第2学年3組 数学科学習指導案 指導者 ○○ ○○ 1.単元名 「図形の調べ方」 2.指導観 ○社会変動の激しい今の時代に対応していくには、さまざまな事象の関係を的確に捉え、適切に判断 し、処理していかなければならない。そこで、観察・実験・操作などによる発見的な学習とともに、 筋道を立てて説明する学習が大切である。図形の調べ方の学習は、操作的な活動によって図形の性質 を明らかにするとともに、図形の性質を、筋道を立てた演繹的な推論によって考えさせる。とりわけ 図形の証明で、筋道を立てて説明する学習は思考力を養うのに大切な単元といえる。また、図形の性 質を見通す直観力の育成にもつながっている単元である。 図形については、小学校で角の大きさのとらえ方に関する内容、二等辺三角形や正三角形とそのか き方、垂直・平行に関する内容、三角形や多角形の角の大きさの和など操作的な活動から直観的に図 形の性質を理解できるように学んできている。さらに、中学校第一学年では、点対称・線対称の意味 の理解と角の二等分線、線分の垂直二等分線、垂線などの基本的な作図など、操作的な学習をしてき た。そして、本単元の学習は次の単元で学習する[三角形と四角形]や第三学年の[図形の相似]など図形 の論証の根拠となる重要な学習である。 ○本学級の生徒の数学の授業の様子は、様々な発想の発言もあり、積極的に発表や質問をするなど意 欲的である。事前の調査で、わからない角度を求めるといった計算問題を得意とする生徒は多いもの の、説明の問題については得意とする生徒が少なく、論理的に考えることを苦手としている生徒が多 いことがわかった。そのためこの単元で、帰納的な推論によって、図形の性質を考えさせたり、演繹 的な推論である筋道を立てて説明させたりすることを通して、思考力を養っていきたい。 ○本単元の指導にあたって、対頂角、平行線と角の関係、三角形の内角・外角の和など具体的な操作 を通して図形の基本性質を明らかにし、論証の意義と推論の進め方について理解させ、筋道を立てて 説明する習慣をつけさせる。 そこで、第1次では、操作活動を通して対頂角の性質や平行線と同位角・錯角の関係を調べさせ、 図形の基礎となる性質を明らかにし、それらを活用させる。 第2次では、三角形の角による分類、三角形の内角の和、三角形の内角と外角の関係を知り、多角 形の内角の和では、三角形を基にして演繹的に考えさせ、多角形の内角の和の性質を明らかにさせる。 さらに、多角形の外角の和では、操作活動を通した後、内角の和の性質を使って、外角の和の性質を 論理的に理解させる。そして、星形多角形の内角の和では、様々な求め方について考えさせ、他者に 説明する活動を通して、比較・検討させ、筋道を立てて考えさせていきたい。 第3次では、ぴったりと重ねあわせることができる2つの図形が合同であることを知らせ、合同な 図形の性質、三角形の合同条件について操作活動を通して明らかにさせる。 第4次では、仮定・結論の意味を知り、証明することの意義としくみについて理解させる。さらに それらを使って、何を根拠にどのように証明していくのかを理解させる。さらに平行線と角の関係や 三角形の合同条件を使って、筋道を立てて考えようとする態度を身につけさせたい。そして、次の学 習へとつないでいきたい。 3. 目標 ○対頂角の性質、平行線と角の関係について調べようとすることができる。 ○三角形の内角の和について調べ、それらをもとに多角形の角について調べようとすることができる。 ○合同な図形の性質、三角形の合同条件などを明らかにすることができる。 ○「証明」することの意義としくみについて理解することができる。 ○平行線と角の関係や三角形の合同条件を根拠にした証明の進め方や図形の性質の調べ方について、 理解することができる。 4.本単元による評価規準
ア.数学への関心・意欲態度 イ.数学的な見方・考え方 ウ.数学的な表現・処理 ェ.数量・図形についての知 識・理解 ①平行線の性質や三角形の 合同、多角形の角について説 明するために、筋道を立てて 説明しようとしている。 ②多角形の内角の和、外角の 和を求めるために、論理的に 推論を進めようとする。 ③三角形が合同であること を確かめるために三角形の 合同条件を利用しようとす る。 ④多角形の内角や外角の和 を求めるために、いろいろな 方法で考えようとしている。 ⑤いろいろな事柄が成り立 つことを証明するために、証 明のしくみに関心を持った り、論理的に考察しようとし たり、証明しようとしたりす る。 ①多角形の内角、外角の性 質について既知のことに 帰着して説明するために、 観察、実験、操作から特徴 を調べることができる。 ②多角形の内角の和、外角 の和やその性質などを説 明するために既知のこと に帰着して論理的に考察 することができる。 ③命題の過程や結論を導 くために、これまでに明ら かにされた事柄を使って 証明することができる。 ④三角形の合同条件を使 って証明するために、証明 する手順を明らかにする ことができる。 ⑤星形多角形の内角の和 について考察するために、 いろいろな求め方につい て考え、証明することがで きる。 ①未知の角を求めるため に、対頂角、同位角、錯角 や平行線の性質などを用 いて求めることができる。 ②多角形の内角や外角の 和などを求めることがで き、その求め方を説明する ために、これまでに明らか にされた事柄を利用して 表現することができる。 ③合同な図形について分 類するために、三角形の合 同条件を利用することが できる。 ④図形の合同を証明する ために、推論の過程を的確 に型式に基づいて表現で きる。 ①多角形の内角と外角の意 味及び多角形の角の性質を 説明するために既習の性質 などと関連づけて理解する ことができる。 ②図形の性質を調べるため に根拠を基にする演繹的な 方法があることを理解する ことができる。 ③三角形の合同条件を利用 した証明を解くために、三角 形の合同条件を理解するこ とができる。 ④合同な図形を説明するた めに仮定・結論・証明の進め 方について理解することが できる。 5.単元指導計画 学習活動・内容 指導上の留意点 評価 規準 第1 一時 次間 1 1.図形の性質について調べる。 ・平行と合同の用語を再確認させ興味・関心を高めるために単 元の導入として錯視を取り上げる。 ア① 第 二 次 7 時 間 3 1 1 2 1.対頂角、同位角、錯角の用語 を知り、角と平行線との関係や性 質、平行線になる条件について調 べる。 2.内角、外角の用語を知り、平 行線の性質を使って、三角形の内 角の和、外角の和について考察す る。 3.三角形の内角と外角の性質を 使って、多角形の内角の和、外角 の和について考察する。 4.星形多角形の頂角の和を求め る。 ・同位角、錯角の性質について理解させるために平行線の定義 を再確認させる。 ・論証的な説明を行わせるために、平行線と錯角の関係を対頂 角と平行線、同位角の性質を使って説明させる。 ・三角形の内角、外角の和について一般化させるために、平行 線の性質を用いて説明することに気づかせ、筋道立てて説明さ せる。 ・多角形の内角、外角の和について一般化させるために、三角 形の内角、外角の性質を用いて説明することに気づかせ、筋道 立てて説明させる。 ・星形五角形の頂角の和の求め方について考察させるために、 三角形や多角形の内角、外角の性質、平行線の性質をもとに説 明させる。 ・星形多角形の内角の和を一般化させるために、内角の和を求 め、求め方について筋道立てて説明させる。 イ① ウ① ア② イ② ア④ ウ② エ① イ③ イ⑤ ウ② ウ⑤ 第 3 1 1.合同な図形の対応する頂点・ 辺・角の意味を知り、合同な図形 ・合同の性質についてまとめさせるために合同の定義について 再確認させる。 ア⑤ ア③
次 3 時 間 2 の性質についてまとめる。 2.合同な三角形の作図のしかた を考えることにより、三角形の合 同条件を導く。 ・三角形の合同条件を導かせるために、合同な三角形の作図を させ、性質についてまとめさせる。 エ② ウ③ ア⑤ イ④ 第 四 次 2 1 1.証明のしくみを知る。 2.三角形の合同条件を使って簡 単な図形の証明をする。 ・証明のしくみについて理解させるために仮定、結論、証明の 根拠の意味について確認する。 ・演繹的な証明の仕方に慣れさせるために三角形の合同条件を 使った簡単な問題を解かせる。 ア⑤ ア③ エ② ウ③ 1 3.2つの三角形を重ね合わせ、 気付いたことを証明する。 ( 本時1/1時 ) ・証明の習熟を深めるために、合同な2つの三角形を重ね合 わせ、気付いたことを生徒にあげさせ、それが正しいかどう かを証明させる。 ア⑤ ィ④ 6 時 間 2 4.いろいろな三角形の合同の証 明の練習問題をする。 ・学習した内容を活用させるために、類似問題を解かせ、知識 を身につけさせる。単元を振り返らせまとめさせるためにワー クシートに振り返りを記入させる。 エ③ ウ④ エ④ 6・ 本時 平成20年11月14日(金) 第3校時 於2年3組教室 (1)本時の指導観 生徒は、前時までに三角形の合同条件と仮定から結論へつなげていく証明のしくみを学習し、練習 問題にとりくんでいる。そこで本時では、まず、三角形の合同条件を振り返らせるために、班ごとに ゲームを行う。その後、2つの合同な三角形を重ねて、同じ辺や角になるところを見つけさせ、それ が正しいかどうかについて筋道を立てて証明させる。気づきや証明の進め方については、まず生徒各 自で筋道を立てて証明させる。自力解決が難しい生徒にはヒントカードを渡し、考えさせる。そして、 各自の証明の仕方について比較・検討する交流活動を通し、幾通りもの考え方があることを確認する とともに、お互いに自分の考えを説明させる。班で交流させた後は、学級全体の中で発表させ、その 求め方を理解させ、振り返りをさせる。このことは、筋道を立てて考えるといった思考力を養い、ま た、交流を通してお互いの理解が深まり、多様な考えがあることを知ることができ、さらに他者の考 え方を受け入れることで「確かな学力」と「豊かな心」を育むことにつながると考える。 (2)本実践における交流活動 班ごとにゲームを行い、三角形の合同条件を思い出させ、その後、2つの合同な三角形を重ねて、 同じ辺や角になるところを見つけさせる。そして、それが正しいかどうか筋道を立てて証明させる。 気づきや証明の進め方については、生徒自らが自分の考えを持ち、それらを、班や学級で比較・検討 し、幾通りもの証明があることを確認するとともに、お互いに自分の考えを説明させる。そして、課 題を解決した後、振り返りの活動を行わせる。 (3)本時の主眼 2つの合同な三角形を重ね、気付いたことをあげさせて、それが正しいかどうかを証明することが できる。 (4)準備 ①黒板掲示用の三角形の合同条件 ②ルールを書いた紙 ③めあて ④課題 ⑤2色のアクリル板 ⑥発表用の紙 ⑦学習プリント (5) 本時の展開 学習活動・内容 指導上の留意点 形態 評価基準 配時 1.前時までの学習内容を振り返る。 ①三角形の合同条件を確認しあう。 ②班ごとにゲームをする。 ・前時までに学習した三角形の合同条件を 思い出し、活用させるために、カードゲー ムをさせる。 班
2辺とその間の角 がそれぞれ等しい (ルール) ①4人が1つの班になり、各1人に三角形カードを3枚、条 件カードを1枚ずつ配り、残りは重ねて裏返し中央に置いて おく。 ②順に1枚ずつひいていき、不要なカードは表にしてすて る。捨てられたカードは、中央のカードに混ぜる。 ③三角形カード3枚と条件カード1枚が揃えば、「あがり」 となる。このとき、判定は全員で行う。 ※捨てられたカードがほしい時、自分の順番でなくても、「ス トップ」をかけてもよい。このとき、次の順番はぬかされる。 2.課題を知る。 2つの合同な三角形(△ABCと △DCB)を底辺が 一致するように重 ねると、辺の長さや角の大きさについ て、どんなことがいえますか。 ApD B C 3.本時のめあてを確認する。 めあて 課題について、気付いたことを証明しよう。 4.課題について考える。 (1)気付いたことを書く。 ①各自、気付いたことをプリントに書 く。 ②学級で発表する。 予想される考え ,∠ABp=∠DCp,∠ApB=∠DpC ,△ABp≡△DCp, 、Ap=Dpなど (2)気付いたことを証明する。 ①各班で証明することを決める。 ②各自で考える。 ③班で考える。 ④発表する。 5.今日のまとめをする。 ・ルールを書いた紙を黒板に掲示する。 ・生徒が見つけやすくするために、三角形 のカードは種類毎に色を変える ・黒板に模造紙に書いた課題を貼る。 ・ 生徒が気付きやすくするために、薄い 2 色のアクリル板でつくった合同な三角形 を見せる。 ・本時のめあてを確認するために黒板に今 日のめあてを掲示する。 ・理解を深めるために、学級全体で考え方 の共通点や相違点に着目させ、自分では気 付かなかったことはプリントに書かせる。 ・全体で出た気付いたことの中から、班ご とに2つずつ証明することを選ばせる。 ・証明のしくみから、結論をいうには、ど この三角形の合同をいうのかを気付かせ る。 ・個人差に配慮し、証明が終わった人は、 他の方法がないかを考えさせる。 ・つまずいている生徒には、気付かせる させるために、穴埋めと図のついたヒント カードを渡し、考えさせる。 ・各自の考えを説明させたり、他者の考え を理解させたりするために、班で交流させ る。 ・発表するときに、見やすくするために、 図に色をつけさせて説明させる。 ・自分の進め方以外にも多様な進め方や他 の証明があることを理解させるために各 班で出た考え方を学級全体に広げる。 ・生徒の中で振り返りを行わせるために、 班 一斉 個
ァ
⑤ イ④ 7 10 20 10 3①自己を振り返り、プリントに書く。 ②次回の予告をする。
他の考え方や解き方の中から、気付いたこ とや感じたことを書くように指示する。
学習プリント 組 番 名前 めあて 1. ①各自、 を書きましょう。 ②上の①以外で出た考えを書きましょう。 2.気付いたことを証明しましょう。 ①1の気付いたことの中から、各班で証明することを2つ決めましょう。 ②証明しましょう。 (証明) △ と△ について ( 証 明 ) △ と△ について (仮定) △ABC≡△DCB、BC=CB (結論) = 2つの合同な三角形(△ABCと △DCB) を底辺が一致すように重ねると、辺の長さや 角の大きさについて、どんなことがいえます か。 A p D B C (仮定) △ABC≡△DCB、BC=CB (結論) = A p D B C
A p D B C 他の証明の仕方があれば書きましょう。 (証明) △ と△ について 3.今日の振り返り (仮定) △ABC≡△DCB、BC=CB (結論) = A p D B C