労働の分化と家族の再結晶に関する研究
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(2) . 北海道学芸大学紀要 (第二部C). 第14巻 第2号. 昭和38年12月」. 労 働の分 化と家族の再結晶に関する 研究 野. 清. み. き. 北海道学芸大学函館分校家政学研究室 ly tmg of Fami f Labour al .d Reunl Study on Branchi l lg 。 i Kin 1. KIYONO. iol fb。th the outer Construct l so iy as a group Cal Fami l be considered from the Viewpoint deS i d i d i i h t t s r t h i t e b r n l o w r a f h . b o r e c e n h i T p h n p t r a n c y d r e s e a o u g e p oc s o an t e nner one, ion of lab。ur and ha i ial c。nst has Changed the soc tut s given new Varieties to the mode and iving as the inner Construct 1on, structure of l. ing le day about won1an 。f eVery class, and 1線y i ing the t ime‐ lnvest igat temI z lng of a who her d 工 d i i t r d h a s d t o i t h f i r n e r r e s a e i t t u n g p n t t e a e i t e n ・ e res ra n , an axs at JoImng po n s o l t h t i h e e n re, h d a s c l i t i t r r a t e u v s t a, \ yp l iving pat tern stereotype.y, The resu t ga ne d h f i )typesan t e upper ty(usualhousewie he part ofthe unrestrained tend son・e ofc to・ Vards t ined i f h ty of the restra h t t t t x r em h d r e e l t r o l e r s s a f , o d l t i d d r o n e s e e s n r u a e c ass o an m ,a h d d d i i f d l f s a v e e n e d h t h t o o w i o n r o u c f i b b e n o o p g The process o a our ‐ ranc ng an t e en argen・ ・ l ng more than oneoccupation, ltheC1asses, given rise to householdsfol owi the di”erenceofal l 〉たComponents . d weakened the Connection between the functions ofthe fan・i an. lbe done externally by exan・lnlng the l ly wi hefami ing of the members of t The reuni t l k i l l i h b i d flabour‐ ranc ngan nterna y ma ng c ear the visual point on home management processo. ly as a group. and acquiring the independence ofthe fami 次. 目. 序. 1 単婚小家族の発生 耳 家族の外面的構造の変異 皿 家族の内面的構造と生活時間構造分析の視点. W 各階層の生活時間構造. V W. 1 . 各階層婦人の生活時間構造 2 , 拘束時間と非拘束時間 3 . 各階層の生活型の移動 家族の再結晶の視点 結 論 参考文献. 序 最近の産業における生産力の発展, その中心をなす機械化は .これまでの労働過程に, 著 しい変 化を与え, それと結 びつく労働力構成にも, 質, 量両面における変化がみられる. 労働過程-労働 構成-家族構成-生活組織という諸関連が, 家族の外面的構造というならば, どのように, 生活に 55. (22).
(3) . 清. 野. き. み. 変化を与えているのだろうか, この過程を把え, 健全な家族関係, 家庭生活のあり方を見つけ出 し たいのが目的である, 方法と して, 家族の中軸的地位にある各階層の婦人の, 生活時間構造を分析 し, 拘束時間と非拘束時間の相互関係により, 生活型の移行過程を把握する. 更に, 外面的構造が 内面的構造に影響を与えるものとみるならば, 家庭生活が主体性をもち, 生活構造を確立する方策 として, 労働の分化過程, 労働力構成が考え られると同時に, 一方では家政の意 義の把握があげら. れる. こうした努力が家族を再結晶させるための主要因になると考えたのである,. 1ー単婚家族の発生. 社会の進歩は社会的分業によって可能となり, 又社会的分業の進展は互いに独立 している商品生 産者の間に, 生産手段が分散していることを前提とし, かつ, 商品生産が可能な程度に, 市場が拡 大されていなければならないか ら, 社会の生産力を高め, 社会の発展を促がす, 未開社会の人間生活は, 生産活動が分化されず, 社会的機能は, 血族の共同体の中で営まれてい たために, 家族集団の結合は極めて強固であった, 彼等は, 族長, 家父長を中心に組織化されてい. った. このような状態は未 開社会のみならず, 古代社会, 封建社会を通じ一般的であった, 特に傍 系親を含む大家族は, 経済団体, 政治団体, 宗教団体の機能をもち, 家父長は地域社会において安. 定した政治権力を所有し, 自己の集団を, 他からの攻撃から防衛 し, 内部の撹乱をも防止 して, 社 会の重要な集団であった, こうした封建 勢力が生産力の発展によって破られ, それまでの前近代的 社会から近代社会に移行し始 め, 分業の発達が著しくなるにつれ, 大家族集団は急速度にその構成 員及び機能に変 化を生じた. 即ち多数の労働力を必要と した資本制生産は, 農村の労働力を都市へ 集中させ, 単婚小家族の世帯を現出させた. さ らに工業生産の発展は家族集団内の経済生産的機能 を失わせ, 他の政治的, 宗教的, 教育的機能を弱化させた. 換言すれば, 社会組織によってこれを 分担し, 専門化するようになった. ここに, 前近代家族のもつ超世代的な伝 統あるいは固定的な身. 分階層, 複雑な機能や強固な組織等に与えられた強い家族の拘束力は統一を欠き, 夫婦と未成熟の 世代による, 感情的知的統一を 媒介と した近代家族が, 家族集団の類型となったのである. 近代家族=単婚小 家族は原則として, 夫婦及び独立前の子女によって構成されるものであるとこ ろから, 家族の構成人員はもっとも少なく, 平均3~4人の世帯であるのが普通である, 単婚小家 1 )についてみるならば 一 家族当り平均人員は 1947年 族の典型とみ られるアメリカ合衆国の家族( , , に は3 ,67人 で あ る が, こ れ は, 1790年 の5 ,7人 で あ っ た の に 比 べ る と 非 常 な 縮 少 で, 150年 間 の 統計. では, 縮少の過程をとりつづけてきたものである, わが国では, 全国的な家族の統計数字は, 大正 )の一世帯平均489人が30年度の昭和2 2 9年の調査以降にみられるが, 大正9年( 5年には, 4 7人と , ,9 いうように,その間必ずしも,家旅縮少化の過程を示 しているとはいえない, ただ都市家族と農村 家 族との間に著 しい人口の開きがみられるのみであ. 第1表. 一般世帯, 一世帯当り人員 全 大正9年 14. 昭和5年 lo 15 22 23 25. 国 4 ,89 4 ,88 4 ,98. 5 ,03 5 ,00 4 ,85. 4 ,93. 4 ,97. 市. 部 4 ,47 4 .43. 4 .61 4 ,74 4 ,62 4 ,25 4 ,35 4 ,45. 郡. 部 4 ,99 5 ,01 5 ,11 5 ,18. 5 ,25. 5 .20 5 ,29. 5 .34. 現代家族講座1 新しい家族, 家族の構造 P, 16. る, 即ち第1表・によってみれば,大正9年には市 部4 .47人, 郡 部4 ,99人で, 0 ,52人 の 開 き が あっ た の に 対 し, 昭 和25年に は 市 部4 ,45人 郡 部5 ,34人 で. 0 ,89人 の開 き が 示 さ れて い る, こ れ らの 事 実 を,. 小山隆氏は, 「最近の隣接町村合併による市域の 拡大にもかかわ らず, 市部の世帯は小人数を維持. しており, しかも, 全国人口中都市人口の占める 比率が減増 していることを思えば, 都市化の進展. と共に, 日本の家族も次第に縮少化の傾向を辿る ことは当然予想されるであろう, なおこれを, 一 (23). 56.
(4) . 労働の分化と家族の再結晶に関する研究. 般世帯人員別割合についてみるな ・らば, 全国的には4人家族がもっとも高率を占めているのである 1 7 が, 市部郡部別にみるな らば, 市部においては3人世帯に 分布曲線の山があり ( .7%) , 郡部に 15 おいては5人世帯を頂点とする ( .2%) ことが注目されね ばならない. 即ち, 都市の生活者は事. 実上夫婦単位の小家族を営むものが多いのに対し, 田舎では家族の縮少過程がそれ程進行 していな いことを述べている. 単婚小家旅の縮少化の事実が見えていることを認めている, 第1表2 , 第1表3によってもその事実 が認められる. 次. 年. 一世帯当り 平 均 人 員. 0年 大正9年~昭和3. 第1表2 全国普通世帯の一世帯当り平均人員 昭和15 昭和10 0 昭和22 昭和3 昭和25. 昭和5. 大正i4. 大正9. 5 ,03. 4 ,98. 4 ,99. 4 ,89. (全人口). 4 ,97. 4 ,85. 4 .97. 5 ,00. 日本の人口, 総理府統計局 5年 昭和27年~昭和3. 第1表3 全国勤労者一世帯当り平均人員. 年. 昭和27. 一 世帯当り 平 均 人 員. 8 昭和2. 昭和29. 昭和30. 1 昭和3. 昭和32. 3 昭和3. 昭和34. 5 昭和3. 4 ,93. 4 .89. 4 ,80. 4 ,58. 4 .56. 4 ,58. 4 ,55. 4 .49. 4 ,81. 総理府統計局, 家計調査報告. 世帯人員別分布割合では, 第2表.のように,3~6 人までの占める割合が, 全体の61 .9%をしめ 0~12%の増加 て, 昭和2 0年では8人以上の世帯の減少が目立ち, 2~4人世帯は, 1 5年に比 べて3 小規模世帯の増加より が目立っている これは 規模の縮少 り 第 表 であ , 2 2 によると, 世帯の平均 . , も, 大規模世帯の減少がより原因 しているようにみられる.. 第2表2 全国世帯人員別2人以上の普通世帯数の比較 5年, 30年 昭和2. 0年全国普通世帯の世帯人員別分布 第2表, 昭和3. 世帯人員. 普通世帯数. 総 数 1人. 17 ,321 ,383. 2人 3人 4人 5人 6人. 1 ,876 ,102 2 ,191 ,528. 7人 8人 9人 1 0人 11人以上. 1 ,785 ,872 1 ,124 ,948. 600 ,956. 2 ,890 ,402 2 ,480 ,895 2 ,926 ,451. 629 ,685. 328 ,954 270 ,805. 世帯人員別割合. 増加率 昭和30 昭和25 △減少. 100 .0%. % 昭和30. 3 ,5 lo ,8 14 ,5. I6 ,6 L 6I 9% % ,9 16 ,7 14 ,1, io ,3 6 ,5 3 .6 1 ,9 1 ,6. 総 数 16,782 15,536 1 2人 ,682 ,876 1 2 427 2 2 5 8 3人 , , 2 4人 ,609 ,890 2 2 5人 ,514 ,495 2 2 6人 ,158 ,452 2 1 7人 ,654 ,786 1 1 8人 ,128 ,125 1 683 630 9人 367 3 9 2 1 0人 313 1 2 7 11人以上. 日本の人口, 総理府統計局. =. 8 .O 11 ,6 4 ,2. 100 ,0. 100 ,0. 15 ,I 17 .2. 16 ,8. 15 ,2. 17 ,3 14 ,6. 16 ,2 13 ,9. 6 ,7 3 ,8. 7 ,3 4 ,4 2 ,4. 10 ,8 13 .6. 8 ,O ‘ 0.3. ‘ 7,9 ‘10,4 ‘13,4. li .2. 10 .6. 2 ,O 1 ,6. io .8 15 .6. 10 ,6. 2 ,O. 総理府統計局. 家族のタト面的構 造. 家 族の外面的構造の変異を把握するために, 就業人口の比率, 国民 所得特に農家所得, 人口移動, 労働力構成等をとりあげた. 即ち労働の分化過程が 進み, 社会的役割りが増加することによって,. 家族の細分化 が促進する原因をつくるからである. 第一に農村をとりあげる. 19 55年度までは, 資本主義的工業の規模の急 速な拡大と, 総人口の急激な増加にもかかわらず, 57. (≧彩り.
(5) . 清. 野. き. み. 労働力人口の中で, 農業人口の割合は, 絶対的には一貫 して増加 し 相対的にも殆ど変動がないと , いう現象があ ったが, 19 55年国勢調査以後の変化は, 全くこの事情を一変させ19 6 0年には, ついに 農業人口の絶対的減少が, 第3表のように始まっている , 1960年 セ ンサ ス で は, 農家 は. 第3表 全産業就業者の大分類による構成比 就. 業 数. 総 1 9 2 0葵 1 93 0暑. 者 農. 13 5 0 ,727千人( ・9%. 26 ,966千 人 29 ,342. 1 9 4 0汁. 13 ,724. 32 ,231. 1 9 4 7賛美 1 95 0発美葵. 13 ,363. 33 ,329. 16 ,622 16 ,102. 35 ,626 39 ,237. 1 95 5葵美誓 1 96 0汁葵葵. 数 業 (構成比). 16 ,132. 44 ,009. 13 ,216. (46 ,8) (41 .5) (49 ,9) (45 ) ,2. (37 ,9) (30 ) ,2. . 堀江正規著, 日本の労働者階級 P, 101 及国勢調査 ※ 全年令についての平常の有業者 (失業直前の産業別 ) を含む, 葵※ 数え年1 0才以上のものの就業者,失業者(失業直前の産業別)を含む, 州※ 満14才以上の就業者 調査時失業者を含まない , ,. 第4表 戦前戦後, 産業別国民所得. Aー B. 戦. A岬 B. 59億17 00万円. 3% 4. 33%. っ た も の が 4:6 と 逆 に な っ た.. 単純な人口比率からみても逆転. して い るこ と が わ か る, こ う し. た傾向は, 昭和30年あたりか ら 3 ) 非常に激 しくあらわれてきた( ものである. 兼業農家の中には 職員教師のような職業のものが. つまり約28 0万の職員及賃労働. 2 6億3 300万円. 1兆4 134億円. 業の割合が戦前では6:4であ. と い わ れ る も の が 約 164 万 人,. A. 1 00%. 後. 195 9年. 万戸, 32%, 兼業農家が398万 戸, 約6 8%である. 専業及び兼. 約11 5万人, 恒常的な賃労働者. 農業, 林業部門所得合計 額. 約6 00万戸余あったが, その中 専業農家と いわれるのは約2 07. ・. 4兆2 682億円. 100%. 堀江正規:日本の労働者階級, 三一書店及国勢調査. 者とこの数年間60万人位の農村 4 )がみ られ から都市への移住者( るという. 戦前のわが国の社会 でも, 社会的な生活様式を変化. させる推進的な力は, 資本主義 的生産方法の発展であり, かつ 半封建的な農村が, 都市でおこ る前進的変化をおしとどめよう. とする力を作用させてきた. が 戦後の日本社会では, こうした状態とは根本的に異つた様相が生まれてきていることが 第4表に , よってわかる. 即ち資本的, 都市的な力と, 小生産的農村的な力との相対的関係の変 化が明 らかに なっ て い る.. 即ち, 農家の所得合計額が, 都市的資本主義的生産部面の所得合計額の33%という低下を示しな が ら, 一方 資本主義的部分が, 19 59年には29 5 .9%と, 戦前の1 .6%に対し倍 増 して い る. こ れ が 一 般に, 農外所得といわれるもので, 農家の有力な現金収入になっている こう した傾向は 漁村に , , ) これらは 「家計補助的労働型」「出稼ぎ型」 とみられるもので 農 5 おいてもいえることである( . , , 村統計あるいは, 大企業の新入採用の出身別等をみると 必ずしも流出一還流するとみられるもの ,. でなく, 更に再流出の現象が見え始めているとして, 都市への転出を予想させている , 更に第5表によって, 農民階層の分解 過程が5反以下の下層農家に集中していることも見逃せな. し、. 以上の様に, 農民は, 上中層と下層 との分化が激 しくみられ 貧困な下層は 容易に しかも直接 , , 的に都市の資本主義的生産部門に結びつけ られ, 上中層は 機械化 技術化によって 農業生産を , , , (25). 58.
(6) . . 労働の分化と家族の再結晶に関する研究 拡大する方向に動き, これもそ. 第5裏 農家所得の対戦前比較 農家所得. 農業所得① 農外所得⑨ ①+⑨=⑨ (戦後価格). i934~36年. 構成比. 69 ,003円 261 ,033. 12 ,758円 48 ,264. 81 ,761円 309 ,302. 412 ,693円. 1 959年. 構成比. 289 ,041 70 .1%. 123 ,652円. 三反未満 経営規構別. 3反~5反 5反~1町 1町~1 ,5町 1 5 町~2町 , 2町以上. 1 6 ,3%. 83 ,7%. 構 成. 比. 9年) (i95. 1 00%. 15 .6%. 84 .4%. 100%. 29 .0%. 53 ,9 82 ,4. 昭 和30年. 5年 昭 和3. 10万人 17. 57万人 22. 42 ,8%. 51 ,3%. 数 総 労働力人口中占め る比率. 史上始めて労働人口の50%をこ えたことを示し, (昭和30年国. 上に重要な変化が生じた, しか も生産過程の機械化技術化にょ. 60年世界産業センサス」 「日本の農業」 5反以上農家 農林省 「19 8 戦後価格換算は, 戦後37 ,3の倍率による,. 第6表 雇 傭 労 働 者. 従事者を除く 「雇庸労働者」 が. 年度では51 .3%) (第6表参照) これ又, 日本の社会 階 級 構 成. 12 ,I. 87 ,9. 年の国勢調査では, 管理的職業. る 比 率42 .8% で あ っ た の が, 35. 25 .9 17 ,6. 74 ,i. つく. これらの 背景の上に, 都 60 市に集中 した人口も含め, 19. 勢調査では労働力人口中に 占め. 72 ,4 46 ,I. 27 .6. の事自身資本主義的生産と結び. って下層 部分の事務従事者と生産従事者の 区別が 与える影 つかなく ,なることで, これも生活様式に 響は大きい. 即ち, 都市生活者の労働状態は, 分業が社会 的規模で発展 していくに従い熟練労働が平準化さ. れ, それらに 対応出来る教育の 普及が行われて, 大企業と, 中小企業の間に内部格差が増大していくのである. これらの不均等発展に対応 した各の 生活設計を得る必要に迫られ, 今までになかった 新しい家庭生活上の諸問題に当面する, 衣, 食生 活において既製の しかも大量生産方式による商品の進 出や, 耐久消費材の購入のみではなく, 一世 帯の収入増加をはかるために, 第7表のように, 従来の家事担当者でさえもが, 家事以外の, ある いは家事と結 びついた社会活動に従わ ざるを得ない という傾向が強くなっている. 0年, 35年, 国勢調査による 昭和3. 第7表 主婦 の 就業 実態 (%) 仕. 計. 一 般 住 宅 街 商 店 地 団. 容. 内. の. 事. 職1そ. {つとめにでる1家事の手つだい1内. の 他. 仕事をもっ ている世帯. の比率. すEキ i義 三際”曇 曇 壷 暮. 31 .9 76 .9 16 .7. 12 ,3 24 .8 2 ,9. 00 日本医歯薬出版株式会社 生活科学調査会, 余暇, P,2. その上, 女子の雇 庸者が増加を示 していくこ とは, 家庭生活構造, 単婚小家旅のあり方に影響を 60年の国 勢調査でみると, 第8表のように, 与える. それで女子労働力の構成の変化を, 量的に19 男女別構成比では, 女子の増加 率が年々高く なっている. 第8表2 雇傭者総数に占める女子事務従事の割合. 第8表. 事務従事者の男女別構成比 (%). 1. 男. 子. 年1 豊 三 1 葺 藁 ;. 女. (%). 子 ioo 127 ,2 183 .I. 24 ,3. 1955. 22 .I. 1960. 22 ,9. 男子 18 ,i 1 96 0年 国勢調査. 60年 国勢調査 i9. 59. i 950年. (26).
(7) . 清. 野. 第8表3 就業者総数に占める農林就業者の割合 (%) 男 1955年. 子 35 .O 23 ,8. 1960. 女. 子 51 ,8 39 ,8. 9 60年 国勢調査 1. 第9表 女子労働者の平坪年令と平均勤続年表 平 均 年 令. 平均勤続年数 3 ,6年. 1954年. 54才 2. 19 59年. 26 ,3. 0人以上 100. 25 ,9. 5 ,6. 24 ,8 27 ,6. 3 ,6 3 ,2. 内規模. 100人~999ノ 、. 10人~9 9人 (男 子). 32 ,8. 4 ,I. 7 ,7. 1954年 個人別賃金調査 19 5 9年 賃金構造基本調査 なお逓信省職員交換手等は平均年令2 9才 平均勤続年数9 ,3年である.. き. み. これらの女子雇用者が, もっとも多数を占めて いる部門は, 技能工程, 生産工程従事者及単純作 業者で, 女子雇用者総数中35 .9%を占めている,. 55年 を 100 と す る と, 60年は 142 ,3% に な り, 従. って農村漁業では, む しろ減少ないし停滞をして いる現状が第8表8にみ られる。. 19 55年以降, 農村女子就業者の一部は, 電気機 械器具製造業, 食料品工業, 精密光学, 医療及理 化学機械器具製造業に従事 している(工業統計) , ( )にあ 7 特に半導体業粒子製造業( )に顕著 2 66 2 % , らわれて, 第9表のように平均勤続年数も増加の. 傾向にある, 賃金構造でみると, 製造工業女子労務者の75% が1万円以下で, 8 7 ,9%が1万2千円以下である. 中小企業の場合は9 3 ,9%までが1万2千円以下で ) 臨時の職のような不規則不安定な女子も 8 ある( . 含めると, 一世帯の中に, 何人かが家庭外の就業. 者にな らざるを得ない. 多就業世帯が増加 ししていることが予測される. このように各階層の労働 力構成が変化し, 労働は分化の傾向にある, それが家族の外面構造の大きな変異である.. 皿 家族の内面的構造と婦人の生活時間構造分析の視点 前述のように労働の分化と社会的役割りの相対的増加にともなって, 急速に類型化 した家族集団 は, 社会体制の構造的価値的測面を受けて集団内部に様々の社会的多様性を包含し, 生活様式に質 的変化をもたらす. 社会的労働分化の不均等な発展が, 家族集団の不安定性, 浮動性において均衡 を保つと考えられるが, 特に, 単婚小家旅の家政の中軸者である婦人に, どんな変異がみられるか を中心に考察する, 即ち各階層婦人の生活時間構造を観察することにより, 各階層の生活型を類型 化したいと考えた,. ところで生活時間は, どの人間にも平等に与え られたものであり, 24時間内の配分によって, 生 活様式, く らし方が反映されるものである. それ故に, 労働や家計と共に生活の構成要素とよばれ )は 「 9 ・労働力の視点から収入のための時間は労働能力を顕現させ, それを ている, 藤本武氏( , ・…・ 使用消費する時間又はそれに準ずる時間であるが, 私生活の時間は生理学的意味ではエネルギーの. ・出を伴ない, ある場合は労働に準ずるエネル ギーを補給 し, 疲労を回復し労働力を生理的に再生 支 産すると同時に, 社会的文化的な労働能力を維持発展させる時間である, 即ち生活費では収入と消 費, 人格的には拘束と自由, 労働力としては支出と再生産の 二つの部分に分かれる,」 と生活構成 l )は 「労働力は人間の所有する力で その発動に o 要素たる視点を明らかに している. 又森喜一氏( , , よって一一精神的にか肉体的にか--社会の必要とするものを供給 し得る, しか し人間の労働力は 労 働に よ っ て 消 耗 す るエ ネ ル ギ ー で あ る こ と は, 他 の 物 的 エ ネ ル ギ ー と 同 様 で あ る, 従 っ て こ れ は. 絶えず補給されなければならない, このために人間は栄養と・ 休息を必要とするが, この必要を満た す場所が 家庭消費生活の場にほかな らない, 勿論私たちは社会における生活をエネルギー論だけで. 片づけることは出来ないが, 生活の基本過程はまさにこうである. ……」 そ して生活のエネルギー 循環過程は, (27). 60.
(8) . 労働の分化と家族の再結晶に関する研究 ・ 分解過程…肉体的精神的活動時間 1 ( ) { 2 } 合成過程…睡眠を中心として活動を休止緩慢にする時間 の二つにわけて考え られ, 毎日の時間が円滑に行われるためには, 旦)の過程での消費エネル ギー量 が,{ 2 )の過程での回復ェネルギーと相等 しくなくてはならず, なお幼少者には, 身心の成長のため に必要なエネ ル ギー量 が加えられなければな らないと主張している, 又 「十分な労働効果を生むた u) 」 めにはエネルギーの合成量(回復補給量)は常に分解量(消耗量)より 大きくなけれ ばならず……( と配分に関する基本的な性格を述 べている. 1 2 )は 「一日の生活時間配分を健康なものとす るか, 不健康な 更に二者の関係について庄司光氏( , 疲労 した生活にするかは労働時間のあり方による……. 一日の中で時間的秩序を維持していくため には, 必らず固定的な時間が ある, それはまず食事時間, 身仕度時間, 通勤時間, 若干の社会 的必 要時間などである. 食事時間i, 身仕度時間1, 社会生活時間2が大多数の調査成績にみられる結 果である. 通勤時間はその地域の通勤状況でいち じるしくちがう」 そ して, その時間もあわせて固 定時間と考えるべきだと述べている. 一 定の労働時間には必らずそれに応ずる休養時間があり, 労 働の強度と種類, 休養の深さ, 状況によってきまるのであ る. その関係については, 「労働時 間L 4時間-S と, 休養時間Rの関係は, R=KLとなる. (Kは労働の強度その他できまる) これは, 2 KL となる 声. の時間内に納まる必要があり, Sは固定時間である, した がって, 24‐S=L十 24」 S<L十KLであれば純粋の余暇時間となる」 と述 べている. これらの諸関係は, 各階層の調 査か ら帰納されたものであるから, 主婦も同様のことがいえるのであ る, このように生活時間の構造の各部 分が互いに組み合って, エネルギーの合成分解過程を, 従って 生活そのものも存在させているわけで, 個々の生活の類型を知 ることが出来るのである. しかもエ ネルギー消費量の発生源である食物 や環境条件を手に入 れる収入の量や, 性質と関係な しには考え らたないのであって, 生活時間構造は, 各階層の生活型を充分予想し得るものである, その上に収 入 (多くは生活費) と, 労働, 生理, 家事, 文化の各生活時間の配分割合とは常に影響しあうこ と から, 個別の家庭生活のパターンがっくりあげられ, 他と似通った 部分が抽出される. 上の関係に ついては, 次のようにいえる, 即ち収入を得るために働く収入生活時間構造 が大であれ ば, その人 なりに生活を向上させようとするf 固有な文化的余暇的生活時間は減少する し, 人格の拘束の程度が. 高くなる, と. 勿論, 非拘束時間である自由時間あるいは, 余暇時間は, 各人の自由な選択にまかせ られている から実際にそれをどう使うかが問題になろうが, それとても, 各人の, 個人的な趣味や関心によっ て決まるのではなく, 各人のおかれた労働条件や, 生活条件によって大きな影響を受ける. 即ち,. 家庭の外面的構造によって影響を受けながら, 生活時間構造内においては, 拘束時間と, 非拘束 時 間が相反した関係にあるということが出来よう, 従って, 家庭, 家族の外面的構造の変異を, 拘束と非拘束の関係からも把握することが可能であ. り, それぞれの関係が, 更に他の階層との関連で, 移動 しあうことも充分予測 し得るのである. こ れらの点について, 次に考察を加えたい.. W 各階層の生活時間構造 1 , 各階層婦人の生活時間構造 家庭生活の運営の中核的立場にある婦人は, 一般的に主婦とよ ばれる, 農村漁村においては必ず しも一致 しないが, 家事担当者であり, 家政の担当者である婦人として 将来の方向を予想しながら 選定した. したがって, 農漁村の婦人は, 一般家庭の主 婦よりも若干年齢が高まることが考え られ. 1 6. (28).
(9) . 清. 野. き. み. 第節表. 家事労働 時 間 時. 備. 間. 郵政省家族平均 教員家族 労働者, 京浜地区 (労研). 10 , 35. 10 , 29. 本. 10 , 16. アパートすまい. 9 , 55 9 . 31. 農業 農閑期 農業 農繁期. 5 . 20. ア メ リ カ. 乳 児 な し. 考. アパートすまい. 10 . 46. 日. 第10表2 乳児の有無による家事労働生活時間. 農業. 7 , 23 7 , 22. 田園 0万以下 都市人口 1 . ク 以上. 7 , 04 6 , 44. 計. 10 , 09. 10 , 44. 食. 5 , 25. 4 , 30. 衣. 56. 1 , 57. 掃. 除. 1 , 31. 1 . 12. 雑. 用. 49. 25. 公的 生活. 1 , 28. 57. 0. 1 . 43. 育. 児. 第10表3 各 階 層 婦 人 生 活 時 間 構 造. ー般主婦※ 単位分. 収 入生活時間 勤 通 内. 0. 555. 分類は藤本武氏の方法にょる. 漁村主婦※洲 単位分 660. 美* 内職主婦※ 単位分 243. 務 勤 職. ※ 有職婦人美※美葵 単位分 577 495 71 11. 生理的生活時間. 594. 睡 食. 620. 525. 579. 57 5. 447. 450. 480. 442. 457. 79. 1lo. 30. 75. 44. 61. 60. 15. 62. 74. 7. 0. 0. 0. 0. 676. 170. 175. 477. 186. 家事作業. 573. 170. 175. 428. 183. 育. 103. 0. 0. 49. 3. 170. 95. 80. 141. 102. 眠 事 身の廻り 医 療. 家事的生活時間 児. 文化的生活時間 学 ・. 農村主婦※※ 単位分. 乳 児 あ り. 校. 教養 娯楽 交 休 雑 そ の. 計. 際 息 談 他. 1 76 27 28 31 7 i ,440. 0. 0. 0. 11. 40. 0. 66. 54. 0. 0. 25. 15. 45. 65. 20. 19. 5. lo. 25. lo. 5. 5. 5. 4. 1 ,440. 1 ,440. 1 ,440. 1 ,440. ※ 昭和34年度労働省依頼による労働科学研究所調査結果及 函館市在住主婦5人の調査結果, と , , あわせたもの. 他に大阪市立生活科学研究所, 労働婦人少年室調査を参照した. 美美 昭和3 3年, 北海道胆振管内洞爺村香川部落において調査したもの. 清野:僻地部落の家庭生活慣習と家族関係, 僻地教育研究所研究紀要 第9号 共※ 清野:漁村部落の家庭生活慣習と家族関係 同上 第7号 , 教育の場としての家庭 同上 第7巻 第1号 ※ 森喜一:生活費 生活時間構造 三一書房 *※ , ※鞘細 労動科学研究所調査結果 (29). 62.
(10) . 労働の分化と家族の再結晶に関する研究. る. この場合には乳児な しということになる, それで一般家庭の主婦の場合も, 乳児な しというこ 0表2のように, 比較してみると, 農漁村を除き労働時間及び乳児の有 とが必要で, 第1 0表.及び第1. 無による家事労 働時間共, 大差はないとみられるようだから, すべて家族構成, 年齢の制限なLに 扱った. ただ階層の相違のみを条件とした. ・漁村婦人660分, 2 第10表8によって, 収入生活時間は,1 , ,有職婦人577分, 3 ,農村婦人555分, 3分, 5 4 ,一般主婦0分 と, 生産力の根幹労働力の位置を しめる立場の婦人が, 高い .内職婦人24 1 )のため 家事労働力と 漁村における根幹労働力及び家計 ( 4 漁村では全体的な疲弊 比率をしめる, , , 補助労働力 (日常食物自給のため畑作業をしたり, 毎日の副食代のために日雇労働をする) から容. 易に離脱出来ずにいる現状 が, 集約化されたものとみることが出来る. 又農村婦人は, 経営規模の 大きい比較的安定 した北海道胆振管内香川部落をとりあ げたため, 主婦が根幹労働力と して耐えら 0~50歳後に, 跡とり嫁をもらうと速やかに家事専業者になって, 農業労働から離脱 れなくなった4 する傾向があるので, 漁村婦人に比べて, 労働時間はかなり下廻る. こうした傾向は香川部落のみ 1 8 )されている 香川部落は全国農村より収入生活 ではなく全国農村におい ても同様のことが報 告( , 術を農業に積極的にとりいれようとしているので これは機械や技 時間が小さい, , そうした経営が. 若干投影されているともみられよう. ただし, 機械化されている反面, 婦人が担当する作業は大部 分が, 畜力機械化されない裸手の単純な経営作業又は組み作業の附帯部分を受けもつので, 従来の. ような未分化の作業 の分担は分化されるが, 機械化による労働力軽減の傾向は, それ程大きくはな い. むしろ経営規模の大小により, 新しい根幹労働力としての嫁層との関連において影響されると ころの方が大きい. 従って 下層の兼業の場合は, 一層の負担がかかってくることが予想されるし, 現実には兼農漁村婦人がそれであることがわかる.. 有職婦人は, 当然のことなが ら, 経済構造, 権力構造において, 資本主義経済におけるクッショ ンの役割りを しめる層と して注日されなければならないだろう. 即ち資本の搾取の対象とならない. 管理職や, 文化面で社会的に活動 している一部の婦人を除いて大多数の生産的有職婦人は, 生産部 門の末端組織に配置され, 景気の変動につれて, あるいは機械化の度合によって, 容易に産業生産. 力か ら除外されたり吸収 されたりする. その度毎に, 婦人は労働市場へ引き出されたり, 家庭へ戻 されたりする, この反映が, 有職婦人の全産業における平均勤続年数4 ,0年であり, 平均年齢26 .3. 9 1円 (昭和36年度日本統計年鑑) となってい 歳である, 又毎月 きまって支給される給与額は, 9 ,8 る. もともと有職婦人は, 自分の生活のために, 半分は, 世帯主の収入, 農漁村の自給部分及び母 親の家事労働に依存し, 後の半分は, 自分の受ける賃金で補充 している. これは 「出嫁ぎ型賃金」. 「家計補助労働」 とよばれるものである. こうしたことは, 個有の労働力が充分に資本主義的商品 になりきらずに, した がってその価格=賃 金は, 労働者の再生産費よりも, かなり低くおし下げら れて しまったことに他な らない, だか ら, 極めて短期間に家事専業者に移行する性格をもっている の で あ る. 就 業 して い る 段 階 に お い て は, も っ て い るf固有 の 労 働 力 を 100%, 資 本 に 提 供 し, そ の. 度合が, 現実の生産力に 大きく 価値づけるためにこそ, 収入生活時間は極めて高い比率を占め ざる を得ないのである. 内職婦人は本来主婦と同様 大部分は, 家事専業者であったが, 種々の事情から家事のかたわ ら,. ;職員, パート 僅かに生じた余暇を利用 して, 内職的家内労働を しているもので, 最近は, 他に臨時 一 タイ ム等に従事する者も増えている. 多くは, 極めて安価な報酬を受け, 家の家計の一部にした り, 子女の教育費コ第二代目の労働力育成費に充当 したり, 又自分の身の廻り品を揃える等によっ て, 世帯収入の低さを補充 している. 最近の漸増の傾向は, 生活の絶対的低さの補充という性格の 他に, 「生活用品の商品化の浸透」 の激 しさに対応 したものと考えられる. 日本経済の 「近代化」. 63. )) (3(.
(11) . 清 一野 、き. み. 政策の一つとして進められてい るものだが, 商品市場が拡大してきて, 衣食住の生活に商品化が急 が 内職婦人を漸増させてい る. 従って 速に進むと, 日 ,常生活の現 金支出を増加させる. このこと , 内職婦人の増加は, 所得の停滞に機能し, 一方においてはこれと反対に, 耐久消費材を始め, 新し い商品を購入するこ とによる生活の向上, 意識の近代化に機能する面 が考え られる. 又受ける所得 からみれば, 有職婦人と本質的に似通った家計補 助的性格をもつものである. だ から, 労働市場が 内職婦人の進出によって, 他の労働力 の単価を切下げてくるという杷憂も残されてくるわ けで, 主 婦兼業内職婦人の増加は, 私的な所得の変化の問題とか, 社会的婦人の地位の向上につな がり難い 性 格 を も っ て い る.. 次に, 生理的生活時間をみよう, 0分, 最小は 第1 0表8によれば, 生理的生活時間は全体の9~10時間を占め, 最大は農村婦人の62 5分あり, 収入生活時間構造に比べて, 階層差はそれ程 大きくない, 漁村婦人の52 5分で階層差が9. 即ち生理的生活時間は, 労働を再び続けていくための生理的必需時間の意味も持っているか らで, 収入労働時間の長短によって受ける影響は, 文化的生活時間程大きくないのである.. 2 . 拘束時間と非拘束時間 一般に, 生活の時間的構造を, 拘束時間と半拘束時間及び非拘束 時間に区別する. 拘束時間は社 会生活上あるいは, 家族集団の生活資料を得るための労働時間によって構成される. 半拘束時間は. 拘束の程度は極めてゆるやかであるが, 社会生活上, 最小限度必要とされる身の廻り処理時間や交 際時間等によって構成され, 更に非拘束時間は, 個人の自由意志にゆだねられる部分によって構成 される. 自由時間ともよ ばれるが, 藤本氏の分類方法では, 文化的生活時間とされて, 交際時間を 入れている. これ らの構成を再編成する, 即ち, 人間エネルギーの再生産過程 と, 人間拘束の面か らみれば, 拘束時間と非拘束時間に大別される. 拘束時間は, 家事労働時間, 収入生活時間, 身の 廻りの処理, 最低必要な交際時間によって構成され, 文化的生活時間から, 交際時間を除いた大部 分が自由時間であり, 非拘束時間とするこ とが出来る. 睡眼時間は, 従来の研究, 又本研究の 場合 にみられるように, 大差はないからこれを除外する. 日常生活において, 拘束時間と非拘束時間の. 構成の比率は, 様々の行動規範を決定する. 第10表4のように, 設計生活時間が提示され, 労働, 休 養, 余暇の配分を適正にしたいと試みられている, 生理的限界は, 24一S=L 十KLから得た, エ ネ ル ギー 代 謝 率 を 1 ,2 と した, 結 果 と して, 732分, 588分, 120分 とな っ た,. 第1 0表, 設計生活時間及生理的限度 設 労 働. 休 養 余 暇. 1時間 1 6 6 0分) (. 計. 活. 生. 時. 間. (龍山京氏案). 1 イ 往復通勤 .5時間 ロ 仕事の前後の準備 0 ,5 9 ・ 労働時間 ノ ,0. ( 90分) 30 ( ) 54 0 ( ) 60) (. 9. ニ. 休. 息. 54 0 ( ). ホ. 睡. 眠. 1 ,0 8 ,0. (480 ). へ ト チ リ. 1 身仕度, 洗顔 .0 食事 (休息を含む) 1 ,0 1 読 書 ,0 雑談, 新聞, ラジオ1 ,0. 60 ( ) 0 ( 6 ) 60 ( ) 60 ( ). 4. 24 0 ( ). 生 理的 限度 12 ,2. 3 (7 2 ) 9 .8. 588 ( ) 2 ,O. ( 12 0 ). 0表5の通りである, 設計生活時間も表に入れてみたが, 階層 別 階層別の拘束 時間及自由時間は第1 にみた拘束の程 度では漁村婦人が極めて高い. 3ヱ. 64.
(12) . 労働の分化と家族の再結晶に関する研究 第10表6 各階層における拘束時間と自由時間 分. 類. 目 階膚\\- 運 一 般 農 村 漁 村 内 職 有 職. 主 主 主 主 婦. 拘. 束. 家事労働時間. 婦 婦 婦 婦 人. 時. 収入生活時間. 自 由 時 間. 間. 身の廻り十交際. 計. 計. 676. 0. 80. 764. 176. 555. 60. 785. 205. 175. 660. 15. 850. 1lo. 477. 243. 87. 807. 191. 186. 577. 59. 822. 231. 90 ( ). 750. 270. (設計生活時間). 660 ( ). 218. 自由時間は, 文化生活時間から交際の時間をひき, 生理的生活時間の食事をする時間を プラス し た も の で あ る.. 表によって拘束時間の最大は 漁村婦人で, 8 50. 1表 産業別にみた男子昼勤労働者の時間構造 第1 業. 産. 別. 拘束時間. 非拘束時間. 般 職 員 中 小 企 業 8 大 工 工 員. 7 23分. 207‘チ. 781. 156. 768. 177. 電気機器大工場 製 鉄 所圧延場 大炭磯坑口直接夫 国有林林業労働者. 771. 200. 一. 671. 240. 864. 164. 867. 115. 分, 14時間13分であるから, 24時間の中睡眠時間. 480分, 8時 間 を と り, 残 り16時 間 の88 .5% を 占 め. ることになる. 実際の生活では, 朝早くから夜お そくまで暇なく拘束されるとい うことである. 従 ってこれは, 人間エネルギー再生産 過程からみて 生理的局限をはるかに越 えるものであり, 拘束の 最大時間とみて 差支えないであろう, 龍山氏によ る設計された生活時間点を, 設計点として, これ と, 階層別のそれぞれの拘束時間と自 由時 間の交点をとって相互関係を観察 した. 第 1 図 参 照. ちな み に, 第11表 の よ う な, 男. 0 0 3. 子昼勤労働者の生活時間構造を, 堀江正規 氏の調査か ら, 拘束時間と自由時間を整理. . ふ有職. したものも加 えて, その相互関係と, 婦人 層のものと比較する参考と した.. 0 0 2. 第1図によって, 一般主 婦, 農村婦人, 内職婦人と順次拘束が強まり, 漁村婦人で. は, 労働からくる疲労を回復するための睡 眠を除いて, 食 べるだけの生活に局限され. ▲ 11 非” 均 ” +1 来 0 0 束” 時間 時 [ 帯 早 拾ー 鉢 こ. 0 0 7. た位置にある ・各階層婦人 △昼勤労働者男子. 7 4 0. 2 0 8 8 0 7 拘 束 時 間 *+. Lかも婦人の所属する家庭. の職業, 階層によって, 著 しい生活型の相 違が予測される. その上有職婦人は, 他と. 0 9 0 (単位分:. は異った点にあり, 産業別にみた昼勤労働 者の位置からも, は づれた点にある. この ことは, 有職婦人の労働力の, 特異性を物 語 る も の で は な か ろ う か.. い づれの場合でも, 収入生活時間の占め が相対的に減小 している. 拘束の強い位置に る割合が多い労働過程では, それだけ自由時間の割合 あるのが, 婦人では漁村のそれであり, 男子では林業労務者である. 又男子に比べて婦人の拘束時 第1図 拘束時間と非拘束時間の相互関係. 間と自由時間の交わる点が拘束と, 非拘束の極限において分散する位置をもっている. 今仮りに,. 65. (32).
(13) . 清. 野. き. み. 各々の点を結んでみると, 婦人の方が傾斜が激 しい. この事は, 主婦の点から内職の点 に移行の過 程は, なだらかなものではなく, かなり激 しく生活行為が変型する. 急激に生活組織が組み変 えら. れなければならないと し・つた度合がわかる. 現実には, 家族の生活行為, 家族関係に, 与える影響 . が 強い. 又反対に, 有職婦人が, 家事専業者に移行する時には 自由時間の所有はそれ程変らない ,. が, 拘束時間が減じて, 設計点に近 づくわけであるから, むしろ固有の生活構造エネ ルギーよりも エネルギーの消費が少くてすみ, それだけ自由時間が増加する条件を含んでいるか ら, しばしば ,. 家庭に入ると楽であるといった言葉をきくのある. 一般に単婚小家族では,現実の親子関係は母子関係が強く,又多くの世帯主が外へ出て収入を得る ために, 家庭内の家事処理や家政の中心に婦人がなる. いわば家庭生活の中軸者ある. その婦人が. もっている生活時間構造は, 家庭の内面的部分に大きく影響を与える. その立場にたって, 各階層 婦人の位置を核として円をえがき, 仮りに生活領域とすれば, 円全体を生活のパター ンを示すもの. として考えられる, とするならば, 労働分化の傾向にある外面的構造の変異は, 生活のパターンを どう 移 行 さ せ る の だ ろ う か, 次 に 考 え て み た い,. 3 . 各階層の生活型の移動 商品市場の拡大と, 商品生産の家庭生活への浸透が進み, 従って労働力構成比の変化がこのまま で進められていくとすれば, 生活時間構造における拘束時間と非拘束時間の 交点を中軸として生活 型の移動は, どのような方向に機能するものであろうか. いいかえれば生活組織, 生活様式の移動 ということが予測され, しかも人格的には, 個人に主体をおいた生活の条件があるか 否か 又エネ , ル ギー再生産の立場では, 健康な生活か否かが理解出 来る. 前述 したが, 婦人の階層によって様々の変化はあるけれども本質的には, 日本経済の生産関 係の 中で位置 づけ られている, とすれば移動の方向は, 第1図内の, 位置の上で移動することが前提に な る.. 設計点 . ◎. 即ち農民の上中層は, 経営の機械 化, 合理化に よって, 農作業の分担の未 分化一分化の過程を含 みつつ, 都市の主婦型に, 更に設計 点の方向へ機 能 しつづけるだろう. 又下層の部分は, 兼業がと られるから, 漁村型の方向へ, 内職婦人の多くは 内職の内容にもよるが, 現状維持か就業世帯員が 多くなることによって 漁村型の方向にゆっくりと. +1. 機能するであろう, 内職婦人は, 家旅構成員その 他の事情によって, 家庭ク トに出られないために, 仕事の一部を家庭内に持込んだのであるから, 極. 非 拘束. く一部の婦人は, 有職婦人に変るかも知れないが 多くは現状のままで生活をつづけるであろう. そ して更に商- 『イヒが家庭内に浸透することによって 内職収人と, 消費現金支出が見合わなくなれば,. 設計点と逆の方向へ即ち拘束時間の最大に接近す 拘 束 -+ 第2図. 各階層, 生活型の移行. るようになる. 漁業婦人は, 拘束の最大限に ある から, 漁村からの離脱か, 不健康, 不安定な日常. 生活をすごすかに迫 られてしまう. 家事専業者で ある主婦は, 一部が, 内職型, 有職型に移行しな. (33). 66.
(14) . 労働の分化と家族の再結晶に関する研究. がら, 他は, 家庭耐久消 費資材の購入と, 一層の生活意欲により設計点に接近す る.. こ の よ う に, 設 計 点 と, 他 の 局 限 と の 間 で 移 動 す る 点 を, 第 2 図 に よ っ て 図 式 化 して み た.. 大部分は, 設計点と逆の方向, 即 ち拘束の程度の強い個人的向上時 間の少し・方向へ機能する傾向 内部分を含む多くの部分が, 相対的 に停滞 して が 強い. いいかえれば, 生活力再生産における基本E ′ こ注目しなければならない. これらの事実は, 労働分化の過程, 商品生産拡大と いるとみられこれz 共に, 階層分化が進み, 農民層, 一般主婦, 都市在住者を軸と して, 上下に機能する方向がと られ 大多数の婦人層, 生活様式は, 生活構造の崩芽的変異に直面 しているということになる. そ して, 拘束程度が増加する程, 自己の生活水準を見つめ, 自己のもっている要求水準との矛盾にあい, ど う解決するかという立場にたたせ られる. 様々の生活手段を用いて, 生活の向上, 合理化を図ろう. と努力 しているが, これらの傾向は, 全く自らの生活の不安 定性, 浮動性に原因 している. だから 家庭電気器機 を導入することによって, オ←ル電化し, それが文化生活であるとするだけでは, 極 めて,.軽薄な生活意識といわねばならないであろう. オール電化=文化生活という伏線が, 市場に 1 ) 家庭生活を抱きこんでいるが, それだけで消費生活全体は向 上しない. 拘束の 9 よってつく られ( , 程度を出来るだけ生 理的, 生物的, 人格的水準に近 づけ, 人間性の多元的, 個性的開発を実現する. には, 根本に労働の分化過 程-生産力構成-経済政策といった 諸関連がとりあげられる面が必要で ある. 即ち, 電化は, 個別的な家事 作業の量 (時間) と, エネル ギー代謝率RMR (質) を少く し ていく プラスの面 をもっているのだから, これを利用 しなが ら, 家事作業群の連がりを考えなけれ ばならない. この時には, 各自の家 族構成, 職業, 個性等を分析 しながら, 更に家族の協力を得て 所有している人的, 物的エネル ギーの利用と, 家族の人的配置が検討され, 特に農漁村のような場 合では, 生産労働の経営 的, 人格的測面への配慮なしに扱かわれてはならない. 家庭電気器機をと り入れる 立場は, 家事担当者であるだけでなく, 家政担当者としての主体性の確立の上になされね ば 意 味 が なく, い た づ らに, レ デ ←メ ー ドの 生 活 を つ く る 結 果 に な る こ と を 加 え た い.. 結論と して, 生活時間構造は 「家庭」 において一定の位置を与えられ, 同時に産業構造における 労働力と して位置づけられた, 家族の相互関係の上に成立した生活行為の時間的反映であることを :に, 零 視点と し, 現在のわ が国では, 家事作業の行為と行為の連絡を合理化するという方法と同時 人格的にも拘 庭生活の中核となる場合には 細な農業 漁業経営 の解決が前提となる. そ して, 家 , 場が位置づけられていなければ 政の担当者としての立 生活意識の中には家 し 束の程度を少く , ,家 族員の生活をま とめることが出来ないと考えるのである.. V. 家族 の再結晶の視点. 婦人の生活行為一生活時間構造は, 社会の構造的機能的体制, 労働分化過程と深い連関を受け, 類型化していくこ とを述 べ, 更に, 機能する生活型は, 農業を中心にしながら, 生活を高めていく 方向と, 落ちていく方向とに分け られることを述 べた. 日常の生活行為や生活習慣は, このように 多くの社会的多様性を包含している. だから家庭内の様々の問題は, すぐさま社会問題に発展 し易 い傾向もあることがうかがえる. 例えば昭和船年以来 行われている主婦i論争, 又最近の家庭論争が 2 )の提 起 もそ の 一 つ と み られ る 0 そ れ に あ て は ま る で あ ろ う. 更 に 家 庭 教 育 局( .. それぞれの意 見の相違はあるが, 今日程家庭生活の確立を志向 して模索が続け られているこ とは なかったようである. いづれも, 家族内部の諸機能間の連関や統一が, 一層弱められ, 家族が分解 されるようなタ ト的兆候があるという前提の上で, 論争が展開されている. これは, 生活時間構造の 分析から, 生活型が下層へ落差していく 傾向があると述 べた事と一致する. 家庭論争の主張 を中心 に しなが ら, 家族の再結晶の視点を明らかに したい.. 67. (こ紹 ).
(15) . 清. 野. き. み. 2 1 )は 戦争は国家がやり 「子育ては家庭がやるものだ」 という前提で 家の消費単位 大熊信行氏( , , 説, 家庭企業説, 家庭は着替えするところのもの 夫下宿人説などを すべて否定し 家庭こそ , , , , 2 2 生命の源であると, 家の再発見の論文で主張している. 又会田論文( )では家庭絶対論 への疑問が出. され, これからの家庭のイ メ ージと しては, 夫唱婦随主義とまでいかなくても 「男性家族」 を目ざ 2 3 )は家族機能の変容と 高度工農社会への文明史的展望をもっ すべ きであろうと述べ, 松下圭一氏( , た上で, 一夫一 婦制の格付と家庭の新しい ビジョンをもちたいと主張 している 最近日 沼イ 金太 郎 . 2 4 )は 「大熊 会田氏の論文は 現実と異る意見である 家庭生活は 家庭否定論的立場と 氏( , , . , , 家庭 肯定論的立場, つまり希望と絶望との相反性により成り立っているものであり いこい且つ耐える , ものである」 と述べている, ここでそれ ぞれの論について断を下す等とは考えていないが 家政あ , るいは家事の面か ら整理してみると, 否定的立場をとる場合には 家事作業の縮少が家庭の 存在理 , 由を失わせているとし, 肯定的立場では, 人間成長の立場で家庭生活をとらえ これはむ しろ家政 , の立場に接近 したものと してみられる. 又日沼氏は家庭生活の統一を欠きつつある現実を そのま , ま受けとり, これが現実であると した考え方は 家事 家政い づれにも属さず 杉下氏の場合には , , , 家族の成立の契機の人間的優位性に立ちかえろうとしている この場合は 家庭を主体性のあるも . , の, 結晶させていく要素と しては, 人間の存在が先であると し 志向する方向は 家族の再結晶を , , 願っている, つまり家政の立場に接近出来るものと考えられる . 家庭が外面 的構造の影響に対応 し, しかも 生活型が下層にずれないで発展するためには 家事 , , 作業をも包含した生活組織と しての視点が明確にならねばならない . 単婚小家族の成立の当初において,一 男一女の愛情による人格的合一をめざしたものであ るか ら , 結合契機は, 極めて人間的人格的要素をもっているのである , 前近代 家族のように, 家産の維持や 家督相続人を得るた めという性格とは 意を異にする 単 . , , 婚家族の結合契機が, 愛情とか, 人格的な完成という抽象的かつ 主観的要素に富んだものと対比す ると, 具体的, そ して合目的であるといわねばならない このような主観的 独占的 排他的性格 . , , に, 具体的, 客観的な保障を与 えるものは 生活の具 体的事実である 男女の性的自然の分業に基 , . づいた人格的合一, 継続と発展の可能性を 保障するものは 日常の生活行為に 自由と平等の原 , , , 則が適用さ れて始めて, 現実的力と, 具 体性をもっものである , 生活型の移動が, 家族のク ト面的構造にあ らわれ, 主として, 家庭外の社会的事実に大きく影響を 受けてい ることを考えた時, 内面的構造の確立は 日常の生活行為-生活組織-く らし方-生活構 ,. 造研究に焦点が注がれねばならない. 日常生活の事実に 人格的に自由と平等の原則がいかに適用 , され, 人的配置が適正に行われているか 家政の立場か らの認識が必要であろう , , そこで様々の変 化こそあれ, 市場の影響から家庭生活を守り 主体性を得るためには 家庭ゞ家 , , 事労働-家事担当者一主婦の役割りと機能が再検討さ れねばならない 最近の論争が 家事労働の , , あり方, 解釈か ら出発し, そこに焦点がしぼ られている意味もそのあたりにあろう , 家事は, 家庭内の衣食住等の基本的な仕事を指す 種別的な個別的なものである 生活全体の運 , . 営, つまりく らし方の, 労働や時間や家計の 計画 分配 管理を行う家政とは意味を異にする , , , . 炊事, 洗濯, 掃除という個別的作業は, それぞれの部分で 機 械 エネ ル ギ ー に 代替 したり個人の手に. 代行させることが出来るが, 家政は, 家庭内の中軸者の手によって行われるもので代理はゆるされ ない. 従来家事と家政が同一の人間によって, 行われて来た だか ら家庭内の作業を 他に代行さ , , せたり, 又, 機械化することは, 家庭生活らしか らぬように考え られてきた そのなごりが 家庭 . , 生活否定論の伏線にある. 家事作業が電気エネルギーによって代行され, 住宅内の 家具や台所要具の配置が合理化され そ , Gだ;). 鋪.
(16) . 労働の分化と家族の再結晶に関する研究. の上, 家庭外の技術専問家に, 家事作業の一部 が代替されるということは, 家事の社会化を意味す る. 家事の社会化, 共同化は, 共同の場をつく ってそれを 利用するだけでなく, このような, 他の. 機能に移譲する場合もあてはまる. 家事作業の手段の変化は, 単なる手段の変化と して終 らず, 家庭生活のあり方に変異を及ぼす. こう した中で家政のあり方 が追求されるのもこの関係か らである. 家政は, 家庭のもっている目的即ち機能を果す 為に,物的部分を利用 し,系統的計画的な管理を行 ない, 人的配置を適切にする. だか ら当然家族関係の 調整も行わなければな らない. 単婚小家族の 2 )という家 族機能を, 具体的 ( 5 成立契機においての人格的合一は, 更に 「男女の協力」「子女の育成」 に実現させるための働きによって発展 し, 継続を得る. 現在多く の困難な問題を抱えている家庭 生 活は, 先 づ何よりも家族の機能を果 し得る外面 的構造の条件と, 内面的構造の 条件を得なければな らない. 労働の分化過程, 商品化の浸 透によって家族は対応出来る条件, 特に, 家族内に 就業世帯 員をふやすことによって確立しよう とする傾向がみ られる が, 生活型の 肢行的発展を促進するだけ に終るように考え られる,. 勿論, 単婚小家族は, 構成か ら幾つかの弱点も持っている. 例えば, 父, 母い づれかの死によっ て, 欠損家族になり易いとか, 子の婚姻後, 両親の保障 をどこに求めるか等 であるが, それにもま して先進各国が, 一夫一婦制による単婚小家族の制度を採用 し, その定 着に努力 しているのは, 結 合契機における人間性を優先させているか らに他な らない, そのように解 した時, 外面 的構造及 び 内面的構造の確立に, 即ち, 労働の分化過程及び単婚小家族の外面 的補強と, 家政の 立場からの生 活構造の確立の作業 が伴って, 家族を 再結晶させる方向となろう. 刊. 論. 結. 昭和33年頃より急速に労働分化がすすみ, 階層がそれぞれ 移動をしている. 各階層の機能する方 向を, 婦人の生活時間構造を分析することに よって類型をと らえ観察 した結果, 全体として生活型 が, 人格的拘束の方向へずれてきてい る. 即ち市場の拡大と商品r化は, 労づ動の分化を 促進させた. 一部家庭 家事作業の未分化を分化させ, 分担を明確に していく過程を含む上中 の農民層と, 都市の 生 にみ られるように家事 作業を合理化させていく 積極的な部分を, 内包するけれ ども, 生活行為, な家 個別的 ばな らない . 活の型は, かなり市場的なもので, 積極的に家政 のあり方を検討 しなけれ したい 点を保持 力を育成する視 二代目の労働 . 又労働力 事作業の合理化と同時に, 人間の再生産, 構成上, 根幹労働力 として位置づけられている農漁村の家族は, 階層分化 過程, 労働力構成そのも のに問題があり, 家事作業 は, 経営作業に従 属し, 家庭生活 の将来の見通 しがたたないところに,. 家族の再結晶の出来 難い点がある. 生活は, 物資や生活手段を媒介とした人間の諸行為の連 関と, それ が心理に及ぼす影響の総和で ある. 本研究では, 諸行為の連関を, 婦人の生活時間構造を 核として, 類型的に 把握したが, 後者 の点における家族集団の心理的な平衡の問題, 家族の集団としての安定 感など, 家政を通じての研 0日) (昭和38年9月1 究を今後の 対象として, 家族の 再結晶に寄与 したいと考えるものである.. (1) (2) (3) (4). 小山隆:家族の構造P,15 , 現代家族講座1.. 同上掲. 1 8 ,2 , , 季刊経済, i962年9 シンポジウム, 日本における労働者階級の構成 (第二回) P,1 同上掲.. (5) 清野:漁民層の階層分化と家意識. 北海道学芸大学僻地教育研究所研究紀要第9巻第1号,. 69. (36).
(17) . 清. (6) (7) (8) (9) lo ( ) 11 ( ). 12 ( ) 13 ( ). 14 ( ) 15 ( ). 野. き. み. シンポジュウム, 日本における労働者階級の構成参照, P,1 31~13 3 . 同上掲. 家計の知恵, P,2 5 8~259 , 暮 しの図書室, 読売新聞社, 藤本武:生活時間の本質とその構造について, 労働科学27( 5 )1 651 3~2 32 , P.22 . 森喜一;生活時間, 生活費, 三一新書, P,56~5 7 . 寵山京;生活時間の配分率, 家庭の経営と管理, P,133 , 龍山京:再生産状態, P.1 39 . 実際にはエネルギー摂取量と消費量を比較すれば, 再生産状態が明らかになるが 再生産のバランスは中々 , とれない, 庄司光;主婦の生活時間, 住居と環境の衛生学, 第1編, 第9章, P.1 72 . 森喜一:生活と家計, 上掲, P.2 1 , 生活科学調査会編;日本人の余暇時間, 余暇, P,25~63 , マルクス:賃労働と資本, 邦訳国民文庫, P,25~2 6 . 清野:漁民層の階層分化と家意識, 僻地教育研究紀要第9巻第1号 , 清野;僻地部落の家庭生活慣習と家族関係, 上掲紀要第9号 ,. 6 1 ( ) 農林省振興局鑑修部編:農村生活編,. 17 ( ) 昭和37年国民生活白書, 18 ( ) 生活科学調査会:余暇, 19 ( ) 飯尾要:生活意識の歪曲と余暇, 上掲書.. 2 ( 0 ) 中央児童福祉審議会, 家庭部会:家庭対策に関する中間報告, 2 1 ( ) 大熊信行: 家の再発見, 朝日ジャーナル, 1 963 ‘1 ,20 , 大熊・ 信行:家庭第一主義, 38 ,7 ,19 , 北海道新聞. (2 2 ) 会田雄次;家庭絶対論への疑問, 婦人公論7月号, 3 (2 ) 松下圭 一:マイホームからの解放, 上掲8月号. (2 4 ) 日沼イ 金太郎:家庭とは何か, 3 8 0 ,8 .1 , 北海道新聞. 25 ( ) 小山隆;家庭の構造, 現代家族講座1, P,45 , 参 1) 2) 3) 4 ) ラ ) 6 ) 7 ) 8 ) 9 ). 考. 文. 献. 農林省振興局研究部鑑修, 農村生活編; 養賢堂, 昭和3 5年7月. 庄司光著;住居と環境の衛生学, 光生館, 昭和37年6月. 庄司光著;住居の衛生学, 大八洲出版株式会社, 昭和2 2年, 生活科学調査会編:主婦とは何か, 医歯薬出版株式会社, 昭和36年10月 , 生活科学調査会編:余暇, 同上, 昭和3 6年12月, 生活科学調査会編:団地のすべて, 昭和3 8年3月, 現代家族講座;家族の機能, 荒叉重雄:労働力再生産と家庭内労働, 「主婦労働価直生産」 説批判 唯物編研究青木書店 19 1年, , , 6 日本統計年鑑36年度,. 10 ) 生活科学調査会:生活科学調査報. 1 1 ) 毛利昭子:資本の再生産と主婦の労働, 唯物論研究青木書店, 1 962年9 .. (37). 7J.
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