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第 1 章 計画の概要 第 1 節 計画策定の趣旨 当地域は 中枢管理機能が集積している京都市の周辺部とその近郊地域において 開発の進展による人口の増加 産業の集中が著しく 市街地が急速に拡大していた このため 環境汚染問題が顕在化したが その後も引き続き経済活動の拡大 都市化及びモータリゼーション

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第1章 計画の概要 第1節 計画策定の趣旨 当地域は、中枢管理機能が集積している京都市の周辺部とその近郊地域において、 開発の進展による人口の増加、産業の集中が著しく、市街地が急速に拡大していた。 このため、環境汚染問題が顕在化したが、その後も引き続き経済活動の拡大、都市 化及びモータリゼーションの進展が見込まれたことから、問題の更なる深刻化が懸念 された。 そこで、昭和47年度を初年度とする公害防止計画(京都府淀川流域公害防止計画) を策定し、その後、京都地域公害防止計画との統合等を経て、平成 22 年度まで 39 年 間にわたり総合的な公害防止施策の推進を図ってきた。 平成22年度における環境質の状況は、以下のとおりである。 1 大気汚染 二酸化硫黄は、11測定局全局において、環境基準を達成している。 二酸化窒素については、21 測定局全局において環境基準を達成しており、5局に おいて環境基準のゾーン(0.04 ~ 0.06ppm)内、16 局において環境基準のゾーン未 満である。 一酸化炭素については、7測定局全局において環境基準を達成している。 浮遊粒子状物質については、20測定局全局において環境基準を達成している。 光化学オキシダントについては、13 測定局全局において環境基準を達成していな い。 ベンゼンについては、6測定地点全地点において環境基準を達成している。 トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン及びジクロロメタンについては、2 測定地点全地点で環境基準を達成している。 ダイオキシン類については、10 地点で測定を実施したが、全地点において環境基 準を達成している。 2 水質汚濁 河川の健康項目については、27 河川 51 地点全地点で環境基準を達成している。 生活環境項目については、BOD の指標でみると、15 水域すべてで環境基準を達成 している。 なお、大阪湾においては、COD の指標でみると、8水域中4水域で環境基準を達 成していない。全窒素及び全燐については、3水域中3水域で環境基準を達成して いる。 、 、 、 地下水については 73地点中5地点でテトラクロロエチレンが 4地点で砒素が 3地点で硝酸性窒素及び亜硝酸性窒素が、2地点で塩化ビニルモノマーが、また、 総水銀、トリクロロエチレン、1,2-ジクロロエチレン及びふっ素が各々1地点で環 境基準を超過している。 ダイオキシン類については、河川 14地点、底質 13 地点、地下水9地点全地点に おいて環境基準を達成している。 3 土壌汚染 市街地における土壌汚染については、5件が判明している。 ダイオキシン類については、15 地点で測定を実施したが、全地点において環境基 準を達成している。

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4 騒音・振動 道路に面する地域以外の地域の騒音については、一部の測定地点において環境基 準を達成していない。 自動車交通騒音については、点的評価では、77地点中昼間18地点、夜間24地点 で環境基準を達成していない。また、面的評価では、実施86区間中昼間時間帯の環 境基準達成率は97%、夜間時間帯の環境基準達成率は95%である。 新幹線鉄道騒音については、30 測定地点中5地点で環境基準を達成していない。 騒音については280件、振動については16件の苦情があった。 5 悪臭 悪臭については、169件の苦情があった。 6 地盤沈下 京都市南部、向日市、長岡京市及び大山崎町において地盤沈下の傾向が認められ たが、近年その傾向は鈍化している。 当地域では、このように依然として解決すべき課題が残されていることから、今後も引 き続き総合的な公害防止策を展開していく必要がある。 、 、 、 、 当該地域に係る公害防止計画は 旧計画の成果を評価 検討した上で 施策間の優先度 緊急度を勘案しつつ、国の施策と有機的な連携を保ちながら、主要課題に関する目標を達 成するための施策、事業を計画的に実施すること等により、公害の早急な解決を図り、公 害の未然防止の徹底に努め、もって地域住民の健康を保護し、生活環境を保全するための 計画として策定する。

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第2節 地域の範囲 、 、 、 、 、 公害防止計画が対象とする地域は 京都府の区域のうち 京都市 宇治市 向日市 長岡京市、大山崎町の区域とする (図 参照)。 1 第3節 計画の目標 当地域における計画の目標は表1に示すとおりであり、各種の公害防止施策等の推 進により、未達成の目標が平成32年度末を目途に達成されるよう努めるものとして本 計画を策定する。 なお、環境基本法第16条に基づく環境基準等が設定又は改定されたときは、当該環 境基準等に係る部分を変更した別表をもって本計画の別表とみなす。また、新たに環 境基準等の超過が確認されたときは、必要な対策を講じるものとする。 第4節 計画の主要課題 本計画における主要課題は、河川の水質汚濁とし、大阪湾に流入するCODの汚濁 負荷量の削減並びに窒素及びりんによる富栄養化の防止を図るものとする。 第5節 計画の期間 本計画の実施期間は、平成23年度から平成32年度までの10年間とする。

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表1 計画の目標 海域(COD) 区 水 域 該 当 基準値 達 成 分 名 称 類 型 COD 期 間 指 定 年 月 日 大阪湾(1) C 8mg/L以下 イ 昭和46年12月28日 海 大阪湾(2) B 3mg/L以下 ロ 環境庁告示第60号 大阪湾(3) A 2mg/L以下 ハ 大阪湾(4) A 2mg/L以下 ロ 大阪湾(5) A 2mg/L以下 イ 尾崎湾 C 8mg/L以下 イ 域 淡輪湾 C 8mg/L以下 イ 深日湾 C 8mg/L以下 イ 海域(全窒素、全燐) 区 水 域 該 当 基準値 達 成 指 定 年 月 日 分 名 称 類 型 全窒素 全燐 期 間 海 大阪湾(イ) Ⅳ 1mg/L以下 0.09mg/L以 平成7年2月28日 環境庁告示第5号 大阪湾(ロ) Ⅲ 0.6mg/L以下 0.05mg/L以下 イ 域 大阪湾(ハ) Ⅱ 0.3mg/L以下 0.03mg/L以下

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第2章 公害防止施策 各種の公害防止対策等の推進により、前章で示された目標が平成32年度末を目途に達 成されるように努めるものとして、以下の対策を講じるものとする。また、新たに環境 基準の超過等が確認されたときは必要な対策を講じるものとする。 第1節 河川の水質汚濁対策 1 当該課題に係る状況 当地域において環境基準の類型指定がなされている公共用水域は9河川15水域で ある。水質汚濁の状況について BOD の指標でみると、平成 22 年度は15 水域すべ ての水域で環境基準を達成している。健康項目については、27 河川 51 地点につい て測定した結果、すべての地点・項目で環境基準を達成している。 当地域の河川は淀川を通じて大阪湾に流入しているが、平成22年度の大阪湾水質 汚濁の状況について、化学的酸素要求量(COD)の指標でみると、8水域中4水域 で環境基準を達成しておらず、全窒素及び全燐については、3水域中3水域で環境 基準を達成しているが、人口及び産業が集中し、汚濁が著しい閉鎖性海域について は、水質改善を図るため、汚濁発生源について総合的・計画的な水質保全対策を推 54 進する水質総量規制制度が設けられている 本府においては 当地域を含め 昭和。 、 、 年以来6次にわたり COD を対象に、また、第5次からは窒素及びりんも対象に追 加され、その削減に向けた取組を実施してきた。 2 当該課題に係る要因分析 大阪湾については、水質が改善されてきた水域があるものの、流域には人口及び 産業が集中しており、大規模な貧酸素水塊が発生し、生物が生息しにくい環境の閉 鎖性海域であり、CODの環境基準達成率の改善が不十分な状態である。 3 過去の施策の実施状況及び評価 本府においては、国の総量削減基本方針を受けて総量削減計画を定め、工場・事 業場のみならず、生活排水等も含めた全ての汚濁発生源について、汚濁負荷の総量 の削減目標量や目標年度等を定め、汚濁負荷量の削減に努めてきたが、これまでの 6次に及ぶ総量削減計画の削減目標量及び目標年度における排出負荷量実績は表2 、 、 のとおりであり 事業場の負荷量削減努力と下水道等の処理施設の整備促進により いずれも削減目標量を達成してきた。 なお、平成22年度末の当地域の下水道整備状況は表3及び表4のとおりである。 第6次水質総量規制における総量削減基本方針は、それまでの実績を踏まえ平成 年に策定され、平成 年度を目標年度としてより一層の 、窒素及びりんの 19 21 COD 削減を図るべく、目標年度における削減目標量及び削減の方途が定められ、これに 基づき着実に汚濁負荷の総量が削減されてきた。 しかしながら、東京湾、伊勢湾及び大阪湾において、水質が改善されてきた水域 があるものの、COD の環境基準達成率の改善が不十分な状態であり、また、大規模 な貧酸素水塊が発生し、生物が生息しにくい環境となっている。 他方、大阪湾を除く瀬戸内海においては、窒素及びりんの環境基準を概ね達成し ており、CODの濃度レベルが他の指定水域に比較して低い状況にある。 以上のことから、第7次水質総量規制では、東京湾、伊勢湾及び大阪湾において は、水環境改善を目途として、負荷削減等各種対策を推進するため、また、大阪湾 を除く瀬戸内海においては、海域の COD が悪化しないこと、窒素及びりんについ ては現状を維持することを目途として、各種施策を継続するため、平成23年6月に 総量削減基本方針が策定された。 本府は水質汚濁防止法等の規定により、化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん 含有量に係る総量削減基本方針(瀬戸内海)に基づき、平成24年2月に第7次総量

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削減計画を策定し、この計画による総量規制基準の遵守を図るため、排水規制とと もに、監視・指導の徹底を実施することとしている。 この計画は、瀬戸内海、特に大阪湾の COD、窒素及びりんに係る総量削減計画で あるが、公害防止計画の効果的かつ着実な実施は、この計画の削減目標の達成に大 きく寄与することを踏まえ、両計画の整合及びその円滑な実施を図ることとする。 表2 排出負荷量の削減目標値及び実績値 基準年度 目標年度 京都府対象地域 対象 削減目標(トン/日) 排出実績(トン/日) 54 59 COD 54 46 第1次 昭和 年 昭和 年 59 64 COD 43 39 第2次 昭和 年 昭和 年 COD 37 33 第3次 平成元年 平成6年 11 COD 33 26 第4次 平成6年 平成 年 11 16 COD 26 20 第5次 平成 年 平成 年 22 17 窒素 1.9 1.2 りん 16 21 COD 20 18 第6次 平成 年 平成 年 17 16 窒素 1.2 1.2 りん (資料)京都府「総量削減計画」 表3 流域下水道整備状況(平成22年度末現在) 流 域 幹線 流域関連公共下水道 放流先 下水道名 管渠 関係市町 処理区 計画区域 処 理 施 処理能力 域面積 内 人 口 人 口 設 (km) ( )ha (人) (人) 数 (m 日)3/ 桂川右岸 16.8 京都市、向日市、 5,156 347,623 346,362 1 228,400 桂川 長岡京市、大山崎町 (洛西) (資料)府文化環境部調べ(人口は住民基本台帳ベース) 表4 公共下水道整備状況(平成22年度末現在) 行政区域 処理区域 人 口 終末処理場 市町名 面積 人口 面積 人口 普及率 施設数 処理能力 ( )ha (人) ( )ha (人) (%) (千m 日)3/ 内訳 914 京都市 82,790 1,382,685 15,369 1,371,315 99.2 5 1,304 鳥 羽 114 吉祥院 148 伏 見 126 石 田 2 京 北 6,755 190,539 1,321 149,957 78.7 1 27 宇治市 向日市 767 54,434 632 54,427 100.0 - - 長岡京市 1,918 79,422 943 78,613 99.0 - - 大山崎町 597 15,351 288 15,335 99.9 - - 92,827 1,722,431 18,553 1,669,647 96.9 6 1,331 地域計 (資料)府文化環境部調べ(人口は住民基本台帳ベース)

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4 達成目標及び講じる施策 ( ) 達成目標1 大阪湾に流入する COD の汚濁負荷量の削減並びに窒素及びりんによる富栄養 化の防止を図る。 また、第7次総量削減計画に基づき施策を推進することとしているが、同計画 における平成26年度の発生源別の削減目標量は、表5のとおりである。 なお、次期総量削減計画が策定された場合は、当該計画に基づき施策を推進す る。 表5 総量削減計画における平成26年度削減目標量 ① 化学的酸素要求量 (参考) 区分 削減目標量(トン 日)/ 平成21年度における量(トン 日)/ 9 9 生活排水 7 7 産業排水 2 2 そ の 他 ② 窒素含有量 (参考) 区分 削減目標量(トン 日)/ 平成21年度における量(トン 日)/ 7 8 生活排水 3 3 産業排水 5 5 そ の 他 ③ りん含有量 (参考) 区分 削減目標量(トン 日)/ 平成21年度における量(トン 日)/ 0.6 0.6 生活排水 0.4 0.4 産業排水 0.2 0.2 そ の 他 (注)削減目標量は図3に示す総量削減計画指定地域全体の量である。 ( ) 講じる施策2 ア 生活排水処理施設の整備等 、 、 瀬戸内海の汚濁負荷量の削減を図るには 事業場等の排水の処理はもとより 都市化に伴い汚濁負荷の要因となっている生活排水を効率的に処理することが 必要であることから、市町等と協力しながら、下水道の整備を一層推進するほ か、地域の実情に応じ、浄化槽、農業集落排水施設等の生活排水処理施設の整 備及びし尿処理施設の整備を推進するとともに、生活排水処理の高度化及び処 理施設の適正な維持管理の徹底等の生活排水対策を一層推進することにより、 汚濁負荷量の削減を図る。 (ア) 下水道の整備等 汚濁負荷量の削減に重要な役割を果たす下水道については、社会資本整備 重点計画との整合を図りつつ、第7次総量削減計画を踏まえ、表6に掲げる 処理区域内人口を目標に整備を推進することとし、処理区域の拡大、処理場 の新設、増設等により処理能力の増強を積極的に進め、普及率の向上を図る とともに、水洗化の促進等を図る。 また、窒素やりんの除去性能の向上を含めた高度処理についても、京都市 上下水道局鳥羽水環境保全センターほか8箇所で実施中であり、今後も積極 的な導入を図る。 なお、平成32年度末の下水道整備計画は表7のとおりである。

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表6 総量削減計画における下水道整備計画 目標年度 行政区域内人口 処理区域内人口 (単位:千人) 26 2,223 2,056 平成 年度 【1,136】 (注 【 】書きは、高度処理区域内人口を示す (内数)) 。 人口は図3に示す総量削減計画指定地域全体の人口である。 表7 下水道整備計画 平成22年度末下水道整備状況 平成32年度末下水道整備計画 行政区域内人口 処理区域内人口 普及率 行政区域内人口 処理区域内人口 普及率 (人) (人) (%) (千人) (千人) (%) 1,722,431 1,669,647 96.9 1750.1 1742.1 99.5 (資料)府文化環境部調べ(人口は住民基本台帳ベース) (イ) その他の生活排水処理施設の整備等 浄化槽、農業集落排水施設等の整備を推進する。 なお、浄化槽については、建築基準法、浄化槽法、水質汚濁防止法、府浄 化槽の設置等に関する要綱等に基づき、設置並びに清掃、保守点検及び法定 検査が適正に行われるよう指導する。 (ウ) し尿処理施設等の整備等 下水道の普及等の状況を考慮し、必要な処理能力を維持するとともに、処 理施設の維持管理の徹底及び高度処理の導入により放流水質の安定及び向上 に努める。 イ 総量規制基準の設定 指定地域内事業場については、汚濁負荷量の削減のために採られた取り組み とその難易度、原材料の使用の実態、排水処理技術水準の動向、費用対効果、 除去率の季節変動を考慮し、公平性の確保に努めながら、適切な総量規制基準 を定め、その遵守を徹底することにより、汚濁負荷量の削減を図る。 特に、新設又は増設の施設については、既設の施設に比べてより高度な排水 、 、 処理技術の導入が可能であるため 特別の総量規制基準を設定することにより 汚濁負荷量の抑制を図る。 ウ その他の汚濁発生源に係る対策 地域における発生特性を踏まえた対策を講じるとともに、窒素及びりんにつ いては、発生源が多岐にわたることから汚濁負荷の実態に応じた削減努力を促 すことにより、汚濁負荷量の削減を図る。 (ア) 生活排水対策 一般家庭から排出される生活排水の汚濁負荷量を削減するため、水質汚濁 防止法及び府環境を守り育てる条例に基づき、住民に対し調理くず、廃食用 油等の処理、洗剤の使用等を適正に行うよう啓発を図る。 (イ) 総量規制基準が適用されない事業場等に対する対策 排水量規模が1日につき 30 m 以上であって、水質汚濁防止法に基づく排3 水基準に関する条例又は府環境を守り育てる条例の排水規制の対象となって いる事業場等について、立入検査、排出水の調査等を実施し、その結果に基 づき、汚濁負荷量削減の指導等を行う。 更に、その他の事業場等については、排出水の特性等の実態把握に努め、 適正な排水処理、その他汚濁負荷量を削減するために必要な措置を採るよう 指導等を行う。 (ウ) 農地からの負荷削減対策 農地に由来する汚濁負荷量の削減のため、持続性の高い農業生産方式の導 入の促進に関する法律に基づく「京都府における持続性の高い農業生産方式 の導入に関する指針」、「京都府における環境にやさしい農業技術指針」、「市 民の健康及び生活環境並びに京都の伝統を守る都市農業のための農作物栽培

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のポイント」等の活用を通じて化学肥料の施用量の低減等を図る。 (エ) 畜産排水対策 畜産排水については、家畜排せつ物の管理の適正化及び利用の促進に関す る法律に基づく「家畜排せつ物の利用の促進を図るための計画」、「京都府環 境保全型畜産確立基本方針」等に基づき、汚濁負荷量の削減のため、家畜ふ ん尿の適正処理等を推進する。 エ 教育、啓発等 この総量削減計画の実効を期すためには、事業者及び府民一人ひとりが環境 保全に関する認識を持ち、水質汚濁防止のために行動を実践することが必要で あり、このため、府環境を守り育てる条例等に基づき次の事業等を実践するこ とにより、汚濁負荷量の削減に努める。 、 、 、 事業者に対して 業界諸団体を通じ 又は各種講習会を開催することにより この計画の趣旨及び内容について正しい理解を広め、汚濁負荷量の削減に努め るよう周知徹底を図る。 また、府民に対して、環境月間の事業等を通じ、水質汚濁についての意識の 高揚を図るとともに、家庭でできる浄化対策の実践、河川等へのごみの不法投 棄防止等について、関係府県、関係諸団体等の協力を得て、広報活動を展開す る。 オ その他汚濁負荷量の総量の削減に関して必要な施策 (ア) 底質汚泥の除去等 有機物等のたい積する河床底質については、底質汚泥による水質の悪化を 防止するため、必要に応じ除去対策を講じる。 また、河川直接浄化施設の整備、河川の流量確保等の河川環境の改善事業 についても、必要に応じ実施する。 (イ) 監視体制の整備 公共用水域の水質汚濁の状況及び汚濁負荷量の削減状況を正確に把握し、 有効かつ適切な対策を講じるため、公共用水域の水質を監視するほか、効果 的な汚濁負荷量の監視体制の整備を図るとともに、事業場等について汚濁負 荷量の測定施設の整備、測定体制の確立等を指導する。 (ウ) 調査研究の推進 必要な調査研究の拡充に努める。 (エ) 中小企業の助成措置等 中小企業については、環境保全対策を講じていく上で多くの困難を伴うこ とから、公害防止体制の確立、施設整備等の対策が実施できるよう技術指導 をはじめとする支援の充実を図る。 5 監視・観測体制の整備 水質汚濁に係る環境の状況の把握や公害発生の未然防止等のために、必要な監視 ・観測等を行うとともに、体制の整備・充実を図るものとする。 ( ) 発生源の監視1 工場・事業場等に対し、水質汚濁防止法、府環境を守り育てる条例等に基づ き、立入検査及び採水検査を実施し、排水の監視の徹底を図るとともに、有害 物質の地下浸透についても監視を徹底する。 また、事業者に対し、汚濁負荷量の的確な把握を行わせるため、水質自動計 測機器等測定施設の整備の促進及び自主管理体制の充実を図るよう指導する。 ( ) 環境の監視2 公共用水域については、計画的に水質測定を実施しており、平成23年度は当 地域の河川51地点において実施する。 なお、国土交通省では、宇治川及び桂川において水質自動測定局を設置し、 監視測定を行っている。

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第3章 京都地域公害防止対策事業計画 公害の防止に関する事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律(昭和46年法律 第70号。以下「公害財特法」という )第2条の2第1項により、京都地域公害防止計。 画において、地方公共団体が京都市、宇治市、向日市、長岡京市及び大山崎町において 実施する同項に規定する事業に関する京都地域公害防止対策事業計画を以下のとおり定 める。 なお、以下に定める事業は、京都地域公害防止計画における主要課題に係る環境基準 の達成に資するものとして位置づけるものである。 下水道の設置又は改築の事業 (1)京都市公共下水道における終末処理場の改築 ア 公害財特法における根拠条項等 公害財特法第2条第3項第1号ハ イ 実施主体 京都市 ウ 実施場所 京都市(鳥羽水環境保全センター、吉祥院水環境保全センター、伏見水環境保 全センター、石田水環境保全センター) エ 実施期間 平成23年度から平成32年度まで オ 該当する主要課題 大阪湾に流入する河川の水質汚濁 カ 該当する主要課題との関係 大阪湾の汚濁負荷量の削減のため、大阪湾における京都府のCOD、窒素及び りんに係る総量削減計画を踏まえ、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に適 合する終末処理場の改築を行うことにより、大阪湾の水質汚濁に係るCODの環 境基準の達成に資する。 (2)京都市公共下水道の設置及び改築( 1)に該当するものを除く )( 。 ア 公害財特法における根拠条項等 ・公害財特法第2条の2第1項 ・下水道法(昭和33年法律第79号)第2条第3号に規定する公共下水道の 設置及び改築の事業 イ 実施主体 京都市 ウ 実施場所 京都市 エ 実施期間 平成23年度から平成32年度まで オ 該当する主要課題 大阪湾に流入する河川の水質汚濁 カ 該当する主要課題との関係 大阪湾の汚濁負荷量の削減のため、大阪湾における京都府のCOD、窒素及び りんに係る総量削減計画を踏まえ、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に適 合する京都市の管渠等の設置及び改築を行うことにより、大阪湾の水質汚濁に係 るCODの環境基準の達成に資する。 (3)宇治市公共下水道における終末処理場の設置及び改築 ア 公害財特法における根拠条項等 公害財特法第2条第3項第1号ハ

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イ 実施主体 宇治市 ウ 実施場所 宇治市(東宇治浄化センター) エ 実施期間 平成23年度から平成32年度まで オ 該当する主要課題 大阪湾に流入する河川の水質汚濁 カ 該当する主要課題との関係 大阪湾の汚濁負荷量の削減のため、大阪湾における京都府のCOD、窒素及び りんに係る総量削減計画を踏まえ、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に適 合する終末処理場の設置及び改築を行うことにより、大阪湾の水質汚濁に係るC ODの環境基準の達成に資する。 (4)宇治市公共下水道の設置及び改築( 3)に該当するものを除く )( 。 ア 公害財特法における根拠条項等 ・公害財特法第2条の2第1項 ・下水道法第2条第3号に規定する公共下水道の設置及び改築の事業 イ 実施主体 宇治市 ウ 実施場所 宇治市 エ 実施期間 平成23年度から平成32年度まで オ 該当する主要課題 大阪湾に流入する河川の水質汚濁 カ 該当する主要課題との関係 大阪湾の汚濁負荷量の削減のため、大阪湾における京都府のCOD、窒素及び りんに係る総量削減計画を踏まえ、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に適 合する宇治市の管渠等の設置及び改築を行うことにより、大阪湾の水質汚濁に係 るCODの環境基準の達成に資する。 (5)向日市公共下水道の設置 ア 公害財特法における根拠条項等 ・公害財特法第2条の2第1項 ・下水道法第2条第3号に規定する公共下水道の設置の事業 イ 実施主体 向日市 ウ 実施場所 向日市 エ 実施期間 平成23年度から平成32年度まで オ 該当する主要課題 大阪湾に流入する河川の水質汚濁 カ 該当する主要課題との関係 大阪湾の汚濁負荷量の削減のため、大阪湾における京都府のCOD、窒素及び りんに係る総量削減計画を踏まえ、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に適 合する向日市の管渠等の設置を行うことにより、大阪湾の水質汚濁に係るCOD の環境基準の達成に資する。 (6)長岡京市公共下水道の設置及び改築

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ア 公害財特法における根拠条項等 ・公害財特法第2条の2第1項 ・下水道法第2条第3号に規定する公共下水道の設置及び改築の事業 イ 実施主体 長岡京市 ウ 実施場所 長岡京市 エ 実施期間 平成23年度から平成32年度まで オ 該当する主要課題 大阪湾に流入する河川の水質汚濁 カ 該当する主要課題との関係 大阪湾の汚濁負荷量の削減のため、大阪湾における京都府のCOD、窒素及び りんに係る総量削減計画を踏まえ、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に適 合する長岡京市の管渠等の設置及び改築を行うことにより、大阪湾の水質汚濁に 係るCODの環境基準の達成に資する。 (7)大山崎町公共下水道の設置及び改築 ア 公害財特法における根拠条項等 ・公害財特法第2条の2第1項 ・下水道法第2条第3号に規定する公共下水道の設置及び改築の事業 イ 実施主体 大山崎町 ウ 実施場所 大山崎町 エ 実施期間 平成23年度から平成32年度まで オ 該当する主要課題 大阪湾に流入する河川の水質汚濁 カ 該当する主要課題との関係 大阪湾の汚濁負荷量の削減のため、大阪湾における京都府のCOD、窒素及び りんに係る総量削減計画を踏まえ、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に適 合する大山崎町の管渠等の設置及び改築を行うことにより、大阪湾の水質汚濁に 係るCODの環境基準の達成に資する。 (8)桂川右岸流域下水道における終末処理場の設置及び改築 ア 公害財特法における根拠条項等 公害財特法第2条第3項第1号ハ イ 実施主体 京都府 ウ 実施場所 長岡京市(洛西浄化センター) エ 実施期間 平成23年度から平成32年度まで オ 該当する主要課題 大阪湾に流入する河川の水質汚濁 カ 該当する主要課題との関係 大阪湾の汚濁負荷量の削減のため、大阪湾における京都府のCOD、窒素及び りんに係る総量削減計画を踏まえ、大阪湾・淀川流域別下水道整備総合計画に適 合する終末処理場の設置及び改築を行うことにより、大阪湾の水質汚濁に係るC ODの環境基準の達成に資する。

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第4章 公害防止計画の効果的実施 第1節 計画の推進体制と各主体の連携 1 計画の推進体制 本計画の推進に当たっては、国の関係機関、府の関係部局、関係市町と連携を密 にし、総合的に施策の展開を図る。 特に、広域的な公害については、大阪地域、兵庫地域、奈良地域及び和歌山地域 等とともに、広域的な観点に立脚した施策の推進について関係府県と連絡・調整を 密にし、計画の効果的な実施を図る。 2 各主体との連携 (1) 関係機関との連携 施策の推進に当たっては横断的な取組を推進するため、庁内の連絡体制を整備 するとともに調整に努める。関係市町においては、公害担当課等を表8のとおり 設置している。 また、表9に示した環境保全関係協議会等を通じ、国の関係機関、関係市町及 び関係団体等と密接な連携を図り、相互協力体制を強化し計画の効果的な実施を 図る。 ( ) 事業者との連携2 当地域における公害防止(環境保全)協定締結状況は表10のとおりである。 今後とも、この協定に基づき、事業者に対し必要に応じて公害防止対策の推進 について協力を求め、協力体制の強化を図るとともに、適切な指導を行う。 ( ) 住民との連携3 住民に対しては、府及び関係市町の広報活動を通じて公害の防止について理解 と協力を求めることにより計画の効果的な推進を図るとともに、住民の意見を環 境施策に反映させる。 第2節 環境保全計画との連携 本計画の運用に当たっては、府環境を守り育てる条例第8条により平成22年度に策 定された「新京都府環境基本計画」等の環境保全に関する諸法定計画等との整合を図 る。 特に、本計画の主要課題として揚げている「大阪湾に流入する河川の水質汚濁」対 策に密接に関係する計画については、その的確かつ円滑な実施が図られるよう配慮す る。 なお、当該地域において策定されている環境保全に関する主な計画概要は、表11の とおりである。

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表8 計画地域内市町公害担当部局(平成22年度末現在) 市 町 名 部 局 名 課 (室) 名 係 名 京 都 市 環境政策局 環 境 企 画 部 環境管理課 環境指導課 環境規制係 環境安全係 環境調査係 北部環境共生センター 南部環境共生センター 保健福祉局 衛生環境研究所 環 境 部 門 宇 治 市 市 民 環 境 部 環境政策室 環境企画課 環 境 企 画 係 向 日 市 市 民 生 活 部 環境政策課 環 境 対 策 係 長岡京市 環 境 経 済 部 環境政策推進課 環 境 保 全 係 大山崎町 環 境 事 業 部 経済環境課 清 掃 環 境 係 (資料)府文化環境部、各市町調べ 表9 環境保全関係協議会等の状況(平成22年度末現在) 組 織 の 名 称 組 織 の 主 な 構 成 員 瀬戸内海環境保全 京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県等瀬戸内 知事・市長会議 海関係13府県6政令市12中核市 (社)瀬戸内海環境保全協会 京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県等瀬戸内 海関係13府県6政令市 12中核市、全国漁業協同組合 連合会等20団体 淀川水質汚濁防止連絡協議会 京都府、大阪府、兵庫県、滋賀県、奈良県、三重県等 淀川流域2府4県13市、近畿地方整備局等4団体 (資料)府文化環境部、各市町調べ 表10 関係市町による公害防止(環境保全)協定締結数(平成22年度末現在) 市 町 名 締結数 京 都 市 131 宇 治 市 7 向 日 市 7 長岡京市 6 大山崎町 2 (資料)各市町調べ

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表11 環境保全に関する諸計画 計画名称 概要 策定根拠等 備考 新京都府環境基本計 京都府環境を守り育てる条例第8条に基 京 都府環境を守 平成22年度策定 画 づく「環境の保全及び創造に関する総合 り育てる条例 目標平成32年度 的・長期的な施策の大綱」として策定さ れた計画 環境行政の推進に関する個別の条例、計 画及びアクションプラン並びに府民と協 働して取り組む具体的施策・事業などの 指針となるもの 瀬戸内海の環境保全 瀬戸内海環境保全特別措置法第4条の規 瀬 戸内海環境保 平成20年度策定 に関する京都府計画 定により、瀬戸内海の環境保全に係る施 全特別措置法 策を総合的かつ計画的に推進するため、 国が策定した瀬戸内海環境保全基本計画 に基づき、瀬戸内海の環境の保全に関し 実施すべき施策を定めた計画 総量削減計画 瀬戸内海の水質改善を図るため、生活排 水質汚濁防止法 平成23年度策定 水、産業排水などから発生する化学的酸 目標平成27年度 素要求量等に係る汚濁負荷量の削減目標 瀬 戸内海環境保 量を達成するための方途、その他の事項 全特別措置法 を定めた計画 琵琶湖に係る湖沼水 琵琶湖の水質環境基準達成に向け、琵琶 湖 沼水質保全特 平成23年度策定 質保全計画 湖の集水域となっている滋賀県及び京都 別措置法 目標平成27年度 府が、生活排水、農業排水、工場排水等 の対策を定めた計画 大阪湾・淀川流域別 下水道法第2条の2に基づき、大阪湾及 下水道法 平成22年度策定 下水道整備総合計画 び淀川水系の環境基準達成のための下水 目標平成37年度 (京都府) 道整備を定めた計画 京都府水洗化総合計 国が定めた汚水処理施設の整備に関する 通知 平成22年度策定 画2010 構想策定の基本方針に基づき、下水道事 目標平成32年度 業、農業集落排水事業、合併処理浄化槽 整備事業等による効率的かつ適切な汚水 処理施設整備を定めた計画

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第3節 計画の進捗状況の点検 本計画は、平成23年度から平成32年度までの10年計画であり、第1章に掲げられた 計画の目標を計画期間内に達成されるよう努めるものとし、第2章から第4章までに掲 げられた施策等を強力に推進する。 そして、施策の実施状況及び環境質の状況を把握するため、毎年度の状況調査を実施 して問題点・課題を抽出し、幅広い方法で施策の再点検を行う。 また、計画終了時において最終報告を行い、適切な進行管理とともに明確な分析評価 を実施する。 1 計画の進行管理 ( ) 進行管理の流れ1 施策の効果的な推進を図るため、図4のとおり、毎年度、施策の実施状況及び 環境質の状況把握を行い、最終年度の翌年の平成33年度においては、目標の達成 状況等に係る点検を実施する。 ( ) 計画の現況調査(毎年度)2 各年度において、施策の実施状況及び環境質の状況を把握するとともに、実施 が遅れている施策を中心に問題点や課題を抽出し、施策の効果的な実施に向けて 改善を図る。 ( ) 計画の最終点検(平成3 33年度) 、 、 10 年間の計画期間を経て 計画に掲げられた達成目標がどれだけ達成されたか そして様々な施策がどのような効果をあげ、どういった問題点があったか等、分 析評価を行い、今後の公害防止施策の推進に役立てる。 2 進捗状況の評価 計画の進捗状況の評価については、計画目標の達成状況及び計画期間内の達成目 標に関する評価を行う。このとき、単に環境基準等の達成状況のみではなく、負荷 削減量の推計や施策効果の比較等様々な尺度で評価を行うことが重要である。

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計 画 の 策 定 施 策 の 推 進 現況調査 施策の実施状況及び 問題点・課題の抽出 環境質の状況把握 効果的実施に向けた 最終報告 施 策 の 推 進 改善 ○施策の実施状況 ○環境質の状況 ○環境負荷の状況 最終年度の点検 ○目標達成状況 等 計 画 の 評 価 図4 計画の進行管理の流れ

参照

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