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Arria GXデバイスのIEEE (JTAG)バウンダリ・スキャン・テスト

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この資料は英語版を翻訳したもので、内容に相違が生じる場合には原文を優先します。こちらの日本語版は参考用としてご利用 ください。設計の際には、最新の英語版で内容をご確認ください。

(JTAG) バウンダリ・スキャン・テスト

はじめに

プリント基板(PCB)の複雑化に伴って、徹底したテストがますます重 要になっています。 表面実装パッケージおよび PCB 製造の進歩によって ボードの小型化が進み、外部テスト・プローブや「Bed-of-nails」テスト 冶具などの従来型の試験方法の実装が困難になっています。 その結果、 PCB スペースの削減によるコストの削減が、従来型の試験方法のコスト 増によって相殺されてしまうことがあります。

1980 年代、Joint Test Action Group (JTAG) は、後に IEEE Std. 1149.1 規 格として標準化されたバウンダリ・スキャン・テストの規格を開発しま した。 このバウンダリ・スキャン・テスト (BST) アーキテクチャは、PCB 上に狭いリード間隔で実装されているコンポーネントを効率的にテスト する機能を提供します。 BST アーキテクチャ・テストは、物理的なテスト・プローブを使用しな いでピンの接続をテストし、またデバイスの通常動作中にデータをキャ プチャすることが可能です。 デバイスのバウンダリ・スキャン・セルは 信号をピンに強制的に出力するか、あるいはピンまたはロジック・アレ イ信号からデータをキャプチャします。 強制テスト・データはバウンダ リ・スキャン・セルにシリアルにシフト・インされます。 キャプチャさ れたデータはシリアルにシフト・アウトされ、外部で期待値と比較され ます。図 13–1に、バウンダリ・スキャン・テストの概念を示します。 図 13–1. IEEE Std. 1149.1 バウンダリ・スキャン・テスト Core Logic Serial Data In Boundary-Scan Cell IC Core Logic Serial Data Out

JTAG Device 1 JTAG Device 2

Pin Signal

Tested Connection

(2)

IEEE Std. 1149.1 BST アーキテクチャ この章では、Arria™GX デバイスの以下のような IEEE Std. 1149.1 BST 回 路の使用方法について説明します。 ■ IEEE Std. 1149.1 BST アーキテクチャ ■ IEEE Std. 1149.1 バウンダリ・スキャン・レジスタ ■ IEEE Std. 1149.1 BST 動作コントロール ■ JTAG チェインでの I/O 電圧のサポート ■ IEEE Std. 1149.1 BST 回路の利用 ■ IEEE Std. 1149.1 BST 回路のディセーブル ■ IEEE Std. 1149.1 BST ガイドライン

■ BSDL (Boundary Scan Description Language) のサポート

BST に加えて、Arria GX デバイスのイン・サーキット・リコンフィギュ レーション(ICR)に IEEE Std. 1149.1 コントローラを使用することがで きます。 ただし、この章では IEEE Std.1149.1 回路の BST 機能のみ説明し ています。 IEEE Std. 1149.1 回路を経由した Arria GX デバイスのコンフィギュレー ションについては、「Arria GX デバイス・ハンドブック Volume 2」の 「Arria GX デバイスのコンフィギュレーション」の章を参照してくださ い。 JTAG を使用したコンフィギュレーションの場合には、Arria GX、 Stratix®II、Stratix II GX、Stratix、Cyclone®II、および Cyclone

デバイスは JTAG チェインで最初の 17 デバイス以内になるよう にしてください。 これらのデバイスはすべて、同一の JTAG コン トローラを備えています。 Arria GX、Stratix II、Stratix II GX、 Stratix、Cyclone II、および Cyclone デバイスが 18 番目以降にあ る場合には、これらのデバイスのコンフィギュレーションは失敗 する可能性があります。 これは、SignalTap®II またはバウンダリ・ スキャン・テストには影響を与えません。

IEEE Std.

1149.1 BST

アーキテク

チャ

IEEE Std. 1149.1 BST モードで動作する Arria GX デバイスは、TDI、TDO、 TMS、および TCK の 4 本の必須ピン、および TRST の 1 本のオプション・ピ ンを使用します。 TCK ピンは内部ウィーク・プルダウン抵抗を備えてい ますが、TDI ピン、TMS ピン、および TRST ピンは内部ウィーク・プル アップ抵抗を備えています。 TDO 出力ピンは、I/O バンク 4 の VCCIOで

駆動します。すべての JTAG 入力ピンは、3.3 V VCCPD 電源で駆動しま

す。 JTAG コンフィギュレーション実行中、すべてのユーザ I/O ピンは トライ・ステートになります。

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チェイン内の複数のデバイスに対して複数の電圧の JTAG チェイ ンを接続するための推奨方法については、13–19 ページの「JTAG チェインでの I/O 電圧のサポート」を参照してください。 表 13–1に、これらの各ピンの機能をまとめます。 IEEE Std. 1149.1 BST 回路には、以下のレジスタが必要です。 ■ 実行するアクションおよびアクセスするデータ・レジスタを決定す るインストラクション・レジスタ。 ■ TDIとTDO間に最小長のシリアル・パスを提供する1ビット長のデー タ・レジスタであるバイパス・レジスタ。 ■ デバイスのすべてのバウンダリ・スキャン・セルで構成されたシフ ト・レジスタであるバウンダリ・スキャン・レジスタ。 表 13–1. IEEE Std. 1149.1 ピンの説明 ピン 説明 機能 TDI テスト・データ入力 命令、テストおよびプログラミング・データ用のシリアル入力ピン。 データはTCKの立ち上がりエッジでシフト・インされます。 TDO テスト・データ出力 命令、テストおよびプログラミング・データ用のシリアル出力ピン。 データは TCKの立ち下がりエッジでシフト・アウトされます。 この ピンは、データがデバイスからシフト・アウトされない場合はトラ イ・ステートになります。

TMS テスト・モードの選択 TAP (Test Access Point) コントローラ・ステート・マシンの遷移を決

定するコントロール信号を提供する入力ピン。 ステート・マシン内で の遷移は、TCKの立ち上がりエッジで発生します。 このため、TCKの 立ち上がりエッジの前に TMS を設定する必要があります。 TMSは、 TCKの立ち上がりエッジで評価されます。 TCK テスト・クロック入力 BST 回路へのクロック入力。 立ち上がりエッジで発生する動作と、立 ち下がりエッジで発生する動作があります。 TRST テスト・リセット入力 (オプション) バウンダリ・スキャン回路を非同期でリセットするアクティブ Low 入力。 バウンダリ・スキャン動作以外のときには、このピンは、Low にドライブしなければなりません。JTAG 以外のユーザの場合、この ピンは GND に固定する必要があります。

(4)

IEEE Std. 1149.1 BST アーキテクチャ 図 13–2に IEEE Std. 1149.1 回路の機能モデルを示します。 図 13–2. IEEE Std. 1149.1 ピン回路 図 13–2の注 : (1) レジスタの長さについては、該当するデバイスのデータシートを参照してください。 IEEE Std. 1149.1 バウンダリ・スキャン・テストは、テスト・アクセス・ ポート(TAP)コントローラによって制御されます。 TAP コントローラ について詳しくは、13–8 ページの「IEEE Std. 1149.1 BST 動作コントロー ル」を参照してください。 TMS および TCK ピンは、TAP コントローラを 操作し、TDI および TDO ピンは、データ・レジスタにシリアル・パスを 供給します。 TDI ピンはインストラクション・レジスタにデータを供給 し、それによってデータ・レジスタに対するコントロール・ロジックが 生成されます。 a UPDATEIR CLOCKIR SHIFTIR UPDATEDR CLOCKDR SHIFTDR TDI Instruction Register Bypass Register Boundary-Scan Register Instruction Decode TMS TCLK TAP Controller ICR Registers TDO Data Registers Device ID Register TRST (1) (1) (1)

(5)

IEEE Std.

1149.1

バウンダリ・

スキャン・

レジスタ

バウンダリ・スキャン・レジスタは、TDI ピンを入力、TDO ピンを出力 として使用する大きなシリアル・シフト・レジスタです。 バウンダリ・ スキャン・レジスタは、Arria GX の I/O ピンに関連付けられている 3 ビットのペリフェラル・エレメントで構成されています。 バウンダリ・ スキャン・レジスタを使用して、外部ピンの接続をテストしたり、内部 データをキャプチャすることができます。 Arria GX ファミリ・デバイスのバウンダリ・スキャン・レジスタ長につ いては、 「Arria GX デバイス・ハンドブック Volume 1」の「コンフィ ギュレーションおよびテスト」の章を参照してください。 図 13–3に、IEEE Std. 1149.1 デバイスの周辺にテスト・データをシリア ルにシフトする方法を示します。 図 13–3. バウンダリ・スキャン・レジスタ TCK TRST (1) TMS TAP Controller TDI Internal Logic TDO Each peripheral element is either an I/O pin, dedicated input pin, or dedicated configuration pin.

(6)

IEEE Std. 1149.1 バウンダリ・スキャン・レジスタ

Arria GX デバイスの I/O ピンのバウンダリ・スキャン・

セル

Arria GX デバイスの 3 ビット・バウンダリ・スキャン・セル(BSC)は、 キャプチャ・レジスタおよびアップデート・レジスタのセットで構成さ れています。 キャプチャ・レジスタは OUTJ 信号、OEJ 信号および PIN_IN 信号によって内部デバイス・データに接続することができ、アップデー ト・レジスタは PIN_OUT 信号および PIN_OE 信号で外部データに接続 できます。 IEEE Std. 1149.1 BST レジスタのグローバル・コントロール信 号(シフト、クロック、アップデートなど)は、TAP コントローラに よって内部で生成されます。 MODE 信号は、インストラクション・レジス タのデコーダによって生成されます。 バウンダリ・スキャン・レジスタ 用のデータ信号パスは、シリアル・データ入力(SDI)信号からシリア ル・データ出力(SDO)信号までとなります。 スキャン・レジスタは、 デバイスの TDI ピンから始まり、TDO ピンで終わります。 図 13–4に、Arria GX デバイスのユーザ I/O バウンダリ・スキャン・セ ルを示します。

図 13–4. Arria GX デバイスの IEEE Std. 1149.1 BST 回路付きユーザ I/O BSC

0 1 D Q OUTPUT D Q OE D Q INPUT D Q INPUT D Q OUTPUT D Q OE From or To Device I/O Cell Circuitry And/Or Logic Array 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 0 1 PIN_OUT INJ OEJ OUTJ VCC SDO Pin SHIFT SDI

CLOCK UPDATE HIGHZ MODE

PIN_OE PIN_IN Output Buffer Capture Registers Update Registers Global Signals

(7)

表 13–2では、Arria GX デバイス内のすべてのバウンダリ・スキャン・ セルのキャプチャおよびアップデート・レジスタの機能を説明します。 表 13–2. Arria GX デバイスのバウンダリ・スキャン・セルの説明 注 (1) ピン・タイプ キャプチャ ドライブ 注記 Output Capture レジスタ OE Capture レジスタ Input Capture レジスタ Output Update レジスタ OE Update レジスタ Input Update レジスタ

ユーザ I/O ピン OUTJ OEJ PIN_IN PIN_OUT PIN_OE INJ NA

専用クロック入力 0 1 PIN_IN N.C. (2) N.C. (2) N.C. (2) PIN_IN はク ロック・ネット ワークまたはロ ジック・アレイを ドライブ 専用入力(3) 0 1 PIN_IN N.C. (2) N.C. (2) N.C. (2) PIN_INはコント ロール・ロジック をドライブ 専用双方向 (オープン・ ドレイン)(4)

0 OEJ PIN_IN N.C. (2) N.C. (2) N.C. (2) PIN_INはコン フィギュレーショ ン・コントロール をドライブ

専用双方向(5) OUTJ OEJ PIN_IN N.C. (2) N.C. (2) N.C. (2) PIN_INはコン

フィギュレーショ ン・コントロール にドライブ、 OUTJは出力バッ ファをドライブ 専用出力(6) OUTJ 0 0 N.C. (2) N.C. (2) N.C. (2) OUTJは出力バッ ファをドライブ 表 13–2の注 :

(1) TDI、TDO、TMS、TCK、すべての VCCおよび GND ピン・タイプ、VREF、および TEMP_DIODE ピンには BSC は

ありません。

(2) 接続なし(N.C.)。

(3) PLL_ENA、nCONFIG、MSEL0、MSEL1、MSEL2、MSEL3、nCE、VCCSEL、PORSEL、および nIO_PULLUP ピン

が含まれます。

(4) CONF_DONEおよび nSTATUS ピンが含まれます。

(5) DCLKピンが含まれます。

(8)

IEEE Std. 1149.1 BST 動作コントロール

IEEE Std.

1149.1 BST

動作

コントロール

Arria GX デバイスは、以下の IEEE Std. 1149.1 BST インストラクション を実装しています。 ■ SAMPLE/PRELOADインストラクション・モードにより、通常のデバ イス動作を中断することなく、デバイス・データのスナップショッ トをとることができます。 ■ EXTESTインストラクション・モードでは、デバイス間の外部ピン 接続をチェックするために使用されます。 ■ BYPASSインストラクション・モードでは、すべて 1 のインストラク ション・コードがインストラクション・レジスタにロードされると 使用されます。 ■ IDCODEインストラクション・モードは、IEEE Std. 1149.1 チェイン のデバイスを識別するために使用されます。 ■ USERCODEインストラクション・モードは、IEEE Std. 1149.1 チェイ ンにあるデバイス内のユーザ電子署名を検査するために使用されま す。 ■ CLAMPインストラクション・モードは、バイパス・レジスタが TDI ポートと TDO ポートの間でシリアル・パスとして選択されている 間に、各ピンからドライブされる信号の状態をバウンダリ・スキャ ン・レジスタから決定するために使用されます。 ■ HIGHZインストラクション・モードは、すべてのユーザ I/O ピンを 非アクティブなドライブ状態に設定するのに使用されます。 BST 命令の長さは 10 ビットです。 これらの命令については、この章の後 半で説明します。 BST インストラクションとそれらのインストラクション・コードの概要 については、「Arria GX デバイス・ハンドブック Volume 1」の「コン フィギュレーションおよびテスト」の章を参照してください。 IEEE Std. 1149.1 TAP コントローラは、TCK の立ち上がりエッジでクロッ クされる 16 ステートのステート・マシンで、TMS ピンを使用してデバ イスの IEEE Std. 1149.1 動作を制御します。 図 13–5に TAP コントロー ラ・ステート・マシンを示します。

(9)

図 13–5. IEEE Std. 1149.1 TAP コントローラ・ステート・マシン TAP コントローラが TEST_LOGIC/RESET ステートのときには、BST 回 路がディセーブルされ、デバイスは通常の動作を行う状態となり、イン ストラクション・レジスタは初期命令として IDCODE で初期化されます。 デ バ イ ス の パ ワ ー・ア ッ プ 時 に は、TAP コ ン ト ロ ー ラ は こ の TEST_LOGIC/RESETステートで起動します。 さらに、TMSを5TCKクロッ ク・サイクルの間 High に保持、または TRST ピンを Low に保持すると、 TAP コントローラは TEST_LOGIC/RESET ステートに強制的に入りま す。 TEST_LOGIC/RESET ステートになると、TAP コントローラは TMS が High に保持されているか(TCK がクロックされている間)または TRSTが Low に保持されている限りこのステートに留まります。 SELECT_DR_SCAN CAPTURE_DR SHIFT_DR EXIT1_DR PAUSE_DR EXIT2_DR UPDATE_DR SHIFT_IR EXIT1_IR PAUSE_IR EXIT2_IR UPDATE_IR TMS = 0 TMS = 0 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 1 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 1 TMS = 0 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 1 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 0 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 0 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 0 RUN_TEST/ IDLE TMS = 0 TEST_LOGIC/ RESET TMS = 1 TMS = 0 TMS = 1 TMS = 1 TMS = 1 TMS = 1 CAPTURE_IR SELECT_IR_SCAN

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IEEE Std. 1149.1 BST 動作コントロール 図 13–6は、IEEE Std. 1149.1 信号に対するタイミングの規格を示したも のです。 図 13–6. IEEE Std. 1149.1 タイミング波形 IEEE Std. 1149.1 の動作を開始するには、TAP コントローラをシフト・イ ンストラクション・レジスタ (SHIFT_IR) ステートに進め、TDI ピンに 適切なコードをシフト・インすることによってインストラクション・モー ドを選択します。 図 13–7の波形図は、インストラクション・レジスタへ の命令コ―ドの入力を表しています。また、図 13–7は TCK、TMS、TDI、 TDO、およびTAPコントローラのステートの値を示します。 RESETステー トから、SHIFT_IR へ TAP コントローラを進めるために、TMS には 01100のパターンを入力します。 TDO TCK tJPZX tJPCO tJSCO tJSXZ tJPH tJSH tJPXZ tJCP tJPSU_TMS tJCL tJCH TDI TMS Signal to be Captured Signal to be Driven tJPSU_TDI tJSZX tJSSU

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図 13–7. インストラクション・モードの選択 TDOピンは、SHIFT_IRおよびSHIFT_DRステートを除くすべてのステー トでトライ・ステートになります。 TDO ピンは、いずれかのシフト・ス テートに入った後の TCK の最初の立ち下がりエッジでアクティブにな り、いずれかのシフト・ステートを終了した後の TCK の最初の立ち下が りエッジでトライ・ステートになります。 SHIFT_IRステートがアクティブになると、TDO はトライ・ステートを 抜け、インストラクション・レジスタの初期ステートが TCK の立ち下が りエッジでシフト・アウトされます。 TDO は、SHIFT_IR ステートがア クティブになっている限り、継続してインストラクション・レジスタの 内容をシフト・アウトします。 TAP コントローラは、TMS が Low のとき は SHIFT_IR ステートになったままです。 SHIFT_IRステートの間、TCKの立ち上がりエッジでTDIピン上のデータ をシフトすることによって、命令コードが入力されます。 命令コードの 最終ビットは、次のステート EXIT1_IR がアクティブになると同時にク ロック駆動されなければなりません。 EXIT1_IR ステートをアクティブ にするために、TMS を High に設定します。 一度 EXIT1_IR ステートに なると、TDO は再びトライ・ステートになります。 TDO は、SHIFT_IR および SHIFT_DR ステートを除いて、常にトライ・ステートになりま す。 命令コードが正しく入力されると、TAP コントローラは後述する 3 つのモードの 1 つでテスト・データをシリアルにシフト・インします。 以下の項では、次の 3 つのシリアル・シフト・テスト・データ・インス トラクション・モードについて説明します。 ■ 13–12 ページの「SAMPLE/PRELOAD インストラクション・モード」 ■ 13–15 ページの「EXTEST インストラクション・モード」 ■ 13–17 ページの「BYPASS インストラクション・モード」 TCK TMS TDI TDO TAP_STATE SHIFT_IR RUN_TEST/IDLE SELECT_IR_SCAN SELECT_DR_SCAN

(12)

IEEE Std. 1149.1 BST 動作コントロール

SAMPLE/PRELOAD インストラクション・モード

SAMPLE/PRELOADインストラクション・モードにより、通常のデバイス 動作を中断することなく、デバイス・データのスナップショットをとる ことができます。 この命令を使用して、EXTEST 命令をロードする前に アップデート・レジスタにテスト・データをプリロードすることもでき ます。図 13–8に、SAMPLE/PRELOAD モードのキャプチャ、シフト、お よびアップデート・フェーズを示します。

(13)

図 13–8. IEEE Std. 1149.1 BST SAMPLE/PRELOAD モード 1 0 D Q D Q 1 0 1 0 1 0 D Q D Q 1 0 D Q D Q 1 0 OUTJ OEJ MODE INJ Capture Registers Update Registers SDO SDI SHIFT CLOCK UPDATE 1 0 D Q D Q 1 0 1 0 1 0 D Q D Q 1 0 D Q D Q 1 0 OUTJ OEJ SDI SHIFT CLOCK UPDATE MODE SDO INJ Capture Registers Update Registers

キャプチャ・フェーズ

キャプチャ・フェーズでは、 ピ ン の 信 号、OEJお よ び OUTJがキャプチャ・レジス タ に ロ ー ド さ れ ま す。 CLOCK 信号はTAPコント ローラのCLOCKDR出力か ら供給されます。これらの レジスタに保持されるデー タは、通常のデバイス動作か らの信号で構成されます。

シフトおよび

アップデート・

フェーズ

シフト・フェーズでは、以前 にキャプチャされたピンの 信号、OEJおよびOUTJは、 CLOCKを使用しTDOピン を通してバウンダリ・スキャ ン・レジスタからシフト・ア ウトされます。データがシ フト・アウトされると、TDI ピンを通して次のテスト用 のパターンをシフト・インす ることができます。 アップデート・フェーズで は、データはUPDATEクロッ クを使用してキャプチャ・レ ジスタからUPDATEレジス タ に 転 送 さ れ ま す。 UPDATEレジスタに格納さ れたデータは、EXTEST 命 令に使用できます。

(14)

IEEE Std. 1149.1 BST 動作コントロール キャプチャ・フェーズでは、キャプチャ・レジスタの前段にあるマルチ プレクサがアクティブなデバイスのデータ信号を選択します。 このデー タはクロックに同期してキャプチャ・レジスタに入力されます。 アップ デート・レジスタの出力にあるマルチプレクサは、デバイスの動作に影 響を及ぼさないよう、アクティブ信号を選択します。 シフト・フェーズ 中には、デバイス周辺のキャプチャ・レジスタを通してデータをクロッ ク駆動することによってバウンダリ・スキャン・シフト・レジスタが形 成され、TDO ピンから出力されます。 デバイスは同時に新しいテスト・ データを TDI にシフト・インし、キャプチャ・レジスタの内容を置き換 えることができます。 アップデート・フェーズでは、キャプチャ・レジ スタ内のデータはアップデート・レジスタに転送されます。 このデータ は次に、EXTEST インストラクション・モードで使用できます。 詳しく は、13–15 ページの「EXTEST インストラクション・モード」を参照し てください。 図 13–9に、SAMPLE/PRELOAD 波形を示します。 SAMPLE/PRELOAD 命 令コードは、TDI ピンを通してシフト・インされます。 TAP コントロー ラは、CAPTURE_DR ステートから SHIFT_DR ステートに進み、TMS が Lowに保持されていればSHIFT_DRステートに留まります。 キャプチャ・ フェーズ後にキャプチャ・レジスタ内に存在していたデータは、TDO ピ ンからシフト・アウトされます。 TDI ピンにシフト・インされた新しい テスト・データが、バウンダリ・スキャン・レジスタ全体をクロックで 周期化された後、TDO ピンに出力されます。図 13–9は、キャプチャ・レ ジスタのデータがシフト・アウトされるまで、TDI の命令コードは TDO ピンに出力されないことを示しています。 TMS が 2 連続 TCK クロック・ サイクルの間 High に保持されると、TAP コントローラはアップデート・ フェーズのために UPDATE_DR ステートに進みます。 図 13–9. SAMPLE/PRELOAD シフト・データ・レジスタの波形 Data stored in boundary-scan register is shifted out of TDO. After boundary-scan register data has been shifted out, data entered into TDI will shift out of TDO.

UPDATE_IR SHIFT_DR EXIT1_DR SELECT_DR CAPTURE_DR EXIT1_IR UPDATE_DR SHIFT_IR Instruction Code TCK TMS TDI TDO TAP_STATE

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EXTEST インストラクション・モード

EXTESTインストラクション・モードでは、デバイス間の外部ピン接続 をチェックするために使用されます。 SAMPLE/PRELOAD モードとは異 なり、EXTEST によってテスト・データを強制的にピン信号に出力する ことができます。 出力ピンに既知の High および Low のロジック・レベ ルを与えることによって、スキャン・チェイン内の任意のデバイスのピ ンでオープンおよび短絡を検出することができます。 図 13–10に、EXTEST モードのキャプチャ、シフト、およびアップデー ト・フェーズを示します。

(16)

IEEE Std. 1149.1 BST 動作コントロール 図 13–10. IEEE Std. 1149.1 BST EXTEST モード 1 0 D Q D Q 1 0 1 0 1 0 D Q D Q 1 0 D Q D Q 1 0 OUTJ OEJ MODE INJ Capture Registers Update Registers SDI SHIFT CLOCK UPDATE SDO 1 0 D Q D Q 1 0 1 0 1 0 D Q D Q 1 0 D Q D Q 1 0 OUTJ OEJ MODE INJ Capture Registers Update Registers SDI SHIFT CLOCK UPDATE SDO

キャプチャ・フェーズ

キャプチャ・フェーズでは、 ピンの信号、OEJ および OUTJがキャプチャ・レジス タ に ロ ー ド さ れ ま す。 CLOCK信号はTAPコント ローラのCLOCKDR出力か ら供給されます。 以前に アップデート・レジスタに保 持されたデータは PIN_ININJ をドライブし、それに よってI/Oピンはトライ・ス テートになるか、または信号 を出力することができます。 OEJ アップデート・レジス タ内の“1”は出力バッファを トライ・ステートにします。

シフトおよび

アップデート・

フェーズ

シフト・フェーズでは、以前 にキャプチャされたピンの 信号、OEJおよびOUTJは、 CLOCKを使用しTDOピン を通してバウンダリ・スキャ ン・レジスタからシフト・ア ウトされます。データがシ フト・アウトされると、TDI ピンを通して次のテスト用 のパターンをシフト・インす ることができます。 アップデート・フェーズで は、データはUPDATEクロッ クを使用してキャプチャ・レ ジスタからアップデート・レ ジ ス タ に 転 送 さ れ ま す。 アップデート・レジスタは、 次にPIN_ININJをドライ ブし、I/Oピンがトライ・ス テートになるか、または信号 を出力できるようにします。

(17)

EXTESTは、SAMPLE/PRELOAD とは異なる方法でデータを選択します。 EXTESTは、出力および出力イネーブル信号のソースとして、アップデー ト・レジスタからデータを選択します。 EXTEST 命令コードが入力され ると、マルチプレクサはアップデート・レジスタのデータを選択します。 これによって、以前の EXTEST または SAMPLE/PRELOAD テスト・サイ クルからこれらのレジスタに格納されていたデータは、強制的にピン信 号として出力することができます。 キャプチャ・フェーズでは、このテ スト・データの結果はキャプチャ・レジスタに格納され、シフト・フェー ズ中に TDO へシフト・アウトされます。 新しいテスト・データは、アッ プデート・フェーズ中にアップデート・レジスタに格納できます。 図 13–11 の EXTEST 波形図は、インストラクション・コード以外、 SAMPLE/PRELOAD波形図に類似しています。 TDO ピンからシフト・アウ トされたデータは、キャプチャ・フェーズ後にキャプチャ・レジスタ内 に格納されていたデータで構成されます。 TDI ピンにシフト・インされ た新しいテスト・データが、バウンダリ・スキャン・レジスタ全体をク ロックで同期化された後、TDO ピンに出力されます。 図 13–11. EXTEST シフト・データ・レジスタ波形

BYPASS インストラクション・モード

BYPASSモードは、すべて 1 のインストラクション・コードがインストラ クション・レジスタにロードされるとアクティブになります。 図 13–12 の波形は、TAP コントローラが SHIFT_DR ステートのときに、スキャ ン・データがどのようにデバイスを通過するかを示します。 このステー トでは、データ信号は TCK の立ち上がりエッジの TDI からバイパス・レ ジスタにクロック・インされ、同じクロック・パルスの立ち下がりエッ ジの TDO でバイパス・レジスタからクロック・アウトされます。 Data stored in boundary-scan register is shifted out of TDO. After boundary-scan register data has been shifted out, data entered into TDI will shift out of TDO.

UPDATE_IR SHIFT_DR EXIT1_DR SELECT_DR CAPTURE_DR EXIT1_IR UPDATE_DR SHIFT_IR Instruction Code TCK TMS TDI TDO TAP_STATE

(18)

IEEE Std. 1149.1 BST 動作コントロール 図 13–12. BYPASS シフト・データ・レジスタ波形

IDCODE インストラクション・モード

IDCODEインストラクション・モードは、IEEE Std. 1149.1 チェインのデ バイスを識別するために使用されます。 IDCODE が選択されると、デバ イスIDレジスタに32ビットのベンダ定義識別コードがロードされます。 デバイス ID レジスタは、TDI ポートと TDO ポートの間に接続され、デ バイスの IDCODE がシフト・アウトされます。

IDCODE for Arria GXデバイスのについて詳しくは、「Arria GXデバイス・ ハンドブック Volume 1」の「コンフィギュレーションおよびテスト」の 章を参照してください。

USERCODE インストラクション・モード

USERCODEインストラクション・モードは、IEEE Std. 1149.1 チェインに あるデバイス内のユーザ電子署名(UES)を検査するために使用されま す。 この命令が選択されると、TDI ポートと TDO ポートの間にデバイス ID レジスタが接続されます。 ユーザ定義の UES は、32 ビット USERCODE レジスタからパラレルにデバイス ID レジスタにシフト・インされます。 UES はデバイス ID レジスタを通してシフト・アウトされます。 UES 値は、デバイスがコンフィギュレーションされるまでユーザ 定義値にはなりません。 コンフィギュレーション前は、UES 値は デフォルトに設定されます。

Data shifted into TDI on the rising edge of TCK is shifted out of TDO on the falling edge of the same TCK pulse. UPDATE_IR SELECT_DR_SCAN CAPTURE_DR EXIT1_IR EXIT1_DR UPDATE_DR SHIFT_DR Instruction Code TCK TMS TDI TDO TAP_STATE SHIFT_IR Bit 2 Bit 3

Bit 1 Bit 2 Bit 4 Bit 1

(19)

CLAMP インストラクション・モード

CLAMPインストラクション・モードは、バイパス・レジスタが TDI ポー トと TDO ポートの間でシリアル・パスとして選択されている間に、ピン からドライブされる信号の状態をバウンダリ・スキャン・レジスタから 決定するために使用されます。 ピンからドライブされるすべての信号の ステートは、バウンダリ・スキャン・レジスタに保持されているデータ で完全に定義されます。 コンフィギュレーション後にデバイスをテストする場合、プログ ラマブルなウィーク・プルアップ抵抗またはバス・ホールド機能 によって、ピンの CLAMP 値 ( バウンダリ・スキャン・セルのアッ プデート・レジスタに格納されている値 ) は無効になります。

HIGHZ インストラクション・モード

HIGHZインストラクション・モードは、すべてのユーザ I/O ピンを非ア クティブなドライブ状態に設定するのに使用されます。 これらのピンは 新しい JTAG 命令が実行されるまでトライ・ステートになります。 この 命令がインストラクション・レジスタにロードされると、TDI ポートと TDOポート間にバイパス・レジスタが接続されます。 コンフィギュレーション後にデバイスをテストする場合、プログ ラマブルなウィーク・プルアップ抵抗またはバス・ホールド機能 によって、ピンの HIGHZ 値は無効になります。

JTAG

チェインでの

I/O 電圧の

サポート

JTAG チェインはいくつかのデバイスをサポートしています。 ただし、 チェインに異なる VCCIOレベルを持つデバイスが含まれる場合は注意が 必要です。 TDO ピンの出力電圧レベルは、ドライブする TDI ピンの規格 を満たす必要があります。 TDI ピンは、VCCPD(3.3 V)で駆動されます。

Arria GX デバイスでは、TDO ピンはバンク 4 の VCCIO電源で駆動しま

す。表 13–3に、適切な JTAG チェイン動作を保証するボード・デザイン の推奨事項を示します。 デバイス間にレベル・シフタを挿入して、VCCIO レベルが異なるデバイ スの TDI および TDO ラインをインタフェースできます。 可能な限り、 VCCIOレベルがより高いデバイスから VCCIOレベルが同等以下のデバイ スをドライブするよう JTAG チェインを構築してください。 この方法を 使うと、最終段の TDO のレベルを JTAG テスタに適合させるためにのみ レベル・シフタを使用すれば良いことになります。図 13–13に、電圧レ ベルが混在した JTAG チェインとレベル・シフタをチェインに挿入する 方法を示します。

(20)

JTAG チェインでの I/O 電圧のサポート

図 13–13. 電圧レベルが混在した JTAG チェイン 表 13–3. サポートされている TDO/TDI 電圧の組み合わせ

デバイス TDI 入力バッファ電源

I/O バンク 4 における Arria GX TDO VC C I Oの電圧レベル

VC C I O = 3.3 V VC C I O = 2.5 V VC C I O = 1.8 V VC C I O = 1.5 V Arria GX 常に VC C P D (3.3 V) √(1) (2) (3) 必要な レベル・シフタ Arria GX 以外 VCC = 3.3 V √(1) (2) (3) 必要な レベル・シフタ VCC = 2.5 V (1)、(4) √(2) (3) 必要な レベル・シフタ VCC = 1.8 V (1)、(4) (2)、(5) √ 必要な レベル・シフタ VCC = 1.5 V (1)、(4) (2)、(5) √(6) 表 13–3の注 : (1) TDO出力バッファは、VOH (MIN) = 2.4 V に適合します。 (2) TDO出力バッファは、VOH (MIN) = 2.0 V に適合します。 (3) 外部 250 Ω プルアップ抵抗は必須ではありませんが、ボードの信号レベルが最適でない場合は推奨されます。 (4) 入力バッファは 3.3 V を許容する必要があります。 (5) 入力バッファは 2.5 V を許容する必要があります。 (6) 入力バッファは 1.8 V を許容する必要があります。 3.3 V VCCIO Level Shifter 2.5 V VCCIO 1.8 V VCCIO 1.5 V VCCIO Tester TDO TDI Must be 3.3 V Tolerant. Shift TDO to level accepted by tester if necessary. Must be 1.8 V tolerant. Must be 2.5 V tolerant.

(21)

IEEE Std.

1149.1 BST

回路の使用

Arria GX デバイスは、専用の JTAG ピンを備えており、IEEE Std. 1149.1 BST 回路はデバイスのパワーアップ時にイネーブルされます。 Arria GX FPGA では、コンフィギュレーションの実行前と実行後だけでなく、コ ンフィギュレーションの実行中にも BST を実行できます。 Arria GX FPGA は、コンフィギュレーション中にコンフィギュレーションを中断 することなく、BYPASS、IDCODE、および SAMPLE 命令をサポートしま す。 それ以外の JTAG 命令を送出するには、CONFIG_IO 命令を使用して コンフィギュレーションを中断しなければなりません。

CONFIG_IO命令を使用すると、JTAG ポートを通して I/O バッファをコ ンフィギュレーションでき、命令が発行されるとコンフィギュレーショ ンを中断します。 この命令により、Arria GX FPGA デバイスのコンフィ ギュレーションの実行前にボード・レベルのテストを実行できます。あ るいは、コンフィギュレーション・デバイスがコンフィギュレーション を完了するまで待つことができます。 一度コンフィギュレーションが中 断され、JTAG-BST が完了した場合は、JTAG(PULSE_CONFIG 命令)を 使用するか、nCONFIG に Low にパルスを入力することによってデバイ スをリコンフィギュレーションする必要があります。 コンフィギュレーション前に JTAG バウンダリ・スキャン・テス トを実行するときは、nCONFIG ピンを Low に保持する必要があ ります。 Arria GX デバイスのチップ・ワイドのリセット(DEV_CLRn)ピンと チップ・ワイドの出力イネーブル(DEV_OE)ピンは、JTAG バウンダ リ・スキャンまたはコンフィギュレーション動作に影響を与えません。 これらのピンをトグルしても BST 動作(予測される BST 動作を除く)を 妨害することはありません。 JTAG コンフィギュレーションを行う Arria GX デバイスのボードをデザ インする場合、専用コンフィギュレーション・ピンの接続を検討する必 要があります。 デバイス・コンフィギュレーションのための IEEE Std.1149.1 回路の使用 について詳しくは、「Arria GX デバイス・ハンドブック Volume 2」の 「Arria GX デバイスのコンフィギュレーション」の章を参照してくださ い。

コンフィギュ

レーションさ

れたデバイス

に対する BST

コンフィギュレーションされたデバイスでは、デザイン・ファイル内で 出力専用に設定されている I/O ピンに対して、入力バッファはデフォル トでオフになっています。 入力バッファがオフのときに、コンフィギュ レーションされたデバイスの出力ピンをデフォルトの BSDL ファイルで サンプリングすることはできません。 コンフィギュレーションされたデ

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IEEE Std. 1149.1 BST 回路のディセーブル バイスの入力バッファを常にイネーブルするように Quartus II ソフト ウェアを設定すると、デバイスはバウンダリ・スキャン・テストを行う コンフィギュレーションされていないデバイスと同様に動作し、デザイ ンの出力ピン上のサンプリング機能が使用できます。 これにより、未使 用入力バッファは常にオンになるため、待機時電流がわずかに増加する 場合があります。 Quartus II ソフトウェアでは、以下の手順を実行しま す。 1. Settings (Assignments メニュー)を選択します。 2. Assembler をクリックします。

3. Always Enable Input Buffers をオンにします。

IEEE Std.

1149.1 BST

回路の

ディセーブル

Arria GX デバイスの IEEE Std. 1149.1 BST 回路は、デバイスのパワーアッ プ時にイネーブルされます。 IEEE Std. 1149.1 BST 回路は、BST またはイ ン・サーキット・リコンフィギュレーションに使用されるため、13–21 ページの「IEEE Std. 1149.1 BST 回路の使用」に記載されるとおり、回路 は特定のタイミングでのみイネーブルする必要があります。 Arria GX の IEEE Std. 1149.1 回路を使用しない場合は、回路を恒 久的にディセーブルして、必要ないときに誤ってイネーブルしな いようにする必要があります。 表 13–4に、Arria GX デバイスの IEEE Std. 1149.1 回路をディセーブルす るのに必要なピン接続を示します。 表 13–4. IEEE Std. 1149.1 回路のディセーブル JTAG ピン(1) ディセーブルにするための接続 TMS VC C TCK GND TDI VC C TDO オープンのままにします TRST GND 表 13–4の注 : (1) Arria GX デバイスの JTAG をディセーブルするソフトウェア・ オプションはありません。 JTAG ピンは専用ピンです。

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IEEE Std.

1149.1

バウンダリ・

スキャン・

テストの

ガイドライン

IEEE Std. 1149.1 デバイスでバウンダリ・スキャン・テストを実行すると きは、下記のガイドラインを使用します。 ■ SHIFT_IRステートの最初のクロック・サイクル中に、インストラ クション・レジスタから TDO ピンを介して “10...” パターンがシフト・ アウトしない場合、TAP コントローラは正しいステートに達してい ません。 この問題を解決するには、以下の手順のいずれかを実行し ます。 ● TAPコントローラが正常にSHIFT_IRステートに達したことを 確認します。 TAP コントローラを SHIFT_IR ステートに進め るには、RESET ステートに戻り、コード 01100 を TMS ピンに 送信します。 ● デバイスの VCC、GND、JTAG、および専用コンフィギュレー ション・ピンへの接続を確認します。 ■ 最初の EXTEST テスト・サイクルの前に、SAMPLE/PRELOAD テス ト・サイクルを実行して、EXTEST モードに入るときに、デバイ ス・ピンに既知のデータが存在することを確認します。 OEJ アップ デート・レジスタに 0 がある場合、OUTJ アップデート・レジスタ のデータがドライブ・アウトされます。 システム内の他のデバイス との競合を回避するために、ステートは既知で正しくなければなり ません。 ■ ICR の間に EXTEST テストを実行してはなりません。 この命令は、 ICR の間ではなく、ICR の前または後でサポートされます。 CONFIG_IO命令を使用して、コンフィギュレーションに割り込ん でテストを実行するか、またはコンフィギュレーションが完了する まで待機します。 ■ コンフィギュレーション前にテストを実行する場合は、nCONFIG ピンを Low に保持します。 ■ コンフィギュレーション後は、差動ピン・ペアのどのピンもテスト することはできません。 したがって、コンフィギュレーション後に BST を実行するには、これらの差動ピン・ペアに対応する BSC グ ループを編集する必要があります。 BSC グループは内部セルとして 再定義しなければなりません。 編集について詳しくは、BSDL (Boundary-Scan Description Language) ファイルを参照してください。 ■ 以下のプライベート命令は呼び出しに使用しないでください。この ような命令は潜在的にデバイスに損傷を与え、デバイスが使用でき なくなります。

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BSDL (Boundary Scan Description Language) のサポート 1100010000 0011001001 0000101001 0000010000 いかなる時点でも、このような命令を呼び出さないよう注 意必要です。 これらの命令を使用する必要がある場合は、 アルテラ・アプリケーションにお問い合わせください。 バウンダリ・スキャン・テストについて詳しくは、お問い合わせください。

BSDL

(Boundary

Scan

Description

Language) の

サポート

VHDLのサブセットであるBSDL (Boundary-Scan Description Language) は、テスト可能な IEEE Std. 1149.1 BST 対応デバイスの機能を記述でき る構文を提供します。 テスト・ソフトウェア開発システムは、BSDL ファ イルをテスト生成、解析、および障害診断に使用します。 詳細について、あるいは IEEE Std. 1149.1 準拠の Arria GX デバイス用 BSDL ファイルを入手するには、アルテラのウェブサイト(www.altera.co.jp) を参照してください。

まとめ

Arria GX デバイスの IEEE Std. 1149.1 BST 回路は、リード・スペースが 狭いデバイスを含むシステムをテストするための、コスト効果が高く効 率的な方法を提供します。 アルテラおよび他の IEEE Std. 1149.1 準拠デバ イスを搭載した回路ボードは、EXTEST、SAMPLE/PRELOAD、および BYPASSモードを使用して、デバイス間のピン接続を内部でテストし、デ バイス動作をチェックするシリアル・パターンを作成することができま す。

参考文献

Bleeker, H., P. van den Eijnden, and F. de Jong. Boundary-Scan Test: A Practical Approach. Eindhoven, The Netherlands: Kluwer Academic Publishers, 1993.

Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc. IEEE Standard Test Access Port and Boundary-Scan Architecture (IEEE Std 1149.1-2001). New York: Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc., 2001.

Maunder, C. M., and R. E. Tulloss. The Test Access Port and Boundary-Scan Architecture. Los Alamitos: IEEE Computer Society Press, 1990.

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改訂履歴

表 13–5 に、本資料の改訂履歴を示します。 表 13–5. 改訂履歴

日付 & ドキュメント・バージョン 変更内容 概要

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参照

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