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地域政治への女性参画を阻む要因

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Academic year: 2021

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京都女子大学現代社会研究 5

地 域 政 治 へ の 女 性 参 画 を 阻 む 要 因

竹  安  栄  子

要  約   現 在 、 わ が 国の 地 方 議 会 にお け る 女 性 議 員 率 は6%弱 で あ り 、こ れ は 衆 議 院 の7.3%、 参 議 院 の15.4%よ り 低 い 。 本 稿 は 、 筆 者 が 実 施 し た 女 性 地 方 議 員 に対 す るイ ン タ ビ ュ ー 調 査 結 果 の 分 析 に よ っ て 、 地 域 政 治 に お け る 女 性 の 過 少 代 表 の 要 因を 家 族 と地 域 社 会 と の 関 連 で 明 ら か にし 、 今 後 の 地域 政 治 へ の 女 性 の 参 画 の 方 途 を 探 る こ と を 目的 と して いる 。 女性 の 政 治 的過 少 代 表 の 個 人 的 ・環 境 的 要 因 と し て 、 性 別 役 割 分 業 意 識 と そ れ に基 づ く 女 性 の 役 割 行 動 そ の も の が 挙 げ ら れ る。 イ ン タ ビ ュ ー か ら は 、 性 別 役 割 分 業 意 識 が 、 個 人 、家 族 ・親 族 、 さ ら に 地 域 社 会 の 三 つ の 社 会 圏で 重 層 的 に作 用 し 、 女 性 の 立 候 補 を 困 難 に し て い る状 況 が浮 か び上 がっ て き た 。 キ ー ワー ド  ジ ェ ン ダ ー 、 政 治 、 女 性 地 方 議 員 、 家族 、 地域 社 会 1.は じ め に   改 革 を 旗 印 と す る 小 泉 政 権 の 具 体 的 な 改 革 の 第 一 歩 は 、 史 上 最 多 の5人 の 女 性 閣 僚 の 登 用 で あ っ た 。 地 域 政 治 に 目を 向 け れ ば 、 昨年 の 大 阪 府 に続 き 熊 本 県 、 さ ら に は 千 葉 県 で も 女 性 知 事 が 誕 生 し た 。 ま た 今 春 に は 、 大 阪府 島本 町 で 全 議 員 の 半 数 に 迫 る 女 性 議 員 が 誕 生 し て い る 。 こ の よ う に 近 年 は 、 選 挙 の 度 に 女 性 候 補 の 躍 進 が 伝 え ら れ 、 そ の 当 選 率 の 上 昇 が 大 き く ク ロ ー ズ ア ッ プ さ れ て い る 。 し か し 、 ひ と た び 冷 静 に 、 政 治 領 域 全 体 を 見 渡 し て み る と 、 女 性 の 政 治 参 画 の 状 況 は 決 し て 諸 手 を あ げ て 喜 べ る 状 況 に な い こ と が 明 ら か と な っ て く る 。   春 日雅 司 と 筆 者 は 、 女 性 の 政 治 へ の 参 画 の 現 状 を 、 地 域 政 治 の 領 域 か ら 明 ら か に す る た め に 、 1994年 、1996年 、2000年 の3回 に わ た っ て 女 性 地 方 議 員 を 対 象 と し た 全 国 調 査 を 実 施 し た1)。 ま た こ れ ら の 調 査 で 得 ら れ た 量 的 デ ー タ の 基 礎 の 上 に 、 質 的 情 報 を 構 築 す る 目的 で 、1998年 か ら2000年 に わ た っ て 女 性 地 方 議 員 に 対 す る イ ン タ ビ ュ ー 調 査 を 行 っ て き た2)。 本 稿 は 、 春 日雅 司 と 筆 者 が こ れ ま で 実 施 し た 女 性 地 方 議 員 に 対 す る 一 連 の 実 態 調 査 の 中 で 、 特 にイ ン タ ビ ュ ー 調 査 で 得 られ た 情 報 を 中心 に 、 わ が 国 の 地 域 政 治 に お け る 女 性 の 過 少 代 表 の 要 因 を 家 族 な ら び に 地 域 社 会 と の 関 連 で 1)こ の 一 連 の 全 国調 査 につ い て は 、竹 安 栄 子(1996)「 『 全 国 女 性 議 員 調 査 』 に み る 女 性 議 員 像(1)一 そ の 社 会 的   背 景 一 」『 追 手 門 学 院 大 学 人 間 学 部 紀 要 』3号 、159-174頁:竹 安 栄 子(1997)「 女性 地 方議 員 が 地 方 政 治 にも た   ら し た も の一 『 第2回 全 国女 性 地 方 議 員 調 査 』よ り一 」『 追 手 門学 院 大 学創 立 三 十 周 年 記 念論 集 一 人 間学 部 編 一 』   225-267頁 。:竹 安 栄 子 ・春 日雅 司(2001)「 女 性 地 方 議 員 の介 護 意 識 一 全 国 女性 地 方議 員調 査 よ り一 」 山 中永 之   祐 ・竹 安 栄 子 他 編 『 シ リ ーズ 家族 史:介 護 と 家族 』 早 稲 田大 学 出版 会 を 参 照 さ れ た い 。

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明 らか に し 、 今 後 の 地 域 政 治 へ の 女 性 の 参 画 の 方 途 を 探 る こ と を 目的 と し て い る 。

II.地 域 政 治 お け る 女性 の 現状

  わ が 国 で 女 性 が 参 政 権 を 得 て 初 め て の 選 挙 が 実 施 さ れ た の は1946年4月 、 今 年 で ち ょ う ど 半 世 紀 が 経 過 し た 。 こ の 間 、 女 性 の 政 治 参 画 は ど れ だ け 進 展 し た の で あ ろ う か 。 政 治 参 画 に は 、 投 票 権 の 行 使 と 被 選 挙 権 の 行 使 の2側 面 が あ る が 、 本 稿 の 目的 と の 関 連 で こ こ で は 被 選 挙 権 の 行 使 、す な わ ち 議 会 内 に お け る 議 員 数 を 中 心 に こ の50年 間 の 変 化 を 概 観 す る 。   2000年6月 に 実 施 さ れ た 第42回 衆 議 院 選 挙 の 結 果 、 衆 議 院 の 女 性 議 員 数 は35名 、 女 性 議 員 の 割 合 は7.3%と な っ た 。 こ れ は4年 前 の 第41回 衆 議 院 選 挙 後 の23名 に 比 べ て12名 、52.7%の 増 加 で あ り 、 戦 後 初 め て 実 施 さ れ た 第22回 衆 議 院 選 挙 の39人(8.4%)に 次 ぐ 史 上2番 目に 多 い 数 で あ る 。 し か し 、 参 議 院 で は2001年7月 の 第19回 参 議 院 選 挙 に よ っ て 女 性 議 員 数 は 改 選 前 の43名 か ら38名 に 減 少 し 、 女 性 議 員 率 も17.1%か ら15.4%に 低 下 し た 。   議 会 の 議 席 の 約40%を 女 性 が 占 め て い る ス ウ ェ ー デ ン 等 の 一 部 の 国 を 除 い て 、 政 治 的 過 少 代 表 (under  representation)は21世 紀 の 今 日に お い て も な お 世 界 中 に 広 く 見 ら れ る 現 象 で あ る が 、 わ が 国 の 衆 議 院 お よ び 参 議 院 に お け る 女 性 議 員 率 は 世 界 の 現 状 の 中 で も 極 め て 低 率 で あ る 。 で は 地 方 議 会 で は 女 性 の 議 会 進 出 は ど の 程 度 進 ん で い る の で あ ろ う か 。 本 節 で は ま ず 、 日本 に お け る 女 性 の 政 治 的過 少 代 表 の 現 状 を 把 握 す る た め に 、 統 一 地 方 選 挙 結 果 に 基 づ い て 地 方 議 会 に お け る 女 性 の 地 域 政 治 へ の 参 画 状 況 を 検 討 す る 。 1  第1回 統 一 地 方 選 挙 か ら 半 世 紀 に わ た る 変 化3)   表1に 示 し た よ う に 、1947年 の 第1回 統 一 地 方 選 挙 以 来 、 地 方 議 会 に お け る 女 性 議 員 率 は 、 都 道 府 県 議 会 と 市 区 議 会 が1%台 、 町 村 議 会 で は0.5%前 後 と 長 く 低 迷 し て き た 。 最 初 の 変 化 の 兆 し が 現 れ た の は1971年 の 第7回 統 一 地 方 選 挙 で あ っ た 。1960年 代 末 か ら の 都 市 部 を 中心 と し た 市 民 運 動 の 高 ま り の 影 響 を 受 け て 市 区 議 会 議 員 に296名 の 女 性 が 当 選 し 、 初 め て 女 性 議 員 率 が2%を 越 え た 。 市 区議 会 議 員 選 挙 で は 、1983年 か ら は 候 補 者 数 も 増 加 し 、そ の 後 選 挙 の た び 毎 に 女 性 議 員 率 も 上 昇 、1999年 の 第14回 統 一 地 方 選 挙 で は 初 め て 女 性 議 員 率 が10%を 越 え た 。   し か し 都 道 府 県 議 会 と 町 村 議 会 へ の 女 性 の 進 出 は 遅 々 と し て 進 ま ず 、 女 性 議 員 率 が2%を 越 え た の が1991年 の 第12回 統 一 地 方 選 挙 に よ っ て で あ っ た 。 そ の 後 、1999年 の 第14回 統 一 地 方 選 挙 に よ っ て よ う や く 都 道 府 県 議 会 で5.1%、 町 村 議 会 で4.6%に な っ た 。 2)調 査 期 間 は1998∼2000年 、 イ ン タ ビ ュ ー を 行 な っ た 議 会 レ ベ ル 別 の 女 性 議 員 数 は 、都 道 府 県 議 会 議 員1名 、 市   議 会 議 員6名 、 元 市 議 会 議 員1名 、 町 議 会 議 員11名 、 元 町 議 会 議 員1名 、 合 計16議 会20名 で あ っ た 。 な お こ の   調 査 は 、 文 部 省 科 学 研 究 費 基 盤 研 究(C)(1)「 地 域 政 治 とジ ェ ン ダ ー 一 特 に『 地 域 福 祉 』 を め ぐ る 女 性 議 員 と 男   性 議 員 一 」(代 表 者:春 日雅 司)の 助 成 を 得 て 実 施 さ れ た。 調 査 の詳 細 に つい て は 、春 日雅 司 ・竹 安 栄 子(2001)   『 地 域 社 会 と ジ ェ ンダ ー一 特 に 「地 域 社 会 」 を め ぐ る 女 性 議 員 と 男 性 議 員 一 』(文 部 省 科 学 研 究 費 報 告 書)を 参   照 さ れ た い 。 3)こ の 節 で 用 い た 統 一 地 方 選 挙 結果 に 関す るデ ータ は 、全 て(財)市 川 房 江 記 念 会 の 調 べ に よ る。

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京都女子大学現代社会研究 7 表1  統 一地 方選 挙 にお ける 女 性 の 候 補 者 数 ・ 当選 者 数 都 道府 県議 会 女 性 候 補 者 数(全 候 補 に 占 める 割 合) 女性 当選者  女性 数(女 性候  議員 補者の 当選  率 率) 女性 候 補 者 数(全 候 補 に 占 める 割 合) 市区議 会 女性 当 選者 数(女 性 候 補者 の 当選 率) 女性 議員 率 女 性 候 補 者 数(全 候 補 に 占 め る 割 合) 町村議会 女性 当選者  女性 数(女 性候  議員 補者の 当選  率 率) 1947年 111(1.6> 22(19.8) 0.9 383(1.9) 94(24.5) 1.2 1784(0.8) 677(37.9) 0.4 1951年 99(1.6) 34(34.3) 1.3 466(2.2) 152(32.6) 1.7 1424(0.7) 775(54.4) 0.5 1955年 80(1.4) 29(36.3) 1.1 412(2.1) 166(40.3) 1.7 326(0.6) 206(63.2) 0.5 1959年 85(1.7) 36(42.4) 1.4 358(2.0) 210(58.7) 1.8 277(o.7> 173(62.5) 0.6 1963年 79(1.7) 39(49.4) 1.5 363(2.0) 207(57.0) 1.6 285(0.8) 192(67.4) 0.6 1967年 52(1.2) 30(57.7) 1.2 368(2.1) 240(65.2) 1.8 250(0.7) 163(65.2) 0.6 1971年 67(1.6) 21(31.3) 0.8 393(2.3) 296(75.3) 2.2 194(0.6) 133(68.6) 0.5 1975年 126(2.7) 29(23.0) 1.1 505(2.8) 381(75.4) 2.7 207(0.7) 109(52.7) 0.5 1979年 65(1.7) 28(43.1) 1.1 463(2.8) 386(83.4) 2.7 163(0.6) 120(73.6) 0.5 1983年 212(4.7) 30(14.2) 1.1 604(3.8) 488(80.8) 3.5 243(1.0) 164(67.5) 0.7 1987年 180(4.4) 52(28.9) 1.9 777(5.1) 637(82.0) .・ 339(1.4) 269(79.4) 1.3 1991年 171(4.5) 64(37.4) 2.4 1064(7.1) 839(78.9) 6.4 515(2.3) 432(83.9) 2.1 1995年 177(4.8) 73(41.2) 2.8 1239(8.5) 1043(84.2) 8.2 728(3.3) 592(81.3) 2.9 1999年 323(8.0) 136(42.1) 5.1 1702(11.4) 1378(81.0) 11.2 1040(4.9) 867(83.4) 4.6 備 考:(財)市 川 房 枝 記 念 会 の 調 べ によ る 。 2  1999年 統 一 地 方 選 挙 結 果 か ら み た 女 性 の 現 状4)   (財)市 川 房 江 記 念 会 の 調 査 に よ る と1999年6.月1日 現 在 の 女 性 地 方 議 員 の 総 数 は 、3,764人 、 総 定 員 数 の5.9%で あ っ た 。 こ れ は4年 前 の 統 一 地 方 選 挙 後 の1995年 に 比 べ て1,068人 、39.6%の 増 加 で あ る 。 女 性 の 議 会 進 出 状 況 を 都 道 府 県 別 に 見 る と 、 進 出 度10.1%以 上 は4都 府 県(1995年2都 県)、5.1∼10.0%が17道 府 県(同 年8道 府 県)で あ り 、 一 方5.0%以 下 の 県 は26県(同 年37県)と 11県 減 少 し て い た 。 特 に2.0%以 下 の 県 は1995年 に は10県 あ っ た が 、1999年 に は2.0%の 県 は1県 も な く 、 全 国 的 に 女 性 の 議 会 進 出 度 が 高 ま っ て い る と い え る 。 し か し 全 体 と し て み れ ば 、 全 国3,299 議 会 中1,787議 会 に 女 性 議 員 が 進 出 し た と は い え 、 依 然 と し て 半 数 近 く の 議 会 に 女 性 議 員 が 一 人 も い な い 状 況 に あ る 。 2.1都 道 府 県 議 会 レ ベ ル   議 会 レ ベ ル 別 の 女 性 議 員 進 出 度 を み る と 、 全 国47都 道 府 県 議 会 中 、 女 性 議 員 の い る 議 会 は4493. 6%)議 会 、 こ の う ち 女 性 議 員 が1名 だ け の 議 会 は11議 会(25.0%)、2名 の 議 会 は12議 会(27.3%) で あ る 。 前 回 統 一 選 挙 後 の1995年 に は 女 性 議 員1名 の 議 会 が16議 会(43.2%)あ っ た の で 、 今 回 は わ ず か で あ る が 女 性 議 員 の 複 数 化 が 進 ん だ と い え よ う 。 女 性 議 員 の 人 数 の も っ と も 多 い 議 会 は 東 京 都 議 会 の15名 、 続 い て 埼 玉 県 議 会10名 、 千 葉 ・ 神 奈 川 県 議 会9名 、 北 海 道 議 会8名 の 順 と な る 。 ま た 女 性 議 員 が1名 も い な か っ た 議 会 は 山 形 県 、 福 井 県 、 広 島 県 の3県 で あ る 。 一 方 、1995年 に 女 性 議 員 が0名 で あ っ た10議 会 す べ て に 女 性 議 員 が 進 出 し た 。 4)(財)市 川 房 江 記 念 会(1995)『 女性 参 政 資料 集   1995年 版   全 地 方 議 会 女 性 議 員 の 現 状 』

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2.2  市 区 議 会 レ ベ ル   市 区議 会 で は 、 全 国694議 会 中621議 会(89.5%)に 女 性 が 進 出 し 、1995年 よ り 進 出 議 会 の 割 合 は 8.7%増 え た 。 女 性 議 員 の い る621議 会 の う ち 、 女 性 議 員 が1名 の 議 会 が151議 会(24.3%)、 女 性 議 員2名 の 議 会 は174議 会(28.0%)で あ る 。1995年 に は 女 性 議 員1名 の 議 会 は195議 会(35.2%)、 2名 の 議 会 が136議 会(24.4%)で あ っ た こ と と 比 較 す る と 、 女 性 議 員 の 複 数 化 が 進 ん で い る と は い え 、 ま だ 女 性 議 員 の い る 議 会 の 約 半 数 が 女 性 議 員 数1な い し2の 議 会 で あ り 、 女 性 議 員 が 孤 立 し や す い 状 況 は 続 い て い る 。   女 性 議 員 の 多 い 議 会 は 、 神 奈 川 県 横 浜 市 議 会18名 、東 京 都 杉 並 区議 会15名 、 東 京 都 板 橋 区議 会 ・ 東 京 都 練 馬 区議 会 ・愛 知 県 名 古 屋 市 議 会 ・京 都 府 京 都 市 議 会 各13名 、 千 葉 県 千葉 市 議 会 ・神 奈 川 県 川 崎 市 議 会 各12名 の 順 と な っ て お り 、 政 令 指 定 都 市 や 東 京 特 別 区 の い ず れ か で あ る 。 2.3  町 村 議 会 レ ベ ル   町 村 議 会 で は 、 全 国2,558議 会 中 女 性 議 員 が1名 以 上 い る 議 会 は1,122議 会(43.9%)で あ る 。 1995年 に は 女 性 議 員 の い る 町 村 議 会 数 は833議 会(32.4%)で あ っ た こ と と 比 べ る と 、 女 性 議 員 の 進 出度 は10%以 上 増 加 し た と は い え 、 ま だ 半 数 以 上 の 議 会 で 女 性 議 員 が0名 で あ る 。 し か も 女 性 議 員 の い る 議 会 でも 、 そ の う ち の787議 会(70,1%)で 女 性 議 員 が1名 で あ り 、 女 性 議 員2名 の230議 会(20.5%)と あ わ せ る と 、 女 性 議 員1名 な い し2名 の 議 会 が 実 に90%以 上(1,017議 会)を 占 め て い る 。 3.日 本 の 地 域 政 治 の 問 題 点   Hollisは 、 英 国 を 初 め と し た 欧 米 諸 国 の 議 会 に お け る 女 性 議 員 率 を 分 析 し て 、 女 性 は 国 会 よ り 地 方 議 会 の 方 が よ り 参 画 し や す い と 論 じ て い る(Hollis  1989)。 イ ギ リ ス 議 会 の 女 性 議 員 数 は 、1974 年 に は22人 で あ っ た が 、1992年 の 統 一 選 挙 後57人 に 増 加 し 、 さ ら に1997年 の 労働 党 政 権 の 誕 生 後 に は114人(18%)に な っ た 。 一 方 、 地 方 議 会 で は 、 ス コ ッ ト ラ ン ド を 例 に あ げ る と 、1974年 に は 各 地 方 議 会 の 総 議 員 数 に 占め る 女 性 議 員 の 割 合 は 、1974年 の12%か ら1992年 に は22%に 増 加 し 、 さ ら に 地 方 制 度 改 革 後 の1995年 に は26%に な っ て い る 。   Hollisは 、 こ の よ う に 国 会 に 比 べ て 地 方 議 会 の 女 性 議 員 率 が 高 い 理 由 と し て 、 地 方 議 会 よ り 選 挙 区 の 広 い 国 会 議 員 選 挙 で 議 席 を 獲 得 す る こ と が よ り 難 し い こ と 、 一 般 に 国 会 よ り 地 方 議 会 の ほ う が 距 離 的 にも 家 庭 か ら 近 く 、 女 性 に期 待 さ れ て い る 家 族 内 役 割 や 自分 の 仕 事 を 継 続 す る こ と が 容 易 で あ る こ と な ど を 挙 げ て い る(Hollis  1989)。 し か し 以 上 に 示 し た よ う に 、 わ が 国 の 地 方 議 会 の 女 性 議 員 率 は 、 欧 米 諸 国 と 異 な り 国 会 よ り さ ら に 低 率 で あ る 。Hollisが 指 摘 し た 要 因 が わ が 国 に お い て も 女 性 に と っ て 有 利 に 働 く こ と は 疑 い が な い と 思 わ れ る が 、 そ れ にも か か わ ら ず 、 な お 地 方 議 会 に お け る 女 性 議 員 率 が 国 会 の そ れ よ り 低 い と い う こ と は 、 こ れ ら の 要 因 にも 勝 る よ り 強 力 な 阻止 要 因 が わ が 国 の 地 域 政 治 に は 存 在 し て い る と 推 測 さ れ る 。 5)(財)市 川 房 江 記 念 会(2000)『 女 性 参 政 資 料 集   1999年 版   全 地 方 議 会 女 性 議 員 の 現 状 』、4-7頁 。

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京都女子大学現代社会研究   9

IH.女

性 の 政 治 的 過 少 代 表 の 要 因

  政 治 学 者 の み な ら ず 社 会 学 者 の 問 か ら も 、 投 票 行 動 に 関 す る 研 究 を 除 い て 、 政 治 主 体 と し て の 女 性 に つ い て は こ れ ま で 驚 く ほ ど 関 心 が 払 わ れ て こ な か っ た 。 特 に わ が 国 に お い て は 、「政 治 の 世 界 が 男 性 優 位 で あ る と 同 時 に 、 こ れ ま で 政 治 学 の 世 界 も 男 性 の 研 究 者 に よ っ て 作 ら れ て き た 」(御 巫 1999:p.6)と 指 摘 さ れ る よ う に 、 ご く 最 近 ま で 女 性 の 政 治 的 過 少 代 表 の 問 題 は 研 究 の 対 象 と し て 取 り 上 げ ら れ る こ と は な か っ た 。 ま た 、「個 人 的 な こ と は 政 治 的 な こ と 」(Grant  1993)を ス ロ ー ガ ン と す る 多 く の フ ェ ミ ニ ス ト の 問 で も 、 公 的 政 治 制 度 へ の 女 性 の 参 画 は 、 よ く 言 っ て 「 自分 た ち と は 関係 の な い 問題 」、 悪 く 言 え ば 自ら を 抑 圧 す る 制 度 の 支 援 」と み な さ れ て(Lindsay  1991:p.7)、 積 極 的 に 取 り 上 げ ら れ る こ と は ほ と ん ど な か っ た 。 し か し 、1980年 代 頃 か ら 、「権 力 に 挑 戦 す る こ と な し に は 何 事 も 変 わ ら な い と い う こ と が 徐 々 に 明 ら か に な っ て き た     テ ー ブ ル に 座 っ た 人 だ け が ケ ー キ を 手 に 入 れ る こ と が 出 来 る の で あ る 。」(Lindsay  1991:p.8)と の 新 し い 意 識 が 多 く の 領 域 に 影 響 を 及 ぼ す よ う に な っ て き た 。 そ の 結 果 、 ア メ リ カ 合 衆 国や イ ギ リ ス を 中 心 に 、 と り わ け 政 治 エ リ ー ト や 意 思 決 定機 関 に お け る 女 性 の 過 少 代 表 に 関 す る 研 究 が 進 む こ と にな っ た 。   こ れ ま で な さ れ た 多 く の 政 治 に お け る 女 性 の 研 究 、 と り わ け 女 性 の 政 治 的 過 少 代 表 の 要 因分 析 と 理 論 化 に つ い て の 研 究 は こ の 問 題 に き わ め て 多 様 な 説 明 を 与 え て く れ て い る 。 例 え ばH.M.  Bochel とC.Bochelは 、 こ れ ら の 説 明 を 「個 人 的 ・環 境 的 要 因 」 と 「構 造 的 ・制 度 的 要 因 」 の 二 つ の 範 疇 に 分 類 し て い る(且.M.  Bochel&C.  Bochel 2000:p.36-49)。 家 族 と 地 域 社 会 と の か か わ り か ら 女 性 の 政 治 的 過 少 代 表 の 要 因 を 明 ら か に す る と い う 目的 に 照 ら し て 、 本 節 で は 「個 人 的 ・環 境 的 要 因 」 に 限 定 し て 従 来 の 研 究 を 検 討 す る こ と に す る 。   個 人 的 ・環 境 的 要 因 と し て 第 一 に 指 摘 さ れ る の が 、性 別 役 割 分 業 意 識 と そ れ に 基 づ く 女 性 の 役 割 行 動 そ の も の で あ る6)。Clarkは 性 別 役 割 分 業 意 識 の 社 会 化 と そ れ に よ っ て 女 性 が 受 け入 れ る 家 族 責 任 が 女 性 の 政 治 参 画 を 妨 げ る 要 因 で あ る と 結 論 づ け て い る 。 彼 女 に よ れ ば 、 第 一 に 、性 別 役 割 意 識 に 基 づ い て 女 性 と 男 性 は 異 な っ た 役 割 を 受 け 入 れ る よ う 教 育 さ れ る 。 そ の 結 果 、 政 治 や 公 的 生 活 は 男 性 の 世 界 で あ り 、 家 庭 が 女 性 の 領 域 で あ る と の 意 識 を 人 々 が 内 面 化 す る 。 こ の 意 識 は 子 供 時 代 に 教 え 込 ま れ る だ け で な く 、 大 人 に な っ て か ら も 再 強 化 さ れ る た め 、 公 的 役 割 に 指 名 さ れ る こ と や 、公 職 に 積 極 的 に 挑 戦 し よ う と す る 女 性 は 、 心 理 的 苦 痛 を 蒙 る こ と にな る 。 第 二 に 、 こ の 役 割 分 業 意 識 に よ っ て 女 性 は 自分 自身 の 生 活 を 家 庭 と 家 族 に集 中 さ せ る 結 果 、 政 治 に積 極 的 に 参 加 す る た め の 時 間 も エ ネ ル ギ ー も 失 っ て し ま う 。 ア メ リ カ の 女 性 議 員 調 査 結 果 に よ る と 、 既 婚 の 女 性 議 員 は 、公 的 役 職 に 就 く 決 意 を す る に あ た っ て 最 も 重 要 な 要 因 は 夫 と 家 族 の 支 援 だ と 回 答 し て い る 。 こ の こ と か ら も 、 家 族 内 の 役 割 行 動 が 女 性 の 政 治 参 画 に 大 き な 影 響 を 及 ぼ し て い る こ と を 理 解 す る こ 6)性 別 役 割 分 業 意 識 の 社 会 化 を 女性 の 政治 的過 少 代 表 の要 因と す る 研 究 と し て は 、Clarkの ほか に、 以 下 を 参 照 さ

れ た い 。Scholzman, K. L., Burns, N. and Verba, S. (1994). 'Gender and the Pathways to Participation: The Role of

Resources', Journal of Politics, vol. 56, pp. 963-90; Bennett, L., L., M. and Bennett, S., E. (1999) 'Changing Views about Gender Equality in Politics: Gradual Change and Lingering Doubts' in Whitaker, L., D. (ed.), Women in Po-litics: Outsiders or Insiders?, Prentice-Hall (ISBN: 0-13-096610)

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と が 出 来 る 、 とClarkは 指 摘 し て い る(Clark  1994:p.105-106)。   御 巫 は 、 性 別 役 割 分 業 意 識 の 強 い 日本 を 例 に 取 り 上 げ 次 の よ う に述 べ る 。 家 庭 と 学 校 に お い て 性 別 役 割 分 業 を 強 く 意 識 し た 社 会 化 が 行 な わ れ る 結 果 、 女 性 た ち は 、 受 動 的 で 控 え め な 「女 ら し い 」 行 動 様 式 を 身 に つ け 、 妻 と な り 母 と な る こ と が 唯 一 重 要 な 使 命 で あ り 、 家 庭 以 外 の 領 域 で は 、 男 性 に 重 要 な 決 定 を 任 せ る べ き で あ る と い う 伝 統 的 考 え 方 を 内 面 化 す る 。 そ こ で 、 女 性 は 義 務 感 か ら 投 票 を 行 い 、 あ る 程 度 政 治 に 関 心 を 示 す こ と は 教 養 の 範 囲 と し て 認 め ら れ る が 、 こ の 範 囲 を 超 え た 政 治 的活 動 は 「 女 ら し く な い 」 と 非 難 さ れ る(御 巫1999:p.91-92)。   Darcyら は 、 性 別 役 割 分 業 意 識 の 社 会 化 に 加 え て 、 有 権 者 の 支 持 が 得 ら れ な い の で は と い う 女 性 候 補 者 の 抱 く 恐 怖 心 と 、 専 門 職 の 職 歴 不 足 や キ ャ リ ア の 中 断 な ど 職 業 上 の 問 題 を 指 摘 し て い る (Darcy,  Welch&Clark  1994:p.91-92)。 地 域 社 会 と の コ ミ ッ トメ ン ト が 強 い わ が 国 で は 、「も し 落 選 し た ら 」 と い う 恐 怖 心 が 女 性 に 立 候 補 を 断 念 さ せ る 。 ま た 、春 日が 明 ら か に し た よ う に 、 商 工 業 団 体 あ る い は 農 林 漁 業 団 体 、 労 働 組 合 、 地 区 組 織 な ど 各 種 団 体 か ら の 支 持 の 獲 得 が 重 要 な 集 票 機 能 を 果 た す わ が 国 で は 、 組 織 団 体 の 役 職 経 験 や 職 業 上 の 地 位 を 持 た な い 女 性 は 男 性 に 比 べ て 極 め て 不 利 な 立 場 に 立 た さ れ る 。(春 日1996:P.88-95)   さ ら にNorrisとLovenduskiは 、 選 挙 に必 要 と さ れ る 資 源 の 問 題 を 指 摘 す る 。 彼 ら は 、 立 候 補 し よ う と す る 女 性 に と っ て 必 要 と さ れ る 資 源 と し て 、 時 間 と お 金 と 支 援 の 三 つ を あ げ る 。 政 治 活 動 に 求 め ら れ る 費 用 は 、 経 済 力 の ほ と ん ど な い 女 性 に と っ て 障 害 と な る 。 ま た 子 ども を 持 つ 女 性 に と っ て 、 子 育 て の 支 援 を 得 ら れ る 方 策 が な け れ ば 立 候 補 は 不 可 能 に 近 い 。 さ ら に世 話 を し な け れ ば な ら な い 家 族 を 持 っ て い る 場 合 、 政 治 に 関 わ る 時 間 と エ ネ ル ギ ー を 見 つ け る こ と は 容 易 で は な い 。Gal-lowayとRobertsonが 述 べ る よ う に 、「男 性 に と っ て は ほ と ん ど 何 で も な い こ と が 、 あ れ も こ れ も 女 性 に と っ て は 障 害 と な る 」 の で あ る(Galloway&Robertson  1991:p.3)。

IV.地

域 政 治 にお ける 女 性 の 政 治 的過 少代 表 の諸 要 因

  わ が 国 の 地 方 議 会 で 女 性 議 員 の 数 が 極 め て 少 な い こ と の 要 因 を 検 討 す る に先 立 っ て 、 ま ず 、 女 性 議 員 が 少 な い 原 因 は 女 性 の 当選 が 困 難 な こ と にあ る の か 、 そ れ とも そ も そ も 立候 補 す る 女 性 が 少 な い た め に 女 性 議 員 数 も 少 な い の か 、 と い う 疑 問 を 明 ら か に し て お き た い 。   表1に 示 し た よ う に 、1999年 の 第14回 統 一 地 方 選 挙 に お け る 女 性 候 補 者 の 当 選 率 は 、都 道 府 県 議 会 が42.1%、 市 区議 会 で は81.0%、 町 村 議 会 は83.4%で あ っ た 。 表 に は 示 さ な か っ た が 、 男 性 議 員 の 当選 率 が 、 都 道 府 県 議 会 は約72%、 市 区議 会 と 町 村 議 会 は 約90%で あ る の と 比 較 す る と 、 女 性 候 補 者 の 当選 率 は い ず れ の 議 会 レ ベ ル で も 男 性 候 補 者 よ り 低 く 、 特 に都 道 府 県 議 会 で は 女 性 が 苦 戦 し て い る 実 情 が 見 え て く る 。 し か し な が ら 、 全 候 補 者 に 占め る 女 性 立 候 補 者 の 割 合 を み る と 、1999年 の 統 一 地 方 選 挙 で 、 都 道 府 県 議 会 で は8.0%、 市 区 議 会 で は 若 干 上 が っ て11.4%、 町 村 議 会 は4.9% と 最 も 低 く 、 こ れ ら の 数 値 は 議 会 に 占め る 女 性 議 員 の 比 率 と ほ ぼ 一 致 し て い る 。 こ の こ と か ら 、 Seltzer達 が 指 摘 し て い る よ う に 、 公 職 に 就 い て い る 女 性 の 数 が 少 な い の は 立 候 補 す る 女 性 が 余 り

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京 都 女 子 大 学 現 代 社 会 研 究     ll

に も 少 な い こ と が そ の 理 由で あ る と 考 え ら れ る(Selzer,  Newman&Leighton  1997:Chap  4)。   わ れ わ れ の イ ン タ ビ ュ ー の 対 象 は 女 性 議 員 で あ る 。 彼 女 達 は 、 立 候 補 出 来 る と い う 幸 運 な 条 件 に 恵 ま れ た か 、 あ る い は 困 難 に遭 遇 し た に し て も そ れ を 克 服 し て 立 候 補 し 、 当選 を 果 た し た 女 性 た ち で あ る 。 し か し 、 彼 女 達 が 立候 補 に 至 っ た 経 緯 を 知 る こ と に よ り 、 女 性 に と っ て 選 挙 に 立 候 補 す る こ と が い か に特 殊 で 、 困 難 に満 ち た 行 動 選 択 で あ る か を 読 み 取 る こ と が 出 来 る 。 以 下 、 女 性 議 員 が 立 候 補 に 至 っ た 経 緯 を 、 わ が 国 の 地 域 政 治 に お い て 女 性 が 直 面 し て い る 問 題 を 明 ら か に す る た め に 、 女 性 地 方 議 員 の イ ン タ ビ ュ ー を 第 皿 節 で 指 摘 し た 個 人 的 ・環 境 的 要 因 を 中 心 に 分 析 す る 。 ま ず は 女 性 議 員 た ち の 率 直 な こ と ば に 耳 を 傾 け よ う 。 1.女 性 地 方 議 員 の 立 候 補 の 契 機7) 1-1予 期 し な い 立 候 補   公 明 党 と 共 産 党 の 議 員 を 除 く と 、 女 性 地 方 議 員 の 大 多 数 が 出馬 直 前 ま で 、 自分 が 政 治 家 にな る と は 全 く 予 期 し て い な か っ た 。 選 挙 へ の 出 馬 も 、 早 く て 数 ヶ 月 前 、 中 に は 立 候 補 届 出 の 締 め 切 り 直 前 に 決 意 し た 議 員 も い る 。 し た が っ て こ れ ら の 議 員 の 場 合 、 支 援 団 体 や 後 援 会 も 持 た ず 、選 挙 運 動 も 極 め て 短 期 間 し か 行 わ れ な か っ た 。 「私 、 本 当 は 、 議 員 に な る な ん て 全 然 考 え て い な か っ た ん で す 。 直 前 ま で は 。 全 然 、 本 当 に 、 も ち ろ ん 政 治 に 興 味 は な く は な か っ た ん で す 。…  な ん と な く 興 味 は あ っ た ん で す が 、 自分 が や ろ う な ん て こ と は ち っ と も 思 っ て い ま せ ん で し た 。」(1町 議 会 議 員 ・ 無 所 属) 「…  〈 同 窓 会 で 〉 冗 談 半 分 に 『 私 が 出 た ら よ ろ し く ね 』 と 言 っ て …  。 締 め 切 り 前 日の 土 曜 日に 『 出 る と 言 っ た じ ゃ な い か 。 バ ッ ク ア ッ プ す る か ら 届 を 出 す だ け は 出 せ 』 と 言 わ れ た 。…  私 も 周 囲 か ら 言 わ れ て 、 女 性 も が ん ば ら な い と い け な い と い う 事 で 徐 々 に 燃 え て き て 、 決 心 し て 土 曜 の 午 後 く ら い に。」(S市 議 会 議 員 ・無 所 属) 1-2  他 律 的 出馬   立 候 補 を 自ら 決 意 し た 女 性 議 員 は 少 数 で あ る 。 女 性 地 方 議 員 の 多 く が 「担 が れ 出 馬 」 で あ り 、 上 述 のS市 議 会 議 員 の 例 の よ う に 冗 談 か ら 出馬 に 至 っ た ケ ー ス す ら あ る 。 「…  家 族 、 親 類 、 知 人 にも 話 し を し て 地 元 の 集 落 に 話 し を し て 、 結 局 、 担 ぎ 出 さ れ た 感 じ で 、 今 で も 本 当 にこ ん な こ と が や り た か っ た わ け じ ゃ な い の に っ て 思 う 。」(G町 議 会 議 員 ・無 所 属) 「在 職 中 か ら 、 辞 め た ら 議 員 に な っ て 下 さ い と 言 わ れ て い ま し た が 、 ず っ と 断 っ て い ま し た 。 い よ い よ 、16人 の 定 数 の と こ ろ に16人 し か 立 候 補 者 が い ま せ ん で し た 。『 こ ん な こ と で は い け 7)以 下 の 「  」 は イ ン タ ビ ュ ー の 引 用 部 分 で あ る 。 ま た 〔  〕 は イ ン タ ビ ュ ア ー の 質 問 、〈  〉 は 筆 者 に よ る 補 足   部 分 を 表 す 。

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な い 、1町 は 無 投 票 に な る か ら 絶 対 出 て く だ さ い 』 と 言 わ れ ま し た 。…  相 談 す る 人 も な い か ら 、 悩 ん で …  。 最 終 的 に 、 若 い 女 性 の 人 が 、『 こ ん な 町 で い い ん で す か?』 と 言 っ た も の で す か ら 、 私 み た い な 者 で も そ こ ま で 思 っ て く れ る 人 が あ る ん か 、 と 思 っ て 、 や っ て み る か 、 と 思 い ま し た 。 す ご く 勇 気 が い り ま し た 。」(1町 議 会 議 員 ・ 無 所 属)   ま た 「担 が れ 出馬 」 の 中 に は 、議 員 自身 は 労 働 組 合 員 で は な い が 、 夫 が 労 働 組 合 員 で あ る こ と が き っ か け で 出馬 要 請 を 受 け た ケ ー ス も あ る 。 「私 はPTAで 活 動 し て い く 中 で 、 主 人 が 教 職 員 組 合 に お り ま し て 、 職 員 組 合 の 中 で 役 員 を し て い ま し た 。 そ し て 、 そ の 中 で 男 性 議 員 が 出 て い た 。 と こ ろ が 、 そ の 議 員 が 辞 め る と い う こ と で 後 継 者 を 探 し た が 、 な か な か 現 職 か ら 出 し て い く の が 難 し く 、 枠 を 広 げ て 考 え た が 、 退 職 し た 人 は 高 齢 にな る し 、 出 来 れ ば 若 い 人 と い う こ と で 、 さ ら に 枠 を 広 げ て 家 族 と か 、 地 域 の 中 で 理 解 の あ る 人 を 対 象 に 考 え ら れ た 。 そ の 時 、 た ま た ま 私 がPTAの 役 員 を し て い た り 、 教 職 員 組 合 の 接 点 が あ っ た も の だ か ら 、 他 か ら い い の で は な い か と い う こ と だ っ た 。」(K市 議 会 議 員 ・ 民 主 党) 「〔最 初 、 立 候 補 な さ っ た の は 〕 労 働 組 合 の 推 薦 。 夫 の 職 場 が あ っ て 、 そ こ の 労 働 運 動 。… 町 に 女 性 議 員 が い な い 。 そ れ も 町 に 嫁 い で い て 生 活 に密 着 し た 女 性 が感 じ て い る と こ ろ 、 そ こ の グ ル ー プ っ て い う か 労働 組 合 と 一 緒 に 一 番 遠 い と こ ろ の 組 合 と し て 女 性 議 員 を 出そ う と い う の で 、 そ れ で い ろ い ろ 人 選 し て 、 断 ら れ た 方 も あ っ た と 思 い ま す が 、 私 の と こ ろ へ き た 。〔 労 働 組 合 活 動 は し て お ら れ た の で す か 〕 家 族 会 運 動 だ け。…  夫 は た ま た ま 労 働 運 動 や っ て い ま す け ど ね 。…  自分 で も よ く 決 断 し た と 思 う 。〔他 に 活 動 は 〕PTAの 役 員 は し て い ま し た 。 副 会 長 し て い ま し た 。」(S町 議 会 議 員 ・無 所 属)   た だ 、 い ず れ の 女 性 た ち も 、PTA活 動 や 農 協 婦 人 部 、 地 域 婦 人 会 、 生 協 活 動 、 労 働 組 合 の 家 族 の 会 、 ボ ラ ン テ ィ ア 活 動 な ど 、 地 域 社 会 と か か わ る 活 動 経 験 を 有 し て い る 女 性 た ち で あ る 。   き わ め て 少 数 で は あ る が 自分 で 立 候 補 を 決 意 し た 女 性 も い る 。 彼 女 た ち の い ず れ も が 、 議 員 前 職 は 公 務 員 や 会 社 員 で あ り 、 後 に 触 れ る よ う に 、 女 性 に 不 公 平 な 職 場 環 境 に 不 満 と 限 界 を 感 じ て 議 員 職 を 志 し て い る 。 「 夫 は 勧 め ま し た が 、 誰 に 説 得 さ れ た わ け で も あ り ま せ ん 。 自 分 で 決 め ま し た 。」(A市 議 会 議 員 ・ 無 所 属) 「 私 は 誰 に も 相 談 し な い で 夫 だ け がOKて 言 っ た ら 、 も う 『 出 る 』 っ て 言 っ た ん で す よ 。 そ う し な い と 、 親 類 に 言 う と 『 出 る な 』 っ て 言 う し 、…  」(K町 議 会 議 員 ・ 無 所 属) ま た 次 の 女 性 議 員 は 、PTAや 婦 人 会 な ど の 役 職 に も 就 い て い な い 主 婦 で あ っ た が 、 町 の 初 め て

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京都女子大学現代社会研究  13 の 女 性 議 員 と し て 自ら の 意 思 で 立 候 補 し た 数 少 な い ケ ー ス で あ る 。 彼 女 の 言 葉 の 中 か ら 、 日本 社 会 の 中 で 女 性 の 置 か れ て い る 状 況 が 明 瞭 に 浮 か び 上 が っ て く る の で 、 長 文 で は あ る が 引 用 す る 。 「『 よ そ で は 女 性 が 出 て い る 。』 隣 の 町 な ん か ず っ と 前 か ら 女 性 が 出 て い る 。『 な の に こ の 町 は 誰 も 出ん な あ 』 っ て 。 あ あ 、 じ ゃ 誰 も 出な ら ん の か な あ 。 男 の 人 も 女 の 人 も 出な る と い う 声 を 聞 か ん で 、 年 が 明 け ち ゃ っ た ん で す よ 。 そ れ で も ま だ 決 ま ら な い 。…  私 な ん か が 思 い っ か ん で も 際 にな っ た ら 誰 か が 、 そ れ な り の 人 が 思 い つ か れ た で し ょ う け ど 、 ふ っ と そ の 時 に 、 や っ ぱ り 女 で も 出 て み よ う と 思 っ た ん で す 。 そ の 時 は 、 今 ほ ど 切 実 に は 感 じ て い ま せ ん で し た け ど 、 漠 然 と 出る と な る と そ ん な に 易 し い 事 で は な い な あ 、票 を 取 る 取 ら な い の 問 題 よ り も 、 い ろ ん な し が ら み が あ り ま す で し ょ う 。 特 に 家 庭 的 な 事 情 と か ね 。…  い く ら お 金 を 使 わ な い 選 挙 じ ゃ い う て も 、 や っ ぱ り 、 決 め ら れ た 金 額 だ け で も 、 女 性 に と っ て は 相 当 な も ん で す か ら 。 男 性 に と っ て は そ ん な 大 し た こ と は な い で し ょ う け ど。 女 性 に と っ て は 、 そ れ だ け の お 金 を 動 か す と い う の は 大 変 な こ と で す し 。 そ う す る と 、 そ れ な り の 地 位 の あ る 方 と い う の は 失 敗 し た と き が 多 分 怖 い ん じ ゃ な い か と ふ と 思 っ た ん で す 。 そ う す る と 、 私 は ほ ん と に若 造 で す け ど 、 失 敗 し て も 何 も 失 う も の が な い し 、 別 に 恥 も 外 聞も な い で す し 。 私 が そ う い う 立 場 に あ っ た ら 、 チ ャ レ ン ジ し て も い い な 、 て 思 い ま し て 、 そ れ と な く 主 人 に 言 っ た ん で す 。 そ し た ら 『 思 い つ い て 、 本 気 に や っ て み る か 』 と 言 う の で 、 そ う な る と 『 い や あ 、 だ け ど 』 っ て 、 今 度 は 私 が 尻 込 み し た ん で す け ど 、 主 人 ば い や 、 そ う ま で 思 う な ら 、 自分 は い く ら で も 応 援 す る 』 っ て 言 っ て く れ ま し た 。」(1町 議 会 議 員 ・無 所 属) 1-3  女 性 の 代 表 と し て の 意 識   こ れ ま で に 引 用 し た 女 性 議 員 の 言 葉 の 中 にも す で に 表 現 さ れ て い る が 、 女 性 議 員 は 、政 治 的 イ デ オ ロ ギ ー の 違 い にも 関 わ ら ず 、 多 か れ 少 な か れ 「女 性 の 代 表 」 と し て の 意 識 を 有 し て い る 。 ま た 出 馬 を 決 意 し た 理 由 に 、 自分 の 市 町 村 の 議 会 に 女 性 議 員 が 一 人 も い な い こ と を 上 げ る 議 員 も 多 い 。 こ の 場 合 、 ① 積 極 的 動 機 か ら の 場 合{女 性 議 員 を ぜ ひ 誕 生 さ せ た い 。 さ せ な け れ ば 。」と い う 場 合 と 、 ② 「横 並 び 意 識 」 か ら の 場 合:「 隣 町 にも 女 性 議 員 が 出 た か ら う ち の 町 にも 一 人 く ら い は い て も い い 」 と い う 町 の 有 力 者 な ど の 男 性 、 さ ら に は 女 性 自身 の 意 向 か ら 出馬 要 請 を 受 け た ケ ー ス が あ る 。 「…  懇 意 に し て い る 女 性 の 友 人 が 、 今 ど こ で も 女 性 の 議 員 が 出て い る の にG町 は50年 来 一 度 も な か っ た し 、 そ う い っ た 考 え 方 の 方 も い な か っ た 。 書 類 を 選 挙 の 時 ま で に 責 任 を 持 っ て 揃 え る か ら 出 う と す す め て く れ た 。」(G町 議 会 議 員 ・無 所 属) 「議 員 は 特 殊 な 職 業 と 思 っ て い た し 、 全 然 知 識 も な か っ た の で お 断 り し た 。 周 り の 出 て い た 仲 間 達 や 教 職 員 組 合 の 女 性 達 が 、 女 性 を 出 さ な け れ ば い け な い と 、 地 域 の 女 性 達 の 後 押 し が あ っ て 、 出 た 。」(K市 議 会 議 員 ・ 民 社 党) 「あ の 一 、 だ い た い こ の 町 に は ね 、18年 程 前 に 婦 人 会 長 し て お ら れ た 、 ○ ○ さ ん っ て い う の が

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女 性 議 員 に 出 て お ら れ た 事 が あ っ で す 。…  〈 私 は そ の 頃 〉 農 協 婦 人 部 の 部 長 し と っ た で す 。 そ し た ら そ の 農 協 婦 人 部 の 役 員 会 で 『 ひ と つ16年 間 ほ ど 女 性 議 員 ち ゅ う も ん が な い な ら 、 農 家 の 女 性 は ほ ん に 、 私 ら は"え ら い め"っ て い う ん で す が 、 苦 労 ば か り す る だ け で 、 全 然 表 に は 出 ず に こ う し て や っ と る で 、 一 つ 女 性 の 代 表 と し て 誰 か 出 て み て く れ ん か 』 と い う 事 に な っ て ね 。…  私 が 身 軽 か っ た で か 、『 な っ て く れ 。』 と い う よ う な 事 で 。 で す け ど 、 家 族 が な か な か ね 。 家 族 が ね 、…  も の す ご い 反 対 し ま し た 。…  そ し た ら 、 そ の 時 のJAの 組 合 長 が 『 ん な あ 、 家 族 頼 み に 行 っ た る わ い や 』 ち ゅ な 事 か ら 。…  ほ ん で 、 組 合 長 が う ち ま で 足 を 運 ん で く れ た 。 そ れ か ら 、 そ の 時 の 町 長 で あ る 人 も 『 ち ょ っ と 、 う ち ま で 来 て く れ ら れ た い 。 女 性 が 最 初 に 出 る っ て 言 う だ け 、 本 人 も そ の 気 に な っ と る け 、 出 す が い い わ 。』 っ て ゆ う よ う な こ と で 。〔 そ れ は ど う い う 意 味 で し ょ う か 。 一 人 く ら い 女 性 議 員 が い て も い い と い う 〕 そ う い う 事 で す 。 一 人 っ て 、 二 人 っ て も ん や ね 、 女 性 の 議 員 が お っ て 、…  ま 一 、 町 会 議 員 が 一 人 く ら い 女 性 が お る と 、 こ の 町 も ま あ 、『 女 が 、 女 が 』 っ て こ と に な ら ん で も い い か ら っ て 、 言 う よ う な 事 で 。」(T町 議 会 元 議 員 ・ 無 所 属)   次 の 事 例 は 、 す で に 女 性 議 員 が い る 町 で あ る が 、 異 な る 政 党(実 際 に は 無 所 属 だ が)か ら 女 性 議 員 を 出そ う と し た 場 合 で あ る 。 こ の ケ ー ス の よ う に 、 女 性 議 員 が ま だ 特 別 視 さ れ る 現 状 で は 、「 女 性 」 議 員 と い う 理 由 か ら 議 会 活 動 で 連 帯 す る こ と の 難 し さ が う か が え る 。 「…  女 性 で も 意 識 の 高 い 人 も い ま す か ら 、 誰 か 〈女 性 〉 議 員 を 出 さ な き ゃ い け な い ね っ て い う 話 し は 前 か ら し て い た 。 同 じ 町 内 で 前 か ら 議 員 で 出 て い る ○ ○ さ ん 〈女 性 議 員 〉 は 革 新 系 だ か ら 、 誰 か 保 守 系 か ら 一 人 出 さ な き ゃ い け な い ね っ て 。」(S町 議 会 議 員 ・無 所 属)   し か し い ず れ の 女 性 議 員 も そ の 多 く が 、 こ れ ま で 議 会 で 取 り あ げ ら れ る こ と の 少 な か っ た 高 齢 者 福 祉 、 子 ど も の 教 育 や 学 校 問 題 、 女 性 の た め の 施 策 等 日常 生 活 に 関 連 深 い 問 題 を 積 極 的 に 取 り あ げ 、 ま た 市 民 と 行 政 の パ イ プ 役 に な ろ う と 努 力 し て い る 様 子 が う か が え る 。 「や っ ぱ り 、 女 性 の 声 を 町 に 反 映 す る と こ ろ が 無 い ん で す 。 そ れ を 一 番 に ね 。 私 は 主 婦 の 代 表 で も な い し 、 何 で も な い ん で す が 、 私 は 母 親 を 看 病 し て 、 ち ょ う ど 介 護 保 険 も 始 ま っ た 時 で し た の で 、 や っ ぱ り こ れ は 体 験 し た 者 が 、 女 性 が 思 っ て い る こ と を 物 言 わ ん と い け な い こ と だ と い う の を 感 じ ま し た 。」(1町 議 会 議 員 ・ 無 所 属)   「こ の 町 で は 、 議 員 に女 が 出 る ま で は暮 ら し の 事 や な ん か は 〈議 会 で 〉 言 わ な い か ら 、〈男 性 議 員 は 〉『 ち ゃ 一 ち な 事 』 っ て 思 う で し ょ う し 、 暮 ら し の 『 く 』 も で な か っ た 。 私 は 暮 ら し の こ と ば 一 か り 言 い ま す か ら 、 あ 一 ん な ん で い い か っ て い う 事も 多 少 は あ っ た ん で な い で し ょ う か 。 何 、 そ の 天 下 国 家 、 国 政 や 政 治 や ろ う っ て 、 ま ず は 町 民 の 暮 ら し の 事 で す か ら 。」(K町 議 会 議 員 ・ 無 所 属)

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京都女子大学現代社会研究  15 1-4ジ ェ ン ダ ー 構 造 の 克 服 の 方 策 と し て の 議 員 職   1-2(11頁)で も 触 れ た が 、 議 員 職 を 女 性 差 別 か ら 比 較 的 自 由な 職 業 と 考 え て 、 立 候 補 を 決 意 し た ケ ー ス が あ る 。 「『 県 庁 で は か な り 差 別 受 け て き た か ら 。 差 別 の な い 所 で 働 き た い と 思 っ て 議 員 に な っ て 。 今 、 差 別 な し に 差 別 さ れ な い で や っ て い ま す 。』 っ て 手 記 に 書 い た 。…  県 庁 だ っ て 場 を 与 え な い で 、 出 来 る か 出 来 な い か 判 ら な い の に 、『 女 は し と ら ん け 、 し た っ て 。』 っ て い う 見 方 で 。」(K 町 議 会 議 員 ・無 所 属) 「直 接 の き っ か け と な る か ど う か で す が 、〈行 政 の 〉 中 に い る 時 に は 厳 然 と 男 女 の 差 別 はあ り ま し た 。 課 長 昇 格 に は研 修 と か 試 験 と か あ り ま す が。 い ろ い ろ な と こ ろ にあ り 、 そ れ は 感 じ て い ま し た 。…  や め て 、 こ れ か ら は 自分 の カ で や る 、 や れ ば 、 自分 に は ね 返 る 、 と い う こ と を 感 じ ま す 。 自分 の 信 じ る こ と を 言 え ば よ い 、 と い う と こ ろ が 、 全 然 違 い ま す 。」(A市 議 会 議 員 ・無 所 属) 「だ い た い 、 あ の 私 自身 が ね 役 場 を 辞 め た ら 、 出 た い と い う 気 持 ち が あ っ た ん で す 、 町 議 と し て ね 。…  〔辞 め た ら 出 た い と 思 っ て お ら れ た と い う の は何 か 〕 あ の 、 や っ ぱ り ね 、 あ の 一 、 思 い 、 自分 の 思 い ね 、 こ う し た 事 で も 提 案 し て も 、 な か な か そ れ が 聞 き 入 れ て も ら え な い っ て い う か ね 。 何 か ね 、 そ れ と 合 わ せ て 、 女 性 が 発 言 す る 事 と 男 性 が 発 言 す る 事 っ て 言 え ば 、 そ の 同 じ 発 言 し て も 結 局 、 男 性 の 方 が な ん か 優 先 さ れ る っ て 感 じ が あ っ た も の で ね 。 そ う い う も ん て な ん か あ る ん で す よ ね 。 え え 、 職 場 で 。…  や っ ぱ り 管 理 職 に な っ て 初 め て そ の 事 が ね 。 だ か ら 、 管 理 職 に は や っ ぱ り 女 性 の 登 用 っ て の は な か な か な い ん で す ね 。 い く ら 、 私 自身 の 方 が ね 、『 あ の く ら い の 事 は や る の に な 』 っ て あ っ て も 、 な か な か 登 用 し て も ら え な い 。 ど こ で も 、 課 長 職 に な ら れ る の は な か な か 少 な い と 思 い ま す 。…  こ の 町 は 私 が 初 め て だ っ た も ん で す か ら 、 そ れ も50過 ぎ て か ら で す か ら ね 。…  そ れ と 、 ま あ 、 ち ょ う ど 、 そ の 衆 議 院 選 挙 が あ っ た 時 の ね 、7月 に 選 挙 が あ り 、 あ の 、 課 内 の 移 動 で す け ど も あ っ た わ け な ん で す よ 。…  そ の き っ か け は 、 い や な 人 間 関 係 ち ゅ う か 、 そ の や っ ぱ り そ れ が あ っ て ね 。…  や っ ぱ り 、 政 治 っ て い う か 、 そ う い う 場 に 出て や っ ぱ り 発 言 せ ん と ね 、 決 定 権 の あ る 所 に 出 て 発 言 し な い と ね 、 や っ ぱ り い けな い な っ て い う も の が あ る ん で す 、 あ っ た も の で す か ら ね 。」(B 町 議 会 議 員 ・社 民 党)   こ れ ら3つ の ケ ー ス は い ず れ も 議 員 前 職 が 公 務 員 で あ る が 、 昇 進 や 職 務 内容 、 あ る い は 発 言 権 な ど が 男 性 と 比 較 し て 不 利 だ と感 じ た 体 験 や 、 職 場 で の 能 力 発 揮 に 限界 を 感 じ 、 立 候 補 を 決 意 し て い る 。   ま た 他 の 多 く の 女 性 議 員 た ち は 、 議 員 に な る ま で は 政 治 に 対 し て 必 ず し も 意 識 的 で は な か っ た が 、議 員 に な り 、 こ れ ま で の 主 婦 の 生 活 で は 気 付 く こ と の な か っ た 自ら の 能 力 に 目覚 め 、 議 員 活 動 に 生 き が い を 感 じ る 女 性 が 多 い 。

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「 元 々 、 控 え め で 家 か ら 余 り 出 た く な い っ て い う 程 で は な か っ た が 政 治 に 関 心 を 持 た な か っ た け れ ど 、 今 、 ど う い う 男 性 で も 内 容 は 十 分 熟 知 し て い な く て も 対 等 に 話 し 出 来 る よ う に な っ た だ け 、 良 か っ た と 思 う 。…  私 の 出 来 る 範 囲 の 事 で 役 に 立 て た か な と い う 感 じ で す 。 住 み 易 い 町 づ く り と い う 事 が い い 方 に 展 開 す れ ば 喜 ん で も ら え る の か と い う 事 。 私 が い て 良 か っ た の か な と い う 思 い は あ る 。」(M町 議 会 議 員 ・ 無 所 属) 「…  社 会 的 弱 者 、 お 年 寄 り と か 身 体 の 不 自 由 な 人 、 そ う い う 人 た ち か ら の 相 談 が 多 い の 、 日 常 。…  そ れ に 女 は 話 し や す い じ ゃ な い 。…  〔 議 員 を や っ て 楽 し い っ て 雰 囲 気 を み な さ ん 持 っ て い ら っ し ゃ る 。〕 な ん か ね 。 際 限 が な い 。 や れ ば や る だ け 、 い ろ ん な も の が 見 え て く る 。 だ か ら 、 楽 し い 。…  私 、 涙 し て 喜 ん だ と き 、『 あ り が と う 。 本 当 に お 願 い し て よ か っ た 。』 っ て ね 、 言 わ れ た 時 は ね 『 お 父 さ ん 、 私 議 員 に な っ て よ か っ た 。』っ て ね 。 た っ た 一 人 に だ よ 、 だ け ど も た っ た 一 人 に カ が 使 え る 幸 せ 、 感 じ た 。」(S町 議 会 議 員 ・ 無 所 属) 「 あ の 、 み ん な が 『 あ そ こ あ 一 し て く れ 。』『 こ 一 し て も ら っ て く れ 。』 っ ち ゅ う な 訴 え も 出 て き ま す し な 。…  そ う す る と 『 よ う し 、 み ん な 陳 情 に 行 く だ け 、 み ん な つ い て き な れ 。』 っ ち ゅ う こ と で な 、 陳 情 に 行 っ た り 何 か し よ ん な ら ん 。…  い わ ゆ る 『 仕 事 す る 。』 っ て 評 判 が 立 っ た よ う で し て な 。…  も う 、72に な っ た け 、『 こ の 度 は も う 辞 め よ う 。』 と 思 っ て ね 、3期 で 終 わ っ た で す 。 で も 、 そ の 間 に や れ ば お な ご で も 、 何 で も 出 来 る 、 信 念 持 っ て や れ ば 出 来 る 、 っ て 観 念 で す 。」(T町 議 会 元 議 員 ・ 無 所 属) 2.立 候 補 を 阻 む 要 因   以 上 の 女 性 地 方 議 員 イ ン タ ビ ュ ー か ら 、 次 の よ う な 立 候 補 を 阻 む 要 因 の 実 態 的 様 相 が 浮 か び 上 が っ て く る 。 2-1役 割 分 業 意 識   女 性 議 員 の 多 く が 、 立 候 補 を 決 意 す る ま で 政 治 家 を 志 望 し た こ と も な く 、 ほ と ん ど 何 の 選 挙 準 備 も な い ぎ り ぎ り の 状 態 で 立 候 補 を 決 意 し て い る 。 こ れ は 、 女 性 に と っ て 政 治 は 自分 に 無 縁 の 世 界 の 出 来 事 と 捉 え ら れ て い る 事 の 反 映 で あ る 。 す な わ ち 「議 員 は 特 殊 な 職 業 」(K市 議 会 議 員)で あ り 、 「政 治 は 男 性 社 会 の も の 」(1町 議 会 議 員)と 女 性 自身 が 意 識 し て い る 。 し た が っ て 議 会 へ の 立 候 補 は 、「政 治 に 関 心 が な か っ た わ け で は な い が 、 ま さ か 自分 が と い う 感 じ で 、」(K県 議 会 議 員)と 受 け 取 ら れ 、「議 員 に な る な ん て 全 然 考 え て い な か っ た 」(1町 議 会 議 員)と い う の が 女 性 に と っ て の 政 治 に 対 す る 一 般 的 な 認 識 で あ ろ う 。   政 治 は 男 性 の 世 界 で あ る と の 意 識 の 故 に 、ClarkやDarcyら が 指 摘 す る よ う に 、 立 候 補 を 決 意 す る こ と は 、 女 性 に 大 き な 心 理 的 苦 痛 を 与 え 、 さ ら に 落 選 へ の 恐 怖 心 が 女 性 の 決 断 を よ り 困 難 に す る 。 例 え ば 、 自ら 出 馬 を 決 意 し た1町 議 会 議 員 の 場 合 も 、 立 候 補 を 決 意 す る に あ た っ て 夫 や 地 域 の 人 た ち か ら 言 わ れ た 言 葉 と し て 次 の よ う に語 っ て い る 。

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京都女子大学現代社会研究  17 「ど う し よ う か な っ て 随 分 考 え ま し た 。…  『 女 性 が 出 て も い い 頃 だ 』 と 何 ぼ 上 手 言 う て も 、 や っ ぱ り 女 性 じ ゃ 駄 目だ 、 と い う 心 の 奥 底 は あ る と 思 う ん で す よ 。 女 の 中 に も あ る と 思 う 。 そ う い う 気 持 ち は 男 性 よ り も 女 性 の 気 持 ち の 中 に よ り 沢 山あ る と 思 う ん で す よ 。…  主 人 が 言 っ た こ と に は 『 だ け ど 、 お ま え が 出 た な ら 、 女 性 だ と い っ て 出て も 、 女 性 の 票 は 半 分 も な い と 思 え 。 女 性 は そ ん な 易 し い も の で は な い 、 な お さ ら 男 性 は そ う だ し 、 落 ち る 覚 悟 で き と る か い?』 …  〈町 の 年 配 の 女 性 グ ル ー プ か ら 〉『 あ ん た 、簡 単 に そ ん な こ と 言 い な る け ど 、 あ ん た が 落 ち た ら 、 や っ ぱ り 女 が 出 て も ダ メ だ 、 い う て よ け い と 皆 が 臆 病 に な る 。』 て 言 わ れ た ん で す よ 。」(1町 議 会 議 員 ・無 所 属) 2-2家 族 ・親 族 の 壁   ジ ェ ン ダ ー に 根 差 す 心 理 的 障 壁 を 克 服 し て も 、 次 に 家 族 や 親 族 が 立 候 補 にあ た っ て 乗 り 越 え ね ば な ら な い 壁 と な っ て 立 ち は だ か っ て く る 。 い ず れ の 女 性 議 員 も 、Clarkが 調 査 し た ア メ リ カ の 女 性 議 員 同様(Clark  1994)、 そ の ほ と ん ど が イ ン タ ビ ュ ー に お い て 夫 を 初 め と し た 家 族 の 理 解 と 協 力 に 感 謝 の 言 葉 を 述 べ て い る が 、 こ れ は 逆 説 的 に言 う な ら ば 、 夫 や 家 族 の 理 解 と 協 力 が な け れ ば 議 員 職 に就 く こ と は 極 め て 困 難 で あ る こ と を 意 味 し て い る と い え よ う 。   ま た 女 性 議 員 の 言 葉 の 中か ら 、 彼 女 達 の 背 後 に 立 候 補 を 断 念 し た 女 性 や 、 出 馬 に 至 ら な か っ た 女 性 が 沢 山 い る と 推 測 さ れ る 。 し か も 日本 の 場 合 は 、 欧 米 に 比 べ 親 族 と の 関係 が 量 的 に も 質 的 に も 濃 密 で あ る た め 、 家 族 ・親 族 の 壁 は よ り 強 固で あ る 。 「親 類 に 言 う と 『 出 る な 』 っ て 言 う し 、 親 類 が 沢 山 あ る ん だ け れ ど 。…  そ う い う 事 が あ る ん で す 。 ど こ の 家 も あ る か ら 。 女 が ふ ん ぎ れ な い ん で す ね 。 本 当 に 、 あ の 後 家 か 、 ん 一 、私 も 家 付 き な ん で す 。 だ か ら 、 嫁 は 無 理 だ と 思 い ま す ね え 。」(K町 議 会 議 員 ・ 無 所 属) 「《 自身 の 後 継 者 と し て の 立 候 補 を 依 頼 に 行 っ た と き 》 そ の 人 は 養 子 さ ん 迎 え て お ら れ て 、 婿 取 り さ ん 。 そ う す る と そ の 『 婿 を 差 し 置 い て 、 わ し が そ の 町会 にで た ん じ ゃ 、 そ の 世 間 に顔 向 け が な か ん ち ゃ 』 言 い 、…  『 あ ん た は な ら ん 、 う ち の 家 庭 を 壊 す 気 か 』 ち ゅ う よ う な 事 い わ れ だ し ま し て ね 。」(T町 議 会 元 議 員 ・無 所 属)   次 に 育 児 の 問題 で あ る が 、 日本 で は 、 幼 い 子 ども を 抱 え て 議 員 にな る 例 は 極 め て 少 な い た め こ れ ま で 問 題 と し て 表 面 化 し て い な い が 、 わ れ わ れ がイ ン タ ビ ュ ー し た 女 性 議 員 の 中で 一 人 だ けこ の 点 に つ い て 語 っ て く れ た 。 「ま ず 家 族 の 説 得 で す 。 家 族 に 迷 惑 を か け な い と い う こ と で 、 託 児 所 を 見 つ け ま し た 。 一 番 下 の 子 の ベ ビ ー シ ッ タ ー を グ ル ー プ の 人 が 、 お 金 も 負 担 し て や っ て く れ る こ と に な り ま し た 。」 (A市 議 会 議 員 ・ 無 所 属)

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2-3  地 域 社 会 の 壁   最 後 に 、 第 皿 節 で は 指 摘 さ れ な か っ た 女 性 の 政 治 的過 少 代 表 の 要 因 と し て 地 域 社 会 を 挙 げ て お か ね ば な ら な い 。 春 日が 指 摘 す る よ う に 、 地 域 社 会 は 選 挙 に お け る 集 票 基 盤 と し て の 重 要 な 機 能 を は た し て い る(春 日1994)。 さ ら に 地 域 社 会 か ら の信 任 は 、候 補 者 に と っ て よ り 広 範 囲 の 有 権 者 に対 す る 「信 用 」 の 獲 得 の 意 味 も 有 し て い る 。 し か し わ れ わ れ の 過 去 の 調 査 か ら も 明 ら か な よ う に8)、 女 性 の 場 合 、 自治 会 長 な ど 地 域 社 会 で 役 職 に つ く こ と は ま ず あ り え ず 、 地 域 社 会 か ら 推 薦 を 受 け て い る 女 性 議 員 は 男 性 に 比 べ て 少 な い 。 地 元 か ら す で に 男 性 議 員 が 出て い る 場 合 に は 、 共 産 党 と 公 明 党 以 外 は 立 候 補 は 極 め て 困 難 で あ る と 考 え ら れ て い る 。 そ し て 何 よ りも 上 で 指 摘 し た 性 別 役 割 分 業 意 識 の た め に 、「女 性 」 で あ る こ と を 理 由 に 地 域 社 会 か ら の 立 候 補 へ の 抵 抗 が 強 い 。 「部 落 推 薦 で 出 た か っ た が 、 周 囲 か ら 足 を 引 っ 張 ら れ 、 推 薦 は と れ な か っ た 。」(D町 議 会 議 員 ・無 所 属) 「『 女 性 を 議 員 に 、 女 性 を 議 員 に 』 っ て19年 前 か ら 言 っ て る ん で す け ど 、 出 る 人 が な い し … 出 る っ て 言 っ た っ 可 お 父 さ ん が こ う 言 う 』『 村 が こ う 言 う 』っ て 自主 的 に な れ な い 。 だ か ら 、 怖 く て 誰 も 出れ な い わ け で す よ 。」(K町 議 会 議 員 ・無 所 属) 「実 際 に 各 地 域 で 部 落 で 代 表 が 出 て ま す で し ょ う 、 議 員 が 。 す る と 、《 私 の 場 合 は 》 部 落 で 動 く と 村 八 分 に さ れ る と い う よ う な と っ て も 苦 し い 立 場 な ん で す 、 母 子 家 庭 と い う の は 。」(K市 議 会 元 議 員 ・無 所 属) 「村 の 人 に も1年 前 に 〈立 候 補 の こ と を 〉 言 い ま し た か ら。 村 の 総 会 の あ る 日に行 か せ て も ら っ て ね 、『 こ う こ う 思 っ て ま す 』 っ て 言 っ た ら 、『 な 、応 援 し ま し ょ う 』 っ て 一 人 言 っ て く れ た ら 、『 ま 一 、 し ま し ょ う 』 っ て み ん な 、 言 っ て く れ て 、 そ れ で ま あ 、 発 言 で き る で す よ ね 。 ま 一 、 村 が 応 援 せ ん と 言 う と 、『 村 が 〈推 薦 〉 せ ん 者 』 っ て 他 が 言 い ま す か ら.そ ん だ け の 力 で も す る っ て 事 は 力 強 い で す か ら 。」(K町 議 会 議 員 ・無 所 属) 次 の 例 は 、 女 性 に は 珍 し く 、 地 域 社 会 か ら の 要 請 で 立 候 補 し て い る 。 「こ の 地 域 か ら 男 性 議 員 が 出 て い た ん で す 。…    地 域 の 自治 会 長 も さ れ た 長 老 が 、 も う 男 は ダ メ だ 、 何 に も し て く れ な い 、 と 。…  地 域 が 求 め る ん だ っ た ら や っ て み よ う か な と 思 っ た ん で す 。」(N町 議 会 議 員 ・無 所 属) 8)竹 安 栄 子(1996)前 掲 論 文 。

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京都女子大学現代社会研究  19 6.ま   と  め   第11節 で 示 し た よ う に 、 近 年 の 地 方 議 会 に お け る 女 性 の 進 出 に も か か わ ら ず 、 依 然 と し て 半 数 近 く の 地 方 議 会 に 女 性 議 員 が 一 人 も い な い と い う の が 現 代 日本 の 現 実 で あ る 。 女 性 の 政 治 参 画 を 阻 む 障 壁 は 何 で あ ろ う か 。 女 性 の 立 候 補 を 阻 む 要 因 は 、 第 一 に社 会 と 女 性 自身 の 内 に あ る 性 別 役 割 分 業 意 識 、 次 に 家 族 ・親 族 の 壁 で あ る 。 さ ら に家 族 や 親 族 の 理 解 と 協 力 を 得 た と し て も 、 次 に 地 域 社 会 の 壁 が 立 ち は だ か っ て い る 。 地 域 社 会 と の 関係 が 緊 密 な 地 方 選 挙 に お い て は 、 党 派 を 問 わ ず 地 域 と の つ な が り が 重 要 な 役 割 を 占め て い る 。 こ れ ら3つ の 壁 を く ぐ り 抜 け た 者 が よ う や く 立 候 補 に 至 る の で あ る 。 最 近 の 女 性 議 員 の 数 的 拡 大 は 、 こ れ ら の 障壁 を 徐 々 に 切 り 崩 し つ つ あ る と 思 わ れ る 。 少 な く と も 、 政 治 を 身 近 な 存 在 と 考 え 、 自ら の 能 力 に 目覚 め た 女 性 た ち の 増 加 が 、 こ の 現 状 を 変 え て い く で あ ろ う 。 参 考 文献 春 日雅 司(1996)『 地 域 社 会 と 地 方 政 治 の社 会 学』 晃 洋 書 房(4-7710-0873-6) 春 日雅 司 ・竹 安 栄 子(2001)『 地域 社 会 と ジ ェ ン ダ ー一 特 に 「地 域 社 会 」 を め ぐ る 女 性 議 員 と 男 性 議 員 一 』(文 部省   科 学研 究費 報 告 書) (財)市 川 房 江 記 念 会(1995)『 女 性 参 政 資 料 集   1995年 版  全 地方 議 会 女 性 議 員 の 現 状 』 (財)市 川 房 江 記 念 会(2000)『 女 性 参 政 資 料集   1999年 版  全 地方 議 会 女 性 議 員 の 現 状 』 竹 安 栄 子(1996)「 『 全 国 女 性 議 員 調 査 』 にみ る 女 性 議 員 像(1)一 そ の 社 会 的 背 景 一 」『 追 手 門 学 院 大 学 人 間 学 部 紀   要 』3号 、159-174頁 竹 安 栄 子 ・春 日雅 司(2001)「 女性 地 方議 員 の介 護 意 識 一 全 国女 性 地 方 議 員 調 査 よ り一 」 御 巫 由美 子(1999)『 女 性 と 政 治 』 新評 論(シ リ ーズ 《21世 紀 の 政 治 学 》 ⑥)(4-7948-0466-0)

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(追 記)本 稿 は 、 平 成10∼12年 度 文 部 省 科 学研 究 費 基 盤 研 究(C)(1)(代 表 者   春 日雅 司)の 助 成 を 得 て 実施 し た        調 査研 究 に基 づ い て い る 。 イ ン タ ビ ュ ー に 快 く 応 じ て 下 さっ た 女 性 地 方 議 員 の み な さ ん に心 か ら お 礼 申し        上 げ る。

参照

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