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教育補助金導入の効果 : 家庭内教育(parental teaching)とワークライフバランス-香川大学学術情報リポジトリ

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−招3−

       教育袖助金導人の効果*

一家庭内教育(parental

teaching)とワークライフバランスー

       持 田 めぐみ

1 はじめに  2008年度絞府予算では,義務教育における敦員数の増員が認められたり, 敦育重視を謳った前安倍絞権の下で敦育バウチャー制度導入の是非が議論され たりと,政府の敦育絞策のあり方について見聞きする機会が多くなっている。 今後の人□減少社会において,十分な教育を受けた質の良い労慟者の確保は重 要な課題であり,絞府の敦育政策は今後の目本経済にとって仏人きな影響を 与えるであろう。  本稿では,三期問の世代重複モデルを用いて,政府が教育予算の一部を用い て新たに敦育袖肋全政策を導入した場合の効果について分析を行っている。  本モデルの特徴は,次の二点である。まず絞府が行う公共敦育投資(主に, 学校敦育の提惧)に加え,子供の保護者が「時間」と「財」の二種類の私的敦 育投資を子供に与えることで,子供の人的倫本形成が促進されると設定レ七点 である。「時開」による教育投資とは,家庭内敦育(pajrental teaching)と呼ば れるもので,例えば,幼少期の読み聞かせや宿題を一諧にみてやることなど, 保護者白らの時問を使っての敦育を想定している。また,基本的生活習價や学 習習憤の確立など,学齢期以降に敦育を受ける上で有益となるようなしつけ全 般についても広義の意昧ではこの家庭内敦育に当てはまると考えられる汀財」 による私的敦育投資とは,学習塾や家庭敦師など無償の義務敦育以外に保護者 * 本研究は,平成19年度香川犬学若手研究(萌芽研究)経費による資金援助を受けて  いる。ここに記して感謝したい。なお,本稿における全ての誤りは筆者に帰するもので  ある。

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7洵− 香川犬学経済学部 研究年報 47 2007 が家計費から負担する敦育支出に対応する部分である。費用を必要とする各種 の習い事などもこの部分に合めて考えられようと)女性の労働参加率が年々高ま る今目の社会の考察には,このように「時開」と「財」二種類の教育投貢の代 皆匪を考慮したモデルがより適切であると考えられる。特徴の二つ目は,持田  (2007)に引き続き,家計が自分の「子育て期の余暇時問」からも効用を得る 設定とした点である。この設定により本モデルは,子育て期の労慟時問と余瑕 時間,及び子供の敦育時問の配分決定という労働者家計のワークライフバラン スを考慮した敦育投貢決定のモデルとなっている。  本稿の構成は以下の通りである。第二節では,政府が敦育税収全てで公共敦 育の提供を行っている場合の経済成長率について提示する。第三節では,政府 が新たに敦育予算の一部を用いて,家計への補肋金給付政策を扉人した場合, 経済成長率がどのように変化するかを考察する。第四節で結語を述べる。       2.モ デ ル  本節では,政府が家計からの所得税収全てを用いて公共敦育制度の提供を 行っているケースについて提示する。各個人の寿命の長さ,すなわち生存期間 には不値実性があるものと仮定し,生存期間の不嬉実性に備えるために年金積 立基金の市場が存在しているとする。3期間のうち,見童期,労働期の少なく とも2期間は全員が生存するが,労働期を終えた後の引退期の期間も生存して いるかどうかに不確実性があるものと仮定する。引退期に生存している確率は 斟ヨ(0,1)で与えられ,各世代の全ての個人が同じ生存確率に直面しており, その水準を全員が知っているものとする。また,生存鎖率則よ全ての世代で一 定であるとし,カの値が犬きいほど老年人□の多い高齢社会であるといえる。  各個人は,1期目〔見童期〕に親からの家庭内敦育ε,-1(時間による敦育投 資)と私的教育作1(財による敦育投倚),及び絞府が提供する公共敦育皓1 を受けて人的資本んを形成する。2期目〔労慟期〕に犬人になった個人は, 1 )本稿での学校教育は,政府によって提供される公立学校のみを想定しているが,形成  される人的資本を経済全体の水準として考えた場合は,私立学校に通う子供の授業料等  は私的教育部分に対応すると考えられる。

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教育袖肋金導入の効果 −135− 子供をzz人(所与)産み,労働期の時間を労働時間/よ余暇時問祀及び子供 に対する家庭内教育時回&削こ充てる。各労働者は,前の期に形成した人的貢 本んに基づいて,労慟時間一単位当たり匹んの労働収人を得る。税引き後の 労慟所得は,消費ぐと子供へ対する私的教育投貢et11 ,及び年金基金の購人s, に充てる。その後,労働人□のうちTレ/・の割合は2期目の期末をもって死亡 する。3期目〔引退期〕まで生き延びた個人は,受け取った年金基金の給付 (1十ρト1紬を全て消費県1し,生涯を終える。  2.1 家計  ト1期に生まれ,州月に労働と子惧への敦育を行う世代を且代?と呼ぶ。世 代げ)親を特ち,児童期に一人当たり&時間の家庭内敦育と,のの私的敦育 投資,及びげの公共敦育投倫を受けた場合に形成する世代/十1の人的倫本水 準を剛ぺとおく。人的資本水準をkt士1を表す人的倫本蓄積式は, 拓士1=θ(a)7隔)勺好)1-゛ j l ぐ であるとする則且し,θ>0,ァ∈(0,11,∂∈(Oス)である。       −  労働期全体の時問を/(一定)とおくと,労働期の時間制約式は次のように なる。 /z=/−Zf−St筒 (2) 但し,lt,Zら削よそれぞれ労働時問,余暇侍間,及び子惧の数(一定)である。  労慟期と引退期における家計の予算制約式は,それぞれ次のように与えられ る。 労働期;(1−r)扨甫山=好十召けz十払 引退期;(1十pn1紬=県1, (3) (4)

2)本稿の人的資本形成式は,Glomm and Ravikumar(1992),Kaganovich and Zilcha(1999)  Pecchenino and POIlard(2002)等に倣ったものである。

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−ム茫− 香川大学経済学部 研究年報 47 2007 家計は労働所得税率r,労働賃金率匹,及び年金基金の純刊子率匹・1を所与 として行動する。ぐ,偕1,s川よそれぞれ労慟期の消費,引退期の消費,及び 年金基金の購人量を表す。  世代げ)家計の選好は同質で,家計は労働期における白分の消費岬と生存 している場合には引退期における自分の消費県1,労慟期の余暇時間祀及び 子供の人的資本水準htnから効用を得るものとする。世代げ)各個人の効用関 数は,次式で与えられる。 沁ニ1nぐ+坦nG≒十祠nz・十び肩n峠ト1 ⑤ 但し,7∈[0,1]は労働期の余暇時間に対して,y≡[0,1]は自分の子供の人的 資本水準沁ぺこ対しての選好比重を表すパラメータである。  (1ト㈲式より家計の最適化の結果,主体均衡式はそれぞれ次のように求めら れる。 a Zf / , a げ 一 -一 一 -一 -    卯 [1十♪十F十回(ア十δ)]     ? [1十/・十f十皿(ア十∂)] (1十夕十回∂) [1十♪十p十回(y十∂)]     び∂ [1十夕十9十凹[ア十〇] 熔1= & 一 -I [1十夕十7・十〇[y十的] − /≡ε /≡z / ≡/ 1 ぐ         一 −r)沁htl≡ど肪/z          − (1−r)箭拓/,     y・ [1十♪十97十回(y十&)]     ♪ [1十夕十9・十〇(y十δ)] (士十ρ・+1)(1−r)?ら/ 「, (匹r)匹幻 j  j rり    7 ぐ  ぐ    CX]D ぐ  ぐ ゆ 4 、 n 勾 4 聯 以上から政府が所得税収の全額を用いて公共敦育の提供を行った場合,家計の 主体均衡では,労働期の家庭内敦育時回aと余暇時間祀及び労働時問削よ所

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教育袖助金導入の効果 得税率rの影響を受けず時問を通じて一定となる。 −137−  2.2 生産部門  生産企業は一部門のみ存在し,物的貴本と効率労働単位での労働の二要素を 用いて生産を行っている。生産技術は次のように特定化されるものとする。   n=F(Kt,h山Nt)=AKけ回肌)1-゛, 但しiYt5 Ktはそれぞれけ司の産出量と物的貢本量を表し,/1(>O)は技術パ ラメータ,αE(0,1)は貢本分配率を表す。労働者一人当たりの人的貴本水準 拓と労慟時間/ら及び順]の労働人□罵からなる効率労働単位当たりで表した 生産関数は次のようになる。   刄ニj峠, 但し,兵≡ K hdtNt’  Ξ ん 拓 一 kthNt である。  物的資本の滅耗率は100パーセントで,要素市場は完全競争状態であると仮 定すると,物的資本の粗利子率(1十削と効率単位で渕った労働賃金率匹はそ れぞれ (1十た)=の∠励匹1       ∼ 匹=(1−α)y1Åゾ で与えられる。  2.3 年金基金の市場  個人の寿兪の長さが不確実であるため,労働所得のない引退期にも消費が可 能となるよう年全積立基全の市場が存在しているとする│)各個人は,労働期に 年金基全の権利s,を購人することによって,引退期まで生存した場合には利子 3)本積での年金基金の設定は,Blanchard(1985)を簡単化したものである。

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−7認一        香川大学経済学部 研究年報47       2007 の付いた年全基全(1十ρに1拍を受け取ることができる。  年金基全を運営する企業は,州月に労働者から集めた保険斜をまとめて貢本 市場で運用し,ド1期まで生存している引退期の個人に対して年全基全とし て給付する。つまり,州月に保険料を納めながらもト1期には死亡してしまっ ている個人の保険斜とその運用益が,ド1期まで生存した同世代の個人の保 険料とその運用益に上乗せして返還されることになる。  年全基全を運営する企架が各個人に提示する刊子率は,その経済の生存憤率 か≡(0,1∩こ基づいて決まってくる。生存確率は企業と個人の両者にとって既 知であるとする。また,個人が自分の労働所得を資本市場で運用することが可 能であったとして仏引退期前に死亡する確率がゼロでない限りは年金基金の 利子率が市場利子率を上回るため,このような経済では個人的な貯蓄は行われ ない。 年全基全の利子率は次の制約式を満たすように決定される。  (1十衿士1拍茄=(1十外ト雨ゆy十〇*(1−釧茄。 従って,0伺の年金基金の刊子率は生存嬉率と市場利子率を用いて次のように 表すことができる。 (1十函士1) (1十ら.1)   /・  2.4 政府  政府はf期の労働者世代の労働収入に対して税率rE(0,1)で労働所得税を 課し,その税収を元に公共敦育の提供を行っているとする。ここでは,子供一 人当たりげずつの公共敦育投貢として考えよう。  州月の政府の予算制約式は次のようになる。   てw冷山Nt=e佃Nい  政府は労慟所得税率rを所与として,予算制約が均衡するように子供一人当 たりの公共教育投貢額好を毎期調整している。政府の予算制約式が均衡して

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敦育袖助金導入の効果 いる時,州月の子供一人当たりの公其敦育投資額は   一 一 び r °   召 z一wtk山    μ で与えられる。 2.5 市場均衡 贈jの財市場の均衡式は,   K= である。   拓士1 好況十c陣Nト1十eぶNt十げ短\ら十瓦+1 ` − こ の均衡式から導かれる貢本市場の均衡式は, =stNt である。  家計の主体均衡式㈱ド8)ド9)と絞府の予算制約式㈲よ 的貢本水準は次のように求められる。 但し / 一 一 拓士1=∂(ど)7(ド)J ε 一 一 ぐ 「 − μ j/   / ∂  匹拓≡     卯 [1十戸十7十凹(ア十δ)] r4  。,  wj   / .aゝ11 (1十夕十回∂) [1十夕十7十凹(ア十∂)] 召 /Z冶漬 -一 り −jJ− ㈲ 印月に形成される人     び∂ [1十♪十97十回(7十δ)] 7 ̄,/z*≡θ(どド(ど)゛ 引こ求められ,毎期一定となる。 (1十釧=(1−α)j 但し,/ド=∂(ざ)7(ドバ ぐ ぐ 釧Tレr) (レカ+回∂坤 う   / ぐ   / j/ (1-r)/ である。 う (1十が), である。 「 μ 貴本市場の均衡式より,Z期の一人当たりGDPの成長率(1十か)は以下のよ (/戸)19≡ 「

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j初− 香川大学経済学部 研究年報 47 2007        3.敦育袖助企政策の影響  本節では,政府が次世代の人的貢本形成を促進するために新たに敦育袖肋金 政策を導人した場合の効果についてみていこう。  絞府は所得税率rの水準を維持しながら,税収のμE(Oパ)割合を用いて各 家計への袖肋全として,子供一人当たりのずつ,各家計当たりではの刄ずつ の補肋全を給付したとする。  この時,絞府の予算制約式は政策ごとにそれぞれ次のように与えられるが   教育袖肋全絞策;μntJ函山,tNt=りけINt,   公共敦育制度;(レμ)てW康山,ぷ=ヴ囲剔 但し,(は袖肋全政策を併用した場合の子供一人当たりの公共敦育支出額, /リは袖肋全政策を併用した場合の家計の労働時開である。  政府の予算制約式が均衡しているとすると,州月における子供一人当たりの 教育袖助全額ぬと公共敦育投貢額(はそれぞれ 淘 ぶ馬 βy 一 一 μz'剔柘£。   対 (1−μ)z・http://ww w. で与えられる。  家計は子供一人当たりの補肋金給付額のを所与として行勤する。敦育袖肋 金制度がある場合,家計の労慟期の予算制約式即は次のように書き換えられ る回なお,以下の表記におけるクの添え宇は,袖肋金政策を併用した場合の値 4)袖助金制度が存在する場合,均衡における家計の人的資本水準柘や労働時間しは前  節と異なってくるため,賃金率ぬや市場利子率(1十ら1),及び年金基金の利子率  (1十pz・1)もまた前節の値とは異なってくる。しかしながら,ここでは表記の複雑化を避  けるため同じ記号で表している。 5)各家計に給付される補肋金額い削ま,敦育補肋金の名目であるが,一部は消費と貯蓄   (本稿では年金基全の購人額)の増加に充てられているため,使用目的を限らない所得  再分配政策と同様の効果を持っている。

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敦育補肋金導入の効果 であることを表すものとする。 (1−r)砂拓/叫十ぴ債=ぺ +&jg+&  子供の人的貢本形成式①,家計の労働期の時間制約式②, 式(4),及び効用関数⑤は前節に等しいものとする。この時, ㈲−㈲はそれぞれ次のように書き換えられる。 & 一 一 Zり= t。j &     卯 (1十/)+99十四(y十∂)] [(レr)a順よ十脚刈 (1十/)+99十四(y十∂)]  (1−r)UJtht  ’ =/  ? 十回(け 肺+匹y) 一 一  =  rタ仇 C 喘.1 SI、t= [1十力十97十回(ア十∂)] I ぐL [1十夕十7十回(ア十∂)]     必 け十♪十97十匹[ア十引] r)め肩 ̄十仇刈 (1−巾心 [[1−巾 「計十白2] (1−r)めん [[匹巾以よ十∼z] ドクJ] −j心−       (3)' 引退期の予算制約 家計の主体均衛式 y    ?ノ μU    7    う  う ︵X︶   OJ ぐ  ぐ ニ(1十夕十拓 ≒ 削ア+∂)](1十訃 ̄1)[(1 ̄゛)゛みよ十脚″] [1十タ十 八? 回(7十∂)][(1 ̄ハwt㈲ ̄十白7) 市場均衡における家計の時聞配分はそれぞれ,        の・[[1一り十μΓ]  ε∂,/=旧十♪十p十n(y十∂)](1−り十師十回y)μΓ]  _       吋[1−り十μΓ] Zz。Z /叫 -一 [[1十カ十りク十回(ァ十δ)](Tレわ十師十匹ァ)μΓ]        (1+夕十(7 「)(1一r) −  ̄[[1十/・十享・十回(ア十∂)](1−り十(j十回ア)μΓ] /≡ /≡ − /≡ 混, Zぷ, μ, / 目︰一 ヽ O)' 、t︰︰J。 汪 聯 となり,時間を通じて一定となる。前節とは異なり,政府が公共敦育と袖肋金 絞策を悍用した場合には,家計の労働期の時聞配分は所得税率rと袖助金の予

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算 ム認− 割合μの影響を受ける また,公共敦育C 6j 一 一 香川犬学経済学音j ` 7 = こ とがわかるS) 5 研究年報 47 2007 こ加え敦育袖肋全制度がある場合の家計の私的敦育支出額は d(匹○[(1−○+μΓ) [[1十夕十97十回[y+引](1−り十(7十のzア)μΓ] となる。但し,司 − 吊t妬E(冶tht _    d(1−r)[[レo十μΓ] −  ̄[[1十♪十9・十回(ア+&)](1−○+(7+凹ア)μΓ] − /である。 以上から,z期に形成される人的貢本水準は次のように求められる。 ぐ ー  ぐ ド 恥。士1=∂ほj)侑?, 但し,ど= 腔 /j 肘 一 一 一 一 一 一 -` フ ー こ (匹μ斤 一 う   / 1−∂ 仙ht E kJIAJtkt、 の・[(1−r)+μΓ] に十戸十7十回[ァ十〇](でレり十師十四ァ)μ月' d(Tレr)[[1−o十μΓ] [[1十夕十g叶o(ア十∂)](1−り+(9)+回7)μΓ] (1十夕十凹∂)(1−r) 目:1十y・十7十回 割糾 )聯よ )J ぐ ぐ 1 (y十∂)](1−o十師十凹ア)μΓ] −μ)r 一 j   / である。 − , / , の時,貢本市場の均衡条件式を用いて,吋リミIの一人当たりGDPの成長率 6)敦育税率rと教育袖肋全の予算割合μが家計の時間配分決定へ与える影響については  以下の通りである。 S咀箆 S咀箆 萌卯 祠堺 ぐ ぐ ぐ ぐ ∂ぐ 一∂r ∂肘 -∂μ ∂/よ ー ∂『 ∂ん* 一 ∂μ   = う   こ ー/   一一 う   一一 j 祠屏 S陪れ ぐ ぐ ∂zよ 一 ∂r ∂zよ ー ∂μ   = j/   = j sな((1十7・十n∂)μ)>0 sな削(1十y)十回∂)r(1−r))>0 晦削−(g十nγ)μ)<0 s如亘−(9フ十のz7)r)<0

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(1十gu)は,    (1十かj)二 (匹α)j ぐ 教育袖肋全導人の効果 パ[匹o十μΓ] (1十夕十(j前俑 j/ (附)19 ≡(1十が) と求められ,毎期一定となる。但し,配=∂(ぐ)7(ぐ)゛ ぐ (1−μ)r  μ う   / 一雲回− である。  以上から,教育税率rを維待したまま敦育予算の一部で新たに敦育袖肋全絞 策を導人した場合,経済成長率へ与える効果は,次の命題としてまとめること ができる。 命題1  殺庁親ヂr右罷待したまま敦育予報のμ割合をノがいてT菰右に殺庁舷舒諭指坦 政肩才す人し右菌庶  岬渥庁親ヂrがぞよりも犬きい(r>粕ならば,教育補厘会段蜜の導スけ   程添戎長率を古邦さ廿礼  ⑤段庁佐ヂ7がぞよりも小さい(r<白ならば,敦育贈助金政黄の雁スば / 曰 `  経済成長ヂを低下させる。 り 敦育税≠rが糾こ厚迅ぃ(r=づ)な削置  浦長≠を変化させーなぃ。 世し r= 証明  経済成長率 祠陽 二S昭侃 ぐ ぐ (1→)(1−α) + 1 (1十夕十凹○汁レ副 [1十夕十9フ十回(け川 である。 殺庁贈尉よ辻朧の導ス帽び済 (1十が)をμで微分した時の符号は, ∂(1十が)  ∂μ 玉 ∂μ  1  ぐ L ぐ う r)十μΓ]〔9a〕(1-゜)4 リ 1十    (9十万卯)     μ「 [1十夕十りク十匹(7十∂)](1−r) 」 (1 (1−μ)「1一aM1`」“〕 う う

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−7召− 香川犬学経済学部 研究年報 47 となるので,これをμ=Oで評価すると次のようになる。 S場11 ニstgll ぐ ぐ ∂(1十ぶ)

六[

j/ μニ0

言言言⑤☆(1ヅソ

(匹δ)(匹め j/ 2007 従って,袖肋全絞策の導人によって経済成長率が上昇するのは以下の場合であ る。 S樋屏 ⇔ ぐ ∂(1十が)  ∂μ -(1-r) ⇔て≧ > 一 う μ=0 ≧0 (1−δ)(匹め | (1十タ十凹∂)バレα) [1十夕十99十回(ア十∂)] 十 1  (匹∂)(匹め (1十夕十回∂)汗レα) [1十♪十炉十凹(ア十δ)] Ξ「 十削匹め十J Q.E.D  以上から,敦育税率㈹回よりも高く,子供への公其敦育投資がある程度高 い水準で行われている経済では,敦育予算の一部を各家計への敦育袖肋金とし て給付した方が経済成長率は高まることがわかった。巡に㈹将よりも低く 公共敦育の規換が十分ではない場合は,袖肋金を併用せず公共敦育のみに特化 して提供した方がより高い経済成長率をもたらすことが明らかとなった。        4.おわりに  本稿では,敦育投資が成長のエンジンとなるような内生成長モデルを用い て,敦育袖肋金政策の導入が経済成長率へ与える影響について分析を行った。 結果として,敦育予算の一部を用いての教育袖助金政策の導入が経済成長率を 高めるのは,敦育税率がある閥値よりも高い時であることが明らかとなった。 目本における公的教育支出の対GDPよヒは3.5%(2004/05)とギリシアに次い

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敦育袖助金導人の効果 −145− で先進国中殼も低い水準に位置しているため,公共教育の規模は必ずしも十分 な水準ではないと思われる。このような現状の下で,教育バウチャー等の私的 敦育を袖肋する政策の導人は経済成長率を却って低めうる可能性が指禎でき る。  現在の日本では,子供にかかる敦育費に対する負担感が少千化の犬きな要因 となっている。本稿のモデルでは家計の養育する子供の数を一定として分析を 行っているが,敦育袖肋金の給付によって家計の負担感を緩和することは,少 子化対策としても有効であると考えられるため,教育補助全政策が家計の出生 率と敦育投貢両方の決定へ影響を与えるようなモデルを構築することは今後の 諜題である。 参照資料

Blanchard,0.J.1985.Debt,deficits,and finitehorizons. Joumal of PoliticalEconomy 93,223−  247.

Glomm,G.,Ravikumar,B.,1992.Public versus private investment in hunlan capital  Endogenous growth and income inequality.Joumal ofPoliticaIEconomy 100, 818-834.

Kaganovich, M・, Zilcha, I・,1999. Education, social security, and growth.Joumal of Public  Economics 71, 289-309.

Pecchenino, R. A・, Pollard, P.S・, 2002. Dependent children and aged parents : funding education  and social security in an agingeconorny.  Journal of lVlacroeconornic 24,145-169.

持田めぐみ2007「人□動態の変化と出生数−ワークライフバランスと非婚化の影響−」『香  川大学経済論叢』第80号第3巻,193-209.

参照

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