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次元音場再生の研究

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Academic year: 2021

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[様式-学 5]

博士論文要旨

論文題名:多面体パラメトリックスピーカを用いた

高音質な

3

次元音場再生の研究

立命館大学大学院情報理工学研究科 情報理工学専攻博士課程後期課程

いけふじ だいすけ 生藤 大典

近年,映像技術の発展に伴い視覚的に高い臨場感を得られるシステムが注目されており,

危機的状況のシミュレーションやアミューズメントなどへの応用が期待されている.また ここ数年では,更なる高臨場感を得るために,視覚情報に聴覚情報を統合したシステムが 提案されている.このようなシステムにおける音再生には 3 次元音場再生技術が必要不可 欠であり,視覚情報だけでは得ることのできない周囲の様子などをまるでその場にいるか のように利用者に提供できる.3 次元音場再生を実現するには,複数のスピーカを利用する 手法とヘッドホンまたはイヤホンを利用する手法が一般的である.しかしながら,これら の手法はスピーカ配置における物理的制約が生じる上に,各スピーカからの出力信号を高 精度に制御しなければならない.

そこで本論文では,このような問題を解決する 3 次元音場再生技術として,パラメトリ ックスピーカを利用する音像プラネタリウム方式に着目する.音像プラネタリウム方式は パラメトリックスピーカの超指向性を積極的に利用しており,直接音と壁面からの反射音 を用いて音像を構築することで,あらゆる方向からの到来音を表現することができる.し かしながら,音像プラネタリウム方式にはパラメトリックスピーカそのものの音質劣化に 加え,移動音像の表現が困難であるという問題がある.

本論文では,これらの問題を解決するために,新たな変調方式となる重み付両側波帯変 調方式を提案するとともに,利用環境ごとに復調に必要な距離を推定できる復調評価指標 を策定する.また,パラメトリックスピーカで構築した音像は放射方向を物理的に制御し ない限り 1 箇所に固定されるため,音像プラネタリウム方式では受聴者に移動音を提示で きないという欠点がある.なお,モータを用いて放射方向を制御する方法も考えられるが,

筐体自体の大型化,モータ駆動時の騒音などが 2 次的な問題となる.そこで本論文では,

音像プラネタリウム方式における移動音像構築のために,パラメトリックスピーカ自体を 動かさずに放射音を制御する手法として,曲面型および多面体パラメトリックスピーカを 開発し,壁面上を移動する音像を構築する手法を提案する.それぞれの提案手法に対して,

その有効性を確認する評価実験を行ったところ,パラメトリックスピーカの音質改善を達 成できたとともに,利用者に自然な移動感を提示できる移動音像を構築可能であることを 確認した.

参照

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