をもとに、農用地の利用権の調整を行った結果、認定農業者に対 する利用権設定等の調整が調ったときは、入善町に農用地利用集積計画を定めるべき旨を 要請することができる。 ②入善町の全部又は一部を、その地区の全部又は一部とする土地改良区は、その地区内の土 地改良法(昭和24年法律第195号)第52条第1項又は第89条の2第1項の換地計画に係る地 域における農地の集団化と相まって農用地の利用の集積を図るため、利用権設定等促進事 業の実施が必要であると認めるときは、別に定める様式により農用地利用集積計画に定め るべき旨を申し出ることができる。 ③農用地利用改善団体及び営農指導事業において、その組合員の行う作付地の集団化、農作 業の効率化等の農用地の利用関係の改善に関する措置の推進に積極的に取り組んでいる農 業協同組合は、別に定める様式により農用地利用集積計画に定めるべき旨を申し出ること ができる。 ④入善町の全部又は一部をその事業の実施地域とする農地利用集積円滑化団体がその事業 の実施地域内の農用地の利用の集積を図る目的のため、利用権設定等促進事業の活用が 必要であると認めるときは、別に定める様式により農用地利用集積計画に定めるべき旨 を申し出ることができる。 ⑤②、③及び④に定める申出を行う場合において、(4)の③の規定により定める農用地利用集 積計画の定めるところにより利用権の存続を申し出る場合には、現に設定(又は移転)さ れている利用権の存続期間(又は残存期間)の満了の日の90日前までに申し出るものとす る。

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(6) 農用地利用集積計画の作成 ①入善町は、(5)の①の規定による農業委員会からの要請があった場合には、その要請の内容 を尊重して農用地利用集積計画を定める。 ②入善町は、(5)の②、③及び④の規定による農用地利用改善団体、農業協同組合、土地改良 区又は農地利用集積円滑化団体からの申出があった場合には、その申出の内容を勘案して 農用地利用集積計画を定めるものとする。 ③①、②に定める場合のほか、利用権の設定等を行おうとする者又は利用権の設定等を受け ようとする者の申出があり、利用権設定等の調整が整ったときは、入善町は、農用地利用 集積計画を定めることができる。 ④入善町は、農用地利用集積計画において利用権の設定等を受ける者を定めるに当たっては、 利用権の設定等を受けようとする者((1)に規定する利用権の設定等を受けるべき者の要件 に該当する者に限る。)について、その者の農業経営の状況、利用権の設定等をしようと する土地及びその者の現に耕作又は養畜の事業に供している農用地の位置その他の利用条 件等を総合的に勘案して、農用地の農業上の利用の集積並びに利用権の設定等を受けよう とする者の、農業経営の改善及び安定に資するようにする。 (7) 農用地利用集積計画の内容 農用地利用集積計画においては、次に掲げる事項を定めるものとする。 ①利用権の設定等を受ける者の氏名又は名称及び住所 ②①に規定する者が利用権の設定等(その者が利用権の設定等を受けた後において行う耕作 又は養畜の事業に必要な農作業に常時従事すると認められない者(農業生産法人、農地中 間管理機構、農地利用集積円滑化団体、農業協同組合、農業協同組合連合会等を除く。) である場合には、賃借権又は使用貸借による権利の設定に限る。)を受ける土地の所在、 地番、地目及び面積 ③①に規定する者に②に規定する土地について利用権の設定等を行う者の氏名又は名称及び 住所 ④①に規定する者が設定(又は移転)を受ける利用権の種類、内容(土地の利用目的を含む。)、 始期(又は移転の時期)、存続期間(又は残存期間)、賃貸及びその支払いの方法(当該利 用権が農業の経営の委託を受けることにより取得される使用及び収益を目的とする権利で ある場合にあっては、農業の経営の委託者に帰属する損益の算出基準及び決済の方法) ⑤①に規定する者が移転を受ける所有権の移転の後における土地の利用目的、当該所有権の 移転の時期、移転の対価及び(現物出資に伴い付与される持分を含む。)その支払い(持 分の付与を含む。)の方法その他所有権の移転に係る法律関係。 ⑥①に規定する者が法第18条第2項第6号に規定する者である場合には、その者が賃借権 又は使用貸借による権利の設定を受けた後において農用地を適正に利用していないと認 められる場合に賃貸借又は使用貸借の解除をする旨の条件 ⑦①に規定する者が法第18条第2項第6号に規定する者である場合には、毎年、次に掲げ る事項が記載された報告書に参考資料(法人である場合には定款の写しを含む)を添付

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して入善町長に提出する旨 ア.①に規定する者の氏名及び住所(法人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地 並びに代表者の氏名) イ.①に規定する者が賃借権又は使用貸借による権利の設定を受けた農用地の面積 ウ.イの農用地における作物の種類別作付面積又は栽培面積、生産数量及び反収 エ.①に規定する者が行う耕作又は養畜の事業がその農用地の周辺の農用地の農業上の利 用に及ぼす影響 オ.地域の農業における他の農業者との役割分担 カ.①に規定する者が法人である場合には、その業務を執行する役員のうち、耕作又は養畜 の事業に常時従事する者の役職名及び氏名並びに耕作又は養畜の事業への従事状況 キ.その他参考となるべき事項 ⑧①に規定する者が法第18条第2項第6号に規定する者である場合には、撤退した場合の 混乱を防止するための次に掲げる事項 ア.農用地を明け渡す際の原状回復の義務を負う者 イ.原状回復の費用の負担者 ウ.原状回復がされないときの損害賠償の取決め及び担保措置 エ.貸借期間の中途の契約終了時における違約金支払の取決め オ.その他撤退した場合の混乱を防止するための取決め ⑨①に規定する者が設定又は移転を受ける利用権の条件その他利用権の設定等に係る法律 関係に関する事項 ⑩①に規定する者の農業経営の状況 (8) 同意 入善町は、農用地利用集積計画の案を作成したときは、(7)の②に規定する土地ごとに(7) の①に規定する者並びに当該土地について所有権、地上権、永小作権、質権、賃借権、使用 貸借による権利又はその他の使用及び収益を目的とする権利を有する者のすべての同意を得 る。 ただし、数人の共有に係る土地について利用権(その存続期間が5年を超えないものに限 る。)の設定又は移転をする場合における当該土地について所有権を有する者の同意につい ては、当該土地について2分の1を超える共有持分を有する者の同意が得られていれば足り る。 (9) 公告 入善町は、農業委員会の決定を経て農用地利用集積計画を定めたとき又は(5)の①の規定に よる農業委員会の要請の内容と一致する農用地利用集積計画を定めたときは、その旨及びそ の農用地利用集積計画の内容のうち(7)の①から⑨までに掲げる事項を入善町の掲示板への 掲示により公告する。

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(10) 公告の効果 入善町が、(9)の規定による公告をしたときは、その公告に係る農用地利用集積計画の定め るところによって利用権が設定され(若しくは移転し)又は所有権が移転するものとする。 (11) 利用権の設定等を受けた者の責務 利用権設定等促進事業の実施により利用権の設定等を受けた者は、その利用権の設定等に 係る土地を効率的に利用するように努めなければならない。 (12) 紛争の処理 入善町は、利用権設定等促進事業の実施による利用権の設定等が行われた後は、借賃又は 対価の支払等利用権の設定等に係る土地の利用に伴う紛争が生じたときは、当該利用権の設 定等の当事者の一方又は双方の申出に基づき、その円満な解決に努める。 (13)農用地利用集積計画の取消し等 ①入善町は、(9)の規定による公告があった農用地利用集積計画の定めるところにより賃借 権又は使用貸借による権利の設定を受けた法第18条第2項第6号に規定する者に対し、 以下のいずれかに該当するときは、相当の期限を定めて、必要な措置を講ずべきことを 勧告できるものとする。 ア.その者がその農用地において行う耕作又は養畜の事業により、周辺の地域における農用 地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障が生じているとき イ.その者が地域の農業における他の農業者との適切な役割分担の下に継続的かつ安定的 に農業経営を行っていないと認めるとき ウ.その者が法人である場合にあっては、その法人の業務を執行する役員のいずれもがその 法人の行う耕作又は養畜の事業に常時従事していないと認めるとき ②入善町は、以下のいずれかに該当するときは、農業委員会の決定を経て、農用地利用集 積計画のうち当該事項に係る賃借権又は使用貸借による権利の設定に係る部分を取り消 すものとする。 ア.(9)の規定による公告があった農用地利用集積計画の定めるところによりこれらの権利 の設定を受けた法第18条第2項第6号に規定する者がその農用地を適正に利用してい ないと認められるにもかかわらず、これらの権利を設定した者が賃貸借又は使用貸借の 解除をしないとき イ.①の勧告を受けた者がその勧告に従わなかったとき ③入善町は、②の取消しをした時は、農用地利用集積計画のうち法第18条第2項第6号に 規定する賃貸借又は使用貸借による権利の設定に係る部分を取り消した旨及び当該農用 地利用集積計画のうち取消しに係る部分を入善町の公報に掲載することその他所定の手 段により、その旨を公告するものとする。 ④③の公告があったときは、②の取消しに係る賃貸借又は使用貸借は解除されたものとみ なす。

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また、農業委員会はその農用地の適正かつ効率的な利用が図られないおそれがあると認 めるときは、当該農用地の所有者に対し、当該農用地についての権利の設定のあっせん 等(農地中間管理事業、農地利用集積円滑化事業の実施等)の働きかけ等を行う。

第2節 農地利用集積円滑化事業の実施を促進する事業

入善町は、農用地等の所有者、農業経営者等の地域の関係者に農地利用集積円滑化事業の趣 旨が十分理解され、地域一体となって農地利用集積円滑化事業を進める合意形成が行われるよ う、農地利用集積円滑化事業に関する普及啓発活動等を行う。 また、入善町、農業委員会、農業協同組合は、農地利用集積円滑化団体が行う農地所有者か ら委任を受けて農地の貸し付け等を行う農地利用集積円滑化事業を促進するため、農地利用集 積円滑化団体に対し、情報提供や事業の協力等を行うものとする。

第3節 農用地利用改善事業の実施の単位として適当であると認められる区域の基準そ

の他農用地利用改善事業の実施の基準に関する事項

(1) 農用地利用改善事業の実施の促進 入善町は、地域関係農業者等が農用地の有効利用及び農業経営の改善のために行う自主的 努力を助長するため、地域関係農業者等の組織する団体による農用地利用改善事業の実施を 促進する。 (2) 区域の基準 農用地利用改善事業の実施の単位として適当であると認められる区域の基準は、土地の自 然的条件、農用地の保有及び利用の状況、農作業の実施の状況、農業経営活動の領域等の観 点から、農用地利用改善事業を行うことが適当であると認められる区域(1~数集落)とす るものとする。 なお、土地の自然的条件、農用地の保有及び利用状況、農作業の実施の状況、農業経営活 動の領域等から一の集落を単位とした区域を実施区域とすることが困難である場合にあっ ては、農用地の効率的かつ総合的な利用に支障がない限り、集落の一部を除外することがで きるものとする。 (3) 農用地利用改善事業の内容 農用地利用改善事業の主要な内容は、(2)に規定する区域内の農用地の効率的かつ総合的な 利用を図るための、作付地の集団化、農作業の効率化その他の措置及び農用地の利用関係の 改善に関する措置を推進するものとする。 (4) 農用地利用規程の内容 ①農用地利用改善事業の準則となる農用地利用規程においては、次に掲げる事項を定めるも

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のとする。 ア.農用地の効率的かつ総合的な利用を図るための措置に関する基本的な事項 イ.農用地利用改善事業の実施区域 ウ.作付地の集団化その他農作物の栽培の改善に関する事項 エ.認定農業者とその他の構成員との役割分担その他農作業の効率化に関する事項 オ.認定農業者に対する農用地の利用の集積の目標その他農用地の利用関係の改善に関する 事項 カ.その他必要な事項 ②農用地利用規程においては、①に掲げるすべての事項についての実行方策を明らかにする ものとする。 (5) 農用地利用規程の認定 ①(2)に規程する区域をその地区とする地域関係農業者等の組織する団体で、定款又は規約及 び構成員につき法第23条第1項に規定する要件を備えるものは、基本要綱様式第4号の認 定申請書を入善町に提出して、農用地利用規程について入善町の認定を受けることができ る。 ②入善町は、申請された農用地利用規程が次に掲げる要件に該当するときは、法第23条第1 項の認定をする。 ア.農用地利用規程の内容が基本構想に適合するものであること。 イ.農用地利用規程の内容が農用地の効率的かつ総合的な利用を図るために適切なものであ ること。 ウ.(4)のエに掲げる役割分担が認定農業者の農業経営の改善に資するものであること。 エ.農用地利用規程が適正に定められており、かつ、申請者が当該農用地利用規程で定めると ころに従い農用地利用改善事業を実施する見込みが確実であること。 ③入善町は、②の認定をしたときは、その旨及び当該認定に係る農用地利用規程を入善町の 掲示板への提示により公告する。 ④①から③までの規程は、農用地利用規程の変更についても準用する。 (6) 特定農業法人又は特定農業団体を定める農用地利用規程の認定 ①(5)の①に規定する団体は、農用地の保有及び利用の現況及び将来の見通し等からみて、農 用地利用改善事業が円滑に実施されないと認めるときは、当該団体の地区内農用地の相当 部分について、農業上の利用を行う効率的かつ安定的な農業経営を育成するという観点か ら、当該団体の構成員からその所有する農用地について利用権の設定等又は農作業の委託 を受けて農用地の利用の集積を行う農業経営を営む法人(以下「特定農業法人」という。) 又は当該団体の構成員からその所有する農用地について、農作業の委託を受けて農用地の 利用の集積を行う団体(農業経営を営む法人を除き、農業経営を営む法人となることが確 実であると見込まれること、定款又は規約を有していることなど農業経営基盤強化促進法 施行令(昭和55年政令第219号)第8条に掲げる要件に該当するものに限る。以下「特定農

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業団体」という。)を、当該特定農業法人又は特定農業団体の同意を得て、農用地利用規 程において定めることができる。 ②①の規定により定める農用地利用規程においては、(4)の①に掲げる事項のほか、次の事項 を定めるものとする。 ア.特定農業法人又は特定農業団体の名称及び住所 イ.特定農業法人又は特定農業団体に対する農用地の利用の集積の目標 ウ.特定農業法人又は特定農業団体に対する農用地の利用権の設定等及び農作業の委託に関 する事項 ③入善町は、②に規定する事項が定められている農用地利用規程について、(5)の①の認定の 申請があった場合において、農用地利用規程の内容が(5)の②に掲げる要件のほか、次に掲 げる要件に該当するときは、(5)の①の認定をする。 ア.②のイに掲げる目標が(2)に規定する区域内の農用地の相当部分について利用の集積をす るものであること。 イ.申請者の構成員からその所有する農用地について利用権の設定等又は農作業の委託を行 いたい旨の申出があった場合に、特定農業法人が当該申出に係る農用地について利用権の 設定等若しくは農作業の委託を受けること、又は特定農業団体が当該申出に係る農用地に ついて農作業の委託を受けることが確実であると認められること。 ④②で規定する事項が定められている農用地利用規定(以下「特定農用地利用規定」という。) で定められた特定農業法人は、認定農業者と、特定農用地利用規程は、農業経営改善計画 とみなす。 (7) 農用地利用改善団体の勧奨等 ①(5)の②の認定を受けた団体(以下「認定団体」という。)は、当該認定団体が行う農用地 利用改善事業の実施区域内の農用地の効率的かつ総合的な利用を図るため特に必要がある と認められるときは、その農業上の利用の程度がその周辺の当該区域内における農用地の 利用の程度に比べ、著しく劣っていると認められる農用地について、当該農用地について、 当該農用地の所有者(所有者以外に権限に基づき使用及び収益をする者がある場合には、 その者)である当該認定団体の構成員に対し、認定農業者(特定農用地利用規定で定める ところに従い、農用地利用改善事業を行う認定団体にあっては、当該特定農用地利用規定 で定められた特定農業団体を含む。)に利用権の設定等又は農作業の委託を行うよう勧奨 することができる。 ②①の勧奨は農用地利用規定に基づき実施するものとする。 ③特定農用地利用規定で定められた特定農業法人及び特定農業団体は、当該特定農用地利用 規定で定められた農用地利用改善事業の実施区域内に、その農業上の利用の程度がその周 辺の当該区域内における農用地の利用の程度に比べ、著しく劣っていると認められる農用 地がある場合には、当該農用地について利用権の設定等又は農作業の委託を受け、当該区 域内の農用地の効率的かつ総合的な利用を図るよう努めるものとする。

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(8) 農用地利用改善事業の指導、援助 ①入善町は、認定団体が農用地利用改善事業を円滑に実施できるよう必要な指導、援助に努 める。 この場合、特定農業団体の育成にあたり、認定農業者等の担い手と特定農業団体との間で 農用地の利用集積に関して無用の混乱が生じないよう地域における話し合い活動の中で十 分な調整が行われるよう関係者を指導する。 ②入善町は、(5)の①に規定する団体又は当該団体になろうとするものが、農用地利用改善事 業の実施に関し、農林振興センター、農業委員会、(公財)入善町農業公社、農業協同組 合、農地中間管理機構((公社)富山県農林水産公社)、農地利用集積円滑化団体等の指 導、助言を求めてきたときは、黒東地域担い手育成総合支援協議会との連携を図りつつ、 これらの機関・団体が一体となって総合的・重点的な支援・協力が行われるように努める。

第4節 農業協同組合が行う農作業の委託のあっせんの促進その他の委託を受けて行う

農作業の実施の促進に関する事項

(1) 農作業の受委託の促進 入善町は、次に掲げる事項を重点的に推進し、農作業の受委託を組織的に促進する上で必 要な条件の整備を図る。 ア.(公財)入善町農業公社、その他農業に関する団体による農作業受委託のあっせんの促進 イ.効率的な農作業の受託事業を行う生産組織又は農家群の育成 ウ.農作業、農業機械利用の効率化等を図るため、農作業受託の促進の必要性についての普及 啓発 エ.農用地利用改善事業を通じた農作業の効率化のための措置と、農作業の受委託の組織的な 促進措置との連携の強化 オ.地域及び作業ごとの事情に応じた部分農作業受委託から全面農作業受委託、更には利用権 の設定への移行の促進 カ.農作業の受託に伴う労賃、機械の償却等の観点からみた適正な農作業受託料金の基準の設 定 (2)(公財)入善町農業公社による農作業の受委託のあっせん等 (公財)入善町農業公社は、農作業受委託のあっせん窓口の開設等を通じて、農作業の受 託又は委託を行おうとする者から申出があった場合は、農作業の受委託についてあっせんや 農地利用集積円滑化団体との調整に努めるとともに、農作業の受託を行う農業者の組織化の 推進、共同利用機械施設の整備等により、農作業受委託の促進に努めるものとする。

第5節 効率的かつ安定的な農業経営を育成するために必要な事項

効率的かつ安定的な農業経営を目指し、自ら農業経営の改善を計画的に進めようとする認定農

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業者を育成するため、農業経営改善計画認定制度の普及を推進するとともに、認定農業者の経営 改善の取り組みに対し、重点的な支援を行う。 なお、認定後の経営改善に向けた取り組みを促進する観点から、入善町における認定農業者に 対する指導、助言等適切なフォローアップを実施する。このため(公財)入善町農業公社が核と して関係機関一体となってこれらにあたる。 また、女性農業者や農業後継者が家族経営において実質的に共同経営者としての役割を担って いる経営については、農業経営改善計画の共同申請により、共同経営者としての地位・責任を明 確化する。

第6節 農業経営の改善を図るために必要な農業従事者の養成及び確保の促進に関する

事項

入善町は、効率的かつ安定的な経営を育成するために、生産方式の高度化や経営管理の複雑化 に対応した高い技術を有した人材の育成に取り組む。このため、人材育成方針を定めるとともに、 意欲と能力のある者が幅広くかつ円滑に農業に参入し得るように相談機能の一層の充実、先進的 な法人経営等での実践的研修、農地利用集積円滑化団体の保有農地を利用した実践的研修、担い 手としての女性の能力を十分に発揮させるための研修等を通じて経営を担う人材の育成を積極的 に推進する。 また、農業従事者の安定的確保を図るため、他産業に比べて遅れている農業従事の態様等の改 善に取り組むこととし、休日制、ヘルパー制度の導入や、高齢者、非農家等の労働力の活用シス テムを整備する。

第7節 新たに農業経営を営もうとする青年等の確保・育成に関する事項

入善町は、新たに農業経営を営もうとする青年等の確保目標を達成するため、農家や農業生産 法人の協力のもと、高校生や会社員等を対象とした農業体験実習等を開催するなど、就農啓発活 動を実施するとともに、新規就農相談や就農受け入れ先のあっせんなどに取り組む。 また、青年等が就農する地域の人・農地プランとの整合に配慮しつつ、青年等就農計画の作成 を促し、青年就農給付金や青年等就農資金、経営体育成支援事業等の国の支援策や、県の新規就 農関連事業を効果的に活用し、農業への定着と安定的な経営体への発展を促進する。 さらに、認定就農者については、関係機関等が必要に応じて栽培技術や経営等のフォローアッ プを行うなど重点的に指導等を行い、当該農業者が引き続き農業経営改善計画を作成できるよう 計画的に誘導する。 なお、就農に向けた情報提供及び就農相談については富山県青年農業者等育成センター、技術 や経営ノウハウについての習得についてはとやま農業未来カレッジ等、就農後の営農指導等フォ ローアップについては農林振興センター、農業協同組合等、農地の確保については農業委員会、 農地利用集積円滑化団体、農地中間管理機構など、各組織が役割を分担しながら各種取組を進め る。

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第8節 その他農業経営基盤強化促進事業の実施に関し必要な事項

(1) 農業経営基盤の強化を促進するために必要なその他の関連施策との連携 入善町は、第1節から第7節までに掲げた事項の推進に当たっては、経営所得安定対策等 の国の支援策や県独自の支援策など、農業経営基盤の強化の促進に必要な関連施策との連携 に配慮するものとする。 (2) 推進体制等 ①事業推進体制等 入善町は、農業委員会、農林振興センター、農業協同組合、土地改良区、農用地利用改善 団体、農地利用集積円滑化団体その他の関係団体と連携しつつ、農業経営基盤強化の促進 方策について検討するとともに、今後10年にわたり、第1章、第3章で掲げた目標や第2 章の指標で示される効率的かつ安定的な経営の育成に資するための実現方策等について、 各関係機関・団体別の行動計画を樹立する。また、このような長期行動計画と併せて、年 度別活動計画において当面行うべき対応を各関係機関・団体別に明確化し、関係者が一体 となって合意の下に効率的かつ安定的な経営の育成及びこれらへの農用地利用の集積を強 力に推進する。 ②農業委員会等の協力 農業委員会、農業協同組合、土地改良区及び農地利用集積円滑化団体は、農業経営基盤強 化の円滑な実施に資することとなるよう、黒東地域担い手育成総合支援協議会のもとで相 互に連携を図りながら協力するように努めるものとし、入善町は、このような協力の推進 に配慮する。

(25)

第5章 農地利用集積円滑化事業に関する事項

第1節 農地利用集積円滑化事業を行う者に関する事項

入善町において農地利用集積円滑化事業を行う者は、地域における認定農業者等担い手の現 状、農地事情などに精通した要員を有しており、農地利用集積円滑化事業を適確かつ迅速に実 施できる者とする。 なお、入善町は農地利用集積円滑化事業の実施状況を把握するため、農地利用集積円滑化事 業を行う者に対し、毎年度、前年度の事業実績及び当該年度の事業実施計画について報告を求 めるものとする。

第2節 農地利用集積円滑化事業の実施の単位として適当であると認められる区域の

基準

農地利用集積円滑化団体が農地利用集積円滑化事業を実施する区域は、入善町全域とする。 なお、市街化区域(都市計画法(昭和43年法律第100号)第7条第1項の市街化区域と定めら れた区域で同法第23条第1項の規定による協議が整ったもの(当該区域以外の区域に存する農 用地と一体として農業上の利用が行われている農用地の存する区域を除く。))及び農業上の 利用が見込めない森林地域等は除く。

第3節 その他農地利用集積円滑化事業の実施の基準に関する事項

(1) 農地利用集積円滑化事業規程の具体的な内容 農地利用集積円滑化事業を行おうとする者は、農地利用集積円滑化事業規程において以 下の事項のうち事業実施に必要な事項を定めなければならない。 ①農地所有者代理事業の実施に関する次に掲げる事項 ア.農用地等の所有者を代理して行う農用地等の売渡し、貸付け又は農業の経営若しくは農 作業の委託に関する事項 イ.農用地等の所有者の委任に係る農用地等の保全のための管理を行う事業に関する事項 ウ.その他農地所有者代理事業の実施方法に関する事項 ②農地売買等事業の実施に関する次に掲げる事項 ア.農用地等の買入れ及び借受けに関する事項 イ.農用地等の売渡し及び貸付けに関する事項 ウ.農用地等の管理に関する事項 エ.その他農地売買等事業の実施方法に関する事項 ③研修等事業の内容及び当該事業の実施に関する事項 ④事業実施地域に関する事項

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⑤事業実施地域が重複する他の農地利用集積円滑化団体、(公社)富山県農林水産公社、富 山県農業会議、農業委員会等との連携に関する事項 ⑥その他農地利用集積円滑化事業の実施方法に関する事項 (2) 農地利用集積円滑化事業による農用地等の集積の相手方 農地利用集積円滑化団体が農地利用集積円滑化事業において農用地等の貸付け等を行う 相手方については、認定農業者等に優先して行うものとする。 (3) 農地所有者代理事業における委任・代理の考え方 農地利用集積円滑化団体が(1)の①により農用地等の所有者から委任を受け、その者を代 理して行うことができる事務については、次に掲げるものとする。 ①農用地等の貸付け等の相手方の選定 ②農用地等の貸付け等の相手方との貸付け等に関する条件の協議及び調整 ③農用地等の貸付け等の相手方との貸付け等の契約の締結、変更、更新及び解除、農地法 第3条第1項の許可の申請並びに農用地利用集積計画の同意 ④その他農地所有者代理事業の円滑な実施のために必要な事項 なお、農地所有者代理事業を実施するに当たっては、農用地の効果的な面的集積を確保 する観点から、農用地等の所有者は、当該委任契約に係る土地についての貸付け等の相手 方を指定しないこと。 また、委任事務の範囲は上記事項を基本とするが、詳細については農地所有者と農地利 用集積円滑化団体との間で締結する利用権設定等委任契約にて取り決めること。 (4) 農地売買等事業における農用地等の買入れ及び売渡しの価格設定の基準 農地利用集積円滑化団体が(1)の②により農用地等の買入れ及び売渡しを行う場合の買 入価格及び売渡価格については、次に掲げる方法により定めるものとする。 ①農用地等の買入価格は、土地の種類及び農業上の利用目的ごとにそれぞれ近傍類似の土 地の通常の取引(転用するために農用地を売却した者が、その農用地に代わるべき農用 地の所有権を取得するため高額の対価により行う取引その他特殊な事情の下で行われる 取引を除く。)の価格に比準して算定される額を基礎とし、その土地の生産力等を勘案 した上で定める。 ②農用地等の売渡価格は、原則としてその取得価格に当該農用地等に係る本事業の経費を 加えた額(当該農用地等につき土地改良事業が行われた場合には、当該事業に要した経 費のうち農地利用集積円滑化団体が負担した額を加えた額)を基準とし、当該農用地等 につき①により算定される額を勘案して定める。 ③農用地等の借賃については、農地法第52条の規定により農業委員会が提供している借賃 等の情報を十分考慮して定める。

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(5) 他の関係機関及び関係団体との連携に関する事項 ①農地利用集積円滑化団体が農地利用集積円滑化事業を行うに当たっては、県、入善町、 農業委員会、他の農地利用集積円滑化団体、(公社)富山県農林水産公社、富山県農業会 議、富山県農業協同組合中央会、農業協同組合、土地改良区、農林振興センター、株式 会社日本政策金融公庫及び黒東地域担い手育成総合支援協議会等の関係機関等と十分に 連絡及び調整を図るものとする。 ②農地利用集積円滑化団体が農地利用集積円滑化事業を行うに当たっては、農地中間管理 機構((公社)富山県農林水産公社)が行う農地中間管理事業、入善町が行う農業経営基 盤強化促進事業その他農地流動化等のための施策と連携して行うものとする。 (6) 農地利用集積円滑化事業規程の承認 入善町は、農地利用集積円滑化事業規程を承認するに当たっては、農地利用集積円滑化 事業を行おうとする者の人的構成、財政基盤等の状況を踏まえ、法令の基準に照らして判 断する。 なお、複数の者から承認の申請があった場合には、書面による審査のほかに申請者から 農地利用集積円滑化事業の実施方針等を聴き取って判断する。 ①入善町に農地利用集積円滑化事業規程の承認を申請する際には、次に掲げる書面を提出 しなければならない。 ア.農地利用集積円滑化事業規程 イ.法第4条第3項第1号に掲げる一般社団法人又は一般財団法人にあっては、定款 ウ.法第4条第3項第2号に掲げる者にあっては、定款又は規約 ②入善町は、次に掲げる基準をすべて満たす場合に農地利用集積円滑化事業規程を承認す る。 ア.農地利用集積円滑化事業規程の内容が、基本構想に適合するものであること。 イ.農地利用集積円滑化事業規程の内容が、事業実施地域の全部又は一部が既に農地利用集 積円滑化事業を行っている者の事業実施地域と重複することにより当該重複する地域 における農用地の利用の集積を図る上で支障が生ずるものでないこと。 ウ.農地利用集積円滑化事業規程の内容が、認定農業者が農業経営改善計画に従って行う農 業経営の改善に資するよう農地利用集積円滑化事業を実施すると認められること。 エ.農用地の利用関係の調整を的確に行うための要員を有していること。 オ.農地所有者代理事業を行う場合には、その事業実施地域に存する農用地等の所有者から その所有する農用地等について農地所有者代理事業に係る委任契約の申込みがあった ときに、正当な理由なく当該委任契約の締結を拒まないことが確保されているものであ ること。 カ.農地利用集積円滑化事業を行うに当たって、効率的かつ安定的な農業経営を営む者に対 する農用地の利用の集積を的確に図るための基準を有していること。 キ.エからカに掲げるもののほか、農地利用集積円滑化事業を適正かつ確実に実施すると認 められるものであること。

参照

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