起こすまい 墜落・転落・巻き込まれ 心のベルトも引き締めて
平成 24 年
7
月 №
516
発行所 陸上貨物運送事業労働災害防止協会 〒108-0014 東京都港区芝 5 丁目 35 番 1 号 産業安全会館内 ☎03-3455-3857 代表 http://www.rikusai.or.jp 会員の方の購読料は会費に含まれております。 (印刷物による年間購読料3,600 円) 当協会の平成24 年度理事会・通常総代会が 5 月25 日(金)、東京都港区の品川プリンスホテル において開催されました。 理事会及び続いて行われた通常総代会におい て、岡部会長が議長となり、 ①平成23 年度事業報告・収支決算、②平成 24 年度事業計画案・収支予算案、③役員等の選 任の各議案が審議され、すべて承認されました。 また、通常総代会には厚生労働省労働基準局 安全衛生部の宮野甚一安全衛生部長が来賓とし て出席され、同部長からご祝辞をいただきました。 岡部会長挨拶(要約) 平素より、当協会の運営に格 別のご理解とご協力を賜り厚く 御礼申し上げます。 さて、陸運業を取り巻く厳し い環境の中にありながら、平成 23 年度も、支部・会員事業場の皆様方が労働災害 防止活動にたゆみないご努力を重ねて来られまし た。 しかしながら、平成23 年の労働災害の発生 状況をみますと、死亡災害については、速報値 でございますが、対前年比14.1%と大幅な減 少となっております。これも偏に会員事業場の 取組の成果であり、改めて感謝申し上げる次第 であります。 一方、死傷災害については、長期的に減少傾 向にあるものの近年その傾向は鈍化しており、 逆に、平成22 年、23 年と増加傾向を示して状 況にあります。 平成 24 年度におきましては、以上の情勢を 念頭に置きつつ、また労働災害防止計画の最終 年度であることを踏まえ、本部・支部一体とな って、死亡災害の多くを占める交通労働災害の 防止、死傷災害の多くを占める荷役関係災害の 防止に、最大限の努力を重ねてまいりたく存じ ます。 平成 24 年度事業の重点項目 佐藤専務理事から概略次の説明がありました。 平成24 年度の事業運営は、「陸上貨物運送 事業労働災害防止5 か年計画」の最終年度とし て、昨年6 月に厚生労働省から示された荷役通 達を踏まえ、本部・支部一体となって、死亡者 数の多くを占める交通労働災害の防止を引き続 き図るとともに、死傷災害の多くを占める荷役 関係災害の一層の防止を図るものとする。 また、各企業・事業場においては、労働安全 衛生関係法令及び昨年度改訂された陸運災防規 程を遵守するとともに、職場の安全衛生管理体 制を確立して適切に機能させ、自主的な安全衛 生活動を継続的、効果的に行っていくことが何 より重要である。このため、安全度の高い職場 ○ ○ ○ ○ ○ ○ 小企業無災害記録事業場 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (8) ○ ○ 労働災害発生状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (8) ○ 第27回全国フォークリフト運転競技大会実施 ○ メールマガジンご登録のご案内 ・・・・・・・・・・・・・ (8) 要綱 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (4)~(5) 平成24年度 理事会・通常総代会開催 ・・ (1)~(2) 平成23年陸運業の労働災害発生状況について (3) 安全管理士の着眼点 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (7) 平成24年度 事業計画(抄) ・・・・・・・・・・・・・・・ (2) 新刊のご案内「陸運業の安全と健康の基本」 (3) 安全優良職長厚生労働大臣顕彰を受賞して ・・・ (6)陸上貨物運送事業労働災害防止協会
平成
24
年度 理事会・通常総代会開催
岡部会長の実現を目指す取組である、危険予知活動(KY 活動)、リスクアセスメント、労働安全衛生マ ネジメントシステム等の周知・普及に一層努め るものとする。 役員等の選任 役員等選任の議題において、岡部会長の退任 と、川合正矩氏(日本通運㈱代表取締役会長) の会長就任が承認されました。 宮野安全衛生部長ご祝辞(要約) 1 平成 23 年の労働災害につ いての確定値が発表された。 陸運業においては、死亡災害 については、25 人の減少とな り、16.2%のマイナスとなった。 一方、死傷災害については、13,543 人で、503 人の増加で 3.7%の増加となった。22 年、23 年と前年を上回っており、憂慮すべき状態にある。 2 死傷災害については、交通事故によるもの が1 割であるが、荷役災害が 7 割を占めており、 その多くが荷主先で発生している。このため、 荷主との連携が必要である。 3 最近、自動車に係る事故が発生しており、 改善基準の遵守をはじめ、無理のない走行計画 に従った運行等について、これを最重要対策と して自主的な取組についてお願いしたい。 4 災防団体への支援の在り方について、指摘 を受けており、効率的な運営が一層求められて いるところであるが、自主的な労働災害防止に ついての使命はいささかもゆるぎないものであ る。厚生労働省としても支援していきたい。
陸上貨物運送事業労働災害防止協会
平成 24 年度 事業計画(抄)
<平成 24 年度の事業運営の基本>
平成 24 年度の事業運営の基本 1 平成24 年度の事業運営は、「陸上貨物運送事 業労働災害防止5 か年計画」の最終年度として、 本部・支部一体となって、死亡者数の多くを占 める交通労働災害の防止を引き続き図るととも に、荷役通達を踏まえ、死傷災害の多くを占め る荷役関係災害の防止に総力を上げて取り組む ものとする。 また、各企業・事業場においては、労働安全 衛生関係法令及び昨年度改訂された陸運災防規 程を遵守するとともに、職場の安全衛生管理体 制を確立して適切に機能させ、自主的な安全衛 生活動を継続的、効果的に行っていくことが何 より重要である。このため、安全度の高い職場 の実現を目指す取組である、危険予知活動(KY 活動)、リスクアセスメント、労働安全衛生マネ ジメントシステム等の周知・普及に一層努める ものとする。 以上を踏まえ、以下の対策を重点として推進 する。 ⑴ 計画的な安全衛生管理活動の推進 ⑵ 荷役運搬作業の災害防止 ⑶ 交通労働災害の防止 ⑷ 健康確保対策 ⑸ 安全衛生教育 ⑹ 安全衛生意識の高揚 ⑺ 調査研究等の推進 ⑻ 協会組織の充実強化等 2 平成24 年度の事業運営に当たっては、本部 と支部が連携を密にしながら各事業に取り組む とともに、厚生労働省、都道府県労働局等、国 土交通省、地方運輸局等、警察庁、都道府県警 察等の関係行政機関、全日本トラック協会、都 道府県トラック協会等の関係団体、経営者団体 等との協力関係の強化に一層努める。 3 以上を踏まえて、本部・支部(分会)が一体 として取り組む主要対策は、次のとおりである。 労働災害防止のための主要対策 Ⅰ 実効ある安全衛生管理体制の確立による安 全衛生管理活動の計画的推進 Ⅱ 荷役運搬作業の安全の確保 Ⅲ 交通労働災害の防止 Ⅳ 健康の保持増進対策の推進 Ⅴ 安全衛生教育の徹底 Ⅵ 安全衛生意識の高揚 Ⅶ 調査研究活動等の推進 Ⅷ 協会組織の充実強化等 事業計画全文につきましては、陸災防ホームペ ージ(http://www.rikusai.or.jp/)に掲載してお ります。 宮野安全衛生部長はじめに 平成23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災に より、陸運業に携わる方々の中にも、勤務中に被 災され、また、亡くなられた方々が多くいらっしゃ います。心から哀悼の意を表したいと思います。 陸運業における平成 23 年の労働災害のうち、 東日本大震災による死亡者数は153 人、死傷者数 は236 人であり、死亡者数については、東日本大 震災以外による死亡者数を上回っていますが、東 日本大震災は、未曽有の災害であること、また、 それにより労働者が被災しないよう事業者に求め ることは必ずしも適当であるとは言えないことか ら、次に示す内容は、東日本大震災による死亡者 数及び死傷者数は除いたものとしています。 1 死亡災害は前年に比べ 25 人の減少 陸運業における死亡災害の推移をみると、増減 を繰り返しつつも、長期的には減少傾向にあり、 平成22 年には前年に比べ大幅に増加しましたが、 平成23 年は、前年に比べ 25 人(-16.2%)の大 幅な減少となりました。 陸運業における死亡災害を、事故の型別にみる と、交通事故によるものが最も多く49.6%(平成 22 年、57.1%)と、昭和 52 年以降 34 年ぶりに 50%を下回りました。次いで、墜落・転落による もの、はさまれ・巻き込まれによるものがそれぞ れ17.1%、12.4%(平成 22 年、ともに 7.8%)と なっています。 2 死傷災害は 2 年連続の増加 陸運業における死傷災害の推移をみると、長期 的には減少傾向が続いており、平成 21 年には 12,794 人と初めて 13,000 人を下回りましたが、 平成22 年は 13,040 人と前年を上回り、さらに、 平成23 年は 13,543 人と、前年比 3.9%の増加と なっています。 死傷災害を事故の型別にみると、墜落・転落に よるものが最も多く27.3%を占めています。次い で動作の反動・無理な動作、転倒がいずれも 14.1%となっています。 3 まとめ 平成 23 年において、死亡災害は皆様方のご努 力により、前年に比べ 25 人の減少となりました が、死傷災害については、平成22 年に引き続き、 前年より増加いたしました。平成 24 年度は、労 働災害防止5 か年計画の最終年度です。残り 6 か 月の間、陸運業において死傷災害の多く発生する 荷役運搬関係作業について墜落・転落防止対策を 重点的に取り組むよう特にお願いいたします。
平成 23 年陸運業の労働災害発生状況について
死亡者数は前年に比べ 25 人の減少、死傷者数は 503 人の増加
陸運業の労働災害発生状況の推移 (注 1)「死亡者数」は、死亡災害報告により作成したもの。 (注 2)「死傷者数」は、死亡災害と休業 4 日以上の災害の合計。 労災保険給付データ及び労働者死傷病報告(労災非適) より作成したもの。新刊のご案内
陸運業の安全と健康の基本
改正「陸上貨物運送事業労働災害防止規程の解説」 A4 判・70 ページ600円
陸上貨物運送事業労働災害防止規程は、会員が労働災害防止のために守 らなければならない事項をまとめたものです。この冊子は、規程の全文を 掲載するとともに、規程の条文を分かりやすく解説したものです。 ページ構成を規程原文は左ページに、解説は右ページとして見やすく分 かりやすくしています。 お申し込みは FAX またはホームページよりお願いいたします。 FAX 03-3453-7561 ホームページ http://www.rikusai.or.jp第 27 回全国フォークリフト運転競技大会
実施要綱
~平成 24 年 9 月 30 日(日) 埼玉県トラック総合教育センターで開催~
1 目的 フォークリフト運転競技を通じ遵法精神と安全 意識の高揚及び運転の知識と技能の向上を図り、 もって職場における安全作業の確立と労働災害防 止の推進に資することとする。 2 主催 陸上貨物運送事業労働災害防止協会 3 後援 厚生労働省 4 協賛 公益社団法人 全日本トラック協会 社団法人 日本産業車両協会 5 実施期日 平成 24 年 9 月 30 日(日) 9 時 00 分~16 時 00 分 6 実施場所 埼玉県トラック総合教育センター (埼玉県深谷市黒田 2091-1) 7 参加人員 60 名程度 8 参加資格 参加推薦日において、次のいずれにも該当する 者とする。 ⑴ 都道府県支部の会員事業場の従業員で、勤務 成績が優秀であり、かつ、フォークリフト運転 技能講習修了後 1 年以上経過していること。 ⑵ フォークリフト又は自動車の運転により、過 去 1 年間事故を起こしたことがないこと。また、 過去 3 年間(フォークリフト運転技能講習修了 又は自動車運転免許取得後の期間が 3 年に満た ない者については、当該 3 年に満たない期間) 人身事故を起こしたことがないこと。 9 参加推薦 ⑴ 都道府県支部長は、平成 24 年 9 月 7 日(金) までに、会長あて参加者の推薦を行うものとする。 ⑵ 参加者の推薦に当たっては、次によるものと する。 ① 都道府県支部又はブロックで実施する競技 大会に参加した者のうちから、都道府県支部 において 2 名。ただし、参加選手が 20 名未満 の都道府県支部においては 1 名の者を推薦す ることができること。 ② ①において、2 名の者を推薦する場合には、 これらの者は、同一企業に所属する者でない こと。 ③ 過去の全国大会で入賞した者(第 1 位から 第 5 位までの者)は、推薦することができな いこと。 ⑶ なお、過去の全国大会における入賞者は、別 紙(省略)のとおりである(過去の全国大会入 賞者をお知りになりたい方は、陸災防ホームペ ージをご覧ください。)。 10 参加費 参加費は無料とする。 11 競技種目及び配点 競技種目は、学科、点検及び運転の 3 種目とし、 配点は、学科 300 点、点検 100 点、運転 600 点、 合計 1,000 点とする。 12 各競技種目の実施要領 (詳細は各都道府県支部へお問い合わせください。) ⑴ 学科 ① 出題数は 50 問とし、正誤方式とする。 ② 出題科目並びに科目ごとの問題及び配点は、 次表のとおりとする。 科目 区分 問題 配点 関係法令 10 60 走行に関する装置の構造、取扱いの方法 10 60 荷役に関する装置の構造、取扱いの方法 20 120 運転に必要な力学 10 60 合計 50 300 ③ 制限時間は 40 分とする。 ⑵ 点検 ① 競技要領 荷役運搬作業の安全性を確保するための作業 開始前点検を主体として行う。フォークリフト にあらかじめ設定した不具合箇所を競技者に発 見させ、その都度、不具合状態を審査員に報告 させる方法とし、制限時間を 5 分とする。 ② 使用車種 「トヨタ」「コマツ」「日産」「三菱」製の最大 荷重が 2.5 トンのカウンタバランスフォークリ フト(ディーゼル・トルコン車)とする。 なお、個々の選手が使用する点検車両は、当 日抽選の上決定する。 ⑶ 運転(走行及び積卸し) ① 競技要領ア 審査の方法 荷役運搬作業の安全性を主体とし、基準操 作技術について減点方式により採点する。 制限時間を 5 分とし、これを経過後は、5 秒以内ごとに 5 点を減点する(5 分を超え 5 分 5 秒までは-5 点、5 分 5 秒を超え 5 分 10 秒 までは、-10 点……というように減点する。)。 イ コース走行 運転競技のコースは、下図のとおり、スタ ート地点より①~②へ前進走行して架台上の 荷を取おろし(2 段取り)、③~④を後進する。 その後、⑤より前進し、停止線Aにて一旦停 止をした後⑥まで前進し、奥まで入れて停止 線Cにて停止する。次いで、⑦より後退し、 停止線Bにて一旦停止をした後⑧まで後進し、 ⑨~⑩を前進する。荷を架台上に積付け、⑪ ~⑫を後進でスタート地点に戻る。 ② 使用車種 「TCM」「住友」製の最大荷重が 2.5 トンの カウンタバランスフォークリフト(ディーゼ ル・トルコン車)とする。個々の選手が使用す る車種は、当日抽選により決定する。 ③ 使用積載荷重 1.0 トン 13 順位の決定 ⑴ 学科、点検及び運転の競技種目の合計点を総 合得点とし、総合得点に従い順位を決定する。 ⑵ 総合得点が同点である者が生ずる場合には、 運転競技得点の上位の者を上位者とし、運転競 技得点も同点である場合には、点検競技得点の 上位の者を上位者とする。さらに、点検競技得 点も同点である場合には、運転競技時間の短い ものを上位者とする。 14 表彰 ⑴ 総合得点第 1 位の者に厚生労働大臣賞を贈る。 ⑵ 総合得点第 1 位から第 5 位までの者に陸上貨 物運送事業労働災害防止協会会長賞を贈る。 ⑶ 規模 300 人未満であり、かつ、親企業 100% 出資の子会社以外の企業の選手のうち、その他 の模範となるような健闘をした選手 1 名に対し て、その健闘をたたえて健闘賞を授与する。(入 賞者は除く。) ⑷ 出場者全員に全国大会出場の記念品を贈る。 ⑨ ④ ⑤ ⑧ ② ③ ⑩ ⑪ ⑥ ⑦ 第27回全国フォークリフト運転競技大会運転競技コース (単位:m) 8.4 20 ㎝ 1.0 2.2 1.0 2.1 8.4 3.1 2.5 4.5 1.0 1.0 20 ㎝ 2.2 3.1 停 止 線 C 20 ㎝ 停 止 位 置 前進 後進 30 ㎝ ス タ | ト 2.1 2.1 停 止 線 A 停 止 線 B フォ -ク 先 端 基 準 線 1.0 1.0 20 ㎝ 架 台 20cm 3.5 16.5 3.5 2.5 ① ⑫ 12.0 20cm 学科競技 点検競技 運転競技
安全優良職長厚生労働大臣顕彰を受賞して
これからも交通事故・労働災害
(転落事故等)・荷物事故0を目指して
有限会社 丸後運輸 運行管理者 後 坊 力 一(石川県支部) この度平成23 年度「安全優良職長厚生労働大 臣顕彰」と言う名誉ある賞を受賞させていただい たことを大変ありがたく感謝しています。これも ひとえに、関係各位の方々、特に陸災防石川県支 部様、石川県トラック協会様からのご協力、弊社 の社長及び関係者の協力があったから受賞でき たことと心より感謝しています。 10 月に社長から安全優良職長厚生労働大臣顕 彰の推薦をしたといわれました。受賞するわけが ないと思っていましたが、12 月 27 日 11 時 50 分、陸災防石川県支部様より受賞したとの報告の 電話があり、驚きと責任の重さを強く感じました。 授賞式典会場では大変緊張し、名前を呼ばれ壇上 で厚生労働大臣政務官津田弥太郎様より顕彰状 を授与された際には、受賞の喜びとこれからも一 層の努力をし、労働災害・車両事故防止に努めて いくこと心に誓いました。 ㈲丸後運輸は、石川県珠洲市に昭和63 年 4 月 に創業し、まだ新しい会社です。社訓は、「安全 で確実な輸送」です。幸いながらここ数年は事故 もなく、平成22 年に中部交通共済協同組合様よ り優良組合員等表彰(3 回)、23 年に全日本トラッ ク協会様より感謝状をいただいています。 私は、会社設立とともに入社し、10t平車を乗 務し、平成3 年 11 月に運行管理者資格を取得し ました。15 年間は建設資材・雑穀・青果・引越 しと色んなものを全国に配送させていただきな がら運行管理の勉強もさせていただき、18 年に 運行管理者に選任されました。 私は管理者として、労働災害・荷物事故0を目 指し、乗務員の健康状態の把握、安全な輸送経路 の指示を重視しています。 健康状態については、毎日の点呼時に顔色・目 の色・会話の仕方・身だしなみなどから安定した 心理状態か、健康であるかをみています。 輸送経路の事例ですが、平成23 年1月 31 日か ら2 月 1 日にかけて、福井県越前市~敦賀市間の 国道8 号や北陸自動車道が通行止めとなり、関西 方面の輸送は困難となりました。遠回りですが東 海北陸道経由・名神高速の経路を選択しました。 東海北陸道も悪天候でしたので大変心配でした。 平成23 年 3 月 19 日、仙台市と大槌町への緊急 輸送を行った際は、磐越道の経路は使用禁止とし ました。乗務員に「なぜですか。」と聞かれ「放射 ㈲丸後運輸 運行管理者 後坊力一氏 能の危険があるかもしれないだろう。」と答えた ら「そうですね。そこまで考えていてくれている のですね。」と笑顔が返ってきました。 私たちの業務は、一般公道を使用するのであら ゆる危険があります。道交法の遵守、危険予知運 転をして、安全第一にお客様の大切な荷物(財産) を無事納期どおりにお届けするよう次の指導を しています。 荷物の取り扱いはそれぞれ異なりますので、社 内で荷物の取扱講習をしています。 安全運転面では一運行ごとのヒヤリハットの 報告、毎月1 回の危険予知トレーニング、年 2 回 の安全全体会議を行っています。事故を無くすに は「心のあまえ」「いいだろう」「油断」を無くす ことから始まると思います。 また、環境問題対策として、エコドライブ、ア イドリングストップを徹底し、環境にやさしい運 行を心がけています。 最後になりましたが、これからも運送事業の課 題である、交通事故・労働災害(転落事故等)・荷 物事故0を社員一丸で目指していきます。大臣顕 彰に恥じぬよう精進していきます。関係者各位の 皆様方には、今後ともご指導ご鞭撻の程、よろし くお願い申し上げます。ありがとうございます。 綱領 一 安全は輸送業務の最大の使命である 二 安全の確保は規程の遵守及び執務の厳正から 始まり不断の修練によって築き上げられる 三 確認の励行と連絡の徹底は安全の確保に最も 大切である 四 安全の確保のためには職責をこえて一致協力 しなければならない 五 疑わしいときは手落ちなく考えて最も安全と 認められる道を採らなければならないはじめに 国土交通省自動車交通局の自動車運送事業に 係る交通事故要因分析検討会から公表されてい る「社会的影響の大きい重大事故の要因分析」の 中から、陸上貨物運送事業者が第一当事者とさ れる下表の事故事例 4 件について、主に運行管 理面に関わる要因とその背景について考えてみ たいと思います。 表 平成 23 年発生の社会的影響の大きい重大事故事例(陸運業) 発生月時 発生場所 車種 内容 死傷者数 ① 2 月 17:05 高速道路 普通トラック 過労が原因の居眠りによる追突 死亡 3 名 軽傷 7 名 ② 2 月 15:55 片側 1 車線の一般道路 普通トラック 伝票に気を取られた脇見運転が原因の「はみ出し」による正面衝突 死亡 3 名 重傷 2 名 ③ 5 月 01:07 高速道路 トンネル内 大型トラック トンネル内で横転している車両に追突 死亡 1 名 重傷 1 名 軽傷 1 名 ④ 4 月 05:26 一般道路 40 フィート背高国際海陸一貫輸送コンテ ナ・セミトレーラ T字路交差点を右折しようとして横転 軽傷 1 名 運行管理面の問題点 ① 営業所長が運行管理者に選任されていたが、 補助者は選任されておらず、運行管理者の勤 務時間は 9 時から 24 時までであった。時間外 は点呼が実施されていないにもかかわらず、 点呼が記録されていた。 事故日前に拘束時間が 16 時間超 11 件、休 息期間継続 8 時間未満 6 件及び 1 か月の拘束 時間 320 時間超 1 件の「改善基準違反」があ り、過労状態を確認する機会を逸した。 また、運行が運転者任せになっていて、運 行開始及び終了した地点や休憩地点なども不 明確であった。 ② 採用間もない運転者に対して日常使用して いない稼働率の低い予備車両を使用する運行 を指示したこと、運行経路が山間部の道路で ありカーブが多かったこと、運転者はカーブ 近くで助手席に置いていた伝票が落ちたこと に気を取られ脇見という行為を行ったことか ら、安全運行に関する指導及び監督が不足し ていた可能性が考えられる。 また、予備車両を使用する場合の注意指導 や配慮が欠けており、作業効率の違いから 1 時間の遅延を生じたことが事故につながった 可能性が考えられる。 ③ 運転者の事故日前 1 か月の勤務において、 「運転開始後 4 時間以内又は 4 時間経過直後 に 30 分以上の休憩が確保されていない」、「2 人乗務の特例である 1 日最大拘束時間 20 時間 を超えている」、「同乗の乗務員も最大拘束時 間が超えている」の 3 点について「改善告示 違反」が認められ、運転者は過労状態にあっ た可能性がある。 また、運行管理者は乗務前点呼を電話で行っ ており、対面点呼の大切さの認識が欠けていた。 ④ 重心位置が高いと思われる積荷の運送時に、 カーブでは速度を落として走行するよう注意 しているが、直線道路であっても路面状態に 応じた運転をするような指導は行われていな かった。 コンテナ内部の積荷は、荷主、取次業者及 び運送事業者いずれもが始めて取り扱ったも のであった。また、積荷がどのように積載さ れているのか、誰も分からない状況であった。 積荷の不十分な固縛やコンテナと積荷の隙 間などで積荷のずれが生じ、その結果コンテ ナ内部の積荷に左右方向の重心位置の偏りが 生じた可能性が考えられる。当該コンテナは 国際海陸一貫輸送コンテナであるため封印さ れており、運転者がコンテナ内部を確認する ことができない状況であった。 国土交通省を中心に検討を進めている「IMO /ILO/UNECE 貨物輸送ユニットの収納のための ガイドライン」の改正が待たれる。 運行管理者に求められる事項 ①~③に関しては、不適切な運行計画と点呼 における運転者の健康状態・疲労状態の確認を 怠ったこと及び安全運転指示や注意指導の欠如 が大きな要因と考えられます。特に改善基準を 守らず結果的に過労運転を強いることとなる運 行計画は社会的に許されない非常に大きな罪で あることを再認識する必要があると思います。 ④に関しては危険予知訓練の実施が有効です。
平成 23 年発生の重大事故要因分析
安全管理士 堀 野 弘 志安
安
全
全
管
管
理
理
士
士
の
の
着
着
眼
眼
点
点
資料出所:厚生労働省 平成24 年 5 月 7 日現在 (注) この表の右端の列の「その他」は、「墜落・転落」~「交通事故(その他)」以外をまとめたもの 詳細は、陸災防ホームページ http://www.rikusai.or.jp に掲載 ・有限会社マルウ運輸 宮城県支部 ・塩浜運送株式会社本社営業所 三重県支部 ・有限会社ワインエクスプレス 山形県支部 ・海吉運送有限会社 岡山県支部 ・有限会社明徳工業 山形県支部 ・亀甲運送有限会社 岡山県支部 ・志田運輸株式会社 山形県支部 ・日本貨物急送株式会社仙台支店 宮城県支部 第4種(10年間) ・仙台オート輸送株式会社 山形県支部 ・株式会社若生技建運輸 宮城県支部 ・京和運輸株式会社仙台営業所 宮城県支部 ・有限会社真栄運輸本社営業所 宮城県支部 ・有限会社加藤興業 宮城県支部 ・有限会社丸伝運輸 宮城県支部 ・株式会社松本商会本社 神奈川県支部 ・株式会社誠信運輸センター岡山営業所 岡山県支部 陸運労災防止協会の表彰制度による小企業無災害記録事業場 〔平成24年5月〕 第5種(15年間) 第3種( 7年間) ・株式会社フジトランスライナー仙台 営業所 宮城県支部 第2種( 5年間) 第2種( 5年間) 第1種( 3年間) 死亡 平成24年5月7日現在 死傷 平成24年4月末日現在 死亡者数 構成比 死亡者数 構成比 増減数 増減率 死傷者数 構成比 死傷者数 構成比 増減数 増減率 (人) (%) (人) (%) (人) (%) (人) (%) (人) (%) (人) (%) 全 産 業 271 100.0 247 100.0 24 9.7 13,760 100.0 13,629 100.0 131 1.0 製 造 業 58 21.4 51 20.6 7 13.7 3,143 22.8 3,087 22.7 56 1.8 鉱 業 1 0.4 1 0.4 0 0.0 25 0.2 43 0.3 -18 -41.9 建 設 業 96 35.4 77 31.2 19 24.7 2,584 18.8 2,649 19.4 -65 -2.5 交 通 運 輸 業 3 1.1 6 2.4 -3 -50.0 325 2.4 326 2.4 -1 -0.3 陸上貨物運送事業 35 12.9 27 10.9 8 29.6 1,776 12.9 1,684 12.4 92 5.5 港 湾 荷 役 業 3 1.1 5 2.0 -2 -40.0 34 0.2 28 0.2 6 21.4 林 業 9 3.3 12 4.9 -3 -25.0 258 1.9 293 2.1 -35 -11.9 その他の事業 66 24.4 68 27.5 -2 -2.9 5,615 40.8 5,519 40.5 96 1.7 平成24年1月~4月 平成23年1月~4月 [速報値] 前年比較 [速報値] [速報値] [速報値] 前年比較 平成24年1月~4月 平成23年1月~4月 合計 墜落・転落 激突 飛来・落下 崩壊・倒壊 激突され はさまれ・ 巻き込まれ 交通事故 (道路) 交通事故 (その他) その他 全 産 業 271 63 1 19 20 17 44 64 0 43 製 造 業 58 7 0 4 6 1 25 4 0 11 建 設 業 96 42 1 6 9 11 8 5 0 14 交 通 運 輸 業 3 0 0 0 0 0 0 2 0 1 そ の 他 79 13 0 5 2 5 6 32 0 16 陸上貨物運送事業 35 1 0 4 3 0 5 21 0 1 同 上 対 前 年 増減 8 -2 0 4 1 -1 1 5 0 0 項目 業種