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= 防災 災害に強い都市を目指し 複数手法で渋谷のヒトの流れを解析 = 行動データ等に基づく人流調査に関する共同プロジェクト協議会 : 渋谷エリアケースオフィサー : 東急不動産株式会社都市事業ユニット事業戦略部まちづくり共創グループグループリーダー伊藤秀俊氏テーマ : セーフシティ スマートシティ

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Academic year: 2021

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協議会:渋谷エリア ケースオフィサー:東急不動産株式会社 都市事業ユニット 事業戦略部 まちづくり共創グループグ ループリーダー 伊藤 秀俊 氏 テーマ:セーフシティ、スマートシティ 背景 渋谷駅は、東京急行電鉄、JR 東日本、東京メトロ、京王電鉄の 8 路線が乗り入れ、2018 年の 1 日平均の乗 降人員は 140 万人1を超え、都内でも有数のターミナル駅となっています。 この巨大な駅を中心とした繁華街を巻き込んだ大規模災害が発生する場合、更なる大規模な二次災害に繋がる可能 性があります。 渋谷区が 2019 年に発表した「渋谷駅周辺地域都市再生安全確保計画2」では、平日に東京湾北部を震源とす る M7.3 の首都直下地震を想定した場合、渋谷駅周辺に就業、通学、買物その他の私事等で滞在している人(滞 留者)144,600 人の内、災害当日夜までに、交通機関が不通となり、自宅までの距離が遠く徒歩帰宅できない人 (帰宅困難者)は 66,000 人、また帰宅困難者のうち、買物や観光目的等で渋谷に来ており、留まれる場所がない 人や、勤務先や通学先等が被災し、事業所内待機ができない人は 23,800 人に上ると試算されています。 現状、渋谷に限らずヒトの行動や流れ(以下人流)の計測については、目検・手押しカウンターを用いて確認されて おり、想定以上の人流が発生する場合は、その都度、経験則に基づいて対策が検討されてきました。しかし、これではリア ルタイムの情報収集は難しいく、また対策を検討する専門家の数にも限りがあります。更に専門家も年々高齢化が進んで います。 こういった背景を受け、本共同プロジェクトでは、都の基本計画「2020 年に向けた実行プラン」で示す 3 つのシティの ひとつの「セーフシティ」、特に、「まちの安全・安心の確保」を目指し、同地点・同期間に、複数のテクノロジーや計測手法 を用いた人流データの収集・分析に係る実証事業を実施しました。 実証事業の概要 本共同プロジェクトでは、2 回に渡って、海外企業 1 社を含むスタートアップ企業 4 社と、日本の大手企業 1 社が有 する 5 つの手法をそれぞれ実施しました。 日 時 :①2019 年 9 月 29 日~10 月 31 日 ②2020 年 2 月 29 日~3 月 1 日 実 施 場 所 :渋谷キャスト、渋谷スクランブル交差点 1 JR 東日本、東急電鉄、東京メトロ、京王電鉄、各社の乗降人員数の合算 2 https://www.city.shibuya.tokyo.jp/assets/com/000048180.pdf = 防災・災害に強い都市を目指し、複数手法で渋谷のヒトの流れを解析 = 行動データ等に基づく人流調査に関する共同プロジェクト

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参加企業・組織: (人流解析) 企業カテゴリ 企業名 企業概要(上段)、本事業での役割(下段) 国内 大企業 株式会社 デンソー ▪ 業界では国内最大手自動車部品メーカー ▪ レーザーよる①~⑥のそれぞれの方向性の人流解析 ▪ 渋谷スクランブル交差点における人流解析 国内 スタートアップ 株式会社 アジラ ▪ 人工知能の構成技術である深層学習や強化学習を通じた AI 開発 ▪ 渋谷区神宮前のキャットストリートにて、動画による人流・行動解析、 危険分析、及び歩きスマホの比率測定 ①原宿駅方 面 カメラ設置場 所 駅方 面 設置位置とカウント対象①& カメラ設置箇所 株式会社 Placy ▪ 音楽で場所を探せる地図アプリ『Placy』を提供 ▪ 渋谷キャスト付近の音楽の志向性による行動分析 レイ・フロンティア 株式会社 ▪ 人工知能による位置情報分析プラットフォーム「SilentLog Analytics」の開発・運営 ▪ 渋谷キャスト付近や、スクランブル交差点にて、スマートフォンを通じ て、行動分析 海外企業 米国・ サンフランシスコ モーションロフト Motionloft, Inc., ▪ 人流を計測するハードウェアとソフトウェアの開発・販売 ▪ 渋谷教育学園付近にてセンサーカメラを通じ、時間帯別・方向別移 動人数、男女比、天気・気温を収集し、人物の移動を検知

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実証事業における検証の観点と結果 ❑ デンソー:レーザーによる①~⑥それぞれの方向性の人流解析  向かい合わせとなっている①②の道路と、③④の道路では、これまでは、同じエリアで地価も変わらない場所で したが、今回の調査を通じて明らかに①②の人流が、③④を凌いでいることが一目瞭然で判明しました(以下、 調査結果イメージ)  スクランブル交差点での実証では、ヒトや自動車等の往来や量などが、明示的に確認することができました 左から右へ車等が移動する様子 人が交差点 を渡る様 子 右から左へ車 等 が移動 する様 子

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❑ アジラ:神宮前キャットストリートにて、動画による人流・行動解析、危険分析、及び歩きスマホの比率測定  全体傾向としては、原宿駅方面に向かう人は 48.9%、渋谷駅方面に向かう人は 51.1%と、ほぼ同じ量の人 の往来が確認された一方で、渋谷駅方面に向かう人は夕方につれて上昇傾向になります(以下、調査結果 イメージ)  また、アジラ社の行動を再現する機能を活用 し、「歩きスマホ」をしている人を確認したところ、 歩行者 7,282 人のうち、834 人(全体の お 11.45%)が歩きながらスマートフォンを 操作していることが分かりました ❑ Placy(プレイシー):渋谷キャスト付近の音楽の志向性による行動分析  楽曲のメジャー度、テンポ、踊りやすさでは、渋谷キャスト付近と、渋谷の平均ではそれほど変わりはないです が、渋谷キャスト付近ではより英語の音楽が好まれる傾向があります 計測場所 ジャンル メジャー度 テンポ 踊りやすさ3 渋谷キャスト周辺 1 位:ファンク 2 位:英語のインディーズロック 3 位:ボウポップ4 57.8 114.2 0.60 渋谷の平均 1 位:日本のヒップホップ 2 位:日本のロック 3 位:ポップミュージック 58.2 113.7 0.65 3 曲の「踊りやすさ」は spotify 社の指標を参考に策定 4 ポップミュージックとオーケストラの弦楽器の組み合わせ

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❑ レイ・フロンティア:渋谷キャスト付近や、スクランブル交差点にて、スマートフォンを通じて、行動分析  スマートフォンを介した分析を行ったところ、渋谷キャストに訪問している 人の多くは、渋谷区や港区に勤務しているもしくは居住している人、及び 世田谷区に居住している人が多く、また、千代田区や新宿区もしくは以 東の地域に勤務している人、もしくは渋谷の以南である品川区や目黒 区に居住している人が多いことが分かりました(右記、調査結果イメージ)  渋谷キャストまでに至るまでに使ったと推定される路線を見ると、JR 東日 本の総武線・埼京線が多く、次いで京浜東北線の利用が目立ちます。 私鉄や地下鉄では、京王・井の頭線、東急・東横線、東京メトロ・半蔵 門線を利用したと思われる来館者が多いことも分かっています (以下、調査結果イメージ)  渋谷スクランブル交差点における実証では、同交差点に訪れる人は、休日 に外出が多い「休日外出タイプ」が最も多く、次に、高頻度の滞在場所が渋 谷に2、3か所はある「好奇心タイプ」が多いことが分かりました5  また、「半年に 1 度訪れる人」と、「半年に 6 回訪れる人」では、人材タイプ が異なることも分かっています 半年に 1 度訪れる人 半年に 6 回訪れる人 ▪ 年齢は 30 歳前後、または 40-50 歳 ▪ 交差点へは、平日は夕方か仕事の後、土日は 昼過ぎから夕方に訪れる ▪ 年齢は 20-30 代、または 45-50 歳 ▪ 交差点へは平日は朝、夜の通勤時間、土日は 昼時や 17-18 時頃 ❑ モーションロフト:センサーカメラを通じて時間帯別・方向別移動人数、男女比、天気・気温を収集分析  実証を行った 9 月 29 日(日)では、午後 4 時頃のピークを迎えて、渋 谷教育学園方向、及び明治通り方向、双方の交通量の増加が見られ ました。一方で、9 月30 日(月)では、渋谷教育学園方向の交通 量は、午前 7 時から 10 時頃にかけて増加し、明治通り方向の交 通量が午後 3 時から午後 6 時にかけて増加しています。これは、渋谷 教育学園の登下校の時間帯とも一致しています(右記、調査結果イ メージ) 5 寄り道指数は「職場から自宅までの道のりで寄り道する人」、回遊性指数は、「外出した時に寄り道する人」を指す

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 また、雨の日や台風の日などでは、明らかに交通量が少ないことも視覚的に捉えることができます(以下、調 査結果イメージ) 実証事業を終えて – 今後について 今回の様々な実証を通じて、これまではある一定の専門家の頭にだけあった知見を、数字や映像等を通じて「圧倒的 な見える化と正確性を感じ取る」ことができましたし、「やっぱりそうか」と再認識できたものもあれば、可視化するまで 「知らなかった」という新たな発見もありました。 今回は、プライバシーに配慮したデータ取得、及びセンサー等の機器設置場所等について特に配慮しました。今後デ ータを長期かつ定常的に収集し、様々な活用方法や、防災や災害時への対応等を検討するにあたっては、簡易な調査 環境の確立が欠かせません。そのためには、継続的に、個人情報保護法(個人を特定できる動画の目的利用許可) や道路交通法(調査に必要な器具の設置許可)なども行政等とも連携して要望していく必要があります。 加えて、今回のこれらの複数の調査結果をクロス分析することで、更に渋谷全体の人流を大局的に捉えていくことが 次のステップになります。 本共同プロジェクトのポイント 本共同プロジェクトでは、実に様々な国内外・大手/スタートアップを交えた実証を、渋谷の中心地、特にスクランブル 交差点で実施できたことが大きなポイントです。 今回は、テクノロジーや分析手法を駆使し、各社がそれぞれの視点に立った渋谷の人流を紐解きました。確かに、今 回のこの実証だけで、防災や、災害時のすべての対応を考えることはできません。しかし、これまで属人的に肌感覚で行わ れてきたヒトの流れが、今回の調査を通じて「見える化」され、その必要性、重要性を改め痛感したこと自体も大きな成果 であり、次の大きな一歩に繋がるプロジェクトとなりました。 また、本プロジェクトのケースオフィサーである伊藤氏は本取り組みを通じて、協力者から『いち企業の利益のためなら協力 しない、世の中をもっと良くしたいという想いには協力を惜しまない』と言われたようです。そこから同氏が体得した考え は、 「共同プロジェクトを実行するために必要なのは、「世の中に幸福を」というビジョンの基、『共感できるフィロソフィー (哲学)』」があること、そして共感し合い、苦楽を共にする仲間が集まり、事業化に向けて繰り返し実証を続けていくそ

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のあゆみの先にあるのが、「We will make a new standard of Tokyo from Shibuya(東京の新しいスタンダー ドを渋谷から)」であると。 渋谷エリアにおける大手企業とスタートアップ、日本企業と外国企業といった、共感しあう仲間が更に相互連携を深め合 うことによって、本共同プロジェクトから得られた結果が、安心・安全の確保がなされた都市設計・施設設計に活かせる人流 データの収集・分析に繋がり、それが新しいスタンダードとして渋谷から発信されていくことを大いに、そして切に期待したいと ころです。 本共同プロジェクトのケースオフィサー <氏名> 伊藤 秀俊 氏 <所属・役職> 東急不動産株式会社 都市事業ユニット 事業戦略部 まちづくり共創グループ グループリーダー <略歴> 名古屋大学卒業後、東急不動産に入社。2017 年 4 月より渋谷のスタートアップ 共創事業に従事し、Plug and Play SHIBUYA powered by 東急不動産の企画・開業 に加え、「東急アクセラレートプログラム」の審査員や、Plug and Play Japan

Champion を歴任。更に、CEATEC、InterBEE 等、年間約 30 回程度のイノベーション、スタートアップ関連の登 壇実績がある。本事業(東京都イノベーション・エコシステム形成支援事業)における認定地域別協議会(渋谷エリ ア)のコミュニティ・マネージャーも兼務し、渋谷エリアにおけるイノベーション創出やスタートアップ育成等に尽力している。

参照

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