東京湾 における流入負荷 の経年変化
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(2) 1227. 東 京湾 に おけ る流 入負 荷 の経年 変化 測 定 点 の最 下 流 部)を 丸 印 で 示 して い る.後 述 す る流 入 負 荷 量 算 定 に は,公 共 用 水 域 デ ー タ が存 在 す る こ の河 口 地 点 に お け る負 荷 量 を各 河 川 の 負 荷 量 と して い る. 下 水 処 理 場 と して は,流 域 内 の処 理 場 の う ち東 京 湾 に 直 接 放 流 す る もの が28箇 所 存 在 す る.そ の 位 置 は,図‑1 中 の△ 印 で示 す.下 水 道 整 備 率 は流 域 全 体 で86%に て お り(H16年. 度),全. 国平 均(70%)を. 達 し. 上 回 る.. 東 京 湾 へ の 流 入 源 と して は,河 川 や 下 水 処 理 場 に 加 え て,事 業 場 や 降 水,地 下 水 が 考 え られ る.こ の うち 地 下 水 を経 由 す る淡 水 供 給 量 や 負 荷 量 の 実 測 デ ー タは 皆 無 で あ る た め,地 下 水 に つ い て は こ こで は取 り扱 わ な い.そ の た め,以 下 で は,流 入 源 と して,河 川 ・下 水 処 理 場 ・ 事 業 場 ・降 水 を取 り扱 う.な お,流 入 負 荷 量 と して は, T‑P・T‑N・CODの3項 3.. 目を 対 象 と す る.. 淡 水供 給 量 及 び流 入 負 荷 量 の算 出 方 法. (1) 河 川. 図‑2. a)流 量 河 川 を 経 由 す る淡 水 供 給 量,す. な わ ち流 量 の 算 定 方 法. と して は,水 位 流 量 曲 線(H‑Q式)等 タが 存 在 す る江 戸 川,荒 川,中. 川,多 摩 川,鶴. 二 瓶 ら(2007b)と 同 様 に 与 え る.ま タ は存 在 す る が,H‑Q式. に よる流量 デー. た,水. 見 川 で は,. 位 の連続 デー. が無 い 千 葉 県 小 櫃 川 ・小 糸 川 ・. 養 老 川 で は,マ ニ ン グ の平 均 流 速 公 式 と水 位 観 測 値 か ら 流 量 を算 出 す る.感 潮 河 川 で あ る隅 田川 に 関 して は,以. 間 に お い て 同 一 の値 を 用 い る.こ の 係 数 の 経 年 変 化 につ い て 検 討 す る た め に,自 動 水 質 観 測 所 に お け るCOD連 続 デ ー タを 用 い て,L‑Q式 た.そ. の 結 果,係. 中の係数 の経年変化 を算出 し. 数a,bに. さ れ な か っ た の で,こ. は,明. 確 な経 年 変 化 が 確 認. こで は 同一 の 係 数 を採 用 す る.こ. の結 果 の 詳 細 は,別 途 報 告 す る予 定 で あ る. (2) 下 水 処 理 場 ・事 業 場 ・降 水 下 水 処 理 場 か らの 淡 水 供 給 量 及 び流 入 負 荷 量 に関 して. 下 の よ うに取 り扱 う. 河 口流 量=荒. 東京 湾流 域 か らの淡水供 給量 の経 年変 化. 川 分 派 量+下. 水 道 放 流量+支. は,日 本 下 水 道 協 会(2006)に. 川流量. タを 用 い る.ま た,事. +降 水 量 ×流 出 率 ×残 流 域 面 積(1). 丸(2004),そ 上 式 の妥 当性 につ い て は,原 田 ら(2008)の. 直接流 量計. 示 され て い る放 流 量 デ ー. 業 場 か らの淡 水 供 給 量 は松 村 ・ 石. の 水 質 に関 して は水 質 汚 濁 物 質 排 水 総 合. 調 査 結 果(環 境 省)を. そ れ ぞ れ 与 え る.こ の 下 水 処 理 場. 測 結 果 に基 づ いて 検 証 して い る.そ の 他 の17河 川 の 流 量. や 事 業 場 の結 果 と して は デ ー タ ソ ー ス の 関 係 に よ り年 間. は,流 域 面 積 と雨 量,流. 平 均 値 の み与 え る.な お,事 業 場 に つ い て は,2000年. 出 率 を乗 じて 算 出 す る.な お,. 淡 水 供 給 量 の 解 析 対 象 期 間 は1990〜2007年. とす る.. b)流 入 負 荷. は平 均 値 を与 え る.さ. 主 要6河 川 に つ い て は,二 瓶 ら(2007a)と. 以. 降 の デ ー タ しか 収 集 で きて い な い の で,そ れ 以 前 の結 果. 同様 に,低. らに,降 水 に つ い て は,湾 周 囲 の. ア メ ダ ス 観 測 点(図‑1中. の ×印 の5地 点)の. 平 均値 を用. 水 時 と出 水 時 に分 け て 算 出 す る.具 体 的 に は,低 水 時 で. いて,大 気 か ら湾 へ の淡 水 供 給 量 の み 与 え る.降 水 経 由. は公 共 用 水 域 水 質 デ ー タ(頻 度:月1回)と. の 流 入 負 荷 量 は他 と比 べ て 小 さ い た め,こ. 流 量 の 積,. 出水 時 に は 流 量Qと 汚 濁 負 荷 量Lの 相 関 式(L‑Q式)を. 用. い て,T‑P・T‑N・CODの. こ. 流 入 負 荷 量 を 算 出 す る.こ. で 用 い られ るL‑Q式(L=aQb,a,b:係 坂 井 ら(2008)の. 数)と. して は,. 結 果 に準 じて 与 え る.他 の20河 川 に つ. い て はL‑Q式 が 得 られ て い な い た め,公 共 用 水 域 デ ー タ. こで は取 り扱. わ な い. 4. 結 果 と 考 察 (1) 淡 水 供 給 量 の特 徴 流 域 か ら湾 へ の淡 水 供 給 量 を把 握 す る た め に,河 川,. と流 量 の積 に よ り与 え る.各 河 川 に お け る流 入 負 荷 算 定. 下 水 処 理 場,事 業 場,降. 水 の淡 水 供 給 量 と そ の 総 和 の経. 地 点 は図‑1に 示 す 各 河 川 の 河 口地 点 で あ る.流 入 負 荷 の. 年 変 化 を 図‑2に 示 す.こ. こで は,1990〜2007年. 解 析 対 象 期 間 は1990〜2006年. 年 平 均 値 を対 象 と して い る.ま た,図 中 に は,流 域 平 均. と し,2007年. につ いては公. 共 用 水 域 デ ー タが 得 られ て い な い の で こ こで は扱 わ な い. な お,L‑Q式. 中 の 係 数a,わ. につ い て は,解 析 対 象 期. にお ける. の年 降 水 量 も合 わ せ て 表 示 して い る.淡 水 供 給 量 の 合 計 値 は401〜637=m3/sと. な って お り,概. ね 雨 量 の 増 減 と対.
(3) 1228. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). (a) 豊水流 量 (a) 年 間値. (b) 冬 期(1〜3月). (b) 平水 流量 図‑3. 主 要6河川 河 口部 にお け る流 量 の経年 変化. 応 して変 動 して い る.淡 水 供 給 量 の 内 訳 と して は,河 川 は287〜499m3/s,下. 水 処 理 場 は46〜56m3/s,事. m3/s,降 水 は33〜61m3/sと. 業 場 は31. な っ て い る.上 記 の期 間 全 体. にお け る平 均 値 を それ ぞ れ 算 出 し,総 和 に対 す る各 淡 水 供 給 量 の割 合 を算 出 した結 果,河 川 で は75.5%,下 理 場 で は10.5%,事. 業 場 で は6.4%,降. 水処. 水 で は9 .2%と な っ. (C) 夏 期(7〜9月). て い る.こ の よ うに,河 川 か らの 淡 水 供 給 量 が 約75%と な り大 部 分 を 占 め て い るが,一 供 給 も有 意 で あ る.ま た,こ. れ らの 結 果 は,1997,1998. 年 度 の淡 水 供 給 量 を求 め た 松 村 ・石 丸(2004)と. ほぼ 同. じ結 果 と な って い る. の 内訳 を. 調 べ る.河 川 全 体 の流 量 に 占 め る主 要6河 川(荒. 川,隅. 戸 川,中. 川,多 摩 川,鶴. を 占 め る の で,こ. 流域 か らのT‑P負 荷量 の経年 変化. が 少 な か った た め,平 水 流 量 が 維 持 流 量 程 度 ま で低 下 し た.一 方,隅. 田 川 で は下 水 処 理 水 等 の人 工 排 水 が 多 くを. 占 め る た め,降 水 量 変 化 の影 響 が 相 対 的 に 現 れ に くい.. 淡 水 供 給 量 が 最 も大 きい 河 川 に着 目 して,そ. 田川,江. 図‑4. 方 で 河 川 以 外 か らの 淡 水. 見 川)の. 合 計 が 約90%. こで は,主 要6河 川 の流 量 に 注 目す る.. 図‑3は,1990〜2007年. 以 上 の よ うに,淡 水 供 給 源 と して は河 川 が 約75%を. 占. め て お り,そ の 内訳 と して は,荒 川 や 江 戸 川 に 加 え て 中 川 や 隅 田 川 が 大 き く寄 与 して い る こ とが 明 らか とな っ た. ま た,下 水 処 理 場 や事 業 場 も重 要 な 淡 水 供 給 源 とな り,. に お け る各 河 川 河 口部 で の 豊 水 流. そ の寄 与 率 は無 降 雨 期 間 に は よ り増 大 す る.こ の よ う な. 量 と平 水 流 量 の経 年 変 化 を示 す.ま ず,豊 水 流 量 と して. こ とか ら,東 京 湾 の水 収 支 を 考 え る上 で は,河 川 の み な. は,荒 川 や 江 戸 川,中. 川 が 卓 越 して い る.こ の期 間 の 平. 均 値 の大 小 関 係 と して は,荒 川(83m3/s)>江 m3/s)>中 (42m3/s)>鶴. 川(66m3/s)>隅. 田 川(52m3/s)>多. 見 川(14m3/s)と. 水 流 量 は約10〜80m3/sと. 戸 川(75 摩川. な っ て い る.一 方,平. な り,河 川 間 の大 小 関係 は基. らず,下 水 処 理 場 や 事 業 場,降 性 が 示 さ れ た.さ 通 常,淡. 水 を考 慮 す る こ と の重 要. ら に,東 京 湾 の 流 動 計 算 を 行 う上 で は,. 水 供 給 源 と して 河 川 しか 考 慮 さ れ て いな い が,. 河 川 以 外 の 淡 水 供 給 源 を 考 慮 しな い と数 値 計 算 上 淡 水 フ ラ ッ クス を 正 確 に は取 り込 ん で い な い こ と と な る.. 本 的 に は豊 水 流 量 と類 似 して い るが,相 対 的 に隅 田川 が. (2)ソ ー ス別 流 入 負 荷 量 の経 年 変 化(T‑Pを. 大 き く,江 戸 川 が小 さ い と い う点 は異 な る.江 戸 川 の流. 次 に,東 京 湾 へ の流 入 負 荷 量 の長 期 変 動 傾 向 を ソ ー ス. 量 変 動 は 相 対 的 に大 き く,特 に1994〜1997年. では降水量. 別 に調 べ る た め に,一 例 と して,1990年. 例 に). か ら2006年 に お.
(4) 東京 湾 にお け る流入 負荷 の経 年変 化 け るT‑P負. 荷 量 の 経 年 変 化 を 図‑4に 示 す.こ. 1229. こで は,. 季 節 別 の 経 年 変 化 特 性 を 見 る た め に,年 間 平 均 値 と冬 期 平 均(1〜3月),夏. 期 平 均(7〜9月)の. 結 果 を 対 象 とす. る.ま た,負 荷 量 を ソ ー ス別 に示 す た め に,事 業 場,下 水 処 理 場,河. 川(低. 水 時),河. 川(出. 水 時)と. 分 けて表. 示 す る.な お,事 業 場 及 び下 水 処 理 場 か らの負 荷 量 デ ー タ は,デ. ー タ ソ ー ス の 都 合 上 年 間平 均 値 しか 得 られ て い. な い の で,こ. れ らの 負 荷 量 に は季 節 変 化 は含 ま れ な い.. 年 間 平 均 値 に着 目す る と,事 業 場 は6.6〜7.7t/day,下 水 処 理 場 は5.9〜7.2t/day,河 川(低 河 川(出. 水 時)は1.5〜6.7t/dayで. 水 時)は4.8〜8.0t/day, あ る.こ の よ うに 事 業. (a) 冬期. 場 と下 水 処 理 場 経 由 の 負 荷 は大 き く,負 荷 量 全 体 に 対 す る寄 与 率 の 期 間 平 均 値 は,事 業 場 で は31%,下 で は29%と. 水 処理場. な る.両 者 の 寄 与 率 を合 わ せ る と60%と. な り,. 事 業 場 と下 水 処 理 場 に お け る流 量 の 寄 与 率(=17%)を 大 幅 に上 回 る.一 方,河. 川 の 負 荷 量 に 関 す る平 均 寄 与 率. は,低 水 時 で は27%,出. 水 時 で は13%と. な る.こ の よ う. に低 水 時 で は,河 川 か らの 負 荷 よ り も事 業 場 や下 水 処 理 場 か ら の 負 荷 が 大 き くな って い る.こ. の よ うなT‑P負 (b) 夏期. 荷 量 の年 間 平 均 値 に 関 す る経 年 変 化 特 性 は,多 少 の 増 減 は あ る もの の,概 冬 期 のT‑P負 (出水 時)の. ね漸 減 傾 向 と な って い る. 荷 量 に 関 して は,年. 図‑5. 低 水時 に おけ るT‑Pの 経年 変 化(主 要6河川 河 口部). 間 値 と比 べ て 河 川. 負 荷 量 が 大 幅 に減 少 して い る.ま た,冬. 期. の,夏 期 に は改 善 傾 向 が 見 られ な い河 川 が多 い.こ. の結. 負 荷 量 の 経 年 変 化 特 性 も,年 間 値 と同 様 に,漸 減 傾 向 で. 果 を 反 映 して,夏 期 にお け るT‑P負. あ る.そ れ に 対 して,夏 期 の 負 荷 量 に 関 して は,冬 期 や. な っ た もの と 考 え られ る.以 上 よ り,夏 期 に お け るT‑P. 年 間 値 と比 べ て 河 川(出 水 時)が 顕 著 に な って い る.こ. 負 荷 量 が 経 年 的 に 減 少 しな い要 因 と して は,河 川 経 由 の. の結 果,全. 負 荷 量 が 出水 時 ・低 水 時 共 に維 持 され た ま ま で あ る こ と. 体 に対 す る 河 川 の 寄 与 率 は 低 水 時 と 出水 時 を. 合 わ せ て49%に. 達 す る.さ. は,夏 期 のT‑P負. ら に,特 筆 す べ き こ と と して. 荷 量 に関 す る経 年 変 化 特 性 は,明. 確. に は減 少 して お らず,全 体 的 に は横 ば い 傾 向 で あ り,増 加 した期 間(1998〜2001年)す. ら見 られ る.こ の よ うに,. 荷量が横 ばい傾向 と. が示 唆 され た. (3) 原 単 位 法 の解 析 結 果 と の比 較 本 研 究 で 得 ら れ たT‑P・T‑N・COD負 果(以. 下,本 結 果 と呼 ぶ)と,原. 荷量 の算 定結. 単 位 法 に よ り得 られ た. 季 節 に よ り,流 入 負 荷 の経 年 変 化 特 性 が 異 な る こ とが 確. 負 荷 解 析 結 果(中. 央 環 境 審 議 会,2005)を. 認 さ れ た.. を 図‑6に 示 す.こ. の 原 単 位 法 に よ る解 析 結 果 は,水 質 総. 夏 期 のT‑P負. 荷 量 の 経 年 変 化 が 減 少 せ ず 横 ば い傾 向. と な る要 因 を 検 討 す る.夏 期 のT‑P負. 荷 量 で は,前. 述. 比 較 した もの. 量 規 制 を 行 う上 で基 礎 資 料 と して 示 され て い る も ので あ る.ま た,本 結 果 に 関 して は,前 節 と同 様 に,年 間 平 均. した よ うに,出 水 時 に お け る河 川 経 由 の 負 荷 量 が卓 越 し,. 値 及 び夏 期,冬. ま た,出 水 規 模 も対 象 期 間 内 で は大 きな 変 化 は見 られ な. 示 して い る.原 単 位 法 の 解 析 結 果 が5年 毎 に 示 さ れ て い. い.そ. る た め,本 結 果 も そ れ に 合 わ せ て5年 間 の移 動 平 均 操 作. の た め,河 川(出. 水 時)の. 負 荷 量 がT‑P負. 荷量. 期 の結 果 の5年 間 移 動 平 均 し た もの を表. の 経 年 変 化 に 大 き な影 響 を 与 え て い る.ま た,低 水 時 に. を行 った も の を採 用 して い る.こ れ を見 る と,年 間 平 均. お け る河 川 経 由 の負 荷 に着 目す る と,夏 期 の 負 荷 量 は 冬. 値 に つ いて は,3項. 期 ほ ど減 少 して い な い(図‑4).こ. に つ い て の み本 結 果 と原 単 位 法 の 解 析 結 果 が概 ね 一 致 し. れを詳細 に検討 す る. た め に,主 要6河 川 に お け る低 水 時 のT‑Pの 図‑5に 示 す.冬. 期 で は 全 河 川 に お い てT‑Pは. 経 年変化 を 明確 に減. 少 して い るが,夏 期 で は 濃 度 レベ ル が 高 い 鶴 見 川 や 隅 田 川,多 摩 川 で は減 少 傾 向 で あ る も の の,荒 川 や 江 戸 川, 中 川 で はT‑Pは. 横 ば い 傾 向 で あ る.こ の よ う に,低. 時 に お け るT‑Pは,冬. 水. 期 に は 明 確 に 改 善 して い る もの. て い る.一. 目共 に漸 減 傾 向 と な って い るが,T‑N. 方,T‑P・COD負. 荷 量 に 関 して は,本. 結果. の方 が 原 単 位 法 の 解 析 結 果 よ り も大 き くな って お り,そ の差 はCOD負. 荷 量 に お いて 顕 著 で あ る.. 本 結 果 に お け る冬 期 と夏 期 の 流 入 負 荷 量 に着 目す る と, 3項 目共 通 して,夏. 期 にお け る本 結 果 は原 単 位 法 の 解 析. 結 果 を 上 回 り,冬 期 は逆 の傾 向 とな って い る.ま た,冬.
(5) 1230. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008) とな り,そ の 内訳 の 平 均 値 と して は,河 川 は75.5%,下. 水 処 理 場 は10.5%,事 2) T‑P負. 業 場 は6.4%,降. 水 は9.2%で. 荷 量 に 対 す る流 入 源 別 の 寄 与 率 は,年. 値 と して は,下 水 処 理 場 で は31%,事 川 で は40%と. な った.こ. あ る. 間平均. 業 場 で は29%,河. れ よ り,流 入 負 荷 に 対 す る事 業. 場 や下 水 処 理 場 か らの 寄 与 が 大 きい こ とが 示 さ れ た. 3) 夏 期 のT‑P・T‑N・COD負. 荷 量 は冬 期 の 負 荷 量 よ り. も大 き く,両 者 の 差 は 出 水 時 負 荷 が 大 き いT‑PやCOD に お い て 顕 著 で あ る. 4) 本 結 果 に お け る年 間 値 ・冬 期 の 負 荷 量 は,原 単 位 法 の 解 析 結 果 と類 似 して 経 年 的 に減 少 して い る.一 方,本. (a) T‑P負 荷 量. 結 果 に よ る夏 期 負 荷 量 に 関 して は,明 確 な減 少 傾 向 は見 られ ず,一. 部 増 加 して い る期 間 も存 在 して い る.. 5) 夏 期 に お け るT‑P負. 荷 量 が 経 年 的 に 減 少 して い な い. 要 因 と して は,河 川 経 由 の 負 荷 量 が 出水 時 ・低 水 時 共 に 経 年 的 に減 少 して い な い た め で あ る. 6) 以 上 よ り,夏 期 に発 生 頻 度 が 高 い 赤 潮 や 青 潮 が 現 在 で も頻 発 して い る要 因 の一 つ と して,流. 入 負 荷 の削 減 効. 果 が 夏 期 に は 現 れ て い な い た め で あ る こ とが 示 唆 さ れ た. (b) T‑N負 荷 量. 謝 辞:公 共 用 水 域 水 質 デ ー タ は 国 立 環 境 研 究 所 「環 境 数 値 デ ー タ ベ ー ス」 よ り収 集 した.国 土 交 通 省 関 東 地 方 整 備 局 江 戸 川 河 川 事 務 所 ・荒 川 下 流 河 川 事 務 所,京 事 務 所,水. 資 源 機 構 ・利 根 導 水 総 合 管 理 所,東. 浜河川. 京都水道. 局 に は 流 量 や水 質 デ ー タ を ご提 供 して 頂 い た.こ. こ に記. して謝 意 を 表 す る.. (C) COD負. 図‑6. 荷量. 各負 荷 量 に関す る本 結 果 と原単 位法 の解 析 結果 の比 較. (本結 果 に は5年移 動平 均操 作 を施 して い る) 期 の負 荷 量 は,経 年 的 に減 少 して い るが,夏 期 の 負 荷 量 は2000年 付 近 に極 大 値 を 取 る な ど単 調 に は減 少 して い な い.こ の よ う に,夏 期 と冬 期 で は,流 入 負 荷 量 そ の もの や そ の経 年 変 化 特 性 が 大 き く異 な る こ とがT‑P,T‑N, CODに. 関 して 明 らか に さ れ た.特. に,夏. 期 の流入負 荷. 量 は,冬 期 の 負 荷 量 や原 単 位 法 の解 析 結 果 を大 幅 に上 回 り,か つ,T‑PやCODに. つ い て は経 年 的 に減 少 して い. る様 子 は見 られ な い.以 上 よ り,一 般 に 夏 期 に発 生 す る 赤 潮 や 青 潮 の 発 生 頻 度 が経 年 的 に減 少 しな い要 因 の一 つ と して,陸 域 か らの 流 入 負 荷 の 削 減 効 果 が 夏 期 に は現 れ て い な い た め で あ る と推 測 さ れ る. 5.. 結論. 本 研 究 で 得 られ た 主 な結 論 は,以 下 の通 りで あ る. 1) 1990年 〜2007年 に お け る 淡 水 供 給 量 は401〜637m3/s. 参 考 文 献 安藤晴夫 ・柏木宣久 ・二宮勝 幸 ・小倉久子 ・川 井利雄 (2005): 1980年以 降 の東 京湾 の水 質汚濁状 況 の変 遷 について‑公 共用水域水質測定 データによ る東京湾水質の長期変動解析‑, 東京都環境科学研究 所年報, pp.141‑150. 貝塚 爽平 編 (1993): 東 京湾 の地 形 ・地質 と水, 築 地書 館, pp.111‑134. 坂井文子 ・二瓶 泰雄 ・江原圭介 ・臼 田美 穂 ・重 田京助 ・大塚慧 (2008): 江戸川 ・荒川 ・多摩 川・中川 にお ける出水 時栄養 塩 ・COD負 荷特性, 水工学 論文集, Vol.52, pp.1117‑1122. (社) 日本下水道協 会 (2006): 平成16年 度版 下水道 統計 行政編, 2086p.. 中央 環境審議会 (2005): 第6次水質総量規制 の在 り方 につ いて (答申), 21p. 二瓶泰雄, 江原 圭介, 臼田美穂, 坂井文子, 重田京助 (2007a): 江 戸川 ・荒川 ・多摩川 にお ける水質環 境 と流入 負荷特 性, 海岸工 学論文集, Vol.54, pp.1226‑1230. 二瓶泰雄 ・高村智之 ・渡 邊敬之 (2007b): 東京湾主要流 入河川 におけ る流量 モニ タ リングの現 状 と課題, 海 岸工学論文集, Vol.54, pp.1221‑1225. 原 田靖生 ・二瓶 泰雄 ・北山秀飛 ・高崎忠 勝 (2008): H‑ADCP 計測 と数値 計算 に基 づ く感 潮域 の河川流量 モニ タ リング 〜隅 田川 を例 と して〜, 水工学論文集, Vol.52, pp.943‑948. 松村剛 ・石丸 隆 (2004): 東 京湾へ の淡水供給 量 と窒素 ・リンの 流入負荷 量 (1997, 98年 度), 海の研究, Vol.13, No.1, pp.25‑ 36..
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