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86 楢村ほか : 透析液中の細菌に対する各種メンブレンフィルター法の測定精度の検討 緒 言 近年, 米国 ANSI/AAMI における透析液水質のガイドラインが ISO 基準案に色濃く反映され, 本邦においても細菌基準を含めた新たな管理基準の作成と臨床での細菌検査の実施が奨励されている 1,2).

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Academic year: 2021

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Ide Clinic1;Nihon Pall Ltd. Pall Life Sciences Company, Scientific & Laboratory Services Division2;Nihon Pall Ltd. Pall Life Sciences Company, Biomedical Division3

Evaluation of measurement accuracy for various membrane filter

methods based on an analysis of bacteria that exist in dialysis fluid

透析液の製造工程管理において,細菌の汚染状態を把握し対策を講じることが,透析患者への悪影響を防ぐため に重要である.細菌検出の手段として,高感度に細菌の汚染状態を把握するためにはメンブレンフィルター法(以 下,MF 法)を用いて検査することが必要である.今回われわれは,MF 法製品である日本ポール社製 37 mm クオ

リティモニターおよびマイクロファンネルを,R2A/TGE 寒天および液体培地使用下にて用いた.標準菌 2 菌種 (Pseudomonas fluorescence, Methylobacterium extorquens)と臨床現場の透析液中から単離された 1 菌種(Wild type)のそれぞれを透析液中に播種した試験液を用いて,各種 MF 法における細菌の測定精度を,細菌コロニー数 の計測結果を基にして,平板塗抹法(R2A 寒天培地)と比較した.その結果,今回用いた MF 法製品と培養方法と

/ の組み合わせの全てが,基準となる R2A 寒天培地上のコロニー数(Pseudomonas fluorescence(59.3 cfu/枚),

/ /

Methylobacterium extorquens(62.5 cfu/枚),Wild type(38.6 cfu/枚))に対して,細菌回収率に必要な 70%以上 を上回っており,良好な回収率を得ることが可能であった.今回評価した MF 法製品は,各工程の細菌管理に有効 なツールとして十分に活用できるものと考えられた.

〈要旨〉 キーワード:

< Abstract >

For quality control during dialysis fluid manufacture, it is important to ensure patient protection by monitoring bacterial contamination and taking measures to prevent accidents. When high sensitivity is required to monitor bacterial contamination, the membrane filtration(MF)method is desired. In this study, we evaluated the MF methods(37 mm Quality Monitor and MicroFunnelTMSP Filter Unit(Nihon Pall Ltd. Pall Life Science Company,

Tokyo, Japan))with the culture media of R2A/TGE agar or broth. We compared the MF methods with the plate count methods based on bacterial colony numbers from both MF methods about the measurement accuracy of bacteria that exist in dialysis fluid using two standard microorganisms(Pseudomonas fluorescence, Methylobacterium extorquens)and one wild type isolated from the dialysis fluid in our clinic. As a result, all data of the MF methods showed more than 70% bacterial recovery on the basis of each bacterial colony number for

/ /

Pseudomonas fluorescence(59.3 cfu/plate), Methylobacterium extorquens(62.5 cfu/plate)and Wild type(38.6 /

cfu/plate)on R2A plate agar. In conclusion, the MF methods that were evaluated in this study may be an effective tool for quality control during the dialysis fluid production process.

Tomotaka Naramura

1

, Kazuhiro Sato

1

, Ken-ichi Horiuchi

2

, Shuri Yoshida

3

and Takao Ide

1

bacteria management, membrane filter method, easy to use, dialysis fluid Key words:

楢 村 友 隆

1

佐 藤 和 弘

1

堀 内 賢 一

2

吉 田 周 理

3

井 出 孝 夫

1 いでクリニック1 日本ポール(株)ポールライフサイエンスカンパニー応用技術研究所2 日本ポール(株)ポールライフサイエンスカンパニーバイオメディカル事業部3

透析液中の細菌に対する各種メンブレンフィルター法の

測定精度の検討

透析技術

細菌管理,メンブレンフィルター法,簡便,透析液 楢村 友隆 いでクリニック 〒 651-2109 兵庫県神戸市西区前開南町 2-14-7

Tomotaka Naramura Tel:078-976-0528 Fax:078-976-0538 E-mail:[email protected] 〔受付日:2008 年 4 月 22 日,受理日:2008 年 9 月 23 日〕

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/ 近年,米国 ANSI/AAMI における透析液水質のガ イドラインが ISO 基準案に色濃く反映され,本邦にお いても細菌基準を含めた新たな管理基準の作成と臨床 での細菌検査の実施が奨励されている1,2) .一般に,細 菌検査はクリーンベンチ等を用いて慎重に作業される が,通常の透析施設ではそのような設備や経験はない 場合が殆どである.さらに,細菌学領域にて汎用され ているメンブレンフィルター(以下,MF)法3)は,専 用のフィルターホルダーやマニホールド等を必要と し,作業工程も増えるため簡便に実施できるとは言い 難い.そのような背景から,作業時の細菌汚染が少な く,簡便に MF 法を施行できる製品が透析施設で汎用 されている.しかし,これらの MF 法について,透析 液中に存在する細菌の測定精度を確認した報告は少な い. 今回われわれは,各種 MF 法製品において,透析液 中に存在する細菌の測定精度について平板塗抹法との 比較検討を行ったので報告する.

Ⅰ.対象および方法

.検討対象 簡便な取り扱いの MF 法製品として,MF 色の異な る 2 種類の 37 mm クオリティモニター(日本ポール 社製;孔径 0.45 mm,以下,QM)およびマイクロファ ンネル(日本ポール社製;孔径 0.2 mm)(図 1)を検討 対象とした.QM は,直径 37 mm の MF が組み込ま れたカートリッジ型の MF 法製品で,シリンジのみで 検体処理が可能であり,液体培地を用いて細菌を培養 する.マイクロファンネルは,直径 47 mm の MF が ファンネルに組み込まれた MF 法製品で,液体培地ま たは寒天培地のどちらを用いても細菌培養が可能であ り,検体濾過には吸引装置が必要なものの,一度に多 量の検体を短時間で処理できる製品である.比較対象 は,本邦で広く普及し ISO 基準案2)にも収載されてい る R2A 平板塗抹法とした.また,同じく ISO 基準案 に収載されている TGEA 平板塗抹法も同時に実施し た. 表 1 に比較試験に用いた細菌検出法および製品と培 養方法の組み合わせを示す. .試験菌液の調製 標準菌株は,第 15 改正日本薬局方の R2A 寒天培地 の性能試験に用いられる Pseudomonas fluorescence (NBRC 15842)(以下,P. fluorescence),Methylobac-terium extorquens(NBRC 15911)(以 下,M. extor-quens)を使用した4).また,供給装置内の透析液を R2A 寒天培地で培養した後,培地上に形成されたいく つかのコロニーから細菌を単離して試験に供した.透 析液より単離した菌株(以下,Wild type)はその特徴 を把握するため,(財)日本食品分析センターにおいて, 性状を調べることに加え,16S rRNA の塩基配列を解 析し,近縁種を確認した5〜7) .その結果,Wild type は Brevundimonas aurantiaca に最も近縁であることを 確認した.性状と MicroSeq Analysis Software を用 いて近隣結合法により作成した近縁種との系統樹を図 2 に示す. これら 3 種の菌株を復元培地および適当な培地で培 養し,培養した細菌を注射用水に懸濁して 105〜106 / cfu/mLに調製した後,インキュベーターにて 25± 2℃,3 日間飢餓状態で保存した4).保存した細菌は, 0.2 mm フィルター(日本ポール社製アクロバック滅 菌吸引フィルターユニット)で滅菌濾過した透析液中 / に約 10〜100 cfu/0.1 または 0.2 mL(1 回に注入した 菌液量)となるように希釈調製し,試験に供した. 図 1 日本ポール社製 37 mm クオリティモニター(左)とマイクロファンネ ル(右)

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.細菌培養の方法 ) 平板塗抹法

R2A 寒天培地・TGE 寒天培地(いずれも日本 Bec-ton Dickinson 社製)を用い,試験菌液を寒天培地一枚 あたり 0.1 または 0.2 mL 塗抹し培養した後,培地上 に形成したコロニー数をカウントした. ) QM QM のカートリッジ一次側に透析液を充填し,続い て希釈調製した菌液を 0.1 または 0.2 mL 注入した. さらに,10 mLの透析液をシリンジで入口側から注入 ○ ― ― QM マイクロファンネル 平板塗抹法 ― ○ ○ ○ ○ ○ ― ― 0.45 0.2 ― ― ― ○ ○ ○ ○ ― 親水性ポリエーテル スルホン 親水性セルロース混合エステル 親水性ポリエーテルスルホン 0.45 TGE 液体培地 R2A 液体培地 R2A 寒天培地 メンブレン材質 孔径(mm) メンブレン色 方法・製品 表 1 比較試験に用いた細菌検出法および製品と培養方法の組み合わせ 白 白 黒 TGE 寒天培地 N Join:8.453% Sphingomonas echinoides Ochrobactrum anthropi Xanthobacter agilis Xanthobacter flavus Afipia broomeae Afipia felis Methylobacterium mesophilicum Methylobacterium fujisawaense Asticcacaulis biprosthecium Caulobacter fusiformis Caulobacter henricii Caulobacter segnis Caulobacter vibrioides Brevundimonas bacteroides Brevundimonas diminuta Brevundimonas alba Brevundimonas variabilis Brevundimonas subvibrioides Brevundimonas mediterranea Brevundimonas vesicularis Brevundimonas aurantiaca Test sample Brevundimonas nasdae Brevundimonas intermedia 試験項目 試験結果 形態 グラム染色体  胞子 運動性 酸素態度 オキシダーゼ カタラーゼ OF コロニー色調 桿菌 − 好気性 + ○ オレンジ系 − + + 図 2 Wild type の性状とその近縁種の系統図

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し,MF 上に残液がなくなるまで出口側からシリンジ で吸引濾過した.続いて,2 mL の TGE 液体培地を入 口側から注入し,出口側からシリンジで吸引濾過した. 出入り口の両方に蓋をした後,培養し MF 上に形成し たコロニー数をカウントした. ) マイクロファンネル(液体培地使用) マイクロファンネルの蓋を開けて 10 mLの透析液 を注入し,続いて希釈調製した菌液を 0.1 または 0.2 mL 注入した.吸引ポンプにて吸引濾過後,蓋を開け て 2 mL の R2A もしくは TGE 液体培地を注入し,吸 引残圧にて液体培地をメンブレンパットに染み込ませ た.その後,シリンダー部分を外して,ベース部を蓋 とキャップで密閉した後,培養し MF 上に形成したコ ロニー数をカウントした. ) マイクロファンネル(寒天培地使用) マイクロファンネルの蓋を開けて 10 mLの透析液 を注入し,続いて希釈調製した菌液を 0.1 または 0.2 mL 注入した.吸引ポンプにて吸引濾過後,ベース部 からピンセットで MF を取り出し,R2A もしくは TGE 寒天培地上に貼付して培養し,培地上に形成し たコロニー数をカウントした. 培養条件は,すべて 25±2℃で 7 日間倒置培養とし た. 各試験は,それぞれ 10 回行い,結果は平均回収率± SD にて表示した.

Ⅱ.結

平板塗抹法にて R2A 寒天培地上に形成したコロ ニー数を 100%としたときの,それぞれの手法の回収 率を図 3 に示す. P. fluorescence の場合,すべての組み合わせの平均 回収率で 80%以上を示した.マイクロファンネルと QM に対して R2A 培地(液体または寒天)を使用した 場合の回収率は,マイクロファンネル(R2A 液体) 81.4%±14.9%,マイクロファンネル(R2A 寒天) 91.7%±11.9%,QM 白(R2A 液体)80.7%±10.4%, QM 黒(R2A 液体)114.4%±25.8%であった.別の 種類の寒天培地に塗布した場合の回収率は,TGE 寒 天培地 119.1%±19.2%であった.また,マイクロ ファンネルと QM に対して TGE 培地(液体または寒 天)を使用した場合の回収率は,マイクロファンネル (TGE 液 体)85.4% ±9.1%,マ イ ク ロ フ ァ ン ネ ル (TGE 寒天)81.2%±9.5%,QM 白(TGE 液体)88.5% ±11.8%,QM 黒(TGE 液体)80.9%±18.4%であっ た. M. extorquens の場合,すべての組み合わせの平均回 収率で 75%以上を示した.マイクロファンネルと QM に対して R2A 培地(液体または寒天)を使用した 場合の回収率は,マイクロファンネル(R2A 液体) 108.2%±14.5%,マイクロファンネル(R2A 寒天) 91.8%±10.2%,QM 白(R2A 液体)80.8%±12.8%, QM 黒(R2A 液体)97.8%±20.8%であった.別の種 類の寒天培地に塗布した場合の回収率は,TGE 寒天 培地 92.8%±21.4%であった.また,マイクロファン ネルと QM に対して TGE 培地(液体または寒天)を 使用した場合の回収率は,マイクロファンネル(TGE 液体)75.7%±11.7%,マイクロファンネル(TGE 寒 天)81.1%±11.5%,QM 白(TGE 液体)75.8%± 10.2%,QM 黒(TGE 液体)79.7%±12.9%であった. Wild type の場合,すべての組み合わせの平均回収 率で 80%以上を示した.マイクロファンネルと QM に対して R2A 培地(液体または寒天)を使用した場合 の回収率は,マイクロファンネル(R2A 液体)108.8% ±18.5%,マイクロファンネル(R2A 寒天)98.7%± 14.4%,QM 白(R2A 液体)107.7%±17.6%,QM 黒 (R2A 液体)80.6%±12.7%であった.別の種類の寒 天培地に塗布した場合の回収率は,TGE 寒天培地 93.0%±8.8%であった.また,マイクロファンネル と QM に対して TGE 培地(液体または寒天)を使用 した場合の回収率は,マイクロファンネル(TGE 液体) 81.9%±11.9%,マイクロファンネル(TGE 寒天) 108.7%±44.9%,QM 白(TGE 液体)88.9%±13.9%, QM 黒(TGE 液体)81.2%±10.4%であった.

Ⅲ.考

エンドトキシンを代表とする細菌由来の生理活性物 質は,生体に炎症反応をひきおこすことから,さまざ まな合併症の発症に深く関与している8).各種洗浄消 毒剤や熱水処理によるシステムの清浄化が期待通りに 行われているかどうかを確認するためにも,透析液の 製造工程管理において,細菌の汚染状態を把握し対策 を講ずることが,透析患者への悪影響を防ぐために重 要である.平板塗抹法は比較的簡便に培養細菌数を知 ることが可能であるが,検出に使用する試料が微量で あるため,ある程度清浄化された透析液中の微量な細 菌を検出する際には,真の細菌現存量との間の乖離が 問題となる.平板塗抹法で細菌が検出されない場合, より高感度に細菌の汚染状態を把握するために MF 法を用いて検査することが必要である3).しかし,従

(5)

来の MF 法を透析施設で実施する場合,専用の装置・ 設備を持っていない,細菌検査の経験がないなど,普 及への障害が多く存在する.これらの問題を解決した 簡便な MF 法は,MF とファンネルが一体化した構造 であり,特別な装置が不要であるなど,細菌検査の経 験のない者でも容易に取り扱うことが可能である.今 回われわれは,これらの MF 法と平板塗抹法との比較 検討を行った. 細菌検査の測定精度は,第 15 改正日本薬局方第一 追補において,接種菌の出現集落数は標準化された菌 / 液の計測値の 1/2〜2 倍以内(回収率 50〜200%)でな ければならないと明記されており9),米国薬局方では 少なくとも 70%以上であることが要件とされてい る10).評価の結果,今回用いた MF 法製品と培養方法 の組み合わせは,R2A 寒天培地を用いた平板塗抹法の 細菌回収率を 100%とした場合,すべて上記の条件を 満たしていた.また,マイクロファンネルにおいて, 液体培地と寒天培地の培養結果の差は殆どみられな かった.さらに QM の白色 MF と黒色 MF の間にも 差はみられなかった. 細菌を飢餓状態にすると細菌の矮小化がおこること が報告されていることから11),孔径 0.2 mm のマイク ロファンネルで細菌の回収率が良好になる可能性も考 えられたが,今回の結果からは,孔径の違いによる細 菌回収率の差はみられなかった.その理由としては以 下が考えられる.MF は同じ大きさの孔が規則正しく 無数に開いているスクリーン構造ではなく,迷路のよ うな複雑な構造によって異物を除去するデプス構造に なっており,その孔径は指標となる細菌(例えば,0.2 mm の場合 Brevundimonas diminuta,0.45 mm の場合 図 3 平板塗抹法にて R2A 寒天培地上に形成したコロニー数を 100%とした ときの回収率

(6)

Serratia marcescens)のチャレンジ試験によって規定 されている.細菌は,MF の表面でも捕捉されるが, 複雑な厚みを持ったデプス構造の内部でも捕捉され る12).そのため,実際には規定孔径以下の大きさの細 菌でも捕捉する能力を有しており,その回収率には影 響しなかった可能性が考えられる.MF の材質・メー カーの違いで細菌の発育に大きな差がみられることも 知られており13),同じ材質でもその開孔率により発育 の程度がかわることから,MF を選定する際にはデー タを十分に取り,期待する性能が得られることを確認 した上で使用することが重要である.また,操作条件 による値のばらつきにも注意する必要があり,QM に 関しては高加圧・高流量で検体を注入した場合でも, 細菌回収率に全く影響を与えないことを確認してい る. 今回用いた各種簡易的 MF 法製品は,いずれの手法 においても前述の回収率要件を満たしており,同等に 用いることが可能と考えられた.一方で,RO 水中や 透析液中には,生きているが培養困難な細菌(VBNC: Viable But Non-Culturable bacteria)が多く存在する ことが知られており14〜17) ,一種類の培地ですべての細 菌を培養し検出することは困難である.よって,透析 液の品質を保証するには,単に任意の測定法を用いて 評価するのみでは不十分であり,透析液製造工程にお ける細菌の挙動を把握・予測することが重要となる. すなわち,おこりうる細菌汚染の危害をあらかじめ予 測・分析し対策を講じることから始め,各工程で細菌 を定期的にモニタリングし,結果として最終透析液が 基準をクリアできるよう管理を行う必要がある.各工 程および最終透析液の細菌管理を行う際に,今回評価 した各種簡易的 MF 法は有効なツールとして十分に 活用できるものと考えられた.

今回評価した各種簡易的 MF 法は,R2A および TGEA 平板塗抹法と同等の測定精度を有することが 示され,透析液製造工程および最終透析液の細菌管理 の有効なツールとして十分に活用できることが確認さ れた. 文献 1) 川西秀樹:透析液清浄化基準(1)国内の細菌の動向. 臨牀透析 23:541-546,2007 / 2) International Organization of Standardization. ISO/ DIS 23500-Fluids for haemodialysis and related

/ / therapies ISO/TC/150 SC2, 2006 3) 山本英則,楢村友隆,島北寛仁,藤森 明:細菌検出 法の実際―透析室にて可能なメンブレンフィルタ (MF)法―.臨牀透析 23:579-586,2007 4) 第 15 改正日本薬局方.厚生労働省,2006

5) Ward DM, Weller R, Bateson MM:16S ribosomal RNA sequences reveal numerous uncultured microor-ganism in a natural community. Nature 345:63-65, 1990

6) 那須正夫:遺伝子情報解析システム.海洋 23:78-83, 1991

7) Hugenholtz P, Pitulle C, Hershberger KL:Novel division level bacterial diversity in a Yellowstone hot spring. J Bacteriol 180:366-376, 1998

8) Masakane I:Review:Clinical usefulness of ultrapure dialysate-Recent evidence and perspectives. Ther Apher Dial 10:348-354, 2006

9) 第 15 改正日本薬局方第一追補.厚生労働省,2007 10) 米 国 薬 局 方(United States Pharmacopoeia

31-Na-tional Formulary 26), 2008

11) Kjelleberg S, Humphrey BA, Marshall KC:Effect of interfaces on small, starved marine bacteria. Appl Environ Microbiol 43:1166-1172, 1982 12) 大隅正子,山田直子,戸谷美夏:メンブレンフィルタ に よ る 細 菌 の 除 去 メ カ ニ ズ ム.PHARM TECH JAPAN 7:1-6,1991 13) 鈴木富美:清涼飲料製造における水質検査と微生物管 理.ジャパンフードサイエンス 35:29-39,2005 14) Gomila M, Gasco J, Gil J, Bernabeu R, Inigo V, Lalucat

J:A molecular microbial ecology approach to study-ing hemodialysis water and fluid. Kidney Int 70:1567-1576, 2006

15) 楢村友隆,佐藤和弘,松浦浩美,十倉秀臣,井ノ口亜 紀,古閑尚栄,井出孝夫:蛍光染色法を用いた RO 水 製造工程中に存在する細菌の迅速評価.透析会誌 40: 1051-1056,2007

16) Shimakita T, Yamamoto H, Naramura T, Fujimori A, Ide T, Tashiro Y, Saito M, Matsuoka A:Rapid count of microbial cells in dialysate. Ther Apher Dial 11: 363-369, 2007

17) Yamaguchi N, Baba T, Nakagawa S, Saito A, Nasu M: Rapid monitoring of bacteria in dialysis fluids by fluorescent vital staining and microcolony methods. Nephrol Dial Transplant 22:612-616, 2006

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