幼児の教育の場としての家庭のあり方-堺利彦の「家庭の和楽」を手がかりに-
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(2) ストリーから、考察する。 【論文の概要】. 堺は社会には、競争、不人情、詐欺、悪徳があ. 第1章家庭と社会の関係. り、家庭には、人情、信実、和楽があると言う。. 堺はr家庭」の新たな統合原理はr夫婦の親愛」. そのため子どもが社会の暗黒の中で道に迷わない. であり、それが、親子、兄弟、その他の家族へと. ように、常に家庭の光明で子どもの行く道を照ら. 及んでいくことにより、親密性の空間としての「家. すように、と述べている。. 庭」が実現する、と考える。その家庭の中には、. 階級ではなく、親愛を優先させる。社会は、羅. 終章 「家庭の和楽」を現代へ. のように親愛でつながった人たちの共同生活であ. r地域社会や家庭の変化などが、子どもの育ち. ることが理想で、家庭は小さい社会で、社会は大. に影響を及ぼしている」と中央教育審議会答申で. きな家庭である、と堺は述べる。. も挙げられている。終章では、r情」やr天然の趣. 味」が損なわれていないか、家庭・家族、家族団. 第2章教育の意義. 簗の食事、遊びと遊び場について考察し、最後に. 堺は社会主義に到達する前、漠然と社会改良の. 現代に望まれる「家庭の和楽」について述べる。. 諸問題に触れた『家庭の新風味』(1901年)と題. まず家庭の団簗を大切にする。家族の最後の共有. する、小著述を出す。その中で、家庭の教育や、. 物、とまで言われる食卓口食事は、同時に同じ食. 子どもの教育について書かれている。堺は、神か. 卓で行わなければr家庭の和楽」は半分になる、. らの「さずかりもの」社会の「あずかりもの」で. と堺は述べる。次に、自然に触れる機会を多く持. ある子どもを大切にし、尊敬をもって教育するべ. つ。そして、子どもを、家族だけの閉鎖的な密室. きである、とする。子どもは、親のためや、家の. に閉じ込めないで、多くの人たちと交われるよう. ために教育するのではなく、次の時代の働き手と. に、親も心を開き、家庭を開放的にする。. なり、独立できるように、教育を与え、気力と体. どんなに時代が変わっても「家庭」というもの. 力を養う。子どもは、一人前の人間に成長する権. の本質は変わらない。変わってはいけないものだ. 利を持っている。大人は子どもの生存と生活を保. ろう。木が育つには、水と光と温度が必凄である。. 障し、子どもの成長を手助けすることが、義務で. 子どもが育つためにも、家庭の中にそれなりの条. あり、責任である。. 件が必要である。その必要な物が、「家庭の和楽」. ではないだろう机. 第3章家庭の和楽 堺はr家庭」の目的は、r家庭の和楽」とr子ど もを育てること」であると考える。「家庭の和楽」. とは、夫婦の和を中心に、血縁によって結ばれた. 一家族だけでなく、繊、友人、動植物にまで広 がり、相楽しむことである。そして、「情」と「天. 主任指導教員 名須11知子. 然の趣味」の中で人間が洗條され、r和楽」が実現. 指導教員 名須川知子. する。r情」を助けるものとして、食卓、来客、宴 会、遊戯、動物、植物などが挙げられている。「天. 然の趣味」を助けるものとして、散歩や旅行があ る。そして、「家庭の和楽」の淵源を堺のライフヒ. 一79一.
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