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第47回 岡山リウマチ研究会

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Academic year: 2021

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65 1 .ALVAL 様の金属アレルギーを疑った巨大大腿血 腫の一例 岡山赤十字病院 整形外科a,腎臓内科b 近 藤 宏 也a, 高 木   徹a, 伊 達 弘 和a 土 井   武a, 高 橋 雅 也a, 有 森   勧a 中 原 啓 行a, 戸田聡一郎a, 小西池泰三a 蒲 生 直 幸b  【はじめに】髄内釘術後の右大腿部に巨大血腫を生じステ ロイドが奏功した症例を経験したので報告する.【症例】66 歳男性.既往症に陳旧性心筋梗塞,心房細動,高血圧,糖 尿病がありワルファリンおよびアスピリンを内服中であ る.また,20歳代に交通事故により左下腿切断および右大 腿髄内釘手術を受けている.2011年に一度右大腿に血腫が 出現し当院放射線科で TAE を受け血腫は残存していたも のの以降増大はせず経過観察となっていた.2014年12月に 右大腿部の腫脹が増大し疼痛も出現したため当院救急受診 し加療目的に入院となった.2015年 1 月に観血的に血腫除 去術を施行した.術後発熱が続き抗生剤投与を行うも炎症 反応高値が続いた.血腫の培養の結果は陰性であった.当 院内科と相談しステロイドパルスを施行.以降炎症反応も 改善し退院となった.【考察】現在 PSL20㎎ 内服でコント ロール中であるが巨大血腫の原因としてステンレス製髄内 釘による遅延型金属アレルギーを考えた. 2 .RA における手関節形成術の検討 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 整形外科a,人体構 成学b 竹 下   歩a, 西田圭一郎a,b,那 須 義 久a 中 原 龍 一a, 町 田 崇 博a, 堀 田 昌 宏a 兼 田 大 輔a, 尾 﨑 敏 文a  【はじめに】RA 手関節に対する Sauvé-Kapandji(S-K) 法の治療成績を調査し,手関節部分固定術の成績(41例41 関節)と比較検討を行った.【対象と方法】S-K 法を施行後 1 年以上経過観察可能であった30例32関節を対象とした. 男性 4 例,女性26例,手術時年齢は平均60.7歳,経過観察 期間は平均3.7年であった.評価項目は手関節可動域,疼痛 (VAS),DASH,X 線 学 的 評 価 は carpal height ratio (CHR),ulnar translation ratio(UTR),palmar carpal subluxation ratio(PCSR)とした.【結果】掌屈は悪化し たが回内外は改善,VAS,DASH は有意に改善した.CHR, UTR は軽度悪化し,PCSR は変化なかった.手関節部分固 定術との比較では,S-K 法群の方が手関節可動域は保たれ ていたが,全てのX線学的評価項目で手関節部分固定術群 の方が改善,維持されていた.【考察】S-K 法施行後,疼 痛,機能障害は改善したが,手根骨の圧壊,偏位を防止し えない例もあり,術式の選択については術前 X 線イメージ 下での橈骨手根関節の不安定性と手根中央関節の可動域の 評価が重要である. 3 .PREE による RA 肘関節機能評価の有用性 岡山労災病院 リハビリテーション科a,整形外科b,岡山 大学大学院医歯薬学総合研究科 人体構成学c 橋 詰 謙 三a, 壺 内   貢b, 山 内 太 郎b 依 光 正 則b, 皆 川   寛b, 町 田 芙 美b 日 下 雄 介b, 保 利 忠 宏b, 久 永 祐 司b 青山美奈絵b, 西田圭一郎c  【目的】人工肘関節置換術(TEA)患者の patient-rated elbow evaluation(PREE)とその他の臨床パラメーターを 比較することによって,RA 患者における PREE の有用性 を検討した.【対象および方法】対象は TEA を行った RA 患者24例,26肘であり,臨床評価として手術前後の PREE, DAS28-CRP(DAS),JOA ス コ ア,DASH,Hand20, HAQ-DI について調査した.【結果】術前 PREE は JOA ス コア,DASH,Hand20,HAQ,DAS と有意な相関を示し た.一 方,術 後 に お い て も PREE は DASH,Hand20, HAQ,DAS と有意な相関を示したが,JOA スコアとの相 関は認めなかった.【考察】PREE には上肢を用いた複合的 な動作についての質問が多い.多関節障害を呈する RA 患 者において,PREE は肘関節以外の影響を強く受けること に注意が必要である.

第47回 岡山リウマチ研究会

日 時:平成28年 3月12日(土)16:00~     場 所:岡山プラザホテル 本館 2F「吉備の間」 世話人:尾 﨑 敏 文       (平成28年12月 1日受稿)

学会抄録

岡山医学会雑誌 第129巻 April 2017, pp. 65-68

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66 4 .リウマチ膝関節症に対する関節鏡視下滑膜切除術 倉敷成人病センター 整形外科a,リウマチ膠原病センターb 三 好 信 也a, 吉 原 由 樹a, 戸 田 巌 雄a 岸 本 裕 樹a, 宮 脇 昌 二b, 吉 永 泰 彦b 西 山   進b, 相 田 哲 史b  2005年10月から2014年10月までに関節鏡視下滑膜切除術 を施行した RA 膝関節症18例21膝(男 2 ,女19),平均年齢 60.2歳,平均フォローアップ期間45.9ヵ月を対象に調査し た.検討項目は RA の活動性,術前 Larsen Grade,関節温 存の有無,使用薬剤の変遷などである.術前の活動性とし て CRP は平均4.73,DAS28は平均3.95,全例中疾患活動性 以上であった.術前 Grade はⅠ,Ⅱ,Ⅲがそれぞれ 4 膝, 9 膝, 8 膝でⅣ,Ⅴは見られなかった.最終的に TKA と なり関節温存できなかったものは 6 例,全体の28.6% であ るが,GradeⅠでは 1 例も見られず,Grade が大きくなる につれ増える傾向にあった.術前 Dmards を使用していた 15例のうち11例が最終的に Dmards で治療されており, RA 悪化時に鏡視下滑膜切除を行う事で Dmards 単独で治 療できる可能性も考えられた. 5 .トファニチブ投与中の手術 ~骨折観血的手術施行 後,人工膝関節置換術を行った一例 倉敷スイートホスピタル 整形外科a,内科b,岡山大学大 学院医歯薬学総合研究科 人体構成学c 篠 田 潤 子a, 棗 田 将 光b, 高 杉 幸 司b 山 下 美 鈴b, 江 澤 和 彦b, 西田圭一郎c  関節リウマチ(RA)に対し生物学的製剤の導入例が著し く増加しており,JAK 阻害剤であるトファシニチブ(TOF) はコントロール不良例に導入することが多い.当院では周 術期の TOF の休薬により RA の再燃が危惧される場合, 休薬期間を設けずに手術加療を行っているので経過につい て報告する.57歳女性,低疾患活動性,長期罹病期間の RA.TOF 導入後も,左膝関節炎が残在.左膝関節痛と変 形による歩行障害があり人工膝関節置換術(TKA)予定で あったが,転倒し右上腕骨頚部骨折受傷,全身麻酔下で観 血的整復内固定術施行.骨折受傷後 9 ヵ月,左 TKA 施行. 周術期障害・術創部感染などは認めず,RA 活動性の再燃 もなかった.TKA 術後 3 ヵ月,独歩で疼痛軽減している. 我々は以前 TOF 継続投与中の手術症例を報告したが,大 関節の手術加療についてまとまった報告はない.RA 加療 休薬による再燃は術後リハビリテーションに影響を与え, 長期成績にも大きく関与する.免疫抑制状態となっている ため周術期を含め,注意深い経過観察が必要である.今後, 症例の蓄積とさらなる検討が必要であると思われる. 6 .セクキヌマブが有効であった強直性脊椎炎の一例 岡山市立市民病院 内科 佐 野 真 一, 若 林   宏, 涌 波   優 山 﨑 賢 士, 片 山   貴, 菅 波 由 有 岸 田 雅 之  【症例】42歳,男性.【主訴】腰背部痛,頚部痛.【家族歴 および既往歴】特記すべき事なし.【現病歴】X-13年頃か ら腰背部痛,首の可動域制限が出現し,X- 6 年よりぶどう 膜炎を繰り返していた.X- 5 年レントゲン上両側仙腸関節 の裂隙消失,bamboo spine を認め,強直性脊椎炎(AS) と診断された.以後,プレドニゾロン(PSL),メトトレキ サートに加えて,生物学的疾患修飾性抗リウマチ薬の併用 が行われた.しかし,インフリキシマブおよびエタネルセ プトは手足のしびれのため継続できず,リツキシマブは一 時的な効果は得られたものの,有効性を維持することがで きなかった.PSL 4 ㎎/日内服中のX年Y- 6 月より頚部痛, 腰背部痛が悪化したため,Y月精査加療目的で入院となっ た.【主な入院時内服】PSL 4 ㎎/日,ロキソプロフェン180 ㎎/日,トラマドール75㎎,アセトアミノフェン650㎎/日. 【主な入院時現症および検査所見】身長169.5㎝,体重69.1 ㎏.血圧121/77㎜Hg,脈拍72回 /分・整.眼球結膜:黄染 および発赤なし.皮疹なし.末梢関節に腫脹関節および圧 痛関節なし.軸関節に可動域制限を認める.CRP1.62㎎/ dl,ESR91㎜/h,BASDAI4.0,ASDAS-ESR4.26,BASFI3.70, BASMI 6 .HLA-A24,B 7 ,B51陽性.【臨床経過】過去の 治療歴から AS に適応症のある TNF 阻害薬の使用は難し く,リツキシマブの再投与は本人が希望しなかった.そこ で既報を元にセクキヌマブの導入を行った.セクキヌマブ の用量は関節症性乾癬の用法用量に則り,1 回量300㎎を最 初の 5 回は 1 週毎,以後は 4 週舞の投与とした.軸関節症 状は初回投与後から速やかに軽快し,4 週後 ESR26㎜/h, CRP0.24㎎/竕,ASDAS-ESR3.06,BASFI1.75と軽快した. その後,4 週毎の投与となった後も,24週後 ESR29㎜/h, CRP0.79㎎/竕,ASDAS-ESR2.13,BASFI1.75と疾患活動性 および日常生活度の改善は維持されており, 8 週時から PSL を中止した.24週後の BASMI は 6 と指標上の改善は 得られていないものの,身長は171.0㎝となり部分的な可動 域制限がみられた.また投与毎に一過性の下痢がみられる が,治療の継続に支障はなかった.【考察】セクキヌマブは 抗インターロイキン-17A モノクローナル抗体であり,尋 常性乾癬および関節症性乾癬に適応症を有する.欧州の報 告では TH17/23経路に関連する遺伝子多型は近年 AS に おいても重要な感受性因子と考えられている.AS の感受 性は人種差が大きく関係しているが,我々は日本人に対し てもセクキヌマブが有効であった症例を経験したので報告

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67 する. 7 .副腎性クッシング症候群の術後に関節炎がみられ た 1 例 むらかみクリニック 宗 田 憲 治, 村 上 和 春  症例:46歳,女性.主訴:両手の腫れ,こわばり,疼痛. 既往歴 / 薬剤アレルギー歴 / 家族歴:なし.現病歴:約 6 年前から,中心性肥満,皮膚線条,体重増加を認めていた. H 2 ◯ . ◯月感冒様症状にて当院受診時,高血圧を認め, 腹部 CT にて右副腎に腫瘤が見つかる.ACTH ↓,コルチ ゾール↑,各種負荷試験などの精査を経てクッシング症候 群と診断され,アドステロールシンチグラフィーにて同部 への集積亢進(対側の抑制)が認められたため腹腔鏡下右 副腎摘出術施行された(adrenocortical adenoma).術後よ りステロイドカバーがスタートされていたが, 2 ヵ月後の ◯月に両手指の関節炎症状出現したため当院受診.当初, 関節リウマチも疑うも,CRP 1.22,RF(-),抗 CCP 抗体 (-),MMP- 3 :14.4であり,ステロイドのテーパリング 中であったことから,相対的副腎不全に伴う症状と考え, ステロイドを元に戻されて以降は症状消失した.考案:ク ッシング症候群の術後の関節痛は少なからず認められる症 状であるが,早期関節リウマチの鑑別疾患リストには上げ られておらず,リウマチ医が臨床で遭遇することは比較的 稀と思われたので文献的考察を兼ねて報告する. 8 .間質性肺炎急性増悪にて死亡したシェーグレン症 候群合併顕微鏡的多発血管炎の一例 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 腎・免疫・内分泌 代謝内科学 大 橋 敬 司, 宮 脇 義 亜, 佐 田 憲 映 平 松 澄 恵, 森下美智子, 勝 山 恵 理 勝 山 隆 行, 渡 辺 晴 樹, 楢﨑真理子 建 部 智 子, 渡 部 克 枝, 川 畑 智 子 和 田   淳  81歳女性.1998年間質性肺炎(IP),p-ANCA 陽性,微 熱,体重減少を認め顕微鏡的多発血管炎(MPA)と診断. 口渇,抗 SS-A/B 抗体陽性からシェーグレン症候群も合併. ステロイド単独加療で MPA の活動性は落ち着いていた が,2013年,MPO-ANCA 上昇,紫斑が出現しアザチオプ リン50㎎追加で軽快.2014年,緑膿菌性肺炎にて入院加療. 退院 2 週間後,労作時倦怠感,呼吸困難感,血痰などが出 現し再入院.CT で両肺中枢側優位に多発スリガラス影・ 浸潤影,一部に牽引性気管支拡張像を認め,MPA 増悪を 疑いステロイド大量投与,リツキシマブ投与,抗菌薬投与 を施行するも呼吸不全進行し入院36時間後に死亡した.病 理解剖では諸臓器に血管炎の所見はなく,びまん性肺胞障 害を示唆する像と一部に気管支肺炎像がみられ IP の急性 増悪と考えられた.膠原病,IP,ANCA との関連について 検討を加え報告する. 9 .進行性の腰椎神経障害を呈した結核性脊椎炎の一 例 岡山済生会総合病院 リウマチ・膠原病センターa,脳神 経外科c,岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 脳神経内 科学b 山村裕理子a, 藤 田 計 行a, 上 野 明 子a 佐 藤 恒 太b, 三 好 康 之c, 山 村 昌 弘a  【症例】71歳,女性.【主訴】腰痛.【現病歴】X年 4 月中 旬に腰痛が出現,近医で脊柱管狭窄症と診断された.その 後下肢しびれが出現したため,脊柱管狭窄症の手術を勧め られた.術前精査入院中に発熱(>38℃)と CRP 高値(22 ㎎/dL)を認めたことより, 5 月 1 日に当院に紹介入院と なった.【既往歴】結核性胸膜炎(15歳).【経過・治療】両 下肢で感覚障害,筋力低下はなかったが,下肢全体に筋緊 張があり,膝関節屈曲障害と歩行困難を認めた.右下肢 Babinski 反射陽性で,痙性対麻痺が疑われた.造影 MRI 検 査では,L 2 / 3 から L 4 / 5 にかけて棘突起や椎間関節周 囲・硬膜外腔に浮腫性変化,椎間板膨隆や椎体変形に伴う 脊柱管狭窄,さらに L 2 から L 5 にかけて散在性の造影病 巣を認めた.化膿性脊椎炎を疑れたため,組織生検を 2 回 施行した.培養で細菌は検出されなかったが,病理検査で 多核巨細胞の浸潤した肉芽腫性炎症組織を認めた.結核性 胸膜炎の既往とTスポット結核検査の強陽性所見から, Todd 麻痺合併の結核性脊椎炎と診断した.X年 6 月10日 より INH+EB+RFP+PZA の多剤併用化学療法を開始し た.治療開始後,解熱し,下肢しびれは残存しているが, 下肢運動の回復など神経症状の改善を認めている.【考察】 結核性脊椎炎では急性期には椎間板膨隆・周囲膿瘍によ り,また慢性化に伴い椎体骨折・変形により脊柱管狭窄症 に類似した脊髄神経障害を発現する.脊椎病変部位によっ て症状は異なり,頸椎では四肢麻痺,胸椎では痙性対麻痺, 胸腰椎部以下では馬尾障害による弛緩性麻痺を呈する.治 療の遅れは重篤な後遺症を残すことから,稀ではあるが疑 うことにより早期診断・治療に結びつけることが予後改善 に重要である.

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68 10.関節超音波検査で滑膜肥厚を認めた関節痛患者39 例の検討 因島総合病院 内科a,岡山大学病院 総合内科b 橋 本 洋 夫a, 河 本 紀 一a, 氏 家 一 尋a 森 脇 和 彦a, 大 塚 文 男b  【目的】関節超音波検査の有用性を検討.【対象】関節痛 患者に関節超音波を施行し,滑膜肥厚を認めた39例.【方 法】関節痛と関節腫脹の数・部位,血液検査,関節超音波 所見を検討.【結果】年齢:67.2歳.男:女= 6 :33.RA: 33名.PMR: 2 名.強皮症: 1 名.骨髄炎: 1 名.未分類 関節炎: 2 名.関節痛数:3.5,関節痛・腫脹の部位:PIP・ MCP・手・肘・MTP・足・膝 関 節,関 節 腫 脹 数:1.9, CRP:0.64㎎/竕・RF:44.4(IU/l)・抗 CCP 抗 体:126.9 (U/竓)・MMP- 3 :165.1(ng/竓),滑膜肥厚数:1.7,グ レード:BM 法:1.3,PD 法:0.6,骨びらんの部位:PIP 関節,骨びらん数:39例中で 2 例で 1 , 1 例で 2 .【結論】 関節超音波検査は,患者の治療に対する動機付けとなる点 で有用であった.滑膜肥厚所見は,関節痛数よりも関節腫 脹数との相関が示唆された.

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