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発育・発達に伴う母門門の変化と 体力・運動能力との関係について

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(1)

発育・発達に伴う母門門の変化と 体力・運動能力との関係について

尾形 敬史* 杉山久三郎** 會沢 哲史*  都筑 孝子綿 山崎  實榊  松本延見子榊  星  秀男榊

は じ め に

 最近,マスコミ等で外反母趾(足の親指が小指側へ曲がっている)についての記述が目につくことが 多い。このように母趾角が変化してしまう外反母趾(母趾内向あるいは母趾内向傾向ともいわれる)の 原因については,遺伝的,解剖学的な因子すなわち内因と,環境的な因子すなわち外因とが考えられて いるが,調査や実験等の報告はあまり数が見られない。

 足や脚の形態と体力・運動能力との関係について,野田(1981)は,土踏まずの形成と体力e運動能 力との関係に注目し,小学生において土踏まず形成者の方が体力に優れ,土踏まず未形成者へは,土踏 まず形成のための運動刺激が重要であることを指摘している。また,浅見(1974)は,接地足跡の発達 についての報告で,幼稚園児から小学校低学年において偏平足が多いこと,母趾角は幼稚園児で小さく,

小学生では1〜6年までほとんど変わらないことを指摘している。鶴田ら(1972)は,小学生を対象に X脚・○脚の年齢別変遷とローレル指数との関係について報告し,低年齢においてX脚の者が出現頻度 が高く,加齢につれてその頻度が少なくなり,ローレル指数については,どの年齢でもX脚の者が高い 指数を示すことを指摘している。なお,筆者ら(1988)は,小学生におけるX脚・0脚の出現率と体力

・運動能力について調査を行い,X脚・0脚の者の体力・運動能力の特徴について報告した。それによ ると,X脚の出現率およびX脚の者がローレル指数が高い傾向を示すことは,鶴田らの報告と一致し,

さらにX脚の者は形態面では有意に大きい傾向を示すものの,機能面においては一一定の傾向はみられず,

X脚の者の体力・運動能力の傾向の一端が窺われた。

 このように,足や脚の形態と体力・運動能力との関係については,保健体育の立場から種々検討され ているが,母趾角と体力・運動能力との関係についての研究はほとんどみられず,筆者ら(!989)の大 学運動部選手における母趾角と体力・運動能力とについての報告が一例ある。それによると,男女とも 母趾角が高く,外反母趾の判定基準である母趾角が9度以上の者の比率は,男子で58.4%,女子は92.

7%もあり,特に女子において母趾内向傾向が強いことがわかり,統計的に明らかな差ではないが,は だし群(靴を使用しないで運動する種目)より,非はだし群(主として靴を使用して運動する種目)の 方が母趾角が高く,母趾角と体力・運動能力については,男子では特に相関はみられず,女子において

は,相関が認められる項目もあり,母趾角の体力・運動能力への影響が示唆された。

 そこで,本研究では,発育発達の途上にある小学生,中学生を対象として,母趾角の変化について縦 断的に検:討するとともに,母趾角の程度(母趾内向傾向)と体力・運動能力との間にどのような関連が みられるかを検討することとした。

*茨城大学教育学部  **茨城大学教育学部附属小学校  *聯茨城大学教育学部附属中学校

(2)

94 茨城大学教育学部教育研究所紀要第23号(1991)

研究方法と対象

1.対象

 調査対象は,本学教育学部の附属小学校および附属中学校の児童,生徒であり,小学生は,表1に示 すとおりの男女計384名,中学生は,表2に示す男女計121名である。

表1 対象児童のうちわけ

1年 2年 3年 4年 5年 6年

男 31 31 32 33 32 34 193 女 30 32 32 31 30 36 191 計 61 63 64 64 62 70 384

表2 対象生徒のうちわけ

エ年 2年 3年

男 19 22 22 63

女 22 20 16 58 計 41 42 38 121

2.測定項目および測定方法 ほ)母趾角の計測

促の親指と第二捌

Mt−M?

e!e

︵正常︶

納r納葱

q議

N

︵外反母趾︶

CA

BD

図1 外反母趾の判定 図2 母趾角の計測法

 母趾角の正確な計測法としては,

図1(1984)に示すようにレントゲ ン写真から,第一中足骨と第二中足 骨の縦軸のなす角度(Ml 一 M2角)

を測定するのであるが,今回は体育 的な見地から,教育現場で容易に実 施できる方法として,浅見(1974).

の用いた母趾角の計測法を採用し,

図2のように,撮影した足裏の写真 から母趾角を計測した。すなわち,

足裏の内側線(A−B)と母三内側 線(C−D)を引き,その二直線の なす角を計測し,母趾角とした。

 二二の写真撮影には,被検者が片 足長座位で右足裏をカメラに正対す るような装置を作成した。また,足 裏のみが明瞭に撮影できるように,装置の足を入れる箱の内側を黒色にし,撮影時には足裏にスポット

ライトをあてた。

 (2}体力・運動能力の計測

 体力・運動能力については,表3に示すような,小学校低学年(1,2年生)が6項目,小学校中学 年(3,4年生)が9項目,小学校高学年(5,6年生)が13項目,中学生が11項目について,測定の

対象とされた。

 測定方法は,文部省作成のスポーツテスト種目については,定められた方法に従って実施された。な

(3)

表3 機能に関する測定項目

小学 生 .中学生 高校生 項目     愚年 1

2 3 4 5

6 1

2

3 1

2 3

反復横とび

垂 直 と び ○ ○ ○ ○ ○ σ

背  筋  力 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

体力診断テ ス ト

握      力 ○

○ ○

○ ○

○ 伏臥上体そらし

立位体前 屈 踏み台昇降運動

50メートル走

弊30メートル走

走 り幅とび

勢立ち幅とび

ボー ル投げ

運動能力 テ ス ト

(斜め)懸 垂

○ ○ ○ ○

○ ○ ○ 鎌 体 支  持 ○

連続逆あがり

ジグザグドリブル ○

○ ○ 覗とびこしくぐり ○ ○ ○ ○

3.測定期間

お,附属小学校で独自に実施さ れている項目については,以下 に述べる方法によって測定され

た。

・体支持(低学年で実施)

 2台の机の間に立って腕立 て支持の姿勢をとり,脚は足 先が床につかないように膝を 曲げておく。この姿勢を心打 間とっていられるかを測定す

る。

・とびこしくぐり(低e中学年

で実施)

 ゴムヒモを床から40cmの高

さにセット オ,そこから2m

離れた地点からスタートし,

そのゴムをとびこし,くぐる 動作を連続して5回行い,も とのスタート地点にもどる。

このときの所要時間を計測す

る。

体力診断テストおよび運動能力テストについては,昭和62年5月に,附属小学校並びに附属中学校に おいて教育活動の一環として実施された。

母圭角の計測のための足裏の写真撮影については,昭和62年11月から12月越かけて実施した。

4.外反母趾について

外反母趾(母趾外反症・Hallux Valgus)とは,医学大辞典(1954)によれば, 「外反母趾とは,

母趾(おや指)が中足指関節で小漏斗に外転する状態をいい,日本人には比較的少ないが欧米人に多い。」

とされている。母趾(おや指)の変形の原因としては,図1でみられるに,正常な場合でも,第一中足 骨と第二中足骨の縦軸の幅(M1−M2角)がもともと大きいという遺伝的・解剖学的な要因がある。こ

うした内因に加えて,環境的外因によって母趾が変形してしまうことの方が多いようである。主な環境 因子は履物であるとされ,女性の履くハイヒールや先のとがったパンプスなどは強力な外因になってい

ると言われている。

外反母趾の判定基準は,M1一一 M2角が正常で5〜8度,患者は9度以上とされている。本研究では,

図2に示す方法によって母趾角の計測を行ったので,マスコミ等で使用されている母趾内向あるいは母 趾内向傾向ということばを使用することとした。すなわち,医学用語である外反母趾という言葉には,

母趾外反症としての病的なニュアンスが強く感じられるので,ただ単に母趾角の大きい小さいを表わす

と思われる母趾内向あるいは母趾内向傾向の用語を使った方が適切と思われるためである。

(4)

96 茨城大学教育学部教育研究所紀要第23号(1991)

結果と考察

1.母趾内向傾向について

 写真撮影で得られた足跡から,先に述べた方法で母趾角を計測した結果について,男女別および学年 別に集計した。集計の結果を表4に示した。この結果について見易くするために図式化したものが図3

である。

 表および図をみると,男女ともに小学校1年生から4年生の間はほとんど差がみられず,変化もみら れないが,5年生以降に発育・発達に伴って母趾角が大きくなり,いわゆる母趾内向が強くなる傾向が

うかがわれた。

 浅見(1974)の報告によると,母趾角は小学生では1年生から6年生までほとんど変らなかった。と あるが,今回の結果では,小学校の高学年から中学生にかけて,加齢とともに母趾角が大きくなる傾向 が見られ,発育・発達に伴う母趾内向傾向の増大が示唆される。

表4 男女別・学年別の母圭角の測定結果

(度)

男   子 女   子

M SD M SD

小学校 1年中

6.9

2。8.

7.1 4.3

2年中 7.2  3.9 6.4

4.5

3年中 5.9  5.1

5.5 4.5

4年中 5.3  4.0

6.9 4.8

5年生

7.8

4.7 11.1

5.1

6年生

8.1

4.6 11.0 4.0 中学校 1年生 10.1

3.6

10.8 4.0

2年生

9.0 3.8

13.1 4.7

3年生

7.7

2.8

9.7

4.4

20

15

10

5

o

一5

 一

一 一

⑬一⑲男子

。・一一 女子

\﹂﹁

1 2 3 4 5 6 1 2 3学

      一_」年

L.一一一一一be一.一一M一一一一be一.一一一一一一ny..一.S

     小学校     中学校 図3 学年進行に伴う母趾角の変化

 なお,表からわかるように,医学的な外反 母趾角が9度以上の平均値を示したのは,男 子では小学校ではみられず,中学校の1年半 と2年生のみであったのに対し,女子では,

小学校5年生,6年生,中学校の1〜3年生で あり,男子に比較して女子の方が母趾内向傾 向が強いことが示された。しかし,男女間の 差について,平均値の差の検定を行った結果,

統計的に有意な差は認められなかったものの,

筆者ら(1989)の大学運動部員の母三角の調査 結果では,母趾角の平均は,男子が9.07度 に対し,女子は13.88度となり,9度以上の 者の比率は,男子が58.4%なのに対し,女子 は92.7%にもなり,統計的にも有意に女子の 方が母趾内向傾向が強い結果が得られており,

男女とも大学運動部員は,母趾角の平均が病 的な外反母趾の判定基準を越えている訳であ り,この点を考慮するならば,小学生におい て女子が既に高い値を示したことは,何らか の繋がりがあると思われる。

 大学運動部員および今回の小e申学生の調

査においても,単に母趾角の計測を実施する

に留まり,母趾内向傾向と体力・運動能力と

の関連について調査することに主眼がおかれ

たわけであるが,今後は,母趾内向傾向の大

きい者,すなわち明白な外反母趾症と判断で

きる者に対しての障害(母趾角が大きいため

(5)

に履物による圧痛が存在したり,運動に障害がある等)についての調査を行う必要が示唆される。

2.母趾内向傾向と体力・運動能力の関係について

 母趾内向傾向(母中角)と体力・運動能力テストとの結果について,筆者ら(1989)の行った大学運 動部選手の調査の結果からは,男子においては統計的に有意な相関はみられず,女子においてわずかに 二つの種目との間に有意な相関が認められたのみであった。そこで,研究主題である母趾内向傾向(母 棟門)の大きい者とそうでない者とに分け,母趾内向傾向の強度群と弱度群をそれぞれ母趾角の数値の 上位25%と下位25%の者とし,比較検討した。

 本研究でも,母趾内向傾向の強度群と弱度群とに分けて,母趾角と体力・運動能力テスト結果との関 係についてみてゆくことにする。なお,母趾内向傾向の強度群と弱度群の分類は,上記の方法によった。

 表5から表13までに男子の小学校1年生から中学3年生までの学年別にみた母趾角の強度群と弱度群 の体力・運動能力テスト結果を示し,表14から表22に,女子の小学校1年生から中学3年生までの学年 別,母早撃の強度群と弱度聖別の体力・運動能カテスト結果を示した。なお,強度群をH群とし,弱度 群をL群とし,両群における測定結果の平均値の差の有意性の検定の結果(丁検定)も示した。

 表からわかるように,母趾内向傾向の強度群(H:群)と弱度群(L群)の母趾角の平均値をみると,

男子の小学校1年生が9.06に対して!.88,2年生が11.79に対して2.56,3年頃が13.81に対して 1.00,4年生が11.14に対して1.29,5年生が14.11に対して1.63,6年生が13.79に対して1.

57,中学校1年生が!2.50に対して5.50,2年生が12.92に対して4.50,3年号が10.58に対して 3.60,女子の小学校1年生が12.0に対して1,36,2年生が10.50に対して0.75,3年生が12.00 に対して0。33,4年生が13.25に対して0.29,5年生が17。69に対して4,71,6年生が16.28に 対して5.69,中学校1年生が15,00に対して6,70,2年生がエ8.90に対して7.50,3年生が15.50

に対して5.38であり,男女いずれの学年でも,母趾内向傾向の強度群は,医学的な外反母趾の判定基 準とされる母測角が9度以上の平均値を示した。

 しかしながら,H群とL群の体力・運動能力の各項目の測定結果を比較してみると,平均値の差に有 意性がみられたのは,わずかの項目においてであった。

 すなわち,有意性がみられた項目は,小学校1年生の男子の立ち幅とびで,H群の平均値が115.63 cmなのに対してL群では128.25 cmであり,:し群(母趾内向傾向の照度群)の方が12.62 c慮勝っていた。

(P〈0.05,表5参照)

 また,小学校2年生の男子の立ち幅とびの平均値にも,H群とL群との差に有意性がみられ,ここで は逆に,H群が15 0.14 cmなのに対し, L群は140.25 cmで, H:群(母趾内向傾向の強度群)の方が9.

89 cmwaっていた。 (P〈0.05,表6参照)

 小学校2年生の女子の体支持にも有意な差がみられ,H:群の平均値が121.78秒なのに対し, L群は 208.25秒で,L群の方が86.47秒勝っていた。 (P<0.05,表ユ5参照)

 なお,小学校4年生の男子のとびこしくぐりにも,平均値に有意な差がみられ,H:群の12.09秒に対 してL群は10.80秒で,L群の方が1.29秒勝っていた。(P〈0.05,表8参照)

 以上の学年を除く他の学年においては,男女とも平均値に多少の差はみられたものの,H群が優れる 場合と,L群が優れる場合とに一定の傾向は認められず,しかも母趾角の平均値が学年進行とともに増 加する小学校高学年から中学生にかけては,統計的な有意差が認められた項目は一つもなかった。

 これらのことから,小学生および中学生においては,母趾角の加齢による変化はあるけれども,母趾

(6)

98       茨城大学教育学部教育研究所紀要第23号(1991)

表5 小学校1年生男子におけるH群とL群の比較表6 小学校2年生男子におけるH群と:しi群の比較

H群 π郡8 T L群 π躍8 H群 π需7 T L群 鋸=8

M SD 4扁16 M SD M SD

ガ需15

M SD

30メートル走  (秒) 6.41 0.37 6.45 0.67 30メートル走: (秒) 6.19 0.32 6.20 0.46

立ち幅とび  (戯

115.63 9.75 *

128.25 18.64 立ち幅とび  圓 150.14 9.91

140.25 5.39

ソフトボール投げ(蜴 7.75 2.76 10.63 4.21 ソフトボール投げ(蜴 13.29 3.04 11.25 4.68

とびこしくぐり (秒) 15.38 2.50 15.00 1.85 とびこしくぐり (秒) 12.娃3 1.72 12.25 2.60

体 支持  (秒〉

80.88 24.67 78.88 63.30

体 支持  (秒)

169.00 130.07 172.63 123.29

立位体前屈  {cm) 4.50 3.25 4.88 2.53 立位体前屈  ¢田) 7.43 2.76 7.13 3.94

母 趾 角  喰)

9.06 1.12 1.88 1.62 母 趾 角  (度} 1i.79 2.75 2.56 2.21

* 5%水準 *15%水準

表7 小学校3年生男子におけるH:群とL群の比較表8 小学校4年生男子におけるH群とL群の比較

頁群 匁雷8

T L群 η嵩7

M SD 4=15 M SD

50メートル走 (秒) 9.95 0.65 10.20 0.70 走:り幅とび  (翻 257.GO 、25.98 250.86 23.33 ソフトボール投げ(切 ユ9.25 5.95 ユ8.ユ4 4.41 とびこしくぐり(秒) 12.13 1.70 12.01 1.43

腕曲げ懸垂  (國

20.00 11.60 20.14 13.31

立位体前屈  圓 5.50 ・3.82 5.14 3.63

連続雨あがり 働 2.50 2.14 2.7ユ 1.98 垂直とび  ¢紐1 25.13 2.75 25.00 3.42

母趾 角  殴) 13.18 4.63 1.00 1.00

H群 π瞠7 T L群 匁=7

M SD

4=王4

M SD

50メートル走 (秒} 9.23 0.37 9。王3 0.50

走り幅とび  伽)

270.57 14.65 283.57 26.57 ソフトボール投げ(切 25.43 4.50 25.71 4.64 とびこしくぐり(秒) 12.09 1.21

10.80 0.79

嘉応げ懸垂  徊)

7.86 7.31 13.86 15.49

立位体虚血  (cm) 6.29 4.15 7.14 3.53

連面訴あがり (回〉 3.14 2.ユ9 3.57 2.57

垂直とび  團 28.57 5.35 30.71 6.3

母 趾 角  (劇

11.14 2.39 1.29 1.63

* 5%水準

表9 小学校5年生男子におけるH:群とL群の比較 表10小学校6年生男子におけるH:群とL群の比較

H群 π瀟9 T L群 π編8

M SD 4∫濡17 M SD

反復横とび  (副

35.33 5.12 35.88 4.39

垂直とび  (cm>

37.78 3.77 36.25 2.49

背筋 力  (kg}

60.67 8.75 65.50 12.59

握   力  (蹴

19.00 2.35 19.63 2.72 伏臥上体そらし(cm> 54.22 5.21 55.75 5.73

立位体前屈  侮m)

6.11 6.99 7.13 4.05 踏み台昇降運動(点) 83.13 9.1G 83.93 9.08

50メートル走: (秒) 9.3G 0.34 9.61

  σ常

O.42 走り幅とび  (c瓜)

257.28

90.45

275.88

20.95 ソフトボール投げ(切 29.56 6.93 29.13 6.40 斜め懸垂  (國 29.78、 19.57 23.50 11.92

ジグザグドリブル(秒) 17.46 3.59 16.00 1.10

連続逆あがり (剛

3.11 2.42 3.63 2.62

母 趾 角  (度) 14.11 0.93 1.63 1.85

H群 刃=7 T L群 π瓢7

M SD 4ノ』14 M SD

反復横とび  (幽〉 44.00 5.42 45.71 5.59

垂直とび  ¢思)

39.00 3.79 43.00 5.94

背 筋 力  (掴

65.57 10.53 68.43 ・15.09

握   力  (圃

22.71 2.93 23.00 4.16 伏臥上体そらし(c田) 55.00 5.48 54.00 6.53

立位体前屈  (面

7.43 1.51 6.00 3.11

踏み台昇降運動億)

84.59 13.93 77.94 10.79

50メートル走 (秒〉 9.43 0.79 9.00 0.61

走り幅とび  (cm) 311.71 31.75 327.00 48.36 ソフトボーノ憎げ(切 33.57 7.21 30.14 3.48

斜め懸垂  (國 22.86 10.92 21.71 8.08

ジグザグドリブル(秒) 15.17 0.98 14.90 1.06

連続逆あがり (回) 4.71 0.95 4.29 2.29

母趾 角  儂) 13.79 1.82 1.57 1.43

(7)

表11申学校1年生男子におけるH群とL群の比較 表12 申学校2年生男子におけるH群とL群の比較

H群

館=5

T L群 解繍3

M SD 4ノ旗8 M SD

反復横とび  徊)

42.40 4.34 39.67 6.66

垂直とび  ¢田)

45.00 11.51 41.67 11.55

背 筋 力  (瑚

89.40 30.73 105.67 4.04 握   力  (kg) 25.20 4.97 28.00 3.61

伏臥上体そらし國 45.60 2.88 46.67 5.13

立位体前屈  圓 6.80 4.09 1L33 2.08

踏み台昇降運動(点)

50メートル走  (秒〉 8.44 0.53 .8.37 α72 走り幅とび  (cm)

340.20

43.13

351.GO

31.75

ボール投げ  (劒

20.60 5.13 19.33 3.51

懸   垂  個)

1.80 1.79 2.67 1.53

持久走  (秒) 404.20 35.22 394.33 16.77

母趾 角  (劇 12.50 1.70 5.50 3.28

H群 π霜6 T L群 π箪6

M SD 4ノ濯12 M SD

反復横とび  (國

39.83 5.27 44.67 4.18

垂直とび  (面 5荏.50 7.06 56.00 7.21

背筋 力  (kg>

127.83 22.99 126.00 8.76

握   力  (鰯

33.83 2.93 34.67 6.83 伏臥上体そらし(cm) 50.5G 5.75 47.50 7.12

立位体前屈  (cm) 8.83 7.83 9.17 6.37

踏み台昇降運動(点) 63.32 6.97 64.30 5.02

50メートル走 (秒) 7.83 0.32 7.55 0.38

走り幅とび  圓 345.83 35.00 353.67 61.66

ボール投げ  (切

23.83 3.13 22.00 3.35

懸   垂  (回〉 4.50 3.89 8.00 6.90

持久走  (秒) 376.00 26.59 371.67 26.23

母 趾 角  援)

12.92 1.11 450 2.35 表13 申学校3年生男子におけるH群とL群の比較 表14 小学校1年生女子におけるH群とL群の比較

H群 π漏6 T L群 η罵5

M SD ζが瓢11 M SD

反復横とび  側 46.0σ 3.41 42.60 5.90 垂直とび  (面 56.83 5.46 63.40 7.60

背筋 力  (k3)

122.50 23.33 135.00 16.25 握   力  (kg} 35.17 4.02 38.00 7.04 伏臥上体そらし(c鶏〉 58.67 2.58 60.80 8.17

立位体前屈  (cm) 8.33 5.79 7.60 2.07

踏み台昇降運動(点) 68.53 8.16 69.58 6.84

50メートル走 (秒) 7.55 0.36 7.50 0.50

走り幅とび  圓

405.00

23.51 422.00 60.27

ボール投げ  (劒

26.17 5.27 25.60 428

懸   垂  働 4.50 LO5 4.80 4.32 持久走  (秒) 368.17 14.29 369.00 29.55

母趾 角  (度)

10.58 L20 3.60 2.63

H群 π儒8. T L群 館峯7

M SD (が=15 M SD

30メートル走 (秒〉 6.6エ 0.49 7.01 0.55

立ち幅とび  (面

121.13 10.78 123.29 10.05

ソフトボール投げ(廟 5.25 1.58 5.塩3 1.99

とびこしくぐり (秒) 16.75 3.58 16.29 2.56

体支持  (秒〉 101.50 62.17 94.86 62.11

立位体前屈  (c田) 7.63 3.29 9.86 3.72

母趾 角  (度〉

12.00 1.41 1.36 1.75

表15小学校2年生女子におけるH群とL群の比較

H群 π=9 T L群 難謂8

M SD 4/湿17 M SD

30メートル走 (秒) 6.42 0.66 6.34 0.40

立ち幅とび  (面

玉36.44 19.88 132.38 23.54

ソフトボール投げ(初 8.11 1.69 7.88 2.30

とびこしくぐり(秒〉 13.56 2.56 13.25 2.05

体 支持  (秒〉

12蓋.78 61.16

208.25 73.13 立位体前屈  (c皿) 9.56 5.03 10.13』 3.76

母趾 角  (劇 10.50 2.40 0.75 1.39

* 5%水準

表16小学校3年生女子におけるH:群と:L群の比較表17小学校4年生女子におけるH群とL群の比較

H群 難譜5 T L群 η=9

M SD 4μ14 M SD

50メートル走 (秒) 10.26 0.63 10.39 0.53 走:り編とび  (面

229.40

17.24 240,671 17.86 ソフトボール投げ(煽 11.20 4.09 10.67 2.35

とびこしくぐり圃 12.14 0.74 11.78 1.28

腕曲げ懸灘  徊)

10.60 3.36 11.56 11.50

立位体前屈  (面

6.60 5.22 10.56 1.67

連続量あがり 徊〉

4.20 1.30 3.33 2.12

垂直とび  (面 25.00 2.55 24.33 2.92 母趾角  瞳) 12.0◎ 3.86 0.33 Q.71

H群 η置6 T L群 ・箆瓢7

M SD 4/置13 M SD

50メートル走  (秒) 9.73 0.47 9.81 0.50

走り幅とび  圓 254.67 16.43 252.57 31.71 ソフトボール投げ(鋤 11.83 3.55 11.00 2.89 とびこしくぐり (樹 11.28 1.03 12.03 1.02

腕曲げ懸垂  (回

9.33 9.37 7.00 6.32 立位体前屈  色田) 10.33 3.33 11.86 3.13

連続逆あがり 圓 3.00 2.10 3.29 2.29 垂直とび  (面 25.33 4.41 25.71 3.40

母 趾角  (働 13.25 2.49 0.29 0.76

(8)

100       茨城大学教育学部教育研究所紀要第23号(1991)

表18小学校5年生女子におけるH:群とL群の比較 表19小学校6年生女子におけるH群とL群の比較

H群 難=8、

T L群 霧=7 H群 π=9 T L群 η28

M SD 4∫篇15 M SD M SD 4ノ』17 M SD

反復横とび  (副

33.38 5.13 32.86 4.30 反復横とび  (回〉 39.33 3.16 43.38 5.58

垂直とび  (戯 29.38 4.37 30.86 4.91

垂直とび  (c珊)

38.33 5.43 40.00 7.37

・背筋 力  (㈲ 46.00 8.47 55.86 7.56

背筋 力  (kg)

57.78 12.01 54.75 16.22

握  力  鰯 17.88 2.85 18.57 1.90

握   力  (k切

2L89 3.69 21.13 3.31

伏臥上体そらし(面

57.25 5.28 53.57 4.79 伏臥上体そらし(c盈) 59.22 626 59.50 4.63

立位体前屈  (c皿) 11.63 5.45 12.57 4.96 立位体前屈  (c厨) 9.89 6.68 8.25 6.02

踏み台昇降運動(点) 77.1G 10.04 77.37 18.16

踏み台昇降運動億)

7320 9.87 79.56 12.55

50メートル走 (秒) 9.98 0.47 9.91

α41

50メートル走 (秒) 9.38 0.29 9.28 0.37

走り幅とび  圓 272.50 30.22 275.86 27.76 走り幅とび  (c田1 295.89 10.29 30L88 35.23

ソフトボール投げ(切 16.25 3.96 16.00 3.51 ソフトボール投げ(蜴 17.00 4.82 17.75 5.55

斜め懸垂  く國 i3.75 4.46 19.43 8.10 斜め懸垂  (國 16.67 12.37 15.88 3.56

ジグザグドリブル(秒〉 17.91 0.87 17.87 2.41

ジグザグドリブル圃

17.53 2.93 16.70 1.81

連続逆あがり 徊)

1.63 L85 2.57 2.57

連続逆あがり (國

3.89 0.93 4.38 LO6

母 趾 角  (測

17.69 0.70 4.71 2.64 母 趾 角  (度) 16.28 L87 5.69 1.85 表20 中学校1年生女子におけるH群とL群の比較 表21中学校2年生女子におけるH:群とL群の比較

班群 ㈱篇5

T L群 π試5

M SD 4メ=10 M SD

反復横とび  (國

38.00 4.53 38.00 1.73

垂直とび  圓 36.40 6.69 39.40 10.71

背 筋 力  (kg) 68.00 10.70 8L80 12.93

握   力  (kg> 21.40 3.21 22.60 7.33 伏臥上体そらし(cm> 51.00 6.89 59.20 4.92

立位体前屈  國 1L60 6.07 12.80 7.23

踏み台昇降運動(点} 74.30 7.41 67.74 10.60

50メートル走 (秒〉 8.84 0.44 9.12 0.57

走り幅とび  (面

298.80 3LO7 297.40 27.73

ボール投げ  (蜴

13.00 4.53 14.20 2.59

斜め懸垂  (國 2L60 14.78 21.00 10.75

持久走  (秒) 293.00 43.90 279.00 24.81

母 趾 角  (度) 15.00 1.77 6.70 0.67

H群 難一5.

T L群 死=4

M SD 4ノ』9 M SD

反復横とび  (回1

42.20 4.21 43.75 1.26

垂直とび  (c田〉

42.40 4.88 44.25 6.95

背筋 力  (鰯 80.40 14.76 101.25 18.64 握   力  (kg) 24.60 3.43 26.50 1.29 伏臥上体そらし¢磁) 59.80 8.87 59.50 4.12 立位体前屈  ¢田) 12.80 4.15 14.50 5.45 踏み台昇降運動(点) 63.56 10.50 66.65 8ユ8

50メートル走 (秒) 8.70 0.70 8.73 0.67

走り幅とび  (面

310.20 31.31 312.00 44.38

ボール投げ  (届

17.20 3.03 18.00 2.16

斜め懸垂  (副 20.80 7.01 23.00 8.72

持 久走  (秒)

262.60 35.62 267.50 12.77

母趾 角  瞳) 18.90 3.05 7.50 5.20

表22 中学校3年生女子におけるH群とL群の比較

H群 π需4 T L群 π=4

M SD 4∫漏8 M SD

反復横とび  (副

42.00 271 38.00 4.24

垂直とび  ¢磁)

46.50 7.41 40.25 3.30

背筋 力  (瑚 102.25 18.37 78.75 13.77 握   力  (kg) 26.25 3.40 21.75 2.99 伏臥上体そらし(cm> 61.5G 4.80 57.50 3.70 立位俸前屈  (c血) 17.00 6.83 17.00 7.07 踏み台昇降運動(点} 70.68 5.77 63.35 4.77 50メートル走 (秒) 8.63 0.64. 9.38 0.33 走:り幅とび  (cm> 309.00 45.57 281.75 13.87

ボーール投げ  (切 18.00 4.24 エ3.25 L71

斜め懸垂  個) 29.00 10.68 30.50 .21.63

持久走  (秒) 277.75 12.97 285.00 5.35

母趾 角  (測 15.50 2.12 5.38 3.71

(9)

角の変化に伴う体力e運動能力への影響はほとんどない,と言うことができよう。

 母趾角と体力・運動能力との間に有意な相関がみられなかった点について,その原因として考えられ ることは,まず,測定種目についてであるが,母趾角の変化すなわち外反母趾(母趾内向)傾向が強い ことが体力・運動能力に対して影響するならば,より日常動作に近い運動を行うときに変化が現われる はずであり,今回,体力・運動能力の指標としたスポーツテストは,特別な実験的な動作は含まれず,

学校教育の現場では一般的に測定が実施されている訳で,その意味からも測定種目に問題はなかったと 思われる。

 次に,運動種目の測定方法についてであるが,この点については,一般的な測定方法に従って運動靴 をはいて行ったので,母趾角の変化すなわち足裏の接地形状および面積の変化が,直接的に運動に影響

しなかったであろうことが推察される。はだしでの測定を実施することが課題として残される。

 また,対象の児童・生徒の人数についても,本学教育学部の児童・生徒のみであり,もう少し数を増 やすこと,および対象の年齢層の幅を増やして測定することも課題となろう。

 最後に,今回の調査からは,母趾角の変化と体ヵ・運動能力との関連はほとんどみられなかった訳で あるが,小学校の高学年から中学生においては母趾内向傾向が強くなることはみられるので,この点に ついて縦断的,継続的な研究をさらに続ける必要があると思われる。

ま  と  め

 小学校.中学校の児童・生徒における母趾角の発育・発達に伴う変化(母趾内向傾向)と,母趾角と 体力・運動能力との関係について,母趾角の割合を足裏の写真から判定し,体力・運動能力テストの測 定結果と比較検討した結果,次のような知見が得られた。

(1)母趾角は,小学校1年生から4年生まではあまり変化はみられないが,5年生以降は学年進行に伴  い大きくなる傾向がみられ,特に女子において母趾内向傾向が強いことが示された。

(2}医学的な外反母趾の判定基準とされる母趾角が9度以上について,学年別の母趾角の平均値をみる  と,男子では中学校の1年忌と2年生,女子では小学校5年生,6年生,中学校の1〜3年生が9度  以上を越えており,やはり女子の方が母趾内向が強い傾向がみられた。

(3)高学年において母趾内向傾向の強度群と六度群に分けて母趾角の平均値をみたところ,男女ともい  ずれの学年においても強度群は,判定基準の9度以上を越えていた。

(4)母趾内向傾向の強度群と弱度群における母趾角と体力・運動能力との関係をみると,幽囚間の体力  ・運動能力テスト結果については,男女ともいずれの学年でも,平均値の差はみられたもののごく僅  かであり,しかも平均値の差に統計的な有意差がみられたのは数項目であり,母趾角の変化に伴う体  力・運動能力への影響はほとんどみられなかった。

引 用 文 献

相沢豊三,赤倉一郎,他159名 ユ954,『医学大辞典』(南山堂)p.270

浅見高明.1974,「接地足跡の発達に関する研究j r東京教育大学体育学部スポーツ研究所所報』12,37一一・46

(10)

102 茨城大学教育学部教育研究所紀要第23号(1991)

野田雄二 1981,「子供の身体と土ふまず」『はだしの健康学』 (講談社),43 一 98

尾形敬史,三輪智子,丸山洋子 1988, r小学生におけるX脚・0脚と体力・運動能力との関係についての研究」

  『茨城大学教育学部紀要』 (教育科学),37,85 一101

尾形敬史,小松原剛 1989, 「大学運動部選手における母趾角と体力e運動能力との関係について」r茨城大学教   育学部紀要』 (教育科学),38,91−100

鶴田宏次,萩原郡次,磯本照夫,平井富弘 1972, 「発育期における0脚,X脚の年齢別変遷について」 『日本体   育学会第23回大会号』p.336

中日新聞婦人家庭部編 1984, 『あしの健康学』 (六法出版社),168−172

参照

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