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アメリカにおける州政府の医療保険料率規制

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(1)

アメリカにおける州政府の医療保険料率規制

中浜 (小樽商科大学教授)

は じめに

アメ リカでは、保険業はお もに州政府 が監督規制 を行 っている。州 保険局 (保険監督 当局) の長官である保 険監督官によって構成 され る 全米保険監督官協会

( Nat i o na lAs s o c i a t i o no fl ns ur a ne eCo mmi S ・ s i o ne r s:NAI C)

は小雇用主医療保険の改革 のために

、1 9 9 0

年代初 め

にモデル法

3

件 とモデル規則

1

件 を制定 した

1 )

。それ らは 「契約更新 保証

新契約加入保証

契約前発病の免 責に対す る制限

契約の携

料率規制

再保険プール

について定 めている

2 )

。 そ してほ と

ん どの州政府 は、モデル法 とモデル規則 の制定を受けて

1 9 9 0

年代に

6

つの手段 に関す る法律 を制定 し、実施 している

3)

本稿 は、上記 の改革の手段のなかで 「料率規制」を取 り上げる。料 率設定方式の基本的種類 には、料率幅方式、調整地域料率方式、純粋 地域料率方式がある

。1 9 9 0

年モデル法 と

1 9 9 2

年モデル法は料率幅方式 を採用 してい る

。1 9 9 5

年モデル法は

、1 9 9 1

1 2

月の制定当初は料率幅 方式 を採用 したが

、1 9 9 5

3

月の改正に よって調整地域料率方式に変

(2)

更 している。モデル法は、純粋地域料率方式は採用 していない。

モデル法が定める料率幅方式の特徴 は、第

1

に、別個の契約 クラス の設定 と危険特性の使用 を認 めていることである。 しか し第 2に、保 険者 が使用できる被保険者 の特性の種類 を明示 し、階層料率方式で生 じていた リスク細分化 を抑止 しよ うとしていることである。第

3

に、

契約 クラス内 と契約 クラス間の料率の格差お よび年 間の料率の引き上 げを制限 し、継続料率方式 の悪用 を防止 してい ることである。

他方、調整地域料率方式の特徴 は、第

1

に、別個 の契約 クラスの設 定を禁止 していることである。第 2に、保険者 が使用できる危険要因 の種類 を大幅に制限 し、階層料率方式で生 じる リスクの細分化 を大幅 に抑制 していることである。第

3

に、危険特性 の使用 を禁止す ること によって、継続料率方式の採用 を禁止 してい るこ とである4)

本稿 の 目的は、

NAIC

モデル法 ・モデル規則 と各州保険法 ・保険規 則が定める料率幅方式 と調整地域料率方式の規制 内容 を比故 し、両者 の異同について考察す ることにある。

1) 本稿 では、 3 件のモデル法 をそれぞれ 「 1 990 年モデル法」 ( 1 990 年 1 2 月制定) 、「 1 992 年モデル法」 ( 1 991 年 1 2 月制定 、92 年 1 2 月一部改正) 、「 1 995 年モデル法」 ( 1 9 91 年 1 2 月制定、92 年1 2 月一部改正 、95 年 3 月大幅改正、

2000 年 1 2 月大幅改正)、モデル規則 を 「 1 9 92 年モデル規則」( 1 992 年1 2 月 制定) と表記す る。 これ らについては、中浜 ( 2003a)を参照。

2) 「 契約更新保証」「 新契約加入保証 」「 契約前発病 の免責 に対す る制限 」

「 契約の携行」については中浜 ( 2003 b)を、「 再保険プール」について は中浜 ( 2 003 0 ) を参照。

3) 200 4 年 5

月時点で、ハワイ州 ・ペンシルバニア州 ・コロンビア特別区

は、小団体 ( 従業員 2人〜5 0人) に対す る 「 契約更新保証

「 新契約加 入保証

「 契約前発病 の免責 に対す る制限

「 契約 の携行」について定め た 連 邦 法 の 1 996 年 HI PA法 (Heal t h i ns urance Po r t abi l i t y and Ac c ount a bi l i t yAc to f1 996)の制定を受 けて、 これ ら4 つの手段 を実施

‑2 ‑

(3)

アメ リカにお ける州政府 の医療保険料率規制

してい るo Lか し、同法 は 「 料率規制」 と 「 再保険プール」については 定めていないために、これ ら2 つの手段 は実施 していない01 996 年 HI PA 法については、中浜 ( 2 0 0 3 a ) を参照。

4) NAl

Cモデル法 ・モデル規則 が定める料率規制 については、中浜 ( 2 0 0 4 )

を参照。

1.料率幅方式

2 0 0 4

年 において

、3 4

州 が料率幅方式 を採用 してい る5)O本 章では、

その うちの主要

1 4

州 (人 口

5 0 0

万人以上の州)の料率規制 の主要な内容 (保険者 が使用で きる危険要 因や料率格差 の制 限な ど) について叙述 す る

6)

① ア リゾナ州

ア リゾナ州 は、契約 クラスにつ いて定義 していない7)。被保 険者 の 特性 に関 しては 「人 口統計的特性

( de mO g r a P王 l i cc ha ra c t e r is t i c s )

を 「保険料率 を設定す るさいに保険者が考慮す る客観 的要因」 と定義 してお り (ア リゾナ州保 険法第

2 0 ‑ 2 3 01

A

8

を参照)、その種類 に ついては明示 していない。 しか し、健康 状態関連要因 ・産業 ・契約の 継続期 間は、人 口統計的特性 には含 まれ ない。

健康状態関連要 因

( he a l t hs t a t us ‑ r e l a t e df ac t o r ) 」

とは、医療 保険に加 入 してい るまたは加入す る予定の本人 または扶養家族 の健康 に関連 したあ らゆる要因であ り、 「健 康状態 病状 保 険金支払 実績

受療

病歴

遺伝情報

保 険可能体の証拠

( e vi de nc eo r

i ns ur a bi l i t y) 」

身体 ・精神 障害の存在

が含 まれ る (

2 0 ‑2 3 0 1

A

1 2

を参照)

8)

(4)

なお、上記 の健康状態関連要因 は、1

9 9 6

年HI

PA

法で も定め られて いる

( 4 2U. S. C.与 3 0 0 gg‑1 ( a ) ( 1 )( 2 0 0 3 )

を参照)。1

9 96

年HI

PA

法 は、

本人または扶養家族 に関わ る健康 関連要因に基づいて団体内の 「類似 した状況にある加入者の保険料 よ りも高い保険料 を支払 うことを団 体医療保険の保険者が (新契約加入または契約更新の条件 として)加 入者 に要求す ること (つま り健康 関連要因に基づいて団体 内の 「類似 した状況にある加入者の保険料 に格差 をつ けること)を禁止 してい

( 42U. S. C.i 3 00 g g 1 1 ( b) ( 1 )( 2 0 0 3 )

を参照)0

そ して、保障内容が同 じまたは類似 した医療保 険に加入 し、家族構 成 と地域が同 じまたは類似 した小雇用主 に対す る料率の格差 を 「指標 料率

±6 0%」つま り 「 4:

1」以内に制限 してい る。

年間の料率の引き上 げ率は、①基礎料率の変化率、②1

5%、③保 障 一

内容 ・家族構成 ・地域 ・人 口統計的特性 による調整、の合計以内に制 限 してお り

、1 9 9 2

年モデル法 とほ とん どまった く同 じであるO

②カ リフォル ニア州

カ リフォルニア州は 「リスクカテ ゴ リー (適格従業員 の特性) して、年齢 ・地域 ・家族構成 ・医療保険の使用 を認 めてい るO小雇用 主団体のそれぞれ の適格従業員 に適用 され る料率 (上記の危険要因を 使 用 して算 定 す る料 率 ) が 「標 準 従 業 員 リス ク料 率

( s t a ndar d e mpl o ye er i s kr at e )」

である (カ リフォル ニア州保険法第

1 0 7 0 0

条(

Ⅴ)

項 と(Ⅹ)項を参照)。なお、料率期 間は

6

か月以上でなければな らない。

そ して 「リスク調整係数

( r i s kad j us t me ntf ac t o r )」として健康状

態の使用 を認 め、それ によって生 じる料率の格差 を 「標準従業員 リス ク料率 ±1

0%」つ ま り

1 . 22:1

」以内に制限 してい る。 リスク調整係 数は、小雇用主団体のそれぞれの標準従業員 リス ク料率に均一 に適用

‑4 ‑

(5)

アメ リカにおける州政府 の医療保険料率規制

され なければな らない。

料率の引き上げについては、 リスク調整係数 の引き上げ率 を前料率 期 間に適用 された リス ク調整係数 の1

0%以内に制限 してい る。 リスク

調整係数 は

、1 2

か月以 内に修正す ることはできない。

③ フロ リダ州

フロ リダ州 は、調整 地域料率

( mo d i f i e dc o mmuni t yr a t e )

を算定 す る さいに、年齢 ・性別 ・地域 ・家族構成 ・喫煙 のみの使用 を認 めて いる。 そ して、健康状態 ・保 険金支払実績 ・契約 の継続期 間に よる料 率 の調整 に よって生 じる料 率の格差 を 「調整地域料率

±1 5%」以内に

制限 してい る。

フロ リダが健康状態 ・保 険金支払実庫 ・契約 の継続期間による料 率の調整 を認 めたのは

2 00 0

7

月で ある。 フロ リダ州保 険法 は 「曝険 者 は調整地域料率方式

( mo d i f i e dc o mmun i t yr at i ngme t ho do l o g y)

を使用 しなけれ ばな らない」と定 めてい る (

6699

( 6)

( ち)

を参照)

NA l C

モデル法 が定 め る料 率幅方式 は 「危険特性 (健康状態 ・保 険 金支払実績 ・契約 の継続期 間)

の使用 を認 めてい るが、それ によっ て生 じる料率の格差 を制限 してい る。他方、調整地域料率方式 と純粋 地域料率方式 は 「危険特性」の使用 を禁止 してい る。 これ によれ ば、

フロ リダ州 は料率幅方式であ る。なお

、GAO ( 2 0 03 )

も剛 十lを料率幅 方式 としてい る

9)

0

料率の引き上 げについて は、団体 の構成が変化 しないまたは給付内 容 が変更 され ないな らば、新契約 日または契約更新 目か ら

1 2

か月間、

保 険者 は料率 を変更す るこ とはできない。保険者 は、健康状態 ・保険 金支払実績 ・契約 の継続期 間に よって、更新保 険料 に対 して年 間1

0%

を上回 らない調整 をす るこ とができる。

(6)

④ ジ ョー ジア州

ジ ョージア州 は、プール料率 を算定す るさい に 「人 口統計的引受要

( demo gr aphi cunde r wr i t i ngf ac t o r s )

」として、年齢 ・団体規模 ・ 家族構成 ・性別 ・地域 ・産業 ・職業 ・噂好 く喫煙等) の使用 を認 めて いる。産業 を使用す る場合 には、それ によって生 じる料率の格差 を 「 礎係数

1 . 0±1 5 %」

以内に制 限 してい るo 「プール料率

( po o lr a t e)」

とは、上記 の人 口統計的引受要 因に よって調整 され た、保 険者 の小団 体医療保険プール 内のすべての小団体 にお ける従業員 または扶養家族 に対す る平均料率 で あ る (ジ ョ⊥ ジア州保 険規則 第

1 2

条 (1)項

( k)

( 5)

( b)

を参照)。料率期 間は

1 2

か月未満であってはな らない。

そ して、それぞれ の小団体の保険金支払実績 である 「団体経験係数

( g ro upe xpe r ie nc ef ac t o r )

の使用 を認 め、それ に よって生 じる料 率の格差 を 「プール料率

±25

%」以 内に制限 してい るO

契約 更新 時の料率の引き上 げにつ いては、

1

料 率期 間にお ける団体 経験係数 の引き上げ率 を

1 5%

以 内に制 限 してい る。 プール料率 の引き 上げ率 については定 めてい ない (制 限 していない)。

⑤イ リノイ州

イ リノイ州は、契約 クラスについて定義 し、契約 クラスの種類 を

3

つ定 め、契約 クラスの数 を4つ まで認 めてい る。 しか し、保 険監督官 は契約 クラスの追加設定 を認可す ることができる。

被保 険者 の特性 とは 「小雇用主 に対 して保険料率 を設定す るさいに 保 険者 が考慮す る小雇用主 の人 口統計的 ・地理的 ・その他 の客観的特

で あるO客観 的特性

( o bj ec t i vec har ac t e r is t i c s )

とは 「測定でき るまたは観察できる諸事象

であ り、測定できる特性 として 「遅延加

‑6 ‑

(7)

アメ リカにおける州政府の医療保険料率規制

入着である従業員 の数」を、額察できる特性 として 「雇用主 の地域」

または 「従業員の性別

を例示 してい る (イ リノイ州保 険法第93/1

0

条 を参照) 10)。健康状態 ・保険金支払実績 ・契約 の継続期間は、被保 険者 の特性 には含 まれない。

契約 ク ラス内の料 率の格差 と契約 クラス間の指標料 率の格差 に対 す る制限は、1

9 92

年モデル法 と同 じである。年 間の料率の引き上げ率 に対す る制限 も、1

99 2

年モデル法 と同 じである。

⑥イ ンデ ィアナ州

イ ンデ ィアナ州 は、被保険者 の特性 を 「小雇用主に対 して保険料率 を設定す るさいに保険者 が考慮 し決定す る小雇用主の人 口統計的また はその他 の適切 な特性と定義 してお り (イ ンデ ィアナ州保 険法第

8

章第1

5

節第

6

条を参照)、その種類 につ いては明示 していないO しか

し健康状態 ・保険金支払実績 ・契約 の継続期間は、被保険者 の特性 に は含 まれない。

そ して健康状態 ・保険金支払実演 ・契約 の継続期 間の使用 を静 め、

それ によって生 じる料率の格差 を 「中間料率±35%」つま り

「 2. 0 8:1 」

以内に制限 してい る。 「中間料率

( mi dpo i ntr a t e) 」

とは、被保険者 の特性 と医療保険が類似 した小雇用主 に適用 され る基礎料率 と最高料 率の算術平均である (

8

章第 15節第

4

条を参照)0

年間の料率の引き上げ率 に対す る制限は、1

99 2

年モデル法 と同 じで ある。

⑦ ミネ ソタ州

ミネ ソタ州 は、被保険者の特性 を 「小雇用主に対 して保険料率 を設 定す るさいに保険者が考慮 し決定す る小雇用主の明確な特性」と定義

(8)

してお り (ミネ ソタ州保険法第62

L. 02

6

項 を参照)、その種類 につ いては明示 していないOただ し 「性別」の使用は禁止 している。

そ して健康状態 ・保険金支払実績 ・産業 ・契約 の継続期間の使用を 認 め、それによって生 じる料率の格差を 「指標料率±25%」以内に刺 限 してい る。 これに加 えて、年齢 の使用によって生 じる料率の格差を

指標料率±5

0%」まで認 めている。また、保険者 は保険監督官の認

可を受 けて、

3

つまでの地域 を設定 し、それぞれの地域に対 して別々 の指標料率を設定することができる。ただ し、地域間の指標料率の格 差は2

0%以内でなければな らない。

年間の料率の引き上げ率は、①指標料率の変化率、②雇用主の従業 員または扶養家族の保険金支払実漬 ・健康状態 ・契約の継続期間によ る、年間1

5%

を上回 らない調整、③保障内容の変更または被保険者の 特性の変化 による調整、の合計以内に制限 してお り、(丑が1

9 92

年モデ ル法 (同法は 「新契約 の料率の変化率」) と異なっている。

⑧ ミズー リ州

ミズー リ州の主要な料率規定は、以下の点以外 は1

992

年モデル法 と

1 992

年モデル規則 と同 じである。すなわち、保険者が被保険者の特性

として 「産業」を使用す る場合、1

9 92

年モデル法は最高の料率係数 を 最低の料率係数の1

5%以内に制限 しているが、 ミズー リ州法は1 0%以

内に制限 している (第37

9.93 6

条 1

( 6)

を参照)。また 「団体規模」

を使用す る場合、1

9 92

年モデル規則は最高の料率係数 を最低の料率係 数の

20%以内に制限 しているが、 ミズー リ州法は制限 していない。

年間の料率の引き上げ率に対す る制限も

、1 992

年モデル法 と同 じで ある。

‑8 ‑

(9)

アメ リカにおける州政府の医療保険料率規制

⑨ ノー スカ ロライナ州

ノースカ ロライナ州 は、被保 険者 の特性 として年齢 ・性別 ・家族構 成 ・地域 の使用 を認 めてい る。保 険者 は、 これ らの危険要因のみに基 づ いて料 率 を算 定す る調整 地域 料 率方式 を使用 しなけれ ばな らない (ノースカ ロライナ州保 険法第5

0

節第

1 30

( b

)項 を参照)。 そ して、

同 じ医療保 険に加入 し、被保険者 の特性 が類似 した/J雇用主 に課 され る料率 の格差 を 「調整 地域料率

±20%」以内に制 限 してい る。

調整地域料率±20%」は 「被保 険者 の特性」以外 の危険要因の使 用 によって生 じる料率 の格差 に対す る制 限である。つま りノースカ ロ ライナ州 は、健康状態 な どの使用 を認 めているQ前記の よ うに、料率 幅方式 は 「健康状態

に基づ く料率 の格差 を認 めてい るが、調整地域 料率方式 と純粋地域料率方式 は禁止 してい る。 これ に よれ ば、 ノース カ ロライナ州 は料率幅方式であ る。なお

、GAO ( 200 3)は同州 を調整

地域料率方式 としてい る。

料率の引き上 げについては、団体 の構成 が2

0%以上変化 しないまた

は給付 内容 が変更 され ないな らば、新契約 日または契約 更新 日か ら12 か月間、保 険者 は料率 を変更す ることはできない。年 間の料率の引き 上げ率 は、①調整地域料率の変化率、②保険金支払実績 ・健康状態 ・ 契約 の継続期 間による、年間1

5%を上 回 らない調整、③保障内容 の変

更または被保 険者 の特性 の変化 による調整 、の合計以 内に制 限 してい る。 こ うした制限方法 ・内容 も、モデル法が定 める料率幅方式のそれ と基本 的 に同 じで ある。

⑩オハイオ州

オ‑イオ州 は、被保 険者 の特性 として地域 ・年齢 ・性別 ・産業 ・団 体規模 ・保 険者が設 定す るその他 の客観 的基準の使用 を認 めてい る。

(10)

産業 を使 用す る場合 には、それ によって生 じる料率の格差 を 「全産業 分類 に関わ る料率係数 の算術平均

±1 5%」以内に制限 してい る。

そ して健康状態 ・保 険金支払実績 ・契約 の継 続期 間の使用 を認 め、

それ によって生 じる料率 の格差 を 「中間料率

±35%」以内に制限 して

い る. 中間料率の定義 (オハイオ州保 険法第3924.

01

条(

k)

項 を参 照) は、上記 のイ ンデ ィアナ州保険法のそれ と同 じである。

年 間の料率の引き上 げ率 に対す る制限 は、1

9 92

年モデル法 と同 じで ある。

⑳テネ シー州

テネ シー州 は、契約 クラスを 「保 険者 の記録 に示 され る小雇用主の すべてまたは別個 のグループ化」 と定義 してい る (テネ シー州保 険法 第220

3

( 7 )

項 を参照)が、契約 クラスの種類 と数 については定 めてい ない。被保 険者 の特性 は 「/ト雇用主に対 して保 険料率 を設定す る さい に保 険者 が考慮 し決定す る小雇用主の人 口統計的またはその他 の客観 的特性」と定義 してお り (第220

3

( 6 )

項 を参 照)、イ ンデ ィアナ州保 険法の定義 とほ とん ど同 じであるO被保 険者 の特性 として 「産業」 を 使用す る場合 には、それ によって生 じる料率 の格差 を 「全産業分類 に 関わ る料率係数 の算術 平均

±1 5%」以内に制 限 してい る。

そ して健康 状態 ・保 険金支払実績 ・契約 の継続 期 間の使用 を認 め、

契約 クラス内の料率 の格差 を 「指標料率

±35%」以 内に、また契約 ク

ラス間の指標料率 の格 差を2

5%以 内に制 限 してい る。 中間料率の定義

(第2

203

( 1 5 )

項 を参照) は、1

99 2

年モデル法 の指標料率 のそれ と同 じである。

年間の料率の引 き上げ率に対す る制 限 も、1

9 92

年モデル法 と同 じで ある。

‑1

0‑

(11)

アメ リカにおける州政府の医療保険料率規制

⑫テキサス州

テキサス州 の主要な料率規定は、以下の点以外 は

1 9 9 2

年モデル法 と

1 9 92

年モデル規則 と同 じである。すなわち、被保 険者 の特性は 「小雇 用主に関 して、雇用主の従業員が居住す る地域、それぞれの従業員 と 扶養家族の年齢 と性別 、従業員 と扶養家族の数、保険者が決定す る適 切 な産業分類、保険者 が設定す るその他 の客観 的基準」 と定義 してい るD しか し健康状態 ・契約 の継続期間 ・加入者 の妊娠 またはその可能 性 は、被保険者の特性 には含まれない (テキサス州保 険法第

1 5 01 . 2 01 秦 ( 2)

項 を参照)。

年間の料率の引き上げ率 に対す る制限も

、1 9 9 2

年モデル法 と同 じで あるO

⑲バージニア州

バージニア州は、危険分類要因

( r is kc l a s s i f i c a t i o nf ac t o r s )

とし て、年齢 ・性別 ・地域の使用 を認 めている。保 険者 は、これ ら3つの 危険要因のみに基づいて地域料率 を算定 しなければな らないO地域料

( c o mmuni t yr a t e )

とは 「同 じまたは類似 した医療保険について、

年齢 ・地域 ・性別 の特性 が同 じすべての小雇用主団体 に課 され る平均 料率である (バージニア州保険法第3

431

B

項 を参照)。なお、料率 期間は

1 2

か月である。

そ して健康状態 ・保 険金支払実績 ・契約 の継続期 間の使用 を認 め、

それ に よって生 じる料率の格差 を 「地域料率

±2 0%」

以内に制限 して いる。健康状態 ・保険金支払実績 ・契約 の継続期 間による料率の調整 は、当該小雇用主のすべての加入者 に課 され る料率に均一に適用 され なけれ ばな らないO

(12)

バー ジニア州 は 「地域料率」を算定 しなけれ ばな らない ことを明記 してい るが、それ を 「危険特性

に よって調整す ることを認 めてい る 点で、 フロ リダ州 とノースカ ロライナ州 と同 じであるoGAO

( 2 0 0 3 )

は同州 を料率幅方式 としてい る。

⑭ ウィス コンシン州

ウィス コンシン州 は、契約 クラスを 「保 険監督官が定めた規則 に し たがって決定 され た小雇用主のすべてまたは別個 のグループ化」 と定 義 してい る (ウィス コンシン州保 険法第

6 3 5 . 0 2

( 3 )

項 を参照)。それ は、小雇用 主間にお ける保険種類 ・マー ケテ イング方法 ・契約 の継続 期間 の差異 に関わ りな く、①医的引受 け された保 険のすべての小雇用 主、② 医的引受 け され なかった保険のすべての小雇用主、③非系列保 険者 との特定の再保 険特約 によって引き受 け られた保険のすべ ての小 雇用主であ り、保険者 は これ ら以外 の契約 クラスを設定す ることはで

きない。

医的引受 け され た保険

( me d i c a l l yunde r wr i t t e npo l i c y)

」とは、

保険者 が危 険溝択 のために、団体の保 険金支払実績 または適格加入者 の病歴 に関す る情報 を使用 したあ とに引き受 け られ た保険であ る (ウ ィス コンシン州保険規則第

8.5 4

( 2)

( b)

を参照)。

被保 険者 の特性 とは、年齢 ・性別 ・地域の よ うな人 口統計的 ・保険 数理 に基づ く特性 で ある。保 険金支払 実績 ・健康状態 ・職業 ・契約 の 継続期 間 ・その他 の保 険金支払実績 に関連す る要因は、被保険者 の特 性 には含 まれ ない。

そ して、上記の 「被保険者の特性」 に含 まれ ない危険要因の使用 を 認 め、同 じまたは類似 した医療保 険に加入 し、被保 険者 の特性 が同 じ 小雇用主 に対す る料 率の格差 を 「中間料 率

±3 0%」

以 内に制限 してい

‑1 2 ‑

(13)

アメ リカにおける州政府 の医療保険料率規制

る。 中間料率 とは、基礎料率 と最 高料率の算術平均である (ウィス コ ンシン州保険法第

635,02

( 4m)

項 を参照)

年 間の料率の引き上 げ率 に対す る制限は

、 1992

年モデ′レ法 と同 じで ある。

5)

筆者 は

、We s t l aw

L e x i s Ne x i s

のデー タ ・ベースによ り、各州保険 法 ・保険規則 が定め る料率規定 を

2 003

1

1月 に調査 した。そ してその後 、 規定の改正が行 われているか ど うかを確認す るために

、2 0 0 4

5

月 に再 度調査 してい る。

6) 2 0 03

7

月 にお いて

、1 4

州 の人 口は料 率幅方式 を採用 している全州 の 人 口の

7 8. 4%

を 占めてい る。 なお 、各州 の人 口は推定値 で あ り

、U. S.

Depar t me nto fCo mme r c e , U. S. Ce ns usBur e au

による。

7)

ア リゾナ州保 険法 には、契約 クラスの定義 な ど、契約 クラスに関わ る 規定は存在 しない。以下本文 で叙述す る各州 の料率規制において、ア リ ゾナ州のよ うに契約 クラスにつ いて定 めていない場合、この点の叙述 は 省略す る。

8) 類似 した状 況にある加入者

( s i mi hr l ys i t uat e di ndi v idua l )

」の規 定 と例示 については

、45C. F. R.奪1 4 6. 1 21 ( a)( 2 0 0 4 )

を参照C

9) GAO ( 2 0 03)

は、料率幅方式 と調整 地域料率方式の要件 を以下の よ う に叙述 してい る

・料率幅方式

保険料 は小 団体間で健康要因やその他 の要因 (た とえば年齢 ・団体規 模 ・産業 の よ うな要因) によって制限範 囲内で変わ りうる。

・調整地域料率方式

健康状態 の使 用 を禁止 してい る。保 険料 は小 団体 間で地域 ・家族構 成 ・その他 の要 因 (た とえば年齢や性別 の よ うな要因)に よって制限 範囲内で変 わ りうる。

1 0 ) 1 9 92

年 モデル 法 は、遅延加 入者

( l at ee nr ol l e e)

を 「当初加入 期 間

( i ni t i ale nr o l l me ntpe r i od)

が最低

30

日間であるな らば、医療保 険の 約款で当初加入 期 間 中に加入資格があ り、当初加入期間のあ とに医療保 険の加入 を求 め る適格従業員 または扶養家族」 と定義 している (

3

R項 を参照)0

(14)

2.

調整地域料率方式

2004

年 において

、1 2

州 が調整地域料率方式 を採用 してい る。本章で は、各州の料率規制 の主要 な内容 (保 険者 が使用 できる危険要因や料 率格差の制限な ど) につ いて叙述す る

u)O

①ア ラバマ州

ア ラバマ州は、調整地域料率 を算出す るさいに年齢 ・性別 ・地域 ・ 家族構成 のみの使用 を認 めてい る。そ して、年齢 の使用 によって生 じ

る加入者

1

人 当た りの料率の格差 を

400%

以内に制限 してい るO また、

上記 の 4つ の危 険要 因の使 用 に よって生 じる料率 の格差 を 「0,75‑

1,25」の範 囲内に制 限 してい る。保険者 が団体規模 を使用す る場合 に は、それ によって生 じる料率の格差 を 「0.85‑1.15」の範 囲内に制 限

してい る。

料 率の変更 (引 き上 げ) に対す る制限は、 1995年モデル法 と同 じで あるC

(診コロラ ド州

コロラ ド州は、被保険者 の特性 として年齢 ・地域 ・家族構成 の使 用 を認 めてい るo保険者 は 「単一の指標料率

( s i ng lei nd e xr a t e )

算 出 しなけれ ばな らないo 単一 の指標料 率 は地域 料 率

( c o mmuni t y r a t e )

と同一であ り、すべ ての小 国体保 険の経験 を使 用 して計算 され

るOすべての小雇用主 に適用 され る料率は、単一の指標料率 に基づ き、

被保 険者 の特性 と医療保 険 に よって調整 され なけれ ばな らない (コロ ラ ド州保 険規則

4 ‑ 6 ‑7

5

A

項 (1)を参照)しか し、被保 険者 の特 性 と医療保 険の使用 に よって生 じる料率の格差 につ いては制限 してい

‑ 1 4 ‑

(15)

アメ リカにおける州政府 の医療保険料率規制

ない。

③ コネチカ ッ ト州

コネチカ ッ ト州 は、年齢 ・性別 ・地域 ・産業 ・団体規模 ・家族構成 の使用 を認 めてい る。他方、健康状態 ・保険金支払実績 ・契約 の継続 期間の使用は明示的に禁止 してい る。

小雇用主の料率は、上記の分類 (危険要因) を反映 させ るために調 整 され る地域料率

( c ommuni t yr at e)に基づいて算定 されなければな

らない。そ して、産業がいかなる産業分類 にも関わる料率係数である な らば、それ によって生 じる料率の格差 を 「全産業分類 に関わる最高 料率係数 と最低料率係数 の算術平均

±15%」

以内に制限 している。ま た 、 団体 規模 に 関わ る最 高 の料 率係 数 と最 低 の料 率係 数 の比 率 を

「 1 .25:1.0」

以内に制限 している。

料率の変更 (引き上げ) に対す る制限については、いかなる料率の 調整 も被保険者 の特性 を反映 させ なけれ ばな らない。 また、産業 に関 わ る料率係数の引き上げ率を年間5%以内に制限 してい る。

④ メイ ン州

メイ ン州は、年齢 ・職業または産業 ・地域 ・家族構成 ・団体規模 ・ 喫煙 ・ウェルネスプ ログラム‑の参加 の使用 を認 めている。そ して、

年齢 ・職業または産業 ・地域の使用 によって生 じる料率の格差 を 「 域料率

±20%」

以内に制限 してい るO

地域料率

( e o mmuni t yrat e)

とは、上記 の

7

つの危険要因によ る調整前 の、すべての適格小団体に課 され る料率である (メイ ン州保 険法第

2808‑B粂 1

B

を参照)0

なお、 ウェルネスプ ログラム

( we l l nes spr ogr ams)

とは、企業が

(16)

従業員 と扶養家族 の病気 を予防 ・早期発見 し、健康的なライフスタイ ル を促進す るために実施 しているプ ログラムである。それ には 「健康 診断プログラム」と 「ライ フスタイル管理プログラム」がある。「健康 診断プログラム」には、一般的な健康診断や各種 の検診があるO「ライ フスタイル管理プ ログラム」には、禁煙プ ログラム ・フィッ トネスプ ログラム ・減量プ ログラム ・栄養プ ログラム ・ス トレス管理プ ログラ ムがある

O

⑤メ リー ラン ド

メ リー ラ ン ド州 は、年齢 ・地域 ・家族構 成 のみ に よる地域料 率

( c ommuni t yr at e)

の調整 を認 めてい る。つま り、保 険者が使用でき る危険要因の種類 は1

995

年モデル法の規定 と同 じである。

メ リー ラン ド州保険法 は、地域料率について 「地域料率を算定す る さいに、健康状態または職業または本項で明示的に認可 していないそ の他 のいかなる要因 とも関わ りなく、医療保険が保障 しているすべて の危険の経験 に基づ く料率設定方法 を保険者 は使用 しなければな らな

と定 めている (

1 5 ‑1 205

(a)項 (1)を参照)。 そ して、年齢 と 地域 による料率の調整 を 「地域料率

±40%」つ ま り 「 2. 33:

1」以内に 制限 している。

⑥マサチューセ ッツ州

マサチューセ ッツ州 は、被保険者の特性 として年齢 ・家族構成 ・産 業 ・団体規模 ・適格従業員の保 険加入率の使用 を認 めている。年齢 ・ 家族構成 ・産業の使用 によって生 じる料率の格差 は制限 していない。

他方、団体規模 と適格従業員の保険加入率の使用 によって生 じる料率 の格差は一定の範囲内に制限 している。

‑1 6 ‑

(17)

アメ リカにおける州政府の医療保険料率規制

保険者 は実際の事業費 のみ に基 づいて団体規模 に よる料率 の調整 を行 うことができるが、その値 は0.

95

1 .05

の範 囲でなければな らな い。また、保険者 は 「従業員

5

人以下の団体に対 して1

00%、従業員 6

人以上の団体に対 して75%」の最低限加入要件 を下回る加入率の医痩 保険に対 して料率の調整 を行 うことができるが、その値の範囲につい ては明示 していない。

被保 険者 の特性

(5

つの危険要因)のみに基づいて算定す る料率が

団体基礎保険料率I

( g r o upbas epr e mi umr at es )

」であるOそれは、

それぞれ の適格小団体のすべての適格従業員 と適格扶養家族 に課 され る保 険料 の合計 を適格従業員数 で割 った 「団体平均保険料率

( g r o up ave r agepr e mi um r at es ) 」

である (マサチューセ ッツ州法第 Ⅰ部第

22

編第

1 76J

章第

1

条 を参照)。全危険要因の使用 によって生 じる料率 の格差 に対す る制限 として、それぞれの小団体 に課 され る団体基礎保 険料率 を最低の団体基礎保険料率の 2倍までに制限 しているC

保険者 は 「団体基礎保険料率

に対 して、以下の料率の調整 を行 う ことが認 め られているO(丑保険者 は給付水準 (数理的給付額の比率) による料率の調整 を行 うことができる。②保険監督官 は毎年、地域 に よる リスク調整 のために、州 を少な くとも5つの地域に区分 しなけれ ばな らないO保険者は地域 による料率の調整 を行 うことができるが、

その値 は

0 . 8

‑1

.2

の範囲でなければな らない。③保険監督官が定める 最低 限の基準を満 た している ウェルネスプログラムを従業員 に提供 し てい る適格小団体に対 して保険者 は料率 を割 り引 くことができるが、

その値 は0.

95‑0. 9 9

の範 囲でなければな らない。

⑦ ミシガ ン州

ミシガン州 は200

4

年 1月か ら料率規制 を実施 してい る。保険者 は、

(18)

医療保険の保険料 を調整す るために

、1 0

の地域まで設定す ることがで きる。そ して、地域 ごとの保険料 を設定す るさい、非営利 の保険者 ( ルー クロス ・ブルーシール ド) は産業 と年齢 のみ を、

HMO

は産業 ・ 年齢 ・団体規模のみを、営利 の保 険者 は産業 ・年齢 ・団体規模 ・健康 状態のみを使用す ることができる。

そ して、非営利 の保 険者 と

HMO

が設 定す る保 険料 の格差 を 「指標 料率

±3 5%」

以内に、営利 の保険者 が設定す る保 険料の格差 を 「指標 料率

±4 5%

」以内に制限 してい る。指標料率 とは、ある地域 において、

それぞれ の医療保険について保険者が小雇用主に課す、従業員

1

人 当 た りの基礎保険料 (‑最低保険料)と最高保険料 の算術平均である (ミ シガン州保険法第

3701

条 (1)項 を参照)a

保険者 は、上記の危険要因のほかに、医療保険の種類 ・家族構成 ・ メデ ィケアの受給資格 も使用す ることができる。保険者 は、ある地域 のすべての小雇用主に対 して、すべての危険要因を均一に適用 しなけ れ ばな らない。 また、医療保険の種類 ・家族構成 ・メデ ィケアの受袷 資格 を除いて、保 険者 は混合料率

( c o mpo s i t er a t e )

のみによって小 一雇用主団体の料率 を設定 しなけれ ばな らず、小雇用主団体 の

1

人また は複数 の従業員の保険料が他 の従業員 の保 険料 よ りも高 く設定す るこ とはできない。

保険料 の引き上げ率 は 「指標料率の年間の引き上げ率と 「産業 ・ 年齢 ・団体規模 ・健康状態 (上記の よ うに保険者 によって異 なる)に 基づ く引き上げ率 (年間

1 5%

以内)の合計以内に制限 してい る。

ミシガ ン州 は、使用できる危険要因の種類 は保 険者 によって異なっ ている。 また、産業 ・年齢 ・団体規模 ・健康状態 の使用 によって生 じ る料率の格差 は制 限 しているが、医療保険のオプシ ョン ・家族構成 ・ メデ ィケアの受給資格 の使用 によって生 じる料率 の格差 は制限 してい

‑1 8 ‑

(19)

アメ リカにお ける州政府 の医療保険軸率規制

ない。

また、ミシガ ン州 は 「指標料率

±Ⅹ%

」の手法で料率の格差 を制 限 してい る。前章 で叙述 した よ うに 「指標料率

±Ⅹ%」

は料 率幅方式で 採用 され、 「危険特性

の使 用 に よって生 じる料率の格差を制限 して いる。それ に対 して ミシガ ン州 は、第 1に 「危 険特性

の使用 は禁止 してお り (ただ し営利 の保 険者 については 「健康状態

の使用 を認 め てい る)、第2に 「指標料率

±Ⅹ%」

は 「被保険者 の特性

の使用 に よって生 じる料率 の格差 を制 限 している点にお いて料率幅方式 と大 き く異なってお り、む しろ調整地域料率方式 に該 当 してい る といえる。

⑧ニューハ ンプシャー州

ニューハ ンプシャー州 は、年齢 と団体規模 のみ に基づいて地域料率 に格差 をつ けることを認 めてい る。小雇用主 に課 され るすべての保険 料 は、地域料率方式のみに基づ かなけれ ばな らない。

地域料率 は、性別 ・地域 ・職業 ・健康状態 ・保険金支払実績 ・契約 の継続期 間による修正が行 われず、それぞれの家族構成 (単身 ・夫婦 ・ 家族 を含む)に対 して計算 され る単一の平均保 険料 として設定 されな

けれ ばな らない (ニ ューハ ンプシャー州保 険法第

4 2 0 ‑G: 4 粂

Ⅰ項(

a)

参照)0

そ して、年齢 の使用 に よって生 じる料率 の格差 を

「 3:1 」

以 内に制 限 してい る。 また、団体規模 に基づ く最高係数 を最低係数 の

2 0%

以下 に制限 している。

⑨ニュージ ャージー州

ニ ュージャージー州 は、年齢 ・性別 ・地域 のみ に基づいて地域料率 を調整す ることを認 めてい る。地域料率方式 とは、保 険 に加入す るす

(20)

べての人々に対 して保 険者が設 定す る保 険料が、年齢 ・性別 ・健康状 態 ・地域 ・職業に関わ りな く、 リスクプール全体q)経験 に基づいて同 じで あ る料率設定方式 で ある (ニ ュー ジ ャー ジー州保険法第

2 7 A

章第

1 7

条 を参照)0

そ して、

3

つの危険要 因の佳用 に よって生 じる料率の格差 を

2 0 0%

以内に制限 してい る。

⑩オ レゴン州

オ レゴン州 は、年齢 ・地域 ・家族構成 のみの使 用 を認 めてい るo そ して、地域 の使用 によって生 じる料率の格差を 「地域平均料率

±3 3 %」

以内に制限 してい る。 「地域平均料率

( ge ogr aphi cave r ager at e )

とは、それ ぞれ の地域 にお ける最低の保険料 と最 高の保険料 の算術平 均で ある (オ レゴン州保険法第

7 4 3 . 7 3 0

( 1 6 )

(a)を参照)。しか し、

年齢 と家族構成 の使用 に よって生 じる料率の格差 については制限 して いないO

料率の変更 (引き上げ) に対す る制限については、保険者 は1

2

か月 以内に料率 を引き上げ る ことはで きない。料率の引き上げ率 は、①地 域平均料率の変化率、②年齢 の変化 と家族構成 の差異 に よる調整 、の 合計以 内に制限 してい る。

⑪ ロー ドアイ ラン ド州

ロー ドアイ ラン ド州 は、年齢 ・性別 ・家族構成 のみの使用 を認 めて い る。保険者 は、調整地域料率 に基づいて料率 を算 出 しなけれ ばな ら ず、上記 の危 険要因のみに よって料率 に格差 をつ けるこ とができる。

そ して、家族構成 の使用 によって生 じる料率の格差 を

4

倍 以内に制 限 してい る。年齢 と性別 の使用 に よって生 じる料率の格差 については

‑ 2

0‑

(21)

アメリカにおける州政府の医療保険料率規制

制限 していない。

料率の変更 (引き上げ)に対す る制限については、1

9 95

年モデル法 と同 じである。

⑳ ワシン トン州

ワシン トン州は、保険者が調整地域料率を算定す るさいに、年齢 ・ 地域 ・家族構成 ・ウェルネス活動のみの使用を認めている。そ して、

年齢の使用によって生 じる料率の格差 を

37 5%以下に制限 している。ま

た、ウェルネス活動による料率の割引率 を

2 0%以内に制限 している0

料率の変更 (引き上げ)に対す る制限については、1

995

年モデル法 と同 じであるO

注 11) 各州 の料率規制 にお いて、料率の変 更 (引 き上 げ)につ いて定めてい ない場合、 この点の叙述 は省略 してい るC

3.純粋地域料率方式

NAI C

モデル法は純粋地域料率方式 について定義 してお らず、 した がって同方式は採用 していない。

アメ リカアクチュア リー会 と会計検査院の定義によれば、純粋地域 料率方式は、同 じ医療保険に加入す る小雇用主に対 して、地域 と家族 構成のみを使用 して料率を設定する方式である

1 2)

0

しか し、地域 と家族構成以外の危険要因の使用 を認 めていても、年 齢 と性 別 の使 用 に よって生 じる料 率 の格 差 を厳 し く制 限 して い

る場合 には 「ほ とん ど純粋な地域料率方式

( ne a r l ypur eC o mmuni t y

(22)

r at i ng)

とみ なす 論 者 もい る

1 3)

上記の定義 に したが えば、純粋地域料率方式 を採用 してい る州 はニ ュー ヨー ク州 とバ ーモ ン ト州 であ る (ニ ュー ヨー ク州は

2 0 0 3

年 の同州 保険法、バーモ ン ト州 は

2 0 0 4

年 の同州保 険法 ・保険規則 による)0

ニ ュー ヨー ク州 は

、1 993

年 に/ト雇 用 主 医療 保 険 の 改革 を実施 し た。 料 率規 制 で は 、それ 以 来 、地域 と家族構成 のみの使用 を認 める 純粋 地 域 料 率方 式 を採 用 して い る。

バ ー モ ン ト州 は 、小 団 体保 険 の保 険料 を設 定 す る さい に 「地 域 料率 方 式

( c o mml l m it yra t i ngme t hod) 」

を使 用 しな けれ ば な ら ない。 そ の さい に 、危 険 分類 要 因で あ る 「年 齢

性 別

地域

産 業

「医的審 査 ・査 定

経 験料 率 方 式

階層 料 率 方 式

階料 率方 式の使 用 を禁 止 して い る。保 険監 督 官 は、地 域 料 率 方 式 で危 険 分 類 要 因 の使 用 を認 め る場 合 、そ の た め の基 準 と方 法 を 規則 で定 めな けれ ば な らな い。 た だ しそ の場合 、保 険料 は 「地 域 料 率

±20%」

以 内 で な けれ ば な らず 、また保 険 監督 官 はい か な る 医的審 査 ・査 定 を も認 め て は な らな い (バーモ ン ト州保 険法第

4 0 8 0 a

粂 (h)項 を参照)0

規 則 で は 、個 々 の小 団 体 に対 して 、地域 料 率 を上記 の危 険 分類 要 因 (料 率 設 定 方 法 ) に よっ て調 整 す る こ とが で き るが 、保 険 料 は 「地 域 料 率

±2 0%」

以 内 で な けれ ば な らな い (た だ し非 営利 の 保 険 者 は地域 料 率 の調 整 を認 めて られ て い ない )0

しか しこ う した規 定 に関 わ らず

、2000

1

1

日時 点 で 、保 険 者 は新 契 約 の保 険 料 を地 域 料 率 か ら希 離 させ る こ とは で き な いD また保 険者 は 、以 下 の ス ケ ジ ュール に した が って

、2 00 0

1

1

日時 点 に お け る保 有 契 約 の保 険 料 の帝 離 を段 階 的 に廃 止 しな け れ ば な らな い (バ ー モ ン ト州 銀 行 ・保 険 ・証 券 ・医療 規 則 9

9‑H

‑2 2 ‑

(23)

アメ リカにおける州政府の医療保険料率規制

B粂 8項 を参 照 )。

・契約応 当 日が2000

1

1日か ら 20 00

1 2

月31日までのすべての更 新契約 :

15%までの帝離

・契約応 当 日が20

01

1

1日か ら 2001

1 2

月31日までのすべての更 新契約 :

1 0

%までの帝離

・契約応 当 日が2002

1

1日か ら 2002

1 2

月31日までのすべての更 新 契約 :

5

%までの帝離

・契約応 当 日が2003

1

1日以後 のすべ ての更新契約 :帝離な し

バ ーモ ン ト州 は、1992年 に小 雇 用 主 医療保 険 の 改革 を実 施 したo 料 率 規 制 で は、料 率 の格 差 を 当初 「地 域 料 率

±40% 」

に制 限 した

、 1 994

年 に 「地 域 料 率

±200 / .」

に変 更 した

1 4)

。 そ して 、新 契 約 の料率 の格差 を

2000

年 に禁止 している。また、更新契約 の料率 の格差 を2000年 か ら段階的 に縮小 し

、2003

年 に禁止 してい る。

したがって現在 、保 険者 は同 じ医療保険に加入す る小雇用主 に対 し て 「家族構成

のみ を使用 して料率を算定 しなけれ ばな らない。家族 構成 とは、① 単身 、②

2

人 (大人

2

人または大人

1

人子供

1

人)、③家 族である。 その他 の分類 は、保険監督官 が認可 した場合、届 出 ・使用 す るこ とがで きる (バ ー モ ン ト州 銀 行 ・保 険 ・証 券 ・医療 規則 9

9‑ 班

B

3

項 を参 照 )0

1 2 )

中浜

( 2 0 04 )

を参照。

1 3 ) Hal l( 2 0 0 0 / 2 0 01 ) , p. 37 7 .

なお

、Ha l

lは

7

州が 「純粋地域料率方式

ま た は 「ほ とん ど純粋 な地 域 料 率 方 式 」 を採 用 して い る と して い る

( Hal l , 2 0 0 0, p. 1 8 4)

0

1 4 ) Hal

l

( 1 9 9 8 ) , p. 9.

なお、中浜

( 2 0 0 4 )

の第

2

章で叙述 した よ うに、 コ

(24)

スル保険監督官 ( バーモン ト州)は1 995 年 3 月開催の NAI C 執行委員会 で 「 バーモ ン ト州 は 80% の料率格差 を認 めてお り」 と発言 しているが、

「 80% の料率格差」 とは 「 地域料率 ±40% 」の ことを指 しているo Lか し厳密 に言 えば 、1 995 年 3 月時点では 「 地域料率 ±20 %」に変更 してい

る。

他方、フィックス氏 ( ニューメキシコ

州)

は 「 ニューメキシコ州議会 は、調整地域料率方式を採用 し.性別 に基づ く料率の格差を制限す る州 規制‑の変更を最近、採択 した」 と発言 してい る。

ニューメキシ コ州 は1 991 年 に小雇用主医療保険の改革を実施 し、料率 規制 として料率幅方式 を採用 したが、年齢 ・性別 ・地域 ・喫煙習慣のみ を使用 して料率 を算 定す る調整地域料率方 式 を1 9 95 年 1 月 に採用 して いる。 しか し、調整地域料率方式は 「 新契約」の 「 加入者が負担す る保 険料」に対 してのみ適用 されている ( 雇用主が支払 う保険料に対 しては

「 健康状態」 と 「 職業または産業」を使用 して算定す ることを認めてい る) 。ニューメキシコ州保険法第 5 9 A 章第 2 3 C 節第5.1 条を参照。

4.

危険要因と料率格差

1

は、1

99 0

年代後半 において 「年齢」と 「健康状態

の使用 に よ って生 じる料率の格差 を制限 している州数 を示 した ものである。

まず年齢 について は、次章第 2節で叙述す るよ うに、2003年 または

20 04

年 に料率幅方式 と調整地域料率方式 を採用 してい るすべての州 は 年齢 の使 用 を認 めてい る。

1 999

年 に年 齢 の使 用 に よって生 じる料 率 の格 差 を制 限 してい るの は16,州であ り、料率 の格差 を 1倍超 2倍未満 に制 限 してい る州 (4州) もあれ ば、5倍 以上6倍未満 に制限 してい る州 (2州) もあ り、格差 の範囲は州 に よって異 なってい る。料率 の格差 を禁止 してい るのは

1

州 (ニュー ヨー ク州)のみである。

‑24‑

(25)

アメ リカにおける州政府の医療保険料率規制

表 I

r

年齢 」

「 健康状態」による料率の格差を制限 している州敢

年齢

格差の範囲 ー 9 95

96

9 7

9 8

99

禁 止

1

1

:

l

1 1

ll‑1

. g i 3 3 l I 4 4 4

20〜2 . 9 1 3 3 5 5 〇

30. ‑3 . 9.1 3 3 1 1 1 4 .0‑4 . 9 1 ー 2 2 3 3 5 . 0‑5. 9 1 1 1 2 2 2

60‑6 . 9 1 0 0 0 0 0

未制定

3 8 35 3 5 3 4 3 4

5 0 ・ 50 50 5 0 5 0

健康状態

格差の範囲 1 9 95

96

97

9 8

9 9

禁 止

9 ll ! 1 2 1 4 1 3 1 ,1 ‑19 1 23 22 22 1 9 21

20 ‑29 1 8 9 9 9 8

3 . 0 ‑39.1 0 0 0 0 a

40‑4. 9 1 0 0 0 0 0

5 1 3 3 3 3 3

未制定

7 5 5 5 5

5 0 5 0 5 0 50 5 0

(出典)Cho

l l e t , E i r ka n dSl mOn( 2 0 00)

下記の健康状態の場合 とは尭なって、多 くの州

( 3 4

州) は料率の格 差 を制限 していない。それ は第

1

に、それぞれの小雇用主の料率に与 える年齢 と健康状態 の使用の影響 が異なるためである。年齢 は健康状 態 と相関関係 があ り、年齢構成 の相違 によって小雇用主のあいだで大 幅な料率の格差 を生 じさせ るo Lか し年齢の場合、保険者 はすべての 小雇用主の従業員 の年齢階層 ごとの平均的な保 険金支払実績 に基づい

図 1 「 健康状態 」による料率格差の制限 州数 5 0 40 30 20 1 0 0 I 990 1 9 9 1 1 992 1 993 19 9 4 1 9 9 5 1 99 6 1 997 ・{禁止 □ 「 15 1 」以内の制限 ■ 「 1 .5・l 」超の制限 口制限な し : ( 出典) C u r t i se tal , ( 1 9 9 9) 第 3 に、健康状態の使用を禁止す る州 も次第に増加 してい る。 それ は、調整地域料率方式 と純粋地域料率方式 を採用す る州が増加 したた
表 4 小雇用主団体の月払保険料 ( 2 0 0 0 年 ) 保険 者 保 険 の種 類等 団体 1 t i ] 体 2 団体 3 保険 者 保 険の 種類 等 団 体 1 臼体 2 団 体 3 カ リフォル ニ ア州 ( 料率 幅 方式) サ クラ メ ン ト フ ロ リダ州 ( 調整 地域 料 率 方式 .料 率拍方式 ) オ ー‑ ラン ト 保 険 者 1保 険者2保 険者3

参照

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