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秋田県司法書士会司法書士の業務広告に関する規則運用についての指針
(平成23年7月1日施行) ※枠内の記載は秋田県司法書士会司法書士の業務広告に関する規則の条文である。 第1 目的・広告の運用指針 1.この指針(以下「指針」という。)は、「秋田県司法書士会司法書士の業務広告に関す る規則」(以下「規則」という。)第13条に基づき、秋田県司法書士会(以下「本会」 という。)の司法書士会員及び法人会員(以下「会員」という。)が業務広告をする場合 の運用の指針を定めるものである。 2.この規則は、品位を欠く広告により司法書士の信頼を損なうことのないようにするとと もに、虚偽もしくは誇大な広告等により依頼者に被害を与えないことを目的として制定さ れたものであり、解釈及び運用については必要以上に広汎な規制にならないようにしなけ ればならない。 3.この指針は、事例の集積等にあわせ、適時に理事会の承認を得て改定する。 第2 広告の定義 1.広告の主体 広告の主体が誰であるかは、広告を全体的に観察して判断する。 例えば、広告中に、著名人等広告主である会員以外の人物の談話や推薦文等が掲載され ていても、全体的に観察して会員が行っていると認められるときは、会員の業務広告と判 断される。 2.広告の目的 広告の主たる目的が、顧客誘引にあたるか否かは、単に会員の主観のみを基準とするも のではなく、広告内容、広告がなされた状況等の事情を総合して判断される。 (1) 例えば、以下の場合は顧客誘引が主たる目的とは認められない。 (目 的) 第1条 秋田県司法書士会(以下「本会」という。)会員(以下「会員」という。)の業 務に関する広告及び宣伝(以下「広告」という。)については、秋田県司法書士会会則 (以下「会則」という。)第91条及び司法書士倫理第16条に定めるもののほか、この 規則に定めるところによる。 (広告の運用指針) 第13条 会長は、この規則の解釈及び運用につき、理事会の承認を得て、指針を定める ことができる。 (広告の定義) 第2条 この規則における広告とは、会員が口頭、文書、放送、電磁的方法その他の方法 により自己又は自己の業務を他人に知らせるために行う情報の伝達及び表示行為であ って、顧客又は依頼者となるように誘引することを主たる目的とするものをいう。227 ・ 名刺、便箋、封筒等に「司法書士某」「司法書士法人某」と表示すること ・ 友人、親戚の冠婚葬祭等に「司法書士某」「司法書士法人某」として電報を打つこと ・ 選挙ポスター、選挙公報に「司法書士某」と表示し、経歴等を記載すること ・ 新聞や雑誌の法律相談記事、コメント記事又は投稿欄に顔写真や経歴とともに「司法書 士某」と記載すること ・ 著作物の著者紹介欄に「司法書士某」と表示し、事務所所在地・電話番号・メールアド レス等の連絡先を記載すること ・ 年賀状・暑中見舞い等の時候の挨拶状を出すこと ・ 事務所の建物壁面等に事務所所在地の案内を目的として看板等を設置すること。なお、 事務所近辺の駅等に看板等を設置することは、多くの場合、顧客誘引にあたると判断さ れる。 (2) 本来的に顧客誘引が主たる目的ではないと認められる行為でも、当該行為の具体的な 様態によっては、顧客誘引が主たる目的と認められる場合がある。 例えば、各種会合やパーティーなどでの名刺を配布する行為は、顧客誘引が主たる目 的ではないが、街頭で不特定多数の人に名刺を配布する行為は、顧客誘引が主たる目的 であると判断される。しかし、不特定多数の人に広告物を配布する行為は、司法書士の 品位又は信用を損なうおそれがあると解される場合がある。 (3)インターネットのホームページ等について、毎日の雑報等の記事を記載するだけのい わゆるブログに関しては、広告とならない場合もあるが、会員の事務所の連絡先(メー ルアドレスを含む)を記載するなど、顧客誘引に繋がるような表示があれば、広告にあ たると判断される。客観的に顧客誘引が主たる目的と受け取れるホームページについて も広告と判断される。また、インターネットを利用した、たとえば特定のキーワードを 検索したときにヒットするものや、他の者が発した情報のキーワードに関してヒットし て掲載されるものなども、顧客誘引に繋がるような表示があれば広告にあたると判断さ れる。 (4) 事務所職員の求人広告については顧客誘引とはいえず、本来規則の対象とはならない が、求人広告を装い顧客誘因が主たる目的ととれるなど、客観的に顧客誘引とみられる 求人広告はこの規則の対象となる広告と判断される。 (5) なお、民間企業等が運営主体となって、インターネット上のサイトで、市民に対して 司法書士や弁護士等の専門家を紹介することを目的として、市民からは紹介料を徴収す る一方、司法書士等からは登録料等を支払わせるビジネスが見受けられるが、司法書士 等がそのような者から事件紹介を受けることは、司法書士法に違反するとともに、市民 から紹介料を徴収することは弁護士法違反となる可能性がある。 したがって、司法書士等がそのようなサイトに登録する際には、それが新聞広告やタ ウンページに載せるような、まさに広告に止まるものであるか、それとも事件紹介に繋 がるものかを慎重に見極める必要がある。その判断の基準としては、運営主体が市民か ら金銭徴収していないか、運営主体が司法書士等から定額の登録料以外の金銭徴収をし ていないか、その登録料は登録の期間・スペース等で客観的に決まるものなのか、運営 主体が市民と司法書士等との間の相談内容に関与していないか等が挙げられる。 (6)口頭による広告とは、新規開業時の挨拶など、訪問又は電話により顧客誘引を主たる 目的としてする情報の伝達及び表示行為をいう。
228 第3 禁止される広告・表示できない広告事項 (1)事実に合致していない広告(1号) 次のような場合が該当する。 ① 虚偽の表示 ・ 経歴等に虚偽がある ・ 実在しない人物からの推薦文等 ・ 資格を有しない従業員を有資格者として表示 ・ 女性司法書士が所属していないにもかかわらず、「女性司法書士が対応します。」等の 記載がある ・ 依頼者(過去の依頼者を含む)の体験談等の記載に虚偽がある ・ 業務時間(受付時間)が実際と異なる ・ 取扱件数が実際と異なる ・ 相談無料としているが、実際には相談料を請求している場合もあったり、相談内容によ って相談を拒否するなどがある ・ 複数の広告記載の内容中で、例えば報酬や業務時間等相違しているものがある ② 実体が伴わない団体、組織の表示 ・ 実体が伴わないにもかかわらず、「…研究会」「…全国会議」「…センター」等と団体 名を表示する ③ 実体が伴わない提携関係の表示 ・ 実体が伴わないにもかかわらず、「ワンストップサービス」等を標榜する表示 (2)誤導又は誤認のおそれのある広告(2号) 次のような場合が該当する。 ・ 「秋田県…」等公共団体を想起させる、又は、関連させる表示をする ・ 割安な報酬で事件を引き受ける。(合理的な根拠がない場合) ・ 他の事件を例に挙げ、その例と同じような結果をもたらすと思わせるような表現 ・ 事件を依頼する上で、面談がまったく不要であるかのような表現 ・ 未登録の司法書士試験合格者をあたかも司法書士と思わせるような表現 ・ 債務整理の専門家又はこれに類似する表現 日弁連では、客観性が担保されないまま「専門家」の表示を許すことは誤導のおそれ があるとして認めていない。例えば「得意分野」「積極的に取り組んでいる分野」「関 心のある分野」などの表示にとどまる場合は許されると考える。 (禁止される広告) 第3条 会員は、次の広告をすることができない。 (1) 事実に合致していない広告 (2) 誤導又は誤認のおそれのある広告 (3) 誇大又は過度な期待を抱かせる広告 (4) 困惑させ、又は過度な不安をあおる広告 (5) 特定の司法書士又は司法書士法人の事務所と比較した広告 (6) 法令、司法書士倫理又は会則等に違反する広告 (7) 司法書士の品位又は信用を損なうおそれのある広告
229 (3)誇大又は過度な期待を抱かせる広告(3号) 次のような場合が該当する。 ・ 「当事務所ではどんな事件でも解決してみせます」「たちどころに解決します」「貸金 業者に名が知れ渡っている」といった表現 ・ 過払金100%回収との記載 ・ 「5年以上取引のある方・支払済みの方は過払金が取り戻せます」等の表現 (注:上記表現をする場合、必ずしも取引が長い・完済済みだからといって過払金を取り 戻せるとは限らないことは明記すべきである。利息制限法以内の契約の場合や取引に分 断があり以前の部分を時効援用される場合、金融業者の破綻等によって過払金の回収が 不能となってしまう等のリスクがあるからである。) ・ 金融業者からの督促がすべて止まるといったような表現 (注:当該会員のみに生じる特別な効果あるいは特典であるかのような表現。また、上記 表現をする場合、いわゆるヤミ金の場合には督促が止まらないことがあることや、公正 証書・債務名義に基づく差押等のリスクがあることは明記すべきである。) ・(実際には人的・物的にほぼ共通であるのに)「当事務所は、○○担当センター・○○ 担当部・○○担当課など事件に応じて担当します」等の表現 (注:ある程度の人的・物的規模を期待させる表現については、それに対応する実態が必 要である。) (4)困惑させ、又は過度な不安をあおる広告(4号) ・借金があるというだけで、必ず高金利に結びつくかのように、すぐにでも債務整理をし なければならないと困惑させるような表現 ・登記等の場合でも、すぐに手続きをしないと大変なことになると困惑させるような表現 (5)特定の司法書士又は司法書士法人の事務所と比較した広告(5号) 客観的な根拠に基づかない、単に他の司法書士を中傷誹謗するような特定の司法書士 との比較広告 例えば、○○事務所より豊富なスタッフ ○○事務所より当事務所は迅速・的確な事 務処理ができます。(いずれも客観的な根拠がない場合) 司法書士・司法書士法人等の氏名若しくは名称又は具体的な事務所名が表示されてい ない場合においても、全体的な表現から特定の司法書士・司法書士法人等を指している と認められるときはこれに該当する。 (6)法令、司法書士倫理又は会則等に違反する広告(6号) ここでいう法令とは、司法書士法のほか不正競争防止法、不当景品類及び不当表示防 止法、刑罰規則などすべての法令、条例をいう。 (7)司法書士の品位又は信用を損なうおそれのある広告(7号) 司法書士の「品位」に関しては、具体的な定義はないところ、司法書士法及び司法書 士倫理で定められている趣旨からすると、司法書士の品位保持は、高度な倫理規範をも ってその職責を全うするということにおいて、市民の司法書士に対する信頼を醸成し、 これを維持することにあると考えられる。
230 したがって、当該広告が品位を損なうおそれがあるか否かは、会員の立場から判断す るのではなく、市民の司法書士に対する信頼を損なうおそれがあるか否か、という市民 の視点で判断されなければならない。 以上のことから、次のような広告方法は品位又は信用を損なうおそれがあると考えら れる。 ・ 拡声器で連呼する広告 ・ 新聞、雑誌、ネット等の広告の場合、風俗情報等と近接した箇所への掲載 ・ 法外な低額報酬をことさら強調する広告 ・ 奇異、低俗、派手すぎるもの、見る人に不快感を与えるもの等、国民から見て司法書 士に相応しくないと思われる広告の方法及び表示形態並びに場所は、司法書士の品位 を損なうおそれのある広告に該当すると思われる。 その他に下記の点に注意を要する。(日司連「広告に関するQ&A」より) ①点灯式灯火、ネオンサイン 点灯式灯火、ネオンサインは、設置場所、位置、大きさ、デザイン、色彩などの面と、 その地域固有の景観、街並み、周辺環境との調和といった総合的な観点から、司法書士 の品位を損なうおそれがあるかどうかを考える必要があると考えられる。 ②テレビ、ラジオ テレビ、ラジオは短時間で視聴者の感覚や感情に直接印象づける性格の媒体であり、 短時間の広告では、提供される情報量が必ずしも十分でない。そして情報量が不十分な ため不正確な印象を視聴者に与えるおそれや一旦与えた印象を是正することが事実上困 難であるという問題を考慮すると、広告の表現内容は、事前に広告製作者及び出演者と 十分に打合わせることが望ましく、また、低俗又は社会に非難を受ける番組等、国民か ら見て司法書士に相応しくないと考えられる番組における広告は、広告内容自体に問題 がなくとも、品位、信用を損なうおそれがあると評価されることになるので、注意が必 要であると考えられる。 ③新聞、雑誌 例えば、低俗な風俗雑誌、総会屋その他の反社会的団体等の発行する新聞、雑誌等に 広告することは、広告内容自体に問題がなくとも、品位、信用を損なうおそれがあると 評価されることになるので注意が必要であると考えられる。 ④ダイレクトメール、新聞折り込み広告、戸別の投げ込み広告 いずれの場合においても、国民に対し、奇異な感情あるいは不快感を抱かせないよう 格別な配慮が必要であると考えられる。 例えば、「広告お断り」とあるのに、その表示を無視して行う戸別の投げ込み広告は、 プライバシーの侵害といえない場合であっても、司法書士の品位、信用を損なうおそれ のある行為と判断されることがありうる。 また、面識のない者に対してダイレクトメールを送る場合にはこれを受け取る者がな ぜ自分の住所氏名を知り得たかにつき不安を抱かせないように配慮すべきであろう。 ⑤電子メール、ファクシミリ通信 電子メール、ファクシミリ通信を用いた広告においても、国民に対し、奇異な感情ある いは不快感をいだかせないよう格別の配慮が必要であると考えられる。
231 1.訴訟事件の勝訴率を表示することは、誤導又は誤認のおそれのある広告に該当し、許さ れない。(1号) 2.顧問先又は依頼者の書面による同意がなく、具体的な依頼者の氏名、案件等を表示して いない場合においても、全体的な表現から特定の依頼者、案件等を想起させるような表現 になっているときはこれに該当し、許されない。(2号、3号) 第4 直接的な勧誘行為の禁止等 1.面識のない者に対する訪問又は電話による広告が禁止されるのは、不意打ち的な要素が あることから、例えそれが一般的な情報提供の趣旨であったとしても、司法書士が言葉巧 みに勧誘すれば、一般市民が十分に考慮しないままに依頼をするおそれがあること、面識 のない司法書士から直接訪問や電話を受けること自体が相手方に奇異な感情や不快感を生 じさせることが多いと考えられるからである。 2.銀行、不動産業者、関連士業の事務所等への新規開業時の挨拶回りや、いわゆる飛び込 み営業については、本来営業等が予測されている場所への訪問であり不意打ち的な要素は ないと考えるため、禁止される広告とはいえないが、「セールス禁止」等の表示がある場 所への訪問は第3条第7号に抵触するおそれがあるため注意が必要である。 3.公害事件や大量な消費者被害事件が発生した場合などにおいて、司法書士の公益的職責 から看過することが適切でなく、司法書士側から積極的に問題を提起し、被害者救済の観 点から事件の掘り起こしをしていくなどの場合、公益上の必要があるとして所属司法書士 会が承認した場合は除外する。 (表示できない広告事項) 第4条 会員は、次の事項を表示した広告をすることができない。 (1) 訴訟事件の勝訴率 (2) 顧問先又は依頼者。ただし、顧問先又は依頼者の書面による同意がある場合を除 く。 (3) 受任中の事件又は過去に取扱った事件。ただし、依頼者の書面による同意がある 場合及び依頼者が特定されず、かつ依頼者の利益を損なうおそれがない場合を除く。 (訪問等による広告の禁止) 第5条 会員は、面識のない者(現在及び過去の依頼者、友人、親族その他これらに準じ る者以外の者をいう。以下同じ。)に対し、訪問又は電話による広告をしてはならない。 2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合は、この限りでない。 (1) 業務の依頼を希望する者から請求があった場合 (2) 公益上の必要があるとして所属司法書士会の承認を得た場合 (3) 事業所内に於いてその事業に従事する者に対して行う場合 3 会員は、面識のない者に対し、電子メールによる広告をしてはならない。ただし、そ の者の承諾を得、かつその者が受領を拒むことができる仕組みを有する場合はこの限り でない。
232 なお、本会はその承認に際し、ダイレクトメールは認めるが、訪問・電話までは認めな いというように、方法を限定し、あるいはその他の条件を付して承認することも考えられ る。 4.面識のない者に対して、事務所案内等をFAXやダイレクトメールを送る方法での広告 については、当事者間に直接の接触はないので第5条により禁止される広告方法ではない が、個人情報保護法が個人情報の適正な取得や利用目的による制限等を規定している趣旨 にかんがみ、その住所氏名の情報源を明示する等の配慮をすべきである。しかし受け手側 に不快感を生じさせる恐れが高く、そのような場合には第3条第7号に抵触すると考えら れる。 1.「特定の事件」とは、特定の人について具体的に発生している法律問題をいい、紛争事 件に限らない。「勧誘広告」とは特定事件の依頼を働きかける広告をいう。 ・例えば、ある英会話学校の悪質商法が問題となり、それがきっかけで英会話学校が倒産 した際に、その被害者や関係者に限定してダイレクトメールを送るような行為 ・面識のない者で、新聞に掲載された死亡広告やおくやみ欄の特定の人にあてて、相続登 記等の依頼を働きかける勧誘のためのハガキ、手紙等を送る行為 2.特定事件の当事者に具体的に発生している事件の依頼をダイレクトメールなどによって 直接働きかける行為は、窮状に陥っている者に対してその窮状に乗じて事件をあさるとい う印象が強く、利用者に不快感を与えるおそれが高いだけでなく、司法書士の品位、信用 の面からも問題が多いからである。 3.「郵便又はその他これらの者を名宛人として直接到達する方法」とは、手紙、ハガキ、 チラシ等の印刷物あるいはその他の広告物を、郵便、宅配業者による配達、戸別の投げ込 みあるいは直接交付すること。その他、電報、FAX、電子メールなどをいう。 第5 有価物等供与の禁止 依頼者に対して、お中元やお歳暮として、事務所名が入ったカレンダーを送ることは社会 的儀礼の範囲といえるであろう。不特定多数の者に対して、金券、その他商品券を配る行為 や次のような場合は社会的儀礼の範囲内とはいえないと考える。 ・今なら事件を依頼された方には、1000円キャッシュバック ・ 友人等をご紹介いただいた方には紹介料を差し上げます ・ キャンペーン期間中につき報酬割引中 (特定の事件の勧誘広告) 第6条 会員は、特定の事件の当事者及び利害関係者で面識のない者に対して、郵便又は その他これらの者を名宛人として直接到達する方法で、当該事件の依頼を勧誘する広告 をしてはならない。 (有価物等供与の禁止) 第7条 会員は、広告の対象者に対し、社会的儀礼の範囲を超えた有価物等の利益を供与 して、又はこれを約して広告をしてはならない。
233 第6 第三者の抵触行為に対する協力禁止 1.第三者が司法書士の業務に関して、規則に抵触する情報の伝達又は表示行為を行う場合 に、会員がこれに協力することを禁止するものである。 2.第三者が行う規則に抵触する情報の伝達又は表示行為とは、主として規則第3条に抵触 するものをいう。例としては、出版社、その他の団体、個人などが発行する書籍、記事、 インターネット情報等で、事実に反し、誤認・誤導・誇大広告のおそれがある内容を記載 したものである。 3.禁止されるのは、第三者が行う抵触行為に対し、会員が金銭その他の利益を供与するこ と又は協力することである。金銭その他の供与とは、規則違反の第三者の行為を援助助長 するための金銭その他の供与を指し、協力とは、違反行為に対し、原稿の提供、アンケー トの回答、インタビュー対応、出版パーティーへ参加することなどをいう。たとえば次の ような場合が該当する。 ・ある出版社が雑誌に司法書士業務に関する記事を掲載するにあたり、甲司法書士の行う訴 訟が勝率100%との記載があるものに対して、甲司法書士が当該出版社に謝礼金を支払 う行為 ・ある放送局がテレビ番組やラジオ番組で司法書士業務について情報伝達するにあたり、乙 司法書士が他の司法書士よりも安く早く仕事をしてくれると伝えるものについて、乙司法 書士が当該テレビ番組やラジオ番組に出演する行為 第7 広告についての責任 1.会員の広告においては、事務所の名称等を表示するだけでは足りないので、広告責任の 所在を明確にするため、事務所の所在地、氏名(司法書士名簿に職名の記載を受けた会員 はその職名)並びに所属司法書士会を表示しなければならない。なお、事務所名に司法書 士の氏名が含まれている場合は重ねて氏名を表示することを要せず、所属司法書士会は、 秋田県内においてのみ掲示や発行される広告の場合は、必ずしも必要としない。 複数の事務所を有する法人会員においては、本会に登録した事務所を最低1カ所事務所 の所在地及び名称を表示すれば足りることとした。 2.共同で複数の司法書士が広告するときは、そのうち代表する者1名の氏名及びその所属 司法書士会を表示することをもって足りる。 (第三者の抵触行為に対する協力禁止) 第8条 会員は、第三者が会員の業務に関して行う情報の伝達又は表示行為でこの規則に 抵触するものに対し、金銭その他の利益を供与し、又はこれに協力してはならない。 (広告をした司法書士の表示) 第9条 会員は、広告中に事務所所在地、氏名(法人会員にあってはその名称)又は職名 及び所属司法書士会を表示しなければならない。ただし、複数の事務所を有する法人会 員においては、本会に登録した事務所を1カ所表示すれば足りる。 2 司法書士が共同して広告をするときは、代表する者1名の氏名及びその所属司法書士 会を表示することをもって足りる。
234 3.これらの表示については、広告物を閲覧した際に、容易に判読できる大きさの文字とす べきである。 4.ラジオCM等の音声のみによる広告や、社会通念上、本条に定める記載要求事項すべて を掲載することが極めて困難と認められる媒体による広告がありうるが、その場合であっ ても、本条及び規則全体の趣旨に則り、適正な広告を心掛けなければならない。特に第3 条の規定に抵触するようなことがあってはならない。 1.本条の対象となるのは、面識のない広告対象者に対し、郵便・電子メール・FAX並び にこれに準ずる方法により広告物を直接配布する場合である。面識のない広告対象者の場 合は、広告物によって無用な心配をかけ、あるいはその閲覧を心理的に強制するおそれが あるため、広告であることを表示させることにより、開封しなくとも、外見から広告物で あることがわかるようにしたものである。 したがって、表示は分かり易い箇所に行う必要があり、具体的には、封筒である場合は その外側、封筒以外のものである場合はその表側もしくは最初の部分である。また、その 表示は、「広告」・「事務所報在中」・「事務所案内在中」など、一見して司法書士の広告で あることが分かるようにしなければならない。 2.本条の趣旨は広告対象者に対する直接の働きかけによる心理的強制等から受け手を保護 するものであるから、面識のない者に対する間接的な広告(新聞・雑誌・テレビ等)は対 象外である。また、面識のある者に配布する場合は、無用の強制となる危険性は少ないの で、広告であることの表示は必要ない。 広告をした会員は、本会及び綱紀委員会から提出を求められたときに応じられるように(規 則第12条第1項及び第2項)、3年間広告物等を保存しておくこととしたものである。 広告物等の保存について ・ 広告物等は現物そのものを保存するのが原則である。 * 事務所案内、事務所報、案内チラシ等当該会員の広告のみを紙に印刷した広告物は、同 一物を保存する。 * 電話帳広告、雑誌広告、新聞紙広告等会員の広告以外のものも含まれている紙に印刷し た広告物は、当該広告物が掲載掲示されている頁とその電話帳、雑誌、新聞紙等を特定 できる頁を保存すれば足りるが、それはコピーでもかまわない。 (広告であることの表示) 第10条 会員が、郵便又はこれに準ずる方法により、面識のない者に対し直接配布する 広告物については、封筒の外側又は広告物の表側若しくは最初の部分に、広告であるこ とを表示しなければならない。 (保存義務) 第11条 広告をした会員は、次に掲げるものを当該広告が終了した時から3年間保存し なければならない。 (1) 広告物又はその複製、写真等の当該広告物に代わる記録 (2) 広告をした日時、媒体、場所、送付先等の広告方法に関する記録 (3) 第4条第2号及び第3号の同意を証する書面
235 * 立て看板、のぼり旗、広告幕、広告板、広告塔等物理的に保存に適しないものは、現物 の状況が判るような写真に保存すれば足りる。 ・ 広告物の発送等広告方法に関する記録 * 事務所報、事務所案内等を広告として実際に使用した場合は、その時期、送付先(住所・ 氏名)、ポスティング等住戸への直接配布の場合は配布した区域(地理的に明確に区域 が特定できること)、送付方法・配布方法について記録しておく必要がある。 送付方法・ 配布方法についての記録とは、郵便、電子メール、直接配布、業者依頼配布等の区別に ついて記録することである。立て看板、広告板等の屋外広告物については、掲示した場 所と周囲の状況、掲示期間、大きさ等を記録する。 * インターネットのホームページを利用した広告の場合は、その内容が頻繁に書き換えら れるのが通常であるから、画面の一新や掲載内容の大幅変更・改訂がない場合は保存す る必要はないが、そのような変更があった場合には書き換え前のデータを保存しておく 必要がある。保存の方法は、データ以外にプリントアウトした紙での保存も可能である。 * インターネットによる広告の場合は、広告の内容の他、閲覧の方法、例えば、どのよ うなキーワードを検索したときにヒットするかなどのアクセス方法等、広告掲載システ ムの内容が判るものを合わせて保存する。 * 訪問や電話による口頭での広告は、情報伝達の概要、日時、場所(住所・氏名)、方法 等を記録する。 (違反行為の排除等) 第12条 会長は、会則第107条に基づき必要があると認めたときは、広告をした会員に 対し、必要な指示若しくは指導をし、又は前条の記録等の提出を求め、その他広告に関す る調査を行うことができる。この場合、会員は正当な事由がなければ調査を拒んではなら ない。 2 会長は、前項の調査において、会則第91条に違反するおそれがあると認めるときは、 会則第49条に基づき綱紀委員会に調査をさせなければならない。 3 広告が第3条第1号に該当する疑いがあるときは、会長及び綱紀委員会は、広告をした 会員に対して、広告内容が事実に合致していることを証明するよう求めることができる。 4 前項の場合において、広告をした会員が広告内容につき事実に合致していることを証明 できなかったときは、本会は、当該広告が第3条第1号に該当するものとみなすことがで きる。 5 会長は、広告に関して会則第108条による注意勧告を受けた会員がその措置に従わな い場合において、当該行為による被害発生防止のため特に必要があるときは、本会が注意 勧告を行った事実及び理由の要旨並びに当該会員の弁明書を公表することができる。ま た、注意勧告の対象となった当該行為の中止若しくは排除が困難な場合も同様とする。 6 前項の場合において、会長は、当該会員に対し公表内容を事前に告知し、1週間以上の 期間を定め弁明書提出の機会を与えなければならない。 7 会長は、他の司法書士会の所属司法書士についてこの規則違反の事由があると思料する ときは、当該司法書士の所属司法書士会に対し、その旨を通知することができる。
236 1.本会の会長は、会員の広告がこの規則に違反する疑いがあり、会則第107条に基づき 必要があると認めたときは、当該会員に対し必要な指示若しくは指導をすることができ、 また広告に関する記録の提出を求めるなど、事実関係についての調査をすることができる。 この調査とは、具体的には規則第11条で保存している広告記録の提出を求めることの 外、広告の回数、広告に要した費用、その費用の捻出方法及び業務の具体的な処理方法、 例えば、多重債務整理において利息制限法に引き直した利息計算がなされているか否か、 広告を見て依頼をしてきた者に対し繁忙を理由に処理が困難なため依頼を断るなどないか どうか)等の事実についての照会や関係者からの事情聴取などである。 また、調査を求められた会員は、調査に協力し、正当な事由がある場合でなければ、こ の調査を拒むことが出来ない。 2.さらに会長は、調査の結果、会則第91条の規定(会員は、虚偽若しくは誇大な広告又 は品位を欠く広告をしてはならない)に違反するおそれがあると認めるときは、綱紀委員 会に調査させなければならない。 3.司法書士の広告は、事実に合致するものでなければならず(規則第3条第1号)、広告 が事実に合致しているかどうかの証明責任は、広告をした会員が負担する。それは、事実 に合致しているかどうかは広告をした会員自身が最もよく知っており、かつ証明資料も当 該会員のもとにあるのが通常だからである。従って、会長及び綱紀委員会から調査または 説明を求められたときは、当該広告をした会員は、証明しなければならない。 4.広告を行った会員は、上記の調査の際、広告内容につき事実に合致していることを証明 できなかったときは、本会はその広告がこの規則第3条第1号の「事実に合致していない 広告」に該当するものとみなすことができる。 5.会長は、広告に関して会則第108条による注意勧告を受けた会員がその措置に従わな かったときは、その行為による被害発生防止のために特に必要と認めたときは、本会がそ の会員に対し注意勧告を行った事実、理由の要旨、当該会員の弁明書を公表することがで きる。 また、注意勧告の対象となったその行為の中止若しくは排除が困難な場合にも同様、本 会がその会員に対し注意勧告を行った事実、理由の要旨、当該会員の弁明書を公表するこ とができる。 6.会長は、前項の公表をする場合は、事前にその会員に対して、公表する内容を告知して、 1週間以上の期間を定めて、その会員から弁明書を提出させるための機会を与えなければ ならない。 7.会長は、本会ではなく他の司法書士会に所属する司法書士について、この規則違反の事 由があると思料するときは、その司法書士が所属する司法書士会に対して、情報提供とし てその旨を通知することができる。 第8 規則施行日以前に契約締結している場合への対応 ・すでに契約を締結したもので、施行日以後に行われる広告や継続して掲示されている広告 板等の場合、出来るだけ是正することとし、是正が困難な事情等ある場合は、本会へ相談 する。本会では、各事情を考慮して施行日以後6か月~1年間は柔軟に対応する。 (規則の改廃) 第14条 この規則の改廃は、総会の決議による。