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Microsoft Word - 277_会社法施行規則等の改正

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(1)

日本基準トピックス

「会社法施行規則等の一部を改正する省令」の公表

■主旨

2015年2月16日 第277号  2015年2月6日、法務省より、「会社法施行規則等の一部を改正する省令」(以下、 「本省令」)が公布されました。  本省令は、2014年6月27日に公布された「会社法の一部を改正する法律」(以下、 「改正会社法」)等の施行や企業結合に関する会計基準の改正等に対応したもので あり、事業報告、計算書類、株主総会参考書類等に関して広範に改正が行われて います。  本省令の施行期日は、改正会社法と同じ2015年5月1日とされていますが、一部に 経過措置が設けられています。 ・ 原文については、法務省のウェブサイトをご覧ください。 http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00169.html

---1.経緯

本省令は、2015 年 2 月 6 日に公布されました。これは、2014 年 6 月 27 日に公布された改正 会社法等の施行に伴い、また、企業結合に関する会計基準の改正等を踏まえて、会社法 施行規則(以下、「施行規則」)や会社計算規則(以下、「計算規則」)等について改正を行 うものです。この結果、事業報告、計算書類、株主総会参考書類等について、多岐に渡る 改正が行われています。 なお、2015 年 1 月 23 日に、「会社法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令」が公布 され、改正会社法の施行期日は 2015 年 5 月 1 日とされています。 注 改正会社法については、以下をご参照ください。 http://www.pwc.com/jp/ja/assurance/research-insights/accounting/japan-topics/2014/pro posed-amendments-to-companies-act140626.jhtml

(2)

2.事業報告およびその附属明細書に関する主な改正

内容

(1) すべての会社についての記載事項 ①内部統制システム関連 現行の施行規則においては、事業報告において取締役(会)が決議した業務の適正を 確保するための体制(内部統制システム)の整備の概要を記載することとされていますが (施行規則 118②)、これに関連して、以下の改正が行われました。  企業集団(会社、その親会社、子会社からなる企業集団)における業務の適正を確保す るための体制として、新たな内容が示されました(施行規則 98Ⅰ⑤イ~ニ、100Ⅰ⑤イ~ ニ、110 の 4Ⅱ⑤イ~ニ、112Ⅱ⑤イ~ニ)。なお、子会社など他の会社内の体制について まで決議することを求められているわけではなく、取締役(会)で決議が必要となるのは、 あくまで、企業集団の業務の適正を確保するための「その会社の」体制です。  監査役等(監査役、監査等委員会、監査委員会)の監査を支える体制に関連して、 監査役等の職務を補助する使用人に対する指示の実効性の確保に関する事項など、 新たな項目が追加されました(施行規則 98Ⅳ③~⑥、100Ⅲ③~⑥、110 の 4Ⅰ③~ ⑥、112Ⅰ③~⑥)。  内部統制システムの整備の概要に加えて、運用状況の概要についても、事業報告の 記載事項とされました(施行規則 118②)。 ②多重代表訴訟の対象となる重要な完全子会社等 改正会社法により、最終完全親会社等の株主が重要な完全子会社等の役員等に対して代 表訴訟を提起することができる制度、いわゆる多重代表訴訟制度が創設されました(改正会 社法 847 の 3)。これに関連して、事業報告で、事業年度末において多重代表訴訟の対象と なる重要な完全子会社等の名称および住所を記載し、あわせて、その判定の計算根拠とな った総資産額と、子会社株式の帳簿価額を記載することとされました(施行規則 118④)。 ③親会社等との利益相反取引 個別注記表に注記された関連当事者取引(計算規則 112Ⅰ)のうち、親会社等との取引につ いて、事業報告に、会社の利益を害さないように留意した事項等、一定の項目を記載するこ ととされました(施行規則 118⑤)。関連当事者取引が計算書類の附属明細書に表示されて いる場合には、同じ内容を、事業報告の附属明細書に記載します(施行規則 128Ⅲ)。「親会 社等」は、親会社のほかに、自然人であるオーナー(法人でない支配株主)を含みます(改正 会社法 2 4の 2、施行規則2Ⅰ)。なお、これを受けて、監査役(会)(または、監査等委員会、 監査委員会)の監査意見において、親会社等との利益相反についての記載に対する意見を 記載することとされました(施行規則 129Ⅰ⑥、130Ⅱ②、130 の 2Ⅰ②、131Ⅰ②)。 (2) 公開会社の記載事項 ①常勤の監査等委員または監査委員の有無等

(3)

また、定款の定めにより責任限定契約を締結することができる取締役・監査役が非業務執 行取締役およびすべての監査役に拡大された(改正会社法 427Ⅰ)ことに伴い、事業報告 の記載内容にそれらの者との責任限定契約も含めることとされました(施行規則 121③)。 さらに、親会社のほかに、自然人であるオーナー(法人でない支配株主)をあわせた「親会 社等」の概念が導入された(改正会社法 2 4の 2、施行規則2Ⅰ)ことに伴い、事業報告に 記載する社外役員の親族関係にはオーナーとの親族関係が加わり(施行規則 124Ⅰ③、2 Ⅲ⑲イ)、社外役員がグループ会社から受領している報酬にはオーナーやその子会社等か ら受領している報酬が加わる(施行規則 124Ⅰ⑦)こととされました。 (3) 公開会社で株式についての有価証券報告書提出義務会社の記載事項(社外取締役 を置くことが相当でない理由) 公開会社かつ大会社であって、株式について有価証券報告書提出義務を負う監査役会設 置会社が、社外取締役を置いていない場合は、「社外取締役を置くことが相当でない理由」 を事業報告に記載することとされました(施行規則 124Ⅱ)。 「相当でない理由」は、会社の その事業年度における事情に応じて記載することが求められ、また、社外監査役が 2 名以 上あることのみをもって「相当でない理由」とすることはできません(施行規則 124Ⅲ)。 (4) 会計監査人設置会社の記載事項(会計監査人の報酬に同意した理由) 監査役(会)(または、監査等委員会、監査委員会)が、会計監査人の報酬に同意した理由 を記載することとされました(施行規則 126②)。

3.計算書類およびその附属明細書、連結計算書類に

関する主な改正内容

企業結合に関する会計基準の改正等を踏まえ、主に以下の改正が行われました。  連結貸借対照表および連結株主資本等変動計算書における項目の名称を「少数株 主持分」から「非支配株主持分」に変更しました(計算規則 76Ⅰ②ニ、96Ⅱ②ニ)。  連結損益計算書において、当期純損益には非支配株主に帰属する部分も含める一方、 当期純損益の次に、非支配株主に帰属する当期純損益および親会社株主に帰属する 当期純損益を表示することとされました(計算規則 93、94)。  連結計算書類において、1 株当たりの当期純損益ではなく、1 株当たりの親会社株主 に帰属する当期純損益を注記することとされました(計算規則 113②)。  (連結)株主資本等変動計算書における当期首残高に、前事業年度における企業結 合に係る暫定的な会計処理の確定をした場合の影響額が含まれることとされました (計算規則 96Ⅶ①)。  連結計算書類の作成のための基本となる重要な事項に関する注記として記載する事項 の名称を「会計処理基準」に関する事項から「会計方針」に関する事項に変更しました (計算規則 102Ⅰ③)。

(4)

4.株主総会参考書類に関する主な改正内容

(1) 社外取締役を置くことが相当でない理由 公開会社かつ大会社であって、株式について有価証券報告書提出義務を負う監査役会設 置会社(特定監査役会設置会社)で、社外取締役を置いていない(または、株主総会の終 結時に社外取締役が退任等でいなくなる)会社が、社外取締役の候補者を含まない取締 役選任議案を株主総会に提出する場合に、「社外取締役を置くことが相当でない理由」を 株主総会参考書類に記載することとされました(施行規則 74 の 2)。 「相当でない理由」は、 個々の会社のその時点における事情に応じて記載することが求められ、社外監査役が 2 名 以上あることのみをもって「相当でない理由」とすることはできないとされています(施行規則 74 の 2Ⅲ)。 (2) その他の改正内容 以下のような項目につき、改正が行われています。  監査等委員会設置会社制度に関するもの(施行規則 74Ⅰ③、74 の3、78③、78 の2、 82Ⅰ⑤、82 の2)  社外取締役・社外監査役の過去要件の緩和に関するもの(施行規則 74Ⅳ⑥イ、74 の 3Ⅳ⑥イ、76Ⅳ⑥イ)  役員等との責任限定契約に関するもの(施行規則 74Ⅰ④、74 の3Ⅰ⑥、75④、76Ⅰ⑥、 77⑤)  親会社に自然人であるオーナーを加えた「親会社等」概念の導入に関するもの(施行 規則2Ⅲ⑲イ、74Ⅲ、Ⅳ⑥ロ~ホ、74 の 3Ⅲ、Ⅳ⑥ロ~ホ、76Ⅲ、Ⅳ⑥ロ~ホ、77⑧)  会計監査人の選解任権等に関するもの(施行規則 77③)  キャッシュ・アウト制度関連(施行規則 85 の 2、85 の 3)

5.インターネット開示に関する主な改正内容

株主資本等変動計算書など、インターネット開示(WEB 開示)を行うことによって株主に対 する書面送付を省略することができる事項が増加しました(計算規則 133Ⅳ、施行規則 133 Ⅲ)。なお、社外取締役を置くことが相当でない理由の記載は、インターネット開示によって 代替することはできません(施行規則 94Ⅰ②、133Ⅲ①)。

(5)

6.適用時期等

上記の改正内容の施行時期および経過措置は、以下のとおりとなっています。 改正内容 施行時期 条文 1 事 業 報 告 (1) 原則(下記以外) 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後に、 期末日が到来する事業年度の事 業報告およびその附属明細書から 附則2Ⅵ 本文 (2) 社外取締役を置くことが相当 でない理由の記載(施行規 則 124Ⅱ・Ⅲ) 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後に 監査役の監査を受ける(=取締役 が監査報告の通知を受ける)事業 報告から 附則2Ⅵ ただし書 (3) 内部統制の運用状況の概要 の記載(施行規則 118②) 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後の 運用状況の概要を記載 附則2Ⅶ (4) 親会社等との利益相反取引 に関する記載(施行規則 118 ⑤、128Ⅲ) 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後の 利益相反取引について記載 附則2Ⅷ 2 計 算 関 係 書 類 (1) 企業結合会計基準等改正に よる表示科目の改正(計算規 則 76Ⅰ、93Ⅰ、94Ⅰ・Ⅲ~ Ⅴ、96Ⅱ・Ⅷ、102Ⅰ、113) 2015 年 4 月 1 日以後開始事業年度 附則1 ① 、 3Ⅰ (2) 株主資本等変動計算書にお ける暫定的な会計処理の確定 に係る改正(計算規則 96Ⅶ) 2016 年 4 月 1 日以後開始事業年度 (ただし、先行適用可) 附則1 ① 、 3Ⅱ 3 株 主 総 会 参 考 書 類 (1) 原則(下記以外) 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後に、 株主総会招集の手続を開始(取締 役(会)による招集を決定)する株 主総会から 附則2Ⅴ (2) 「親会社」に、自然人オーナ ーを加えた「親会社等」概念 の導入に係る改正(一部除く) 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後に、 期末日が到来する事業年度の定 時株主総会から 附則2Ⅱ~ Ⅳ 4 インターネット開示(WEB 開示)によ る代替の拡大 施行日(2015 年 5 月 1 日)から 附則1本文

(6)

なお、改正会社法のもとで、「社外取締役を置くことが相当でない理由」は、㋐定時株主総 会(改正会社法 327 の 2) ㋑事業報告(施行規則 124Ⅱ) ㋒株主総会参考書類(施行規 則 74 の 2) の 3 つの場面で説明する必要がありますが、それぞれの施行時期のみをまと めると以下のとおりとなります。 このうち、㋑事業報告については、本省令の原案の時点では、施行日以後に「作成する」事業 報告から適用するとされていましたが、「作成」の意味を明確にするように求める意見があり、 最終的な省令では、施行日以後に「監査役の監査を受ける」(=取締役が監査報告の通知 を受ける)事業報告から適用するという表現になりました(法務省の「意見募集の結果につ いて」43 ページ参照)。 説明の場面 施行時期 ㋐定時株主総会における説明 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後に開催する定時 株主総会から ㋑事業報告の記載 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後に監査役の監査 を受ける事業報告から ㋒株主総会参考書類の記載 施行日(2015 年 5 月 1 日)以後に、株主総会招 集の手続を開始(取締役会による招集を決定) する株主総会に係る株主総会参考書類から なお、㋐定時株主総会、㋑事業報告では、いずれも事業年度末時点における事情につい て説明するのに対し、㋒株主総会参考書類では、取締役選任議案提出時(株主総会参考 書類作成時)に、選任議案によってもたらされる取締役会構成について説明することになり ます。 あらた監査法人 東京都中央区銀座8丁目21番1号 住友不動産汐留浜離宮ビル (〒104-0061) お問い合わせ: [email protected]

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