• 検索結果がありません。

73,800 円 / m2 幹線道路背後の住宅地域 については 77,600 円 / m2 という結論を得たものであり 幹線道路背後の住宅地域 の土地価格が 幹線道路沿線の商業地域 の土地価格よりも高いという内容であった 既述のとおり 土地価格の算定は 近傍類似の一般の取引事例をもとに算定しているこ

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "73,800 円 / m2 幹線道路背後の住宅地域 については 77,600 円 / m2 という結論を得たものであり 幹線道路背後の住宅地域 の土地価格が 幹線道路沿線の商業地域 の土地価格よりも高いという内容であった 既述のとおり 土地価格の算定は 近傍類似の一般の取引事例をもとに算定しているこ"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

幹線道路沿線の商業地と幹線道路背後の住宅地

で土地価格が逆転した事例

渡部

幸太郎

用地部 用地企画課 (〒950-8801 住所 新潟市中央区美咲町1丁目1番1号). 本件事例は、新潟市内における国道改良事業に必要な事業用地を取得するために、土地価格 の算定を行った事例である。 当該地をその用途地域により区分し、土地価格の算定を行ったところ、「幹線道路沿線の商 業地域の土地価格」よりも、「幹線道路背後の住宅地域の土地価格」が高いという算定結果と なったものである。 この結論について、当該事例をもとに、新潟市内における他事例とも比較しながら検証を行 ったものである。 キーワード 土地価格,商業地,住宅地,地価動向 1. はじめに 本件事例は、新潟市内における国道改良事業に必要な 事業用地を取得するために、土地価格(㎡あたりの土地 単価)の算定を行った事例である。 土地価格の算定にあたっては、国土交通省の公共用地 の取得に伴う損失補償基準において、近傍類似の取引価 格を基準とし、取引事例地及び取得する土地について、 土地価格形成の諸要素(時点修正、地域要因、個別要因 等)を総合的に比較考量して決定することとなっている。 よって、公共事業における土地取得価格についても、 市場の取引価格を反映したものとなる。 本件事例の土地価格の算定についても、同様の手法で 評価を行っているものであり、取得する土地の存する地 域の現況から、「幹線道路沿線の商業地域」、「幹線道 路背後の住宅地域」に区分し、それぞれ近傍類似の取引 事例価格をもとに、取引事例比較法により算定を行った ところである。 この本件事例から導き出された結論については、都市 部における住宅地の土地価格の動向を示すものとして注 目できることから、本件事例をもとに、新潟市内におけ る他事例とも比較しながら、以下、検証を行いたい。 2. 事例の概要 (1)概要 本件事例の所在する土地は、新潟駅から東方向に約7 ㎞に位置し、国道と都市計画道路が交差する箇所である。 図-1 本件事例概要図 国道改良事業に必要な事業用地を取得するため、土地 価格の算定を行ったものであるが、取得土地の範囲が広 範囲であり、その地域状況に違いがあった。 幹線道路に面した地域については、事業所などが中心 となっており、店舗等は少ないものの、通過交通に依存 をした商業地域である。 また、幹線道路の背後地域には、既存の住宅団地が広 がり、現状としても新たに住宅分譲が行われている住宅 地域である。 したがって、取得する地域を、「幹線道路沿線の商業 地域」及び「幹線道路背後の住宅地域」に区分し、それ ぞれ近傍類似の取引事例価格をもとに、取引事例比較法 により算定を行ったものである。 (2)算定内容 算定の結果、「幹線道路沿線の商業地域」については

(2)

「73,800円/㎡」、「幹線道路背後の住宅地域」につい ては「77,600円/㎡」という結論を得たものであり、 「幹線道路背後の住宅地域」の土地価格が、「幹線道路 沿線の商業地域」の土地価格よりも高いという内容であ った。 既述のとおり、土地価格の算定は、近傍類似の一般の 取引事例をもとに算定していることから、市場の価格と しても同様の傾向を示していると言える。 特に、「幹線道路背後の住宅地域」の算定価格につい ては、近隣の地域において、宅地分譲で取引されている 事例が存しており、その取引価格を反映したものであっ た。 さらに、土地価格の算定にあたっては、不動産鑑定士 から不動産鑑定評価書を徴収し、参考とすることになっ ているが、徴収した不動産鑑定評価書においても、同様 の結論であった。 この結論は、一見すると普通の結論のように受けとら れる内容かもしれない。 しかしながら、従来は、「幹線道路に面した地域」と 「その背後の地域」の土地価格については、接面する道 路の条件に左右されるところが大きく、「幹線道路の背 後に位置する地域の土地価格は、幹線道路に面した地域 の半値程度」ということが、用地職員の間で当たり前の ように言われてきた。 したがって、この結果は、「幹線道路沿線の土地価格 は、その背後地の土地価格よりも高い」という従来の概 念とは全く反対の結論であり、注目に値するものである ことから、当該事例をもとに推論を行い、新潟市内にお ける他事例と比較しながら、検証を行うこととしたもの である。 3. 事例からの推論 (1)原因① まず、当該評価地域の用途地域が違うことの影響が考 えられる。 用途地域が相違していれば、当然に土地価格を形成す る要因も違ってくる。 商業地の価格形成要因については、「経済施設の配 置」や「繁華性の程度」等のように、商業地としての収 益性に着目した項目となっている。当然に、収益性が高 い地域であればあるほど、その土地を求める需要は多く、 土地価格に影響してくるからである。 その反面、住宅地の価格形成要因は、交通機関、商業 施設及び公共機関までの利便性並びに居住環境等が中心 となる。 このように、用途地域によって土地価格を形成する要 因が違ってくることから、当該地域の状況を考慮した結 果として、本件事例のような結論が導かれたのではない かということである。 本件事例において、「幹線道路沿線の商業地域」につ いては、幹線道路に面した地域ではあるものの、当該地 周辺には店舗等は少なく、事業所などが中心となってい ることから、商業地としては成熟度が低く、あまり収益 が期待できない状況である。 したがって、商業地域の価格形成要因としては、それ ほど有利な点があるとは言えず、土地価格が低くなる方 向に作用したものと考えられる。 それに対して、「幹線道路背後の住宅地域」について は、最寄り駅まで約1㎞程度、国道及びその他幹線道路 までの連絡も良好であり、大型商業施設まで約1㎞、小 学校等の公共機関までの距離もそれぞれ1㎞前後という 状況である。 また、これらの利便性に加えて、幹線道路に直接面し ていないことから、通過交通の騒音や振動などの影響も 受けにくい。 よって、住宅地域の価格形成要因としては、比較的有 利な点が多く、土地価格が高くなる方向に作用したもの と考えられる。 これが、本件事例の結論を導いた一つ目の原因ではな いかと推論した。 図-2 商業地域の価格形成要因(例) 図-3 住宅地域の価格形成要因(例)

(3)

(2)原因② 次に、地価下落傾向が違うことの影響が考えられる。 地価に関しては、いわゆる「バブル経済」崩壊後は、 全国的にも総じて下落の傾向である。 新潟市においても、近年は横ばいの傾向が見受けられ る時期があるものの、総じて下落の傾向にある。 その中でも、下落の傾向が大きいのは商業地である。 なぜならば、既述のとおり、商業地の価格形成要因は その収益性に着目した内容であり、景気の上下による影 響を強く受けることから、経済状態が良好でない状況で は、住宅地に比べて、下落幅が大きくなっていたためで ある。 この下落幅の相違が、本件事例の結論を導いた二つ目 の原因ではないかと推論した。 事実として、新潟市内の2箇所(商業地と住宅地)の 地価公示地ポイントを例示して比較を行うと、商業地の 下落幅がより大きくなっている。その結果として、平成 15年当時は商業地の価格の方が高かったものが、現時点 では住宅地の価格の方が高くなり、逆転している状況も 見受けられる。 本件事例の所在する地域においても、このような影響 があったのではないかということである。 1)図-4 地価公示地(商業地)の地価動向 1)図-5 地価公示地(住宅地)の地価動向 (3)推論のまとめ 本件事例からは、この二つの原因に起因して、このよ うな結果を導いたと推論できたものである。 また、本件事例の所在する地域は、新潟市中心部の近 郊に位置している。 よって、地価の下落傾向は、地方部に比べて大きいこ とから、「原因②」の影響はより顕著に現れると考えら れる。 したがって、本件事例の存する地域が、都市部又はそ の近郊に位置していたことも大きな要因であったと考え られる。 4. 他事例からの検証(検証事例①) ここまで、本件事例から推論を展開してきたものであ るが、この推論について、新潟市内の二つの他事例と比 較することにより、以下、検証を行うものである。 (1)概要 検証事例①の存する地域は、新潟駅から東方向に約1 ㎞に位置している。 検証事例①については、当該地の国道改良事業に必要 な事業用地を取得するため、土地価格の算定を行ったも のであるが、本件事例と同様に、取得土地の範囲が広範 囲であり、その地域状況に違いがあったことから、地域 を分析し、区分したうえで算定を行ったものである。 国道沿線の地域については、事業所などが中心となっ ており、店舗等は少ないものの、通過交通や歩行者に依 存をした商業地域である。 また、国道の背後地域は、既存の住宅地が広がる住宅 地域である。 したがって、取得する地域を、「国道沿線の商業地 域」及び「国道背後の住宅地域」に区分し、それぞれ近 傍類似の取引事例価格をもとに、取引事例比較法により 算定を行ったものである。 図-6 検証事例①概要図

(4)

(2)算定内容 算定の結果、「国道沿線の商業地域」については 「128,000円/㎡」であり、「国道背後の住宅地域」につ いては「135,000円/㎡」という結論を得たものであり、 「国道背後の住宅地域」の土地価格が、「国道沿線の商 業地域」の土地価格よりも高いという内容であった。 また、参考として徴収した不動産鑑定評価書において も、同様の内容であり、本件事例と同様の傾向を示す結 論となったものである。 (3)「原因①」に関する検証 まず、当該評価地域の用途が違うことの影響について 検証を行う。 「国道沿線の商業地域」については、国道に面した地 域ではあるものの、当該地周辺には店舗等は少なく、事 業所などが中心となっており、商業地としては成熟度が 低く、あまり収益が期待できない状況である。 これは、駅まで約1㎞という距離に位置するものの、 当該地域の位置する方向には、目的となる商業施設も少 なく、人の流れが発生していないことが影響していると 考えられる。 また、自動車の通行量はあるものの、それぞれの敷地 の規模が小さく、適当な規模の駐車場を確保した店舗を 構えるには不十分な状況であることから、通過車両に依 存するような営業形態も難しいということも影響してい ると考えられる。 その結果として、事務所等が散在した地域となってい るものと考えられ、商業地域の価格形成要因としては、 それほど有利な点があるとは言えない状況である。 それに対して、「国道背後の住宅地域」については、 新潟駅まで約1㎞程度という立地に加え、国道及びその 他幹線道路までの連絡も良好であり、小学校等の公共機 関までの距離もそれぞれ1㎞前後という状況である。 また、これらの利便性に加えて、国道沿線ではないこ とから、通過交通の騒音や振動などの影響も受けにくく、 居住環境についても比較的良好であると考えられる。 よって、住宅地域の価格形成要因としては、比較的有 利な点が多い状況である。 このように見てくると、「原因①」は、検証事例①に おいても当てはまるものと考えられる。 (4)「原因②」に関する検証 次に、地価下落傾向が違うことの影響について検証を 行う。 検証事例①に関しても、地域の用途に相違があり、 「国道沿線の商業地域」及び「国道背後の住宅地域」に 区分される。 したがって、住宅地に比較して商業地の地価下落の傾 向が大きく、その影響を受けている状況であることは、 本件事例と同様である。 さらに、本件事例に比較して、新潟市中心部に近い立 地条件であることから、地価下落の影響が大きいのは、 本件事例以上である。 このように、検証事例①においても、「原因②」につ いては、同様なことが言えると考えられる。 5. 他事例からの検証(検証事例②) 次に、新潟市内のもう一つの事例について検証する。 (1)概要 検証事例②の存する地域は、新潟駅から北方向に約3 ㎞に位置している。 検証事例②については、当該地の国道改良事業に必要 な事業用地を取得するため、土地価格の算定を行ったも のであるが、本件事例と同様に、取得土地の範囲が広範 囲で、その地域状況に違いがあったことから、地域を分 析し、区分したうえで算定を行ったものである。 幹線道路沿線の地域については、高度利用されたテナ ントビル等が連たんしており、飲食店等を中心とした店 舗が多い商業地域である。 また、幹線道路の背後地域についても、店舗の規模が 小さくなるものの、飲食店等を中心とした店舗が存する 商業地域である。 したがって、取得する地域を、「幹線道路沿線の地 域」と「幹線道路背後の地域」に区分し、それぞれ近傍 類似の取引事例価格をもとに、取引事例比較法により算 定を行ったものであるが、その用途としてはともに商業 地域であるという点が、先の2事例とは異なるところで ある。 図-7 検証事例②概要図 (2)算定内容 算定の結果、「幹線道路沿線の地域」については 「239,000円/㎡」であり、「幹線道路の背後地域」につ いては「209,000円/㎡」という結論を得たものである。 このように、検証事例②においては、幹線道路沿線の 土地価格が、幹線道路背後地の土地価格よりも高くなっ

(5)

ており、先の2事例とは反対の結論となっている。 (3)検証 先の2事例と反対の結論を得た原因としては、検証事 例②においては、幹線道路沿線の地域及び幹線道路背後 の地域ともに、商業地域であったことが理由であると考 えられる。 すなわち、同じ商業地域であれば、先の2事例のよう に、「商業地域」と「住宅地域」との違いに起因する事 象については、当然のごとく発生しないからである。 したがって、検証事例②については、評価対象地域の 状況について、本件事例との相違点があり、その結果と して、本件事例と反対の結論となったものと考えられる。 6. 結論 本件事例からの推論及び他事例による検証をもとに考 察すると、「幹線道路沿線の商業地域の土地価格よりも、 幹線道路背後の住宅地域の土地価格が高い」という結果 となった一因としては、次のことが考えられる。 ① 幹線道路沿線の「商業地域」と幹線道路背後の「住 宅地域」とに区分される地域状況 ② 「商業地域」の土地価格形成要因に有利な点が見受 けられない反面、「住宅地域」は諸条件に恵まれ、 土地価格形成要因に有利な点が多かったこと ③ 住宅地に比して、商業地で顕著な地価変動状況 このことから、これらの条件が重なり合う状況におい ては、本件事例と同じような結論が導き出されるケース が、今後も想定されるということである。 なお、土地価格に影響を及ぼす要因には様々なものが あり、上記の条件だけで起こった結果ではないと考えら れることも事実である。 また、今回の検証事例も限られたものであることから、 今後、より多くの事例に基づいた検証と分析を行ってい く必要があると思われる。 7. おわりに 本件事例のように、公共事業に伴う事業用地の取得の ため、都市部の土地価格の算定を行うことは少なくない。 土地価格というのは様々な要因が複雑に影響し合って、 決定されるものであり、都市部や都市近郊の地域におい ては、より多くの要因が関係してくることから、さらに 複雑で高度な判断が必要となってくる。 よって、本件事例のような、従来の概念を覆すような 結論となることも十分に考えられるものである。 したがって、今後の土地価格算定作業にあたっては、 従来の概念にとらわれることなく、評価対象地の現況を 十分に把握し、当該地区の地価動向や経済状況も踏まえ た評価を行うことが、今までよりも一層求められること になると考える。 土地価格の算定は、公共用地の取得にあたって、最も 根幹となる業務である。用地担当職員は、適正な土地価 格の算定のために、今後ともより一層の情報収集と分析、 判断を行う必要がある。 参考文献 1) (社)新潟県不動産鑑定士協会:地価公示標準地案内図

参照

関連したドキュメント

シートの入力方法について シート内の【入力例】に基づいて以下の項目について、入力してください。 ・住宅の名称 ・住宅の所在地

注文住宅の受注販売を行っており、顧客との建物請負工事契約に基づき、顧客の土地に住宅を建設し引渡し

台地 洪積層、赤土が厚く堆積、一 戸建て住宅と住宅団地が多 く公園緑地にも恵まれている 低地

このような環境要素は一っの土地の構成要素になるが︑同時に他の上地をも流動し︑又は他の上地にあるそれらと

2 環境保全の見地からより遮音効果のあるアーチ形、もしくは高さのある遮音効果のある

第76条 地盤沈下の防止の対策が必要な地域として規則で定める地

工事用車両の走行に伴う騒音・振動の予測地点は、図 8.3-5 に示すとおり、現況調査を実施し た工事用車両の走行ルート沿いである道路端の

一般の地域 60dB 以下 50dB 以下 車線を有する道. 路に面する地域 65dB 以下 60dB 以下