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「憲法二部」授業評価アンケートからの考察

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(1)

「憲法二部」授業評価アンケートからの考察

その他のタイトル Kimizuka's "Constitutional Law II" White Paper 1999‑2000

著者 君塚 正臣

雑誌名 關西大學法學論集

巻 52

号 3

ページ 756‑780

発行年 2002‑12‑20

URL http://hdl.handle.net/10112/00023527

(2)

関西大学では二

000

年度後期から︑﹁学生による授業評価﹂が行われているが︑筆者は自己の授業改善を目的と

する独自の授業評価アンケートを︑

は じ め

︱︱総合評価との相関

調

﹁ 憲 法 二 部 ﹂

︹ 研 究 ノ ー ト

一九九九年度法学部講義科目﹁憲法︱一部﹂において行った︒調査の継続性の点か

君 塚

授業評価アンケートからの考察

二五四︵七五六

(3)

﹁憲

法二

部﹂

授業

評価

アン

ケー

トか

らの

考察

二五

対象クラスの人数等は以下の通りである︒ ンケート結果の一部に微妙な差異をもたらしたようである︒ などが決定的に異なる︒また︑ ら︑同科目に関しては二

000

年度の﹁学生による授業評価﹂には参加せず︑前年度とほぼ同様のアンケートを独自

に行った︒二

0 0

一年度は同科目の担当から外れたため︑担当科目では﹁学生による授業評価﹂を行い︑独自のアン

( 1)  

ケートは行わなかった︒そこでこれを区切りとして︑二年間のアンケートの分析結果を公表するものである︒

アンケートは︑主として選択肢から選択してもらう形式で行った︒また︑受講生との信頼関係に基づき︑個人デー

タの非公表を条件に記名式で実施した︒これは︑出席調査も同時に行い︑回答者の期末試験の得点との関連などを追

跡調査するためである︒両年度とも︑第一回のアンケートを抜き打ちで行い(‑九九九年︱一月三

0

日︑

0 0 0

一︱

月七日︶︑翌週又は翌々週に︑第一回に欠席の者を対象として第二回のアンケートを実施した(‑九九九年︱二月七日︑

0

0 0

年︱一月ニ︱日︶︒それぞれのアンケート協力者には︑若干の出席点︵後者は前者の半分強︶を与えた︒データ分

析の対象とするのは原則として︑何れかのアンケートに回答し︑その年度末の定期試験を受験した者とする︒

一九九九年度は︑学生番号の奇数・偶数により一組・ニ組という振り分けを行

い︑筆者はこのうち一組を担当した︒ところが︑二

000

年度は︑﹁憲法二部﹂でも︑意欲の高い学生のためのクラ

スが置かれ︑そちらを二組︵のち︑H組︶とするようになった︒筆者の担当は一組である︒このため︑受講登録者数

一九九九年度は火曜一限︑二

000

年度は火曜四限に開講されていた︒このこともア

一九九九年度受講登録者三四五名受験者二九四名︵受験率八五・ニニ%︶合格者一六六名︵合格率五六・四六%︶

第一回回答・受験者︱二八名第二回回答・受験者四九名非受験回答者九名計一八六名︵五四

・O

七%

両年度には環境の違いが若干ある︒

︵七

五七

(4)

第五二巻三号

二000

年 度 受 講 登 録 者 五 七 六 名 受 験 者 四 五 三 名

︵ 受 験 率 七 八

・ 六 五

︶ 合 格 者 第 一 回 回 答

・ 受 験 者 ニ

︱ 三 名 第 二 回 回 答

・ 受 験 者 八 六 名 非 受 験 回 答 者 二 五 名 計 アンケートの項目は以下の通りである︵若干異なるものは二000年度のものによる︶︒﹁学生による授業評価﹂と類似

憲法二部アンケート の項目がかなり含まれている︒ 関法

②ときどき出席した④5ー8回程度休ん このアンケートは左右を切り離し︑回答欄部分

(3

頁の裏側︶を講義終了時に提出してください︒学籍番号と名前等の記載も

お願いします︵出席点とします︶︒記載内容そのものは成績に影響しませんので︑本当のところを回答してください︒記名を求

めるのは回答相互間や︑成績と回答との相関等を統計的に調べるためであり︑個人データは流出致しません︒問

2 1 までは特に必

ず回答してください︵出席点は半分程度差し上げます︶︒なお︑それでも記名できない方は学籍番号と名前だけ書いて提出して

下さい︵出席点は僅かに差し上げます︶︒なお︑回答は特別の指示があるときを除いて番号で行なってください︒ぴたり該当す

る番号がないときも近いものを選択してください︒問の中で特に記述して回答したいことなどがあれば︑問番号を明記の上︑回

答欄下の余白を使って記述して下さい︒

1ごJの講義を受講するに当たっては予習を行ないましたか︒

問2ごJの講義を受講するに当たっては復習を行ないましたか︒

①ほとんど行なわなかった②あまり行なわなかった③ある程度行なった④よく行なった

問3こ板書は書き取りましたか︒①ほとんど書き取らなかった②あまり書き取らなかった

よく書き取った⑤かなりよく書き取った

問4盆出席はしましたか︒①ほとんど出席していない

⑤2ー4回程度休んだ⑥ほとんど出席した ③半分ぐらい休んだ

二五

⑤かなりよく行なった

③ある程度書き取った

︵七

五八

④ 

二六

九名

︵合

格率

五九

・三

八%

三二

四名

︵五

六・

ニ五

%︶

(5)

﹁憲法二部﹂授業評価アンケートからの考察 ④そう思う 5

(5

518

214 回程度した⑥ほとんどしなかった

6盆

m

席したとき︑どの辺の席に座ることが多かったですか︒

7

J自分の全体的な受講態度はどう評価できますか︒

8~

クラス全体の受講態度はどう評価てきますか。

9

ごJの講義で知識は増えましたか︒

10~

この講義で「頭の使い力(発想力)」はよくなりましたか。①ほとんどよくならなかった

問11こ講義計画・シラバスに沿って講義が行なわれたと思いますか︒

1 2

益睛義計画に記された目的は講義中明確だったと

1 1 1

1 3

る講義の内容は理解できましたか︒

問14こ教員の話し方は明瞭でききやすかったと思いますか︒

問15:教員は講義で重要なところを強調していたと思いますか︒

1 6

益恙板の書き方や文字は見やすかったと思いますか︒

間17こ配布した復習プリントは役立つと思いますか︒

⑤かなりそう思う ⑤かなりそう思う

二五

︵七

五九

⑥もらっていない ②ときどき遅刻した

②あまりよくならな ③半分ぐらいした④ 

(6)

関法 第五二巻三号

人権の制限をより容易にする

首相の権限を強化し︑官僚の裁最を制限する 問

1 8

る講義は法学部専門科目としてふさわしかったと思いますか︒

1 9 ごJの講義は他の人に受講を勧めたいと思いますか︒

① ほ と ん ど そ う 思 わ な い

② そ う 思 わ な い

③ 普 通

④ そ う 思 う

20~この講義に対する総合評価を示してください。①非常によくない②よくない③普通⑤非常によい

21~[憲法二部]のクラス分けは、今後どのように行なうべきだと思いますか。(担当教員は不明であることを前提にして下

さ い

① 現 在 の ま ま で よ い

② 意 欲 の 高 い 人 が 2組を希望する形がよい③試験・成績で分ければよい④本人の希 望で自由に選べるのがよい⑤クラス分けは必要なく

1クラスにまとめればよい

問2

2

孟向校時代に受講した以下の科目を1位から5位まで得意な順番に並べて下さい︒また︑最も得意な科目については特に

どのような分野︵英作文︑漢文︑微積分︑日本史︑政治︑物理など︶かも記述して下さい︒①英語②国語③数学

④地理・歴史・公民⑤理科

23~大学入学後に受講した本科目以外の科目で、好きな(或いは興味を持った)科目(専門・教養などに関わらず)はあり

ましたか︒あれば1つを挙げ︑科目名︑担当教員名を想起し︑その理由を記述して下さい︒

2 4

ロ次のような憲法改正案が示されたとき︑あなたは賛成しますか︒より具体的な内容が不明なのでこたえられないとのご

意見もあると思いますが︑この内容の限りで以下の番号でおこたえください︒①非常に賛成②やや賛成③どちらでもない・わからない④やや反対•あまり必要がない⑤絶対反対・全く必要がない

m

天 皇 に 政 治 的 権 能 を 付 与 す る な ど そ の 地 位 を 強 化 す る

② 天 皇 制 を 縮 小 ま た は 廃 止 す る

③ 憲 法

9条

を 改 正 し

︑ 自 衛 隊 を 容 認 す る

④ 環 境 権 や プ ラ イ バ シ ー 権 な ど

﹁ 新 し い 人 権

﹂ を 明 記 す る

⑥議員定数の均衡など︑判例で確立した権利内容を明記する⑥外国人の参政権や死刑廃止などを︑批判に応えて明記する

⑧重要法案には国民投票ができるようにする

⑩独立行政機関・オンプズマンなどの規定を加える

︐ 

⑤かなりそう思う

④よい 二五八︵七六

0)

(7)

﹁憲法二部﹂授業評価アンケートからの考察

二五

︵七

⑪ 憲 法 裁 判 所 を 設 置 す る

⑫ 地 方 分 権 を 進 め

︑ 連 邦 制 を 採 用 す る

25~

最近興味•関心を持っていることがあれば、何でも記述して下さい。

9

2 6

年度前期までの修得単位数を教えてください︒①

2 9 以 下

3 0 ー

3 9

4 0

4 9

5 0

5 9

6 0 ー

6 9

2 7

益以下の科目の修得状況を以下の番号でおこたえ下さい︒

①登録しなかった②履修したが単位修得できず③現在履修中④なんとか修得した⑤満足のいく形で修得した

① 一 般 演 習

② 実 定 法

︵ 公 法

︶ 入 門

③ 憲 法 一 部

アンケートは以上です︒ご協力有り難うございました︒今後の参考にさせていただきます︒

表ーからみると︑本科目受講生に関しては問

1.2

の平均値が低いことが目立つ︒本科目の予習・復習はあまり行

われていないことがわかる︒これは︑大学講義一般の現象であろうか︒これに対し︑問

3

のデータは︑兎に角︑板書

は必死に書き取っている受講生の姿を浮き彫りにする︒問

4

からすれば︑出席率も高いことになる︒但し︑アンケー

トの回収率からすれば︑二週の何れかに出席した者が五

0

%台ということでもあり︑代返もなく︑回答をそのまま信

じても︑出席に関しては二極分化の傾向が顕著である︒問

5によれば︑二

0

0 0

年度には遅刻が激減したことになり︑

筆者の実感と合致する︒これは︑開講時限が移動した効果が絶大であったように思われる︒

6

以降問

1 6

まで︑三・五前後の数値が目立つ︒やや前の方で比較的よい受講態度で受講し︑知識を得た実感をも

ち︑講義は講義要綱通りにまずは進んでいると感じている︒唯一︑問

1 0

の値が低いが︑過去︑前任校での調査におい

てもこの値が高くなることは稀であった︒だが︑その落ち込みは大きく︑本講義が関大法学部生の﹁頭の使い方︵発

⑥7

0以

(8)

1 回答者の回答平均値

1 9 9 9

年度

2 0 0 0

年度 増 減

1 1 .  7 2   1 . 8 2   +0.10 

2 2 . 1 2   2 . 2 5   +0.13 

3 4 . 3 4   4 . 3 4  

4 4 . 8 5   5 . 0 9   +0.24 

5 4 . 3 7   5 . 4 3   +1.06 

6 3 . 1 9   3 . 5 5   +0.36 

7 3 . 3 6   3 . 5 7   +0.21 

8 3 . 4 3   3 . 5 0   +0.07 

9 3 . 2 2   3 . 3 4   +0.12 

問1

0 2 . 4 9   2 . 6 1   +0.12 

問11

3 . 6 6   3 . 6 1   ‑0.05 

1 2 3 . 5 1   3 . 5 5   +0.04 

1 3 3 . 2 3   3 . 4 3   +0.20 

1 4 3 . 6 7   3 . 8 3   +0.16 

1 5 3 . 2 1   3 . 5 6   +0.35 

1 6 3 . 4 1   3 . 4 5   +0.04 

1 7 4 . 3 2   4 . 2 5   ‑0.07 

1 8 4 . 0 5   4 . 1 8   +0.13 

1 9 3 . 5 1   3 . 6 0   +0.09 

2 0 3 . 7 5   3 . 8 9   +0.14 

( 5

点満点。但し問

4・5

6

点満点。

1 7

は⑥回答者を除く)

一九九九年度には五四・ニ%

第五二巻三号

想力︶﹂の向上に今︱つ寄与しておらず︑問

2 0 の結果と併せて考えれば︑さりとてそのようなことは期待されていな

いとの虚しさも思わざるを得ない︒この中では︑問

6 . 7 . 1 3 . 1

5

の数値が︑二

000

年度に比較的大きく上昇して

いる︒遅刻もせず前に座り︑受講態度もよく︑理解できたという実感が増している︒このことは︑筆者の声が明瞭︑

重要なところを強調したという印象が高まっていることと比例している︒

1 7 から

2 0 の数値は︑相対的に高い︒法学部の専門科目に相応しい講義であるとの評価は堅いと思われる︒総合評

価も三・八前後︑特に二

000

年はほぼ三・九で︑受講生五

0

0

名の多人数講義としては高い値を示したと考えてよか

ろう︵但し︑アンケートが記名式であるため︑この数値は上方にバイアスがかかった面も考慮せねばならない︶︒具体的には︑

一九九年度には三

0

・五%あった﹁普通﹂という回答が次年度には一八・五%に減少し︑

関法

二六

0

︵七

(9)

0 0 0

年度 で

一%︶

ことも明らかである

は︑受講者数が三

0 0

人か五

0

0

人かということが決定的な意味を有さないことも示していよう︒大人数講義︑多彩

な講義科目︑多くの少人数ゼミという社会科学系学部の伝統的スタイルは古びていない

︒或いはこのデ

タは︑遅刻

者が講義環境を乱す﹁罪﹂は意外に重大だとも読める

︒また︑箪者の同一講義科目二

年目の﹁慣れ﹂も数値に影響し

たとも考えられる︒とはいえ︑

満席に近い感覚を

受講生が共有

していたなどの弊害もある︒そ

れでもなおそれらが総合評価を押し下げなかったこと は︑この人数が講義工夫の範囲内であることを思わせる

︵ 一

般に

︑受

講生

が五

0人以下になると総合評価は目立って上がる︒

だが

︑﹁

憲法

二部﹂などをその人数に分割することは不可能である

︶ ︒ 序又講者数が最も意味をもつのは︑採点のときである

適正受講生数の議論は︑寧ろこちらに

焦点を当てて行うぺき

であろう︒

グラフ

1

なお︑問

2 1 に

よれ

ば︑

総合評価

﹁憲

二部﹂授業評価アンケートからの考察 二

000

年度は︑教室変更を二度繰り返し︑最終的な教室の黒板の調子がよくなく︑

クラス分けをしない方がよいと

いう希

望は︑回答者の中に殆どな

︵グ

ラ フ

2 )

︒二

000

年度はクラス分けの方法が変わったにも拘わらず︑

1 9 9 9

年度,下:

2 0 0 0

年度)

見られる

二六

︵グ

ラフー

︶ ︒

︵七六 よく言

われる︑多人数講義になればなるほど授

( 2 ) 

業評価が下がる︑という傾向はない︒このこと

︵ 一

九九

九年

度で

% ︑

全般

的に

000

年度は数値が上昇している︒

なったことであり︑平均値以上に大きな変化が え︑約八割が

﹁ よ

い﹂

又は

﹁非

常 によい﹂と

であった﹁よい﹂という回答が六六

三%に増

(10)

グラフ

2

クラス分けの希望

1999

年度,下:

2000

年度)

は︑得意な順が下がるほど人数が少なくなり︑ 向は極めて顕著である︒特に地歴・公民と英語 い︒

そし

て︑

グラフ

3.4

に示す通り︑この傾

第五 二巻

三号

前年度と同様の質問を記載してしまったため︑①と②の間で混乱が生じてしまった︒総じて﹁本人の希望で自由に﹂

という選択肢が票を集めることは予想通りで︑両年度とも六一

・ 九

%と圧倒的一位である︒しかし純粋にこの希望に

沿うことは︑事務処理上できないであろう︒それ以外では︑意外にも一九九九年度の現状維持︑即ち︑学籍番号の奇

数・偶数で分割する方法が人気を集め

( ‑ 九

九九

度で

二五

%︶︑逆に︑試験や前年度までの成績でクラス分けを行う

ことには拒否反応が強いのである(-九九九年度で四%、

000

度で四

。基本コ

スの選抜試験を行い、

組の設定を行う現在の方法には︑相当の説得力がなければならないことも示していよう︒一九九九年度当時の方法を

( 3 ) 

原則とし︑十分な理由があればクラス変更を認める手法が何故悪いのかは説明されねばなるまい︒

ところで︑以上のような回答を行った︑﹁憲法二部﹂受講生はどのような集団か︒まず︑高校時代の最も得意な科

目をきいたところ︑第一位が地歴・公民

( ‑ 九

九九

年度

で四

% ︑

二0

00 年度 で四 四%

︶︑第二位が英語

九( ‑

九九

度で九%、

000

年度で

0 %

、第位が国語

(-

九九九年度

%、

0 00

度で一六•四

であるのに対し、

年度 で四 五

%︑

二000

年度 で四 四

・五

︶︑第

年度 で 一 二

六・三

% ︶

であり︑この傾向に変化はな 二

位 が 理 科

(‑

九九

九年

度で

三三

・ 七 % ︑

二000 最も不得意な科目は︑第一位が数学

( ‑ 九

九九

関法

二六

︵七

六四

(11)

グラフ

4

高校時代,

5

教科中最不得意科目

﹁ 憲法

二部﹂授業評価アンケートからの考察

1 9 9 9

年度,下:

2000

年度)

英国数社理の順

グラフ 3 高校時代,

5

教科中最得意科目

上:

1999

年度.下:

2000

年度)

英国数社理の順

二六

︵七

六五

︶ のことは︑問

2 6 における︑当該年度前期ま

とがわかる

︵何れも他学部

生は

いな

︶ ︒

加分の殆どは高年次生による

ものであるこ 四年生が四三

名 ︑

二部生が二

名であり︑増

一六八名

︵五 六

・一

九%

︶︑三年生が八六名︑ が一名であった

︒二

0 0

年度

0

二年生がは 三年生が一五名︑四年生が一

0

名 ︑

二部生 年度は二年生が一五一名︵八

三一%︶︑ 受験者に限定して調べてみると︑一九九九 科目であるので︑一年生はいない︒回答 学年はどうか︒本科目はニ

年生配当

あることも典味深い︒

らず︑最も得意だった科目が地歴

公民で

ウエイトを置く傾向が極めて強いにも拘わ 分布である︒

また︑本学部の入試が英語に

間値が多い︒

これは︑典型的な私学文系の 数学では全くその逆である

︒国語はやや中

(12)

グラフ

5

当該年度前期までの修得単位数

1 9 9 9

年度,下:

2 0 0 0

年度。それぞれ右は二年生のみ)

2 9

以下,

30‑39, 40‑49,  50‑59,  60‑69,  7 0

以上,の順

第五三号

︵グラフ5)

︒ニ

の二年生の方に単位修得の遅れが若干見えるのは気がか

さることながら︑興味深いのは﹁実定法︵

公法

︶入

門﹂

については︑回答者の四分の一から三分の一程度の者が

は﹁憲法一部﹂の単位を既に修得している︒このことは︑

﹁憲法一部﹂が

﹁憲

法︱

一部

﹂の 事実 上の

先修科目となっ 両年度とも皆無である︒そればかりか︑八五%以上の者 を履修登録したことがなく﹁憲法二部﹂を受講した者は が単位修得をしていない︒これに対して︑﹁憲法一部﹂ そもそも履修登録をしておらず︑二

0

0

0

年度では半数 と﹁憲法

一部

の違いである︒﹁実定法︵公法︶入門﹂

演習﹂履修者の満足感︵但し︑意外と未履修者が多い︶も 関連科目の履修状況︵グ

ラフ

6 )

を調ぺたが︑﹁一般 底が一層求められよう︒

八%

二000

年度

は四

四・

八%

︶ ︒

充実した履修計画の徹 りである

︵ 五

0単

位未

満の

者の

割合

一九

九九

年度

年生のみのデータでは顕著な差はないが︑二

0

0

年度

0

関法

での修得単位数の違いにも表れている

二六 四︵ 七六 六︶

(13)

グラフ

6

﹁憲

二邪﹂授業評価アンケートから

の考

I .   7% 

.  I .   2% 

関連科目履修状況と総合評価の相関

1999

年度,下:

2000

年度。左から一般演習,公法入門,憲法一部 登録しなかった,履修したが単位修得できず,現在}覆修中,なんとか修得した,

満足のいく形で修得した,の順

二六五︵

七六

授業改善を行うことが本来の目的である

︒そのための

講生の標本作成が最終目的ではない

︒デ

タを

得て

本アンケ

ー ト

は ︑

うまでもなく︑以上のような受 総合評価との相関

現時点では求められていよう

などでそれぞれの分野の概論的内容を教授することが︑ 傾向の中ではやむを得ないものと

わざるを得ない

になっていないことがわかる

︒二

0

二年

0

キュラ

ムにおいて﹁実定法入門﹂が全廃されたことは︑この

その分︑﹁憲法

I

﹂﹁

民法

I

﹂ ﹁

刑法

I

﹂︵

何れ

二単

位︶

そのままにさ

れ︑また︑﹁憲法二

部﹂履修上のネック

目とも認識されておらず︑仮に単位修得に失敗しても て︑﹁実定法︵公

入門﹂はその前に履修すべき科

し︑そのような憲法全編を学習しようとする者にとっ 者は﹁憲法

二部﹂の履修を諦める傾向が見えるのに対

ており︑裏返せば︑﹁憲法

一部﹂で歯が立たなかった

(14)

評価が高くなると期待できないのである︒ るからである︒

一見真面目な学生が多いことをもって授業 分析を︑以下では主として進めねばならないが︑その際にポイントとなるのはやはり﹁この講義に対する総合評価﹂であろう︒この数値は何によって押し上げられるのかが判明すれば︑講義担当者はどこに精力を費やすべきかがわか

(4

) 

筆者は過去において︑複数学期間の同一科目データを比較することにより︑有力なポイントを抽出したことがある

が︑今回のアンケートでは個人データが手許にあるので︑より肌理細かい分析が可能となっている︒この機会を利用

して︑設問のうち問20と問lから問

1 9 までの相関を調べてみることにする︵表

2 )

問1から問

8

までの設問との相関は概して高くない︒即ち︑回答者の受講態度は総合評価とあまり関係がないので

ある︒特に相関が低いのは問

4.5

であるが︑これは出席・遅刻状況の自己申告である︵グラフ7

をグ

ラフ

ーと

比較

ると違いのなさが明確になる︶︒またそれに準じて低いのが問

3.6

であるが︑これは板書の書き取り度と座席の位置で

ある︒端的に言って︑回答者の真面目度は総合評価とほぼ無関係であり︑

これに対して︑以降の設問は総じて相関が中程度である︒その中で問

1 9 の︑他人への講義お勧め度との相関が高い

のは当然と言えば当然である︒これ以外で目だって高水準であるのが問14の話し方の明瞭さ︵グラフ8

をグ

ラフ

ーと

較すると︑特に一九九九年度ではその違いが明確になる︶と︑問

の法学部専門科目らしさである︒それに続くのが問131 8

の講義理解度と︑問9の知識増加度である︒但し何れも︑高い相関を示す数値ではなく︑総合評価を決定づける要因

は特定できない︒また︑問17の結果からは︑配布したプリントが役立ちそうかどうかは総合評価とあまり関係がなく︑

それ以外の︑ライブとしての講義の印象が寧ろ決め手であることがわかる︒

関法

二六

︵七

六八

(15)

﹁憲 法

二部﹂授業評価アンケ

トか らの

考察

グラフ

7

面目な受講生」

の総合評価

4・ 5

で⑤・⑥と回答した 者の問

2 0

の回答

2

2 0

(総合評価)との相関係数

二六

︵七

六九 一九九九年度①と

0

0 0

年度⑫が

0

度 全 て絶対値

O ・

未満である

高校時代の

0 0 得意科目と総合評価との相関は皆無であり︑

2 下例えば︑この講義は英語好きにはたまらな

度年

︐  ︐ ︐ 

. 

関もサンプル調査

( m

③⑧︑︑

︑⑫

)

こゞ

t

な傾向は全くなかった

︒また︑問

との相2 4

いが理数系には耐えられない︑というよう

のJ

ほ か

、 問2との相関係数も調べたが、2

1 9 9 9

年度

2 0 0 0

年度 平 均

1 0 . 3 2 6 4   0 . 0 6 9 2   0  . 1 9 7 8  

2 0 . 3 6 5 8   0 . 2 0 8 3   0 . 2 8 7 1  

3 0 . 0 6 6 2   0  . 1 9 5 8   0 . 1 3 1 0  

4 ‑0.0037  0 . 0 9 5 5   0 . 0 4 5 9  

5 ‑0.0246  0 . 1 5 1 4   0 . 0 6 3 3  

6 0 . 0 8 5 6   0 . 2 2 0 5   0 . 1 5 3 1  

7 0 . 2 4 7 2   0 . 2 2 4 3   0 . 2 3 5 8  

8 0 . 1 3 6 8   0 . 2 7 9 5  0 . 2 0 8 2 

9 0 . 4 4 2 2   0 . 3 4 3 2   0 . 3 9 2 7  

1 0 0 . 3 4 3 7   0 . 3 8 0 3   0 . 3 6 2 0  

1 1 0  . 1 6 1 7   0 . 4 6 2 8   0 . 3 1 2 3  

1 2 0 . 3 5 6 9   0 . 3 7 8 6   0 . 3 6 7 8  

1 3 0 . 5 0 6 9   0 . 3 5 9 1   0 . 4 3 3 0  

1 4 0 . 5 6 0 3   0 . 5 4 5 8   0 . 5 5 3 1  

1 5 0 . 3 1 4 3   0 . 3 5 4 2   0 . 3 3 4 3  

1 6 0  . 4 2 1 5  0 . 2 8 5 7   0 . 3 5 3 6  

1 7 0 . 1 8 9 1   0  . 1 3 0 4   0  . 1 5 7 8 

1 8 0 . 6 0 0 2   0 . 4 2 2 3   0 .  5 1 1 3 

1 9 0 . 6 5 5 0   0 . 6 0 6 9   0 . 6 3 1 0  

(16)

端的には︑評判はよいが受講生の実力が上がらない講義と︑

はそれほどでもないが受講生の実力は確実に上昇し

成 績 と の 相 関

結論的には︑受講生の層の問題よりも︑講義担当者が媚びずに法学部専門科目らしさを守ることのほか︑ポイント

( 5 ) 

の明確な明快な講義をすることに尽きる︒筆

者はビデオ等を利用していないが︑板書で図表を提示することや重要な 点をはっきり声で指摘することなど︑基本的な講義技術が今なお重要であることを再確認したものである

とこ

ろで

︑﹁よい﹂講義とは何か︑というのはなかなか難問である︒勿論︑﹁どんなに有益な講義をしてくれる教授

( 6 ) 

も︑休講した無能な教授に劣る﹂などという﹁本音﹂もあり得ようが︑ここで問題にするのは﹁有益﹂の中身である

であ

五以下である︒それまでの履修単位数や関連科目履修状況も︑総合評価に殆ど影響を与えていないことが判明したの

グラフ

8

明瞭にきいた受 講 生の総合評価

問1

4

で④・⑤と回答した者 の問

2 0

の回答

との相関を調べても︑何れも絶対値〇 関法第五二巻三号

了 ︒ ] ]

即年

゜゜ ゜

5

が特段護憲派に好まれるとか︑特定の条文

︐  ︐  ︐  ー

︵  政治性はみられそうにない︒問

2 6 及び問

2 7

の改正を望む人に評価されるなどといった 関もまたほぼ皆無であり︑例えば︑本講義 ある︒受講生の憲法意識と総合評価との相 五程度となった以外は絶対値

O ・

一未 満で

︵七

0)

(17)

3 試験問題相互間の相関

「 憲 法 二 部

」 授 業 評 価 ア ン ケ ー ト か ら の 考 察

1 9 9 9

年度

2 0 0 0

年度

選択者数 相関係数 選択者数 相関係数

問 一 ⇔ 問 二

7 3   0 . 2 8 5 9   2 5   0 . 4 3 9 9  

問 一 ⇔ 問 三

8 4   0 . 2 9 6 1   1 9 5   0 . 3 7 9 4  

問 二 ⇔ 問 三

1 7   0 . 1 4 6 7   6 7   0 . 3 0 7 6  

に示すことは︑意味があるものと考える次第である︒

二六九 ている講義とでは︑どちらが﹁よい﹂講義なのだろうか︑ということである︒

仮に第二の視点に立つとしても︑そこでの﹁実力﹂を何で判断するかは難しい︒三

0

後に当該講義の受講生が非常によく出世していることはそれを証明するかもしれない︒し

かし︑その追跡調査は難しく︑評価も難しい上に︑判断がついたとしても︑当該教員の授

業改善には役立たないのである︒また︑資格試験等に多くの合格者を出す講義をそのよう

に評価することもできようが︑受講生の実力が当初から高かったときは必ずしもそうとも

言えまい︒またこのように将来にわたって追跡調査を行うことは︑

権限を超えるものである︒ 一講義担当者の能力と

そこで︑より直裁に︑本科目の期末試験の成績に視点をとり︑いかなる受講生︑いかな

る回答をした者が高得点を獲得する傾向にあるのかを分析し︑筆者や関西大学法学部にお

ける講義等の改善方向を考えることにしてみたい︒この点は現在行われている﹁学生によ

る授業評価﹂では追跡できない面であり︑本調査の分析に基づく一定程度のデータをここ

この二年間︑試験は論述問題三問のうち二問を選択してもらう形式で実施された︒問一

が事例問題︑問三がいわゆる一行問題で︑問二がその中間形態の問題であった︒設問毎の

平均点の差は各年度︑最大でニ・三点と一・七点であり︑設問毎の標準偏差も大差ない︒総

︵七

七一

(18)

グラフ

9

アンケート参加状況と成績

3.5% 

関法

第五

︱一

︱巻

二号

I .  9% 

1 9 9 9

年度,下:

2000

年度。左から,第

1

回参加,第

2

回参加,不参加)

白:優,灰色:良又は可,黒:不可

時期欠席を続けていたという各グループの成績の差は顕 して︱一回目の調査に対応した︑出席調査があってもこの ずその日に出席していた︑その翌週又は翌々週には出席 しれない

︵グ

ラフ

9 )

︒即ち︑抜き打ち調査にも拘わら 今回のアンケートに参加したかしないか︑であったかも なお︑成禎と最も相関性をもつと思われるデータは︑ 問題と一行問題とでは別の能力を測定していることを示 大きく下回る︒これは︑同じ論述問題であっても︑事例 論述問題︵ほぼ一行問題︶の間の相関係数

0

・五

四九

0

を Jれは︑二

0 0

一年度﹁比較憲法﹂における択一問題と くない

︵ 表

3 )

︒選択率の最も低い組合せを除く両年度

︵七

七二

じて言えば︑三問は問題の性質は異なるが︑難易度にお

いてはほぼ同水準の問題が用意されていたことになろう︒

ところが︑そのような問題相互間の得点相関は意外と高

二例は︑何れも相関係数が

0

・三前後になっているが︑

唆するものである︒

著である︒これは︑出席点を除いてもなお有意差をもつ

二七

0

(19)

﹁憲

法二

部﹂

授業

評価

アン

ケー

トか

らの

考察

ものであって︑当然のことであるが︑単位修得は日頃の出席から︑である︒合格率はそれぞれ︑八五%程度︑五五%

ないのである︒総合評価と成績の相関は平均して

O ・

一に満たず︑他もほぼ同様である︒問

1 3

では理解度をきいてい

た筈であるが、それと成績との相関も

0•

一に満たない。要するに、受講生の理解度の自己申告は、教員からすると

当てにならないのである︒また︑﹁憲法一部﹂の履修状況との相関も

O ・

一を超える程度(‑九九九年度で0

.一

五六

二︑

二000

年度

で O ・

︱二六八︶であるなど︑履修状況との相関も総じて低い︒問

2 4

との相関もサンプル調査

( m

③︑

⑧︑

⑫)したが︑言うまでもなく同様の結論である︒憲法意識と成績はまずは無関係である︒

さて

アンケート結果と成績の関係を見てみたい 程度︑二五%強と︑相当の格差が生じている︒

4

期末試験結果との相関係数

二七

︵ 表

4

)

が︑結論から言えば︑無残なほどに殆どの項目と相関が

( 七 七 三

1 9 9 9

年度

2 0 0 0

年度 平 均

1 0 . 0 7 9 6   0 . 1 2 6 8   0 . 1 0 3 2  

2 ‑0.0354  0 . 1 7 4 2   0 . 0 6 9 4  

3 0 . 1 9 6 0   0 . 1 6 2 8   0 . 1 7 9 4  

4 0 . 0 7 9 0   0 . 1 7 1 6   0 . 1 2 5 3  

5 0 . 0 7 5 5   0 . 1 4 7 8   0 . 1 1 1 7  

6 0 . 1 2 4 5   0 . 0 9 3 7   0 . 1 0 9 1  

7 0 . 1 1 8 3   0 . 2 3 6 7   0 . 1 7 7 5  

8 ‑0.0011  0 . 1 2 2 9   0 . 0 6 0 9  

9 0 . 1 8 6 2   0 . 1 4 8 3   0 . 1 6 7 3  

1 0 ‑0.0181  0 . 1 6 7 5   0 . 0 7 4 7  

1 1 0 . 0 6 1 1   0 . 0 9 9 8   0 . 0 8 0 5  

1 2 0 . 0 3 3 1   0 . 1 0 4 8   0 . 0 6 9 0  

1 3 0 . 0 5 2 7   0 . 1 1 9 2   0 . 0 8 6 0  

1 4 ‑0.0319  0 . 0 5 7 9   0 . 0 1 3 0  

1 5 0 . 0 4 7 7   ‑0.0055  0 . 0 2 1 1  

1 6 0 . 1 5 4 5   0 . 0 6 9 9   0 . 1 1 2 2  

1 7 0 . 0 7 6 3   0 . 0 4 7 9   0 . 0 6 2 1  

1 8 0 . 1 0 5 0   0 . 0 8 9 6   0 . 0 9 7 3  

1 9 ‑0.0036  0 . 0 8 3 1   0 . 0 3 9 8  

2 0 0 . 0 7 1 9   0 . 1 0 3 0   0 . 0 8 7 5  

(20)

憲法意識調査である問

2 4

のうち⑧などは︑

一定の関係がある

︵七

七四

結論的には︑期末試験の成績は授業評価などによって予言することは殆どできない︑ほぼ独立した変数であること

(7

) 

が言える︒もしそうであるとすれば︑﹁よい﹂授業の基準によっては︑このような授業評価は無意味であることにな

ろう︒特に︑法科大学院︑その進学を予定している学部コースでは︑授業評価の項目や方法について一考を要するこ

とになるのではないかと推測するものである︒或いは︑以上のデータは︑今回の試験が︑受講生の通常の努力と無関

係に行われていた読むこともできるのであるから︑試験問題や採点についての評価も行わなければ︑自己点検は尻抜

けに終わろう︒成績向上のためには何が必要か︑筆者はその実験と調査を次になすべき段階にある︒

このような︑手がかりに欠ける状況を多少は打破してみたい︒相関係数は低くても傾斜が急な項目を探してみるこ

とにする︒その結果︑問5の遅刻の程度が比較的これに該当することが判明した︵グラフ

1 0 )

︒即ち︑好成績の者ほ

ど遅刻は少ないという︑ありがちな統計は︑あることはあるのである︵なお︑縦軸は回答した選択肢番号の平均︶︒また︑

︵グ

ラフ

1 1 )

︒強いて言えば︑好成績の者ほど︑安易に

直接民主政的制度の創設を待望していない︑ということなどは微かに言えよう︒

この種の傾斜は︑実は問22に集中して表れたのである︒つまり︑高校時代の得意科目がどうだったかは︑遅刻の頻

度より﹁憲法二部﹂の成績に影響しているようなのである︒ここで判明したことは︑好成績の者ほど︑得意科目と苦

手科目の偏りが少なく︑理数系科目をあまり苦手にせず︑これらの科目を比較的上位に挙げているということである

(8

) 

︵グ

ラフ

1 2 )

︒逆に成績が下がるほど︑前述した私学文系的特徴が顕著に表れるのである︒このため︑得意科目の順位

を縦軸に︑成績を横軸にしたグラフでは︑理科と数学は右肩上がり︑それ以外の科目はほぼ右肩下がりとなっている︒

法科大学院開設を目前に︑法曹コースなどを念頭に︑

S

日程入試を四教科とするか︑センター試験︵四教科以上︶を

関法

(21)

グラフ10遅刻の頻度と成績

﹁憲法二部﹂授業評価アンケートからの考察

' • - , ,

5 .  5 1  

... 

  ,'¥  ,、 、

4 . 5

卜 ¥、 ヽ ` `、 、 , ' ,

‑ ‑ ‑

、、ヽ,',,

̲ , , ' , , ̲  

',, 

3 .  5 

9 0

8 0 ‑ 8 9

7 Q ‑ 7 9 , I J .6 0 ‑ 6 9 , I J .  5 0 ‑5 9

4 9

(点線:

1999

年度,薄点線:

2000

年度)

数値は回答した選択肢番号の平均

グラフ11 問24(8)の回答と成績

f

占~

0 0

i 4 9  

︑ `

2 0

︐ 

占~

fI 5  

〜 号

. .  

t

︑ ヽ

線 番

V ・  

廿~

i

舟 点 肢

6 0

点'選

9

度 た

` 

̀

ー 年 し

︒ ` 

` 

、古~

¥ i 9 9

8

1 9

̀  

l

虹 点 数

f

︑ 一

5 4 3 2 1 2 9 8 7 6 5   2 2 2 2 , i L L L L L (  

グラフ12

4 . 5  

5 3 5  

.  

3 2  

高校時代の得意科目と成績

4 . 5  

二七

` へ . ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ・ ` ヘ

2

` ヽ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ‑ ・ ‑ ‑ ‑ .  ー ‑ ‑ ・

一•ー・`.`へ·-

  . .

3 5  

︵七

七五

1 . 5   1 . 5  

9 0

8 0 ‑ 8 9

7 0 ‑7 9 . ¥ ¥ l   6 0 ‑ 6 9

5 0 ‑ 5 9

4 9

点以下

9 0

点以上

8 0 ‑ 8 9

7 0 ‑ 7 9

6 06 9

5 0 ‑ 5 9

4 9

点以下

1 9 9 9

年度,右:

2000

年度) 何れも上から理科,数学,国語,英語,地歴公民

数値は回答した選択肢番号の平均(上ほど不得意)

(22)

④と⑧︵相関係数で 第五二巻三号

(9

) 

導入するかなどの方策は︑検討の余地があることを示唆しているように思われる︒

憲法意識調査

最後に︑同時に調査した︑受講生の憲法意識について分析する︒全体として言えることは︑特定の質問を除いては︑

一律

反対

︵グ

ラフ

1 3 )

( 10 )

 

憲派の対決の時代は遠のいた感が改めて強い︒また︑前述のように︑この回答は総合評価や成績に殆ど関係がなく︑

憲法理解が進むと成績の向上とともに護憲派になる︵或いはその逆︶という傾向は見られない︒

( 11 )

 

個別にみると︑さすがに

m

では反対が多い︒国民主権原理の定着は最早揺るがないであろう︒やや反対が多いのが

切と⑨である︒﹁人権の制限をより容易にする﹂という項目に反対が多いのは当然であるが︑法学部生としてはより

反対が強くてもよいのではあるまいか︒また︑首相権限の強化は二0

0

0年度になると反対が強まった︒因みに当時

は森内閣である︒逆に賛成は④と⑧で多い︒﹁新しい人権﹂の明文化と国民投票制度の導入は︑多くの賛同を集め︑

( 12 )

 

反対は少ない︒準じて︑⑥と⑩の賛成も多い︒国会・内閣︵官庁︶を別の機関により牽制することが共通項かとも思

( 13 )

 

える︒ほかでは③で賛否がはっきり分かれているのが特徴的である︒戦後の憲法問題の多くが九条を巡るものであっ

たことはなお続いている︒質問は穏やかな九条改正案であるが︑それでもなお反対意見は根強い︒

質問相互間にはこれと言った相関はない︒即ち︑特定の考え方のパッケージやテーゼ︑特定の理論への信奉のよう

なものは希薄に感じられる︒せいぜい︑いと①︵相関係数で︑ あまり偏りがないということである

関法

一九

九九

年度

0・

ニ七

二三

︑二

000

年度

は O ・

三0

1四 ︶ ︑

一九

九九

年度

0・

三三

七八

︑二

00

0年

度は

0.

ニニ

五八

の間に相関が多少あるという程度である︒ 一律賛成という回答は殆どない︒全面改憲派と完全護 二七四︵七七六

(23)

グラフ

1 3

﹁憲

二部﹂授業評価アンケートからの考察

1 6 0   1 4 0  

1• ~2 1 2 0  

1 0 0   8 0  

~ ~ n 1 3 6  

2 0  

I ~ 2 1 2 3  

0 0  00 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0  

2 8

2 6

2 4

2 2

2 0

1 8

1 6

1 4

1 2

1 0

8 6

4 2

 

7 1  

受請生の憲法意識

6 3   3 1  

8 6  

3 3   1 2 3  

1 1 1   1 0 8  

4 8   8 0   2 6  

7 9   3 3   1 0 

5 6  

2 3   5 3   1 3  

1 0 2  

3 8   6 8   1 8  

3 1   7 

77  2 3  

1 9 9 9

年度,下:

2000

年度) それぞれ左から設問順 数 値 は 人 数 れも上から,絶対反対・ く必要がない,やや反対• あまり必要がない,どちら でもない・わからない,やや賛成,非常に賛成,の順

︑︒

五︵

七七

︶ 何が要因かは本調査からは推測できな ル

につ

ては考えることができない︒ 教育に起因したものとは︑当該サンプ 法意識は︑高校とこ

まての大学での 平均して

O ・

一未満である︒ある︒憲

で ︑

関係数の絶対値は両年度を

000

年度0八一六がある程度 一五程度

( ‑ 九

九九

年度

0 限って調べてみたが︑最大でも閥の

O

校の得意科目との関係を地歴

公民に なお︑あまりの相関の希薄さに︑高 見られるように思われる︒ ろうとしている︑その萌芽がここには 素

に求める主張が︑︱つのコアにな くの人権と多くの︵直接︶民主主義を

れも賛成が多いのが特徴てある︒多

(24)

︵七

七八

以上の分析により︑様々なことが判明した︒総合評価が受講生の態度より基本的な講義技術と関係すること︑成績

が授業評価全般と無関係であり︑寧ろ高校の得意科目と関連があること︑などである︒その殆どは両年度とも共通し

て表れたものであり︑仮に三年目に同じ調査を行っても︑ほぼ同じ傾向が表れると思われるものである︒

( 14 )

 

授業評価はすればよいというものではない︒その結果︑授業改善につながらないとすれば︑やめるのも︱つの考え

方である︒本稿で見てきたように︑現在の授業評価項目は受講生の成績の向上と関係がないように思われる︒ここに

重点をおくならば︑その点を明らかにする調査等が考え出されねばなるまい︒何れにせよ︑講義に関して何らの反省

もないということは許されまい︒それは︑いかなる状況も受講生に原因を求めるに等しい︒しかし受講生は︑教員に

とって所与の環境ではない︒もしそうであるならば︑受講生︑即ち全体としての学生の質を向上させるか︑優れた学

( 15 )

 

生を獲得するための議論に進めねばなるまい︒これは更なる難問である︒本稿は︑以上のプロセスを限られたデータ

に基づいて行ったものである︒これを凌駕する一層の実践が続くことを望みたい︒

(l

) この時期にこれを本誌で公表する理由については若干の説明が必要である︒公表は迅速である必要もあるが︑現時点で二000年度の二年生は卒業前であり︑それを待ち︑二

0 0二年度末に公表すべきであると考えていた︒しかしその後︑籠者

は二

0 することは非常に困難になる︒また︑学内他誌への掲載を模索することはできない︒内容上︑学外誌への掲載は依頼できな 0二年九月末で本学を退職し︑移籍することとなった︒このため︑今後︑このような内容のものを本誌に執筆・掲載

い︒他方︑アンケートに協力した受講生に対しては︑調査分析結果を公表する︑研究・教育者としての道義的義務がある︒このような事情に鑑み︑二

0

0二年九月を公式の刊行予定月とする本号への掲載をお願いしたものである︒ 関法

お わ り に

二七

(25)

部﹂授業評価アンケートからの考察

七七 (2)但し︑箪者の前任校での調査ても︑受講登録者数は合格率に影響を及ぼしていない傾向が見える

君塚正臣﹁続

総合教

///[O[/[

>/>

//ii[

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i`

の内容は理解できましたか」、「教師の授業に対する熱意を感じましたか」、「学問をする雰囲気を保つように教師は~力して いましたか﹂などの設問がそれに準じていた︒君塚正臣﹁総合教育科目

日本国憲法j

の目的と講義形式﹂東海大教育研究 所研究査料集四号

八頁

( ‑ 九九七︑同前掲註

(

2

)

研究八ー八参照

(

5

)

ところで問

2 3 では記述の回答を求めたが︑あまり有効な回答はなかった

回答の殆どは︑﹁面白かったから﹂という抽象 的なもの︑﹁自分が勉強しようとしていた科目だったから﹂という科目に起因するもの︑特定の科目だから可能な講義手法 や特定教員の個性と思われるものであ

これらは節者の授業改善には役立たない

強いて

えば︑具体例の多い講義は 好評だということであり︑本科目に関して

えば︑判例をしっかり採り上げることは重要ということを示唆する

授業評価

の自由記述は総じてあまり授業改善に役立たず︑教員の思いに反して継続的に評価の低い数値について︑集中して改善方法 をきくようなことに利用すべきてあろう

また︑暴

類はあまりなかったが︑関西大学法学部生が真面目であることと共 に︑本アンケートが記名式であったことが理由てあろう

授業評価ても記名式として︑記名のある記述のみを期末試験採点 後に教員に返却するような方法が検討されてよい

七七九

(26)

関法 第五二巻三号

(6

)

日本マーフィー普及会編﹃続・マーフィーの法則﹄︱二0

頁(

‑九

九四

︶︒

(7

)

前任校での調査でも︑当該クラスの総合評価平均は合格率や優の割合とほぼ無関係である︒君塚前掲註

(2

7︑同前掲註 )研究八一頁表

(4

)研究一七頁表7

参照

(8

)

別の見方をしても結果は同じである︒例えば︑二0

00

年度で英語を一︑二位とした人の平均点は六四・四四点︑四︑五

位とした人の平均点は七ニ・一四点であるが︑数学については前者が六九

・O

七点︑後者が六四・八0点と︑逆の傾向が顕著

である︒前任校で同種のデータを得たことがある︒それは︑学科別の成績が学科偏差値に比例しており︑なおかつ理系クラ

スが文系より相当高かった︑というものである︒君塚前掲註

(2

研究八四ー八五頁参照︒)

( 9)

早稲田大学政治経済学部︑慶応義熟大学経済学部︑及び国立大学文系一般の例を参照すべきである︒戸瀬信之

0頁・五九ー六0頁・一五ニー一五四頁︵二﹃大学生の学力を診断する﹄一七ーニ

1 1

西村和雄

00

1)

など

( 1 0 )

君塚正臣﹁憲法保障システムとしての選挙制度考﹂関大法学論集五一巻一号一四0頁︑一六一頁︵二

00

1)

︒同前掲註

(4

)研究ニ︱頁表

10

.1

1も

参照

( 1 1 )

君塚前掲註

(2

)研究八八頁表

でも同じ傾向である︒1 5

( 1 2 )

但し︑後者に関してはその危険性を感じないではない︒君塚正臣﹁民主主義という幻想?﹂野田進

1 1

松井茂記編﹃シネマ

で法学﹄五二頁︵二0

00

)

参照

( 1 3 )

前任校での調査でも︑この傾向は同じであった︒君塚前掲註

(4

研究︱二頁表)

1 2 参

照︒

( 1 4 )

授業評価については︑喜多村和之﹃大学は生まれ変われるか﹄五七ー六一頁(︱

10

0二︶の評価が的確であろう︒

( 1 5 )

︱つの教室の実践と制度を混同してはならない︒苅谷剛彦﹃教育改革の幻想﹄一七六頁︵二0

01

︱ ) ︒

︵ 二 0

0二年五月一一日脱稿︶

二七

︵七

0)

表 1 回答者の回答平均値 1 9 9 9 年度 2 0 0 0 年度 増 減 問 1 1 .  7 2  1 . 8 2  +0.10  問 2 2 . 1 2  2
表 3 試験問題相互間の相関「憲法二部」授業評価アンケートからの考察 1 9 9 9 年度 2 0 0 0 年度 選択者数 相関係数 選択者数 相関係数 問 一 ⇔ 問 二 7 3  0

参照

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