• 検索結果がありません。

幼児の教育の場としての家庭のあり方-堺利彦の「家庭の和楽」を手がかりに-

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "幼児の教育の場としての家庭のあり方-堺利彦の「家庭の和楽」を手がかりに-"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)幼児の教育の場としての家庭のあり方   一堺利彦のr家庭の和楽」を手がかりに一           学校教育専攻           幼年教育コース.           M07030C           中野順子 胴題と目的】. こと」であると、述べている。歴史的経過をたど.  筆者が15年ぶりに保育の現場に復帰した時、子. りながらも、現代に通じる、思想である。そこで、. どもたちの変化に驚かされた。中央教育審議会答. 堺の文献により「家庭」とr子どもの教育」につ. 申(平成17年1月28日)によれば、「地域社会. いて二つ剛則面から考え、現代の子どもにとって. や家庭の変化などが、子どもの育ちに影響を及ぼ. r家庭」というものの望ましいあり方を、考察し. している」として、「近年の子どもの育ちが何かお. ていきたい。. かしい」と挙げられている。それは、基本的な生 【論文構成】. 活習慣の欠如、自制心や規範意識の不足、コミュ ニケーション能力の不足、連動能力の低下、小学. 序章. 校生活への不適応、学びに対する意欲・関心の低.     第1節 問題と目的. 下などである。筆者が感じた子どもたちの変化も、.     第2節研究方法. 同じようなことであった。.     第3節堺利彦の略歴と、思想の変遷.  我々を取り巻く社会は、大きく変わった。大人. 第1章 家庭と社会の関係. にとって快適な環境が、子どもにとって、心や体.     第1節家庭の組織. に異変を来たす結果となってしまった。本来、子.     第2節 「家族制度」の弊害. どもは、家庭の中で愛情を注がれ、ゆっくり成長.     第3節理想の共同生活. していくものである。. 第2章教育の意義.  明治初期に幼稚園が開設されて以来、幼児教育.     第1節教育の目的と方法. 関係者にとっても、幼児教育において家庭は基本.     第2節 しつけと自由. であると考えられた倉橋(1965)も、幼稚園の.     第3節子どもの存在. 目的は家庭教育を補うことである、と就学前教育. 第3章家庭の和楽. で述べている。幼児教育の中心は家庭であり、家.     第1節 「和楽」する家庭. 庭教育は、人間形成上から見ても、教育の原点と.     第2節 「和楽」を助けるもの. いえる重要な意味を持っている。家庭教育は、組.     第3節 「家庭の和楽」の本質. 織的で計画的な教育はなく、家庭生活全体を通し. 終章  「家庭の和楽」を現代へ. て行われる。.     第1節 変容する子どもの発達環境.  「日本の社会主義の父」と呼ばれる堺利彦は、.     第2節現代に望まれる「家庭の和楽」. 明治時代に『家庭の新風味』という著作の中で、 子どもは神からのさずかりもの、社会のあずかり. 引用・参考文献一覧. ものであるから尊敬して育てるようにλしてr家. 巻末資料. 庭」の目的は、「家庭の和楽」と「子どもを育てる. 一78一.

(2) ストリーから、考察する。 【論文の概要】. 堺は社会には、競争、不人情、詐欺、悪徳があ. 第1章家庭と社会の関係. り、家庭には、人情、信実、和楽があると言う。. 堺はr家庭」の新たな統合原理はr夫婦の親愛」. そのため子どもが社会の暗黒の中で道に迷わない. であり、それが、親子、兄弟、その他の家族へと. ように、常に家庭の光明で子どもの行く道を照ら. 及んでいくことにより、親密性の空間としての「家. すように、と述べている。. 庭」が実現する、と考える。その家庭の中には、. 階級ではなく、親愛を優先させる。社会は、羅. 終章 「家庭の和楽」を現代へ. のように親愛でつながった人たちの共同生活であ.  r地域社会や家庭の変化などが、子どもの育ち. ることが理想で、家庭は小さい社会で、社会は大. に影響を及ぼしている」と中央教育審議会答申で. きな家庭である、と堺は述べる。. も挙げられている。終章では、r情」やr天然の趣. 味」が損なわれていないか、家庭・家族、家族団. 第2章教育の意義. 簗の食事、遊びと遊び場について考察し、最後に.  堺は社会主義に到達する前、漠然と社会改良の. 現代に望まれる「家庭の和楽」について述べる。. 諸問題に触れた『家庭の新風味』(1901年)と題. まず家庭の団簗を大切にする。家族の最後の共有. する、小著述を出す。その中で、家庭の教育や、. 物、とまで言われる食卓口食事は、同時に同じ食. 子どもの教育について書かれている。堺は、神か. 卓で行わなければr家庭の和楽」は半分になる、. らの「さずかりもの」社会の「あずかりもの」で. と堺は述べる。次に、自然に触れる機会を多く持. ある子どもを大切にし、尊敬をもって教育するべ. つ。そして、子どもを、家族だけの閉鎖的な密室. きである、とする。子どもは、親のためや、家の. に閉じ込めないで、多くの人たちと交われるよう. ために教育するのではなく、次の時代の働き手と. に、親も心を開き、家庭を開放的にする。. なり、独立できるように、教育を与え、気力と体.  どんなに時代が変わっても「家庭」というもの. 力を養う。子どもは、一人前の人間に成長する権. の本質は変わらない。変わってはいけないものだ. 利を持っている。大人は子どもの生存と生活を保. ろう。木が育つには、水と光と温度が必凄である。. 障し、子どもの成長を手助けすることが、義務で. 子どもが育つためにも、家庭の中にそれなりの条. あり、責任である。. 件が必要である。その必要な物が、「家庭の和楽」. ではないだろう机. 第3章家庭の和楽  堺はr家庭」の目的は、r家庭の和楽」とr子ど もを育てること」であると考える。「家庭の和楽」. とは、夫婦の和を中心に、血縁によって結ばれた. 一家族だけでなく、繊、友人、動植物にまで広 がり、相楽しむことである。そして、「情」と「天. 主任指導教員  名須11知子. 然の趣味」の中で人間が洗條され、r和楽」が実現.   指導教員  名須川知子. する。r情」を助けるものとして、食卓、来客、宴 会、遊戯、動物、植物などが挙げられている。「天. 然の趣味」を助けるものとして、散歩や旅行があ る。そして、「家庭の和楽」の淵源を堺のライフヒ. 一79一.

(3)

参照

関連したドキュメント

 このようなパヤタスゴミ処分場の歴史について説明を受けた後,パヤタスに 住む人の家庭を訪問した。そこでは 3 畳あるかないかほどの部屋に

その目的は,洛中各所にある寺社,武家,公家などの土地所有権を調査したうえ

3 主務大臣は、第一項に規定する勧告を受けた特定再利用

「1.地域の音楽家・音楽団体ネットワークの運用」については、公式 LINE 等 SNS

 ファミリーホームとは家庭に問題がある子ど

◯また、家庭で虐待を受けている子どものみならず、貧困家庭の子ども、障害のある子どもや医療的ケアを必

汚れの付着、異物の混入など、マテリアルリ サイクルを阻害する要因が多く、残渣の発生

海に携わる事業者の高齢化と一般家庭の核家族化の進行により、子育て世代との