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思考力 判断力 表現力等 読むこと テクストに表された世界を 言葉の意味や文章の展開を手掛かりに 感じたり想像したりする力 細かな描写や表現を手がかり 作品を深く読む力 学びに向かう力 人間性等 国語を通じて 自分のものの見方 考え方を深めようとするとともに 考えを伝え合うことで 集団の考えを発展さ

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Academic year: 2021

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1 国語科学習指導案 京都教育大学附属桃山中学校 授業者 中山 莉麻 1、日時:平成29年11月25日(土)公開授業Ⅱ(11:10~12:00) 2、場所:授業研究室 3、対象:1年2組 40名(男子20名、女子20名) 4、単元名:「大人になれなかった弟たちに……」 題材名:なぜ「大人になれなかった弟たちに……」を学ぶのだろう 5、単元のねらいと研究主題との関連 (1)単元のねらい 本単元では、生徒が自らの読みを多角的に捉えながら、他者と読みを共有することを通して学習意 義を実感し、作品について考えを深めることをねらう。本年度、本校は「主体的・対話的な学びを通 して「資質・能力」を育成する(2年次)―パフォーマンス評価によるアプローチ―」というテーマ で研究を進めてきた。そこで、①対象が明確になることで自ずと生徒が相手意識を持った表現ができ るようになる、②既習事項を自然と振り返り、応用して国語科で養う資質・能力の汎用性を高めてい ける、というパフォーマンス課題の二つの利点を活かし、今回の単元を組み立てた。 本単元では「なぜ『大人になれなかった弟たちに……』を学ぶのだろう」という問いを掲げ、それ に対する「解」を生徒に見いださせていく。国語科の学習において、常から生徒自らが学習意義を実 感することを意識して単元計画を構成している。また、今回は、生徒自らの疑問や気づきを中心とし て授業を展開するという当然の流れに加え、生徒の学びを他者へ発信し、共有する道筋を検討・整理 することを通して、より一層多角的な視点から気づきを深め、多様な読みを実感し、作品や文章に対 する考えを深めることをねらった。 生徒は、これまでにも「報告書」の形式で気づきや学びをまとめることをおこなっているため、「報 告書」と聞いても身構えることなく表現ができるようになってきた。そして、「報告書」という他者に 提示することを前提とした課題であることも意識して表現を選んだり、表記に気を付けたりすること もできるようになりつつある。 中学校一年生は、小学校での学びを元にして、より系統的で多岐にわたる学習を積み重ねる中学校 での国語科の素地を養う期間である。まずは、生徒自らが国語科に親しみをおぼえると同時に、自主 的に学びたい、考えたいと思うことが大切であろう。そのため、「なぜ」・「どうして」・「どのように」、 という三つの視点を繰り返し伝える事で自らの考えを育み、他者と伝え合うための根拠を明確にして 表現できるように指導してきた。今回の単元において、①生徒自らが、自らの作品への読みを自覚す ること②他者と読み方を共有することで、多様な読みを実感すること③多様な読みを実感し、作品へ の考えを深めること④本作品以外にも視野を広げ、文学的文章を学ぶ意義を考えることの四点を求め る。そのため、パフォーマンス課題を活かし、生徒が自ら考え、表現することと同時に、学習の意義 を見いだし、主体的な読みおよび学習を創造していくことを求める。生徒の持つ力を、パフォーマン ス課題およびそれを軸とする本単元全体を通して見取り、生徒にその見取りを返すことで、生徒自ら が自らの力を把握し、今後の見通しを持ちながら学習を進めることにもつなげていきたい。 (2)本単元で重点的に育成をめざす資質・能力(新学習指導要領との関連) 〔知識・技能〕 ・表現に着目し、文章を読み深める力。 ・文章の種類に応じた表現の仕方を理解する力。 ・言葉を適切に使う力。

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2 〔思考力・判断力・表現力等〕 「読むこと」 ・テクストに表された世界を、言葉の意味や文章の展開を手掛かりに、感じたり想像した りする力 ・細かな描写や表現を手がかり、作品を深く読む力。 〔学びに向かう力・人間性等〕 ・国語を通じて、自分のものの見方、考え方を深めようとするとともに、考えを伝え合 う ことで、集団の考えを発展させようとする態度 (3)(2)から汎用的に活用できる資質・能力(「21世紀型能力」より) ・問題解決・発見力・創造力(思考力) ・論理的・批判的思考力(思考力) ・人間関係形成力(実践力) (4)本質的な問いと永続的理解(見方・考え方) 包括的な問い 本質的な問い 永続的理解 なぜ文学的文章を 学ぶのか 『大人になれなか っ た 弟 た ち に … …』を学ぶ意義と は ・感情移入しながら読むことで、様々な心情を体験 でき、自らの視野を広げることが大切である。 ・疑問や気づきを持ちながら読むことで、自らの読 みを自覚して、作品と向き合うことが必要であ る。 (5)「主体的・対話的な活動」として、次のような活動をおこなう。 ・一人学び →ここでの「対話的」とは、資料などの書物との「対話」をさす。 ・4人の小集団での話し合い活動 ・4人の小集団での意見の共有 ・学級全体での意見の共有及び展開 6、本単元のパフォーマンス課題のシナリオ 級友に伝え読みを共有するため、および、自分自らの読みを明確にするため、「なぜ『大人になれ なかった弟たちに……』を学ぶのか」という問いについて、あなたの解をA4一枚の報告書にまとめ ましょう。その際、文学を読むための技術や方法と、それを元にした作品に対する気づきや自らの省 察、考えを四つの視点から整理し、級友にわかるように工夫して表現して下さい。 7、生徒の実態と指導観 生徒の多くは、文章の内容や構成、表現の工夫に目を向け、「なぜ」「どうして」「どのように」とい う三つの視点を元に、根拠を持って自らの意見を伝え合う事ができる。毎時間の振り返りを授業の終 わりに振り返りシートに書かせ、文章や単元の種類ごとに分類してファイリングさせている。それに 毎時間目を通すだけでなく、他単元や学期末に見返したりすることで、生徒自らが具体的な力の伸び を実感したり、自らの課題に目を向けられたりするようになった。しかし、順序立てて話すことはで きても、要点をまとめて話したり、相手の質問にすぐに考えをまとめて応えたりすることにはまだ力 が足りていない部分もある。以前、異なる単元で報告書を作成した際、「考えたり話したりするだけで

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3 なく、紙面に見える形でまとめることで、自分なりの考えがまとまってよかった。(生徒の振り返りよ り)」といった意見も見られた。報告書、という紙面の持つ役割が生徒の学びを伸長する一つの手立て となっていたのではないだろうか。今後は、伝えたい内容とその考えに至るまでの道筋が整理される 報告書を用いて、生徒の苦手な即興で応じる力に焦点を当てた共有もおこなっていければと考える。 多くの生徒は、自分の考えを書いたり発表したりすることや、それを他者と共有して更に多様な視 点から作品やそれぞれの意見と向き合うことに熱心に取り組む。一学期から見通しを持って授業に臨 むことを求めていたため、単元の最後の時間となると、生徒達から「今日でこれ最後か」という呟き が出ることも少なくない。振り返りの記述にも、次時への目標を記述したり、単元終了時の自らのビ ジョンを書いたりする生徒も多い。そういった自らの成長への前向きな視点を伸ばしながら力の育成 を図るべく、授業を構成している。 本単元におけるパフォーマンス課題である報告書形式のまとめ方は、得意不得意もあるため、これま での生徒の取り組みを元に個別の声かけもおこないながら進めていきたい。また、二学期の半ばあた りから、「自分ひとりでは気づけなかったこと、思いつかなかった考えを知り、自らの視点を広げて考 えられるようになるから他者と意見を共有することが大切だと思った。(生徒の振り返りより)」と考 え、共有に積極的に取り組む生徒がとても多くなってきた。しかし、小集団での意見交流は盛んにで きるが、それを自らの考えの形成に活かしきれていない場面も見受けられる。そこで、最終時におい て、そのための道筋を示しながら、他者との意見の共有を通して個々へのフィードバックがおこなわ れるようにしたい。どのような流れで自らの読みを深めていったかを後から見て取れるように、その 都度学習記録をつけることをこまめに促していきたいと考える。 8、単元の学習指導計画 「大人になれなかった弟たちに……」(全8時間) 時間 学習内容 一 ①単元の目標と学習内容について理解し、学習の見通しをもつ。 ②時代背景について理解し、読みを深める手がかりを得る。 ②作品を通読し、初読の感想や自らの読みの視点を記録する。 二 ①描写や表現を手がかりに主要な登場人物の人物像を確立する。 ②見えてきた人物像を通して作品に対する自らの読みを捉える。 三 ①心情や描写に目を向け、細かな表現や全体の構成を元に、作品に対する自らの読みを深める。 ②鍵となる読み深め方を選び、自らの読みを深めるための方法を考えて作品と向き合う。 四 ①これまでの学びや気づきを元に、互いの読みを共有し、新たな視点から作品に対する考えを広 げる。 五 ①本時までの学びをふまえて、自らの作品の読みを確認する。 ②他者と作品の読みを共有し、自らの解を創出する道筋を考える。 六 ①四つの視点を通して作品に対する自らの思いや考えを深め、様々な視点から「なぜ『大人にな れなかった弟たちに……』を学ぶのか」という問いに対する解を創出する。 七( 本 時) ①それぞれが創出した解を共有し、多様な視点から本作品に対しての考えを深める。 ②学級で解を共有し、作品への視点をさらに広げ、読みを深める。 八 ①本作品も含め、これまでの文学的文章に対する学びを振り返る。 ②本単元の学びをふまえて、文学的文章をなぜ学ぶのか考え、解を創出し、意見を共有する。 (※本指導案最下部に先行実施学級資料を添付)

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4 9 単元の評価の方法 評価の観点 総括的評価の方法 (1)主体的に取り組む態度 ・国語を通じて、自分のものの見方、 考え方を深めようとするとともに、 考えを伝え合うことで、集団の考えを発展さ せようとする態度 ◎ パ フ ォ ー マ ン ス 課 題 「 報 告 書 の 作 成 」 〔(2)(3)〕 級友に伝えるため、および、自分自らの 読みを明確にするため、「なぜ『大人に なれなかった弟たちに……』を学ぶの か」という問いについて、あなたの解を 報告書にまとめましょう。文学を読むた めの技術や方法と、それを元にした気づ きや自らの考えを級友にわかるように工 夫してください。 ◯ルーズリーフの記述〔(1)/(2)/(3)〕 〇ふり返りシートの記述〔(1)/(2)/(3)〕 〇観察〔(1)/(2)/(3)〕 (2)知識・技能 ・表現に着目し、文章を読み深める力。 ・文章の種類に応じた表現の仕方を理解する 力。 ・言葉を適切に使う力。 (3)思考力・判断力・表現力等 ・テクストに表された世界を、 言葉の意味や文章の展開を手掛かりに、 感じたり想像したりする力 ・細かな描写や表現を手がかり、 作品を深く読む力。 10 本時の目標 ・相互に解を共有することを通して、様々な視点から作品と向き合うことができた。 〔思考力・判断力・表現力〕 ・解を共有し、多様な視点から作品に迫ることで、学習の意義を探ることができた。 〔思考力・判断力・表現力〕 11 本時の展開 学習活動 および教師の活動 生徒の活動および 予想される生徒の反応 備考・ 準備物

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5 導 入 1.単元全体の目標と、 本時の目標を確認する。 ≪全体の目標≫ ・作品の特徴や文中の様々な 表現に目を向け、なぜ『大人に なれなかった弟たちに……』を 学ぶのかを考える。 <本時の目標> ・それぞれの解を共有し、 多様な視点から作品について 考えを深める。 2.これまでの学習活動を簡単に振り返る。 ・パワーポイントでこれまでの学習の 流れを大まかに振り返る。 3.本時の流れを簡単に伝える。 ・本時の目標をルーズリーフに記述 する。 ・全体の目標及び本時の目標を読み 上げ、全体で確認する。 ・これまでの学習を、ルーズリーフ を辿って振り返る。 ・これまでの学習を、振り返りシー トを確認しながら振り返る。 ・教科書 ・便覧 ・ルーズ リーフ ・国語 ファイル ・筆記用具 ・パソコン ・パワー ポイント ・報告書の 冊子 ・他クラス の報告書 の冊子 ・ホワイト ボードマー カー

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6 展 開 1 1.報告書の共有方法を知る。 ・各自が作成した報告書を元に、どのよ うに小集団で共有するかを伝える。 また、共有時の視点に関しても伝え ておく。 ・共有方法を伝えてから報告書冊子を 配布する。 2.班員の報告書に目を通す。 3.小集団の中で報告書を用いて、 各自の解を共有する。 ・ルーズリーフを用いて、共有した 内容が記録できるようにする。 ・ラインマーカーを持ち、報告書の 内容について、もっと聞きたいと ころや、疑問があるところに線を 引きながら報告書を読む。 ・班員に解と、特に伝えたいことを 発表し、班員から意見や質問をも らう。 ・班員から得た意見や質問について は、発表者が応答したり、班員で 話し合ったりする。 <同化に関する解> ・感情移入しながら読むことで、 様々な心情を体験でき、当時の戦 争の状況等、自らの視野を広げら れるから。 ・当時の様子を思い描きながら場面 を想像して読むと、自分が普段考 えないようなことに気づくこと ができるから。 <異化に関する解> ・様々な描写にこめられた工夫を通 してその効果を読者として受け 取ることで、表現の工夫を実感し ながら学ぶことができるから。 ・直接的な感情表現が少ないが、登 場人物の心情は克明に伝わって くる等、表現方法を実感しながら 知ることができるから。 ・疑問や気づきを持ちながら読むこ とで、自らの読みを自覚して、当 時の比較し、様々な考えや感じ方 と向き合うことができるから。

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7 展 開 2 1.共有した内容から気づいた点や考えた ことをふまえて、班の中で一つ、学級全 体に紹介する解を考える。 ・班員の解から選んでも良いし、共有を ふまえて、解を新しく生み出しても 良い。 2.学級全体で共有をおこなう。 ・小集団での共有で見つけた新たな 視点や鍵となる箇所に着目し、考 えを伝え合う。 ・小集団で出た意見や着目点を、四 つの視点を軸にして紹介し合う。 ・各班からの解を共有し、ノートに 記録する。 ま と め 1.今後の学びの流れを知る。 2.本時の振り返りをおこなう。 ・振り返りシートに本時の振り返り を記述する。 12 事前の予備ルーブリック 記述語 A 優れている ・四つの視点からどのように作品に迫ったかがよくわかり、表現も巧みである。 ・自らの解をわかりやすく説明できている。 ・作品に対する視点が鋭く、読みが深い。 B 合格 ・四つの視点からどのように作品に迫ったかがよくわかる。 ・四つの視点から気づいたことを元に、自らの解を得られている。 ・解への迫り方に一貫性はあるが、読みの深さがもう少しあるとよい。 C 頑張ろう ・四つの視点からどのように作品に迫ったかがうまく表現できていない。 ・自らの解が得られていないか、こじつけである。 ・作品への読みが浅い。 ※第八時の先行実施学級の解(抜粋)

参照

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