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意見書

2008.12.10  村井  純

1. 経済状態悪化に伴う情報セキュリティ対策の緊急戦略を策定する

  昨今、国内外共に経済情勢が悪化しており、多くの国内企業や団体に対して少なか らず影響を与えている。これをうけて各組織では様々な部分での削減を迫られており、

多くの組織が活動計画や予算編成の修正に取り組んでいる。このような中で情報セキ ュリティ対策は削減の対象となる可能性が高く、今後国内の情報セキュリティ対策の 水準低下が危惧される。人的、資産的余力が無く対応が困難である状態は明らかだが、

それでも我が国の長期的な経済活動や行政活動の質を維持,向上させるために何らか の対応・施策が必須である。特に比較的余力のある地方行政による積極的な対応が求 められる。

2. 政府業務を知る人材が情報セキュリティ対策を先導する

企画・設計段階から情報セキュリティを確保するための方策を最適化する取組と一 体化して推進していく仕組みの構築は重要だが、具体的な方法についての言及が必要 である。

設計の段階から安全性を組み込むためには、業務プロセスと各省庁や組織の業務プロ セスを分析しシステムを設計しなければならない。しかし、現在の各省庁や組織は抽 象度の高い要求をもとに業者に発注する形式が多い。セキュリティを考慮したシステ ムの実現には実際の業務を管理する人物が主導しなければならないが、現状では専門 性や、人材、発注方式などの面から実現は難しいと考えられる。

この問題を解決するためには多方面からの取り組みが必要となる。セキュリティが 組み込まれた設計を考案する専門家の存在や、各政府機関との調整役、各省庁の担当 者の教育、情報システム構築業者への発注方法の見直しなどが不可欠である。情報セ キュリティに関する情勢は常に変化しているため、継続的に運用できる体制が必須で ある。特に情報セキュリティの情勢を把握・分析し各省庁の業務プロセスに基づいた システム設計や運用の戦略を先導できる人材が必須となる。これらの実現には少なか らぬ負担がかかるが、設計段階から安全性を組み込んだシステム構築が実現されれば 全体的なコスト削減に繋がると考えられる。

3. 加速する状況変化に対応する体制が必要

  近年の情報インフラストラクチャの発達により、情報セキュリティに関する情勢は 急速に変化している。情報セキュリティに関する情報は短時間で世界中に伝搬するた め、脆弱性が報告されてから攻撃手法が登場するまでの時間が従来と比べて大幅に短 縮されている。そのため、対策を実施する側も長期的な研究開発や対策の考案だけで

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はなく、短期的な脅威の分析、報告、対策の実施が必要となる。これらの作業をどの ような期間で実施するかを戦略として示さなければならない。

4. オンライン利用拡大行動計画の明確な指標が必要

オンライン利用拡大行動計画はそれぞれの指標を明確化し、それに基づいた具体的な 目標設定と評価を実施すべきである。重点的取り組みで挙げられている事項は、それ ぞれが異なる問題や課題を解決するための手段であり、個々の問題や課題が明らかに されなければならない。また、それぞれの取組に対して経済的、財務的な効果や利用 者の利便性、業務の効率の改善を目標として具体的に明記すると共に、その目標に対 する数値的達成度を評価とするべきである。

以上

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