• 検索結果がありません。

あいちの小児救命救急センターと療育施設/リハ病院との連携促進を目的とした「小児在宅リハビリテーションシリーズ研修会」の開催

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "あいちの小児救命救急センターと療育施設/リハ病院との連携促進を目的とした「小児在宅リハビリテーションシリーズ研修会」の開催"

Copied!
31
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団. 2019 年度(前期)指定公募. 「在宅医療推進に寄与するモデル的な研修・セミナーへの助成」. 完了報告書. あいちの小児救命救急センターと療育施設/リハ病院との連携促進を目指した、. 「小児在宅リハビリテーションシリーズ研修会」. の開催. 申請者:竹内知陽. 所属機関:あいち小児保健医療総合センター. 提出年月日:2020 年(令和 2 年)9 月 25 日. . - 1 -. . - 2 -. 目次. 1.研修会開催の趣旨(応募の事業概要の抜粋)・・・・・・・・・・・・・ 3. 2.助成事業の経緯(助成採択以降の経過)・・・・・・・・・・・・・・・ 4. 3.3 回シリーズ研修会の開催概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6. (ア) 第 1 回目の研修会の開催概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6. (イ) 第 2 回目の研修会の開催概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11. (ウ) 第 3 回目の研修会の開催概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14. 4.研修会終了後の効果と継続性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28. 5.謝辞・感想・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30. . - 3 -. 1.研修会開催の趣旨(応募の事業概要の抜粋). あいち小児保健医療総合センターは、2001 年 11 月に開院した小児専門の医療機関であ. る。開院時は外来診療の科を限定し、5 病棟のうち内科系の 1 病棟のみの運用であったが、. 2003 年 5 月に整形外科や心療科を含む多くの診療科外来を開始し、全病棟を運用する機能. 的全面オープンを遂げた。リハビリテーション部門が動き出したのはこの時である。. 全面オープン以降、脳神経外科や小児救急科等の専門診療科を段階的に増やし、10 数年. の月日を経て、2016 年 2 月に国内で 11 番目の小児救命救急センターを開設した。基礎疾. 患のために高度な医療が必要な児が搬送されるのはもちろんのこと、感染症等に起因する. 神経系疾患に加え、高エネルギー外傷や心停止等の小児救急搬送が増加し、永続的な医療. ケアや退院後も長期にわたるリハビリテーション支援が必要な重症児が予想に違わず増え. ることとなった。そのようななかで、重症児の在宅移行を整備することが救急棟開設以降. の重大なテーマとなったことは想像に難くない。. 少子高齢化が進む日本において、在宅医療が推進される動きは各地で拡がり、とりわけ. 小児在宅医療においては特定地域での調査研究(小児等在宅医療連携事業)等によりその. 担い手の育成は着実に進展した。あいち小児保健医療総合センターにおいては、救急部門. 開設と同時期に在宅支援室が設置され、退院後も医療ケアを必要とする重症児の在宅移行. および地域連携の窓口が一元化された。これら重症児の地域移行において、胃瘻や気管カ. ニュウレのケアについては対応可能な通所施設や訪問看護ステーション等はあったものの、. リハビリテーション支援については、興味はあるものの経験が無く対応が難しいという事. 業所がまだ多い状況であった。. そのような状況を鑑み、まずは小児リハビリテーションについて広く知ってもらう機会. になればと、救急棟開設から 1 年を期に最初のあいち小児リハビリテーション懇話会を開. 催、さらにその 1 年後には、地域で小児リハビリテーションの取り組みを開始した医療機. 関の紹介をシンポジウム形式で実施した。2018 年度は救急棟開設 3 年目を迎え、あいち小. 児保健医療総合センターの在宅移行支援やリハビリテーションの取り組みについて、連携. や交流をもつ各施設に広く知ってもらうこと、かつ小児リハビリテーションを学ぶ機会を. 提供する必要があると考え、2019~2020 年度にシリーズ研修会を開催することを計画、こ. の指定公募に応募し、助成事業の採択に至った。. あいち小児保健医療総合センターは、小児救命救急センター、小児集中治療室、新生児. 集中治療室を有する小児専門病院である。高度先進医療により、退院時に人工呼吸器等の. 医療デバイスを要する児を地域へ送り出す病院として、在宅移行後の地域でのリハビリテ. ーションを適切に受けられる体制を促進することが当センターの責務であり、シリーズ研. 修会の開催は、地域における小児リハビリテーションへの関心を高め、その担い手を増や. すことを目指すものである。 . - 4 -. 2.助成事業の経緯(助成採択以降の経過). この助成事業は 2019 年 7 月に採択され、2019 年 8 月から 2020 年 8 月までの期間を助. 成対象とするものである。採択された時点で研修会開催事務局を立ち上げ、8 月 27 日に第. 1 回目の事務局会議を開催した。. 申請の時点で期間内に 3 回シリーズ研修会として開催することを計画し、それぞれ、内. 部報告者 2 名、外部講師による講演 1 題、外部からの報告 2 題、という構成を基本として、. 第 1 回目の事務局会議においては、当初の計画に基づき 3 回シリーズ研修会として企画し. 開催したい旨が申請者から説明がなされ、了承を得た。. 3 回シリーズの第 1 回目を 12 月 21 日(土)午後半日の開催とすることを決定し、第 2. 回目を 2020 年 3 月 14 日(土)に、第 3 回目を 7 月の第 1 または第 3 土曜日に開催する方. 向で、外部講師等との調整を図ることを決定した。第 2 回目の研修会の主テーマを「小児. 救急医療と在宅リハビリテーションのつながり」とし、内部報告者を救急科医師に依頼し、. 外部講師・報告者については、当センターからの退院児を在宅診療で引き受けてくださっ. ている浅井先生と、在宅リハを受けている近隣の訪問看護ステーションのセラピストが候. 補として挙げられ、また、第 3 回目の外部講師には、生涯医療クリニックさっぽろの土畠. 先生のような著明な在宅医を招聘したいとの提案がなされた。. 第 1 回目の研修会開催時に第 2 回目の、第 2 回目の時には第 3 回目の案内(チラシ)を. お知らせできるようなタイムスケジュールで準備を進めることを確認した。. 第 2 回目の事務局会議を 9 月 25 日に開催した。第 1 回目の研修会報告者の準備状況を確. 認し、第 2 回目の研修会の外部講師を浅井先生に依頼した。また外部報告者についても候. 補者へ連絡することを確認した。. 2019 年 11 月 14 日に、第 1 回研修会の案内(チラシ)を 375 施設に送付した。. 同年 11 月 18 日(月)、開催事務局のメンバー3 名が浅井先生の所属する事業所へ赴き、. 講師依頼および講演内容の確認を行った。事業所の視察も行った。. 第 1 回目の研修会開催 1 週間前の 12 月 14 日に第 3 回目の事務局会議を開催し、報告者. の準備の進捗状況、司会進行の役割の決定、総合討論の進行役について確認した。また、. 第 2 回目の研修会の進捗について申請者から報告がなされた。外部講師への謝礼の取り扱. い、および、内部職員が施設内で講演する場合の職務規程に関連し、開催事務局とあいち. 小児保健医療総合センターとの間で認識の齟齬が発生したため、第 2 回目の研修会をセン. ター内の会場ではなく、センター外の施設で行う方向で調整に入った。. 12 月 21 日(土)午後に、3 回シリーズ研修会の第 1 回目を開催した。主テーマを「小児. 病院のリハビリテーション」とし、診療支援部に所属する 3 名のセラピストによる業務の. 紹介と、こども・家族医療支援室の室長および専任看護師による、退院支援の状況に関す. る講演を行った。講演内容および参加者の状況については後述する。. 2020 年 1 月 16 日、第 4 回目となる事務局会議を開催した。第 2 回目の研修会を助成事. - 5 -. 業の継続で開催する場合は隣接する長寿医療研究センター研修棟大研修室を利用すること. とし、研修棟の視察を行った。同時に、研修を主催するセンター内でのコンセンサスが不. 十分な状況下では、助成事業の継続を承認しないという立場が財団から示されたため、申. 請者はセンター管理部門と粘り強く交渉し、センター外での開催で了承を得た。そののち、. 1 月 30 日に第 2 回目の開催の案内(チラシ)を 347 施設に送付した。. 2 月初旬には、第 3 回目の外部講師の候補者として第 1 回目の事務局会議で名が挙がって. いた、さっぽろの土畠先生と奇遇にも接触する機会があり、研修会の趣旨説明および 7 月. の講演について依頼したところ、ご快諾を得た。土畠先生の日程を踏まえ、7 月 4 日(土). の開催で調整することを第 5 回目の事務局会議で決定した。. 社会情勢を振りかえると、2019 年 12 月に中国武漢省で発生した新型コロナウィルス感. 染(COVID-19)が世界的に拡がりをみせ、2020 年 1 月には日本にも上陸し、2 月中旬以. 降は各地において様々なイベントが国の自粛要請によって中止や延期に追い込まれた。2 月. 26 日に講演者・報告者から開催を見合わせた方がよいのではとの見解が示されたため、同. 日夕方に臨時の事務局会議を開催し、3 月 14 日の研修会開催中止(見送り)を決定した。3. 月 7 日付で開催見送りの案内を各施設へ送付した。. 2020 年 4 月、勇美記念財団から「助成事業の延長を原則可」とする旨の通知があった。. 国が COVID-19 拡大の緊急事態宣言を発令したこともあり、各地でオンラインによるイベ. ントや会の開催が徐々に増加していた。5 月中旬以降に緊急事態宣言が解除される見通しが. 立ったことを機に、5 月 22 日に第 6 回目の事務局会議を開催、3 密を避けた人数制限の会. 場開催を軸に、定員オーバーの参加希望者がオンラインで参加できるよう Zoom アプリ等. でのライブ配信を併用したハイブリッドでの開催をすることを提案した。財団への確認お. よび承認を経て、また技術的に可能かどうか、早急に企画し準備を進めることとした。. 研修会の主テーマは、第 2 回目の内容に加えて、在宅医療での終末期にかかわる内容を. 土畠先生に講演していただくこととし、第 2 回目の研修会の内容の半分をプログラムⅠと. して録画講演の期間限定配信開催とし、浅井先生の講演と土畠先生の講演をプログラムⅡ. として 7 月 4 日にライブ開催するよう企画の見直しを行った。したがって、研修会の主テ. ーマは「在宅療養児の地域包括ケア~救急対応からリハビリテーション、終末期ケアまで. ~」とし、在宅医療を受ける重症児の在宅でのリハビリテーションおよび医療支援、社会. 支援とのかかわりについて網羅的な研修にすることとした。. 6 月 11 日に臨時の打ち合わせを行った。内容は、借用する会場でのライブ配信(Zoom. 会議)のデモンストレーションの確認、録画講演の日時の確認、研修会当日の予定の確認. であった。土畠先生には、当初は会場に来ていただいてご講演頂く方針であったが、移動. に伴う感染の危険を可及的に防止する観点から遠隔講演していただくこととなった。. 6 月 18 日と 25 日にプログラムⅠの講演の録画を行い、6 月 30 日から 7 月 2 日の 3 日間. ユーチューブにて配信した。プログラムⅡは計画通り 7 月 4 日の午後に開催した。これら. の詳細は後述する。 . - 6 -. 3.3 回シリーズ研修会の開催概要. (ア) 第 1 回目の研修会の開催概要. ① 研修会名 :第 3 回あいち小児リハビリテーション懇話会. ② 主テーマ :「小児病院のリハビリテーション. ~開設からの変遷、在宅リハ移行に向けた課題~」. ③ 開催日時 :2019 年 12 月 21 日土曜日 13 時 00 分~16 時 30 分. ④ 開催場所 :あいち小児保健医療総合センター 大会議室. ⑤ 開催方式 :会場開催、講義形式. 第 1 回目の研修会は 2019 年 12 月 21 日土曜日の午. 後に開催した。2017 年 3 月に第 1 回を開催してから通. 算で 3 回目のあいち小児リハビリテーション懇話会の. 位置づけであった。. センター外からの参加者は 103 名で、内訳は表1に. 示すとおりであった。研修会の主テーマが「小児病院. のリハビリテーション」であったことから、療法士の. 参加が全体の 4 分の 3 を占めた。また、参加者の所属. 機関は、訪問看護ステーションが 30 施設で最も多く、. 病院やクリニックが 13 施設、療育センター等が 8 施設. で、大学の教員等、現場で在宅医療を直接担うことを. 主業務としない参加者もあり、全部で 57 の施設からの. 参加があった(表2)。. 講演は 2 部に分け、前半では小児センターのリハビ. リテーション支援の内容を、理学療法士、作業療法士、. 言語聴覚士、それぞれの立場で講演した。後半は、救. 急棟開設以降に拡充した、こども・家族医療サポート. 室の担当者 2 名から、退院支援の現状に関する講演を. 行った。. 前半は、理学療法士からは、センターにおける理学療法状況についてその概要が示され. たあと、近年、増加傾向にある痙縮治療を目的とした ITB(バクロフェン髄腔内投与)治. 療例の紹介や、バギーや車いす、座位保持装置等を必要とする児に作製していく場合のポ. イントや地域のリハ担当者との協働の重要性に関すること、またダウン症児の摂食嚥下指. 導において理学療法士の立場で行っていることについて、複数の症例を提示しながら講義. がなされた。. 作業療法士からは、小児における作業療法の一般的な内容の講義と、開設から現在まで. 職種 参加者数. 医師 3. 看護師・保健師 18. 理学療法士 47. 作業療法士 12. 言語聴覚士 19. 保育士 2. 相談支援専門員 1. 不明 1. 合計 103. 表1 参加者の職種と人数. 所属機関 施設数. 病院・クリニック 13. 訪問看護ステーション 30. 療育施設 8. 通所施設等 3. 大学教員・行政職員 3. 合計 57. 表2 参加者の所属機関. - 7 -. 行ってきた作業療法支援の内容について紹介された。. また言語聴覚士からは、言語聴覚士がリハビリテーショ. ン部門での業務をどのように発展させてきたのかについ. て最初に説明があり、言語訓練や構音訓練、摂食・嚥下訓. 練の対象や方法についての概要説明、さらには、粗大運動. 発達の遅れが顕著なダウン症児や VF 検査を実施した喘息. 児の症例を提示しながら、センターにおいて言語聴覚士が. 期待されている役割について紹介された。. 後半は、先にこども・家族医療サポート室長の糸見神経科医師から、愛知県における小. 児救急医療の現状と、その現況下におけるあいち小児保健医療総合センターの位置づけに. ついてわかりやすく説明され、愛知県内および隣接地域や遠隔地域から搬送され、小児集. 中治療を経て在宅療養へ移行する児にとっては、こども・家族医療サポート室の役割が極. めて重要であること、加えて、リハビリテーション支援も一緒に地域移行できる体制を構. 築することが課題である、という内容の講演がなされた。. 続いて、退院調整担当の看護師から、こども・家族医療サポート室がかかわっている医. 療的ケア児の状況紹介、および退院調整担当が担う役割・業務と支援の内容について説明. がなされ、それぞれの具体的な内容については、多くの事例を提示しながら紹介された。. 人工呼吸管理で在宅移行する児が、安全に安心して在宅療養できるような支援をしていく、. ということの重みを報告者から感じとることができる講演であった。. 講演終了後には総合討論の場を設定した。訪問看護ステーションに所属する療法士から. は、小児センターを退院して在宅医療へ移行した児の訪問リハビリテーションを初めて担. 当したが、在宅医療へ移行する前に拡大カンファレンスを開催してくれたおかげで、どの. ように始めていけばよいかの見通しが立った、センターのリハビリテーション担当者から. の情報提供が実際の在宅リハの場面で大変に役に立った、在宅移行後の調整入院(医療的. な評価を目的とした入院)の時にセンターへ赴いて、リハビリテーション介入の内容の発. 展や医療ケアの内容の確認をする機会を得たい、といった点に関する討論があった。また、. 在宅人工呼吸器を導入している児を訪問看護・訪問リハで担当している参加者からは、停. 電や災害時の電源の確保に関する問題提起があり、これまでに他の地域で生じた災害時の. 対応に関する事例の紹介や、発電機や補助バッテリーの性能(利用可能な時間等)や電流. の形式(交流、直流等)に関する諸問題や意見交換があった。. 研修会終了後は、参加者と報告者との間で自然発生的に交流の機会が持たれた。. 研修会終了時にアンケート調査を実施した(アンケート用紙は後掲)。103 名の参加者の. うち 77 名から回答を得た。内容については、非常によかった、参考になった、と回答した. ものがあわせて 67 名(87%)あり、概ね満足していただけた研修会であった。アンケート. の結果については、第 3 回目の研修会のプログラムⅠの開催にあたり申請者が紹介した。. . 写真 1 講演の様子. - 8 -. <3 回シリーズ研修会 第 1 回目のチラシ>. . - 9 -. <3 回シリーズ研修会 第 1 回目の案内状>. (ア) 2019 年 11 月 14 日に、第 1 回研修会の案内(チラシ)を 375 施設に送付した。. . - 10 -. <3 回シリーズ研修会 第 1 回目のアンケート>. (おもて面) . (うら面) . . - 11 -. (イ) 第 2 回目の研修会・・・チラシ送付後に開催見送り. ① 研修会名 :2019 年度あいち小児在宅リハビリテーション研修会. ② 主テーマ :「小児救急医療と在宅リハビリテーションのつながり」. ③ 開催日時 :2020 年 3 月 14 日土曜日 10 時 00 分~16 時 00 分. ④ 開催場所 :国立長寿医療研究センター 研修棟 大研修室. <3 回シリーズ研修会 第 2 回目のチラシ送付状>. (イ) この案内状では、第 1 回目の研修会について「104 名の参加者」となっているが、. その後に1名の二重カウントが判明し、外部からの実際の参加者は103名であった。. . - 12 -. <3 回シリーズ研修会 第 2 回目のチラシ>. . - 13 -. 第 2 回目の研修会開催の案内は、県内および隣接する県の関連施設 347 施設へ向け 1 月. 30 日に郵送手続きをした。その頃、新型コロナウィルス感染(COVID-19)は欧米を中心. に拡大しつつあり、2 月上旬は国内の学会やイベントは警戒しつつも開催されている状況で. あったが、2 月中旬には国内での感染が各地で確認され、2 月 17 日以降はイベントの開催. を自主的に中止する団体が一気に増えた。この研修会は規模が小さく、2 月 20 日の研修会. 事務局会議の時点では開催の方向で準備を進めていたが、講演者および参加者からの不安. の声が多く、かつ政府によるイベント等開催の自粛要請がなされたことを踏まえ、所属の. 長および研修会事務局メンバーと相談し、開催見送りを決定した。. <3 回シリーズ研修会 第 2 回研修会開催見送りの通知文>. (ウ) この通知文は、2020 年 3 月 10 日に 329 施設へ送付した。. . - 14 -. (ウ) 第 3 回目の研修会の開催概要. ① 研修会名 :2020 年度あいち小児在宅リハビリテーション研修会. (第 4-5 回あいち小児リハビリテーション懇話会). ② 主テーマ :「在宅療養児の地域包括ケア. ~救急対応からリハビリテーション、終末期ケアまで~」. ③ 開催日時 :プログラムⅠ 2020 年 6 月 30 日~7 月 2 日 ユーチューブ配信. :プログラムⅡ 2020 年 7 月 4 日土曜日 13 時 00 分~16 時 00 分. ④ 開催場所 :プログラムⅠ 所属施設・自宅等. プログラムⅡ 国立長寿医療研究センター 研修棟 大研修室. Zoom 会議を活用したウェブ会場. ⑤ 開催形式 :録画研修と会場参加+ライブ配信研修のハイブリッド研修. 第 2 回目と第 3 回目を合わせたハイブリッド開催. 会場講演と遠隔講演(ウェブ講演)のハイブリッド講演. 前述のとおり、2020 年 3 月 14 日に予定していた 2019 年度研修会の開催を見送ったが、. 4 月初旬に勇美記念財団から「助成事業の延長を原則可」とする旨の案内を受け、開催事務. 局は企画した研修会の内容を取りやめることはせず、第 3 回目の研修会の時期に第 2 回目. として開催し、第 3 回目の内容および時期を改めて計画する方向で検討に入った。. 4 月の緊急事態宣言、5 月のゴールデンウイーク中の県境をまたぐ移動の回避を経て、. COVID-19 拡大の第一波が 5 月下旬に収束する様相を得たことから、7 月 4 日の会場開催. は可能であろうと判断し、この日程で開催する方向で準備を進めることとした。. 同時に、その後に訪れる第二波以降の感染拡大の状況を見通すことは難しく、8 月以降の. 開催は極めて困難になるであろうとの判断から、7 月 4 日の会場開催に先立って、第 2 回目. の開催で予定していたプログラムの半分を録画配信によるウェブ研修とすることを計画し、. この研修を第 2 回目の代替研修に位置付け、プログラムⅠとして組み直した。さらに、第 2. 回目の研修会の外部講演者の講演と、在宅での終末期ケアに関する講演をプログラムⅡと. して新たに組み、第 3 回目の研修会として当初の日程で実施することを決めた。. 以上を踏まえ、研修会の名称は「2020 年度あいち小児在宅リハビリテーション研修会(第. 4-5 回あいち小児リハビリテーション懇話会)」とし、ハイブリッド開催することとした。. 会場開催では、三密を避けるために参加人数の制限を設ける必要が生じた。そのため、. 各施設や自宅でも参加できるよう、その需要が急速に増加した Zoom 会議を活用し、会場. 開催を主としつつも、会場に来なくても参加が可能なハイブリッド研修での開催とした。. 研修会の案内(チラシ)は 6 月 5 日に 343 施設へ向けて郵送した。申込み方法はメール. のみとし、プログラムⅠの開催直前まで受け付けた。プログラムⅠを配信した 6 月 30 日の. 時点で 50 施設からの申込みがあり(表 3)、申込み者には、医師、看護師、理学療法士、作. 業療法士、言語聴覚士のほか、相談支援専門員、看護学部学生、薬学部学生が含まれた。. - 15 -. 申込み方法の案内の不備により、参加予定者の職種の. 詳細を把握することが出来なかった。. プログラムⅠの参加申し込み者数は 116 名で、この. うち 2 施設 12 名はプログラムⅠのみ参加希望での申. し込みであった。プログラムⅡについては、参加方法. を「ウェブ参加希望」または「会場参加希望」のいず. れかを申込み時に記入して頂いた。その結果、期待と. 予測に反し、申込み総数 133 名のうち、ウェブ参加希. 望が 112 名、会場参加希望が 21 名であった。Zoom 会議は 100 名までのアクセスが可能な. ライセンスへの申込みとしたため、「ウェブ参加希望」の施設へは、施設単位での参加への. 協力をメールにて求めることとした。. プログラムⅠの講演の最初の録画は、プログラムⅡでの Zoom 会議アプリケーションに. よるライブ講演のための、研修会事務局にとってのリハーサルを兼ねて、6 月 18 日に執り. 行った。プログラムⅡで利用する予定の会場は Wi-Fi 環境が整備されていなかったため、. 無線 Wi-Fi ルーターをレンタルし会場内のスクリーンにパワーポイントスライドを写し、. 症例報告の講演録画を行った。その状況は、有線 LAN 環境が整っている当センター大会議. 室のパソコンと Zoom で接続し、会議室のスクリーンに映して研修会準備メンバーが視聴. した。同月 25 日には、当センター大会議室で録画講演の公開録画を行った。センター内勉. 強会の位置づけで公開録画への出席を求め、十数名の看護スタッフの有志参加があった。. 各施設へ送付した開催案内(チラシ)では、プログラムⅠの講演者はセンター内部職員. と当センターの退院児を在宅で受け持つ訪問看護ステーションの報告者の 2 名のみを記し. たが、第 2 回目の研修会でミニレクチャーを担当する予定だった言語聴覚士によるレクチ. ャーの録画を Zoom 会議の接続の練習を通して行うことが出来たため、2 題の講演および事. 例報告に続いて、ワンポイントレクチャーを盛り込み、プログラムⅠとしてユーチューブ. にて動画配信研修を開催した。研修参加者へはメールで事前に動画配信の日時を伝え、ア. ンケート用紙(後掲)をメールに添付し、視聴後のアンケート回答をお願いした。. ここで、プログラムⅠの講演内容について紹介する。. 録画講演は、あいち小児保健医療総合センター救急科の池山由紀医師に、「小児 ER に受. 診する子どもと在宅医療の関係」と題しお話していただいた。小児 ER の機能と役割につい. て、当センターでの実績を交えながらわかりやすく紹介したあと、小児 ER から在宅医療へ. と移行するさまざまな事例、あるいは在宅療養児がドクターヘリ等で小児 ER へ搬送され在. 宅へと戻っていった事例など、多くの実例をもとに小児 ER と在宅医療の関係について講演. していただいた。在宅移行後のリハビリテーション継続が大切であることも紹介された。. 症例報告は、当センターを退院し在宅移行した児の訪問看護およびリハビリテーション. を担当する、訪問看護ステーションレガートの管理者、糸井里沙看護師に、事例の紹介を. していただいた。在宅でのリハビリテーション介入の状況に加え、入浴や摂食介助等の日. 表3 参加者の所属機関. 所属機関 施設数. 病院・クリニック 11. 訪問看護ステーション 27. 療育施設 5. その他の施設 5. 医療系大学(大学生) 2. 合計 50. - 16 -. 常生活に関わる支援とその課題に至るまで、臨場感あふれるスライドと語り口調で報告し. ていただいた。. ワンポイントレクチャーは、あいち小児保健医療総合センター言語聴覚士が、新生児乳. 児期から始められる口腔ケア(間接訓練)の方法について、児へのデモンストレーション. のビデオも使って紹介した。目的と方法を絞り込んだ分かりやすいレクチャーであった。. 視聴者からのアンケート回答をもって. 参加の状況を把握する心積もりであった. が、プログラムⅠについては回答が 14 施. 設 27 名に留まり(表 4)、参加者の状況を. 把握するには回収率が不十分であった。低. い回収率と思われたが、ここにそのアンケ. ート結果を示す。. 内容に関する設問では、「参考になった」があ. わせて 24 人、「知識を確認する機会になった」が. 15 人で、内容に関しては概ね受け入れられた。. 録画講演への質問がおひとりだけあり、「県外. から移送(搬送)される際の交通費は保護者負担. となるのか」というものであった。池山医師に確. 認したところ、保護者負担にはならない、という. 回答を得た。ただし、小児センターの救急車を三. 角搬送で移送するために利用する場合は、保護者. 負担ではないものの、別途規定があるとのことであった。. 全体を通しての感想や意見については、下のボックスに列記した。. . 「プログラムⅠ全体を通して、ご感想・ご意見を自由にお書きください」の回答(重複内容は除外). ・小児 ER と在宅医療の関係性について知ることができた、興味深い内容で参考になった. ・ER や訪問看護について具体的な事例でお話しいただき、わかりやすかった. ・旅行の際には診療情報提供書の持参や、緊急時の対応シミュレーションを行う必要があると感じた. ・実際の訪問の事例の紹介で、具体的な関わりが学べてとても参考になった. ・症例報告で紹介された「児の成長にあわせた支援の変化」について日々実感している. ・在宅リハの指示が出されるのはどのような場合か?親が希望して開始する場合が多いと感じている. ・日頃から児とも母親とも良くコミュニケーションをとることが必要と思った. ・部分的に聞き取れないところがあり、コメント追記等で補完してほしかった. ・言語聴覚士が在宅で担当する具体的な症例の報告を聞きたかった. ・小児リハは遠い存在だったが、身近に感じることが出来た 等. 表4 プログラムⅠアンケート回答施設数. 施設形態 回答施設数 視聴者数. 病院・クリニック 3 5. 訪問看護ステーション 9 19. 重症デイ 2 3. 合計 14 27. 表5 プログラムⅠの内容について(複数回答可). 選択項目 人数. とても参考になった 16. いくらか参考になった 8. 知識を確認する機会になった 15. 難しかった 0. 期待したものと違った 0. 役に立たなかった 0. - 17 -. 続いて、プログラムⅡの講演内容を紹介する。. 会場講演は、あいち小児保健医療総合センターを退院した重症児を在宅診療し、および. 重症児短期入所の事業を展開する家族支援拠点施設「ふきあげ」の施設長、浅井隼人医師. に依頼した。この拠点施設「ふきあげ」は、平成 31 年(令和 1 年)3 月に始動した施設で、. 重症児の在宅医療および生活支援を推進することを理念としている。あいち小児センター. だけでなく、県内の大学病院等から退院した医療的ケア児の受け入れも積極的に行ってお. り、医療的ケアを要する児が地域で安全に安心して暮らしていくために、リハビリテーシ. ョン支援に期待することを率直にお話ししていただきたいと思い、講演のタイトルを「医. 療的ケア児の在宅医療と生活支援(リハビリ)への期待」とさせていただいた。. 浅井先生は 100 枚近いスライドを準備し、小児在宅医療の変遷および現状と課題、小児. 在宅支援マップの作成(勇美記念財団の助成事業)に関すること、そして、訪問診療の実. 態に至るまで、医療的ケアが必要な児が在宅で暮らしていくための制度や支援体制につい. て網羅的に講演していただいた。おそらく、時間の都合と、浅井先生自身の強い興味・関. 心から、リハビリテーションへの期待についてはごくわずかにしか触れられなかったが、. これから訪問リハビリテーションを開始したいという思いでこの研修会に参加した療法士. にとっては、小児在宅医療エッセンシャル研修としていくらか役に立ったのではないかと. 思う。参加者の反応については、アンケート回答の結果のところで少し紹介する。. 遠隔講演は、2019 年 3 月まで生涯医療クリニックさっぽろの院長として小児の訪問診療. の実績を積まれた、医療法人稲生会理事長の土畠智幸氏に依頼した。研修会事務局は、こ. の研修会の開催を決定した 5 月 22 日の時点では、土畠先生にも会場に来ていただいて講演. していただくつもりであったが、当時の北海道は全国的にも COVID-19 感染が拡がってい. る地域であったこと等の理由から、Zoom 会議等による遠隔講演の提案がなされ、そこから. 1 ヶ月余の間に、プログラムⅠの講演の録画を兼ねた数回のリハーサルを経てこの遠隔講演. が実現した。. また、講演のテーマについては、第 1 回目の研修会のアンケートにおいて研修会で取り. 上げてほしいテーマとして小児の緩和ケアや終末期ケア、ACP(Advanced Care Planning). の取り組み、といった声が聞かれたことから、第 3 回目の研修会にこの内容の講演を盛り. 込むこととしたと前述したが、土畠先生を措いて相応しい講演者は現段階で思い当たらな. いとの見解に変わりは無く、改めて土畠先生に確認し了承を得た。. 「小児在宅医療における終末期とグリーフ」と題した講演は、土畠先生が在宅で児の終. 末期を支え、家族の悲嘆を共にしたそのご経験を 3 人の実例から紹介され、命の差し迫り. からの学びは何か、死と喪失を含むいのち(生涯)の実践、人称間の死と喪失をつなぐ実. 践が必要ではないか、といった内容のお話であった。いのちをはぐくむすべての人にとっ. ての重いテーマを、聴く人の心に響く温かい声と語り口調でお話しいただいた。. この講演に対し、会場参加者(訪問看護ステーション所属の理学療法士)から、在宅で. 終末期ケアや在宅看取りにかかわることになった支援者(ケアする人)のケアについての. - 18 -. 質問がなされた。土畠先生からは、大変重要なテーマであること、亡くなった児とのかか. わりから贈り物として得たことを関わった職員間で共有するためのデスカンファレンス改. めギフトカンファレンスの取り組みを行っていること、特別支援学校に通う児が突然亡く. なった場合には教職員のグリーフが必要になるケースも経験した、といった回答がなされ. た。司会の糸見医師からは、染色体異常等で長期予後は短命ではないものの、予備力の低. さから呼吸器感染症等により突如終末期を迎える可能性がある児のご両親に対し、どのよ. うに児の終末期や死について説明されているかの質問があり、土畠先生からは、その死の. 迎え方以上に、児の死を経験したご両親のお話を聴いてあげることがグリーフになる、と. いったようなお話がされた。. ふたつの講演のあとで、総合討論を行った。討論の司会は申請者が会場へ場所を移して. 担当した。会場参加者からは、あいち小児から退院する児を在宅で担当する場合、小児セ. ンターで行っていたリハビリテーションンの内容や目標、方針について連絡書等で教示し. てくれると、在宅でのリハ介入がしやすくなる、といった意見や、在宅で小児の終末期ケ. アを経験したことのある訪問看護ステーションの職員数名からは、その経験談を紹介する. 発言があった。ウェブ参加からの質問は無く、発言を促すことはなかなか難しかった。講. 演してくださった二人の先生に、あらためて、在宅で小児や重症児に対するリハビリテー. ションに期待することや、セラピストへ向けたメッセージ等について発言していただき、. プログラムⅡを修了した。. プログラムⅡ終了後にアンケート. を実施した。会場参加の方へは研修用. 資料と共にアンケート用紙をお渡し. し、ウェブ参加の方へはアンケート用. 紙のワードファイルをメール添付で. 配布し、概ね 2 週間程度の回収期間を. 設定した。. 表6にプログラムⅡのアンケート. 回答の施設数および参加者数を示し. た。申込み時点で 50施設 133名(あいち小児を除く). と前述したが、32 施設 60 名(施設数にあいち小児を. 含み、かつあいち小児からの 2 名の参加者を含む)分. の回答を得た。. 訪問看護ステーションの参加者が最も多く、小児在. 宅医療の担い手に主に参加していただけた研修であ. った。. 60 名の参加者の職種別の内訳を表7に示した。看. 護師の参加が約半数を占め、小児在宅リハビリテーシ. 表6 プログラムⅡアンケート回答の結果. 施設形態 回答施設数 参加者数. 病院・クリニック 5 6. 訪問看護ステーション 20 46. 療育施設 1 1. 重症デイ 3 4. その他 3 3. 合計 32 60. 表7 参加者の職種(アンケート回答分). 職種 参加人数. 医師 2. 看護師 29. 理学療法士 18. 作業療法士 6. 言語聴覚士 1. その他(不明を含む) 4. 合計 60. - 19 -. ョンの研修でありながら、その内容全体に対し訪問看護ステーションに所属する看護師の. 関心がより高かったことが伺えた。. プログラムⅡの内容について、会場講演(浅井先生の講演)、遠隔講演(土畠先生の講演). それぞれについて訊いたところ、会場講演には、「参考になった」があわせて 25 名(回答. 者の 42%)、「知識を確認する機会になった」が 17 名(同 28%)で、3~4 割の参加者に納得. していただける内容であった一方、「難. しかった」「期待したものと違った」「役. に立たなかった」といった回答もあり、. 参加者の一部にとっては講演内容の目. 新しさが乏しく、またリハビリテーショ. ンの内容の乏しさを強く感じた可能性. があると思われた。また遠隔講演は、「参. 考になった」との回答があわせて 38 名. (同 60%)あり、参加者の多くが満足. した講演であったと思われた(表8)。. 開催方式に関する設問では、ハイブリッド開催を今後も続けてほしいと言う意見が聞か. れた。ウェブ開催があれば遠方からでも参加しやすいのでありがたい、体調不安のときも. 参加しやすい、講演者にとっても負担が少ないのでは、といった意見が多く、同時に、音. 声が途切れることが多かったがそういうことに慣れる必要がある、ウェブでは討論が難し. い、といった意見も散見された。反対に、ネット環境が苦手で会場開催はありがたいとい. った意見もあった。会場参加した人からは、ハイブリッド開催は運営側が大変そうだった、. ウェブ開催と同時進行のために音声やスクリーンの不具合が生じたり、進行の不手際が目. についたりして、気持ちよく研修を受けられなかった、といった厳しい意見も聞かれた。. 開催する以上は参加者が満足できる機会にしていかなければ意味が無く、準備の重要さを. 再認識させられた大変に有用な意見を頂戴した。. 全体を通しての感想、意見を、下のボックスに列記した。. 「プログラムⅡ全体を通して、ご感想・ご意見を自由にお書きください」の回答(重複内容は除外). <病院・クリニック>. ・在宅医療の実態を知り、改めて母の負担は大きいと感じた(看護師). ・児がどのような状況にあっても、機能だけでなく出来ることを増やしていく、そういう支援をリハビ. リに望む、というコメントが身に沁みた(OT). ・普段聴くことが出来ない貴重な話を聴けて、とても勉強になった(医師、看護師). <訪問看護ステーション>. ・児の終末期では、家族や携わる医療者のケアも大切だと学んだ(看護師、PT、OT). ・初めて聞く内容が多く、ウェブ研修参加と言うこともあり集中して聴けた(PT). ・改めて在宅看護の奥深さや難しさを実感した、家族との関わりが大切だと思った(看護師). ・ケアの困難さや辛さ、良かったことを多職種間で共有し学んでいきたいと思った(PT). ・リハビリばかりでなく児の人生や家族背景を考え広い視野を持つ必要があると痛感した(ST). ・医師のあり方については参考になったが、療法士として何が求められているのか、どういうことを意. 識した方が良いか、学びたかった(PT)/リハビリに関する内容がもう少しあるとありがたい(OT). ・小児在宅の現状を再確認できた(OT)/事例がわかりやすかった、今後に活かしたい(看護師). 表8 プログラムⅡの内容について(複数回答可). 選択項目 会場講演 遠隔講演. とても参考になった 18 32. いくらか参考になった 7 6. 知識を確認する機会になった 17 7. 難しかった 3 0. 期待したものと違った 4 0. 役に立たなかった 2 0. 合計 51 45. - 20 -. 最後に、プログラムⅡの会場の様子や接続の状況等について紹介する。. 本会場は、あいち小児保健医療総合センターに隣接す. る国立長寿医療研究センターの研修棟を利用した。3 人. 掛けテーブル席で 250 名程度が利用可能な研修室であり、. 二人掛け利用で50~60名分のテーブルを準備し(写真2)、. 会場入り口 2 か所に手指消毒用のアルコールを置いた。. 本会場にはネット環境の設備が無かったため、Wi-Fi ル. ーターを有償レンタルし、司会者席に設置しプロジェク. ターに接続したノートパソコンと、講演者の浅井先生が. この無線 LAN を利用して Zoom 会議に入室した。写真 3. は司会者席から講演者の方へカメラを向けて映したとこ. ろである。. 申請者はこの本会場ではなく、所属先であるあいち小. 児保健医療総合センターの有線 LAN で接続されたノー. トパソコンから、Zoom 会議のホストとしてこの研修会の. ウェブ研修室を立ち上げ、本会場の司会者席と講演者の. ノートパソコンを共同ホストとし、ハイブリッド会場を. 設定した。写真 4 下は、会場講演者の講演 PPT を画面共. 有し、それを申請者のパソコンと接続したプロジェクタ. ーでスクリーンに投影し、本会場およびウェブ会場いず. れも同じ画面を映しているか講演開始時に確認したところである。. 13 時開演で、12 時過ぎからウェブ参加者の入室を開始した。ウェブ参加者(施設参加の. 代表者)へは、事前にミーティング ID およびパスワードをメールでお知らせし、会議室に. 入るときの名称を「施設名の通称+姓」とするよう案内していたが、そのように入室しなか. った人が多数あり、ウェブ参加者入室の受付を担当者ひとりで行っていたこと、および研修. (つづき). ・医師のあり方については参考になったが、療法士として何が求められているのか、どういうことを意. 識した方が良いか、学びたかった(PT)/リハビリに関する内容がもう少しあるとありがたい(OT). ・小児在宅の現状を再確認できた(OT)/事例がわかりやすかった、今後に活かしたい(看護師). <療育施設・重症デイ・その他>. ・ふたりの講演者の在宅医療に関する考えや経験を聴き、その具体的な取り組みに感銘を受けた(医師). ・小児在宅ケア/移行の現状を知り、重症デイでの人工呼吸器利用者のケアに参考になった(看護師). ・事例の子どもたちがイメージされて涙が出てきた、自分が小児に関わった時に何ができるか、力にな. れるか考える機会になった、小児在宅医療に関わる医師が増えてほしいと思った(リハ工学技師). ・前半の講演は普段の業務で活用できる情報を多くいただけ、後半の講演は終末期の支援のお話に胸が. 熱くなった、本人・家族の心理的ケアの部分はとても勉強になった(相談支援専門員). ・小児の訪問診療やグリーフについて聴き、お子さんだけでなく両親の負担がどれほど大きいか、また. グリーフケアの大切さを学んだ(医療系大学生). 写真 2 本会場の様子. (司会者席から参加者の方を見た様子). 写真 3 本会場の講演者(右端). *講演者の左手側がスクリーン. 写真 4 Zoom 画面. に映し出された. 講演者と申請者. (申請者の後方は、. プロジェクターで投影. された共有画面). - 21 -. 会が開始されたと同時にその担当者が聴講者に徹したために入室者のチェックが中断され、. 申込み者と入室者の整合は完遂されず、一施設複数参加を含め最終的に何名入室したか、途. 中入室や退室も含め、ウェブ参加者実数を確定できなかった。. 会場参加の申込み者は 21 名であったが、当日になって 2 名がウェブ参加に変更、ウェブ. 参加予定だった訪問看護ステーションの職員と大学生が会場に来て参加し、外部からの参. 加者は 21 名で変わらず、その他、あいち小児センターの看護師 4 名が会場参加し、講演者. と研修スタッフ以外で会場参加者数 25 名が確定した。会場参加者向けに研修用配布資料 32. 部を準備したが、講演者、司会者、研修会準備スタッフを含め、不足なく配布できた。. 会場講演(浅井先生の講演)では、スクリーントラブルが発生した。会場内のスクリー. ンに「MENU」画面が現れて消えないというものであった。. 本会場から離れた場所でウェブ参加者のひ. とりとして研修の様子をモニタリングしてい. た申請者は写真 5 に示す画面を見ており、スク. リーントラブルの連絡を受けた時は、共有画面. をスライドショーではなく PPT のホーム画面. になっているだけであろうと判断したが、本会. 場へ行くと、スクリーンに「MENU」画面が重. なって、会場内の参加者はスクリーンで PPT. 画面を見ることは困難になっていた。本会場は、. パソコン等の周辺機器に詳しいあいち小児の. 職員が管理していたが、借用施設ということで. 勝手がわからず、という状況であった。その後、. 後半の講演が始まる時までに復旧したが、会場. 参加者に対しては多大なる迷惑をかけてしま. った。アンケートでもその状況に対する厳しい. 指摘があり、課題となった。. 一方のウェブ会場の方は、時々音声が途切れ. たり、ハウリングが混在したりすることはあっ. たが、相互に音声が届いているかの確認をした. り、Zoom 会議に慣れた方がチャットでマイク. をミュートにするように指摘したりする等が. 観られ、むしろ開催者側が多く助けられながら. 進めることが出来た。アンケートでも、ウェブ開催するなら、映像や音声の不具合に参加. 者が慣れる必要があるといった意見があり、また、今後もぜひウェブ開催やハイブリッド. 開催をしてほしいといった声も多く寄せられ、今後の研修会を企画する上でたくさんの宿. 題を頂戴した。限られた準備期間ではあったが、まさしく貴重な実践経験の機会になった。 . 写真 5 浅井先生講演中の Web 画面. スライドショーの画面になっていなかった. 参加者から指摘があったが、そのまま続けた. (Zoom 画面から) 写真 6. 浅井隼人先生. *Zoom 画面から. 写真 7 土畠智幸先生. *Zoom 画面から. 写真 8 講演中の Web 画面(Zoom 画面から). 会場講演向けの読みやすいスライドであった. - 22 -. <3 回シリーズ研修会 第 3 回目のチラシ送付状>. (エ) 第 3 回目の案内(チラシ)は、この送付状とともに、2020 年 6 月 5 日に 343 施設. へ送付した。. . - 23 -. <3 回シリーズ研修会 第 3 回目の案内(チラシ)>. . - 24 -. <3 回シリーズ研修会 第 3 回目の案内(チラシ)の更新情報>. (オ) この更新情報は郵送せず、あいち小児保健医療総合センターHP でのみ公開した. . - 25 -. <3 回シリーズ研修会 第 3 回目 プログラムⅠのアンケート用紙>. . - 26 -. <3 回シリーズ研修会 第 3 回目 プログラムⅡのアンケート用紙>. . - 27 -. <研修資料送付の添付文書>. (カ) 第 3 回目の研修会終了後に、3 回シリーズ研修会で使用されたパワーポイントプレ. ゼンテーションの資料を印刷し、2020 年 7 月 20 日、第 1 回目と第 3 回目のいずれ. かまたは両方に参加した 70 施設に、下記の文書を添えて一部ずつ送付した。. . - 28 -. 4.研修会終了後の効果と継続性. 3 回シリーズ研修会の第 3 回目を開催した後、配布資料を印刷して参加施設へ郵送し終え. てもなお、申請の時点で計画していた、医療的ケア児の母親による講演をもって助成事業. を完了しよう、という気持ちを申請者は持ち続けていた。その事例は決めており、母親の. 了承も得ていたが、7 月下旬になってその児が呼吸状態を悪化させて入院し、入院リハビリ. テーションの介入をすることになった。そのとき母親からは、入院前の状態で自宅に帰れ. ないことも今は考え始めている、というお話があり、失礼にも、シリーズ研修会の最後を. 飾るのにはあまりにも出来過ぎていると感じてしまった。. 幸い、児の状態は安定し、入院前よりもいくらか人工呼吸器の条件を下げて 8 月中旬に. 退院することができた。母親もいったんは覚悟したようだったが、無事在宅へ復帰できた. ことで、リハビリテーションを含む今後の児の療養方針について再検討することが可能に. なった。. その母親との話には、この入院中に病棟の医師および看護師から、在宅療養児の母親た. ちによる講演会を 12 月に開催するので、在宅人工呼吸器の児の母親を代表する立場で話し. てほしいと頼まれた、というものが含まれていた。病棟の医師および看護師は、この助成. 事業による研修会を支えてくださった開催事務局メンバーに深く関係するスタッフであり、. シリーズ研修会はすでに次の段階に引き継がれていると感じ取った。. 医療的ケア児の母親による講演をこの事業で行う必要はないだろうとの判断に至り、8 月. 上旬、助成事業の完了手続きを進めたい旨を財団へ連絡した。計画の研修をやり切ること. が出来なかったという無念さはいくらか残ったが、院生時代に学んだ”Go to the people.”の. 詩を思い出しながら、この事業の仕舞い方へと思いを巡らせることにした。. センターにおいて、在宅医療を推進する動きは間違いなく進んでいる。その主体は、や. はり養育者による「医療的ケアの確立」であり、児が安全に、養育者が安心して、在宅で. 生活していくこと、に尽きるのだろう。シリーズ研修会がどれくらい影響したかは明言し. にくいが、センターにおける在宅医療移行・退院支援のスキルは、少なからず高まったと. 感じるし、関わる職員それぞれが、そのフロントラインで在宅移行に関わっていきたい、. そういう動きを日々強く感じるようになったのは確かである。. その一部にリハビリテーション支援は含まれていると思うが、センターで働く療法士は. 在宅移行支援や移行後の在宅でのリハビリテーション支援よりも、退院後の入院集中リハ. ビリテーションをどう計画し行っていくかに気持ちの多くが注がれている。それはそれで. 重要なことであり、在宅療養児が地域で安全安心に過ごしていくために必要な支援の四輪. のひとつになる可能性が高いことも否めない。. 翻って、この助成事業は元々「あいち小児リハビリテーション懇話会」の一環として、. 2019-2020 年度においては小児在宅医療の促進に焦点を当て、在宅や地域でリハビリテー. - 29 -. ションに関わる人たちとのつながりを拡げる目的で研修会を企画したのである。看板に「リ. ハビリテーション研修会」を立てつつも、セラピストだけでなく在宅で重症児のケアにあ. たる看護師や医師、医療介護職員および学生にも興味を持っていただけたことは報告書に. 書いた通りであり、あいちの小児救命救急センターと地域の療育施設/リハビリテーショ. ン関連機関との連携促進を目指した、この 3 回シリーズ研修会の目的は、十分に果たせた. のではないだろうかと考えている。. 2016 年度から始まった「あいち小児リハビリテーション懇話会」が、この助成事業によ. って第 3 回から第 5 回まで開催されたことになる。奇しくも第 4-5 回リハビリテーション. 懇話会を兼ねた 3 回シリーズ第 3 回目の研修会では、在宅療養児の救急(始まり)からリ. ハビリテーション、そして終末期(閉まり)までの、児の一生を扱うことになったが、幸. か不幸かリハビリテーション支援の具体的な内容については十分に掘り下げられたとは言. えない。いよいよ、リハビリテーション専門職に向けた研修・セミナーを実施していくた. めの下準備が整った、というところであろうか。. あいち小児保健医療総合センターに小児救命救急センターが設置されてからまもなく 5. 周年を迎える。小児救急医療の拡充には、退院調整や地域医療連携といった在宅医療の推. 進に加えて、リハビリテーション機能の充実が欠かせないという思いに変わりはない。現. 場の認識はまだまだ十分とは言えないが、在宅療養児、重症児を含むすべての児とその家. 族の生活がより良いものになるようなリハビリテーション支援の充実をめざし、今後も研. 修会やセミナーを企画・運営していく予定である。. 以上. 2019-2020 年度あいち小児在宅リハビリテーション研修会は、. 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成による、. 在宅医療の推進を目的とした 3 回シリーズ研修会として実施させていただきました。. . - 30 -. 5.謝辞・感想. 助成事業による研修会開催の機会を与えてくださった勇美記念財団に対し、心から感謝. の意を表します。. 3 回シリーズ研修会として企画しましたが、新型コロナウィルス感染により規模を縮小し. て行うこととなり、参加者のみなさまには大変に申し訳なく思っています。. 助成による研修会開催の企画・運営、という貴重な機会を経験し、準備が大変だと思う. 時もありましたが、それ以上に、今後も関連する方々との交流の機会を持ちたいという気. 持ちが一層強くなりました。社会情勢の変化に適応した施設間交流の機会を、今後も主体. 的に設定していきたいと思います。. 最後に、研修会に参加してくださった皆様、研修会開催の準備に関わって下さった方々、. そして、このシリーズ研修会に理解を示してくださった、所属先である、あいち小児保健. 医療総合センターに、深謝いたします。

参照

関連したドキュメント

いしかわ医療的 ケア 児支援 センターで たいせつにしていること.

在宅の病児や 自宅など病院・療育施設以 通年 病児や障 在宅の病児や 障害児に遊び 外で療養している病児や障 (月2回程度) 害児の自

ユース :児童養護施設や里親家庭 で育った若者たちの国を超えた交 流と協働のためのプログラム ケアギバー: 里親や施設スタッフ

在宅医療の充実②(24年診療報酬改定)

 プログラムの内容としては、①各センターからの報 告・組織のあり方 ②被害者支援の原点を考える ③事例 を通して ④最近の法律等 ⑤関係機関との連携

岩沼市の救急医療対策委員長として采配を振るい、ご自宅での診療をい

あった︒しかし︑それは︑すでに職業 9

施設設備の改善や大会議室の利用方法の改善を実施した。また、障がい者への配慮など研修を通じ て実践適用に努めてきた。 「