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Blue Laser Imaging-Bright Improves Endoscopic Recognition of Superficial Esophageal Squamous Cell Carcinoma.

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Academic year: 2021

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論 文 内 容 の 要 旨

論文提出者氏名 冨江 晃 論 文 題 目

Blue Laser Imaging-Bright Improves Endoscopic Recognition of Superficial Esophageal Squamous Cell Carcinoma

論文内容の要旨

(緒言)食道癌はstage0〜1の表在癌で発見することができれば予後は良好であり、早期

に拾い上げることが重要である。しかし、内視鏡白色光(通常光)観察では診断が困難な病変 がしばしば存在する。ヨードとグリコーゲンの反応を用いたヨード染色による食道表在癌 の拾い上げは有用ではあるが、胸部不快感や胸痛などの問題があり、日常的に使用するの は難しい。1990 年後半に画像強調内視鏡観察である Narrow Band Imaging (以下 NBI)が 開発された。NBI が食道表在癌の拾い上げ診断において白色光より有用であることが報告 され、現在広く用いられてる。2012 年に開発された Blue Laser Imaging(以下 BLI)は、2 種類のレーザー光を用いた新しい画像強調内視鏡システムであり、NBI 同様に食道表在癌 の拾い上げに有用であることが期待される。またNBI より明るい BLI-bright モードは、 NBI より拾い上げに有用な可能性がある。 (仮説)レーザー光源を照射光として用いたBLI-bright は高輝度・狭帯域性の特性により、 食道表在癌の内視鏡観察において白色光・NBI よりも視認性が高くなることで、拾い上げ 診断における有用性が高い可能性があると考えた。

(目的)BLI-bright と白色光および NBI を比較した報告は未だないため、O 社の白色光(以

下O-WLI)、F 社の白色光(以下 F-WLI)、NBI(O 社)、および BLI-bright(F 社)を併用した

遠景(非拡大観察)での食道表在癌の描出能を比較検討した。 (対象・方法)2012 年 3 月~2014 年 12 月に、京都府立医科大学にて内視鏡治療(ESD)を 行った食道表在癌25 例 25 病変を対象とした。O-WLI、F-WLI、NBI および BLI-bright を用い遠景にて近似条件で撮影された静止内視鏡画像を抽出し、その病変描出能を後ろ向 きに比較検討した。主観的評価および客観的評価を行った。主観的評価は、著者を除く 3 名の内視鏡専門医が、それぞれの内視鏡画像における病変描出能を独立してスコアリング 評価した。スコアリングは、非常に明瞭であるものを3 点、明瞭であるものを 2 点、不明 瞭であるものを1 点とし、これを ranking score(以下 RS)として比較した。なお、評価の 再現性を確認するため、評価医は期間を置いて二度のスコアリング評価を行った。さらに 客観的評価として、癌部およびその近傍の非癌部の抽出領域に関して、L*a*b*表色系を用 いてその色差(色と色の違い)を数値化し、これを color difference score(以下 CDS)として比

較した。なおL*a*b*表色系は、国際照明委員会(CIE)が 1976 年に推奨した、知覚的にほぼ 均等な間隔をもつ色空間の一つで、色差(色と色の違い)を表すのに最も多く用いられている 表色系である。色差を表すΔE*値は、この色空間における二つの色と色の間の直線距離を 計算したものであり、その数値が大きければ色差が大きい、つまり病変描出能に優れると 考えられる。 (結果)主観的評価の結果、内視鏡専門医3 名の合計 RS は O-WLI:35/32/48 (平均 35.3)、

F-WLI:37/35/58 (平均 43.3)、NBI 48/47/61(平均 52.0)、BLI-bright:54/59/68 (平均、 60.3)であった。O-WLI と F-WLI では平均 RS に有意差はなく、NBI は O-WLI より平均 RS が有意に高く(P<0.01)、BLI-bright は F-WLI より有意に高かった(P<0.01)。さらに、 BLI-bright は NBI より平均 RS が有意に高かった(P<0.01)。なおκ値は、評価者間で 0.317-0.613、評価者内で 0.599-0.873 と比較的良好な一致傾向を認めた。また、客観的評

価の結果、平均CDS は、O-WLI:15.92、F-WLI:15.27、NBI:18.43、BLI-bright:26.72

であった。O-WLI と F-WLI では平均 CDS に有意差はなく、BLI-bright は O-WLI(P< 0.05)、F-WLI(P<0.01)、および NBI(P<0.01)より有意に平均 CDS が高かった。従って、 BLI-bright を用いた内視鏡観察は他の観察法(O-WLI、F-WLI および NBI)を用いる場合 に比較して、主観的および客観的評価において、食道表在癌の描出能に優れていた。 (考察)食道表在癌の遠景観察において重要な要素となるのは、狭帯域光観察での茶色域 を構成する血管と血管の間の色調(血管間背景粘膜色調)とされている。この色調に影響する 重要な因子として、食道上皮内のヘモグロビン(Hb)の存在が報告されている。BLI-bright およびNBI は、Hb に強く吸収される波長の光(狭帯域光)を用いており、病変をより明瞭に 描出したと考えられる。また、BLI-bright に用いられている特異的なレーザーは、波長 が短くスペクトル幅が狭いため、Hb に強く吸収され病変をより明瞭に描出したと考えら れる。さらにBLI-bright は、白色光を組み合わせているため、フィルターによって光量 が制限されるNBI と比較して明るくなり病変をより明瞭に描出したと考えられる。なお 今回の検討における問題点として、以下の3 つが挙げられる。第一に、第一世代の NBI システムとの比較であること。第二世代のNBI システムはより明るくなり、BLI-bright との差がなくなった可能性がある。第二に、症例数が少なく、単施設での検討であるこ と。症例数に関しては、事後検出力検定(Post Hoc Power Analysis)の結果、主観的評価

および主観的評価の検討における検出力はともに90%以上であり、検討するために十分 な症例数であった。第三に、静止画像による評価であること。静止画像による評価は、 画像の選択バイアスがあることから実臨床に近いとは言い切れない。今後は動画の臨床 試験などを組むべきであると考えられる。 (結語)BLI-bright を用いた内視鏡検査は、食道表在癌の拾い上げ診断において、より有 用な手法となる可能性が示唆された。

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