【論 文】 UDG :550
.
348(524.
0)”
1982’
「
日本 建 築 学 会 構造 系論 文 報告 集 第 382 号・
昭和 62 年 12 月市
町
村単
位
で
み た
地
震 時被 災
・復 旧 プ
ロセ
ス の
要 因分 析
一
第
2
報
1982
年 浦河 沖地震
の応 急 ・復 旧対 策
一
正 会 員 正 会 員岡
太
田 田成 幸
*裕
**1.
は じ め に 地域行政体の 地震防災・
減災計画 立案に一
層の科学的 基 礎 を与え ることを目的に,
地 震被害 発生か ら復旧に い た る まで に現れ る一
連の現 象を市 町村 単 位で系 統 的かつ 定 量 的に把 握 すべ く研 究 を続 けて い る。 前 報 1)で は浦 河 沖 地 震 (1982年 )の被 害につ い て そ の発 生の有 無・
規 模が 地域へ の地震動 入力の強さ (震 度 )と 地域が もつ 都 市化の程 度・
集密度 (市 町村人ロ)を主 要 因 子と して説 明でき ること を示し た。
本 報は その続 報であり,
同様に 浦河 沖地震 を 対 象 と して北 海 道内公 的機関 が 実 際にとっ た地 震直後の応 急 対策と復旧 措 置を中心 に, 市町村を単 位 として分 析 を行っ たものである。
地震防 災 行政上,
本 来は予防型事前対 策が重視 される べ きことは当 然である一
方, 地 震 発 生後の行 政お よび公 的 機 関の適 切な対 応 如 何が被 害 拡 大 防 止に資す るとこ ろ もこれに お と らず 大きい。
そ れに も か か わ らず,
何が適 切な対 応で あ る か につ い での知 見は現 在の ところ莫然と し た もので あり,
十分な科 学的根拠にもとつ い て計画・
立案さ れて いる 訳で は ない。 わ が国は これ まで多くの地 震 被 害を経験してお り,
その度に数 多くの調 査が な さ れ て きた。 し か しこれ らの結 果は対 策 実 施 項目列 挙とい う その場 限 りの提 言にと ど まっ た もの が多く,
これ を 科 学 的 立 場, す な わ ち対 策 内容 を規 定す る で あ ろ う要 因との 関 係に詳し く立ち 入 っ て調 査 し た 研究は意 外に少ない。
こ れ は, 調 査 対 象が従 来の 自然 科 学 的 手 法に は な じ み に くい ことが一
因 と も考え ら れる。
そ う ではあるが, 今 ま で われ わ れ が防 災 対 策につ い て莫 然 と抱い てい たイメー
ジを,関 連 要 因と ともに定 量 的 記 述 を 試み て み る ことが,
科学的根拠に も と つ く防災計画立案の た めの研究の出発 点とい え よ う。
防災 対策は地 域の 行政 政策 的 側 面 を強く 屎映す る もの で は あ る が,
これ とて地域を襲う 災害イン パ クトの大き さに よ り当然 異な る筈の もので ある。 すな わ ち,
災害その もの が もつ 本来の性 質が あ るべ き対策を 規 定 す る 側 面 が あ る。
こ の よ う な 観 点 か ら 本 研 究では 地 震発生そ の も の が地 域へ お よ ぼ すイン パ ク ト指標と し て 第1表 防 災 対 策に関 与 する北 海 道 公 的機 関の一
覧 櫓 定 地 万 行 政 傚 岡 北 梅 辺 鬧 発 局.
北 晦 迄 食 糎 事 務 所.
札幌 管 区 気 象 台 等 睦 上 目 断 陳 北 部 方 面 隊 北 晦 遺 知 $ 部 局,
北 睡 適 警 察 本 部 等 市 町村 32 南155 町25 村 指足公共 優 開 日 本 国 有 鉄 坦 北 面毋 総 局,
北 酊逸電 気 通信 局,
日本 赤 十 字 社北 海 道 支 部、
北海 遺 電 力 株 式 会 社 等 指 定 地 方公共 棚聞 北 海 遡 瓦 斯 株 式 会 社,
北 楜 道 医 師 会 等 公共 的 団 体・
防 災 上 阻藤 施 設 管理 者 農 蟹 共 同・
森 林・
沮 跛 共 同 組 合、
商 工 会 匪 所,
一
餒病院・
診療 所 等 拿 北海 道 大 学 助 手・
工 修 * * 北 海道 大学 教授・
理 博 (昭 和61年12月4日 原稿 受理〉 「地震動 強さ (これ を震度で測っ た もの)」をまずと り 上 げ,
これ との 関 係 で応 急・
復旧 過 程 を と ら え直し,
そ こに潜む法則性を探り出し, さ ら に そ の実 態の定量 的把 握 を試みてい る。
とこ ろで,
北海 道の防 災 対 策に関 与す る公 的 機 関は第1
表の ように なっ て お り,
そ れ ぞ れの機 関は内 部で個 別 の防 災 計 画を整 備・
策定し て い る。
こ れ は災 害 対 策 基本 法 (法 律 第223号.
1961年 )第40条の規 定にもと づ き 作 成 され た北 海 道 地 域 防 災 計 画2)に根 拠 をおい て いる 。 各 市 町 村は 災害対策 基 本 法 第42条で市 町 村地域 防 災計 画の策定 が 義 務 付 け ら れて おり,
そ れに も とつ い て事 前・
事 後 対 策 を実 施すべ く態勢と なっ ている。
以 下で は, 地 域行政体 (市町村 )を中心にこれ ら各機関の 対応につ い て述べ る。
用い た主な資 料は前 報同様, 地 震発生 後 各 市町村に配 布 し た調 査 票3) お よび 北 海 道 庁総務 部 消 防 防 災 課のま とめ た浦 河 沖 地 震 調 査 報 告4} である。 2.
応 急 対 策2.
1
対策内容 災 害対 策基本法にい う応 急対策と は,
発 災直後の 受傷 者 対 策・
罹災者の 救 出保護,
避難命令等の後続 災 害 発 生 の未然防 止措置,
応 急給 水・
食糧生活 必 需 品供給 等の当 座の生 活 維持対 策をそ の主な内容と して いる。 地震が発 生す る と関係 市 町 村の防 災 担当者 は 当 該市町 村の地 域防 災 計 画に も とづ き応 急 措 置業務を実 行す る。
市町村地 域 防 災 計 画は災 害 対 策 基 本 法 第34
, 42条の記 載に し た が い,
防 災 基 本 計 画 (中 央 防 災 会 議 :1963年 作 成,
1971 年 修 正 ) を手 本と して策 定され た もの である。
第 2表は第2表 地 域 行 政 体の応 急 対 策 内 容 対策 匿糊 内 客 黶怠措置 ゜予普輯 伝達 ロ避雄島令
・
肋告 o 対電 本 部設置 o 粟急連絡・
広服゜
非 常 職 員動 員 受鵬者 瑚 籖 緊 急 医 療 緊 急 翰 送 消防・
救助活動 侠 給 (当 座 の 生 活 碓 持 }゜
給 水σ
文 教 対 策゜
曝 急 翰 送゜
上 水 凾゜
衣 科・
生 活 用 品 供 給 食 帳 供 給 相 談 衛生 ゜防 疫 ゜下 水 辺 O 情掃 交適対鍛 9障害物除去 q直躇・
橋麋 Q 堆窗 施 段 安全 臧保゜
土木旄設゜
建造物゜
公 安 凹 慌 簡 防・
階 備 危険物保安 原 子炉対 蒲 応急匸L高 ゜応急工事 實甘 調遠 技師者 確保 爻 適斎o送 協 力 u自 衛 隊 珮週 照 岡 招 力 応 援 要 蹟 電 力 融 亜 11 時 12 時 13 時 14 時 津 波 竇 綴 解 除 北 海 道 庁 本 部 r 静 内 町 様 毋 町 阻 波 最 大 波 到 釆 帳 竄 市 巨 高 支 庁 釦 路 市 登 別 市 尻 岸 内 町 哺 同 町 1 津 波 巴 級 発 令 痒 疲 箪一
波 − 浦 河」
埴 蟹 鳧 生 北 爵 道 靉 察 本 部 根 室 市 自 老 町 厚 岸 町 伊 燵 市 広 尾 町 白 腰 町 痴 同 町 三 石 町 三 石 町 牝 湖 喧 関 係 市 町 村 イ ン パ ク ト 射 策 本 部 段 置 駐 遣 命 令 発 令 第1図 地 震 発 生 当日 (1982年3月 21 日〉の各 行 政体の 対応 (o ;涌 河 沖 地 罠 で と ら れ た 対 黄 ) こ の防 災 基 本 計 画 を参 考に して地 域 行政体が と るべ き応 急 対 策 内容につ い てまと めて みたもの である。
浦 河沖地 震の際に実 際にと られ た措置につ いては○ 印 を付 して示 してある。 概 要は以 下の通り で ある。
本 地 震に よる人 的 被 害は重 傷 者22名,
軽 傷 者145
名 と少なか っ たため,
特 段の受 傷 者 対 策は行わ れ な かっ た。
地 震 発 生13分後に札幌 管区気象 台よ り津 波 警 報が発令 さ れ5},
こ の た め予 警 報 伝 達・
地域 住民へ の緊 急 連 絡等 の緊 急 措 置が重要な対 策事 項と なっ て い る。 主 要 被 災 地 は北海道日高地方沿岸 部であ り,
この地 域は いわ ゆる地 震 多 発 地 帯に隣 接して い る ことか ら住 民の地 震 経 験は豊 富で,
大き な社 会 的 混 乱は生 じ な か っ た。
そ の ため,
安 全確 保の ため の公安 警 備 等は避 難 住 民の留 守 宅 見ま わ り を行う程 度です ん だ。 以下個々 の 対 策につ い て 「地 震 動 強さ (震度 )」との 関 係につ いて,
まず考察す る。
2,
2 応 急対策と震度 地 震発生 後,
関係各市町村にあっ ては市町村長を本部 長 と す る 災 害 対 策本 部が 設 置 さ れ,
これ が職 員動員・
防 災機関と の連絡・
情報収集を含む応急・
復1
日対策実施の 中心 と な る。 災 害 対 策基本 法 (第23条1項 )に よれ ば,
『都 道 府 県ま た は市 町 村の地域につ い て災 害が発 生し,
ま たは災 害 が発 生す る恐 れ が ある場 合におい て, 防 災の 推 進を 図る ため 必要が あ る と認めると き』に災 害 対 策 本 部の設 置が義 務 付け ら れており, 本 部 設 置の有 無は市 町 村 長ま た は市 町 村 防 災 会 議の判 断にゆだ ね ら れて い る。 他の防 災機関 (警 察,
消 防 機 関 等)につ い ても同様で あ り,
その決定は機関の長にま か せ ら れて いる。 第 1図 は 浦 河沖地 震に対す る各防災機関の対策本部設 置 時 間を ま と め た もの で あ る。 地 震 発 生当日 (3月21
日)は た ま 牢 目 100 対 歩頁 腱 50 (器 )ヤ
第2図 対 策 本 部 設 置の市 町 村 数と 震度と の関 係 た ま休日に当り初 動 態 勢が取り難い状況 下に あっ た もの の, 市 町 村は早い ところで地 震 後 10分,
遅い ところで も60分で対 策 本 部を設 置し て い る。 そ れ に対 し そ の上 部 組 織である北 海 道 庁などは 30−
120分を要し て いる。 こ の ことは,
地 震直後の初期 段 階 応 急 対 策措置の多く を 関 係 市 町村に依 存せ ざる を得ない事 実を示して いる。 浦 河 沖地震の際,
対 策 本 部を設 置し た の は 13市 町に なる が, そ の設 置の 有 無 を市 町 村 別に え ら れて いる震 度5} との関 係でみたの が第 2図で ある。
本 部 を設 置 した 市町村 数を同一
震度の市町村数に対する相 対頻度で示し て あ る。 分母と し た市町村 数がそ れ ほど多く ないた めに なめ ら かで は ないが,
図中に示 し た実 線の傾 向 は 無 理 な く読み取るこ と ができ るであ ろ う。
図に よれば 震慶脚 齟 ) 皿で設 置が始ま り, 震 度の高い市町村ほ ど その割 合 も増 加 し,
震度V
の 中程度 を 越え る と 100 %の市町村で実 施してい る こと が判る。
そ の増 加 傾 向は震 度W
か らV
に か けて急 激であり,
こ のあた りの震 度が災 害 対 策 基 本 法 注 1) ここ での震度 は気象庁 震度をい う。
矧r目 聖00 対 頻 度 50 (駕) 甲
}
第3図 非 常 職 員 を動 員し た市町村数と震度と の関 係 3、
0 2.
5 0.
5 o 動 員 薹敗.
日 聾 文 職 員 銘攻 く目 )∵
掣
io N●
ロコ
e\
、
、ン 藁
●
o●
震 度 第4図 非 常 職 員の延 動員日数と震度との関 係 に よ る と ころの 『地 域に災 害が発 生 また は発生の お そ れ がある場 合』と防災機関が判 断 する地 震 動 強さに対 応し ているものと 思わ れる。
第 3図は市町村の非 常 職 員 動 員の有無につ い て同 様に 震 度と の関係でみ たもの である
。
地 震 発 生 当日およ び 翌 日 が連休で初動 態 勢が取り難い状 態 にあっ た ことも重な り,
まず 職 員 動 員という姿 勢がうか が わ れる。
職員動 員 を実施し た市 町 村 数 が 震 度の 増 大に伴い増え る傾 向にあ ること な ど,
「対 策 本 部 設置の有無一
震度 」の関 係と よく 似てい る。 第4図は延 動 員日数を全 職 員 数に対 する [動 員 数* 動 員日数]の比 率で市 町 村ごとに 求め,
震 度と の 関 係で示し たもの で ある。
やは り 震度と共に職 員 動 員 数・
動 員 日数ともに増 加 傾 向に ある。
震度V
+ (震 度V
の強 )に達す る と 応 急対 応の ための職 員の延動 員数 が平 常 時 全 役 場 職員数の 2 倍を越えて い る。
特 徴 的なこ と は,
釧路か ら根室に至 る太 平 洋 沿 岸 東 部に位 置す る市町村で は震度が低い (皿程 度 )に もか か わ らず職員動員 数が多 く なっ て い る ことである。
今回は地 震 発 生13
分 後に札 幌 管 区 気 象 台よ り北海道の太平 洋 沿岸に津 波 警 報 「ツナ ミ」1脚 注2 }が発 令さ れ た。
こ のこ と が地 域へ の新た なイン パ ク トと な り,
職 員 動 員 を促進 さ せ たもの と考え られ る。第
5,6
図は市 町 村に よ る地 域住民へ の 緊 急 連 絡の有 無 お よ び連 絡 内 容につ いて示し たもの である。
第 2−
4 図 同 様,
第 5図か ら も地域の 「地 震 動 強 さ (震 度)」が 市町 村の対 応 (緊 急 連絡の有無 )を規 定し て いる様子 が よ く判る が, 連絡 内容を み る と (第 6図), 太平洋岸に 位 置 する市 町村で は地域住 民に津 波 注 意 を 呼 びか けて お り,
市町村が もつ 「地理 的 環 境 (海 岸 線の有無)」も 応 急 対策 措置に少な か らぬ影 響 を与え てい ること が わ か る。
広 報 車等を 用い て実際に津 波か らの避 難 を住民に勧 告 した市 町 村は 三石 町 (792世 帯 対 象 )・
浦河 町 (750世 帯 対 象)・
根室市 (69
世 帯 対 象 )の 3市町 に限ら れ て お り,
他 市町村は注 意 広報という一
段 ゆるい形で住民へ の 連 絡 を 図っ た ようである。
こ の 3市町にあっ て も, その 発 令 時 刻はま ち ま ちで津波の第一
波 襲 来 時 刻か ら相当 遅 れて い るところ が あ る (第1
図 )。 機 敏な初 期 対 応 が 強 く望ま れ る ところで ある。
とこ ろで東 京都 防 災 会 議7}に よれば, 東京都が震 度V
程 度のゆ れに襲わ れ た とき対 策 †目 100 対 頻 慶 くX) 50廿
第5図 地 域 住 民へ 緊 急 連 絡を し た市 町 村 数と震 度との関 係 〔ア 査 (覦 注 意 ) IV 第6図緊急連絡 事 項の地 域 分 布 (実線は等震 度 線5♪を示す) 注2) 津 波 警報に は 「ツナミ」「オ オ ツ ナ ミ」の 2種 類が あ る
。
「ツナミ」はr
と く に津波が大き く な りやすい ところ で は厳重な警戒を要 す』,
「オ オツナミ」は 「と く に津 波が 大き く な りや すいところでは厳重な警 戒 を要す。
その他 の ところ も警 戒が必 要 」 を意 味す る。
本部は15
−
20分 以 内に設 置さ れ るべ き ことが 記 されて い る。
今回の地 震にあっ ては震度V
地 域に おい て 20分 以内に本 部 設 置 を完 了し た市 町村は全体の 60% 程 度に 過 ぎない。
こ の立ち遅れ が避 難 勧 告などの その後の対応 にお け る 遅 れに もつ ながっ て い る よ うに も思 われ る。
上水道給 水管 系 統は 日高 地 方を中心に 180か所 あまり の被 害を受け た% これに伴っ て応急給 水を受け たの は
.
4市 町村で 6,
000世 帯 を越え,
最 長給水 期間は9
日間 (浦 河 町 )にお よ ん だ。
第7
,8
図は給 水 活 動の 有無・
需要 の程度を震 度との関 係で み たもの であ る。 関係市町村 数 ぱ少ない もの の,
震 度V
を境に高震度域で給 水 需 要が急 増す る傾向 をみ る こと ができ る。今回
,
全 域で 771の罹 災 世帯を出し たが4) , 行 政に よ る食 糧・
生 活 必 需 物 資の特段の供 給は必 要 としな か っ た。
2.
3 応 急 対 策に関す る考察 以 上 述べ た いくつ かの応急対応につ い て震 度と の関係 で総括 的にとりまとめてみ たのが第 9図である。 再々み てき た よ うに, 震 度と共に対応 市町村数が増 加 する傾 向 牟目 100 対 頻 慶 ( 器 ) 50 0 o o 皿 IV V 震 屈 己 o 第7図 給水 活 動 を 行っ た市町村 数 と 震 度 との関 係 が明瞭である。 その対 応 優先 順 位は,
非常職 員 動 員〉緊 急 連絡〉対 策 本 部 設 置〉応 急 給 水 と なっ てい る
。
すな わち 「人命救 助 等の緊 急 対 応 」→ 「本 部 設 置」→ 「本 格 的応 急・
復1
日」へ と移 行し てい く様 子 が よ く判る。
対 応の優 先順 位につい て は従 来か ら一
応の 共 通認 識 が あ り,
東 京 都防災会 議 報 告7〕で は,
職 員 非常招 集〉関 係 機 関 連 絡〉対 策 本 部 設 置〉
情 報収集〉重傷者 救 出
・
避 難 誘 導〉治安〉仮 収 容〉 飲 料 水・
食 糧 供 給〉復1
日活 動 となっ て い るe 第 9図の結 果はこれ と 矛盾するところ は な く,
「地 震 動 強さ (震 度〉」を指標と し て明 瞭に説 明さ れ る。第 9図よ り, 震 度
W
を 越え る と何らか の対応を と る市 町村数が急 激に増え,
震度V
に達す ると50%の市町村 に お よ ん でい る。
ところで,
第 10図は前va1
)の被害 解 析の結 果得られ た浦河沖地 震 に関する項 目別の 被 害 平 均 震 度{脚th3[(前報第 7図 (a )よ り)につい て再 掲し たも のである。 これに よれ ば震 度W
で急 激に被害項目が 増え 始め, 震 度IV
の中程度 を越え る と当該 市 町 村 の50
%以 oc 相 対 頻 度 〔x】 50 給 水 活 動 刃 策 本 郎 設 置 晒 急 湟 路 非 需 職 員 動 員 第9図 応 急対 策と震度との関係 展 塵 給 水 世 帯・
日 敬 全 世 帯 ● 日 ) ● o e 一 P肛 IV V 麗 度 第8図 給 水 活 動の需 要 状 況 00 」 05 酸 昭 火占
巾 町 村 市 竿 ( % )丿
レ果
\k
塁
叟 袤 毒
案簔轣 篳
崖
第10図 被害平均 震 度 (前 報,
第7図 (a )よ り) 注 3》 被害が発生し始め る平 均 震 度。
詳 し くは 前 報 を参 照 さ れ た い。
上が何ら か の被 害 を 受ける こ とになる
。
す な わ ち 震 度IV
で被 害が多 様 化の様 相 を呈し (第10
図),
そ れ に応じて 行 政 機 関の活 動 も活 発 化し始め る (第 9図)事実を示し て い る。
地域 行政 体は各 防 災 機 関の応 急対 策の窓冂 と し て重 要な役 割 を担っ てい る。
し た がっ て被 害 発生 が予 想 される場 合,
防 災 担 当 職 員はい ち は や く部署に参集 し対 応を 開始すべ きで あ ろ う。
第 9,
10図 を考え併せ る と,
震 度W
を行政機関の初 期 対応開 始を促す地 震 動 強さ とみ て よかろ う。
この観 点か ら市町村の初期対応の遅速につ い て若 干の考 察を加え る。
地 震発生後,
行政 体が諸 対 応を組 織 的かつ 適 切に行 う た めには 職員動員・
対 策 本 部 設 置が最 優 先 事 項とな る。
こ れを緊急的 措 置と み な し,
今 回の地 震につ い てその有 無を 地 理的に み たのが第 11図で あ る。
同 図に は等 震 度 線6 )が 重 ねて描かれて い る。
こ れ に よ れ ば震 度 】V
以上で しかも 被 害が発 生して いたに もか か わ らずこれを講 じ な かっ た市 町 村が少な か ら ず認 め られ る。
と くに内 陸に位 第13図 ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ■.
::
::
;
::
・・
L
±
応 急対 策の実 施 事 項と 震度との関 係 置 する市 町 村に 多い。
第 12図は太 平 洋 側に海岸線を有 する市 町 村 とそ うでない市 町 村とに分けて,
緊 急 的 措 置 の有無を震 度との関 係で累 積 頻 度 分 布で示 し た もので あ る。
両 者の 相 違は明ら かで あり,
太 平 洋 側に位 置す る市町村は震度 皿程 度か ら緊 急 的 措置を講じる起動 力を持ち併せて い るが,一
方 内 陸に位置す る市町 村では震 度IV
を越えて も一
部 分 (7 %)に し か実 際の 対応がみ ら れ な い。
こ れ は当該地域の防 災 担 当 者が津 波 を地 震の随 伴事 象と し て強く意識 して い る か どうかに よっIV 第11図 関係 市 町 村の緊 急 対 応の有無 (○ :関 係 市 町村
,
●: 被災市町村,
◎ /◎ :緊 急 対 応 をとっ た市 町 村,実 線 は等震 度 線 を示 す ) 累 1[}QT 責 頻 度 ( 累 ) 5D 0 m IV 震 度 第12図 緊 急 対 応の有 無 V ている。
こ の こ と は先の非 常 職 員 動員・
緊 急 連 絡に関す る整 理か らも うかがい知る ことがで き た。
職員動員・
対 策 本 部 設 置 等は当 該 地 域の被 災状況 を把握 し きっ て い な い段 階で の緊 急 的 措 置であ り,
行 政 体 対 応の遅 速 を規 定す る要因と して市町村の置か れ た 「津 波に対する地 理 的 環 境 (海岸 線の有無 )」が大き く働い て いた こ と を示して お り,
「地 震 動 強 さ (震 度 )」に加え て, い ま一
一
つ の重 要な因 子と なっ て い る。 第13図 は応 急対策の実 施事 項の全て を震 度 との関係で ま と め たもの で あ る。
こ の 図か ら震 度に応じ て実施項 目が増 加 する様 子,
とくに震 度IV
を越え る と対 応 措 置 項 目が増 加し は じめ,
これ は被害発 生の傾 向に一
致 する こと, また浦 河沖地 震で は民 間 協 力を要 請 するよ うな大 規 模 な応 急対策の必要は な か っ た ことな ど,
被 害発 生 と共に変 化 する応 急 対 応の全 体 像 が 把 握で き よ う。3.
復旧対策 3.
ユ 対 策の実 状 復旧対策と は地 震 発 生 以 前の状 態 を 回 復する た めの対策の全て をい う。
早 急な復 旧 を要する 対象の多く は国・
北 海 道・
そ の他の広 域 的な公R殳 1000 置 日寺 問 ロ寺 問 100 10 VW 農 皿 震 第14図 対 策 本 部の設 置時間と各種復 旧事業終 了 時 期 的 機 関の管 轄に属し, 市町村 が復 旧 活 動の主体と な る も の は多 くはない
。
今 回の地 震のよ うに被 害 自体が さほど 大き く ない場 合, 後 者は さ ら に少な く な る。 各 市 町 村か ら回答 を得た限り で は 公共施設 (公民 館・
役 場・
文 教 建 築 物等 )・
市町村道・
水道等が対象と なっ た の み である。
他 方,
復旧対 策の一
環と し被 災 者 助 成・
地 方税 減 免 措 置 などが あ る が, 今回助成の対象と なっ たのは浦 河 町 (46 世 帯 ),
三石町 (8世 帯),穂 別町 (8
世帯 ),
札幌市 (4世 帯 )に過ぎない。
ところで行政 機 関は地 域の復 旧 達 成 時 期を どの よ うに 判 断して い る の であろうか。 市 町 村 対 策 本 部 解 除 時 期を 行 政 機 関による復 旧 終 了 宣 言と み な し,
こ の観点か ら調 ぺ て み る。 第 14図に対 策 本 部 解 除 時 期と各 種の復旧措 置 終 了 時期 と を併せて示 す。 これに よる と本 部 解 除は住 家の復 旧 時 期と ほ ぼ一
致して お り大 部 分の被 災 世帯が平 常 生 活 を とり戻した時 を もっ て復 旧終 了と判 断し て いる よ う に み え る。
ま た同図 よ り,
震 度と本部 設置時 間との関係 をみ て み る と 「震 度」m
〜
】V
+……
対 策 本 部 設 置1EI
間以内 クW
+−
V
+……
〃 1週 間程 度 ”V
+}
……
x/ 1か月以上 と なっ て お り, 震 度IV
の中 程 度 を越えると設 置 時 間が急 激に延びてお り,
その時 間 長さ は 地震の 地域社会へ のイ ン パ ク トの 大き さ を知るた めの総 合 指 標と も なっ て い る。 こ の場 合 も震 度 】V
が閥 値と なっ てお り,
先の行 政機 関の初 期 対 応 開 始 震 度とも一
致し て お り興味深い。 3.
2 復 旧時 間 以 上み て きたよ うに,一
口 に復 旧とい っ て もその 中に は ライフ ライン系 (電 気, 水 道, ガス, 通 信 等 〉の よ う に緊 急 性の高い もの か ら, む し ろ時間をか けて将 来の地 震に備え る耐 震 化推進を目標と す る改善 事業に至る もの まで幅広く あ る。
応 急 対 策に みられ た ように,
地域を襲 う地 震 動強さ (震 度 )およ びそ の結果と して の被 害 程 度 に よっ て復 旧 対 策の あ り方 が 規定さ れ る 場合も あ ろ う し,
また地 域の置か れ た環境 (地理的, 社会・
経 済・
政 治 的 ) も影 響しよ う。 こ こ では復旧時間に着目 し,
復 旧 プロセ スを規 定する要 因 抽 出を種々 の 観点 か ら行っ て み る。
地 域 住 民 は各 種の復 旧が完了 するまで 日常生活におい て何らか の支障を被っ て い る訳で あり, 復 旧が完 了す る ま での時間す な わ ち 伎障 時 間の長 削 は次の ように表 わ すことがで き よ う。
伎障 時 間の長さ}
一
・
lza1
日未 着 手 時 闘+1
実 復1
日時間 こ こ に, 右 辺 第 1項は地 震 直 後か ら復 旧 開 始ま で の時間 で あ り,
第2項は復 旧 開 始か ら終 了まで に要す る時 間で ある。
前 者につ い て は復 旧優 先 度が 高い もの ほ ど短く, また そうで ない もの は被 害が軽微な も の ほど一
般に は短 い。
今 回の場 合,
商業関係は生計維持の立 場で復 旧 優 先 度が高く被 害 程 度に関わ らず 復旧 は 地 震 翌 日か ら 開始さ れており,一
日も早い営 業・
生 産 活 動へ 向け て の意図を 反映し た もの と思わ れ る。
そ れ に対し住 家は被 害戸数が 少な く, 仮住 居の供給がス ムー
ズに運ん だこと か ら即日 復旧の 必要性は な く,復 旧の容 易な被 害の軽いところ(一
部 破 壊の み の地 域 )で約 1週 間 後,
被 害の大きいところ 〔半 壊・
全 壊 発 生 地 域 )で は約2か月 後に よ う や く復 旧 工 事 着 工 をみ て いる。 以 下で は,
後 者の1
実 復 旧時 間i
につ い て や や立ち 入 っ た考 察を す る。
第15図は こ の意 味で の復 旧 時間 を各 種 被 害 項目につ い て震 度との関 係で眺め たもの で あ る。 これ に よ ると当 然ながら,
震 度が小さい と き (】V
程 度)は被 害は局 所 的 彳夏 】0000 1日 日寺 間 1000 H寺 問 100 10 皿 IV 震 度 第15
図 各 被 害の復 旧時間と震度と の関係であり かつ 個 別の被 害 も軽 微な た め (柱上変圧 器の傾 斜による停 電
・
水 道 支 管 漏 水 等 )復 旧は 早く, 震 度が大き く な るに し たがい復 旧 時 間 も 長く なっ て い る。
復 旧 時 間そ の もの は被 害 種 別・
震 度によっ て様々 で は あるが, そ の復 旧の 早さの順 位は, 電 気〉水 道〉住 家,
商 業〉土 木 と な っ て お り, 復 旧の難 易 度と 逆相 関の関 係を 示して い る よ うに みえ る。 当 該 地 域には札 幌 市 内の一
部を除き ガス供 給サー
ビスが も と も と な か っ た た め主 要 被 害とし て リス トア ップさ れて いないが,
もしあっ たな ら ば その復 旧 難 易 度か ら推 察 して水 道の後に位 置付けら れ るであ ろ 復 旧 時 間 時 間 100 10 電 気・
/ / / ● ’ ● ノ o ,’
!
!
/
/ ・ / ● 100 口 100 う。 ま た資料が少ないた め断 定 的に は い え な い が, 第15
図よ り2
グルー
プに大 別で き よ う。
す な わ ち復 旧 時 間が [1
〕 震 度と よい相関を持っ ている もの 「住家」, 「商業」 [田 震 度 以 外の要因 も働いている と思わ れ る もの 「土木」, 「電 気」, 「水 道」。
前 報でも述べ たが , 浦 河 沖 地 震による被 害は住 家につ い てみ て も市町村 内の一
地 区に集 中し て いる な ど市 町 村 全 域に ま で拡 大し た もの は な く, 全 体とし て は軽 微であっ た。
こ の た め [1
] 群に属す る 「住 家 」 「商 業 」につ い て は行 政 機 関が介 入 する まで もな く世帯レベ ル で復 旧措 置が可 能で あり, 建 物の被 害 程 度が復 旧時 間を直 接に 左 右し た よ う である。 全 壊家
屋 世 帯につ い て,
その復 旧に いたる まで の時 間 経 過 を面 接 調 査を通じて別途調べ てみ た8)。
こ れ に よれば全 壊 世 帯の場 合,
個 人の復 旧 資金繰 りの目処 が 立っ た段 階で復 旧 を 開 始し,
約 半 年で終 了し てい る。
す な わ ち一
市町村 当りの被 害 世 帯 数が少ない(家 屋被 害 率 1%以 下 )た め行 政 側の支 援も行き届き,
資 金 援 助 (住 宅 金 融 公 庫 融 資,
北 海 道 災 害 融 資),
建設技 術 者・
資 材の供 給が円 滑に進み平常 時の家屋建 設相当 時 間で復 旧が完了 す る とい う 最 良の ケー
ス と なっ た。
し た』
土 木 ! 〆 ・ / O / ● / / 100 1QOQ 10 100 停 電 世 帯 數.
被 害 件 敬 第16図 市 町 村 内の被 害 件 数と復 旧 時 間の関 係 が っ て個々 の被 災程度が復旧時間を規定 して いる、
。
しか し, 被 災 規 模 (戸 数 )が さ らに拡 大し た な ら.
ば,
復 旧 資 金・
資 材 等の不 足が顕 在 化しこ の ような順 調な経過は期 待 しに く く な る で あろう。
関 連 研究9) で,
この問 題につ い て の やや詳 し い調査 を行っ て い る。
これに対 し,
復 旧に公的機関が介入 す る [田 群に属 する もの につ い て は震度の みで は十 分な説明 がで き な い。
第 16図 はこれ らの被 害 項 目につ い て 当 該 市町村の 被 害 件 数と復旧時間の関係につ い て み た もので あ る。
両 者の間に は一
応,
正の相 関 関 係 が認め られる。
個々 の被 害 程度が 震度で代 表され るよ うに,
被 害 件 数は単 位 地 域 の被 害規 模を示し てい る。
し たがっ て第16図は町の被 害規模が個々 の施 設の復 旧 時 間に影 響してい る こと を示 して い る。 復旧に要す る労働量 は被 害 件 数 (お よ び被 害 程 度)と比例の関係に あ り, かつ 労働量に は自ら制限が ある こと か ら,
地震動強さ (震度 〉で規定さ れ る被 害 発 生率に加えて発生 し た 被 害件数 その もの が復旧時間 を左 右 する重 要 因子と な ること が う か が わ れ る。
す な わ ち, 今 回の地震に関しては 必要と す る 「労 働 量」〈供 給 可 能な 「労働量」……
[1
]群 (世 帯レベ ル の復 旧 ) 必 要 とす る 「労 働 量 」〉供 給 可 能な 「労 働 量 」 者B 市 規 模 ユos 人 口 10t 電 気 復 旧 時 間 ゜°
● 舮 呼 ● ● 、\
● 丶 III IV V 農 度・
oO
−v5
〜
重0 10−
[時 間 ] 水 道 徑 旧 時 間 ● ● ●D
1DS 041廊
嬉 げ 皿 IV V 震 度。
oO
i−
20噌
30噌
40040〜
【時 間 ユ 土 木 復 旧 時 間℃
●
、\
丶 皿 IV V 震 度 。 。○
○
_
10−
】5、
20 2D噂
[xleZ 時間 ] 第17・
図 各被 害 復 旧時 間と「地 震 動 強さ(震 度 )」・
「都 市 規 模(市町 村人 口)」 との関 係7
……
[H
]群 (公的レ ベ ル の復旧) の関 係にあっ た とい えよ う。
第17
図は [II
]群の被 害 に つ いて,
都 市 規 模 (人口)を縦軸に, 震 度を横 軸に と り,
復旧 時 間に関 する等 影 響 線 を 引い てみ た もの で あ る。 人口の多い都 市 部ほ ど労 働 量に比べ被害発 生 数が多く,
復旧に長 時 間を要して いることが 判る。
前報で間接 的被 害が地域の規模・
都市 化の程 度と密 接に関係す るこ とを 述べ た が,
復 旧におい ても同 様の法 則 性があるよ うに思 わ れ る。
浦河沖地 震は被 害 規 模がさほ どで な かっ た た め 順 調な復 旧 過程をた どっ た が,
そ れで も都 市 部ほど地 震 に対する脆弱 さ・
回復の 遅 れ が目立ち, 将来 的に都市圏 を襲う で あ ろ う 地震に対 する問 題 点 をこ こ にかい ま み る こと が で き る。4.
お わ り に 浦 河 沖 地 震を事 例に, 被害発生か ら応 急 対 策そ し て復 旧 完 了に至る ま でを一
連のプロ セス と して と ら え,
そこ に潜む法 則 性を2報にわ たっ て探っ て き た。
住 家な ど直 接 的 被 害につ い て は地 震 動 強さ (震 度)が主 要 規 定 要 因 と な り,
ま た電 気・
水 道などの地 域サー
ビス機 能停止等 の間接的被 害の発 生に は こ れ に加え て さ らに都市 化 度・
集 密 度 (市 町 村 入口 )も影 響 する こと が前報に おいて示 さ れ た。本報の結果は次の ように要 約さ れ る
。一
般に, 公的 機 関の応 急対 策 措 置は地 震 動 強さ (震 度)と市町村の お か れ た地 理 的 環 境に よ り実 施 内容・
対 応の遅 速 が規 定さ れ て い る。 復 旧措 置につ い て は地震動 強さ (震度)の他,
さら に復 旧の主 体 (個 人・
公共的機関介入 )・
地 域 行 政 体の規 模 (市 町 村 人口〉に よ り復 旧時間が左右さ れ る,
と結 論され る。
こ こ に得ら れ た結果は地震に伴う被 災か ら復 旧に至る 諸 事 象・
諸 対 応につ い て従 来 莫 然と抱い て き た イ メー
ジ と大き く異な るもの で はない が,一
つ の前進 はこれ ら を いく ら かで も定量的に扱い得た点に ある。
こ の よ う な研 究は 地震 防 災のあり方 を より科 学 的 立 場か ら考え直す た めの基 礎的貢献を果す もの と筆 者ら は考え てい る次 第で あ る。
この解 析は浦 河 沖地震につ い て の もの で ある が, 今回の成果の一
般 性 成 立の検 証 を含め同 様の調 査・
解析 を日本 海 中 部 地 震 (1983
年 )の主要 被災 地 (北 海道南 部一
東 北 地 方一
帯 )につ い て行っ て いる。 ひきつ づ き報 告す る 予定で あ る。
な お, 本 研 究に用い た調 査 票の 配布・
回収には北 海道 庁 総 務 部 消 防 防 災 課の協 力をえた。
ま た,
回 答は道 内 各 市 町 村の防 災 担 当 職 員にお願い し た。
こ こに記し て深謝 の意 を表 する。
本 研 究は昭 和 61年 度 文 部 省科学研究費奨励 研 究 (A
) 「市 町 村 単 位で みた地 震 時 被 災一
復 旧 過 程・
行 政 体 対 応に 関す る実 状 調 査と問 題 点の整 理 」 (課 題 番 号 61750572,
代 表 者 岡 田 成 幸 )の補 助 を受け, また浦河沖地 震 調 査 費 の一
部につ い て は北 海 道 庁か らの支 援 をえ てい ること を 付 記 する。
資料整 理の ための計 算は北 海 道大 学 大型
計
算機セン ター
(課題 番号A
10418
)を利用し た 。 参 考 文 献 1} 岡 田 成 幸,
太 田 裕 :市 町 村 単 位で み た地 震 時 被 災・
復 旧プロ セ ス の要因 分 析一
第 1報 1982年 浦 河沖地Rの 被害一,
日本 建 築 学 会 構 造 系 論 文 報 告 集,
361,
41−
48、
1986。
2)北 海 道 :北 海道 地域防災計画,
1982。 3) 太 田 裕, 岡 田 成幸:防 災・
復 旧,
昭和57年浦河沖地震 災害 記 録,
北 海 道,
339−
403,
1983。
4) 北 海道庁 :昭 和57年浦 河沖地震 資 料一
覧,
総 務 部 消 防防 災 課 資 料,
1982。
5} 札 幌 管 区 気 象 台 :昭 和57年 (1982 年)浦 河 沖 地 震に関 す る地震津 波,
災 害 時 地 震・
津 波 速 報,
第1,2号,1982。
6) 後 藤 典 俊,
鏡 味洋 史,
太田 裕 :1982年3月21日の浦 河 沖 地 震の高 密 度 震 度 調査一
北海道全 域の震 度 分 布一,
ユ982年3月21日の浦 河 沖 地 震 報 告 書,
北 海 道 大学,
ユ35−
144,
1983e 7) 岡 部 慶 三 1都 市 化 社 会の地震災害,
地震と災 害一
研 究 成 果 普 及 版一,
自然 災 害 科 学 総 合 研 究 班,
173−
182,
1982。
8) 岡田成 幸 :被 災世帯復旧に関す る ケー
ス スタ ディー
1982 年 浦 河 沖地震一,
世 帯を基 本 単 位と す る 総 合 地 震 安 全 性 診 断 シス テム の開発 (太 田 裕 編 )t 昭 和59年 度科 学 研 究 費 補助 [試 験 (1)]研 究成 果報告,
ユ28−
139,
1985。
9) 大橋ひ と み,
鏡 味 洋 史,
太 田 裕 ;1983年日本海中部地 震に伴う世 帯レベ ル の被災・
復 旧 過 程に関 す る謂 査,
地 震 皿,
38,
485−
496,
198508
SYNOPSIS
UDC :550. 34B{524. 0)"1ee2"
RA.CTOR
ANALYSIS
ON
EARTHQUAKE
DISASTERS
AND
RESTORIfl,ION
IN
MUNICIPAL
UNITS
Part
ll
:Post-counterrneasures
and restorationprocesses
in
the1982
Urakawa-oki
earthquakeby SHIGEYUKI OKADA and Dr.YUTAKA OHTA, Members
ofA. I.
J.
'
A
series of studies exploring majorfactors
influencing,
earthquakedisasters
from
direct
toindirect,immediate
countermeasures, and restorationprocesses
ismade forallmunicipalitiesdamaged
inthe1982Urakawa-oki
earth-quake,
Hokkaiclo,
Japan.
A
continuation of thefactor
analysisin
the previous paper on earthquakedisaster
occurrence, thispaperproceeds
deal's'
with the post-earChquakecountermeasures and subsequent restorationpro-cesses, so as toelucidate how theadministrative organization of rnunicipalities were actually invoLved.
The majot results obtained are summarized as
follows.
i
)
The number of municipalities inwhich post-earthquakecountermeasures were carried out increaseswithincreasingseismic intensityfrom
rv
toVI
intheJMA
scale, The seismic intensityas an index of the severity ofearthquake
input
seems tocontrol the priorityin
theadoption and executionsiequence
of countermeasures, suchas emergency calls
i6r
municipality staff, orclersfor
evacuatiQn of the affected areas, setup of theheadquarters, and supply of water andfood
to the affected population,">
The timelength
necessary for the restoration of the physicaldamage
tothe stryctures of residentialhouses
and commercialbuildings
iswell cerrelated with thedeg.ree
of the individualdamage.
As
is
expected, their restofation durationbecomes longerwith increasingseismic intensity.Contrary
tothis,in
lifeline
func-tionalsystems such as electricity and water supply thenecessary time
fot
restorationis
affected not onlyby
the seismic intensitybut
alsoby
the,actualnumber ofdamaged
facilitiesin
thearea,because
theyare repaired undera restriction of a limitednumber ofavailable
laborers.
From
thisseries of studiesit
is
clear thattheearthquakedisasters
in
city areas are much more complicatedthan those iplesspopuiated t6wn and village areas and therefore the restoration in city areas takes a longertime.
itshould