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<活動記録><研究活動>2019年度先端社会研究所基盤研究部門活動報告

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Academic year: 2021

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<活動記録><研究活動>2019年度先端社会研究所基盤

研究部門活動報告

著者

荒山 正彦, 鈴木 謙介

雑誌名

関西学院大学先端社会研究所紀要

17

ページ

101-105

発行年

2020-03-31

URL

http://hdl.handle.net/10236/00028688

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!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! " 活動記録 " ◆ 研究活動 ◆

2019 年度先端社会研究所基盤研究部門 活動報告

社会詩学班 代表:荒山 正彦(関西学院大学文学部教授) 社会詩学班は「ヘリテージと文化イベントの社会詩学」を研究テーマとし、2019 年度から 2022 年度までの 4 年間を活動期間としている。本年度はその第 1 年目である。研究班の構成は、島村恭 則(関西学院大学社会学部)、大石太郎(関西学院大学国際学部)、鳥羽美鈴(関西学院大学社会学 部)、荒山正彦(関西学院大学文学部・班代表)の 4 人からなり、それぞれが全体の研究テーマを 共有しつつ、個別の経験的事例に関する調査研究をすすめている。 島村は、ヴァナキュラーな文化が「無形文化遺産」化するプロセスについて、日本の来訪神に関 する事例をもとに考察した。また、ヴァナキュラー文化と無形文化遺産に関わる文献の収集と理論 化をすすめた。これらの研究成果は、単著『民俗学を生きる−ヴァナキュラー研究への道−』(晃 洋書房、2020 年 3 月)や、国際会議における招待講演などを通して発表を行った。 大石は、2019 年 8 月 6 日から 28 日にかけて、カナダのプリンスエドワードアイランド州、ニュ ーブランズウィック州、ケベック州において現地調査を実施した。プリンスエドワードアイランド 州およびニューブランズウィック州では第 6 回世界アカディアン会議に参加し、いくつかのイヴェ ントを観察するとともに、関連資料を収集した。この調査の成果の一部は、2020 年 3 月 27∼28 日 に開催される(公社)日本地理学会の 2020 年春季学術大会(於 駒澤大学)において報告する予 定である。またケベック州では、以前より実施しているモントリオール大都市圏におけるエスニッ ク景観の調査を継続した。その成果の一部は、2019 年 9 月 28 日に開催された(一社)人文地理学 会第 133 回地理思想研究部会・第 47 回地理教育研究部会(於 近畿大学東大阪キャンパス)にお ける報告に取り入れた。 鳥羽は、フランコフォニー・フェスティバルなどの文化イベントを事例として、こうしたイベン トが開催諸国・地域と人々に与える影響、そしてイベント本来の趣旨が開催地域と時期を異にする ことでどのように変容しているのか、あるいは継承されているのか明らかにすることを研究目的と し、調査をすすめた。研究成果報告の How do we govern traditional festivals?(2019 年 7 月、西イン ド諸島大学)では、日本の伝統的文化イベントの保存と継承を事例としながら、運営資金の問題 等、他国の状況との接点を探った。またもうひとつの研究成果報告 The impact of“traditional” events on tradition and communities in Japan(2020 年 2 月(予定)、和歌山大学)では、7 月に実施 した海外での研究報告後、さらに日本の伝統的文化の保存と継承に関わる研究をすすめ、その成果 を報告する予定である。

また鳥羽は、フランコフォニー研究の第一人者としてイベント「フランコフォニーを発見しよ う」(日本におけるフランコフォニー推進会議・日本フランス語教育学会・お茶の水女子大学共催)

(3)

に参加した。本イベントには、駐日スイス大使のほか、国連人口基金(UNFPA)の講演者などの 参加があった。本イベントは、フランコフォニー推進活動をその目的として例年開催されており、 研究者に閉じたものではなく高校生や大学生にもイベントの一環を担わせるものとなっている。本 イベントへの参加を通して、近年のフランコフォニー推進活動の内容を詳細に観察するとともに、 学会関係者や講演者らとの意見交換を行い、フランコフォニーに関わる情報収集を実現した。 荒山は、ジャパン・ツーリスト・ビューロー(1912 年創設)によって発行された旅行案内書、 旅行雑誌等の調査を、同機関の後継団体である公益財団法人日本交通公社の研究員と共にすすめて きた。その成果は、ジャパン・ツーリスト・ビューローの雑誌『ツーリスト』復刻の監修へと結び ついている。また、近代期における旅行関連資料の調査を、各地の公共図書館と大学図書館、なら びに帝国ホテルアーカイブ、東日本鉄道文化財団鉄道博物館、日本郵船歴史博物館などの諸機関に おいて継続的に行っている。海外の古書店やアーカイブでの資料調査もさらに継続してすすめる予 定である。なお、旅行に関する古書資料を活用したゼミの紹介を、『観光文化』(2020 年 1 月)に おいて行った。 ○研究成果 (1)著書 大石太郎「ニューカレドニアの日本人移民−「世界でいちばん近い島」との浅からぬ縁−」、石森大 知・丹羽典生編著『太平洋諸島の歴史を知るための 60 章−日本とのかかわり−』明石書店、 2019 年 12 月。 島村恭則「現代民俗学」、桑山敬己、島村恭則、鈴木慎一郎編著『文化人類学と現代民俗学』風響 社、2019 年 04 月。 島村恭則「フィールドワークの愉悦と焦燥−宮古島での 3 ヶ月半−」、島村恭則ほか編著『民俗学 読本−フィールドへの誘い−』晃洋書房、2019 年 11 月。 島村恭則『民俗学を生きる−ヴァナキュラー研究への道−』晃洋書房、2020 年 3 月。 (2)復刻本の監修と解説 荒山正彦監修『ジャパン・ツーリスト・ビューロー ツーリスト 大正篇 別巻』ゆまに書房、 2019 年 10 月。 荒山正彦監修『ジャパン・ツーリスト・ビューロー ツーリスト 昭和篇 第 1 巻∼第 6 巻』ゆま に書房、2019 年 12 月。 (3)論文 大石太郎「首都オタワのカナダ・デーの特徴と最近の動向」『カナダ研究年報(日本カナダ学会)』 39、2019 年。 大石太郎「カナダにおけるフランス語話者人口の地域的特徴−フランコ・オンタリアンを中心に −」『国際学研究』9(1)、2020 年(印刷中)。 島村恭則「民俗学とはいかなる学問か」『日常と文化』7、2019 年。 (4)講演記録 島村恭則「現代と伝承−無形文化遺産の視点から−」、『宮古島の神と森を考える会 第 25 回講演 関西学院大学 先端社会研究所紀要 第 17 号

(4)

とシンポジウム 報告書』25、2019 年 10 月。 (5)コラムほか 荒山正彦「ロンドンとパリの古書店と旅行案内書−1913 年版の JAPAN を探して−」『観光文化』 (財団法人日本交通公社)241、2019 年 4 月。 荒山正彦「“観光を学ぶ”ということ−ゼミを通して見る大学の今−」『観光文化』(財団法人日本 交通公社)244、2020 年 1 月。 (6)国際学会・国際会議 島村恭則「ポスト帝国の文化権力とヴァナキュラー−民俗学から日常を問う−」、セッション Di-onysus and Vernacular : What is the Folklorists Perspective?、韓国・江原道春川市、2019 年 07 月。 島村恭則「治水をめぐる伝承と信仰−日本列島の事例−」、蚌埠市博物館学術講演会、蚌埠市博物 館(中国安徽省蚌埠市)、2019 年 10 月。 島村恭則「ディオニュソス的なるものと民俗学」、第 10 回国際都市社会フォーラム、華東師範大学 (中国上海市)、2019 年 10 月 島村恭則「伝承の消長−「来訪神」の事例から−」、上海大学文学院「神話と現代社会」セミナー、 上海大学(中国上海市)、2019 年 10 月。 島村恭則「何谓“民俗学视角”──以狄奥尼索斯与 vernacular 为中心」、2019 年百场校级学术讲座 第97 场、華東師範大学(中国上海市)、2019 年 10 月。 島村恭則「ディオニュソスとヴァナキュラー−民俗学的視角とは何か−」、南京農業大学民俗学研 究所講演会、南京農業大学民俗学研究所、2019 年 12 月。 島村恭則「其俗不知正歳四節−日本民俗学の年中行事研究−」、国際シンポジウム「我们的节日・ 南京」、南京農業大学、2019 年 12 月。 島村恭則「〈生きる方法〉の民俗誌−民俗学から見た「在日」の生−」、韓国民俗学会 2019 年度学 術大会、ソウル大学校、2019 年 12 月。 島村恭則「民俗学・ヴァナキュラー・ナラティブの権利−民俗学的視角とはいかなるものか−」、 グローバル時代における「寛容性/非寛容性」をめぐるナラティヴ・ポリティクス(国立民族学 博物館共同研究)、国立民族学博物館、2019 年 12 月。

鳥羽美鈴「How do we govern traditional festivals?」、SICRI(国際小島嶼文化会議)、西インド諸島大 学、2019 年 7 月。

鳥羽美鈴「The impact of“traditional”events on tradition and communities in Japan」、CTSAP(Critical Tourism Studies Asia Pacific)国際大会、和歌山大学、2020 年 2 月(予定)。

(7)講演

島村恭則「無形文化遺産と現代社会−〈山・鉾・屋台〉〈来訪神〉〈和食〉を中心に−」、関西学院大 学(2019 春季オープンセミナー)、2019 年 4 月。

島村恭則「民俗学をいかにつくるか」、世界民俗学研究センター 2019 民俗学サマー・セミナー、 関西学院大学大阪梅田キャンパス、2019 年 9 月。

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○主催したセミナー 第 4 回先端研セミナー 日時:2020 年 1 月 27 日(月)15 : 00∼17 : 00 講師:島村恭則氏(関西学院大学社会学部教授) 題目:伝承の消長−「来訪神」の文化遺産化をめぐって− 会場:先端社会研究所セミナールーム グローバル化とモビリティ班 代表:鈴木 謙介(関西学院大学社会学部准教授/先端社会研究所所長) 「モビリティ班」では、複数のセミナー(先端研セミナー)を主催した。いずれも学内外から多 くの来場があり、研究課題を議論し調査の成果を社会に還元する良い機会となった。 特に 7 月に開催された第 1 回・第 2 回のセミナーにおいては、「親密性」をテーマに社会学・社会 心理学の研究成果報告が行われ、そのうち奥村隆氏の講演については、本紀要にその内容をもとに した論考の寄稿をいただいている。 その他、毎週火曜日には、モビリティ班の活動や研究課題をより広く周知し、同様の関心をもつ 大学院生・研究員と研究を深めるため、勉強会「リサーチミーティング」を開催した。この勉強会 では、参加者がモビリティ班の研究課題に関連する自身の研究や最新の研究動向を発表し合った。 この勉強会からは、メンバーの投稿論文や学会報告の検討が行われ、また前述したセミナーの企画 会議なども行われた。 ○研究成果 (1)学会発表 鈴木謙介「ネットの影響によって生み出される〈極性化〉現象についての仮説の整理 政治・社会 意識と情報行動に関する共同実証研究(1)」第 92 回日本社会学会、2019 年 10 月 6 日、日本女 子大学。 立石裕二「なぜ今アクターネットワーク理論なのか?:社会の変化(とその失敗)を捉える社会 学」日仏社会学会、2019 年 10 月 26 日、追手門学院大学・総持寺キャンパス。 (2)シンポジウム発表 鈴木謙介「時間価値消費について」メディア生活フォーラム関西 2019(パネルディスカッショ ン:メディア接触時間のカギを握る「時間価値」)、2019 年 7 月 24 日、大阪府立国際会議場。 (3)著書 鈴木謙介『未来を生きるスキル』2019 年 5 月、223 頁、KADOKAWA。 鈴木謙介『誰もが時間を買っている』2019 年 12 月、141 頁、セブン&アイ出版。 (4)論文 鈴木謙介「情報技術と現代の時間感覚──強要される時間の自己管理」『Journalism』2019 年 8 月 号、朝日新聞社、pp.4-11。 関西学院大学 先端社会研究所紀要 第 17 号

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○主催したセミナー 第 1 回先端研セミナー 日時:2019 年 7 月 8 日(月)15 : 10∼16 : 40 講師:清水裕士 氏(関西学院大学社会学部 教授) 題目:狩猟採集時代から現在へ−親密性のミッシングリングを探る− 会場:社会学部棟 社 202 教室 第 2 回先端研セミナー 日時:2019 年 7 月 8 日(月)16 : 50∼18 : 20 講師:奥村隆 氏(関西学院大学社会学部 教授) 題目:親密圏における自由と平等−見田宗介からトッド、ブルデューを経由して− 会場:社会学部棟 社 202 教室 第 3 回先端研セミナー 日時:2019 年 12 月 5 日(木)16 : 50∼18 : 30 講師:松村嘉久 氏(阪南大学国際化観光学部 教授) 中井治郎 氏(龍谷大学社会学部 非常勤講師) 題目:オーバーツーリズムとジェントリフィケーション 会場:E 号館 102 教室

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