第3編 相続に関する知識
<該当する確認問題> 第1章 家族関係 第1節 親族 ··· 2 確認問題1 第2節 夫婦 ··· 3 確認問題2 第3節 親子 ··· 4 確認問題3 第2章 相続 第1節 相続の開始 ··· 5 第2節 相続人 ··· 5 確認問題4 第3節 相続人の欠格事由と推定相続人の廃除 ··· 6 確認問題4 第4節 相続の効力 ··· 7 第5節 相続分 ··· 8 確認問題5 第6節 遺産の分割 ··· 9 確認問題6 第7節 相続の承認・放棄 ··· 11 確認問題7 第8節 遺言 ··· 12 確認問題8 第9節 遺留分 ··· 14 確認問題9目次をクリックすると、
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第1章 家族関係
●親族とは何かについて学習します。 ●親族の種類と性質について理解しておきましょう。第1節 親族
親族 ( テキスト参照ページ P.107) 親族とは、民法上、6親等内の血族、配偶者および3親等内の姻族のこと。 血族 出生(自然血族)または養子縁組(法定血族)によって血縁につながる者のこと 自然血族関係……出生により発生し、死亡により終了 法定血族関係……養子縁組により発生し、死亡のほか、離縁または縁組の取消しにより終了 (注)養子縁組前に生まれた養子の子は、養親およびその血族とは親族関係にない 一方、縁組後に生まれた養子の子は、養親およびその血族とも血族関係を生じる 姻族 自分の配偶者の血族または自分の血族の配偶者のこと 姻族関係は、婚姻を媒介として生じ、離婚または婚姻の取消しによって終了 配偶者 婚姻によって夫婦となった者の一方から見た他方(例:夫から見た妻)のこと (注)配偶者は血族でも姻族でもない。また、配偶者には親等はない。 配偶者関係は、婚姻により発生し、死亡のほか、離婚または婚姻の取消しによって終了 学習のポイント●婚姻の効力および婚姻の終了の効果について学習します。 ●「内縁関係にある者」と「夫婦」の法的性質の違いについて理解しておきましょう。
第2節 夫婦
婚姻 ( テキスト参照ページ P.109~110) ①婚姻の効力 夫婦間でした契約は、婚姻中、いつでも、夫婦の一方からこれを取り消すことができる。ただし、第三 者の権利を害することはできない。 ②夫婦財産性 夫婦間における 財産の帰属 夫婦の一方が婚姻前から有する財産および婚姻中に自分の名前で得た財産は、各々の個 人的財産(特有財産)とされる。 日常家事債務の 連帯責任 夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これに よって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、夫婦の一方がその第三 者に対して責任を負わない旨を予告した場合には、その責任を負わない。 ③婚姻の終了 夫婦の一方の死亡・失踪宣告または離婚によって終了する。 夫婦の一方が死亡した場合には、生存配偶者の姻族関係を終了させる意思表示によって初めて姻族関係 が終了する。 内縁 ( テキスト参照ページ P.111) 内縁関係にある者には、相続権が認められていない。 内縁夫婦間に生まれた子は嫡出でない子として扱われ、原則として母の単独親権に服し、父子関係につい ては父の認知が必要である。 内縁夫婦間に生まれた子は、父が認知をしなければ、父の血族とは親族関係を生じない。 内縁関係は、当事者の一方の死亡によって当然に終了するほか、当事者双方の合意または一方的意思表示 によっても自由に解消できる。 学習のポイント●「嫡出子」と「嫡出でない子」の法律上の違いについて理解しておきましょう。 ●「実子」と「養子」の法律上の違いについて理解しておきましょう。
第3節 親子
実子 ( テキスト参照ページ P.112~113) ①嫡出子 婚姻関係にある男女間から生まれた子のこと。 一方の配偶者の子は、他方の配偶者と養子縁組をしない限り、他方の配偶者とは法定親子関係を生じな い。 ②嫡出でない子 婚姻関係にない男女間に生まれた子のこと。嫡出でない子は、認知されなければ、父および父の親族と は親族関係が生じない。 成年の子を認知(任意認知)する場合には、その子の承諾が必要である。 父の認知後も親権者は母であるが、母との協議または家庭裁判所の審判により、父も親権者となること ができる。 父の認知後も父と母とが婚姻しなければ、子は嫡出でない子のままとなる。 養子 ( テキスト参照ページ P.114~115) ①養子縁組の効力 養子縁組が成立すると、養子縁組の当事者は、養親子として相互的な権利・義務を負うが、実親との法 的親子関係に変更は生じない。 ②養子縁組の解消 いったん有効に成立した養子縁組を終了させることをいい、民法上、離縁によってのみ解消する。 ③離縁の効力 離縁により、縁組の効力は将来に向かって解消し、法定嫡出親子関係の消滅、法定血族関係の終了、復 氏、復籍などの効力を生じる。 学習のポイント第2章 相続
●相続とはどういうことで、どのようにして始まるのかについて学習します。 ●誰が相続人となり、どのように相続分が決定されるのかを理解しましょう。 ●代襲相続について、誰がどのようなときに代襲できるのかを理解しましょう。 ●相続欠格と推定相続人の廃除とは何かについて学習します。第1節 相続の開始
相続とは ( テキスト参照ページ P.116~117) 人(自然人)が死亡した場合に、その財産法上の地位(権利義務)を特定の者が、承継すること。第2節 相続人
相続人 ( テキスト参照ページ P.118~119) ①血族相続人 第1順位 子(代襲相続人を含む) 第2順位 直系尊属 第3順位 兄弟姉妹(代襲相続人を含む) (注)相続開始時に生存する最先順位の血族相続人のみが相続する。 養子は、実子と同順位の相続人となり、実父母および養父母双方の相続人となる。 嫡出でない子は、嫡出子と同順位の相続人となる。 父母の双方を同じくする兄弟姉妹と父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹とでは、相続分が異なり、後 者の法定相続分は前者の1/2である。 ②配偶相続人 配偶者は、常に相続人となる。 内縁関係にある者は相続人とはならないが、相続人が存在しない場合などには、特別縁故者に対する財 産分与規定が適用されることがある。 代襲相続 ( テキスト参照ページ P.120) 被代襲者 被相続人の子 被相続人の兄弟姉妹 代襲原因 死亡、相続欠格または推定相続人の廃除 死亡または相続欠格 代襲者 被相続人の子の子(被相続人の孫) (直系卑属であればさらに再代襲可) 被相続人の兄弟姉妹の子 (再代襲はできない) 相続放棄をした者の子は、代襲相続することはできない。 養子のいわゆる連れ子は、代襲相続することはできない。 学習のポイント第3節 相続人の欠格事由と推定相続人の廃除
相続人の欠格事由 ( テキスト参照ページ P.121) 相続人となるべき者が故意に被相続人を殺害したり、詐欺や強迫により遺言の作成を妨害した場合などに、 被相続人との共同関係を破壊する者として、法律上当然に相続人としての資格を失うこと。 相続欠格の効果は相対的(対人的)であり、特定の被相続人に対する関係だけで相続人資格を失う。 【例】親に対して欠格事由のある者であっても、子に対して欠格事由がなければ、子の遺産を相続できる。 推定相続人の廃除 ( テキスト参照ページ P.121) 遺留分を有する推定相続人が被相続人を虐待し、もしくは重大な侮辱を加えた場合、または推定相続人に 著しい非行があった場合に、被相続人が家庭裁判所に相続人の廃除を請求することにより、推定相続人の 相続権を失わせること。 (注)兄弟姉妹は、遺留分を有しないので推定相続人の廃除を行うことはできない。 廃除の意思表示は遺言によって行うこともでき、この場合、廃除の効力は被相続人の死亡時にさかのぼっ て生じる。 ※相続欠格は、人の意思に関係なく法律上当然に資格を失うのに対し、推定相続人の廃除は、意思表示を 要件とする点に注意!●財産のうち、何が相続財産に含まれるかについて学習します。 ●相続人の違いによる法定相続分を正しく理解しましょう。
第4節 相続の効力
相続財産の包括承継 ( テキスト参照ページ P.122) 相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する。 ただし、「一身専属権」および「祭祀さ い し財産」は相続の対象にならない。 相続財産の範囲 ( テキスト参照ページ P.122~126) 親族・相続法上の権利義務 相続の対象は、財産法上の権利義務であり、親族法上の権利義務は、原則 として、相続の対象とならない 相続法上の権利義務の中で、財産法的性格が強いものは相続の対象となる 占有権 学説・判例は、占有権の相続を肯定 保証債務 通常の保証債務⇒相続財産の対象となる 身元保証債務・包括的信用保証債務⇒相続財産の対象とならない 賃借権 相続財産の対象となる 生命侵害による損害賠償 請求権 財産的損害⇒死亡による損害賠償請求権の相続を肯定(通説・判例) 精神的損害(慰謝料)⇒特別の事情がない限り、相続財産の対象となる 生命保険金請求権 生命保険契約で誰を保険金受取人としているかによって、生命保険金請求 権の取扱いが異なる。 被相続人の遺骸・遺骨 相続財産の対象とならない(判例) 香典 相続財産の対象とならない 学習のポイント第5節 相続分
相続財産 ( テキスト参照ページ P.127) 相続財産には、被相続人の有していた積極財産としての各種資産だけでなく、消極財産としての借入債務 などの一切の負債も含まれる。 (注1)具体的に発生に至っていない財産法上の法律関係または法的地位も含まれる。 (注2)積極財産には損害賠償請求権や慰謝料請求権も含まれる。 相続分 ( テキスト参照ページ P.128~132) 第1に被相続人の遺言による相続分の指定(指定相続分)によって決まり、相続分の指定のないときは、 民法の規定(法定相続分)によって定まる。 ①指定相続分 被相続人は、遺留分を侵害しない範囲で、遺言で共同相続人の相続分を指定することができ、また、相 続分の指定を第三者に委託することもできる。 相続分について指定または指定を委託する場合には、必ず遺言をもって行わなければならず、遺言によ らない指定は無効となる。 ②法定相続分 被相続人の配偶者は、常に相続人となり、配偶者と配偶者以外の相続人がいる場合は下記のとおり。 血族相続人 配偶者 配偶者のみの場合 ― 全額 子と配偶者の場合 1/2 1/2 直系尊属と配偶者の場合 1/3 2/3 兄弟姉妹と配偶者の場合 1/4 3/4●遺産分割とは何かについて学習します。 ●遺産分割の方法および効力を理解しましょう。
第6節 遺産の分割
遺産分割の原則 ( テキスト参照ページ P.135) 共同相続人は、遺言によって分割が禁止された場合を除き、いつでもその協議により、被相続人の遺産を 分割し、相続人個々の財産にすることができる。 遺産の範囲と相続人の確定 ( テキスト参照ページ P.135) 遺産=積極財産+消極財産(債務) 相続人の確定にあたり、行方不明者がいるときは家庭裁判所に不在者財産管理人を請求して、その管理人 と他の共同相続人との間で分割を行うことになる。 遺産分割 ( テキスト参照ページ P.136~137) ①指定分割または第三者による指定 被相続人が遺言によって分割の方法を指定し、またはこれを相続人以外の第三者に委託した場合には、 それに従って分割が行われる。 分割方法の指定は必ずしも全共同相続人により、またはすべての遺産について行われる必要はないが、 一部の共同相続人または遺産についてのみ分割方法の指定がある場合には、実際の分割は分割協議によ って実現することになる。 ②協議分割 共同相続人は、被相続人の分割を禁止する遺言がない限り、いつでも協議分割をすることができる。 分割の協議には共同相続人全員の参加が必要であり、一部の相続人を除外してなされた分割協議は無効 となる。 (注)共同相続人中に未成年者とその親権者がいる場合には、分割協議はいわゆる「利益相反行為」に なるため、親権者は、未成年者のために家庭裁判所に特別代理人の選任を請求し、特別代理人が 分割協議に参加することになる。 共同相続人間で協議が調わず、または協議することができないときは、各共同相続人は、その分割を家 庭裁判所に請求することができる。 学習のポイント分割の方法 ( テキスト参照ページ P.137) 現物分割を原則とするが、現物分割ができないときは、換価分割または代償分割による。 遺産分割の効力 ( テキスト参照ページ P.137) 遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生じるが、この分割の遡及効は、分割前に個々の 相続財産の持分を取得した第三者の権利を害することができない。 遺産の分割によって取得した財産に瑕疵がある場合には、各共同相続人はその相続分に応じて売主と同じ 担保責任を負う。 遺産分割の禁止 ( テキスト参照ページ P.137) 遺産の分割は、被相続人の遺言または共同相続人の協議もしくは家庭裁判所の審判により、一定期間禁止 されることがある。
●「単純承認」、「限定承認」、「放棄」の性質および違いについて学習します。
第7節 相続の承認・放棄
単純承認 ( テキスト参照ページ P.138) 相続人は、単純承認をしたときは、無限に被相続人の権利義務を承継する。 ●相続人が相続財産の全部または一部の処分をした場合には、単純承認したものとみなされる。 ●相続人が3か月の熟慮期間内に限定承認も放棄もしないときは、単純承認したものとみなされる。 ●相続人が限定承認または放棄をした後でも、相続財産の全部または一部を隠匿し、ひそかにこれを消費 し、悪意でこれを財産目録中に記載しなかったような背信行為があった場合には、その相続人は単純承認 したものとみなされる。 限定承認 ( テキスト参照ページ P.139) 限定承認をするときは、3か月の熟慮期間内に財産目録を作成して、これを家庭裁判所に提出し、限定承 認をする旨を申述する。 相続人が数人いるときは、限定承認は、共同相続人全員が共同して行わなければならない。 したがって、共同相続人のうちの1人が限定承認を希望しても、他の共同相続人が単純承認をした場合に は、限定承認をすることはできなくなる。ただし、共同相続人の1人が相続の放棄をした場合には、相続 放棄をした者は初めから相続人とならなかったものとみなされるため、他の共同相続人だけで限定承認を することができる。 放棄 ( テキスト参照ページ P.140) 相続の放棄をするときは、3か月の熟慮期間内に家庭裁判所に放棄する旨を申述しなければならない。 共同相続の場合でも、限定承認とは異なり、各相続人が単独で放棄することができる。 相続を放棄した場合は、放棄者は相続開始の時にさかのぼって相続人とならなかったものとみなされるの で、放棄者の子が放棄者を代襲相続することはない。 相続人がいない場合 ( テキスト参照ページ P.141) 相続人が現れず、相続債権者や受遺者に相続財産から弁済して、なお残余がある場合には、家庭裁判所は、 特別縁故者(内縁関係にある者など)の請求により、残余財産の全部または一部を与えることができる。 特別縁故者による財産分与の請求がなされなかった場合、あるいは分与されてもなお残余財産がある場合 学習のポイント●遺言の性質、方式、効力について学習します。 ●遺言の3つの方式について、それぞれの特徴および違いを理解しましょう。 ●遺言執行者の選任および任務について正しく理解しましょう。
第8節 遺言
遺言の性質 ( テキスト参照ページ P.142) 未成年者でも満15歳に達した者は、単独で遺言をすることができる。 2人上の者が同一の証言(共同)で遺言を行うことはできない。 遺言者は、遺言の方式に従って、その遺言の全部または一部を自由に撤回することができる。 前の遺言が後の遺言と抵触する場合は、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したも のとみなされる。 遺言の方式 ( テキスト参照ページ P.143) 自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言 要 件 遺言者が遺言書の全文、日付およ び氏名を自書し、これに押印する ①証人2名以上の立会いがある ②遺言者が遺言の趣旨を公証人 に直接口頭で陳述する ③公証人が遺言者の口述を筆記 し、それを遺言者および証人に 読み聞かせる ④遺言者および証人が筆記の正 確なことを承認した後、各自こ れに署名・押印する ⑤公証人がその証書は上記①~ ④の方式に従って作成したも のであることを付記して、これ に署名・押印する ①遺言者がその証書に署名・押印 する ②遺言者がその証書を封じて証 書に用いた印章で封印する ③遺言者が公証人1名および証 人2名以上の前に封書を提出 し、自己の遺言書である旨等を 申述する ④公証人が封紙に証書を提出し た日付および遺言者の申述を 記載した後、遺言者および証人 とともにこれに署名・押印する 長 所 ・手続きが簡便であり、費用がか からない ・内容を秘密にできる ・遺言書の存在と内容が明確で ある ・遺言の執行にあたり、検認を受 ける必要がない ・内容を秘密にできる 短 学習のポイント遺言の効力 ( テキスト参照ページ P.144) 原則として遺言者の死亡時に発生する。 (注)停止条件付遺言※の場合は、遺言者が死亡後、その条件が成就した時からその効力を生じる。 ※例えば、「姪Aが婚姻したときは、土地及び建物を遺贈する」というように、将来発生することが不確実 な事実を遺贈の条件とする遺言 遺贈とは、遺言によって財産の全部または一部を無償で他人に与える行為であるが、遺留分に関する規定 に違反することはできない。 遺贈を受ける受遺者は、遺言者の死亡の時に生存していなければならず、遺言者の死亡以前に死亡したと きは遺贈の効力は生じない。 受遺者は、法人・自然人の別を問わず、胎児にも受遺能力が認められている。 遺贈には、包括遺贈と特定遺贈があり、いずれの場合も「負担付贈与」とすることができる。 【例】遺言者がAに100万円を遺贈し、その代わりにBに毎月1万円の生活費を支給してもらえるよう遺言 する場合 遺言書の検認 ( テキスト参照ページ P.145) 遺言書の保管者は、相続の開始があったことを知った後、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出して検認を 受けなければならない(公正証書遺言を除く)。 封印のある遺言書の開封は、検認の前に、家庭裁判所において、必ず相続人またはその代理人の立会いの 下で行わなければならない。 遺言執行者 ( テキスト参照ページ P.145) 遺言執行者の選任 遺言者は、遺言によって遺言執行者を指定できる。また、その指定を第三者に委託する こともできる。 指定がないときなどは、利害関係人の請求により、家庭裁判所は遺言執行者を選任する ことができる。 遺言執行者の任務 遺言執行者は、遅滞なく管理の対象となる財産の財産目録を作成し、これを相続人に交 付しなければならない。
●遺留分とは何か、遺留分権利者は誰かについて学習します。 ●「遺留分の割合や遺留分の放棄」と「相続分や相続の放棄」を混同しないようにしましょう。
第9節 遺留分
遺留分とは ( テキスト参照ページ P.146) 相続人の利益のために、相続人に確保された相続財産の一定部分のこと。 遺留分権利者 ( テキスト参照ページ P.146) 兄弟姉妹を除く法定相続人(直系卑属である子およびその代襲者、直系尊属、配偶者) 遺留分の放棄 ( テキスト参照ページ P.146) 遺留分権利者は、遺留分を放棄することができるが、相続開始前の放棄は、家庭裁判所の許可がない限り、 その効力を生じない。 遺留分の放棄は、他の遺留分権利者の遺留分に影響を与えない。 遺留分額の算定 ( テキスト参照ページ P.146) 遺留分額の算定の基礎となる財産の額は、相続開始の時において被相続人が有した財産の価額に、その贈 与した財産の価額を加え、債務の全額を控除した額。 遺留分の割合 ( テキスト参照ページ P.146~148) 直系尊属のみが相続人の場合 被相続人の財産の1/3 その他の場合 被相続人の財産の1/2 学習のポイント遺留分の侵害による減殺 ( テキスト参照ページ P.149) 遺留分の減殺請求権が成立しても、被相続人の遺言に基づく財産の処分が当然に無効となるわけではなく、 遺留分権利者が遺留分を侵害する者に対して、遺留分を保全するために侵害された部分を取り戻すことが できるにすぎない。 (注)遺留分減殺請求の意思表示は、必ずしも裁判上で行使する必要はない。 遺留分の減殺請求権は、遺留分権利者が相続の開始および減殺すべき贈与または遺贈があったことを知っ た時から1年間行使しないときは時効によって消滅する。相続開始の時から10年を経過したときも同様に 消滅する。 減殺されるべき遺贈・贈与が複数あるときは、第1に遺贈を減殺し、これでも不足のある場合には第2と して贈与を減殺する。