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EUフレンドシップウィークパネル(WEB掲載用)【修正版】

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Academic year: 2021

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オープンアクセスとは?

オープンアクセスとは、学術論文を、インターネットを通 じて誰もが無料で利用できるようにすることです。 研究成果が広く世界に公開され、再利用が可能になること は、新たな研究を生み、社会へ大きな利益をもたらすと考え られています。 オープンアクセスを推進する背景には、学術雑誌価格の高 騰問題もあります。大学図書館や研究機関では予算不足が深 刻です。このための一つの解決策としてオープンアクセスが 即時に世界中に 発信することが できます! 論文の利用が増え、 研究者同士の コミュニケーションが 生まれます! 研究成果を広く社会に 還元することができます!

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著者にとって オープンアクセスのメリットは?

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オープンアクセスその1

グリーンOA

リポジトリと呼ばれるインターネット上のサーバに、研究 者自身が執筆論文を搭載する方法を、グリーンOAと呼ん でいます。 大学などの学術機関が運営している機関リポジトリのほ か、分野別のリポジトリや、政府主導のリポジトリなども あります。 KOARAでは、博士論文のほか、各学部や研究科が発行してい る紀要類を搭載し、広く世界に公開しています。

出版社

研究者

大学

グリーンOAのしくみ

図書館

機関リポジトリ等

購読費 電子ジャーナル (アクセス制限あり) 論文を登録 (著者最終稿) 論文を投稿 アクセス制限なく 読むことができる! 大学所属者のみ 読むことができる

読者

慶應義塾大学の機関リポジトリはKOARAです。

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そのほかにも慶應では…

慶應義塾大学メディアセンター デジタルコレクション 慶應義塾大学メディアセンターが所蔵する貴重資料や 特殊コレクションを公開するサイトです。 福澤諭吉著作の「文明論之概説」「学問のすゝめ」 「西洋事情」など初期版本全119冊の全文をデジタル化し 公開しています。グーテンベルクの「42行聖書」ほか インキュナブラコレクションなども公開しています。

Google Library Project

慶應義塾の所蔵する、著作権の保護期間が終了した図書 2万3000冊、江戸時代中期から明治初期までの和装本約7万 1000冊が、このプロジェクトにより電子化され公開されて います。アジアで唯一の参加図書館で、 世界の研究者に日 本の資料を提供しているともいえます。

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オープンアクセスその2

ゴールドOA

現在の商業学術出版の枠組みを維持しながら公開する方 法がゴールドOAです。図書館が購読料を支払うのではなく、 著者自身が、出版費用(APC: Article Processing Charge) を支払います。 グリーンOAと比べて、出版と同時にオープンアクセスで 公開できる点や、著者最終稿でなく出版社版の論文を出版 社のサイト上でオープンアクセスにできる点などがメリッ トです。 ゴールドOAの数は増加し続けています。

DOAJ(Directory of Open Access Journals)によると、 2004年には1,051誌でしたが、2017年6月16日現在 9,500誌となっています。

出版社

研究者

ゴールドOAのしくみ ・論文を投稿 ・出版費(APC)は 著者が負担 アクセス制限なく 読むことができる! ・アクセス制限をかけずに 無料で論文を公開

読者

cf. “Dramatic Growth of Open Access 2015 first quarter“ by Heather Morrison,

http://poeticeconomics.blogspot.de/2015/04/dramatic-growth-of-open-access-2015.html

オープンアクセスの 雑誌の数はどんどん 増え続けている!

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新たな出版モデルへの転換

フリッピングモデル

スイスのCERN(欧州原子核研究機構)が中心となり、高 エネルギー物理学分野の主要雑誌のオープンアクセス化を 目指すSCOAP3(Sponsoring Consortium for Open Access Publishing in Particle Physics)と呼ばれるプロ ジェクトが進められています。 このプロジェクトでは、大学等の図書館が従来「購読 料」として支払っていたものを対象雑誌の「出版費」に振 替えることで、世界中の誰もが無料でそれらの学術雑誌の 論文を読むことができるオープンアクセス化を目指してい ます。 もとは購読費として払っていたお金を出版費へ付け替える このモデルは、購読費から出版費への転換という意味でフ リッピングモデルとも呼ばれています。 なお、日本の学術機関もSCOAP3に参加しており、慶應義 塾もSCOAP3参加機関のひとつです。 学術出版社 研究者 OA化の 資金 電子ジャーナル (オープンアクセス) 論文を投稿 (経費負担なし) 世界中でアクセス制限 なく読むことができる!

読者

SCOAP3のしくみ 加盟機関の図書館

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オープンアクセス化促進に日本は?

2017年6月現在の機関リポジトリ数を国別の割合で示し た図です。日本は全体の6.3%(世界3位)を占めています。 ▼オープンアクセスリポジトリ推進協会 日本における機関リポジトリを 振興・相互支援することを目的 とし、国交私立大学図書館協会と 国立情報学研究所の協力協定に基づき2016年7月に設立されま した。 ▼国際学術情報流通基盤整備事業 オープンアクセスの推進、 学術情報流通の促進および 情報発信力の強化に取り組んでいます。 ▼JUSTICE 電子ジャーナルをはじめとし た学術情報を、安定的・継続的 に確保して影響するための活動をしています。

cf. OpenDOAR Charts – Worldwide Repositories by Country © 2017, University of Nottingham, UK. Last updated: 16-Jun-2017 http://www.opendoar.org

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Horizon 2020 (The Framework Programme for

Research and Innovation (2014-2020))は、EUの経済成 長・雇用促進を生み出すため、欧州委員会(EUの政策執行 機関)の研究・イノベーション政策を推進するために作ら れた資金配分プログラムです。約770億ユーロの公的資金が 提供される、世界で最も巨額の公的研究ファンドと言えま す。現在のヨーロッパの科学技術やイノベーションに関す る政策は、Horizon2020を中心に動いています。 EU の研究・改革活動は、1984 年から2013 年までの7 次にわたり「欧州研究開発フレームワーク計画」として実 施されてきました。Horizon2020は、その後継にあたりま す。 これまでと比べて大きく異なる点は、まず研究開発・イノ ベーションから市場化への段階に力を入れるため、プログラム の範囲を拡大したことです。また、研究開発から市場化へシー ムレスな移行ができるよう、ルールや手続きを簡略化していま す。官民の連携組織の仕組みやEU域内外の参加を促す仕組みも より整備されています。 そして、Horizon2020で助成を受けた研究成果や研究データ については、オープンアクセスでの出版を義務化することが初 めて取り決められました。

Horizon 2020とは? ①

【出典】”FPの変遷”「科学技術・イノベーション動向報告~EU 編~」 科学技術振興機構 2014.3 フレームワークプログラムの変遷

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EUでは 「欧州2020戦略(2010年策定のEUの経済成長・雇用 戦略)」において、経済成長関連の優先事項のひとつとして 「知的な経済成長」を掲げています。 Horizon2020は、その下で進められる戦略に対応した資金配 分プログラムです。以下の3つの大きな柱を中心に資金配分が され、基礎研究から技術開発・実証を経て市場に出回る直前ま での各段階が支援の対象となっています。 • 「卓越した科学」 基礎研究や研究者のキャリア支援などにより欧州の研究力を 高めることを目的としています。 • 「産業リーダーシップ」 産業技術研究や中小企業の支援などにより技術開発や イノベーションを推進することを目的としています。 • 「社会的な課題への取り組み」 社会的課題を7つ定義し、その解決のために、基礎研究、イノ ベーション、社会科学的な研究や取り組みが行われます。研 究成果を社会・経済的価値に転換する方策に力を入れていま す。

Horizen2020 とは? ②

Horison2020の取り組み別資金配分割合 (2014-2020年) ■社会的課題への取り組み ■卓越した科学 ■産業リーダーシップ ■欧州イノベーション・技術機構(EIT) ■共同研究センター(JRC) (原子力を除く) ■その他 【出典】「科学技術・イノベーション動向報告~EU 編~」科学技術振興機構 2014.3

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原則として公募のため、EU諸国以外の国の研究機関が Horizon2020へ参加することは可能です。先進国の機関は基本 的に自己負担で、各国GDP比に応じた予算を供出します。 日本は一般公募のほかEUと日本の省庁による共同公募や研究 者交流プログラムなど様々な形で参加しています。こうした情 報提供は日欧産業協力センターが行っています。 日本では約60機関が参加しており(2014年から2016年の総 計)、希少原料、運輸研究、ナノテクノロジー、健康、食料安 全保障、ICTなどの主要分野のほか様々な分野での協力例があり ます。 大学からの参加例としては、早稲田大学が「Understanding institutional change in Asia: a comparative perspective with Europe (INCAS)」(アジアにおける制度変容の理解: ヨーロッパとの比較視点)というプログラムで研究を行ってい ます。

ちなみに慶應義塾大学では、システムデザイン・マネジメン ト研究科が、Horizon 2020の前身のFP7においてプログラム 「IMS2020: Supporting global research for IMS 2020 Vision IMS2020」(2011年に終了)に参加し、持続可能なもの づくりのシステムを開発するためのロードマップ作りに携わり ました。

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Horizon2020は、公的助成を受けた研究の成果は公に無償公開 するべきという考えに基づき、助成対象の研究成果と研究デー タのオープンアクセス化を義務とする方針を掲げています。 オープンアクセス指針は以下のとおりです。 「Horizon2020」で資金提供を受けた研究成果は、EUの研究活 動や政策情報のデータベースCORDIS上に報告する必要があり ます。研究者が自身の研究成果をOpenAIRE( OA化へのサポー トなどをするプロジェクト)に準拠したリポジトリに登録する ことでこのCORDISに自動的に掲載され、外部から検索・参照 することができる仕組みになっており、研究者の手続き上の負 担を軽減しています。

Horizon2020のオープンアクセスの仕組み

• ゴールドOAもしくはグリーンOAで出版する。 • グリーンOAの場合、そのエンバーゴ期間を、科学技術 系の雑誌は論文掲載後 6か月、人文・社会科学分野の 雑誌は論文掲載後12か月とする。 • ゴールドOAのAPCに対し補助金を利用することができる。 ※エンバーゴ…学術雑誌が刊行されてから、掲載論文の全文が インターネット上で利用可能になるまでの一定期間のこと CORDISに掲載されている研究成果の例 CORDIS http://cordis.europa.eu/home_en.html

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2016年5月27日、EUの「競争力担当相理事会(科学、イノ ベーション、貿易、産業などの担当大臣による会合)」は、 「すべての」公的資金による学術出版物を2020年までに オープンアクセス化すべきであるという合意に達しました。 これは、Horizon 2020の助成を受けた研究に限らず、 EU加盟各国での公的助成を受けた研究についても、その成 果を2020年までにすべてオープンアクセスにし、再利用も 可能とするというものです。さらには、知識を共有するた めに研究データをオープンにすることにも言及しています。 具体的な方法は述べられていませんが、期限つきの目標と して各国の総意を得たことは画期的なこととして評価され ました。 EUの人口自体は世界の約7%とけっして大きくないものの、 総研究支出は25%、高被引用論文および特許出願は30%以 上を占めています。研究やイノベーションは、EUベースで のみならず各加盟国でも行われています。こうした研究成 果がオープンアクセスで提供されていくことは、世界の研 究環境にとって大きなインパクトを与えると言えるでしょ う。

Horizon2020 後のオープンアクセスの動き

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▼レーゲンスブルク大学図書館 ドイツ研究振興協会支援のもと、 電子リソース管理ツールを開発し、 ドイツ語圏で約600の大学が利用しています。 また、大学所属の研究者がメタデータを入力することで、 APCを還付する研究者用ツールも運用しています。入力された メタデータは機関リポジトリに搭載されます。これにより、ク リエイティブコモンズライセンス取得のオープンアクセス論文 が1万件以上となり、運用面、利用面、質の良さが評価され、 リポジトリランキングで1位となりました。 【出典】「オープンアクセスに関る海外機関(ドイツ)調査報告」 国際学術情報流通基盤整備事業(SPARC JAPAN) 2017.3 ▼マックス・プランク・デジタルライブラリ ヨーロッパで最大級の科学情報 の購入・契約機関ですが、2003年 には、「自然・人文科学における 知識へのオープンアクセスに関する ベルリン宣言」を採択しました。 また、ドイツ最大のAPC支払機関でもあります。集中予算に よりAPC支払いを行い、17の出版社とAPCについて契約を結ん でいます。このうち3社とは、電子ジャーナルの購読費用と APCを一括して支払うオフセットモデル契約です

レーゲンスブルク大学図書館とマックス・

プランク・デジタルライブラリの役割

APCが支払われた論文の件数 ※クリエイティブコモンズ…著作物の適正な再利用の促進を目的として、 著者が自らの著作物の再利用を許可するという意思表示を手軽に行える ようにするための様々なレベルのライセンスを策定し普及を図る国際的 プロジェクト。

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マックス・プランク・デジタルライブラリは、2016年3月、 学術雑誌をできるだけ迅速・円滑にオープンアクセス化するこ とを目的としたイニシアチブ「OA2020」を主導しました。 ドイツ、オランダ、オーストリア等の世界の学術出版社、大 学、研究機関、助成団体、図書館、などの74機関が支持を表明 しています。日本でも大学図書館コンソーシアム連合 (JUSTICE)が世界で60番目に署名しました。 OA2020では、主要な学術雑誌を従来の購読モデルからフ リッピングモデルに転換していくことを目指しています。これ により、多くの論文がオープンアクセスになるばかりでなく、 大学や研究者が雑誌の購読や出版のために支払っていた費用を 抑えることができると考えられています。

2017年3月に13th Berlin Open Access Conferenceが開催さ れ、マックス・プランク協会を中心とし、EUのサポートのもと 世界的にOA2020 活動を展開していくことで合意を得ました。

OA2020の提唱

“フリッピング”の試算

cf. “A new grip on publication data as essential instrument for the transformation“ by Dirk Pieper, https://oa2020.org/wp-content/uploads/pdfs/B13_Dirk_Pieper.pdf

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2013年11月、教育・文化・科学省副大臣のデッカー(Sander Dekker)氏は、オランダ国内の学術論文について2019年まで に60%,2024年までに100%をオープンアクセス化すると宣言 しました。 これを受け、14の研究大学で構成されるオランダ大学協会は、 Springer社、Elsevier社、Wiley社などの学術出版社とOAに関 する合意を締結しました。この合意では、各出版社の雑誌に投 稿するオランダ国内の研究者の論文はオープンアクセス化する ことを条件としています。 これによりゴールドOA上の問題となっていた、出版社による 「二重取り」(出版社が図書館から購読料を取りつつ、研究者 からもAPCを徴収)を解消することができました。 また、対象のジャーナルが限定されているものの、大学が購 読料とAPCを一括で支払うため、大学にとってはコスト抑制の メリットが生まれました。

オランダ学術協会の取り組み

学術出版社 オランダの研究者 購読費 + 出版費 (APC) 電子ジャーナル (オープンアクセス) 論文を投稿 オランダの研究者が 執筆した論文は、 世界中でアクセス制限 なく読むことができる!

読者

オランダの大学 オランダ大学協会と学術出版社とのOA協定 雑誌の購読費だけで なく、研究者の論文 出版費(APC)まで 大学が一括で支払う

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▼Springer社 2014年の契約で、大学が一括で購読料とAPCを支払うことに なり、大学にはSpringer社の購読型ジャーナル約2,000誌への アクセス権が提供されました。2017年の契約では、約1,700誌 のハイブリッドOA誌で追加のAPC支払なしでのオープンアクセ ス化が可能となりました。 ▼Elsevier社 2016年~2018年の3年間契約では、あら かじめ定められた約250誌のオープンアク セス化が可能で、Elsevier社が出版する全 タイトルが利用でき、購読料とAPCを大学 が一括で支払う契約を結びました。オランダ 国内の研究者の論文数はElsevier社のジャーナルの論文数全体の 10%と推定されているため、2018年には30%を達成目標とし てあげています。 ▼Wiley社 2016~2019年の4年間契約では、大学が一括で購読料とAPC を支払い、約1,400誌のハイブリッドOA誌については、無制限 にオープンアクセス化することができます。ハイブリッドOAで ない雑誌に投稿したい場合に、その雑誌をハイブリッドOAにす るよう大学側から要請を出すことで、2019年にはWiley社の ジャーナルにおけるオランダ国内の研究者の論文100%をオー プンアクセス化することを目標としています。

オランダ学術協会と出版社との

オープンアクセス協定

※ハイブリッドOA… オープンアクセス雑誌ではないが、著者がAPCを 支払うことで自著論文をオープンアクセスにすることができるもの。

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英国の研究情報ネットワークは、 2012年、社会学者ジャネット・フィ ンチ(Janet Finch)教授らが取りまと めたオープンアクセスに関するレポー トを提出しました。 これに対して英国政府は、この レポートをほぼ受け入れ、公的資金を利用して実施された研究 成果に、学術界、産業界、国民の誰もが容易にアクセスできる ようにする計画があることを発表しました。 フィンチレポートでは、オープンアクセス化に向け、再利用 可能性、エンバーゴ期間などの10の提言がなされていますが、 特にゴールドOAを推奨しており、オープンアクセス雑誌に投稿 するためのAPCを支援することを明確にしました。 英国政府は、2014年度には研究成果の50%を完全オープンア クセスにし、2017年度までにその割合を75%まで引き上げる計 画です。オープンアクセスのために出版社へ支払う費用は、科 学研究予算の約1%に上るとの試算が出されたため、政府や関 係者間でオープンアクセス化への資金増額や取扱の詳細などに ついて現在も検討を重ねています。 ▼英国研究会議 英国の研究助成金支出を統括 する機関です。2005年に、オー プンアクセスに関するポリシー を定めました。資金提供を受けた研究成果をオープンアクセス 化することは、社会的にも経済的にも大きな利点をもたらすと 同時に、新しい研究の発展を推進するものであるとし、ブロッ クグラントと呼ばれるAPC支払を支援する補助金を出すことに しました。5年後に、ゴールドOAを75%、 グリーンOAを 25%の割合でオープンアクセス化することを目標としています。

大きく変えたフィンチレポート

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高等教育財政審議会による大学を対象とした研究評価の枠 組みREFでは、研究のアウトプットの質、インパクト、研究 環境の3段階評価を行い、ブロックグラントの配分指標を決 めています。この評価の対象となる研究成果は機関リポジ トリあるいは分野別リポジトリでオープンアクセス化した もので、出版社版ではなく著者最終稿が評価対象となって います。これは、グリーンOAを推奨するもので、出版社へ の投稿雑誌の場合は、出版後3か月以内に最終原稿をセルフ アーカイブする方針を示しました。エンバーゴ期間がある 雑誌の場合は、終了後1か月以内、自然科学分野では12か 月、人文社会系では24か月でオープンアクセス化すること を原則としています。

Research Excellence Framework http://www.ref.ac.uk/

このように、英国ではフィンチレポートからゴールドOAへの APC支援策が進み、REFによりグリーンOAが促進され、ここ数 年でオープンアクセス化された論文数は飛躍的に増加していま す。

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これまで紹介したように、EUや、EU加盟各国では、オープンア クセスに対する先進的な取り組みが行われています。 国の政策だけでなく、 Horizon2020やOA2020のように国を 超えて、世界を巻き込んだ取り組みとして進められているもの もあります。 学術ジャーナルが冊子体から電子ジャーナルに移行する過程 で生まれたオープンアクセスは、学術出版のビジネスモデルだ けでなく、学術情報流通、さらには研究そのものの在り方まで も大きく変えようとしています。 研究の世界に関わる皆さんも、オープンアクセスをめぐる日 本国内・EU・そして世界の動きにこれからもぜひ注目してみて ください。

さいごに

OPEN ACCESS!

参照

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