7肋 ノ妙anese Joun置αz of Ps
.
vchonemic Science2007
,
Vo1.
25,
No,
2,
169−
18G圃
モ
ダ
リ
テ
ィと
空 問
に対
す
る
注
意
の加算 性
上 田
真 由 子
・
三浦
利
章
西日本旅客 鉄 道 株式 会 社
・
安 全 研 究 所,
大 阪 大 学Summation
of
attention
to
modallty
and
space
Mayuko
UEDA
* andToshiaki
MluRA
**Safe
tyResearch
/nstitute,
罪6部 ノ砂α π Railwa.
vComPany
*andOs
αha
Universit
/’
* *The present study examined the effects of modality and location expectancy on reaGtion times
.
Participants
judged
the azimuth 〔lcft
or right )for
a sequence of auditory and visual targets,
Inexperiment
A ,
the majority (75%)ofthe
targets
were presentcdin
an expected rnodality andlocation
.
In experiment B,
the malority of the targets were presented in an expected Inodality and at an unpredictab 】elocation
.
In
experiment C,
thc rnajority of the targets were prescntedin
an expectedloGation
and the modality of the target was unpredictable.
The
reaction timesfor
thetargets under thcse conditions were raster than when the targets were unexpected (,r without any expectancy
,
The resultsdemorlstrate
that the costs and benefits in experiment A (two・
targetinformation
)werelarger
than thosein
either oxperiment B orC .
Moreover,
the costs and benefitsin
experiInent A were almost equal to the total of the costs andbene
丘tsin
experilnents B and C.
The resu 正ts also suggest that spatial attention and InQdality attention are separable and additive
.
Key words :attention
.
modality,
expectancy,
summation今まで注 意研究は 多 くの場 合
,
1っ の モ ダリ テ ィの みに関して検討さ れて き た
.
1950 年 代か ら1960 年 代にか けて選択 的聴 取に関 する占典 的な聴 覚 的 注 意研究が行
われた後 (e
.
g.
Broadbend,1958
;Cherry,1953
;Stylcs,
1997),
視覚のみの注 意研究が盛ん と なっ
た (e,
g.
Erik−
sen &Eriksen,
1974;LaBcrge,
1995;Treisman,
1985;Yantis,
1996.
2000).
しかしな が ら,
最 近で は視 覚 刺 激 の み な らず,
聴 覚 刺 激や触覚 刺 激を使用 した 注 意 研 究 が 行わ れ る よ う に な っ て き た (e,
g,
Butchel
&Butter,
1988;Ward ,
1994).
これは,
実 際 環 境がさ まざま な感 覚 刺 激 にあ ふ れて いる こ と を考 慮 すれ ば当 然の傾 向と い え る.
注 意 研 究の主 要な研 究 方 法の一
っ と して,一
般 的に空間 手が か りパ ラ ダ イム (spatial cueing paradigm )と呼
*
Safety
Research
lnstitute,
WestJapan
Railway
Co .
,1−2−12
Matsuzakicho,
Abeno−
ku,
Os且ka545
−
0053* * Graduatc
School Qf
Human
Sciences,
Osaka
University
,
1−
2 Yamadaoka,
Suita,
Osaka 565−
0871
ばれ る実
.
験 手 法が あ る.
空問手が か りパ ラダ イム とは,
Posner,
Nissen
&Ogden
〔1978),
Posner,
Snyder,
&Davidson
(1980
)に よっ
て生み出 さ れ た 実 験 手 法であ る.一
般 的な課 題は単 純 検 出であるが,
夕一
ゲッ ト提 示 前に出 現 位 置を示 す手が か りが与え ら れ る.
その際 手 が か り が 夕一
ゲッ ト位置を 正 確 に示 し た場 合をValid 条件,
示さ な かっ た場合を Invalid条 件,
乎が か りが提 示さ れ な かっ た場 合をNeutral 条 件と呼ぶ.
Valid 条件 とNeutra1 条 件の反 応 時 間の差はべ ネフィ.
ン ト (利 得),
Invalid条 件 と Neutral条 件 の反 応時 間の 差 はコ ス ト (損失 )と呼ば れ, 注 意によ る処理の 促 進,
抑 制 効 果の指 標と さ れて いる,
ま た,
空 問 于が か りパ ラダ イム を使 用 し た 空間にお ける注 意 研 究の大 部 分は視 覚 刺 激 を用い て 行 われて きた が,
聴 覚 的 注 意 研 究に おいて も1
司様の知見 が得 られて いる (e、
g,
Spence
&Driver,
1994;Ward,
1994)
.
さ らに
,
空 間 手が か りパ ラダ イ ムに よる注 意の 効 果は
,
夕一
ゲッ ト のモ ダ リテ ィに関 する手が か り情報を 与えることによっ ても生じ るこ と が先行研究によっ て示さ
れて い る (Posner et al
.
,
1978;Spence
&Driver,
1997).
170 基礎心 理学研 究 第 25 巻 第
2
号例え ば
,
Spence,
Nicho!!s,
&Driver (2001)の 実 験で は,
実 験 参 加 者は空 間 定 位 (左右 判 断 ) 課 題を行っ て いる
.
用い ら れた ター
ゲッ ト は視 覚 刺 激。
聴 覚 刺 激・
触 覚刺激 で あり,
いずれ かの刺 激が左 右一
方か ら提 示さ れ る.
ま た,
各ブロ ッ ク の実 験 開 始 前に実験参加者に対し提 示 確 率の高い モダ リテ ィの手が か り が目頭で 与え ら れ,
提示 確 率の高い モ ダ リテ ィ に注 意 を 向け るよ うに教 示されて い る.
こ のパ ラ ダイ ム で は注 意 を 向 け たモ ダ リ テ ィで ター
ゲッ トが提示さ れ る場 合 をValid
条 件,
そ の他のモ ダリ テ ィ が提示さ れ る場合をInvalid
条 件,
手が か りが 与えられない場 合をNeutral 条 件と してい る.
こ の実験 で も,一
般 的な手が かりパ ラダイ ム と同 様の結 果が得ら れてい る.
つ ま り,
モ ダ 「丿テ ィ に 関 す る手が か り を与え た場 合に も,
Valld 条 件におい て最 も反 応時間が短縮 し,Invalid
条 件におい て最 も反 応 峙 間が遅 延 する実験 結 果と なっ た.
この ように,
手が かりによっ て空 聞やモ ダ リテ ィ に注 意 を向け ら れる こと が先行 研究か ら示さ れ て お り.
特に 注意を向け たモダ リ ティ は優 先 的に処 理される こ と が示さ れ て き た (Klein
,
1977;Posner,
Nissen,
& Klein,
1976〕
.
し か し,
実 際 場 面に おい て 人 間が あ るモ ダ リ テ ィのみに注 意を向けて いる と は考え に く く, あ る特定 のモ ダ リ テ ィと空間の 双方へ 注 意 を向けてい る可能性 が 高い (例え ば,
交 通 場 面で 自動 車が右から向かっ て くる 場面を想 定し た場 合,
視 覚モ ダリテ ィ と右 側の両 方に注 意 を向けて い ると考え ら れ る ).
よ り実 際 場 而 に近い実 験 室 実 験 と して,Spence
&Driver
(1996
)の実験ではモ ダ リテ ィと空 問と い う2種 類の手が かりを同 時に与え, ター
ゲッ ト に対 する空 間 定 位 課題 を行っ て い る.
結果,
手が か り ど お りの モ ダリ テ ィ刺 激と空 間 位 置の 夕一
ゲッ トが提 示さ れ た と きに最 も反応 時 間が短く なっ て いる.
さらに興 味 深い こ とに,
空 間手が か りのみ が正 確で あり,
モ ダ リテ ィ手が かりは 異なっ て い た場 合で さ え,2
種 類の手が か り (モ ダリ テ ィ と空 問 ) 双 方が異なっ て いた場 合よ り も反 応 時 間は 短 く なっ て い る.
以上の よ う な実験 結果はモ ダリ ティへ の注 意シ ステ ム が存 在せず,
空 間 的 注 意シ ス テ ム のみ が存 在 する と仮 定 し た場 合に はあ りえない.
そ のよ う な 仮 定 を し た 場合,
.
ヒ述の 実 験の結 果は,
空 間 手が か りのみ が 正 確であっ た 場 合と2
種 類の手が か り 双方が異なっ て い た場 合とで 反 応 時 間に変化は見られな い はずで あるか らで ある,
こ のよ う な実 験 結 果か ら最近の Driver らの考 察で は,
モ ダ リテ ィ へ の注意シ ス テム と空間 的注 意シ ス テムは分 離 で きる可 能 性が あ る こ と を示唆 して い る(Driver & Spence,
2004),
しか し,Driver
et al.
〔1996)は各シ ス テムが分離で き る可能性 を考.
察 しただけに と どま一
.
・て い る.
分 離で きる のならば,
さ らに,一
つ の注 意資 源をモダ リテ ィ と空 問 の それぞ れに配 分して い る のか,
あ るいはモダ リ ティ へ の 注 意 シ ステム と空間的 注 意シ ステ ム が そ れ ぞ れ異な る 資 源を用い て い るのか を考え る 必要が あ る と 思 う が,
こ の 問題は,
い まだ明 らか に さ れ て い な い,
そこ で,
本研究で はE
述の 疑問を解 明する た め,
Spence et al,
(1996
>の先行 研究 と「司様のモ ダ リ ティ と 空 間と い う 2種 類の手が か り を1
司時に与え る実 験を行 う だ けで は な く,1
種 類ずっ の手が か り (モ ダ リテ ィ手 がか りの み と空間 手が か りのみ)を.
与える実 験を同一
一
の 実 験 参 加 者に対 して行う,
まず,
同一
実 験 参 加 者 内で 1 種 類の手が か り (モ ダ リテ ィ手 が かりのみ,
あるいは空 間 手が か りのみ)を与え た際の コ ス トとベ ネフィ ッ トの 大き さ を,2
種 類 (モダリティ と空 間 )の手が か り を与 え た際の コ ス トとベ ネフ ィッ ト の大 きさ と比 較 する.
実 験 順 序は実 験 参 加 者 間で カ ウンター
バ ラ ン スを取る,
そ して,
2種 類の手が か りを与え た場 合の コ ス ト とべ ネ フ ィッ ト の大きさが,
1種 類の手が か りを与え た場 合の コ ス トとベネフ ィ ッ ト の大 きさ よ りも大 きい もの である こと を確認する.
さ らに,
1種 類の手が か り を与え た際 の コ ス トとベ ネフィ ッ ト の 大 き さ を 加算し た結 果と,2
種 類の手が かりを与え た際の コ ス トとベ ネフ ィ ッ ト の大 きさ を比 較 する.
そ の 結 果,
加 算 し た コ ス トとべ ネ フ ィ ッ トの結果 と,2
種 類の 手が か り を与え た場 合の コ ス トとベ ネフ ィ ッ トの大き さに違いが な け れ ば,
モダ リ テ ィ へ の注 意シ ス テム と 空間 的 注意シ ス テム とは加 算 的 な ものであり,
分 離 可 能で ある が一
っ の注 意 資 源をモ ダ リテ ィ と空間の それぞれに配 分し て い る こ と に な る.
ま た,
本 研究で は今まで多 くのモ ダ リテ ィへ の注 意に関 す る 先行 研究で行わ れて き た,
手が か り を何ら かの モダ リ テ ィ刺 激 (多 くは視 覚モ ダリ ティ)によっ て与え る手 法で は なく (e
.
g.
Boulter,
1977;Spcnce
&Driver,
1997>,
Spence
et al.
(2001)に よっ て用い られた (Spence et al.
は本 文でKlein
(1.
977
}の手 法を 適用 した と述べ て い る) 手 法を用いた,
本 研 究で は手が か り をモ ダ リティ 刺 激で 提 示 する代わ りに,
実 験にお ける各ブロ ッ ク開 始 前に,
提示確 率の高い モ ダリ ティと空 聞 位 置 を教 示 するこ とに よ り注 意の操 作 を行っ て い る,
この 理 由は,
モダリテ ィ 手が か り を 与 え た 先 行 研 究におい て 視 覚 優 位の 影 響が確 認、
さ れて い る が,
この影 響は視覚手が か り を用い た ため に,
手が か りの感覚 刺激そ の ものが視覚モ ダリ テ ィ に対 して優 位 性を持っ て いた可 能 性が あ る.
本 研究で は そのヒ川
・
三 浦: モ ダリテ ィと空 闇に対 する注 意の加算性 171 視覚モ ダ1丿テ ィに対する注 意のバ イ アス の可 能 性を除 去 するため,
教 示に よ っ て手が か りを与え る.
こ の 手 法は,
手 がか り刺 激の モ ダ リテ ィ に対す る注 意のバ イ アス を除 去で きる とい う大 きなメ リッ トがある.
し か し,
上 述の実 験 を 行う場 合,
先 行 試 行と現 試 行が 同じモ ダ リテ ィ,
あ るい は 同 じ 空 間 位 置 か ら連続 して ター
ゲッ トが提 示さ れ た と き,
刺 激が単 純に繰り返され る こ と に よ っ て,
予期の効果 と は 関 係 な く反 応 時 間 が 短 く な る可能性が あ る (Spence
et al.
(2001
>は,
この効 果をstimulus
−driven
effect と呼んで いる),
こ の刺 檄 系列効 果とも呼べ るよ う な影 響を除去す る ため
,
総 合 論 議 で は先 行 試 行におい てモ ダリ テ ィ,
ある い は空 間 位 置が 連続し た試 行を全て除 去し,
モ ダ リテ ィ.
あ るいは空間 位tt
へ 注 意を向け た場 合の純粋な 注 意の効果の確認を 行っ た.
本 研 究にお い て,
実 験A で は モ ダ リテ ィ 于が か りと 空 間 手が か り,
実 験B
で はモ ダ リテ ィ 手が か りのみ,
実 験C で は空間 手が かり の みを与え る実 験を行い,
実 験 参 加 者は3
条件 全ての実 験に参 加 する.
各 条件 を 遂行し た 順 序は実 験 参 加 者ご とにカウン ター
バ ラン スを行う.
実 験A
位置 手 が か りと モダ リテ ィ手 が か りのあ る 課 題 方 法 実 験 参 加 者 大 阪 大学の学部 生,
大学院生 12名 (男 性7名・
攵性5名,
平 均 年.
齢 25.
1歳 )が.
参加 し た.
全実 験 参 加 者は全て 右 利 きで あり,
実 験A か ら実 験C
の全 て の 実験に参加 した.
また,
各 実 験 参 加 者に対 す る 実 験 順 序は カウンター
バ ラン ス さ れ た.
装 置 実 験 装 置の概 略 図を Figure 1に示 す.
この装 置は実 験 A か ら実 験C を通して 使用 さ れた.
顎の せ台は目と同じ高さで刺激が提示さ れ る よ う に 設 置 し た.
聴 覚 刺 激を提 示す る ため,
実 験参加 者の前 力左 1・
eudSPCHkcrCreen LED(10cdlmi)
(Auditory targetig〔}dB (A ))
Participant Figurc 1
.
Experimental facility4cdlmり rget ) 右に
一
っずっ ス ピー
カ (CREATIVESBS52
)を設 置し た.
ま た,
視覚刺 激を提 示するた め1 左右ス ピー
カ の前 面 中 央に赤 色 発光 ダイ オー
ド(LED )を取り 付 け た.
固視点 とし て左右ス ピー
カ間の中央にも緑 色LED
を 設置 し た.
ス ピー
カ とLED は全て実 験 参 加 者の頭 部か ら50cm の 距 離に配 置し,
左右の離 心 率は 41°
で あ っ た.
ま た,
刺 激の制 御と反 応 を記 録するた めに,
デ ジタル 入 出 力 ボー
ド〔Interface lBX−2430C
)を 装 着 したコ ン ピニー
タ(TEAC
T5100DTIP
)を 用い,
端 チ台を介してLED
と接 続さ れ た.
実 験 参 加者の反 応は,
キー
ボー
ドに ある特 定の 2っ の キー
(テ ンキー
の 1 と3
)の一
方を押 させ るこ とに よっ
て記 録 した.
実 験用プロ グラム の 作 成に は
Microso
「t Visual Basic 4,
0 Professional Editionを 用い た
.
刺 激 視覚刺 激と聴覚 刺激の2
種類の 夕一
ゲッ ト,
お よ び,
固 視点と背 景 音を用いた.
視 覚 夕一
ゲッ ト:左 右ス ピー
カ の前面 中央に取り付け た赤色LED
(直径1cm
(視角1,
1
° ),
輝 度64
cd /m2 ) で,
提示 時 間は 50ms であっ た.
聴 覚 夕一
ゲッ ト:左 右ス ピー
カか ら提示 さ れ る白 色 雑 音 (90dB
(A
))で,
提示時 間は50 ms であっ た.
各 夕一
ゲッ トのオ ン セ ッ ト は,
ダー
ゲッ ト間の時 間 開 隔が1500ms
か ら 1900 ms の間で ラ ンダムに提 示さ れ た.
固 視 点:実 験 参 加 者の 止中 面に配 置さ れ た緑 色LED (直 径1cm 〔視 角L1
° ),
輝 度 約10cd
〆m2 ).
実 験中,
常 に点 灯 して いた.
背 景 音:パ ソコ ン の作 動 音 等によるわ ずかな騷 音をマ スクする ため,
背 景 音と して実 験 参 加 者の 椅1’
一
の.
ドに ス ピー
カ (SQNY
SRS −57
)が 置 か れ, 実験 中,70
dB
(A
〕の 大き さの 白色雑 音を提 示し た.
ま た,
視 覚夕一
ゲッ ト の刺 激 強 度と聴 覚ター
ゲッ トの 音の大 きさ は予 備 実 験におい て確 認 を 行っ て いる.
予 備 実 験で用い た装 置や実 験 状 況 等は今 回σ)・
連の実 験と同 様で あ る,
予 備 実 験 参 加 者 は 常に特 定の位 置に提示さ れ る視覚刺激 あ るいは聴 覚 刺 激に対 する単 純 反 応 課 題を 行っ
た.
課題 本 実 験の課 題は左 右の ど ち らか一
方か ら提示さ れ る視 覚ター
ゲッ ト,
ま た は聴覚ター
ゲ.
ソ トに対 し,
で きるだ け速 く正確に左右 判 断を し,
右 手で左右 弁 別ボ タ ン の・
方 を 押 すことであっ た (テン キー
の3
:右ター
ゲッ ト,
テ ンキー
の 1:左ター
ゲン ト).
ま た,
実験 参 加 者は後 述の教 示に よ っ て特 定の モ ダ リテ ィ と提 示 位 置に 注 意を向け る よ うに指 示を受け る.
172 基 礎 心 理 学 研 究 第25巻 第2号
Table
lTarget
presentation probabilityin
cach cxpcrimentTarget
PresentationProbability
Experimental ConditionVision
−
RightVision−
LeftAuditory−
RightAuditory−
LeftVision
−
Right Priority 56、
25% 18.
75% 18.
75% 6.
25%Vision
−
Left Priority 18.
75% 56.
25% 6.
25% 18.
75%Experiment AAuditory
−
Right Priority 18、
75% 6.
25% 56.
25% 18.
75%Auditory−Left
Priority
6.
25
%18.
75
%18.
75
%56,
25
%Neutral
25
%25
%25
%25
%Vision Priority
37.
5
%37.
5
% 12.
5
% 12、
5
%Experirnet BAuditory Priority 12
.
5
% 12,
5
%37.
5%37.
5
%Neutral 25% 25% 25% 25%
Right Priority 37
,
5% 12.
5% 37.
5% 12.
5
%Experiment
cLeft
Priorlty
12.
5
%37.
5
%12.
5
%37.
5
%_
_一 一
W
t
5
%25
%25
%25
% 手続き 実 験は暗室内で行わ れ た.
は じめに,
実 験 者 は刺 激が実 験 参 加 者の 目の高さになる ように椅 子の高さ を調節し,
顎のせ台で実 験 参 加 者の頭 部を固 定し た.
実 験 参 加 者は実 験の刺 激 提 示に関 する教 示 を受け た後,
実 験を開 始した.
教 示は,
各 条 件ブロ ッ クの前に 夕一
ゲッ トモ ダ リテ ィ と 夕一
ゲ ッ ト位置 そ れ ぞ れの提示確率に関 する情報を含み, 提示 確率の高いモ ダ リテ ィと空 間 位 置 に対して注 意 を向ける よ う,
実 験 参 加 者に説 明し た.
方,
Neutral 条 件ブロ ッ ク で は,
すべ て のモ ダ リティ , 空 間 位 置に対 して平 等に注 意を払う よ うに教 示し た.
ま た,
実験 者 は 実 験参加者に対する注 意事 項と して,
教 示 を行う た びに視 線は常に中 央の 緑 色の 光 点に向 けるよ う に指 示し た.
1ブロ ッ ク当た りの試 行数は 48 試 行で あ り, ブ ロ ッ ク の種 類は5
種 類 (視 覚一
右,
視 覚一
左,
聴覚一
右, 聴 覚一
左,
Neutral)であっ た.
Table
lに各実験の ブロ ッ ク の 種 類と提示 確 率を示 す,
5ブ ロ ッ ク を 王セ ッ シ ョ ン と し, 合 計4 セ ッ シ ョ ンが行わ れ た 〔実 験 参 加 者 1名 当た り,
全 960 試 行 ),
ブロ ッ ク の種類は,
例え ば,
視 覚一
右 優 先 条 件ブロ ッ ク な らば視 覚刺激が宕 側に提 示さ れ る確 率が最も高く,
逆に聴覚刺激が 左側に提 示さ れ る確 率が 最も低かっ
た.
ま た,
Neutral 条 件ブロ ッ ク で は,
視 1)練 習 試 行が20
試行の場 合,
各 条件の 正確な確率 で 夕一
ゲ ッ ト が 提示で き ない.
し か し,
VisualBasic
によ る プ ロ グラム 操 作 に よ り,
各 被 験 者で ラン ダムに お お よ その 確率に よ る 夕一
ゲッ ト提 示 を行っ てい る.Spence
et a1,
C2001
)に よ る先 行 研 究において も 同 様の 練習試行 数を用い て い るた め,
今回も その試行 数に従っ た.
覚・
聴 覚 刺 激の提 示 確 率および左 右 位 置 提 示 確 率がすべ て50
%で あっ た.
練 習 試 行は,
本 試 行の 前にそれぞれの 条 件ごと に 20 回 ずつ行わ れた (20×5=
100試 行1)),
こ れ ら は分析か ら外さ れ た.
誤反 応と 反応 時 問が800ms 以 ヒの遅延 反 応の場 合,
警 告 音が提 示さ れ た,
その警 告 当止 して,
左右の視 覚 ター
ゲッ ト (赤 色LED ) と聴 覚夕一
ゲッ ト (白 色雑 音 (90dB (A))の四つ すべ てを 同時に10
ms の間,
30
ms の 開 隔で,6
回 提 示 し た,5
種 類の ブロ ッ ク は 1セ ッ シ ョ ン内で ラン ダマ イ ズ さ れ,
同じ ブロ ッ クが連 続 して 行われる こ とは な か っ た.
手 が かり の妥 当 性 本 実 験に お け るValid
条 件と は モ ダ リテ ィ と提示位置の 両乎が か り が 正 し く夕一
ゲッ ト を示 し た場 合であり,Invalid
条 件と は「」・
1
手が かりが正 し く 夕一
ゲ ッ トを示さ な かっ
た場 合で あ る.
結 果 本 実 験にお ける従 属 変 数は,
提 示さ れ た 夕一
ゲ ッ トに 対 する左 右 判 断 反 応時間であっ た.
誤答の反応 時 間や,
100ms
以 下の反 応時 問 (焦燥 反応),
800 ms 以 上の反 応 時 間 (遅 延 反 応 )は分 析か ら除 外した (除 外した試 行 率は 8.
3% ).
Table 2 に手が か りの妥 当性に よ る 各 実 験 の反 応 時 間とエ ラー
率を示した.
反応時間にっ い て実験参 加 者 内2
姜 因 分 散 分 析 (夕一
ゲッ ト刺激 (視覚・
聴覚 ) ×手が か りの妥 当性 〔Valid・
Valid
−
lnvalid・
Invalid−
Valid・
Invalid・
Neutral2〕)を行っ た とこ ろ
,
ター
ゲ ッ ト刺 激の主効 果(F〔1,
11〕=
12
.
25,
p
<,
01),
手が か りの妥 当性の主 効果 (F(4.
44)=
23
.
92.
p
<.
Ol
),
ター
ゲッ ト刺 激 と 手が か りの妥当性の 交上田
・
三浦: モ ダ リテ ィと 空聞に対する注 意の加算陸173
Table
2
The
reaction time and error rate classifiedby
target stimulus in cach experirnentTarget
Modality
Cue
Validity
valid invalid neutral
Experiment
A
Vislon
Audit
‘)ry
RT
(ms )Cost
and Benefit〔ms )Error Rate (% }
RT (rns)
Cost
andBenefit
(rils}Error
Rate
(%)235300
.
3252340
.
4 326−
611,
2339− 535
.
6
265 ∩ ワ沿
U α 8 2 2.
3Experiment
B Vision Auditory RT 〔ms )Cost
andBenefit
(ms )Error Rate (% ) RT (ms )
Cost and Benefit(ms )
Error
Rate
(% ) 248 80,
8267
72.
2 282−−26
0294−
202,
1 256 64 α 72
2,
4Experimerlt
C
Vision Auditory RT (ms )Cost
andBenefit
(ms )
Error
Rate
(%)
RT
〔ms )Cost
and Benefit〔ms >
Error
Rate (% ) 241150.
1245290.
4
279− 231
ユ312
− 389
.
2256
34 α 72
2.
9 た.HSD
検定 を行っ
た とこ ろ1 祝 覚 刺 激にお け るNeu−
tral条 件と 比較 して Valid条件の反応時聞は有 意に短 く,
Invalid条 件の反 応 時間 は有意 に長 く なっ た (Ps
〈.
05).
聴 覚 刺 激に おいて も同様であり,
Neutral条 件と比 較してValid
条 件の反 応 時 間は有 意に短く,
Invalid
条 件の反応時 問は有 意に長 くなっ た (Ps
く,
05
).
考 察 視 覚,
聴 覚のモ ダ リテ ィ にか か わ らず,
Va]id条 件で は反 応 時 問が短 く なり,
Invalid条 件で は反応時 間 が 長 く なっ
た,
こ の結 果は,
今 回 与え たモ ダ リテ ィ と提 示 位 置に対 する手がかりが 空 間定 位課題に おい て有 効であっ た こ とを 示 す2〕,
つ ま り,
Valid条 件で は注 意をモ ダ リ テ ィ と提 示 位 置の 双 方に向 けて い た ため に反 応の促 進が2
)実 験 A で は Valid条 件,
Invalid条件,
Neutra
[条件の ほかに
,
モ ダリテ ィ手が か りのみ が 正確で あっ
た試 行の Valid−
lnva!id
条 件,
空 閻 手が か り の みが正 確で あ っ た 試 行の Invalid−
Valid条 件が 存 在 する.
本論文で は実験 B,
実験 C との比 較を 明 確にする た め,
上 述の 2種 類の試 行 を 除 去 してい る
.
各試 行の結 果は,
Valid条 件よ りも反 応時 間が長い一
方,
Invalid条 件よ り も 反応時 間 が 短い もの で あ っ た
.
Valid−
lnvalid 条件,
Invalid
−
Valid条 件の結 果か らも
,
モ ダ リ ティ へ の注 意 と空 間 的 注 意が それぞれ 分 離 して機能して い たこと を明 確に示 唆 している
.
生 じ,
Invalid条 件で は,
モ ダ リテ ィと提 示 位 置の双 方 に向け ていた注 意 を 切り替え な け れ ば な ら ないた め,
反 応の遅 延 が 生じ た と考え ら れる.
また,
ター
ゲッ ト刺 激と手が か りの妥 当性の 交互作 用 が有 意に な っ た理 由は,
主にValid−Invalid
条 件,
In−
valid−
Valid条 件の コ ス トの大 き さ がモ ダリ テ ィ 間で異 な っ た た めで あ ると考え ら れ る.
っ まり,
Valid−
lnvalid 条件で は聴 覚モ ダ リテ ィ の コ ス トが よ り大 き くな り,
Invalid
−
Valid条 件で は視 覚モ ダ リ テ ィ の コ ス トが より 大きくなっ た結 果が得られ てい る か らであ る.
実
験B
モダリテ ィ手 が か りのみの 課 題 方 法 実 験 装 置,
刺 激,
実験参加者等は すべ て実験A
と同様 で あっ た。
しか し,
以 下の点で実 験 A と異な っ て い た,
手続き 課 題 は実.
験A と同 様の空 間 定 位課題で あっ た が,
各ブロ ッ ク の提 示 確 率 と実 験 参 加 者に与え た教 示 の み が実 験A と異な っ て いた,1
ブロ ッ ク当た りの試 行 数は実 験A と1
司様に48
試 行だっ
た が,
ブロ ッ ク の種 類 はTablel
に示す3
種 類 (視 覚・
聴 覚・
Neutral)で あっ た,
こ の 3 ブロ ッ クを 1セ ッ シ ョ ン と し, 合 計 4セ ッ シ ョ ン が行 わ れた (実 験 参 加 者1
名 当 た り,
全 576 試 行 ).
174 基 礎 心理学 研 究 第25 巻 第 2 弓
.
ブロ ッ クの種 類 は,
例 えば,
視 覚 優 先 条 件ブロ ッ ク な らば聴 覚 刺 激よりも視 覚 刺 激が提 示さ れ る確 率が高 かっ た.
しか し,
実 験A とは異なり左右の提 示確率は同等で あっ た.
さ らに, 実験A と同様に Neutral 条 件プロ ヅ ク も設 定さ れて お り,
その提 示 確 率も すべ て実 験 A と同 様で あ っ た.
練 習 試 行 も実 験A と同様に行い,
本 試 行の 前にそ れ ぞ れの条 件ごとに20 回 ずっ 行 われ (20×3=
60 試 行),
こ の結果は分析か ら外さ れ た.
ま た,
実 験A
で は,
実 験 者は提 示 確 率の 高い モ ダ リ テ ィ と位置に対して注 意 を 向け るよ うに教 示し た が,
本 実 験で は提 示 確 率の 高い モ ダ 1丿テ ィ の みに注 意 を 向 ける よ うに教 示 した.
手 が か りの妥当 性 本 実 験に お け る Valid条 件とは モ ダ リテ ィ 手が か り が 正 し く 夕一
ゲッ ト モ ダリテ ィを示 し た場 合であり,Invalid
条 件と は,
モ ダ リ ティ の手 が か りが誤っ て い た場合である,
結 果 実験A と同 様,
誤 答の際の反応 時闇や,
100ms 以下 の反 応 時 問 (焦 燥 反 応 ),
800 msL
/上の 反応時 間 (遅延 反 応 )は分 析から除 外し た (除 外し た試 行 率は6
% ).
ま た,
Table 2 に于が か りの妥 当性に よ る反応時 間とエ ラー
率を示した.
反応時 間に関して実 験 参 加 者 内2
要因分 散 分 析 (ター
ゲッ ト刺 激 (視 覚・
聴 覚 )×手が か りの 妥 当 性 (Valid・
Invalid・
Neutral))を行っ た ところ,
ター
ゲ ッ ト刺 激の 主 効果 (F(1,
11)=
11.
63,
p
<,
05)と手が か りの妥 当性の 主効 果 (F(2,
22)=
20.
06,
〆.
05〕は有意であっ た が,
交 互作 用は有意で は な かっ た,
手が か りの妥当性につ い て HSD 検 定に よ る ド位 検 定を行 っ た とこ ろ,
視 覚 刺激に お け るNeutral
条 件 と 比 較 して Valid条 件の 反 応 時 間 は有 意に 短く,
Invalid条 件は有 意に長い こ と が示さ れ た(Ps<、
05
}.
聴 覚 刺 激におい て も1
司様で あ り,
視 覚 刺 激 にお け るNeutral 条 件と 比較 してValid
条 件α)反 応 時 間はイ∫意に短く,
Invalid条 件は有 意に長い こと が示さ れ た (Ps
く.
05
).
考 察 視覚,
聴覚モ ダ リテ ィにか か わ ら ず,
Valid条 件で は 反 応 時 間が 短くなり,
Invalid条 件で は 反 応時 間が長く な っ た.
こ の結 果は,
実 験A と同 様,
本 実験で与え たモ ダ リテ ィ乎が か りが空 間 定 位 課 題におい て有 効であっ
た こと を 示 す.
ま た,
こ の結 果は モ ダ1丿テ ィの手が か り を 与 え た 先 行 研 究 (Spence & Driver,
1997)と一
致 する.
っ ま り,Valid
条 件で は注意を モ ダ リテ ィへ 向けて い た た めに注 意 さ れ たモ ダ リテ ィ刺 激に対す る反 応の促 進が 生 じ,
Invalid条件で はモ ダリ テ ィ へ 向 けて いた注意を 切り替え た ため,
注 意されな か っ たモダ リテ ィ 刺激に対 する反 応の遅延 が生じ た と考え ら れる.
こ こで,
実 験A
におい て はモ ダ リ ティ へ の注 意 だけ で は な く,
空間的注 意 も機 能して い た こ と を確認 す る た めに,
実 験A
と実 験B
の コ ス ト とベ ネフ ィ ッ ト の大き さを比 較 する.
本 研 究の.
一
連 の コ ス トとベ ネフ ィ ッ トに つ いて、Neutral
条 件か らValid条 件の反応時 間を 減算 し た結 果がベ ネフ ィ ッ ト であり,Neutra
】条 件か らIn−
valid 条 件の反 応 時 間を力戒算し た結 果をコ ス トと す る.
Table
2,
Table
3
に各コ ス トとベ ネフ ィ ッ トの大きさを 示し た,
各 実 験 参加 者の コ ス トとベ ネフ ィ ッ トの大き さ そ れ ぞ れ を従 属 変 数 と した 実 験 参 加 者 内2要 因 分 散分 析を 行っ
た (夕一
ゲッ ト刺激 (視 覚・
聴 覚 )X 実 験の種 類 (実 験 A (モ ダリテ ィ手が かりと提 示 位 置手が か り)・
実 験B
(モ ダ リテ ィ手が か りの み))).
結 果,
コ ス トとベ ネ フ ィッ ト にっ い て 実 験の 種 類の主 効果 が見ら れ (ベ ネ フィ ッ ト: F(1,
11)=
5.
52,
pく,
01 ◆
コ ス ト:F
(1,11
)=
11.
25,
p
<.
Ol),
実 験 A にお ける コ ス トとベ ネフ ィ ッ ト の 大き さ が有意に人 きい こ と が示された.
実 験A と実 験 B の 相 違点は与え ら れた手が か りにっ い て の み で あ る.
ゆ え に実 験A
に おい て よ り大き な コ ス ト と べ ネ フ ィッ トが 生 じ た 理出は,
モダ リテ ィ だ けでは な く空 間 に対し て も注 意を向けた ため,
モ ダリ テ ィ へ の注 意の効 果に空間 的注 意の 効 果が付 加された ためで あること が示 唆さ れる.
実 験C
空間手が か りのみの課 題 方 法 実 験 装 置,
刺激,
実験 参 加 者 等は全て実 験A と同 様で あっ
た.
し か し,
以下の点で実 験 A,
実 験B
と 異 なっ て い た,
手 続 き 課 題は実 験A,
実 験B と同 様,
空 間 定 位 課題 で あっ た が,
各ブロ ッ ク の提示確 率と実 験 参 加 者に与え た教 示のみ が実 験A
, 実験B
と 異 なっ ていた.
1 ブロ ッ ク当りの試 行 数も実 験A,
実験 B と同様に 48 試 行であ り,
ブ卩 ッ ク の種 類は Table 1に示 す3種 類 (右・
左・
Neutral)で あ一
)た,
こ の3
ブロ ッ クを 1セ ッ シ ョ ンと し,
合計4 セ ッ シ ョ ンが行わ れた (実 験 参 加 者 1名 当た り 全 576 試 行 ).
ブロ ッ クの種類は,
例え ば,
右 優 先 条 件ブロ ッ ク な ら ば,
左側よ り も右 側に刺激 が 提示さ れ る 確 率 が高かっ た.
し か し,
実 験 A とは異なりモ ダ リティ の提 示確率は 同等であっ た.
さ ら に,
実 験A,
実 験B と同 様に Neu一
上田
・
ヨ甫: モ ダ リテ ィ と空 間に対 する注 意の加 算 性 正75 tral条 件ブロ ッ ク も設 定 されてお り,
その提示確率もす べて実 験 A,
実 験B
と 同 様で あ っ た.
練 習 試 行も実 験 A,
実 験 B と同 様に行い,
本 試 行の前に それぞれの条 件 ご とに 20 回 ずっ行わ れ (20x3=60
試 行 ),
こ の結果は 分 析から外さ れ た.
ま た,
実 験A
で は, 実 験 者は提 示 確 率のi
” t’
1’
いモ ダリ テ ィ と 空間 位 置に対して注 意を向け る よ うに教示 し,
実 験 B で は提 示 確 率の高い モ ダ リ ティ の みに注 意を向 け る よ う に教示し た が,
本実 験で は提 示 確 率の高い空 開 位 置の み に注 意を向ける よ うに教示 した.
手が か り の妥 当性 本実 験に お ける Valid条 件 とは 空間 手が か り が 正 しく夕一
ゲ ッ ト提 示 位i
’
を示し た場合 で あ り,
Invalid条 件 とは,
空間手が か り が 誤 っ て いた 場 合である.
結 果 実 験 A,
実 験 B と同 様,
誤 答の際の 反 応 時 間や,
].
OO ms 以下の反 応 時閙 (焦燥 反応),800
ms 以 上の反応時 間 (遅 延 反 応 )は分 析か ら除 外した (除 外 した試 行 率は 6,
1% ),
また,
Table 2 に手が か りの妥当性 によ る 反 応 時間とエ ラー
率を示した.
実 験 参 加 者 内2要 閃 分 散 分 析 (夕一
ゲ ッ ト刺 激 (視覚
・
聴 覚 )× 手が か りの 妥 当性 (Valid。
Invalid・Neu −
tra1))を行っ た とこ ろ
,
夕一
ゲ』
ッ ト刺 激の主 効果(F
(1,
11>=
11.
54,
p
<.
Ol),
手が か りの 妥 当 性の 主 効果 (F
(2,
22)=
37.
36,
p
<.
01L ター
ゲッ ト刺 激と手が か りの 妥 当 性 との交 互作 田の すべ てが有意 と なっ
た (F(2,
22)=
18.
09,
p〈.
OI),
HSD 検 定を行一
・た ところ,
視 覚 刺 激に お け るNeutra1
条 件と比 較し てVaiid
条件の 反応時開 は有 意に短 く,
Invalid条 件の 反応時 間は有意に長 く なっ
た (Psく.
05〕.
聴覚刺激におい て も同 様であり,
Neu−
tral条 件と比 較 して Valid条 件の反 応 時 間は有 意に短 く,
Invalid条 件の 反 応 時間は有意に長 くな っ た (Ps〈,
05>.
考 察 視 覚,
聴 覚モ ダリ テ ィ にか かわ らず,
Valid 条 件で は 反応時 間が短 くな り,
Invalid条 件で は反 応 時 間が長 く なっ た.
こ の結 果は実 験A,
実 験B と同 様,
与え ら れ た 手が か りが空 間 定 位課題におい て有 効で あっ
た こと を示 す.
ま た,
こ の 結果 は空 間手が か り を与え た先彳亅.
研 究と一
致 する (Posner et aL,
1978;Posner et al.
,
1980).
つ ま り,
Valid条 件で は注 意 を 提 示 位 置へ 向け てい た ため に,
反 応の促 進が生じ,
Invahd 条 件で は,
提 示 位置へ 向 けて い た注意を切り 替 え た ため,
反 応の遅 延 が 生 じ た と 考え ら れ る.
こ こで,
実験 A において は空間 的注 意 だ けで は な く,
モ ダ リテ ィ へ の注 意 も機 能して いたことを 確 認 する た め に,
実 験B の考察で行っ た分 析と同様に,
実 験A と実 験C
の コ ス ト とベ ネフ ィ ッ トの大き さ を比 較 する.
各 実 験 参加者の コ ス ト とベ ネフ ィ ッ ト の大き さそれ ぞ れ を 従属 変 数とし た実 験 参加 者 内2
要 閃分散分 析を行っ
た (夕一
ゲッ ト刺 激 (視 覚・
聴 覚 )×実 験の種 類 (実 験A (モ ダ リ テ ィ と空間 手が か り)・
実 験C (空 間 手が か りの み))).
その結 果,
コ ス ト・
ベ ネフ ィッ トと もに ター
ケ ト刺激 と実 験の 種 類の交互作 用が有意 に なっ
た た め(ベ ネ フ ィ ッ ト:F(Ll1
)=
5.
26,
p
く.
05 ・
コ ス ト:F
(1,ll
〕=
6,
87,
ψ<.
05),
視 覚ター
ゲッ トと聴 覚夕一
ゲ ッ ト それぞ れにおい て,
実 験の種 類に関して HSD 検 定 を行 っ た.
結 果,
視 覚夕一
ゲッ ト において,
ベ ネフ ィ ッ ト に関して 傾 向 差(Ps<.
le),
コ ス トに 関 して は 有 意 差 が 認 め ら れ た (Ps
<.
05
),
・
方,
聴覚 夕一
ゲ ッ トにおい て は,
コ ス ト とベ ネフ ィ ッ ト の双方にっ い て有 意 差が認め られ な か っ た,
そ の ため,
視 覚夕一
ゲッ ト に関して は実 験B
で前述 した と お り,2
種 類の手が か り を与え ることにより,
モ ダ リテ ィ と 空間の双 方に注 意を向ける ことがで き ると考 えられる だ ろ う.一
方,
聴 覚夕一
ゲッ ト に関しては, 実 験A と実 験C
の ベ ネフ ィ ッ トの 間に有意 差 が認め ら れ な かっ
た.
こ の 結 果か ら,
モ ダリ テ ィ と空 間の双方に注 意を向け ること がで き る と は言いが たい.
こ の点に 関し て は総 合 論 議で考 察 する こ と とする.
総
合
論
議
連の実 験の結 果 は 全 休 的に,
1種類の 手が か り (モ ダ リテ ィ 于が か りのみ,
あ るい は空 間 乎が か りの み)を 与え た場 合よ りも,
2種 類のT
一
が か り (モ ダ1丿テ ィ手 が か り と空 間 手が か り)をりえ た場合に, より 大 き なコ ス トとベ ネフ ィ ッ トが生じ る とい う傾向が示さ れ た.
こ の 結 果 は,
今まで の 先行研 究の 考 察と同 様に,
人 間は特 定 の空間に選 択 的な注 意を払 うこと がで きるだ けでな く,
特 定の モダリテ ィにも選 択 的 注 意 を 払うこ とがで きる と い う可能性を強く示唆した.
こ こで,
モ ダ リティ へ の注 意 シ ス テ ムと空 間 的注 意シ ス テム は分離 叮能であ るが,
つ の注意資 源をモ ダ リ テ ィ と 空間の それ ぞ れに配 分 して い る の か,
あ るい はモ ダ リ ティへ の注 意シ ス テム と空 開 的 注 意 シ ステムが そ れ ぞ れ異な る注 意 資 源を 用いて い るの か,
とい う本研 究の 目 的を達成す る た め, 以下のよ う な分 析を行っ た,
実 験 B (モ ダリ テ ィ 手が か り)と実 験C (空 間 手が か り)の各 実 験 参 加 者の コ ス トとベ ネ フ ィ ッ ト の大き さ そ れ ぞ れ を 加 算し た結 果と実 験A (モ ダリ ティ手が か り と空間 手 が か り)の コ ス ト とべ ネフ ィ ノ トの 大き さ を 従 属 変 数 と し176 基 礎 心 理 学 研 究 第 25 巻 第 2号 80 60
転
4。藷
↑ 20 拿 ε o豊
ター
20 ↓蓴.
4。 o 口Exp A ■ ExpB +[≡xpC 80 60一
60L
」 n.
s.
−
80 Benefit CostFigure 2
.
Cornparison
of cost withbenefit
in
visual
target
:Examination of additivjty (be−
fore
removing Priming effect)畫 40 : 品 ↑ 201S o
晝
9
.
20 ↓哲
.
4。 o一
60 雇輙
丁「
旦匚xg.
旦士Exp,
q一
eo Benefit OostFigure
3.
ComparisoD
of cost withbenefit
in
auditory targct: Examinatlon of additivity 〔before removing priming effect )
た実 験 参 加 者 内2要 因 分 散 分 析を行っ た (タ
ー
ゲッ ト刺 激 (視 覚・
聴 覚 )×実 験の種 類 (実 験 A (モ ダ リテ ィ手 が か り と空 間手が か り)・
実 験B
〔モ ダ リ ティ手が か り のみ)+実験 C (空 間手が かりのみ)).
結果,
コ ス トとべ ネ フィ ッ トと もに,
ター
ゲッ ト刺 激の主効 果,
実 験の 種 類の主 効 果,
夕一
ゲッ ト刺 激と実 験の種 類の交 互 作 用 す べてが 非 有 意であっ た.
つ ま り,
モダ リテ ィ手が か りと 空 間 于が か りの 2種 類を与え た場 合の コ ス トとベ ネ フ ィ ッ ト の大き さ は,
ど ち らか1
種 類のみの手が かりを 与え た コ ス トとベ ネフ ィ ッ ト の大きさを加 算した結 果と 同等で あ るこ と が示唆さ れ た,
各モ ダ リ ティ の コ ス トと ベ ネフ ィ ッ トの 大き さ を比 較し た 図 を Figure 2,
Fig−
ure 3 に示 す.
以.
L
の分 析か ら,
モ ダ リテ ィへ の 注 意 シ ステム と空 間 的 注 意シ ステ ム は加 算 的なもの であり,
分 離可能で あ るが,一
っ の注 意 資 源をモ ダ1丿テ ィ と空 間の そ れ ぞ れ に 配分し ている可能 性が高い といえ る.
以 上 が本 研究の全体 的解 釈であるが,
今回 用い た実 験に は序 論で述べ た よ うな stimulus
−
driven effect,
っ まり
,
刺 激 系 列 効 果が存 在 するか も しれ ない,
っ まり,
各 ブロ ッ ク開 始 前に教示で于 が か り を 与 えて 計測 した反応 時 間に は,
モ ダ1丿テ ィ と空問に対す る純 粋な注意の効 果 だ けで なく,
刺 激 系 列 効 果 も影 響 して い る可能性が あ る.
同じモ ダ リ ティ刺 激が繰り返し提 示される ことに よ る反 応の促 進,
また は抑 制 効 果,
同 じ空 間 位 置から刺 激 が繰り返し提 示さ れ るこ と に よる促 進,
また は抑 制 効 果 が 牛 じて い る か も しれ ない、
実際, モダ リテ ィ手が かり を本 研 究のよ う な実 験 手法で与え たSpence
et al,
の 先 行 研 究に は,
同じモ ダ リテ ィ 刺 激が繰り返 し提 示さ れ る こ と に よ る効 果が生 じて い る (Spence et aL,
2001).
そこ で本 研 究で は,
モダリティと空 間に対 する純 粋な 注 意の 効 果を検討す る ため にさ らに分析 を行っ た.
つ ま り,
先行試行が 現 試行と1
司じモ ダ リテ ィ,
あ るいは同じ 空 間 位 置か ら提 示された試 行を全て除 去して,
すべ て の 実 験の さ らな る分 析を行っ た.
こ の 手 法は Spence et a1.
(2001
)によ っ て用い ら れ た手法で あ る.
除 埜ミ後の反応時 問とエ ラー
率をTable
3
に示す.
実 験 A (モダ リテ ィ手が か りと 空間 手が かり) 除 去 後 (除 去 後の試行 数は全 試 行の 15.
1%),
実 験 参 加 者 内 2要 因 分 析 (夕一
ゲ ッ ト刺 激 (視 覚。
聴 覚 )×手が か りの妥 当 性 (Valid
。Valid−lnvalid・lnvalid
−Valid ・
Invalid
・Neutra1
>)を彳.
」:っ
た結 果, ター
ゲッ ト刺激のキ 効 果 (F(1,
11)=
6,
17,
ρく.
05),
手が か りの妥 当性の主効 果 (F
〔4,
44
)=13.
85,
p
<.
01
),
夕一
ゲッ ト刺 激 と手が か り の妥 当性の 交 互作用 (F(4,
44)=3.
15,
p
〈.
05
)がすべ て有 意と なっ た,
HSD 検 定を行っ
た ところ,
視 覚 刺 激と聴 覚 刺 激の双 方に おい て,
N eutral 条 件と比 較 して Invalid 条 件の 反応 時間 は有 意に長く,
Valid条 件は有 意に短い こ と が示さ れた (Ps
<,
05
>,
実 験B
(モ ダ リテ ィ手が か りの み) 除 去 後 (除 去 後の 試 行 数は全 試行の 20.
4%),
実 験参加 者 内 2要 因 分 析 (夕一
ゲッ ト刺 激 〔視 覚・
聴 覚 )X 手が か りの 妥 当 性(Valid
,
lnvalid・
Neutral))を行っ
た結 果,
ター
ゲッ ト刺激の主 効 果 (F(1
,
ll);
6.
43,
♪く.
05),
手が か りの妥 当上田
・
三浦: モ ダ リティ と空1
昌1
に対す る 庄 意の加 算 性 177Table
3
The reaction time and error rate after removing the
priming
effectCueValidity
Target
Modality
valid invalid neutral
Experiment
A
Vision
Auditorv
RT (ms )
Cost
and Bcnefit〔ms )Error Rate (% >
RT (ms )
Cost
andBeneflt
〔ms )Error Rate (%〉 242222
,
5270110.
5 321− 572
,
2335− 549
.
9
264 R)
138
2
8.
8 Experiment B Vision Auditory RT 〔ms 〕Cost and Benefit(ms )
Error Rate (% )
RT 〔ms )
Cost
and Benefit(ms 〕Error Rate (% ) 247
9
0255140.
9
276− 20
0276− 71
.
5
256 4 ∩ コ 0.
6 20.
7Experiment
C
Vision
Audltory
RT (ms )Cost
andBenefit
(ms 〕Error Rate (%) RT 〔ms )
C
〔〕st andBenefit
(ms )Error
Rate
(% ) 2484
0246140
.
5
280− 28
0305
−
450.
7
25200
6
2
0 HSD 検 定 を 行 っ た とこ ろ,
視 覚刺激 と聴覚刺激の 双方 におい て,Neutral
条件と 比較 してInvalid
条 件は有 意 に長い こ と が示さ れ た が 〔Ps<.
05),
Valid条 件とNeu−
tral条 件の聞に有 意 差は見ら れ な か っ た.
実験C
(空間手が か り の み) 除 去後 (除.
去後の試 行 数 は全 試行の 19.
7%),
実 験 参 加 者 内2要 因 分 析 (夕一
ゲッ ト刺 激 (視 覚・
聴 覚 )×手が かりの 妥 当 性 (Valid・
Inva!id・
Neutral))を 行っ た結 果,
ター
ゲッ ト刺 激の主 効果 〔F〔1,
ll)=9.
02,
p
<.
01
),
于が かりの妥 当性の主 効 果 (F
(2,22
}=31,
73,p
<.
Ol
), ター
ゲ ッ ト刺激と手が か り の妥 当性の交互作 用 (F〔2,
22〕隔
10,
23,
p<.
01)が すべ て有 意とな っ た.
HSD 検 定を行っ た とこ ろ,
視 覚 刺 激と 聴 覚刺激の双方において,Neutra1
条 件 と比 較 してln−
va!id
条 件の反 応時 間は有意に長く,
Valid
条 件 は 有 意 に短い こと が示された (Psく、
05).
再 分 析の結 果,
実 験B (モ ダリ テ ィ 手が かりのみ)の Neutral条 件とValid条 件の間に有 意 差が生 じな か っ た こ とを 除 き,
除 去 前 と除.
去後の分 析は同様の結 果 を示し た.
つ ま り,
こ の 再分析によ り,
実 験 参 加 者は各 実 験で 与え た手が か りに よっ
て,
トッ プ ダウ ン的な注意 を特 定 のモ ダリ テ ィ,
ある い は特 定の空 間へ 向 けて いたこと が 明 ら かとなっ た.
実 験B
(モ ダ リテ ィ 手が か りの み)に おい て, ベ ネ フ ィ ッ トが 生 じ な かっ た とい う点の み が再 分 析 前 と 異 なっ て い る が,
こ の 結 果はSpence
らの 先行 研 究と同 様 の結果で あ る(Spcnce
ct aL,2001
).
今回 用い た よ う な パ ラダ イムによ っ て モダ リテ ィ 手が か りを与え た場 合,
ベ ネ フ ィ ッ ト は主に先 行 刺 激の 中純な繰り返し に よ る刺 激 系 列 効 果に よっ て生じ る.一
方,
刺 激 系 列 効果除 去 後 もコ ス トが生じて い たこと か ら,
コ ス トはモ ダリ テ ィに 対 する予 期の影 響により強 く表れ る と言える.
次に,
実 験A に おい て モダ リ テ ィへ の注 意と空 間 的 注 意の双方が機 能し て い た 可能 性をさ ら に明確にする た め,
実 験A
と実 験B,
実 験C
の コ ス トとベ ネフィ ッ トの 大き さ を比 較する,
実 験A と実 験B 除 去 後,
各 実 験 参 加 者の コ ス トと ベ ネフ ィッ ト の大 きさそれ ぞ れ を 従 属 変 数 と した実 験参 加 者 内2要 因 分 散 分 析 を 行 っ た (夕一
ゲ ッ ト刺激 (視 覚・
聴 覚)×実 験の種 類 (実 験A (モ ダリ テ ィ手が か り と 空 間 手が か り)・
実 験B (モ ダ リ テ ィ手が か りの み))).
そ の結 果,
コ ス ト に関し て の み実 験の種 類の主 効 果が見られ (F(1,
ll
)=
=21.
69,1
)く.
01
),
実 験A
に お け る コ ス トの 大き さ が有 意に大きい こ と が 示 さ れ た.
実 験A
と実 験C
上記と同 様の分 散 分 析を行っ た結 果,
コ ス ト に関して のみ実 験の種 類の主効 果(F(1,
11)=
13.
69,
p
〈.
Ol),
ター
ゲッ ト刺 激と実 験の種 類の 交互 作 用 (F
(1,11
)=8.
49,p
<.
Ol
>が有意と なっ た.
視 覚ター
ゲ ッ トと聴覚 ター
ゲッ ト それ ぞ れにおいて,
実 験の種 類に関178 基 礎 心 哩学 研究 第25 巻 第2弓
’
してHSD
検 定を行っ た,
桔果,
視覚ター
ゲ1
ッ トに おい て は有意 差 (Ps
<,
05
〕,
聴覚夕一
ゲ ッ ト におい て は傾向 差 〔Ps<,
10)が 生 じた.
以 上の検定結 果から,
実 験A に お け るコ ス トの大 きさが 大 きい傾 向にあることが示さ れ た.
以 上の分 析により,
実 験A
と実 験B,
実 験A
と実 験C
の ベ ネフ ィ ッ ト の大 き さに は有 意 差が見 られ な か っ た が,
コ ス トの大きさに 関して は お おむね有意 差 が示さ れ た.
ベ ネフィ ッ ト の大き さにti
’
.
意 差 が 生 じ な かっ た 主 な 原 因は,
今 回用い た実 験 手法で は,
ベ ネフ ィッ ト におい て,
刺激系 列効 果がモ ダ リ ティ と空 闇に対す る純粋な注 意の効果よ り も大きい もの で あり,
刺 激 系 列 効 果の影 響 を除 去 した結 果,
実 験 A に お けるベ ネ フ ィ ッ ト の大き さが小さ くなっ たた め で あ る と考え ら れ る,
こ こ で,
プライ ミング効 果除 去 前の聴覚 ター
ゲッ ト に 関して の み,
実 験 A と実 験C
のベ ネフ ィ ッ ト の間に有 意 差が認め ら れな か っ た原 因 も,
刺 激 系 列 効果の 要因が 大 き く影 響 して い た と考え ること が で き る.
視 覚 と聴 覚 を比 較し た と き, 聴覚は視覚よ り も空 間 定 位 能 力は劣る一
方,
検出能力はよ り優れて い る (Mills,
1960;Posner,
1978).
実 験C
におい て前 試 行 と1
司 じ空 間 位 置か ら聴 覚 刺 激が提 示 さ れた場 合に は,
空 間 定 位は前 試行におい て 向けて い た空間 的 注 意 を 切 り替 え る 必要が ないた め,
聴 覚その もの の検 出能 力の高さか らベ ネフ ィ.
ノ トが大きく なっ たのだろ う.
他 方,
今 回の コ ス トの結果を踏まえ る と,
実 験 A で はモ ダ リテ ィへ の注 意と空 間 的 注 意の双 方が機 能 して い た た め に,
実 験A
の コ ス トが よ り大き く なっ た 口J
能 性 が 再 び 強 く示唆 さ れ た.
モ ダリ テ ィ へ の 注 意,
あ るいは空 間 的 注 意の影 響がベ ネフ ィ ッ ト よ りも コ ス ト に表れ た とい う結 果は,
Pashler (1998)の注 意の 構え の説 明と一
致 する もので あ る.
Pashler
は注 意の構 え と は情報の利益 (ベ ネフ ィ ッ ト)よりも情 鰕の除 去 (コ ス ト)に関 して影 響が表れや すい と 述べ て い る.
こ こ で,
モダ 1丿ティへ の注 意シ ス テム と空 間 的 注 意シ ステムは加 算 的で あり,
分 離凵∫能で あるが一
.
・
っ の注 意 資 源をモ ダ リティ と空 間の それぞれに配 分してい るの か,
あるいは分 離可能であ り, かっ 各シ ス テム で異な る注 意 資 源 を持っ の か とい う疑 問を検 討するた め再 度,
次の分 析を行っ た.
実 験 B と実 験C の各 実 験 参 加 者の コ ス ト とベ ネフ ィ ッ トの大 きさ そ れ ぞれを加 算 した結 果と,
実 験A の コ ス ト とベネ フ ィ ッ トの 大き さ を 従 属 変数と し た実 験 参 加者内2 要因分散分析を行っ た (ター
ゲッ ト刺 激 (視 覚・
聴 覚 )x 実 験の種類 (実験A
(モダ リ ティ 手 が か り と 空間 手が か り)・
実 験B (モ ダリ テ ィ手が か り の み)+実 験C
(空間 手が か りの み)).
結.
果,
コ ス トとべ”
丐 O匚
O 国 ↑(
∈
)
Oコ
一
国
〉 80 60 4e 20 o ↓−
20髫
o_
40 n.
6.
一 口Exp A ■ExpB+
ExpC一
60 ト ■L
・ …
−
BO Benefit GostFigure
4,
Comparisorl
of cost with benefit invisual target:Exarnination of additivity 〔after
removing Pr孟ming 〔}ffect〕
BO ・・
!
蓬 402 雷 20 ↑ ?3
0 晝 タ ↓−
20蓴
O−
40一
6e R.
S.
一L
n.
s.
「□ Exp AI ■Ex匙B+ExpC一
80 Benefit CostFigurc
5.
Comparison
of cost with benefit inauditory target: Examination of add 正tivity
(after removing Priming effect )
ネ フ ィッ ト と もに