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目次 1. 訂正発明 ( クレーム 13) と控訴人製法 ( スライド 3) 2. ボールスプライン最高裁判決 (1998 年 スライド 4) 3. 大合議判決の三つの争点 ( スライド 5) 4. 均等の 5 要件の立証責任 ( スライド 6) 5. 特許発明の本質的部分 ( 第 1 要件 )(

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(1)

均等論

•知的財産高等裁判所

•大合議判決

• 2016年3月25日(2015年(ネ)第10014号)

• 日欧知的財産司法シンポジウム2016

• 2016年11月18日

• 知的財産高等裁判所所長

(2)

目次

1. 訂正発明(クレーム13)と控訴人製法(スライド3) 2. ボールスプライン最高裁判決(1998年、スライド4) 3. 大合議判決の三つの争点(スライド5) 4. 均等の5要件の立証責任(スライド6) 5. 特許発明の本質的部分(「第1要件」)(スライド7ないし11) 6. 特段の事情(「第5要件」=「禁反言」)(スライド12ないし17)

7. ボールスプライン最判とドイツ最判Cutting Blade, Formsteinとの比 較(スライド18)

(3)

2015年(ネ)第10014号、知的財産高等裁判所 [原審:2013年(ワ)第4040号、東京地方裁判所] ●訂正発明 (クレーム13) マキサカルシトール製造方法事件 ※Pro =保護基 ビタミンD 構造 エポキシ基 エーテル結合 エポキシ環の開環 出発化合物 中間体 マキサカルシトール シス異性体 シス異性体 シス異性体 ●控訴人方法 試薬 B

(4)

最高裁判所判決(1998年2月24日、

「ボールスプライン事件」)

• 特許請求の範囲に記載された構成中に対象製品または方法(「対象製品 等」)と文言上異なる部分が存在する場合であっても、 • ①当該部分が特許発明の本質的部分でなく; • ②当該部分を対象製品等におけるものと置き換えても、特許発明の目的を 達することができ、同一の作用効果を奏するものであって; • ③上記のように置き換えることに、当該発明の属する技術の分野における 通常の知識を有する者(当業者)が、対象製品等の製造時点において容易 に想到することができたものであり; • ④対象製品等が、特許発明の特許出願時における公知技術と同一または 当業者がこれから上記出願時に容易に推考できたものではなく; • ⑤対象製品等が特許発明の特許出願手続において特許請求の範囲から 意識的に除外されたものに当たるなどの特段の事情がない場合は、 • 当該対象製品等は、特許請求の範囲に記載された構成と均等なものとして、 特許発明の技術的範囲に属するものと解すべきである。

(5)

大合議判決 (

マキサカルシトール

事件)

• 結論;相手方の製法は特許発明と均等である。東京地方裁判所の 差止命令を支持し,控訴棄却 • 判決の争点; • 1. 均等の五つの要件の立証責任 • 2. 第1要件; • 特許発明の「本質的部分」とは何か、及びそれをどのように認定す べきか • 3. 第5要件; • 出願経過の禁反言は別にして、何が「特段の事情」と考えられるか

(6)

大合議判決

1.均等の5要件の立証責任

•均等の

第1要件から第3要件; 特許権者

(7)

大合議判決

2.特許発明の本質的部分(「第1要件」)

•「特許発明における「

本質的部分

」とは、特許請求

の範囲の記載のうち,

従来技術に見られない特有

の技術的思想を構成する特徴的部分

であると解す

べきである。

•上記本質的部分

は、

明細書

及び特許請求

の範囲

の記載に基づいて、特許発明の課題及び解決手

段とその効果を把握した上で

、認定されるべきであ

る。

(8)

大合議判決

2.特許発明の本質的部分(「第1要件」)

• 特許発明の実質的価値はその技術開発への貢献の程度に応じて 定められることから、 • 特許発明の「本質的部分」は、明細書(または一部のケースではそ の他の文書)記載の従来技術との比較から認定されるべきであり、 かつ、 • i) 特許発明の貢献の程度が大きいと評価される場合には、特許請 求の範囲の記載の一部について、これを上位概念化したものとして 認定され、 • ii) 特許発明の貢献の程度がそれ程大きくないと評価される場合に は、特許請求の記載とほぼ同義のもの(DOEはほぼなし)として認定 される。

(9)

大合議判決

2.特許発明の本質的部分(「第1要件」)

•対象製品等との相違部分が特許請求の非本質的

部分であるかどうかを判断する際には、

•特許請求に記載された各構成要件を本質的部分

と非本質的部分に分けた上で

、本質的部分に当た

る構成要件については一切均等を認めないと解す

るのではなく、

•対象製品が特許発明の本質的部分を共通に備え

ているかどうかを判断

すべきである。

(10)

大合議判決

2.本件における特許発明の本質的部分(「第1

要件」)

• 本件特許発明によって初めてマキサカルシトールの工業的な生産 が可能となった • 本件特許発明は従来技術にはない全く新しい工程によりマキサカ ルシトールを製造することを可能とするものであり、したがって、本 件特許発明の貢献の程度は大きいと評価される… • 本件特許発明の本質的部分は以下の新しい工程である; • ①ビタミンD構造の20位アルコール化合物とエポキシ炭化水素化合 物を反応させることにより、エポキシ基を有する側鎖をビタミンD構 造に導入でき、この一工程で中間体エポキシ化合物を入手し、 • ②中間体を処理することによりこの側鎖のエポキシ基を開環し、マ キサカルシトールを製造する。

(11)

大合議判決

2.特許発明の本質的部分(「第1要件」)

•相手方の製法は特許発明の本質的部分を

備えている

•ビタミンD構造の

シス

体あるいは

トランス

は特許発明の本質的部分ではない

(12)

ボールスプライン

事件」(最高裁判所判決)

3.特段の事情

(「第5要件」=「禁反言」)

• 「特許権者が,ある技術が特許発明の技術的範囲に属さないことを 一旦承認するか、 または、外形的にそのように解されるような行動をとったこと、たとえ ば、特許出願手続において当該技術を特許請求の範囲から意識的 に除外した場合は、 特許権者が後にこれと反する主張をすることは、禁反言の法理に照 らし許されない。 • 従って、このような特段の事情がある場合には、均等が否定される こととなる。」

(13)

大合議判決

3.特段の事情・・A)

(「第5要件」=「

禁反言

」)

•A)

出願時に

当業者が

容易に想到する

こと

ができる

均等(特許請求の範囲の構成の

文言通りの解釈に含まれないもので、当

該構成と均等なもの)

であり、

出願人が

当該他の構成を特許請求の範囲に記載し

なかった

としても 、第5要件における

特段の事情

」に当たるものと見なすに

(14)

大合議判決

3.特段の事情; Aの理由)

• 出願人は、その発明を明細書に記載してこれを一般に開示した上 で、特許請求の範囲においてその排他的独占権の範囲を明示すべ きものである。従って、特許請求の範囲については広範に過ぎず、 明細書によりサポートされるべきものである。 • しかしながら、先願主義の下においては、出願人は、限られた時間 内に特許請求の範囲と明細書とを作成しなければならない。従って、 出願人に対して、将来予想されるあらゆる侵害製品を包含するよう な特許請求の範囲とこれをサポートする明細書を作成することを要 求することは酷である • これに対し、特許出願に係る明細書による発明の開示を受けた第 三者は、特許発明の本質的部分を備えながら同時にその一部が特 許請求の範囲に文字通り含まれていない均等物を容易に想到する ことができることが少なくはない。

(15)

大合議判決

3.特段の事情; Aの理由)

•特許発明の非本質的部分が一部、代替部

分により置き換えられている対象製品が、特

許権者による権利行使を

容易に免れる

もの

とすると、特許による

保護を通じて発明を奨

励し、産業の発達に寄与する

という

特許法

の目的

に反することになる。

(16)

大合議判決

3.特段の事情・・B)

(「第5要件」=「禁反言」)

• B) 出願人が

特許請求の範囲外にある他の構成を特

許請求の範囲内のものに代替するものとして認識して

いた

ものと客観的、外形的にみて認められる場合、

• 例えば

、出願人が

明細書において当該他の構成によ

る発明を記載しているとき

、または

• 出願人が

出願当時に公表した論文等

で特許請求の範

囲外の他の構成による

発明を記載

しているときには、

• 出願人が特許請求の範囲に当該他の構成による発明

を記載しなかったことは、第5要件における

「特段の事

情」に当たるものといえる

(17)

大合議判決

3.特段の事情

(「第5要件」)=「禁反言」)

•このケースでは、明細書(またはその他の論

文)中には特許発明の代替出発化合物を

ランス

体のビタミンD構造とする発明を記載

しているとみることができる記載がないこと

から、

裁判所は特段の事情の存在を否認し

(18)

ボールスプライン最判(1998)とドイツ最判Cutting

Blade(2002), Formstein(1986)との比較

• 1. Same Effect = 1. non-essential difference and 2.same function and effect :

• (cf. slides 3 of Patent Equivalence by judge Grabinski: Does the

variant solve the problem underlying the invention with means that have objectively the same technical effects?)

• 2. Obviousness = 3.easily come up with such replacement

• 3. Claim orientation---- 5. Estoppel or 1. non-essential difference ??? • 4. Formstein(1986) = 4. public domain

(19)

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