日本セラミックス協会第22回秋季シンポジ ウ ム が,2009年9月16日 か ら18日 ま で の3 日間,愛媛大学城北キャンパス(写真1)で開 催された。愛媛大学がある松山市は,松山城を 中心に市街地が形成されており,会場の城北キ ャンパスはこの松山城から徒歩10分程度と非 常によい立地であった。3日間を通して雨の心 配もなく,特に初日・二日目は雲一つない快晴 で汗ばむ陽気の中,多くの研究発表や活発な意 見交換が行われた。 今回の秋季シンポジウムは20の特定セッシ ョン(口頭発表,ポスター発表)と8つの一般 セッション(ポスター発表)で構成され,合計 622件の口頭発表(招待講演59件,依頼講演 43件含む)と205件のポスター発表が行われ た。以下にそのセッション名と発表件数をまと めた。 ○特定セッション ・誘電体の新展開(口頭発表49件,ポスター 発表35件) ・生命現象に働きかけるセラミックス基材料の 開発と評価(口頭発表32件,ポスター発表 5件) ・セラミックスの高次機能化と3Dアセンブリ
ニューガラス関連学会
日本セラミックス協会第2
2回秋季シンポジウム
参加報告
東京工業大学 大学院理工学研究科田 口
潤
Report on 22nd Fall Meeting of The Ceramic Society of Japan
Jun Taguchi
Graduate School of Science and Engineering,Tokyo Institute of Technology
〒152―8550 東京都目黒区大岡山2―12―1(南7号館713号室) TEL 03―5734―2523 FAX 03―5734―2845 E―mail : [email protected] 写真1 愛媛大学城北キャンパス 65
技術開発による,環境−エネルギー分野への 新展開(口頭発表20件,ポスター発表3件) ・粒子間相互作用制御による材料の機能と信頼 性の向上(口頭発表25件,ポスター発表8 件) ・スマートプロセスによるセラミックス材料開 発の新展開(口頭発表20件) ・ハイブリッドマテリアル(口頭発表23件, ポスター発表9件) ・応力・ひずみの観点からみる材料プロセスお よび機能発現(口頭発表33件,ポスター発 表6件) ・高度エネルギー変換材料の新展開(口頭発表 48件,ポスター発表9件) ・エマージングマテリアル(口頭発表35件, ポスター発表13件) ・無機物質のマルチスケール構造解析(口頭発 表25件,ポスター発表5件) ・セラミックスのケミカルデザインによる高次 構造制御(口頭発表52件) ・“地球環境”を守るためのセラミックス材料 とモノづくり技術の最前線(口頭発表37件) ・ナノからミリへのボトムアップによるナノク リスタルセラミックスの創製(口頭発表14 件,ポスター発表7件) ・クリスタルサイエンス(口頭発表8件,ポス ター発表15件) ・超周期構造制御テクトニクス(口頭発表19 件) ・機能元素のナノ材料科学(口頭発表35件) ・エンジニアリングセラミックスの科学と技術 (口頭発表41件,ポスター発表14件) ・水溶液化学の新展開と応用(口頭発表35件, ポスター発表1件) ・ナノフォトセラミックス(口頭発表34件, ポスター発表13件) ・セラミックスセンサ・トランスデューサ(口 頭発表37件) ○一般セッション ・エンジニアリングセラミックス(ポスター発 表6件) ・エレクトロセラミックス(ポス タ ー 発 表3 件) ・ガラス・フォトニクス材料(ポスター発表 10件) ・生体関連材料(ポスター発表3件) ・陶磁器(ポスター発表3件) ・環境・エネルギー・資源関連材料(ポスター 発表18件) ・プロセス(ポスター発表16件) ・解析(ポスター発表3件) 様々なセッションにおいてガラスに関する発 表が行われた。残念ながら全てを報告すること はできないが,著者が関心を持った講演につい て簡単に紹介させて頂く。「応力・ひずみの観 点からみる材料プロセス及び機能発現」セッシ ョンでは,招待講演として滋賀県立大学の松岡 純教授が「ガラスの強度支配因子としての応力 誘起構造変化」というタイトルで発表された。 ガラス構造の基本的な性質を説明された上で, これらの中で特に自由体積や密度がガラスの強 度に大きく影響を及ぼすことを,様々な実験結 果や考察を用いて紹介された。また,東京理科 大学・安盛研究室の前田らは,「ソーダ石灰ガ ラスの機械加工に及ぼす遷移金属イオン添加の 影響」というタイトルで,普段は着色のために 添加する Co イオンが研磨速度や切断速度に対 し影響を及ぼすことを報告した。無添加ガラス に対し酸化コバルトを添加0.1―0.4mol%添加 すると研磨速度が減少するものの,それ以上添 加すると研磨速度が増加するという非常に興味 深い結果を述べた。今回の講演では Co イオン を中心に発表していたが,これ以外の遷移金属 についても研究中との事で,今後の更なる発展 が期待される。 シンポジウム初日の発表終了後には,昨年よ り復活したヤングミキサーが開催された(写真 2)。若手を中心に多くの研究者が集い,大学や 組織の枠を超えて親交を深めていた。また,ヤ NEW GLASS Vol.24 No.42009
ングミキサーでは愛媛県の地酒が振舞われた。 愛媛県には日本酒という印象は全くなかったの だが,まろやかな口当たりで飲みやすく非常に 美味だった。また,2日目終了後には恒例の懇 親会が開かれた。こちらでは,地元の名物料理 である鯛ご飯やじゃこ天,五色そうめんなどの 特設ブースがあり,多くの参加者が舌鼓を打っ ていた。 写真2 ヤングミキサーの様子
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