• 検索結果がありません。

<研究ノート>経営の一般的環境 : 経営の経済的環境,技術的環境,社会的・文化的環境,および政治的・法的環境

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "<研究ノート>経営の一般的環境 : 経営の経済的環境,技術的環境,社会的・文化的環境,および政治的・法的環境"

Copied!
13
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)く. 研究ノートノ. 経. 営. の. 』. 般. 環. 的. 境. 一一経営の経済的環境,技術的環境,社会的・文化的環境, および政治的・ 法的環境一一. 奥. 村. 恵. 一. ・環境関係とシステム. 近年,経営に対する経営環境のイン " クト を認識す. 1. 経営環境と一般的環境 ュ. .. る 必要性が説かれている。 それというのも ,経営環境 の 多様性とその 変化が,経営成果に 著しい影響を 与え. 経営環境の意義. ㈹. 法. 経営環境の認識. ているからにほかならない。 経営学が,経営の内部活. 本稿は,比較経営学において ,国別の経営の 成果を. 動についての 説明でほ十分とせず ,経営環境について. 比較するさ。,環境の影響力を 十分に考慮すべきであ. の記述を必要としているのは ,経営環境が経営成果に. ると考え,かかる 環境について 整理するものであ る。. 影響 尹 ることが強く 認められるにいたっているからで. 経営とは,経営者の 管理の下で,その 環境に対処し. あ. る。 経営ば,その環境から独立して 存在することは. ながら,利潤目標に 向かって,財貨および 用役を購買. できないのであ り,その環境に 注口 し , これを監視. し ,生産しそして販売する活動を 指す。 また,この. し ,そしてこれに 対応しなければならな。 。 その過程. 活動を行な う 組織体を意味する。 経営は,これらの 購買,生産,および 販売の活動に. を ,経営学は,「経営環境」, 「経営環境と. よって,利潤を 獲得し自らを 存続させるだけでなく ,. 経営」,. 「. 経. 営 と社会」などの 形で,記述し,説明する。 経営の内部 運 ・営に加えて ,経営と環境のあ いだの 密. 財貨および用役を 社会に提供することによって ,社会. 接 で動的な関係を 説明するために ,通常, システム 法. 0 人々の経済的欲求を 充足させている 0 ここでは,経. が採られる 0 システム法によ L は ,経営は,購買シス. 営と 社会の人々との 交流が意味をもっている。 経営に. テム,生産システム ,販売システム ,および管理シス. ついては,その 内部活動に注意するだけでなく ,社会. テム という下位システムから 構成されるシステムであ. の人々との交流,すなわち 経営の覚部との 間の諸活動 にも注目しなければならない。. る,これを過程的にみれば ,経営は,財貨および 用役. 経営の覚部と 経営,すなわち経営環境と経営との 関. 係は ,双方向のものであ る。 すなわち,経営は一方に おいて,環境に対し財貨および 用役を提供したり. ,経. オ. の 投入一転換 一 産出の過程をもつ 制御システムとして. 認識される。 他方, この経営にば , さらにこれを 取巻く経営環境 という上位システムがあ る。 経営環境からみれば ,経. 営の合理的思考を 社会に浸透させるだけではない。 他. 営は,その下位システムにすぎない。 そして,経営は ,. 方 において,経営環境によってその 内部活動について. 上述の役人一転換 一 産出の過程を 通して, この上位シ. 影響を受ける 0 たとえば,経営の 生産活動は,石油シ. ステムであ る環境と緊密に 結びついている 0 つまり,. よ. 経営は,財貨および用役を,環境から 略買 して投入. 縮小せしめられる。 また,経営組織編成にっ. いては,. 「特定工場における 公害防止組織の 整備に関. コックによる 需要減退という 経済的環境要因の 変化に. ・. する法律」の 制定と。 、 3 法的環境要因の 発生にもとづ. いて,公害防止管理組織を 設定しなければならない。. し ,転換したのち ,. これを環境に 販売して産出するの. であ る。 、ンステム法は. ,このように複雑な現象 ( 目的をも. 偶有の投入・ 産出過程をもつ 下位システム ) の相互 関.

(2) 56 (176). 横浜経営研究. 第V 巻. 係を概念的に 整理し,これらを体系的な全体に 統合し, あ わせてこのシステムとの 関係を規定することができ. るので,有用であ る。 3) 経済的取引と 社会的取引. 第 2 号 (1984) によって,経常日 標 に結びつく経営活動,すなわち 購 買,生産,販売,および 管理の諸活動に 作用する経営 環境が識別される。 そして,その 作用する度合いは ,. 環境要因の別によって ,また経営活動の 別によって異. 「. さて,経営は ,財貨および用役の投入一転換 一 産出. なっている。 経営者は,経営目標を 促進するかあ るい. という経済的取引を 通じて,経営環境と 結合してい る。 すなわち, 自然・物的資源,人的資源,および 貨. は 制約するかを 見極めっ っ ,経営環境に対処する決定. 幣資源をそれぞれ 供給者から調達し ,そして生産物を. 経営者が認識する 経営環境について ,重要な分類は,. を 行な. う. のであ る。. 顧客に販売するのであ る。 しかしながら ,経営とその. 一般的環境 (社交的環境 ) と特殊的環境 (課業的環境 ) と. 環境との結合関係 は ,この経済的取引に 限定されてい. 0 分類であ る。 この分類は,環境を ,抽象的なもの. ないことに注目する 必要があ る。 というのは,たとえ. 一般的なものと ,具体的なもの・ 個別的なものとに 区 分する。 その他,経営環境の 分類としては ,①環境の経営に 対する影響があ る期間一定であ るか変動的であ るかに. ば経営と技術的環境のあ いだには,技術とが情報とか の流れがあ る。 また,経営と 政治的・法的環境のあ い. だには権 力の行使とその 受容,命令・ 保護・補助の 流 れ , 法の強制と履行などの 関係がみられる。 さらに. は ,経営と社会的・ 文化的環境のあ いだには,信頼, 価値,欲求, イメージなどの 流れが存在する。 このように,経営と 経営環境とのあ いだには,単に. 経済的取引だけでなく ,多様な環境にわたる 技術, 情 報 ,権力, 法 ,価値などの 流れがみられ ,相互に影響 を及ぼし合っている。 とくに後者の 流れを,経済的取 引と区別して 社会自 り 取引,) C社会的投入と 社会的産 出). ,. よって,制度的環境と 発生的環境とに 分類でき,②経 営 成果を向上させるかあ るいは下降させるかによっ て,促進的環境と 制約的環境とに 分類でき,③環境要 因が国内にみられるか 国外にみられるかによって ,国. 内環境と国際環境とに 分類でき,さらに④環境要因が 経営覚部にみられるかあ るいは内部にみられるかによ って,経営覚部環境と 経営内部環境とに 分類できる。. 名づけることができる。. 3. 一般的環境とその 特質 環境に自らを 開放しているオープン・システム とし さて,本稿においては ,一般的環境について 取上げ ることにしたひので , ここでその性格を 概説しておき ての経営は,環境との 界面において ,経済的取引と 社 たい。 まず,一般的環境は ,その特質にもとづ。 て, 会的取引に基づく 財貨,用役,技術,情報,価値など の流れを調節し ,その内部関係および 外部関係につい 次のものが識別される。 て均衡を保ちつっ ,その月的を達成するのであ る。 a. 経済的環境 2.. と. 経営環境の定義と 分類 ここで,経営環境の 定義をしておきた. い。. 経営環境. とは,経営を 取巻き,これと 相互作用を及ぼし 合. う. 外. 界を いう 。 この外界の内容は ,自然・ 物 ,組織体, 人,. b,. 技術的環境. c.. 社会的・文化的環境. d. 政治的・法的環境 これらのほかに ,歴史的環境,自然的環境,気象的環 境, 民勢 統計的環境などがあ げられる。. さらにはこれらが 形成する事象,制度,状態,価値な これらの一般的環境は ,利害者集団といわれる 次の どない. 。 これらの環境と 経営とのあ いだには,前述. ような特殊的環境とは 区別される。 すなわち, a. 株. した財貨,用役,技術,情報,価値など 経済的取引お よび社会的取引が 行なわれる。 ところで,経営を 取巻く環境をすべて 経営環境と規. 主・銀行, b. 従業員, c. 供給業者, d. 競争者, e.. う. 定することは ,あまりにも 莫然 としている。 この場合, とくに経営成果に 影響する要因に 注目することが 必要 であ ろう。 経営成果の先取りとしての 経営目標に関連. する環境要因を 取り出しこの 環境要因を,. 「目標関. 連環境」と呼ぶことができる 2)。 この「目標関連環境」. 顧客, f. 地域社会, 9. 政府・地方公共団体。. さて,本稿で 取上げる一般的環境の 特質を箇条書き にして述べれば ,次のとおりであ る。. ①社会状態に 関する抽象的総体と 同質化の性格 株主,従業員などの 特殊的環境と 遺って,経済的環. 境などの一般的環境は ,社会の一定の 状態を示す抽象 的な総体であ る。 経済が好況状態にあ るとかあ るいは.

(3) 経営の一般的環境. 不況状態にあ るとか, といったごとくであ る。 Jb. も ,抽象的な総体というものは. 一 ト. ,個別的な機関すなわ. (奥村恵づ. (177)@57. 他方,経営が社会価値を作り 出すことがあ る。 紅白 "むの思考方法. は ,効率を達成する 上で好ましいとか ,. ち特殊的環境が 活動している 結果であ って, この魚味. その階層としての 力 を無視できないというものであ. で一般的環境は ,機関の具体的個別性を 普遍化し同・ 質. る。 経営者主義といわれるのが ,. 化したものであ るといえよう。 この環境は,抽象的・. ④. 同質的な性格をもつので. ,. 一. この価値であ ",. 経営の活動領域 別 環境. 最後に, この一般的環境は ,経済的なもの ,技術的. つの国の経済,技術などの 水準を測定することができ. なもの,社会的・ 文化的なもの ,そして政治的・ 法的. る尺度であ り, この水準によって ,各国の環境を 他の. なものに 色 どりされている。 これらの各種は・ 経 " に. 国のそれと比較することができる。. 対する圧カともみられるが ,. ②. い運営を行な. 経営に対する 全般的な影響と 効果. 抽象的総体としての 一般的環境は ,すへての経営な. う. これらは,経営 ガ ;好まし. べき多元的な 活動領域とみることもで. きる。 たとえば,政治的環境は ,経営が活動を 行な い. いし経営意思決定に 対して,同程度の影響を与える。. 成果をあ げるべき領域であ るといえよう。 これ,,めそ. 個別的でなく 全般的な作用を 及ぼすのであ る。 株主と いう特殊的環境は ,経営に個別的な 影響しか 宇 えない. nL ぞ才Ⅰの領域において ,経営は好ましい 産出物を捉供 し,. そして利益を 獲得することができるのであ ろ。 。. が,法律などの法的環境は,経営の 総てに同様な 作用 を及ぼすのであ る。. TT.. 経営の経済的環境. すべての経営は , この一般的環境を ,基本的で全体 的な影響要因として 経験する。 そのため,かえってそ の効果を見逃しがちであ る。 社会・際 習など,気がつか. 1. 経済体制と経済資源供給 経営の一般的環境として 最初に説明するのは. ,を・丘 ;; ・. ないまま受入れているのであ る。 ただし,経営が他の. の経済的環境であ る。 社会では,人々が 生活するうえ. 国へ進出し,一般的環境を 異にするときには ,そのカ. で財貨および 用役を必要としている。 空気のように 曲. を 文化 シ " ック などの形で実感するのであ る。. 富 にえられる白山 財 とは異なり,経済財は 希少 " をも. このように,一般的環境は ,全般的な形で経営 点思. っている。 ほとんどの財貨は 希少であ るがゆ,に,ィ ," 消 貸することが 必要となる。 ぞ 二で, ;"毛. 決定ないし経営口 標 に作用する。 とくに経営口陳に 関. 効に生産し. 連しては, これを全般的に 促進したりあ るいは制約し. 済の基本問題ば ,. たりする。 そして, この一般的環境が 変化する場合に. 類 と数量を決定すること. は ,その全般的効果が ,限界の経営を 生み出す。 つま. 経済資源の組合せを 決定すること ,そして 9. り,この変化する 環境に適応できる 経営は存続し ,他. ら得られる所得の. 方適応できない 限界の経営は 失敗するに至る. 勾。. り. 。. たと. えば,公害防止関係の 法が厳しくなったとき , これに 適応できない 経営は破産することになる。 ③. 社会的価値基準. 一般的環境は ,利害者集団など 具体的に個別 " をも つものではなく ,これらを包括する 抽象的な概念であ. ①生産すべき 財貨および用役の 穐 ,. ②生産のために 利 Ⅲ す る 小確か. 分配を決定することの 三 つ であ. この経済の荘本問題の 決定を規定し. さ. フ. l--..@" -" え@:, の ・. す. あ り方を確定するのは ,市場経済体制。 寅 本主義体 棚 あ るいは計画経済体制. (社会主義体制 ) と。ったボ% 流 体制であ る。 その意味で,経営の 経済的環境の 第一は 経済体制であ るということができる。 そして, 前 むの. る。 これらの抽象的な 概念は,ある場合に当為の 形を. 市場経済体制では ,市場における 需要供給関係さ ,に. とり,価値概俳となるのであ る。 たとえば,地域社会 に重点を置く 地域主義,人間に 力点を置くヒューマニ ズム,経済に 力を入れる経済主義等々であ る。 これら. は市場競争によって ,. の社会的価値は ,時代の精神を 代表し,社会の 基本的 口 標を明示し社会行為基準を 規定しさらに 社会的 行為を是認する 尺度を意味する。 この価値は,さらに 経営に適用され・ て ,経営の政策とか 戦略に其体化され る。. これら三つの 基本問題が解決さ. れる。 他方,計画経済体制においては ,政府な ビ の [l,. 央 機関の支配 力 によって,これらが 解決されるのであ る。 もっとも,今日では ,両者の通いはイデオロギ. 一. の相異でなく 分権 化の度合いの 違いとして扱われるこ とがあ り, また面体制の 純粋な型はなく 混合経済体制. として取扱われているので ,経営環境としての 経済体 制の問題は,かってほど 重要視されていないと。り、え.

(4) 58 (178) よ. う. 横浜経営研究. 第 V 巻 第 2 号 (1984). 。. 次に,影響力のあ る経済的環境として 位置づけられ るのは,経済資源の 存在ないし供給能力であ る。 ここ で経済資源とは ,①土地, (2)石油,鉱物などの 自然 資源,㈹財務資源としての資本,㈲人的資源として. 合わせて製品を 多角化させ,他方新規市場を 求めて国 内はもとより 海外にまで事業を 進出させるのであ る。 人々は,価値あ ると認めるものを 購入するのであ り, その購買の欲求, 趣好 ,および態度は 文化的環境の 様 式から出発するといわれている。 それにもかかわら. の 労働力,そして㈲ 人的資源としての 企業者能力お よび管理者能力を 指す。. ず ,市場規模の 形成には,基本的には 経済的要素が 大. 前の三者,すなわわち 土地,自然資源,および 資本 は,経済学で 重視されてきた 要因であ る。 しかし,経. 重要な要因となる。 国民全体の所得あ るいは国民総生 産額が重要であ り,ある経営あ るいはあ る産業の市場 規模は,一定期間において ,国民総生産と 一定の比率 を 保つことが多い。. 済成果は,これらの 経済要因よりもむしろ 社会価値, 社会制度などの 社会的環境に 依存するという 主張が, 今日説得力をもっている。 わが国の高い 経済成長が, 資源に恵まれないのに 達成できたことから ,この主張 がなされる。. また,手持ちの 資本ではなく ,すでに投下された 資 本も ,経済基盤の 一 っとして,経営に 不可欠であ る。. きな役割を果すわけで. ,人々の所得構造が ,このさい. 経営にとっては ,市場規模がじょじょに 成長するこ とが望ましい。 そのためには ,経済の安定性が 環境の. 重要な条件となる。 安定的な経済環境を 形成するため には,政府が 介入することなく 自由放任にすることが 有効であ るという考え 方があ るが,今日では ,ある程. たとえば,設備などの 資本財,原材料を 供給できる工. 度の政府などの 中央機関の介入が 必要であ ると認めら. 場 群 ,そして運送・ 通信などの諸手段 (社会的間接資. れている。. 本 ) であ る。. まず政府は,財政政策として ,不況時に,減税と 政 府支出増大によって 需要を喚起し ,雇用を増大させる。 他方,経済の急成長時には ,インフレーションを 伴う. なお,これらの 経済資源の供給は ,所得・報酬構造 を 形成しており. ,技術と生産性を 介して,所得の 高低 を規定している。. ことがあ るが, この場合政府は ,増税と支出削減によ. って,購買力を 鎮静させるのであ る。 2. 市場規模と経済運営 経営 @= と って一番大切な 経済的環境の 問題は,生産 した財貨および 用役を販売する 市場があ るかどうか, そしてその市場が -ト今 な規模をもっているかどうかと. いうことであ る。 およそ経営というものは ,市場にお. いて販売が実現して 初めて利潤をあ げ,存続すること が可能となる。 そのだのに,他の 経営よりも安価で 優 れた製品を生産し ,これを販売して 市場を拡大するの であ る。 他の経営と競争し ,市場を拡大すること ,す なわち成長が ,利潤獲得の 前提となっている。 どれほどの規模の 市場が必要かということは ,簡単 にいい切れない。 利潤を伴わない 市場拡大. (成長 ) に. また,政府ないし 中央銀行は,次のように 貨幣供給. の増減を図ることによって ,経済の活性化と 鎮静化を 行な. う. 。 すなわち,①国債の売出しと買戻しにより. ,. 貨幣供給を縮小ないし 拡大する。 ②銀行の現金保有 率を高めたり 低めたりして ,貨幣供給の 削減と増大を 行な. う. 。 ③政府の銀行に 対する公定歩合を 高くして,. 銀行から顧客への 貨幣供給量を 少なくし,他方,政府 の銀行に対する 公定歩合を低くして ,その供給量を 多. くする㈹。 3. 経済成果とその 尺度 経営は,上述の 経済的環境の 下で経済活動を 行ない,. は,限度がある。また,規模の経済性の原理により ,大. その結果マクロレベルにおいて 各種の経済成果をもた. 規模生産の効率の 良さがより大きな 利潤をもたらす ,. らす。 そして, 次に掲げるこれらの 経済成果の実情. とは一概にはいえない. が,さらに経営の 経済的環境を 形成することに 注目す. 0. 人々の欲求が 多様化してお. ,製品を多角化しなければならなくなったし ,他方 大規模生産工場の 非弾力性がこの 多様化に適応しきれ. ることが必要であ る。. ないということもあ. あ る国で 1 年間に生産されたすべての 財貨および用役. り. る。. それにしても ,利潤獲得の 前提としての 市場拡大の. ために,既存市場においては ,人々の欲求の 多様性に. ㈲. 経済成果の尺度としての 国民総生産。 これは,. の市場価値であ り,生産性の主要な尺度であ る。 国民 総生産に占めるあ る産業の総売上高 は ,その産業の 市.

(5) 経営の一般的 環 境 (奥村 息 う. (179)@59. 場の市場規模を 表わしている。 生産性を示す 尺度とし ては,完全ではないにしても ,一人当りの国民総生産. I11. 経営の技術的環境. および国民総生産の 平均成長率が 用いられることがあ の。. (2) 一人当りの所得。 これは,ある国の人が年間に 国の購買力と 得た所得の平均額であ り,これは,その. か市場規模を 意味している。 ㈹ 物価指数。 これは,同一財貨の 購入価格を,基 準年度の価格との 比率で示すものであ る。 物価指数 は,貨幣の購買力を 測定し,この購買力の減少 は , ンフレーションが 存在することを 指摘するの。. ィ. (4) 失業率。 これは,就業率との 対比で用いられ , 経済の不安定さを 示している。 上記のインフレーショ. 1, 技術の発展段階の 認識 技術は,経営の優劣を的確に 決定する。 一定規模の 市場を保有する 経営であ っても,技術革新に 遅れをと ると ・これに成功した 経呂と 競争できなくなり. ,その. 市場を奪われ ,利潤を失うにいたる 0 たとえば,同じ テレビ セノト でも,回転式のチャンネル 切替え方式 と, プ ,シュボタン式とでは,後者が顧客に便利であ って,売上げを 伸 ぼすものとみられる。 また, CATV (有線テレビ ). を利用し,商品情報サービスを捉 供す. るス一 " 一の万が, これをしないスーパーと. 比べて,. ンは,購買力の 減少を正味するので ,増税,政府支出 地域と密着でき 商圏を拡大することは 間違いない。 これを削減する 白 ら技術を開発 技術の亜 要 性を認識して ,経営ば,. の 削減,貨幣供給量の 減少によって , 政策がとられるが ,. これは失業率を 増大させることに. なる。. し, あ るいはまた他の 源泉から技術を 導入して,利潤 の 獲得に努める。 この場合,何れの方法によるにせよ ,. 経営環境の問題として ,一定水準の技術が周辺に 蓄積. 4.. 国際経済環境と 経済摩擦. されていることは 事実であ り,高水準の技術を入手で. 経営は,市場拡大のために 海外への製品販売を 増大. させる。 国として輸出財貨 額 が増大し,輸入財貨額を 超えるときには ,貿易差額が好ましく 表 示きれる。 同 様に,貨幣流入額が貨幣流出額を 超えるときに は ,国. 際収支は良好であ り,国際貿易が 成功して。るといえ る。. 他方, 国際収支が赤字になった 国では,外国製品が 市場に浸透し ,国内製品が売れなくなっており. ,国内. きる環境が経世にとっては 好ましい。 このさい,一日. の技術がどのような 発展段階にあ るかを認識すること が 必要となる。 ここで技術とは ,実際的目的を達成するための 知識. の体系と知識の 応用をい う 。 それ ば ,物的な形の用具 や機械 (物的ベ イス ) だけでなく,問題解決や 成果 迂 成 のさ。に用いる知的な 技法や過程 (知識ベ イヌ、 ) を も含む 9,。 経営の技術的環境は ,. 経営に影響を 与える. での失業問題が 生ずる。 この場合には ,輸入量 別当,. 外界の技術の 大況を指し,まず,その国の技術の 発喪. 関税などの貿易障壁が 設けられる。 しかし, この障壁. 段階がどの段階にあ るかが問われるのであ る。. の 設定は,国内での競争を減少させ. ,国内の経営が消. 技術の発展段階としては ,次の 5 段階が考えられる。. 費皆に対して ,外国製品よりも 劣ったものを 販売する. ①熟練した " に頼 り,一定の道具- を用いて 靴 ,衣服,. ことになる。 そうかといって ,. 家具などを作る 手工技術の段階。 ②蒸気機関など 助. この障壁の設定を 批判. するだけでは 済まされない。 過度の市場拡大は ,相手. 力使用の機械技術を 用い,工場制度が採用されている. 回に失業を生ぜしめ ,政治力が働。 て ,輸入制限に会. 機械化技術の 段階。 ③渦動車の組立てラインなど. い ,相手国での生産を攻められるな ビ,経済乎 擦を生. 機械化の実施方法を 体系化することに 特徴があ る大立 生産技術の段階。 ④個人が専門化された 歯車となる 大量生産技術の 時代と異なり ,人の操作が完全に排除. ずることになる。. なお,国際経済環境との 関連ては,それぞれの 国の 貨幣価値にもとづく 貨幣の交換比率,すなわち 為替相. ざれ ,. ,. 単に人がボタンを 押し, タイヤルを見るという. 制御の役割を 果たす日動化技術の 段階。 そして,の制. 4場 と, その変動が,経常に 大きな影響を 及 はす 。 為替 相場いかんでは ,経営に赤字が生じて国内生産・ 海外. 御の役割を人に 代わってコンピューターが 行なう人口. 販売の意味がなくなり ,海外て 生産拠点を設定しなけ. 頭脳 (サイバネティクス ) 技術の段階であ る '0)n. ればならなくなる " 。. 今日,わが国は ,第5 の ノ、 口頭脳技術の 段階にあ る。 たとえば, 自助制御ロボットの 保有台数は 1 万 3 千台.

(6) 60 ( ㏄ ). 横浜経営研究. ェ. 第V 巻. で ,世界の中で最も多く,このような 技術環境の下に あ る経営は,その 水準の技術を 利用でき,他国との. 競. 第 2 号 (1984). これらの技術変化・ 進歩は,経営の 素材購入の領域, 生産方法・過程の 領域,販売される財貨・用役の 側面,. 争の上で有利な 立場にあ る。 大規模経営においては ,. 人事・財務の 領域において ,著しい影響を 及ぼしてい. 生産過程において 省力化が可能となっており. る 。 技術変化,進歩が 大きいほど,経営は 上記の領域. ,中小企. 業においては 人手不足の解消が 実現しつつあ る。. において大きなイン " クト を受けるのであ る。. 2.. 3. 研究開発活動の 水準と技術の 蓄積. 技術進歩の領域 今日は,高度技術の 時代といわれ , この高度技術を. 一国の経営が 良好な経営成果をあ げるために は ,経. 求めて,経営が新しい事業を 計画し,また新しい経営. 営,大学,研究機関,政府等が ,研究開発活動に 力を. が形成されている。 この高度技術の 領域というのは ,. 入れること, とくに政府が 適する行政指導をすること. (1) エネルギー (原子力,太陽エネルギⅠ水素エネル. が必要となり ,. ギづ ,. れよう。 経営それ口俸 は ,技術システムであ って環境. ②電子 (集積回路, LSI,. ト, NC),. レーザ㍉. ロボッ. これによって 一国の技術水温が 商めら. ではあ りえないが,経営が 競争して技術開発に 努力す. ㈹情報・通信 (光通信システム , CATV),. (4) バイオテクノロジー (遺伝子工学, インターフェロ. ることが,結局相互に 好ましい技術的環境を 生み出す. ン), ㈲医療工学 (核 医学,人工心臓 ), および㈲宇. ことになる。 政府などの中央機関と 対比して,私的な. 宙地球 (スペースシャトル ,異常気象) 。. 経営が市場で 競争しながら 研究開発に力を 入れる 方. クーンツ,. オ. ドンネル,およびヴァイエリッチは ,. これら 高 技術の種類について ,経営に対する 影響に重. 点をおいて次のように 展開している。 ① 荷物や旅客の 移動に要する 時間・距離について の能力の増大。 たとえば,鉄道,乗用車・トラック ,. 航空機,宇宙船。. が ,技術水準を 自動的に高めることになる ,もちろん,. 経営以覚の大学,研究機関などの 研究水準が商いこと は,経営にとって 良好な技術的環境を 形成することに なる。 これらの好適な 技術的環境は , 高い水準で技術が 苔. 横 されていることを 意味しこの技術の 蓄積 は , さら. て分配する能力の 増大。 たとえば,電力,原子力, レ. に高度な研究開発を 可能にする源泉となる。 この正味 では,技術の 蓄積を積極的に 保護する施策が 政府によ. ーザー。. って行なわれる 環境が,経営にとって 重要であ る。 政. ②. エネルギーを 発生させ,貯蔵し,運搬し ,そし. (3) 新しい原材料の 設計能力の増加,および 他の物 質を必要に合わせて 変化させる能力の 増大。 たとえ. ば, 鉄の合金, 合成繊維, 高機能樹脂, ブラスチッ ク,新薬,半導体, LSIo ㈲ 物理的な過程の 機械化または 自動化。 たとえば 地下鉄網の自動化とそれによる 省力化。. 府 等の手で,研究開発の 利益を守るためには ,特許等 の手で保護されることが 必要とされている。. わが国と欧米諸国との 比較が,技術開発について 言 及されている。 わが国では,原料の 品質や完成品の 製. 造技術について ,欧米よりも 優れており,また 品質管 理は ついても日本的経営のシステム 作りによって 高い. 信頼性があ る。 しかしながら ,経営の研究開発費を 基 ば, コンピュータ 内の情報の貯蔵 ,操作,選択による 礎,応用,および 開発と区分ずるとき ,わが国の場 人間能力の拡大。 合,基礎研究費の 比率が不十分であ る。 大 ,,研究所 (6) 物を知覚する 人間能力の拡大。 たとえば, レ一 に限らず,経営も 長い将来に向けて 基礎研究に力を 入 タ - ,電子顕微鏡,夜間透視機器。 れ ,その蓄積を確保することが ,環境整備のために 必 ㈲. 精神的な過程の 機械化または 自動化 0 たとえ. ㈲. 個人・集団行動に 関する理解の 増大。 たとえば,. 動機に関する 心理学,改善された 管理能力。. (8) 病気とその治療についての 理解の増加。 たとえ ば, ポリオの接種,. じん臓移植,抗生物質治療,. イ. ン. 一つの目標として 重要であ る。. の レ フ. イ. 大 増 の. 大業. 輸失. との 策長 政成 技術経済. 政術. (9) その他,光通信システムなど 通信の領域,およ. を表わすものであ り,この比率を 向上させることが ,. 技 4.. ターフェロン ,生命工学⑧。. びセラミックなどの 斬 素材の領域。. 要とされている。 また,国民総生産における 研究開発 費の比率は,独創的な 技術蓄積という 環境整備の状態.

(7) 経 " の 一般的環境 (奥村 息 Ⅱ 進行な. ビ. ,経済問題の解決を図る力をもっでいる。. こ. ( 81 Ⅰ. Ⅰ. Cl. 制度は,資源を 用い,物質の型 と旦 とを決定する。 f匝. の技術のもつ 重要性を認識して ,政府のあ。だで技術. 方 , その物質の型 と量 とが決まりまた 変化するにつれ. 供与の協力を 求める国がみられる。. て,観念が確定しまた 変化するのであ る 瑚 。. また,技術開発に 政府資金を投入 寸る 国が多い。 他 @" 目の政 ";;ま ,基礎研究分野では ,わが国以上の比率で, ぃ. 資金れ 担- としている. 場ヴ ". 合もみられ,わが国政府の対 [L;. が見守ら " ている。 資金投入の形態としては ,技術研 究団体の発足, メーカー参加型の プ ロジェ グト の発に. このような社会の 構成要素について , ここで論じる 経営の社会的環境 は ,上述の田価値観を中心として 規定される。 すなわち,経営の 社会的環境は ,ソ、 々あ 価値観を るいは集団の 信条,欲求,態度,期待などの い. う. 。 これらの社会的価値が ,経 " に 相当大きな影響. ど た 3% つそり 。. を及 は すことが,近年と ,に認識されて -ぎている。 た. 反問プロジェクトに 導かれる各国の 技術開発競争が. とえば,高い 労働倫理は,その 国の社会さらにはその. ・. 力よ. め ら " るが, 白図で技術を 開発しきれない、 きには, 外岡。ら技 " の導入を図ることになる。 わが国のよ う に ,商品の国際競争力が. 国の経常に対して ,高水準の成果をも た ,,十のであ る,. 強くても,技術の 貿易収支が. 上述の社会の 構成要素. ッ. 制度は ,個ノ、 と同棟,社. 入超てあ るときには, 応用・開発力は 強いが,基礎技. 会的価値を形成し 保有する。 その " りにおいて, この. 術力に弱 : 、 ということになる。. 社会的環境を 形成している。 他方, これら制度の 機能. 今 1lでよ,技術を 克ったばかりに ,製品市場を欠い 。,な@ 、 ,技術導入は, クロスライセシス. Ⅰ如". (技術の・何. てなけれ・ ば, "文 現しない場合が 多くなってい. 的 側面については ,. 「経営の特殊的 瑛臆 」ないし 利 T. 老 集団において 通常取上げられる。 これ「,の制度ば, 経済的機能,技術的機能,社会的・ 文化的機能, さら には政治的・ 法的機能を,個別的にあ るいは 亜 復して. イゴつ. ・. 遂 行 しなが。 ,経営環境として ,具体的,特殊的に ,. IV.. 経営の社会的・ 文化的環境. 経 ・営を左右しているのであ る。 なお, ここで, これら の制度が, 王 復した機能を 果たしているということ. 1.. 社会と社会的環境. は, たとえば,顧客が ,財貨・用役の 購入という経済. 花会とば ,国とか文明とか。 うように, 多くの機能 的・構造的部分を 含む全体像をい. う. 。 これらの部分 は ,. 結合力をもっているので ,社会は,複雑な 諸関係の集. 的機能を果たしながら ,他方この財貨・ 用役の欠陥に ついては消費者団体として 社会的にあ る。は政治的に. 活動することを 指している 14)0. 合てあ ると。える。 この社会には ,三つの構成要素が含まれ, こ dL ら ば, 柑 互に関連している。 。1. Ⅰ. は条 ,欲求,態度などの 価値観。 これらの価値. 2. 社会的価値 個人および集団にば ,社会的信条,欲求,態度など の社会的価値があ る。 たとえば,従業員は ,それぞれ. 観によって,社会は ,共通日 凍を設け,そして 社会の. が信条,欲求,態度をもち , これらが経営の 組織風土. 共通規約を設定することができる。 社会の目標とし. を形成し,経営成果に 苦しい影響を 及 はす 。 また, 顧. て, 苫 ,克実, 正 ,芙が, さらに 宙 ,平等, 権 力分散. 客は ,経済的な所得にもとづいて 購買決定をするにし. といったことが 求められる。. ても,財貨および用役の入ヂ は ついては,その 信条,. 。 ,, 制度ないし機関。 制度は,バルーブ活動の形態,. 条件, 手続など,社会の 形式化された 方法を。 う -. 欲求,態度, 趣好 によるところが 多い。 これらの社会 的価値とその 変化を, 経蛍が ,市場調査などによって. 制度こは,経営制度,政治システム ,労働組合,教育 いかに適切に 捉えるかが,経営の 成否に繋がって い 、ンステム,. 言語システム ,法的システムなどがあ る。. これらの制度は ,組織体および組織体の迎合として , 経 " の 利害者集団となる。 これらの制度の 行為の論拠 となるものは ,社会契約であ り,法律,習田 ,前例, 承認な ビ の形で表現される。 物質。 姿源 および財貨の 貯蔵 分 き 。 ぅ 。 上述の. る 。 顧客, 利 古者集団の意向をどのように 把握するか. の努力は,何も 経営に限られないで ,政党,大学,宗 教,病院,労働組合などの 組織体で行なわれているこ こ 。. 一キ Ⅰめ り " 。. 仝. ロ. のわが国の社会を 理念的に表わす 言葉に,名曲;j. 化 , 或執化 ,. ソフト化などという. 言葉があ る。 社会の.

(8) 62@ (182). 横浜経営研究. 第 2 号 (198の. 第V 巻. (6) 教育に対する 信条および尊敬。 (7) 論理的プロセス ,科学,および 技術に対する 信. 趨勢・動向が 刻々変化するので ,経営がこれらの 動き. を長 い 眼で把握することは 重要であ る。 たとえば,流 行,家族構成,子供の 教育と 朕 ,人口動態,労働倫理 仰。. (8) 変化の重要性に 対する信条,およびより よい 方. 観,福祉感などであ る '。)。. 社会的信条,欲求,態度などの 社会的価値は ,一体 どのように形成されるのか。 これらは,社会構成メン. 法を発見する 実験に対する 信条 '7)。. 以上のような 信条を,社会学的側面を 強調した文化. バ一の相互の 影響の結果であ る。 すなわち,家族,学 的環境と名づける 人もいる。 これらの一つ 一つが,経. 校,友人,上司,仲間,教会,政治制度その 他の相互 の影響の結果,形成される。 これらの社会的価値は ,単一の支配的な 価値として 社会に存在するものではない。 とくに自由な 社会で は,社会的価値が 複数存在するのであ り,これらの価 値を「倫理的複合」と 呼ぶ。 また,多くの 異なる社会 的勢力が競合し ,これらの集合的価値と 集団的価値と が対立するさ い には,より大きな 社会の価値観が 優先 する。 これを「社会的倫理」という. '6)。. 営を有効に支持するものであ り, 経 ・営の社会的環境と して,その重要性を 示唆している 0 たとえば, (6) の 教育的側面についていえば ,その国の初等教育,中等 ,やはり,経営を 左右す 教育,高等教育,専門教育は る重要な要因であ る。 なお,社会的環境の 一つとして,政界,財界,労働 界の協力が提唱される。 これら組織体間の 関係につい ては, 別途, 「経営の特殊的環境」において 取扱われ る テーマであ る 0. これらの社会的価値は , 国によって異なることに 注 目すべきであ る。 経営が国際化し ,経営が他の 国で運. 営されるときには ,その国の社会的価値の 違いが,経 営に大きな影響を 与える。 日本における 終身雇用制, イギリスにおける 所有への重視と 管理に対する 軽視, アメリカにおける 従業員の移動性,アフリカにおける 種族の重視, ラテン・アメリカにおける 賄賂のサービ ス 料 視などについては ,経営は,その 価値観を識別す る必要があ る。. 3. 社会的信条と 経営成果. それでは,経営の 成果にとくに 影響する社会的価値 は, どのようなものであ. ろうか 0 クーンツ, オ ドンネ. ル,およびヴアイェ リッチは,アメリカにおける ,経 営者に有意義な 社会的信条で 重要なものを ,次のよう に 示している。. ㈲. 働く意思があ り,機会を利用するために 働くこ. とのできる人には ,いろいろな 機会が存在するという. 信条。 ㈹ 経営に対する 信頼と,経営の 所有者・リーダー に 対する尊敬。. (3) 生活のあ らゆる 面 ,とくに経営において ,競争 および競争力に 対する信条。 (4) 人種,宗教,信条とは 関係なく,個人に 対する 尊敬。 ㈲ 財産所有,専門的知識,および 選出任命された 政治的地位についての 権 威に対する尊敬。. 4.. 文化的環境. われわれは,社会の 信条,欲求,態度という 社会的 価値,制度と 機関,そして 物質という社会を 構成する 要素のうち,社会的価値に 焦点をあ てて,社会的環境 を規定してきた。 そのために,文化的環境と 類似の内 容 のものとなっている。 ここで, 文化とは,「社会の 構成メンバーがもつ 知識,信俳,芸術, 法 ,道徳,習 慣,およびその他の能力・慣習を 含む複雑な体系」 '8)を いう。 この文化の中には ,芸術,法など ,社会的価値 よりも広い範囲のものがみられるが ,それでも,おお むね人間が社会生活を. 営むうえで尊重されるべき 社会. 的価値を示していると. い えよ. う. 。. 文化は,社会の 存在にとって 必須のものであ る。 と いうのは,社会は ,伝達の過程があ って初めて存在す るといえる。 この伝達の役割を 果たすのが文化であ る とい い うる 。 ここで伝達とは ,世代から世代へ 行為・. 思考・感情表現についての 習慣を伝えることであ り, また人から人へと 観念・希望・ 期待・基準を 伝えるこ とであ る。 これらの伝達を 行ない,共通の 機構を提供 することによって ,社会は文化の 絆として機能するの であ る。 文化は,社会にとって 大きな安定性と 指針を 与えるといえよう '9)。 もっとも,文化は ,環境要因に 対して統一的に 反応するものではなく ,文化の相違に. よって異なる 反応がみられることに 注意する必要があ る。.

(9) 経営の一般的環境. (奥村恵づ. (183)@ 63. を 重んずる。. V.. 経営の政治的・ 法的環境. (2) マルキストの 見解。 国は社会を支配している ,. 富める人と権 力者との用具にすぎない。 これらの人々 1. 政治と政治的環境 の目的は,その 支配を続けることであ る。 経営は,近年政治過程との 接触がますます 増大して (3) 複合主義者の 見解。 国の権 力は,組織化された いる。 ここで政治過程とは ,行政過程,立法過程,司 大衆の意見の 力と,大きなグループの 特殊な利益とに 法過程,および選挙過程をい. う. 20)。 経営の政治過程と. よって,制約されている。 そして,何れのグループの. の接触というのは ,たとえば行政指導という 形での 経 営 と行政機関との 緊密な関係,商法改正による 法の経 営に対する規制,経営と 政治家との梅若 は ついての裁. 行使する影響力も ,他のグループの影響力と衝突して ,. 判事例,経営ぐるみの 選挙戦といったものであ る。. 利他的な用具であ る。 国家が意図していることは ,経. 政治とは,統治支配とこれに 対する協力・ 服従・抵 抗の社会的活動をいい ,あわせてこの社会的活動に 応 ずる権 力・影響力の 獲得・維持・ 行使という社会現象. 済上の都合にもとづ ,排除,技術変化等に 起因する潜 在的な困難を 軽減することであ る。 ㈲ 皮肉な見方。 国は専門的な 官僚と政治家によっ て支配されており ,自己本位であ り,搾取的,かつしば、. を指す,そして,山国家を中心として政 冶を規定する と,人間の社会秩序は ,国家権力を背景として 法など によって維持されなければならないが ,政治は , この. 社会秩序を維持する 作用をい. う. 。 次に, " 広く組織. 均衡を保つことになる。 (4) 福祉国家論の 見解。 国は,公共の 福祉のための. しば不適格であ る。 この見解は,ときに,お役所仕事,. 増税,介入,および 浪費に不満をもつ 人が,表明する。 現在では,多くの 学者が, 第 (3)の複合主義の 見解. 体の活動に関わらしめて 規定する政治は , 広く組織体. をとる。 複合的な社会では ,権力が分散され ,各種の. の活動の何れにもみられる 現象であ り, ノ、 間 相互の関. 意見が 臼 出に表明きれる。. 係を調整し,利害の 対立や浅見の 栢産を調和する 指導. の政治の規定,すなわち「広く 組織体全体の 活動につ. と統制の作用を 正味する ") 。. いての調整と 指導の作用」という. 前者の規定における 国家の役割出体も ,組織体を調. この国家親 は ,上記の第2 規定と合致する。 こ. の場合,政府,経営,大学,労働組合,諸団体は ,そ. 整 する複合主義の 視方が一般的であ るので, ここでは. れぞれの役割と 利害について ,社会一般の合意といっ. 後者の組織体による 規定に従 う ことにする。 このさい 経営は,利害関係のもとにあ る集団や組織体に 囲まれ て活動しており ,まさに政治的環境に 直面していると いえる。 経営の環境に 加え,経営そのものについてい. たものにもとづいて ,調整されなければならない。. えば,これは 各種の利害をもつ 構成部門の折衝の 場と みなされ,経営は 政治システムであ ると規定すること ができる 剃 0. 2. 国家親 と 政治的権 力. 3. 経営の権 力と政府の権 力 複合主義の社会では ,経営が権力をもっており ,こ の権 力が政府その 他の組織体の 権 力と均衡を保ってい ることを認めている。 この経営の権 力は , 次のことか. ら認識される。. (1) 大きな経営が 破産することはない。 (2) 物質主義という 価値が,社会に 浸透している。. 国の経営に対する 政治的権 力, さらには経営が 揮 う 政治的権 力は,政治とか 政治的環境とかを 理解するさ いに重要な要因となる。 これらの政治的権 力について ほ,各種の見解がみられるが ,それというのも 国家の. 必要とされている 製品は何かという 判断を,経営が行. 役割についての 観方が , 次のように分かれているため. (4) 経営の従業貝の 生活スク ィル が,社会全体の 人. なうことに依っている。. (3) すべてのアメリカの 教育は,職業上のものであ る。. であ る。 スターディバントによって , この観方をまと. 々の価値と向上心を 設定する. めることにする。. じ続けている。. (1) 自由論者の見解。 国は,内在的に 権 力を集め, 自己の方向へ 支配する傾向があ る。 国は,憲法で 自由. 勺。. を 強調しているにもかかわらず , 自由よりも社会秩序. ㈲. ぅ. えで,重要な 役割を演. 一握りの経営者が , 国の繁栄する 部分を決定す. 経営が,アメリカ 社会の技術発展の 主役を勤め.

(10) 64@ (184). 横浜経営研究. 第V 巻. 第 2 号 (1984). てきた。. 経 " は ,利害者集団の 有害な行為から 保護される。 あ. これらの経営の 権 力を指して,会社主義ないし 経営 若主義と呼ぶ。 この言葉は,経営の 権 力さらには価値 観が,社会一般へ 深く浸透している 状態を表わしてい. るいは,関税, 税 ,利子,補助金などの 面で,優遇措 置を受ける場合があ る,8)0 形で,国 他方,経営は,法律,命令,規則,判決などの. る。. や地方自治体から 規制を受ける。 その関係を規定する. 他方,複合主義の社会では,行政機関としての 政府, さらには各省庁の 権 力が,これらの 経営権 力に対抗し,. 主要な法令を 掲げるならば ,次の通りであ る。 商法・有. ときには経営を 押え込み,その 結果権 力が均衡した 形. で,安定した 政治状況が保たれている。 経常の政治山 り 環境として求められているものは , の 政治的安定性,. こ. さらには世論に 耐える防衛政策,各. 限会社法,労働基準法・. 労働組合法・. 労働関係調整法,. 私的独占の禁止及び 公正取引の確保に 関する法律,証 券取引法,公害対策基本法,消費者保護基本法29)など。 経営を取り巻く 法は,多種多数にわたっており , こ. れを整理し理解することは 容易ではない。 それだけ,. 国から評価を 受ける外交政策,政党などの 政治組織の. 経営に対する 法の要請が複雑であ ることを意味してい. 活℡,一般大衆の 声が反映される 政治組織,といった. る 0 それほどの法規制が 果して必要であ. ものであ る。. 疑問 規 する人々もいる。 また,法の中には 陳腐化して いるものがみられ ,他方また立法化の 遅れている領域. わが国では,行政機関であ る政府と財貨および 用役 の 提供機関であ る経営とが,対立的関係ではなく ,き わめて緊密な 連携関係にあ る。 両者のパートナーシッ. るかどうか,. もあ る。 経営の立場からすれば ,経営に関する 法規制の適切. プによって,鉄鋼,自動車,石油,コンピュータなど さ, 法 適用の弾力性,適切な法の変更といったものが , 多くの産業が 育成されてきた。 日本株式会社モデルと. 期待されている。 また, この 法 という新しい 環境につ. かテクノストラクチュア・モデルでは ,この緊密な 関. いては,経営は ,広い視野をもち ,政治的な圧力とか. 係を次のように 表わしている。 すなわち,経営におけ. 立 、法化の可能性のあ る法律領域を 予見することが ,重. る商い専門的水準の 集合的スタッフ. 要な課題となっている。. (テクノストラク. チュア ) が世界経済の 一つ (たとえば日本経済 ) を支. 配しあ たかも単一の. 集権 的管理の経営単位であ るか. のごとく調整されている. 状況を表現しているのであ. る , 6、1. VI.. 一般的環境の 変化. 1. 一般的環境における 力点のおき方の 変化. 以上において 経営の一般的環境,すなわち 経済的環 4. 経営の法的環境 境,技術的環境,社会的・ 文化的環境,および 政治的・ 政治 と 法との関連佳を 述べることは ,むつかしい。 法的環境について ,説明を加えてきた。 これらの 環響 しかし,スターディバントは,経済的・社会的摩擦が,. が ,経営および経営職能にどのような 影響を与えてい. 政治活動を経て 法的決着へと 導かれる機構を ,. 的・法的機構モデル」として 示しており,興味深い。. るか,また経営者がこれらの 環境に対してどのような 戦略を採っているかについては ,別途考察すべき 事柄. このモデルによると. であ る。. ,. 「政治. ①経営間活動, 政治活動,お. よび利害者集団活動が ,経済的・社会的摩擦を 生み出 す。 ②この摩擦から ,経営は,政治的・法的挑戦を受 ける。 ③ここで,摩擦を解消すべく政治活動が 行な われるが,この 政治活動には ,議案陳情活動,選挙活. 以下,本稿の 残りにおいては ,これらの一般的環境 のそれぞれについて. ,経営がどのように 力点を変えて. きたか,そしてそれぞれがどのように 変化しまたどの ような形で全体が 均衡するのか ,といった問題を 考え. 動,裁判所活動,および 捷歩が含まれる。 ④最後に,. てみたい。 このような,一般的環境のそれぞれの 動き. 法的決着と準法的決着がつけられることになる. がどのような 形をとるのかを 予測することも ,経営戦. 鵜。. 法が通過した 以上,また法の存在の前には ,経営は, 階上,重要なことであ るといわなけれ ば ならない。 選択の余地はなく ,これに従わざるをえない。 さて,経営がかつてどのような 環境にとくに 注意を 経常は,まず,法によって 保護され,促進せしめら れる。 たとえば,会社によって 経営が設立されると. ,. 払っていたかというと. ,それは経済的環境であ り,次. いで技術的環境であ った。 経営は,それ自体経済的 財.

(11) 経営の一般的環境. 貨 および用役の " コ ,生産,および 販売という経済的. (奥村 恵 Ⅰ. て. Ⅰ. 85) 65. 分 に認識することの 必要性を感じた 筈であ る。 経済的. 活動にもとつ。 構造を強くもっており ,市場規模,市 価値を無視する 社会的価値観が 主流になった 時にほ, 場価格,労働市場,原材料市場,金融市場,政府等の 経済的価値を 強調する経営は ,社会に存在する 余地を 財政政策と貨幣政策,経済指標,国際経済環境等に 強 見出すことができなくなる。 この意味で,経営者は , い関心を抱。 て ,たのである。 社会的信条,欲求,態度という 社会的価値に 関心を払 経常 学 にしてからが ,経営のこの状況を基礎として , い ,社会における 経営の位置づけについて 敏感な感触 「競争論」,「市場論」等を 内容とする経済環境論が ,. を働かせることが 必要であ ろう。 同様に,人間や 組織. 大規模経営の 七 或 ・成長にあ わせて,展開されていた. 体の相互の利害の 対立や意見の 相逮を調和する 作用と. のであ る。 経済的 環 ,に力を入ていた 経営は,一定の利潤をあ. しての政治や , ざらには政治の 結着としての 法に眼を. 向けざるをえない。. げ ,ぞの存続に成功することができた。 そして, さら. もしも,これらの 環境に注口しないで 経営独自の経. に他の経営との 腕 争 に勝ち,顧客の 多様化するニーズ. 済価値の追求のみに 走るときには ,これに不満をもっ. に適合するためには ,新しい技術領域に 進出しその 技術を開発ないし 吸収しなけれ ば ならなかった。 そこ. 人々を通して ,支配的な社会的価値が 劣化し,経営に 対する信頼度が 薄らぎ (社会的変化 ), さらには社会構. で,他の経目 ,研究機関,政府などの 協力の下に, 高. 造の変化を求める 社会運動が生ずることになろ う,。)。. 度 な技術の苫 積 が可能であ るような技術的環境に 強い 関しを ¥j< ことになったのであ る。. 3. エネルギー・ 技術体系の変化と 一般的環境の 変化. 2. 社会的価値の 変化と一般的環境. れぞれについて ,重点を変化せしめた。 これと同様に ,. 社会的価値観の 変化は, このように一般的環境のそ このような経営の 構造と環境への 関心を与えたもの. エネルギーおよび 技術体系の変化も ,一般的環境の内. として,当時一般的であ った社会的価値が 存在してい た。 ぞ AL は, 仕事や実用性, 能率, 最低生産費, 業 績,機能的合理主義,生活の 安楽 さ, 豊かさ,技術な どを強調する 物的な価値であ った。 この価値は,経営. 容を変化させることに 注目すべきであ る,この変化の 事実は,歴史的な 観方の問題でもあ る。 『第姉の波』の 著者トフラ一によると ,あらゆる文. の経済的機能を 正当化する源泉にほかならなし、 。 そして,このような 価値観の浸透は ,経営の価値観. 明の前提条件は ,エネルギ一であ る。 新しいエネルギ 一体系への飛躍は ,科学技術の大山な進歩を 平行させ ていた。. の一般社会への 普及でもあ った。 すなわち,家庭,教 第一の波の文明社会といわれる 農業文明が支配的で 会,政府なビ の組織体は,能率,収益性,生産性,投 あ った時代では ,エネルギー源は,生物による 動力 源 資利益率, PPBS, 数量的基準,成長,独立採算, 財 か 自然の 力 に頼っていた。 導入を行 務 システムの面で ,経営から,経済的価値の なってきたのであ る。 ところで,経済価値中心の 社会的価値したがって 経. 第二波の文明社会では ,古典的産業,すなむち 石炭, 繊維,鉄道,鉄網, 自動車,化学などの 産業が中心で あ るが, この社会では ,石油など化石燃料が 基礎エネ. 営価値観は,別の 効果をも生みだした。 つまり,経済 価値の過度の 追求が,生活環境・ 風土の破壊,人間生. ルギーとなっていた。 第二の波の時代には ,. 活の価値観の 混迷,一般的モラルの 低下を生ぜしめた. 系 が形成されていだのであ る。 この技術体系は , 宮を. 事実であ る。. ここ て 現われるのが , 井 経済的機能を 正当化する 源. この エ ル. ギー源を中心とした 上述の産業を 発達させる諸技術 体 生み,経済はその 役割としてこの 宮を市場を通して 個 人に分配した。 まだ社会体系は , 互いに関連のあ る無. 泉、 としての理念的な 価値であ る。 この理念的価値 は ,. 数の組織によって , システム内の 個人の役刮を 割りま辰. 個人何万 問 および ノ 、 と社会との間の 関係に基礎をおく. っ だのであ る。 そして・溝報 体系 は ,. もので,黙示的気分, 反 理性的様式,現実無視, 反知. 勅 するために必要な・ 皓 報を分配したのであ る。 この時. 性的 思 . " などを いう 0. 代には,産業主義に 応わし. 経営は,これらの 社会的価値の 変化を通じ -て,経営. の社会 ;か文化的環境, さらには政治的・ 法的環境を -f,. ている. システム全体が 作. い 政治システムが. 形成され. 切。. 第三の波の時代 は , 商 技術産業とでも いう べき文明.

(12) 66 (186). 横浜経営研究. 第V 巻. ータ. と. エレクトロニクス ,②宇宙産業,③海洋間. 発 ,および④生物産業であ る。 この新しい技術体系とともに ,蝋画一化メディアの 時代といわれる 新しい情報体系が ,出現しょうとして いる。 また,物を作り 出す方法が,大量生産方式から 消費者の多様な 注文に応じた 多種小量生産方式に 変化 してきた。 製造部門においても ,増加する仕事量は , 通信技術とその 付属設備がうまく の居間を含めて ,. 配置されれ ば , 自分. どこでも仕事ができるようになる。. これによって ,家庭中心の社会ができ,社会システ ムが大きく変化する。 このきい,時代遅れとなった 国. 以上,一般的環境の 変化を,社会的価値の 変化と ェ. ネルギー・技術体系の 変化に関連させて ,説明を加え てきた。 要するに,歴史的にみれば ,各歴史の発展段 階ごとに,一般的環境を 構成する 4 つの環境が,それ ぞれ独自の内容をもつのであ る。 そして,現在の 段階 4 つ. る 。 それは,次のものであ る。 の生物体系の 変化 (人. 口,エネルギー 消費量,資源需要,環境問題 ), ②社 会的環境の変. 干ヒ. (組織化された 団体の多数と 多様⑧,. ③情報体系の 変化 (経営情報の公開要素,広告の 真実 性 ,情報生産者としての 経営 ), ④政治と権 力体系の 変化 (行政機構の新しい 誕生・複雑化・ 専門化,経営 の国際政治への 関与,経営決定の政治的効果 ), および ⑤道徳的高まり (経営の倫理的姿勢,社会の 厳しい 価. A れ. なお, トフラーが,経営の 環境としてどのようなも のを考えているか ,参考のために掲げておきたい。 彼 によれば,経営を ,新しい,多面的で 多目的な形に 作 り変えるのに 力を貸している 5 つの革命的な 力があ. 参照文献. ・,. の 環境の比量を 変化させる, といいうるのであ る。. 抜き出したものと 見ることができる。. 8 ㏄% s,S S Murr. に限ってみれば ,社会的価値観といったものが ,. とくに現代重視されるものを ,. れa. トフラーは,エネルギ 一体系さらには 技術体系が中 第三の波の社 心となって第一の 波 ,第二の波,そして 会変化が生じていることを 示している。 この社会変化 は ,それぞれの段階において ,情報体系,経済・ 産業 体系,社会体系,および 政治体系の内容の 連動する変 化として捉えられている。 われわれれのい う 経営の一 般的環境の変化の 形態にほかならない。. 4 つの環境について ,. k , 移 Zn , こ z s は C と B i0 り 1977,. 中心の政治システムをどのように 作り直すかが 大きな 課題であ る '。'。. 値 基準 ド)。 これらの環境の 変化は, われわれのい 3. d , Ⅰ l B5れ p ,も c a f と nエ n れw 7., ク価e 咀 ㎝ヒ 一ぴ 目 e ェ:n 3 4 5 8・ 0Ⅰ 2 ] Ⅰ.2 3 45 6 78 9Ⅰ 1 .Ⅰ 1 上 l ヰ ユⅡ l Ⅰ 上下 l Ⅰl l イ@ ﹁6 ・7 ﹁ Ⅰ Ⅱ. 社会であ る。 この時代のエネルギ 一体系は,太陽光線 を電気に転換する 電池など,供給源が 枯渇せず,再生 可能なものが 多く,広い範囲に散在している。 そして, これに基づく 技術体系と新しい 産業は, ①コンピュ. 第 2 号 (1984).

(13) 経営の一般的環境 (奥村恵づ. B,,5i,,。,sa,zd So, ルウ, Revised EdMon, Homewood: Irwin, Inc. 1981, pp. 26 ヨ 20) Ⅵ,alton, S. D., ,4,化 7,ic の z BMJ 肋ess ㎝ 7 Ⅰfs E れて ケ0 ァ,クク zc 免 t,Nelv York :Macm Ⅲan Co., 1966,. 22. l.. Ⅰ. ︶ 8︶ 9. ㎎ 81, p.. ㎎ ) Sturdivant,F.Dr. (U871 @5@M7. @0%∼. 大ロ本百科辞典, 10 巻,小学館,1969, p. 479. Pettie aw, A. M., ThAe POZttics oダ Orga れ iza「. がr>れ切 Decisio p.. れ -M/ Ⅰ ゑレS,. London. : Tavistock,. 17.. Sturdivant,Revised. oタ. Ⅰ. し. Ⅰ, pp,. 48 一 160. ロ径ビジネス 訳、 『よみが. グ. Ⅰ. l Ⅱ Ⅰ. 編,. Ⅱ @ ノ 教 了 ; ﹁ ミ 4,. 上 " せ 回". える米国経済』,日本経済新聞社,1982, p. 193. オり Prest0n,L. E. andJ. E. Post, 月Ⅰ わ4% 九 % れり 9 か 7)zc zt の ぱ 五めZic 月oZ わソ, Englewoo(1 O 冊 s: Prentlce-HalI,Inc., 975, pp. 23 Ⅱ・ 27) SturdiVant, Second Ed Ⅲ on, oA c 枕 ・, Pp. 64 イ 3.. 33 43 53 63 7 3. 25). pp, 60-1. ビジネス・ウィーク. Edition,. 24) 乃り ・,. ㌧ プDツ㏄掲立早 年立 u イ.一ェ 則1 ,窮策. 1973, 23). P レ eて. 14 円・. pp.. 2U. 0 3. ・. ・. /.

(14)

参照

関連したドキュメント

 県民のリサイクルに対する意識の高揚や活動の定着化を図ることを目的に、「環境を守り、資源を

パターン1 外部環境の「支援的要因(O)」を生 かしたもの パターン2 内部環境の「強み(S)」を生かした もの

ダイキングループは、グループ経 営理念「環境社会をリードする」に 則り、従業員一人ひとりが、地球を

また、 NO 2 の環境基準は、 「1時間値の1 日平均値が 0.04ppm から 0.06ppm までの ゾーン内又はそれ以下であること。」です

○事業者 今回のアセスの図書の中で、現況並みに風環境を抑えるということを目標に、ま ずは、 この 80 番の青山の、国道 246 号沿いの風環境を

小学校における環境教育の中で、子供たちに家庭 における省エネなど環境に配慮した行動の実践を させることにより、CO 2

〇及川緑環境課長 基本的にはご意見として承って、事業者に伝えてまいりたいと考えてお ります。. 〇福永会長

3R・適正処理の促進と「持続可能な資源利用」の推進 自然豊かで多様な生きものと 共生できる都市環境の継承 快適な大気環境、良質な土壌と 水循環の確保 環 境 施 策 の 横 断 的 ・ 総