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富山県農林水産総合技術センター 水産研究所年報

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Academic year: 2021

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ISSN 2185-114X

令和元年度

富山県農林水産総合技術センター 水産研究所年報

令和 2 年 12 月

富山県農林水産総合技術センター

水産研究所

(2)

水 産 研 究 所 年 報 目 次

Ⅰ 総括

1.沿革 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 1 2.位置・交通 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 1 (1)位置 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 1 (2)交通 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 1 3.土地・建物・調査船等 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 1 (1)土地 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 1 (2)建造物 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 1 (3)調査船 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 2 (4)主要研究備品 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 2 4.組織と業務内容 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 4 5.職員の現員数 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 5 6.職員一覧と担当業務 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 6 7.決算 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 9 (1)歳入 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 9 (2)歳出 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 10

Ⅱ 調査研究事業実績の概要

1.海洋資源課 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 11 2.栽培・深層水課 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 60 3.内水面課 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 101 4.調査船の運航実績 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 135

Ⅲ 技術指導

1.技術指導・依頼相談 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 137 2.研修会・講習会の開催等 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 137 3.研修生等の受入 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 137 (1)水産実習研修生 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 137 (2)インターンシップ実習生 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 137 (3)滑川高校海洋科「試験研究実習」 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 137 (4)高岡高校探求科学科「家庭科班視察」⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 138 (5)中堅教員水産体験研修会 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 138 (6)滑川市内小学生体験学習 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 138

Ⅳ 研究成果の発表・投稿論文等

1.研究発表会 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 138 2.学会・講演会発表 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 139 3.科学技術会議研究発表 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 141 4.投稿論文等 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 141 5.特許 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 143 6.受賞等 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 143 7.夏休み子供科学研究室の開催 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 143 8.きらめきエンジニア事業の実施 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 143

Ⅴ 広報等啓発

1.出版物 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 144 2.新聞掲載・報道 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 144

Ⅵ 技術研修

1.職員の技術派遣研修 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 146 2.客員研究員の招聘 ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ ⋯ 146

(3)

Ⅰ 総 括

(4)

1.沿 革

昭和 16 年 4 月 富山県水産講習所(明治 33 年 2 月創立)が改組され,試験部が独立して富山県水産試験場 となる(滑川市高月)

昭和 51 年 4 月 滑川市高塚に本館が完成し移転(昭和 46 年 4 月の用地買収後,飼育施設等を新設) 昭和 55 年 3 月 漁業指導調査船立山丸(156,38 トン ディーゼル 1,000PS)が竣工

昭和 59 年 4 月から滑川漁港が定繋港となる

昭和 58 年 10 月 食品研究所の設立に伴い,利用増殖課を水産増殖課に改める (庶務課,漁業資源課,水産増殖課)

昭和 62 年 2 月 魚類隔離飼育棟を増築

昭和 63 年 3 月 漁場環境調査船の代船 栽培漁業調査船 はやつき(19 トン ディーゼル 600PS)が竣工 平成 2 年 11 月 水産試験場創立 50 年記念式典を挙行

平成 3 年 8 月 淡水取水施設完成(地下水取水能力 90m/時) 平成 4 年 4 月 庶務課を総務課に改める

平成 4 年 9 月 海水取水施設を漁港ルートで更新(表層海水取水能力 150m/時) 平成 6 年 10 月 水産増殖課を栽培・深層水課と内水面課に分ける

平成 7 年 3 月 深層水利用研究施設完成(海洋深層水取水能力 3,000m/日) 平成 10 年 3 月 サクラマス卵管理棟を増築

平成 10 年 10 月 漁業指導調査船の代船 漁業調査船立山丸(160 トン ディーゼル 1,500PS)が竣工 平成 11 年 3 月 船舶職員室を増築

平成 11 年 4 月 深層水氷実験室を新設(食品研究所より所属替え)

平成 20 年 4 月 県の機構改革に伴い,農業技術センター,食品研究所,林業技術センター及び水産試験 場を統合し,農林水産総合技術センターが設置され、農林水産総合技術センター水産研 究所となる(農林水産総合技術センターは,企画管理部,農業研究所,園芸研究所,畜産 研究所,食品研究所,森林研究所,木材研究所及び水産研究所をもって構成)

平成 25 年 3 月 屋外実験池を解体・撤去し,跡地に屋内飼育棟を建設

平成 26 年 3 月 屋内飼育棟及び上屋実験池を解体・撤去し,跡地に屋外飼育池(一部上屋付 10 面)を建設 平成 29 年 3 月

令和元年 8 月

本館の耐震補強工事完成

キジハタ・アカムツ種苗生産施設完成

2.位置・交通 (1)位置

〒936-8536 滑川市高塚364

TEL:076-475-0036 FAX:076-475-8116 URL:http://www.pref.toyama.jp/branches/1661/index.html

(2)交通

◇あいの風とやま鉄道 滑川駅から徒歩 15 分(車 5 分) ◇北陸高速自動車道滑川インターチェンジから車 15 分 ◇富山空港から(北陸高速自動車道経由)車 40 分

3.土地・建造物・調査船等 (1)土地

28,940.39m

(2)建造物

本館(鉄筋コンクリート造2階) 延べ面積 1,339m 魚類隔離飼育棟(鉄骨造) 233m 船舶職員室(鉄骨造) 80m 低温飼育棟(鉄骨造) 556m 漁具倉庫(コンクリートブロック) 206m サクラマス飼育棟(鉄骨造) 390m 漁具器材倉庫(鉄骨造) 233m サクラマス卵管理棟(鉄骨造) 106m 車庫・一般倉庫(コンクリートブロック) 135m 深層水機械棟(鉄骨造) 106m

その他 98m 深層水氷実験室(鉄骨造) 50m

キジハタ・アカムツ種苗生産施設 732m 屋内飼育棟(鉄骨造) 576m 屋外飼育池(10 面 一部上屋付) 90m

− 1 −

(5)

(3)調査船

〔漁業調査船 立山丸〕

建造:平成 10 年 10 月

船体:総トン数 160 トン 全長 40.51m 幅 7.0m 深さ 3.0m

速力・航続距離:最大速力 14.55 ノット 航海速力 13 ノット 航続距離約 3,700 海里 定員:15 人(乗組員 13 人 調査員 2 人)

主機関:4 サイクルディーゼルエンジン 1,500PS/750rpm,4 翼可変ピッチプロペラ

主な業務:海洋観測,プランクトン・卵稚仔採集,採水・採泥調査,ホタルイカ・ベニズワイ採集調査 いかつり試験操業,底性生物分布調査

〔栽培漁業調査船 はやつき〕

建造:昭和 63 年 3 月

船体:総トン数 19 トン 全長 20.45m 幅 4.08m 深さ 1.44m

速力・航続距離:最大速力 14.4 ノット 航海速力 13.1 ノット 航続距離約 350 海里 定員:10 人(乗組員 4 人 調査員 6 人)

主機関:高速ディーゼルエンジン 600PS/1,850rpm,3 翼可変ピッチプロペラ 主な業務:海洋観測,プランクトン・卵稚仔採集,採水・採泥調査,種苗放流調査

(4)主要研究備品

品 目 型 式 数量 単価(円) 金額(円) 購入年月日 低温飼育水槽 FRP製,10 トン 2 1,596,500 3,193,000 平成 5 年 3 月 31 日 調温装置付き

活魚輸送タンク

FRP製

ヤンマーディーゼル 1 1,328,700 1,328,700 平成 8 年 2 月 29 日 生物顕微鏡 ニコン 1 1,270,000 1,270,000 昭和 51 年 10 月 15 日

落射式蛍光顕微鏡 日本光学

YF-EF 1 1,012,000 1,012,000 昭和 54 年 3 月 10 日 落射式蛍光顕微鏡 オリンパス 1 2,673,880 2,673,880 平成 2 年 3 月 23 日

生物顕微鏡 オリンパス 1 2,814,000 2,814,000 平成 11 年 3 月 31 日 実体顕微鏡 オリンパス 1 1,499,000 1,499,000 昭和 63 年 3 月 16 日 実体顕微鏡 ニコン 1 1,234,970 1,234,970 平成 5 年 3 月 31 日 ハイスコープシステム ハイロックス 1 1,993,050 1,993,050 平成 5 年 3 月 31 日

海中係留式 流向流速連続記録計

アレック電子

ACM-8M 4 1,863,750 7,455,000 平成 10 年 7 月 31 日 水温塩分自動連続

測定装置

アレック電子 センサーゾンデ AST-500

船上ユニット P-1000

1 1,951,850 1,951,850 平成 9 年 3 月 3 日 クロロフィル水温濁度

連続測定装置 アレック電子 1 1,995,000 1,995,000 平成 9 年 7 月 8 日 海中係留式

流向流速連続記録計

アレック電子

ACM-8M 1 1,649,970 1,649,970 平成 10 年 3 月 12 日 深海用

ビデオカメラ装置

キューアイ 耐圧 1,000m 画像解析装置付き

1 19,677,000 19,677,000 平成 10 年 9 月 30 日

浅海用水中テレビ カメラ装置

耐圧 100m モニター・ビデオデッキ付き

発電機付き

1 3,129,000 3,129,000 平成 10 年 9 月 30 日 水中垂下式クロロフィル

自動測定装置

アレック電子

ACL200-DK 1 2,721,600 2,721,600 平成 10 年 7 月 31 日

サリノメーター ギルドライン

オートサル 8400B 1 5,565,000 5,565,000 平成 10 年 9 月 30 日 高速冷却遠心分離機 クボタ KR-180B 1 1,260,000 1,260,000 昭和 53 年 6 月 5 日

− 2 −

(6)

品 目 型 式 数量 単価(円) 金額(円) 購入年月日 フレンチプレス 油圧プレス,プレッサーセル 1 1,480,000 1,480,000 昭和 60 年 7 月 25 日 水中切離し装置 キューアイ 1 1,957,000 1,957,000 平成 9 年 3 月 21 日

水中切離し装置 キューアイ

切離し部 5 台 1 8,190,000 8,190,000 平成 10 年 9 月 30 日 自動いかつり漁労装置

(立山丸機付き)

制御装置等 1 式

自動つり機 12 台 1 9,817,500 9,817,500 平成 10 年 8 月 31 日 自動曳網装置付き

ワープネット式 トロールウインチ

(立山丸機付き)

ニチモウ 1 37,000,000 37,000,000 平成 10 年 7 月 29 日

高速冷却遠心機 日立 1 2,360,000 2,360,000 昭和 62 年 2 月 7 日 自動分光光度計 島津 UV-260 1 2,330,000 2,330,000 昭和 60 年 3 月 30 日 分光蛍光光度計 島津 RF-5300PC

データ処理装置付き 1 1,987,900 1,987,900 平成 8 年 3 月 29 日 原子吸光分析装置 日本ジャーレルアッシュ

AA-890 1 4,944,000 4,944,000 平成 3 年 11 月 2 日 マイクロプレート

リーダー テカン 1 2,410,200 2,410,200 平成 7 年 12 月 22 日 誘導起電式塩分計 YEOKAL

MODEL 601MKⅢ 1 1,800,000 1,800,000 昭和 63 年 3 月 4 日 海洋構造観測解析装置

(立山丸機付き)

シーバード

SBE911Plus 1 20,464,500 20,464,500 平成 10 年 8 月 31 日 全自動回転式

ミクロトーム

ライカ

RM2155 1 2,464,000 2,464,000 平成 10年 11月27日 ホタルイカ採集試験用

表中層トロール網漁具

ニチモウ

(立山丸仕様) 1 9,187,500 9.187,500 平成 10 年 9 月 30 日 栄養塩分析装置

分析部

サヌキ工業

FI-5000 1 6,331,500 6,331,500 平成 13 年 3 月 23 日 栄養塩分析装置

解析部

サヌキ工業

FI-5000 1 6,898,500 6,898,500 平成 13 年 11 月 28 日 スミス・マッキンタイヤ

ー採泥器

離合社

No.5144-BH 1 777,000 777,000 平成 23 年 7 月 28 日 メディカルフリーザー 三洋電機

MDF-137 1 173,250 173,250 平成 23 年 8 月 10 日

オートクレーブ 平山製作所

HG-50 1 388,500 388,500 平成 23 年 10 月 18 日

色度・濁度計 日本電色

WA6000 1 828,954 828,954 平成 23 年 10 月 21 日

超低温フリーザー 三洋電機

MDF-U384 1 730,800 730,800 平成 23 年 11 月 7 日 微量高速冷却遠心機 トミー精工

MX-305 1 914,550 914,550 平成 23 年 11 月 21 日 バイオメディカル

フリーザー

三洋電機

MDF-437 1 249,900 249,900 平成 23 年 10 月 28 日 小型メモリー

水温塩分計

JFE アドバンテック

COMPACT-CT 1 361,200 361,200 平成 23 年 11 月 1 日 インキュベーター

(冷凍機付)

日立アプライアンス

CRB-32A 1 315,000 315,000 平成 23 年 11 月 21 日 インキュベーター

(冷凍機付)

三洋電機

MIR-254 1 448,350 448,350 平成 23 年 11 月 24 日

− 3 −

(7)

品 目 型 式 数量 単価(円) 金額(円) 購入年月日 小型メモリー

水温塩分計

JFE アドバンテック

COMPACT-CT 1 361,200 361,200 平成 23 年 12 月 13 日

pHメーター 堀場製作所

FS-72S 1 207,900 207,900 平成 24 年 3 月 6 日 小型メモリー

水温・塩分・深度計

JFE アドバンテック

COMPACT-CTD Lite 1 619,500 619,500 平成 24 年 3 月 23 日 紫外線殺菌浄化装置 千代田工販(株)

フロンライザFDL-2 1 1,458,000 1,458,000 平成 28 年 3 月 24 日 多項目CTDセンサー JFE アドバンテック

RINKO-Profiler 1 1,663,200 1,663,200 平成 28 年 7 月 22 日

演色照度計 ケニス

CL-70F 1 243,000 243,000 平成 29 年 8 月 24 日

自動給餌器 中部海洋開発

DF-160B0 3 116,640 349,920 平成 29 年 9 月 4 日

顕微鏡 ニコン

LZ745K 1 257,904 257,904 平成 29 年 9 月 7 日

顕微鏡カメラ ニコン

D5600K FS3 1 172,584 172,584 平成 29 年 9 月 13 日

投げ込み式クーラー アース

TKC-400 1 349,920 349,920 平成 29 年 9 月 14 日

自動給餌器 中部海洋開発

DF-220B0 3 140,940 422,820 平成 29 年 9 月 19 日 フレキシブルLED照明 ケニス

KL-1600LED-B 1 131,760 131,760 平成 29 年 9 月 20 日 紫外線殺菌浄化装置 千代田工販(株)

フロンライザFDL-2 1 1,458,000 1,458,000 平成 29 年 10 月 24 日 紫外線殺菌浄化装置 千代田工販(株)

フロンライザFDL-2 1 1,458,000 1,458,000 平成 31 年 2 月 15 日

万能投影機 ニコン卓上万能投影機

V-12BSC 1 1,499,040 1,499,040 令和元年 7 月 19 日 トータルガス圧計 OxyGuard社

Polaris-TGP型 1 247,860 247,860 令和元年 8 月 19 日 実態顕微鏡 高倍率ズーム式実態顕微鏡 ケニス 1 162,518 162,518 令和元年 9 月 6 日 水中ドローン (株) Youcan Robotics Japan

BW Space Pro 4K 1 165,000 165,000 令和元年 10 月 16 日 FRP搬送活魚水槽 アース 2 408,100 816,200 令和 2 年 1 月 24 日

4.組織と業務内容

海洋資源課

漁業調査船 立山丸

漁況海況情報の収集・資源管理技術開発・資源生態研究

所 長

栽培・深層水課

栽培漁業調査船 はやつき

栽培資源培養技術開発・深層水水産利用研究・漁場環境調査

内水面課

内水面漁業資源増養殖技術開発・資源生態研究・魚病研究

− 4 −

(8)

5.職員の現員数

(令和 2 年 3 月 31 日現在)

職 名

所 長

課 長

副 主 幹

副 主 幹 研 究 員

係 長

上 席 専 門 員

主 任

主 任 研 究 員

主 任 専 門 員

研 究 員

技 師

技 能 主 任

嘱 託 職

員 計 備考

組 織

所 長 1 1

副所長 0

海洋資源課 1 1 1 1 3 7

立山丸 2 1 2 2 3 1 2 13

栽培・深層水課 (1) 1 3 1 5 (1) は 所 長事務取扱

はやつき 2 1 3

内水面課 1 2 1 4

計 1 2 5 1 1 1 2 9 3 3 3 1 2 33

− 5 −

(9)

6.職員一覧と担当業務

職 名 氏 名 分 担 業 務 摘 要

所 長 (栽培・深層水課長

事務取扱)

田 子 泰 彦 水産研究所の総括 農学博士

副 所 長 海洋資源課

海洋資源課長 辻 本 良

海洋資源課の総括

所内事務の総合調整、予算編成、公有財産管理 関係機関との連絡調整、車両の管理

各種調査の照会・回答事務 立山丸の運航調整

編集委員会業務

副主幹 諏 坂 和 英 会計・決算、物品購入、職員の諸届、給与事務 文書収発・管理、庶務一般

副主幹研究員 瀬 戸 陽 一

生物情報収集調査及び漁海況情報調査 スルメイカ資源生態調査研究

水産情報ネットワ-クシステムの運営 マイワシ資源生態調査研究

図書委員会業務

理学博士

上席専門員 野 沢 理 哉

海洋観測調査(委託)

スルメイカ調査(委託)、大型クラゲ洋上目視調査 立山丸のドック工事事務

主任研究員 大 場 隆 史

クロマグロ資源調査

太平洋クロマグロ漁獲抑制対策 ホタルイカの資源生態調査研究 富山湾の深海魚調査研究

水産科学 博士

主任研究員 中 島 一 歩

資源管理の推進調査(シロエビ・ベニズワイガニ・バ イ類)

深層水利用によるベニズワイガニの生態学的研究 漁業資源評価調査(ベニズワイガニ資源生態調査) キジハタ・アカムツの飼育補助

編集委員会業務

主任研究員 小 塚 晃

海洋観測、海況情報、急潮情報 ブリ資源調査

漁業資源評価調査(卵稚仔分布調査) 水産研究所ホームページの更新 (立山丸)

副主幹・船長 島 倉 清 弘 船長業務・船舶保守管理(総括)

副主幹・機関長 日 又 伸 夫 機関長業務・機関設備の保守管理(総括)

− 6 −

(10)

主任専門員 石 浦 光 英 通信長の業務

無線設備・海洋観測設備の保守管理 主 任 水 林 伸 夫 一等航海士の業務・船内の安全衛生管理 係 長 金 谷 文 樹 一等機関士の業務・機関系統の管理 技 師 福 井 一 樹 甲板員の業務

技 師 新 鞍 利 温 甲板員の業務 技 師 九 澤 真 司 甲板員の業務 嘱 託 八ツ橋 佳太 甲板員の業務 嘱 託 慶 伊 翔 甲板員の業務 主任専門員 森 田 満 機関員の業務

主 任 堀 大 志 機関員の業務 技能主任 石 川 辰 巳 司厨員の業務

栽培・深層水課 栽培・深層水課長

(所長) 田 子 泰 彦

栽培・深層水課の総括 はやつきの運航調整 編集委員会業務

副主幹研究員 松 村 航

有用磯根資源の調査研究 魚津造成漁場調査

浅海増養殖技術(海藻・貝類)の指導 特枠研究(ガゴメコンブ養殖)

水産学博士

主任研究員 福 西 悠 一

アカムツの種苗生産技術開発研究 アカムツの放流魚の追跡調査 水産研究所ホームページの更新 キジハタ・アカムツの新施設整備業務 図書委員会業務

農学博士

主任研究員 飯野 浩太郎

栽培漁業対象種放流効果等調査

魚介類飼育施設の維持管理(深層水関連施設) 定置漁場監視調査

はやつきの保守管理 編集委員会業務

主任研究員 町 敬 介

キジハタの種苗生産技術開発研究

魚介類飼育施設の維持管理(表層水関連施設) 海面増養殖技術(魚類)の指導

キジハタ・アカムツの新施設整備業務 図書委員会業務

− 7 −

(11)

研 究 員 藤 島 陽 平

富山湾漁場環境調査

地先海域の環境調査(委託)、依頼水質分析 特枠研究(底質環境)

キジハタ・アカムツの飼育補助 (はやつき)

副主幹・船長 飯 澤 光 浩 船長業務、船舶保守管理、はやつき代船基本設計 副主幹 澤 井 一 彦 甲板員の業務、司厨業務

主任専門員 西 浦 富 幸 機関長業務、機関設備、観測機器類の保全

内水面課

職 名 氏 名 分 担 業 務 摘 要

内水面課長 村 木 誠 一

内水面課の総括

サクラマス国際漁業資源評価調査 魚類防疫員業務

編集委員会業務 公有財産の管理 車両の管理

主任研究員 浦 邉 清 治

サクラマスの親魚養成 サクラマス幼稚魚育成 淡水取水施設の維持管理 編集委員会業務

主任研究員 野 村 幸 司

サクラマスの増殖調査研究(親魚放流・幼魚育成) サクラマス発眼卵放流

サケ増殖調査研究、アユ資源生態調査研究 図書委員会業務

研 究 員 竹 澤 野 葉

魚病対策調査

アユ遺伝学的調査研究

サクラマス純系魚の特性調査研究 魚類防疫員業務

内水面増養殖技術指導

− 8 −

(12)

7.決  算(令和元年度)

(1) 歳  入

科     目 決算額

(千円) 摘   要

国庫支出金 710

 国庫補助金 710

  農林水産業国庫補助金 710

   水産研究所費 710

    魚病対策費 210

    内水面増殖調査研究費 500

    

諸収入 29,706

 受託事業収入 29,668

  水産研究所受託事業 29,668

   水産研究所受託事業 29,668

    漁業資源評価調査費 12,460 水産研究・教育機構

    栽培漁業開発試験費 450 魚津市

    富山湾漁場環境調査費 1,432

    深層水有効利用研究費 11,232 水産研究・教育機構

    内水面増殖調査費 2,218 水産研究・教育機構

    海洋環境広域連携調査費 1,876 漁業情報サービスセンター

 雑入 38

  雑入 38

   納付金 34

    一般財源事業 34 雇用保険料事業主立替分

   雑入 4

    一般財源事業 4 行政財産使用許可分電気料・漁船保険戻金

使用料及び手数料 2

 使用料 2

  その他使用料 2

   その他使用料 2

    一般財源事業 2 行政財産使用料

合     計 30,418

− 9 −

(13)

(2) 歳  出

科     目 決算額

(千円) 摘   要

農林水産業費 154,957

 水産業費 154,219

  水産研究所費 154,219

   水産研究所費 4,434

   漁業調査船経常費 3,598

   漁業調査船維持修繕費 51,832

   漁業資源評価調査費 12,460

   栽培漁業調査船経常費 928

   栽培漁業調査船維持修繕費 4,838

   栽培漁業開発試験費 3,339

   富山湾漁場環境調査費 4,276

   魚病対策費 420

   深層水有効利用研究費 46,094

   資源管理型漁業推進調査研究費 9,588

   内水面増殖調査研究費 10,535

   海洋環境広域連携調査費 1,877

 農業費 738

  農業総務費 738

   農政企画費 792 特枠

経 常 経 費 計 154,957

総務費 1,253

 総務管理費 1,253

  人事管理費 314

   派遣研修費 250

   人事事務費 64

  財産管理費 939

   庁舎維持管理費 487 建物等指定修繕

衛生費 148

 公害防止費 148

  公害防止対策費 148

   公共用水域水質保全対策推進費 148

農林水産業費 1,791

 水産業費 1,791

  水産業総務費 600

   給与費 600

  水産業振興費 1,191

    資源管理・漁業経営安定対策推進事業費 1,191

商工費 120

 工鉱業費 120

  工鉱業総務費 120

   科学技術振興対策費 120

本庁配当経費計 3,312

合     計 158,269

− 10 −

(14)

Ⅱ 調査研究事業実績の概要

1.海洋資源課

1.1 新漁業管理制度推進情報提供事業 1.1.1 沿岸定線海洋観測

1.1.2 沿岸漁況収集

1.1.3 漁況海況情報の提供

1.1.3.1 ブリの漁況予報および情報提供

1.1.3.2 ホタルイカの漁況予報および情報提供 1.1.3.3 スルメイカの漁況予報および情報提供

1.2 資源評価調査事業 1.2.1 資源評価基礎調査 1.2.2 魚卵稚仔分布調査

1.2.3 スルメイカ資源生態調査 1.2.4 ベニズワイガニ資源生態調査 1.2.5 日本周辺クロマグロ調査 1.2.6 マイワシ分布生態調査

1.3 資源管理効果モニタリング調査 1.3.1 ベニズワイガニ調査

1.3.2 バイ類調査 1.3.3 シロエビ調査 1.4 大型クラゲ対策調査

1.5 ブリ回遊経路解明調査事業 1.6 クロマグロ資源管理対策事業

1.7 富山湾の深海魚に関する調査研究事業

(15)

1.1 新漁業管理制度推進情報提供事業

1.1.1 沿岸定線海洋観測

【目 的】

沿岸定線(ニ-7線)の海洋観測調査を行い,海況 の状況を詳細に把握し,海況変動の規則性を明らかに するために必要な資料を得る。

【方 法】

沿岸定線海洋観測調査は,調査船立山丸を用いて,

魚卵稚仔分布調査等の他事業と共同で沿岸定線(ニ-

7線,図1)において実施した(表1)。調査は,26 定点において,水温,塩分,水色,透明度および海象 を観測項目として行った。水温および塩分の測定は,

原則として水深 500mまで,CTD を用いて実施した。た だし,表層水温は棒状水温計で測定し,表層塩分は試 水を持ち帰りサリノメーターで測定した。

図1 沿岸定線(ニ-7線)

小塚 晃

表1 令和元年度の沿岸定線海洋観測調査実施状況

調査実 施月日

調査項目

調査 点数

備 考

(平成 31 年)

4 月期 5 月期

4/3~4 4/24~25

水温・塩分・PL

17 26

卵稚仔

(令和元年)

6 月期 7 月期 8 月期 9 月期 10 月期 11 月期 12 月期

5/30~31 6/26~27 8/1~2 8/27~28 9/25~26 10/30~31

12/6~7

水温・塩分 水温・塩分・クラゲ

水温・塩分・PL・クラゲ

水温・塩分

26 26 26 17 26 26 17

県単 クラゲ 海洋観測 卵稚仔

海洋観測

(令和 2 年)

1 月期 2 月期 3 月期

1/6~7 1/28~29

3/3~4

水温・塩分 水温・塩分 水温・塩分・PL

26 17 26

県単 県単 卵稚仔 PL: 卵稚仔プランクトン採集

卵稚仔: 資源評価調査委託事業による卵稚仔分布調査 海洋観測: 資源評価調査委託事業による海洋観測調査

クラゲ: 大型クラゲ出現調査及び情報提供委託事業による大型クラゲ目視調査

【結果の概要】

令 和 元 年度 の 富 山 湾 内 17 定 点 平 均 水 温

(0m,50m,100m,200m 層)および各層の平年差を図 2,

図 3 に示した。

調査結果は,観測終了後速やかに国立研究開発法人 水産研究・教育機構 日本海区水産研究所および関係 機関に送付した。また,富山湾漁況海況概報に調査結 果の概要を記載した。調査結果は,磁気媒体に記録し た。

− 11 −

(16)

【調査研究結果登載印刷物等】

日本海漁場海況速報:平成 31 年 4 月,令和元年 5~12 月,令和 2 年 2,3 月(合計 11 報),国立研究開 発法人 水産研究・教育機構 日本海区水産研

究所.

富山湾漁況海況概報:平成 31 年 4 月,令和元年 5 月~

令和 2 年 3 月(合計 12 報),富山県農林水産総合 技術センター水産研究所.

図 2 令和元年度における富山湾周辺 17 定点平均水温の推移

図 3 令和元年度における富山湾周辺 17 定点平均水温の平年差の推移 平年値は過去 30 年の平均値

− 12 −

(17)

− 13 −

(18)

− 14 −

(19)

− 15 −

(20)

− 16 −

(21)

− 17 −

(22)

− 18 −

(23)

− 19 −

(24)

− 20 −

(25)

− 21 −

(26)

− 22 −

(27)

− 23 −

(28)

− 24 −

(29)

− 25 −

(30)

− 26 −

(31)

1.2.2 魚卵稚仔分布調査

小塚 晃

【目 的】

多獲性浮魚類であるマアジ,マサバ,イワシ類,スル メイカ等の日本海における卵・稚仔の分布状況や出現量 を把握し,経年的な情報の蓄積からこれら浮魚類の資源 変動を予測するための基礎資料を得る。

【方 法】

国立研究開発法人 水産研究・教育機構の定める「海 洋観測・卵稚仔・漁場一斉・新規加入量調査指針」に基 づき調査を実施した。使用船舶,調査日程および項目等 を表 1 に示した。

【結果の概要】

調査日程および項目を表 1,卵稚仔の種類別に求めた 月別の平均個体数密度(個体数/m3)を表 2 に示した。

ホタルイカ卵は 3~6 月に出現した。カタクチイワシ

卵および稚仔は 6,10,11 月に出現した。マイワシ卵およ び稚仔は 6 月に出現した。

4~6 月におけるマイワシおよびカタクチイワシの卵 稚仔の月別採集個体数(1 調査点あたりの平均個体数,

平成 7 年,8 年の 6 月はデータなし)の経年変化を図 1 に示した。マイワシの卵稚仔は,平成 13~23 年では確 認されない年が多かったが,平成 24 年以降は個体数の 変動はあるが確認される年が多くなっている。令和元年 は 6 月に確認されたが,個体数は少なかった。カタクチ イワシ卵稚仔の個体数は,平成 22 年頃から少なめで推 移しているが,令和元年は 6 月に卵が多く確認された。

【調査結果登載印刷物等】

調査結果は国立研究開発法人 水産研究・教育機構日 本海区水産研究所に報告し,該当魚種の資源評価の基礎 資料として活用されている。

船名

(トン数) 調査実施月日 調査項目 調査

点数 合計ろ水量(m3) 備考

立山丸 (160 トン)

(平成 31 年) 2/27-28 4/3-4 4/24-25 (令和元年) 5/30-31 9/25-26 10/30-31

卵 稚 仔 プラン クト ン 採 集 お よ び 海 洋観測

19 13 19

19 19 19

393 272 415

379 395 409

改 良ノルパック ネット

表 1 調査日程および項目

− 27 −

(32)

卵 稚仔 卵 稚仔 卵 稚仔 卵 稚仔 卵 稚仔 卵 稚仔

マイワシ 0 0 0 0 0 0 0.00 0.00 0 0 0 0

カタクチイワシ 0 0 0 0 0 0 1.33 0.36 0.02 0.1 0.01 0.00

サバ類 0 0 0 0 0 0 0 0.02 0 0 0 0

ウルメイワシ 0 0 0 0 0 0 0.02 0.01 0 0 0 0

マアジ - 0 - 0 - 0 - 0.00 - 0.00 - 0

ブリ - 0 - 0 - 0 - 0 - 0 - 0

スルメイカ - 0 - 0 - 0 - 0.00 - 0 - 0.00

タチウオ 0 0 0 0 0 0 0 0 0.01 0.01 0 0.00

キュウリエソ 0.05 0.02 0.26 0.05 0.06 0.02 0.01 0.01 0.12 0.01 0.12 0.03

コノシロ 0 0 0 0 0 0 0 0.02 0 0 0 0

ニギス 0 0.01 0.01 0.00 0 0 0.00 0 0.01 0.01 0.02 0.01

ヒラメ - 0 - 0 - 0 - 0 - 0 - 0

その他魚類 0.05 0.03 0.01 0.01 0.02 0.02 0.14 0.06 0.15 0.26 0.1 0.24

ホタルイカ 0.01 - 0.02 - 0.02 - 0.01 - 0 - 0 -

ホタルイカモドキ類 - 0 - 0.00 - 0 - 0.02 - 0.03 - 0

サルパ類

11月

3月 4月 5月 6月 10月

0.43

0.00 0.02 0 2.2 13.1

表 2 魚種ごとの月別平均個体数密度(個体数/m3,令和元年)

* 「0.00」は個体数密度 0.005 未満,「0」は該当する卵稚仔なし,「-」は未計測

図 1 マイワシおよびカタクチイワシ卵稚仔の 4~6 月における 1 調査点あたりの平均採集個体 数の経年変化

− 28 −

(33)

− 29 −

(34)

− 30 −

(35)

− 31 −

(36)

− 32 −

(37)

− 33 −

(38)

− 34 −

(39)

− 35 −

(40)

− 36 −

(41)

− 37 −

(42)

− 38 −

(43)

− 39 −

(44)

1.3 資源管理効果モニタリング調査

1.3.1

ベニズワイガニ調査

【目 的】

富山県におけるベニズワイガニ(以下,ベニズワ イ)の漁獲量は長期的に減少傾向にあり,漁獲金額 も低く推移していることから,ベニズワイかごなわ 漁業について,資源管理を推進する必要がある。富 山県かにかご漁業保護組合では,平成

11

年漁期(平 成

11

9

月~平成

12年 5月)

から漁獲限度量制(800 トン以下)を導入し,自主的な資源管理に取り組ん でいる。ここでは,漁獲限度量を適正に設定するた め,ベニズワイの資源状態および漁獲実態を把握す るための調査を実施する。

【方 法】

1

漁獲統計調査

昭和

29年(1954

年)~平成

30年(2018

年)における ベニズワイの漁獲量を,「富山農林水産統計年報」(北 陸農政局統計部)によって調べた。なお,平成

13

年以前は属地統計の値を用いたが,平成

14

年以降公 表されなくなったので,平成

14

年以降は属人統計を 用いた。

また,ベニズワイの資源動向を把握するため,富 山県水産情報システムを用いて,平成

11~令和元年

の黒部・魚津,滑川および新湊地区における漁獲量 ならびに漁船の航海数(水揚日数)を集計し,

1

1

航海あたりの漁獲量(CPUE)を調べた。なお,調査 対象期間は,天候やカニの単価が比較的安定してお り,操業形態(操業間隔等)の経年差が比較的少ない

9~12

月とした。

2

漁業者報告による漁期始めの

CPUE

調査 富山湾および周辺海域における漁期始めのベニズ ワイの資源状態を把握するために,富山県かにかご 漁業保護組合に所属する漁業者に

30

かごで漁獲さ れるカニの個体数,操業位置,水深,かごの浸漬日 数等の報告を依頼した。本調査は,原則禁漁明けの 初回操業時を対象とした。

3

操業日誌調査

富山湾内におけるベニズワイの資源動向を把握す るために,富山湾内で操業する漁業者(1 経営体)

に,操業日誌(水揚日ごとの操業位置,漁獲個体数,

揚げかご数等)の記載を依頼した。

【結果の概要】

1

漁獲統計調査

富山県におけるベニズワイの漁獲量の推移を図

1

に示した。平成

30

年の漁獲量は

447

トンで,平成

29

年(460トン)からやや減少した。

1

富山県におけるベニズワイの漁獲量

平成

11~令和元年漁期の 9~12

月における

1

航海 あたりの漁獲量指数(平成

11

年の値を

100

とした相 対値。以下,漁獲量指数)を図

2

に示した。黒部・

魚津地区は,平成

24

年以降,漁獲量指数は緩やかな 増加傾向で推移している。滑川地区は,平成

24

年以 降,漁獲量指数は減少傾向で推移していたが,平成

29~令和元年はそれまでの傾向と異なり比較的高い

値で推移している。新湊地区は,平成

20

年以降,高 い水準を維持している。

2 9~12月の 1航海あたりベニズワイ漁獲量指数

(平成

11

年を

100

とした相対値)の推移

中島 一歩

− 40 −

(45)

2

漁業者報告による漁期始めの

CPUE

調査 令和元年漁期始めに富山県のかにかご漁業者

3

隻 から合計

4

連分の操業記録の報告を受けた(表

1)

。 揚げかごの位置はいずれも富山湾内であった。かご の浸漬日数は

5~7

日間であったが,本調査では浸漬 日数の違いを考慮しなかった。1 かごあたりの漁獲 個体数(以下,CPUEと呼ぶ)は

5.4~20.5

で,全体 の平均は

12.5

であった。湾内漁場における漁業者報 告による漁期始めの

CPUE

の平均値について,平成

11~令和元年の推移を図 3

に示した。

CPUE

は,変動 を伴いながら緩やかな増加傾向で推移している。

1

漁業者報告による令和元年漁期始めの

1

かご あたりのベニズワイ漁獲個体数(CPUE)

No. 入れ日 揚げ日 日数 水深 漁獲数 漁獲数

(m) (/30かご) (/1かご)

1 9月1日 9月6日 5 36- 58' 137- 17' 1,020 163 5.4 2 9月1日 9月6日 5 36- 55' 137- 16' 960 210 7.0 3 9月26日 10月3日 7 37- 9' 137- 32' 1,050 510 17.0 4 9月27日 10月3日 6 37- 7' 137- 29' 1,080 615 20.5 平均 12.5 揚げかご位置

北緯 東経

3

漁業者報告による漁期始めの

CPUE

の年変化

(湾内漁場)

3

操業日誌調査

湾内におけるかにかご漁業の月別

CPUE

(1かごあた りの甲幅

9cm

を超える雄の漁獲個体数)を図

4

に示 した。

CPUE

は,平成

26

年以降では,概ね

3~6

個体 の範囲で推移している。

4

操業日誌報告による

1

かごあたりのベニズワ イ(オス)の漁獲個体数

5

まとめ

1

航海あたりの漁獲量(図

2),漁期始めの CPUE

(図

3)および操業日誌報告による採集個体数(図 4)に,

近年減少傾向は認められない。1.2.4 ベニズワイガ ニ資源生態調査におけるベニズワイの生息密度が近 年増加傾向で推移していることや,甲幅

10~70mm

の個体が多く採集されたこと(1.2.4項の図

2および

3)も踏まえると,富山湾周辺における漁獲対象サ

イズのベニズワイの資源は概ね横這いで,小型サイ ズの漁獲資源への加入も一定水準を維持しているこ とが推測される。

【調査結果登載印刷物等】

令和元年度資源管理関係事業報告書

− 41 −

(46)

− 42 −

(47)

− 43 −

(48)

− 44 −

(49)

− 45 −

(50)

− 46 −

(51)

− 47 −

(52)

− 48 −

(53)

− 49 −

(54)

− 50 −

(55)

1.4 大型クラゲ対策調査

【目 的】

我が国周辺海域における大型クラゲの出現状況を迅 速に把握し,総合的にそれらのデータを解析して大型 クラゲの分布に関する情報を広く漁業者等に配信する ため,調査船による洋上調査を実施する。

【方 法】

1 目視調査

大型クラゲ調査実施要領に基づき,立山丸(海洋観測 調査時)およびはやつき(漁場環境調査時)を用いて目 視による大型クラゲの分布調査を行った。大型クラゲ の調査方法は,立山丸においては、調査定点における 停船時(約 15 分間)に,周囲の視認範囲(10~20m)

で確認できるクラゲの個数を数えた。また,はやつき においては,航行中に調査船のブリッジから目視観察 し,5 分間に確認されたクラゲの個数を数えた。

2 LC ネット調査

大型クラゲ調査実施要領に基づき,日本海中部海域に おいて大型クラゲを採集するためLCネットを用いて水 深 50m(ヘッドロープの位置,ただし調査点での海深に 応じて適宜変更)から海面までの斜め曳きを実施した。

【結果の概要】

1 目視調査

令和元年 8~10 月に合計 7 回の調査を実施したが,

表1のとおり大型クラゲは確認されなかった。また,

調査毎に結果を(一社)漁業情報サービスセンターに 報告するとともに,大型クラゲ情報を計 5 回発行し,

関係機関に提供した。

2 LC ネット調査

令和元年 9 月 9~13 日にかけて,11 調査点で実施し たが,表 2 のとおり大型クラゲは入網しなかった。調 査中,船上からの目視調査を実施したが,大型クラゲ は確認されなかった。また,調査結果を(一社)漁業 情報サービスセンターに報告した。

野沢 理哉

【調査結果登載印刷物等】

令和元年度大型クラゲの目撃情報,(一社)漁業情報 サービスセンター.

令和元年度大型クラゲ情報第 1~5 号,富山県農林水 産総合技術センター 水産研究所

表1 大型クラゲ目視調査実施状況 調査年月日 確認個

体数

調査海域 備考

令和 元年

8/1-2 0 富山湾~能登半島東部海域 立山丸 8/27-28 0 富山湾~佐渡南西海域 立山丸

9/4 0 富山湾内 はやつき

9/25-26 0 富山湾~佐渡南西海域 立山丸

10/7 0 富山湾内 はやつき

10/30-31 0 富山湾~佐渡南西海域 立山丸

10/31 0 富山湾内 はやつき

合計 0

表2 大型クラゲ LC ネット調査実施状況

北緯 東経

st.27 2019/9/9 18:20 38-04.49 137-20.33 60 なし

st.25 2019/9/10 0:17 38-55.16 137-20.12 59 なし

st.23 2019/9/10 6:13 39-20.32 137-49.99 60 なし

st.21 2019/9/10 12:16 40-09.84 137-49.89 61 なし

st.17 2019/9/10 18:15 41-00.12 137-50.14 59 なし

st.15 2019/9/11 0:16 41-24.97 138-20.21 60 なし

st.19 2019/9/11 6:18 40-34.96 138-20.08 60 なし

st. 7 2019/9/12 8:01 39-45.04 138-20.33 60 なし

st. 5 2019/9/12 13:47 38-55.09 138-20.13 60 なし

st. 3 2019/9/12 19:27 38-30.41 137-50.26 63 なし

st. 1 2019/9/13 1:25 37-40.14 137-50.30 63 なし

クラゲ入網 個体数 投網開始地点

投網開始時刻

地点 日付 ネット水深(m)

− 51 −

(56)

1.5 ブリ回遊経路解明調査事業

小塚 晃

【目 的】

平成27年漁期には,「ひみ寒ぶり宣言」が初め て見送られるなどブリの不漁にみまわれ,今後の 漁獲も不透明な状況にある。平成28年度に実施し たブリ資源回復調査事業により,北日本における ブリ漁獲量の急増の実態が明らかとなった。しか し,回遊の範囲が北日本,特に太平洋側に広がっ ている要因や,分布の変化が富山県の漁獲量に与 える影響については未解明であり,今後の課題と して残った。

ブリの漁獲量は,資源量,水塊構造,回遊経路,

他海域での漁獲など様々な要因によって変動する と考えられる。そのため,回遊経路を詳細に検討 するために電子タグを用いた標識放流を行い,ブ リの回遊に関する海洋環境情報を収集・解析し,

富山県におけるブリの漁獲量を左右する要因を推 定する。

【方 法】

1 電子タグ標識放流とデータ解析調査

ブリの回遊ルートや越冬場の水温環境情報を得 るため,水温,水深および照度データを記録する アーカイバルタグまたは水温と水深を記録する水 温水深ロガー(いずれもBiologging Solutions 社 製,記録間隔1分)を腹腔内に挿入して,標識放流 を行った。令和元年9月12日に北海道函館市南茅部 沖(緯度41.9度,経度141.3度)で,ブリ19尾(尾 叉長57~86㎝)に電子タグ(照度センサー付き水温 水深ロガー9尾,水温水深ロガー10尾)をつけて放 流した。

令和元年度に再捕された個体について,遊泳水 深,照度および腹腔内温度を解析した。照度デー タの解析に関しては以下のように経度の推定に用 いた。1日のうち,照度センサーが光を感知した最 も早い時刻を便宜上の日の出,最も遅い時刻を日 の入りと定義した。それぞれの時刻の中間を南中 時刻と考え,12:00からのずれを+1分あたり経度 -0.25度に換算し,東経135度に加えて経度を推定 した。個体が深く潜っている場合,日の出,日の 入り時刻が変化し経度が推定できなくなることか ら,推定した日の出,日の入り時刻に,タグごと に固有に設定する閾値深度以深を遊泳していた場

合は経度推定を行わなかった。

2 過去に再捕した電子タグデータの再解析

平成16年5月に石川県輪島沖で放流し,回収され た電子タグデータを日本海区水産研究所と再解析 した。

【結果の概要】

1 電子タグ標識放流とデータ解析調査

平成29~令和元年度に実施した電子タグ標識放 流で,合計53尾のブリに電子タグを装着した。令 和2年3月末時点での合計再捕尾数は13尾で,再捕 率は24.5%であった。データの回収については,タ グを回収できなかった個体が1尾,機器の故障でデ ータが全く回収できなかった個体が4尾で,8個体 からデータを回収することができた。

令和元年度には,平成31年4月から令和2年3月末 までに7尾が再捕された(表1)。電子タグが回収 されなかった個体が1尾,タグの故障でデータが回 収できなかった個体が2尾,データのすべてまたは 一部が回収できた個体は4尾であった。個体1810は 放流後2ヶ月で記録が途絶えていた。

表1 令和元年に再捕された個体

再捕日 再捕場所 経過

日数

状態/個 体番号

平成30年6月15日 青森県深浦町 放流

令和元年6月15日 福井県越前町 365日 未回収 令和元年6月20日 北海道岩内町 370日 故障

令和2年3月20日 石川県能登町 644日 1810 平成30年9月13日 北海道函館市南茅部 放流 平成31年4月10日 鮮魚店より報告 209日 1809 令和元年5月20日 岩手県山田町 249日 1801

令和元年9月12日 北海道函館市南茅部 放流 令和元年11月23日 青森県外ヶ浜町 72日 故障

令和元年12月6日 新潟県佐渡市 85日 1906

− 52 −

(57)

個体1809は平成30年9月13日に北海道函館市南 茅部沖で放流され,平成31年4月10日に再捕された。

再捕場所は不明で,報告した鮮魚店から三重県の 流通業者から購入したと聞き取った。

図1に月別の遊泳水深を箱ひげ図で示す。箱の中 央太線は中央値,箱の上限,下限はそれぞれ第一 四分位数,第三四分位数を表す。上(下)のひげ は,四分位点から,第一四分位数と第三四分位数 の差の1.5倍の距離以内にある最小値(最大値)で あり,ひげの外側の点は外れ値を表す。

遊泳水深の中央値をみると, 9月は50 m以浅を 泳いでいたが,10~12月は50 m以深を遊泳したこ とがわかった(図1)。1月は遊泳水深が30 mまで 浅くなったが,2~3月は再び50 m以深を遊泳し,

外れ値をみると300 m以深まで潜航することがあ った。4月には浅くなり,17 mを遊泳した。

図1 個体1809の月別遊泳水深

図2 個体1809の日の出,日の入りと推定経度 (上軸は時刻,+:日の出,×:日の入り,

下軸は経度,●:推定経度)

個体1809について,日の出,日の入りが記録さ れたときに75 m以浅にいた場合のみ経度推定を行 った(図2)。放流後11月まで東進したのち,2月に かけて西進し,2月以降は140度以西を遊泳して漁 獲された。10~12月にかけてブリが日の出,日の 入り時刻に75 m以深を遊泳した日が多く,本手法 では経度推定ができない日があった。1月に経度が 140度以東から140度以西に移動したが,千葉県房 総半島先端部は東経139.9度であり, 1月に房総半 島を超えて南下し西に進んだと考えられた。漁獲 日前日の4月9日の推定経度は東経136.5度で,三重 県志摩半島が東経136.8度,紀伊半島先端の潮岬が 東経135.8度であることから,熊野灘周辺海域で漁 獲されたと考えられる。

図3 個体1801の月別遊泳水深

図4 個体1801の日の出,日の入りと推定経度 (上軸は時刻,+:日の出,×:日の入り,

下軸は経度,●:推定経度)

− 53 −

(58)

個体1801は,平成30年9月13日に北海道函館市南 茅部沖で放流され,令和元年5月20日に岩手県山田 町で再捕された。9月から11月までは15 m前後を遊 泳し,12月に50 m以深を泳いだが,1月以降は50 m 以浅を遊泳した(図3)。外れ値をみると,12月と 2月には300 m以深への遊泳も確認された。

個体1801について,日の出,日の入り照度デー タが記録されたときに30 m以浅にいた場合のみ経 度推定を行った(図4)。放流地点141.3度から11 月にかけて東進した。12月から2月は推定した日の 出,日の入りの時刻が不安定となり,経度の推定 がうまくできなかった。5月20日に再捕された岩手 県山田町は東経142度に位置している。

個体1906は,令和元年9月12日に北海道函館市南 茅部沖で放流され,令和元年12月6日に新潟県佐渡 市両津湾で再捕された。照度センサーのない水温 水深ロガーを装着したため,経度推定はできない。

9月以降50 m付近を遊泳した(図5)。12月は14 mと 浅いが,定置網内を遊泳していたためである。こ の個体は200 m以深に潜ることはなかった。遊泳水 温は9月から11月にかけて20℃から18℃に低下し た(図6)。

図5 個体1906の月別遊泳水深

図6 個体1906の月別遊泳水温

2 過去に再捕した電子タグデータの再解析

ブリ4+歳魚8個体について,平成16年5~12月の 回遊経路を推定した。10~12月の日別遊泳位置を 0.5度升目の格子ごとに8尾数分合計した結果を図 7に示す。背景図は平成16年の10~12月の100 m水 温分布図である。10月後半に南下を開始し,佐渡 北西沖の冷水塊を避けて,沿岸の鉛直混合の進ん だ海域を通って南下していることがわかった。

8尾のうち1個体(タグ番号B2826,12月10日に京 都府沖で再捕)について,位置推定の緯度経度に 基づく日長の理論値と,照度データからブリが実 際に経験した日長とを比較した。日長の理論値は 11月22日に極小,11月27日に極大となり,その後 再び減少した。照度データから求めた経験した日 長は11月27日に極小となったのち長日化した。低 緯度方向への南下と深場への潜航などにより,ブ リは冬至前に日長の極小を経験していた。

図7 10~12月におけるブリ成魚8尾の遊泳位置の 合計日数 Furukawa et al.2020の図を改変

【調査・研究結果登載印刷物等】

Furukawa, S., A. Kozuka, T. Tsuji and H.

Kubota 2020. Horizontal and vertical movement of yellowtails Seriola quinqueradiata during summer to early winter recorded by archival tags in the northeastern Japan Sea. Mar. Ecol. Prog.

Ser, 636, 139-156.

小塚 晃・古川誠志郎 2020. アーカイバルタグか ら得られたブリの経験した日長. 2019 年度 水産海洋学会研究発表大会 講演要旨集:20.

小塚 晃 2020. アーカイバルタグに記録されたブ リの詳細な行動. 第 59 回ブリ資源評価・予報 技術連絡会議報告書 : 7-8.

− 54 −

(59)

1.6 クロマグロ漁獲抑制対策支援事業

大場 隆史・小塚 晃

【目 的】

平成30年7月から,TAC法に基づくクロマグロの

数量管理が沿岸漁業においても導入され,県毎ま たは海域毎等に漁獲可能数量の上限が設定された。

多様な魚種を対象とする定置網の操業を継続する ためには,クロマグロを放流しつつ,それ以外の 魚種を漁獲する技術の開発が求められる。

令和元年度より,太平洋クロマグロ漁獲抑制対 策支援事業(水産庁補助事業)に参画し,国立研 究開発法人水産教育・研究機構等と連携して,ク ロマグロの漁獲を抑制するための漁具の開発と実 証試験を行った。

本県における実証試験は,鷲北漁業部及び株式 会社ホクモウと共同で,富山県射水市沖にある周 年の定置免許に基づく大型定置(いわし定置)で 行った(以降,「実証漁場」という)。実証漁場 の定置網の網型は両落し型の瓢網であり,落網は 東西方向2箇所にある。

【方 法】

1

漁具の開発 (1) 2重三角網

2重三角網は,魚捕部に追い込んだ漁獲物を船上

に取り込む際,敷網型の形状の三角網を用いるこ とで,漁獲物を効率的に取込み,大ダモを用いる よりも漁網による締込みを軽くして魚体に与える ダメージを軽減すること,さらに三角網を2重とす ることで,取込みと同時に魚体サイズによる漁獲 物選別を可能とし,クロマグロを活力ある状態で 素早く取り上げることを企図して製作した。

2重三角網の概要を図1に示した。2重三角網は,

仕立て寸法が縦約7.2m,横約5.4mで,目合が60 ×

120㎜の上網と,目合が14節の下網からなり,こ

れらを側部で連結した形状とした。下網は,仕立 て寸法は上網と同様だが,網地を長くとり,上網 よりもフトコロが深くなっている。また下網手元 約 1.8mは目合が 90×90 ㎜(導入後180×180 ㎜ に変更)となっており,ここから下網に落ちた漁 獲物の船上への取込みを想定した。

(2)

船上選別台

船上選別台は,魚体サイズによりクロマグロと それ以外の漁獲物を船上で選別し,速やかな漁獲

物の取込みとクロマグロの選別を可能とすること を企図して製作した。

船上選別台の概要を図2に示した。船上選別台は,

本船右舷から漁獲物を取込み,左舷側に漁獲物を 滑らせながら,魚倉の上部に配置した2種類のスリ ット幅(右舷側30㎜:以降「細目」,左舷側70㎜:

以降「粗目」)の目皿の上を通過させて,目皿の スリット幅より小型の漁獲物が魚倉に取り込まれ るようにした。クロマグロを含む大型の漁獲物は いずれの目皿からも落ちずに左舷側に流れていき,

左舷側で落網内または網外に放流することを想定 した。選別台の側部には漁獲物が台上から零れ落 ちるのを防ぐため,高さ約40㎝のプラスチックダ ンボール製の衝立を取り付けた。

(3)

緊急放流口付き落網

緊急放流口付き落網は,クロマグロの大量入網 時に,船上へ漁獲物を取り上げずに,落網に設け た放流口を開いてそのまま放流することを企図し て製作した。緊急放流口の概要を図3に示した。放 流口は落網の末端に縦に3mの長さで取り付けられ ており,漁網に取り付けたファスナー(漁網用フ ァスナー 30VF YKK株式会社製)で,揚網時に台前 船から開閉することとした。併せてクロマグロの 入網状況を事前に把握するために,遠隔魚探及び 中継機を東網落網内に設置して,魚探の映像を陸 上で確認できるようにした。また網成りの状況を 把握するために,水温計及び水深計を落網内に設 置した。また付近の網外に流向流速計を設置した。

網内の測定機器の配置を図4に示した。

2

実証試験

試作した2重三角網,船上選別台,緊急放流口付 き落網を実証漁場に順次導入し,現場で実際に使 用してクロマグロ漁獲抑制の実証を試みた。

開発した漁具の使用時に漁獲されたクロマグロ 小型魚(または同サイズのキハダ)に,ダートタ グ(100㎜)またはスパゲティタグ(30㎜)を装着 し,落網内に放流した。標識魚は,放流の翌日の 揚網時に生残状況を確認した。標識放流は令和元 年11月7日,12月9日,12月13日及び令和2年1月23 日に実施した。

− 55 −

(60)

【結果の概要】

1

漁具の開発

2重三角網を使用したところ,下網からの漁獲物

の抜けが悪かったり,漁獲物が漁網へ目がかりし たりする等の問題が生じた。このため12月3日およ び14日の2日間を除き,三角網を1重として実証試 験に用いた。

2

実証試験

令和元年11月7日,12月9日,

12月13日及び令和2

年1月23日に実施した標識放流の結果を表1に示し

た。また実証漁場に設置した水深計から得られた 網成りの変化を図5に示した。

なお実証試験の詳細については,太平洋クロマ グロ漁獲抑制対策支援事業令和元年度(2019年度)

成果報告書に記載した。

【調査・研究結果登載印刷物等】

太平洋クロマグロ漁獲抑制対策支援事業令和元年 度(2019年度)成果報告書

表1 標識放流魚再捕結果 図1 2重三角網 模式図

図2 船上選別台 模式図

図3 緊急放流口付き落網 模式図

図4 測定機器等 配置模式図

− 56 −

(61)

図5 実証漁場における網成りの変化

− 57 −

表 3 中間育成結果  表 4  放流試験の概要  区分 放流月日 放流方法 尾数 全長 範囲 地名 海域の状況 水深 標識種類 備考 (千尾) (mm) (mm)   (m) 1 11月20日 岸壁からバケ ツで放流 16.9 80.7 55.0-97.7 黒部市黒部漁港地先 漁港内 5 右腹鰭抜去   2 11月21日 岸壁からバケ ツで放流 8.8 81.9 66.5-91.2 富山市四方漁港地先 漁港周辺 5 左腹鰭抜去放流種苗放流場所平均範囲(℃)(℃)15→20139-433.9196102-1

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