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EMC Data Domain 導入事例 日本情報通信株式会社 様

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Academic year: 2021

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2009 年にIBM i向け

クラウドサービスを開始

 1985 年に日本 IBMと日本電信電話 (NTT)の合弁によって設立された日本 情報通信は、システム開発から基盤構 築、運用、ネットワークサービスまでトー タルにICTソリューションを提供してき た。IBM iのSI/運用サービスでも数々 の実績を持つ有力ベンダーの1社である。   その同 社がクラウドサービスに参 入 したのは 2008 年。2009 年には企 業 向けクラウド・ コンピュ ーティング・ サービスを開始。IA 系サーバーに続き、 Power Systems を基盤とする「Power Cloud i」を開始している。  Power Cloud i は、 初めはユーザー システムのクラウド化を支援するプライ ベートクラウドとしてスタートした。し かし2010 年に、提供するリソースをメ ニュー化してパブリッククラウドを追加 し、2011 年にはインフォアジャパンの ERP 製品「Infor LX」を自動車業界向 けに提供する「Power Cloud ERP」を ラインナップに加え、拡張を図ってきた。  また、クラウドに対するユーザーの多 様なニーズに対応するため各種サービス の拡充にも努めてきた。現在提供され ているサービスは図表 1の通りだが、こ のうち「BCP対応」「監視サービス」「ネッ トワークサービス」は2012年以降のサー ビスである。さらに、Power Cloud i とオ ンプレミス・システム、あるいはPower Cloud iとEDI、Power Cloud iと他の クラウドサービスとの連携機能も2012 年以降に提供が始まっている。

ユーザーの問い合わせで

Data Domainの検証を開始

  今 回のレポートは、 これらのサービ スのうち、 バックアップに関する同 社 の取り組みである。同社は現在、IBM i データのバックアップとリモートサイト へのレプリケーションを EMC ジャパン の「Data Domain」で行う取り組みを 進めている。Data Domain は、IBM i とファイバーチャネルで接 続され、 圧 縮や重複排除などの機能によって高速 にバックアップ/レプリケーションでき るディスク to ディスクのストレージ装 置である。  Data Domain に着 目したきっかけ は、あるユーザーからの「日本情報通 信が Data Domain でリモートバック アップ・サービスをやるのなら利用する が、予定はあるか」という問い合わせ だった。「そのお客様は、首都圏のデー タセンターへハウジングしている IBM i

先進

事例

 

本情報通信

株式会社

● 横浜と大阪のデータセンターを利用し、Data Domainのバックアップ/レプリケーションを検証

● 高いデータ圧縮率や重複排除機能などにより高いパフォーマンスを実証

● テープバックアップを超えるメリットとパフォーマンスを高く評価し、全面導入

本  社:東京都中央区 設  立:1985年 資 本 金:40億円 売 上 高:404億円(2012年度、連結) 従業員数:990名(2013年4月、連結) 事業内容:システム・インテグレーション事      業、基盤構築、システム運用・保      守、ネットワークサービス http://www.niandc.co.jp/ COMPANY PROFILE

IBM iのクラウドサービス用に

Data Domainのバックアップ性能を多角的に検証 

日本情報通信

株式会社

POINT

重複排除などの機能により、高パフォーマンスを確認。ノウハウも獲得

製 造 流通・販売 IT・通信 サービス 金融・保険 運輸・物流 建設・不動産 公共・教育 医療・福祉 その他

佐藤 壮介氏

デリバリ本部 インテグレーションサーバー テクノロジーセンター 担当課長

(2)

ご要望を持っておられました」と日本 情報通信の佐藤壮介氏(デリバリ本部 i ソリューション部 インテグレーション サーバー テクノロジーセンター担当課 長 ) は振り返る。2010 年 秋のことで ある。そこで、EMC ジャパンに問い合 わせ、「Data Domain の導 入 支 援や検 証サポートを受けるなら EMC 代理店の ノックスが一番」と紹介され、同社の 協力を得て検証に入った。  以下は、佐藤氏が試みた検証結果の 一部である。

9 種類のテストで

バックアップ状況を検証

  検 証 環 境は、Power 740(4 コア、 3.7GHz) と Data Domain 690 を 2 本のファイバーチャネル(FC) で接 続し、1 つの FC ポートに 2 つのライ ブラリを割り当て( 計 4 つのライブラ リ )、 それぞれのライブラリに各 10 個 の仮 想テープライブラリ(VTL) を設 定した。Data Domain 690 は、Xeon 2.66GHz、 メモリ 16GB、 ディスク 465.76GB(SATA) のスペックであ る。検証では、Power 740 上の 2 区画 (HOST2 と A 区画)のデータを対象と した(図表 2)。  テストケース 1では、A 区画の全デー タをバックアップした。10GB のデータ サイズで 26 分 20 秒という処理時間で ある。転送レートは秒 6.5MB(図表 3)。  テストケース 2は、 テストケース 1 でバックアップした 10GB のデータを、 別の FC ポートにつながる仮想テープラ イブラリへ複製した結果である。所要 時間は 1 分 23 秒(図表 4)。  テストケース 3は、テストケース 1 の バックアップデータを、今度は同じ FC ポート内の仮 想テープライブラリへ複 製した結 果である。 こちらは別ポート のライブラリへの複製よりも速く、1 分 13 秒で終了した(図表 5)。  テストケース 4は、HOST2 区 画の 黄色の項目は2012年以降にスタートしたサービス 提供サービス Power Platformリソースデリバリーサービス 技術支援サービス システムヘルスチェックサービス 環境移行サービス BCP対応サービス 運用サービス 監視サービス ネットワークサービス 項目 Power Systems利用 テープライブラリ利用 サービスデスク Q&A対応サービスj 障害対応 OSバージョン・リリースアップ PTF適用サービス 月次定例会 エラーログ・チェック パフォーマンス・モニター レポートサービス ハードウェアの買い取り 機器の移設 移行計画 移行支援 ミラーライト利用 ミラーソフト利用 リモートバックアップ テープ交換 業務オペレーション Ping監視 メッセージ監視 ジョブ監視 クラウドコネクトサービス 端末認証サービス 420GBをバックアップした結果である。 420GB は、HOST2 区 画の物 理ディ スクを、他の 4 つの LPAR 区画が仮想 SCSI 経由で各 105GB ずつ利用する設 定とした。  「災害時の復元を想定した場合、区 画ごとに OS やデータを復元するよりも 区画全体のディスクイメージを復元し たほうが速いので、 物 理ディスクを制 御する HOST 区画上で仮想ディスクを 丸ごとバックアップしたらどうなるか検 証しました」と佐藤氏は狙いを説明す る。結果は 43 分 50 秒。転送レートは 秒 163.5MB だった(図表 6)。  テストケース 5は、 テストケース 4 の 420GB をまとめてバックアップする のではなく、105GB ずつ平 行に処 理 し(多重度 4)、4 つのライブラリに書 き込んだ時の結果である。この方法で は転送レートが約 1.5 倍高速となり(秒

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先進

事例

 

本情報通信

株式会社

240.4MB)、29 分 49 秒で終 了した。 約 30%の時間短縮である(図表 7)。  テストケース 6は、多重度を 4 から 2 に下げ、210GB のデータを同 一の FC ポートにつながるライブラリへバック アップした結果である。処理時間は 31 分 35 秒で、多重度 4 の場合とあまり変 わらない結果となった(図表 8)。「調べ てみると Data Domain のディスク稼働 率が 90%となっていて、同じ FC ポー トのライブラリに書き込むのは効率が悪 いことが分かりました」(佐藤氏)  テストケース 7は、 多 重 度 2 のまま 異なる FC ポートの 2 つのライブラリへ バックアップした結果である。このテス トケースでは重複排除も設定した。結 果は 20 分 26 秒に短縮され(転送レー トは秒 350.8MB)、ディスクの稼働率 は 10%台に落ちた(図表 9)。  テストケース 8は、テストケース5 の 多重度 4 の条件で重複排除をかけた場 合の結果である。処理時間は15 分 45 データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 10GB 10:55:00 11:21:20 0:26:20 1,580 6.5 データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 10GB 11:55:43 11:57:06 0:01:23 83 123.4 データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 10GB 11:58:02 11:59:15 0:01:13 73 140.3 データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 420GB 12:25:28 13:09:18 0:43:50 2,630 163.5 図表 3 (テストケース 1)A区画の全データをバックアップ 図表 4 (テストケース 2)テストケース 1 のバックアップデータを、別の FC ポートにつながるライブラリへ複製 図表 5 (テストケース 3)テストケース 2 の複製データを、同じ FC ポートのライブラリへ複製 図表 6 (テストケース 4)HOST2 区画で、他の LPAR 区画の仮想ディスクデータをバックアップ 図表 2 検証環境

+

+

●IBM i

●ファイバーチャネル(FC) ●Data Domain

HOST1 HOST2 A区画 CPU ・2ポート ・4Gbps ・区画間でスイッチ Memory Disk CPU メモリ ディスク Intel Xeon 2.66GHz 16GB(667 MHz) SATA 465.76GBx16 RAID6 Power740(4コア、3.7GHz) Data Domain 690 (4スロット) + ES20 (16スロット、拡張スロット) + VTLオプション FCポートの割り当て a=2つのライブラリ b=2つのライブラリ FC ケーブル a b

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見られた。ディスクの稼働率も20%台 で収まったが、CPU の稼 働 率が 50 % 台となり、「重複排除をかけ、異なるFC ポートへ振り分けると CPU を食うこと が分かった」と佐藤氏は言う。転送レー トは秒 455.1MB で、 今 回の一 連の検 証の中では最速であった(図表10)。  テストケース 9は、テストケース 1 の 多重度 1 のまま重複排除をかけ、1 つ のライブラリへバックアップした時の結 果である。 処 理 時 間は 35 分 57 秒で、 転 送レートは秒 199.4MB だった( 図 表 11)。  以上は、日本情報通信の横浜にある データセンター内(同一サイト)で行っ た検証である。佐藤氏は、「さまざまな 検証結果から、バックアップする際に どこに注意したらいいかポイントがつか めた。Data Domain をより有効活用す るには、ある程度の経験とノウハウが 必要」と総括する。

データ圧縮効果と

レプリケーションのテスト結果

  次に、Data Domain が持つデータ 圧縮機能と重複排除機能による圧縮 効 果を検 証した。図表 12は 3 日 連 続 で計 測した結 果で、 初 日の 478.1GB は圧 縮 後に 79.1GB となり( 圧 縮 率 83.3%)、2 日目の 496.9GB は重複排 除が働いて 23.7GB に圧縮され(圧縮 率 95.2%)、3 日目はさらに重複排除 が効いて 512.1GB が 22.5GB となった (圧縮率 95.6%)。  佐藤氏は、「ここまで圧縮できるのな ら、 日 次のデータが 400GB 以 上あっ てもリモートサイトへのレプリケーショ ンは十分に現実的」と指摘する。  そこで、横浜と大阪のデータセンター 間でレプリケーションを行った検 証 結 果が図表13である。この結果を見ると、 バックアップを取りながら、バックアッ プされたデータが併 行してレプリケー ションされていることが分かる。早朝の データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 105GB 105GB 105GB 105GB 420GB 14:12:00 14:12:02 14:12:03 14:12:04 14:12:00 14:38:24 14:41:45 14:41:48 14:41:49 14:41:49 0:26:24 0:29:43 0:29:45 0:29:45 0:29:49 1,584 1,783 1,785 1,785 1,789 67.9 60.3 60.2 60.2 240.4 ディスク稼働率は90%台になった データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 210GB 210GB 420GB 15:09:56 15:09:59 15:09:56 15:41:31 15:41:33 15:41:31 0:31:35 0:31:34 0:31:35 1,895 1,783 1,895 113.5 120.6 227.0 重複排除が働き、ディスク稼働率は10%台に落ちた データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 210GB 210GB 420GB 16:18:00 16:18:02 16:18:00 16:38:24 16:38:26 16:38:26 0:20:24 0:20:24 0:20:26 1,224 1,224 1,226 175.7 175.7 350.8 図表 8 (テストケース 6)テストケース 4 を多重度 2 で、同じ FC ポートの 2 つのライブラリへバックアップ 図表 9 (テストケース 7) テストケース 4 を多重度 2 で、異なる FC ポートの 2 つのライブラリへバックアップ CPU使用率50%台、ディスク稼働率20%台になった データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 105GB 105GB 105GB 105GB 420GB 16:44:26 16:44:31 16:44:35 16:44:39 16:44:26 16:59:56 17:00:05 17:00:10 17:00:11 17:00:11 0:15:30 0:15:34 0:15:35 0:15:32 0:15:45 930 934 935 932 945 115.6 115.1 115.0 115.4 455.1 CPU稼働率20%弱、ディスク稼働率20%弱 DD側に余裕がある場合、多重度1でこの速度が限界 データサイズ 開始時間 終了時間 経過時間 秒 速度(MB/s) 420GB 17:16:51 17:52:48 0:35:57 2,157 199.4 図表10 (テストケース 8) テストケース 5 の多重度 4 のバックアップで、重複排除をかけた場合 図表11 (テストケース 9) テストケース 1 で重複排除をかけてバックアップした場合

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書き込み量(GB) 実行日 開始時刻 終了時刻 バックアップ レプリケーション 所要時間 開始時刻 終了時刻 バックアップ終了から レプリケーション終了までの 所要時間 ジョブ名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 51 46 324 46 47 496 46 57 104 161 44 44 250 9月2日 9月2日 9月3日 9月3日 9月3日 9月4日 9月4日 9月4日 9月5日 9月5日 9月5日 9月5日 9月6日 7:37 19:17 0:57 7:38 19:14 0:57 7:40 19:42 1:07 2:46 7:38 19:22 0:57 7:43 19:24 2:13 7:45 19:21 2:14 7:46 19:52 2:05 3:59 7:44 19:30 2:13 0:06 0:06 1:15 0:06 0:06 1:16 0:05 0:09 0:57 1:12 0:05 0:07 1:16 7:42 19:17 1:02 7:42 19:14 1:02 7:42 19:42 1:12 2:46 7:42 19:22 1:02 7:52 19:27 2:13 7:52 19:22 2:14 7:52 20:02 2:12 4:02 7:44 19:32 2:13 0:09 0:03 0:00 0:07 0:01 0:00 0:06 0:10 0:07 0:03 0:00 0:02 0:00 *GB未満は省略した 圧縮前(GB) 圧縮後(GB) 重複排除による圧縮効果 LZ1による圧縮効果 トータルの圧縮効果(圧縮率、%) 1日目 2日目 3日目 過去24時間のデータ 過去24時間のデータ 過去24時間のデータ 478.1 496.9 512.1 79.1 23.7 22.5 1.1× 2.7× 2.9× 5.6× 7.8× 7.9× 6.0×(83.3) 21.0×(95.2) 22.8×(95.6)

先進

事例

 

本情報通信

株式会社

51GB のデータ(ジョブ 1)で、バック アップ開始からレプリケーション終了ま で 9 分、夕刻の 46GB で 3 分(ジョブ 2)、夜間バッチの 324GB になるとバッ クアップ終了と同時にレプリケーション も終了している(ジョブ 3)。

テープバックアップから

切り替えるユーザーも続く

 日本情報通信では、この検証結果を 踏まえて Data Domain の導入を決定。 2012 年に 4 台のエントリーモデルを導 入し、 さらに 4 台を 2013 年に購 入。 現在、新たに4台の追加を検討中である。 また、これまでテープバックアップの運 用サービスを利用してきたユーザーのう ち 6 社が、Data Domain によるバック アップへ切り替え、そのうち数社が大 阪のデータセンターへのレプリケーショ ンを採用しているという。「今後この流 れは加速する」と佐藤氏は言う。  佐藤氏は Data Domain の IBM i ユー

ザーにとっての長所として、「仮想テー プライブラリとまったく同じ操 作 性 」 を挙げる。「SAVLIB コマンドを使いな がら実 際はストレージへ書き込まれ、 圧 縮や重 複 排 除 機 能が働いて高 速に バックアップやレプリケーションが可能 です。非常に扱いやすい製品」と評価 する。しかもテープバックアップでは得 られない数々のメリットがあると、次の ように語る。 「テープバックアップの場合、テープの 装填ミスやメディアの障害、バーコード が読めないなど問題が生じる可能性が あり、さらに復元に時間がかかるといっ た難点があります。Data Domain なら バックアップを自動化でき高速の復元 も可能で、しかもテープバックアップよ りもコストを抑えられるというメリット があります。当社では今後、物理テー プから Data Domain によるバックアッ プへ切り替えていく方針です」

 

図表12 Data Domain の圧縮効果の検証 図表13 横浜から大阪へのデータセンター間のレプリケーション検証結果

参照

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ここでは 2016 年(平成 28 年)3