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滋賀県木ノ本町における山割慣行

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Academic year: 2021

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(1)

滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行   八

曹 、 '

は   し   が   き                                                                                           (1 )   当 地 方 に お け る 江 戸 時 代 の 山 割 に 関 し て は . か つ て 大 字 千 田 ・ 木 之 本 お よ び 川 合 の 事 例 に つ き 考 察 し た 。 以 上 の 諸 部 落 ほ ど そ の 制 度 の 内 容 が 明 ら か で は な い が 、 ほ か に も 江 戸 時 代 か ら 山 割 を 実 施 し て き た 部 落 が あ る 。 大 字 音 羽 に 関 し て は 明 治 二 十 七 年 四 月 二 十 五 日 付 音 羽 ﹂総 代 よ り 大 阪 大 林 区 署 長 宛 音 羽 谷 官 林 払 下 に 関 す る 陳 述 書 に は 、 音 羽 谷 官 林 百 四 十 八 町 六 反 九 献 六 歩 は ﹁ 二 宮 八 民 部 分 山 ﹂ と あ り 、  ﹁ 右                             (延 宝 元 ・ 二 年 )       (儀 ) 音 羽 村 之 義 ハ 威 百 威 拾 壱 年 以 前 丑 寅 両 年 二 同 郡 川 合 村 潰 百 姓 蔵 拾 壱 戸 御 座 候 二 面 、 右 御 山 煎 百 煎 拾 三 年 以 前 寛 文 拾 凱 年 子 ノ 年 旧 彦 根 御 公 (儀 )                                                             、   、  、  、  、 義 様 ヨ リ 御 検 地 被 成 下 、 右 廿 壱 戸 之 者 へ 戸 毎 二 割 付 、 右 之 山 柴 荒 之 庭 ヲ 見 立 、 此 谷 へ 引 越 シ 山 ヲ 開 キ 、 身 命 ヲ 送 り 候 様 二 仰 付 ラ レ 、 其 上 戸 毎 二 米 四 儀 範 其 外 諸 道 具 ・ 縄 ・ 莚 等 道 下 与 ヘ ト 相 成 、 永 ク 村 立 相 続 致 様 二 山 稼 シ テ 細 々 渡 世 ヲ 営 ム 事 二 、 卯 ノ 年 ヨ リ 申 ノ 年 造 六 ケ 年 ノ                                                         ハ マ で ﹂ 間 八 無 税 二 被 成 下 、 午 ノ 年 ヨ リ 申 ノ 年 這 三 ケ 年 ノ 間 八 毎 年 税 金 壱 円 ツ ・ 上 納 致 シ 、 翌 年 天 和 元 年 酉 年 ヨ リ 柴 荒 山 ニ テ 柴 草 税 ト 称 へ 、 米 札                                                 ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    へ 四 百 七 拾 四 匁 三 分 ツ ・ 毎 年 税 金 上 納 致 シ 、 松 木 ノ 外 ハ 私 有 山 同 様 二 村 民 ノ 随 意 二 致 来 候 庭 、 然 ル ニ 天 明 五 年 二 至 リ 追 々 貧 窮 相 続 キ 村 相 続                                                                                                 ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    ヘ モ 難 相 成 、 実 地 御 検 査 之 上 税 金 ノ 外 松 本 税 ト 称 へ 、 天 明 五 年 ヨ リ 明 治 八 年 渣 毎 年 税 金 薫 拾 五 匁 宛 上 納 致 シ 、 松 木 之 分 モ 村 民 ノ 随 意 ニ テ 伐 へ   ヘ   ヘ     ヘ     ヘ     へ 採 致 シ 来 り 候 ﹂   ( 句 読 点 。 傍 点 何 れ も 筆 者 、 以 下 同 じ ) と 記 さ れ て お り 、 ま た 明 治 三 十 一 年 滋 賀 県 ﹁ 官 林 縁 故 調 書 ﹂   ( 滋 賀 県 庁 総 務 部 所 管 ) に                 ( 距 ) ﹁ 大 字 音 羽 ハ 今 ヲ 巨 ル ニ 百 二 十 七 年 以 前 、 即 寛 文 十 二 年 高 時 村 大 字 川 合 ノ 内 赤 貧 者 二 十 ∼ 戸 ア リ 、 彦 根 藩 主 ヨ リ 音 羽 谷 ノ 山 林 検 査 ノ 上 、                                                                                            ヘ   ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    ヘ    ヘ         ヘ   ヘ    ヘ    ヘ    ヘ   ヘ    ヘ    ヘ    へ 翌 延 宝 元 年 及 二 年 ノ 両 年 二 右 二 † 一 戸 ヲ 該 山 林 へ 移 転 セ シ メ 、 山 林 ヲ 各 戸 二 割 与 シ 、 且 白 米 四 俵 宛 及 其 他 諸 道 具 ・ 縄 ・ 莚 等 二 至 ル 造 下 付 セ ラ レ タ リ 、 爾 来 右 ノ ニ 十 一 戸 ハ 山 稼 ヲ 為 シ 、 翌 三 年 ヨ リ 八 年 造 六 ケ 月 間 無 税 ナ リ シ モ 、 村 民 ノ 篤 志 上 ヨ リ 全 六 年 ヨ リ 三 ケ 年 間 冥 加 ト シ                                                                                                                         ヘ テ 毎 年 金 壱 両 宛 上 納 シ 居 り シ 庭 、 其 翌 天 和 元 年 ヨ リ 音 羽 谷 山 運 上 ト シ テ 百 七 十 四 匁 三 分 宛 上 納 ス ヘ キ 旨 命 令 セ ラ レ タ ル ニ 付 、 年 々 納 付 山 へ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ 林 八 専 ラ 私 有 山 林 ト シ テ 支 配 シ 、 開 墾 其 他 伐 木 等 自 由 二 致 来 リ シ ニ 、 明 治 六 年 地 券 発 行 ノ 際 、 核 出 林 中 開 墾 セ シ 田 畑 ・ 宅 地 等 ハ 全 ク 私 有 '

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' 地 ト ナ リ . 爾 余 ノ 山 林 ハ 官 林 ノ 受 所 税 ト シ デ ー ケ 年 金 三 円 六 拾 四 曳 八 厘 冤 上 納 シ 来 り シ ニ . 朋 治 十 三 年 官 林 改 正 二 際 シ 、 前 条 ノ 贋 行 ヲ 酌 蟹 シ 、 二 宮 八 民 ノ 部 分 林 ト ナ リ タ リ ﹂ と あ る 。 こ れ ら に よ る と 音 羽 部 落 は 延 宝 元 年 か ら 翌 二 年 に か け て 川 合 部 落 の 潰 百 姓 (赤 貧 者 ) 二 † 一 戸 が 彦 根 藩 に よ っ て 移 住 せ し め ら れ て 成 立 し た 分 村 で あ っ た 。 そ の 分 村 当 時 、 村 民 各 戸 の 没 落 防 止 の た め の 基 本 財 産 と し て 、 音 羽 谷 の 山 林 を 各 戸 に 分 割 し た も の と 理 解 し て よ か ろ う 。 こ の 山 林 に つ い て は 部 落 と し て 運 上 を 負 担 し て お り 乍 ら 、 個 人 の 狩 山 と 殆 ん ど 同 様 な 管 理 ・ 収 益 が な さ れ て い た と 察 せ ら れ る か ら 、 こ こ で は 部 落 創 始 の 当 初 よ り 山 割 が 実 施 さ れ て い た わ け で あ る 。   石 陳 述 書 等 に よ る と 、 こ の 山 林 は 明 治 七 年 官 林 に 編 入 さ れ 、 同 時 に 二 宮 八 民 の 部 分 林 と な っ た が 、 こ の 期 間 も 従 来 の 山 割 関 係 が 継 続 し て 部 分 林 と し て の 民 間 の 収 益 も 従 来 の 割 受 人 が 得 た も の と 思 わ れ る 。 杉 野 村 長 よ り 音 羽 住 民 宛 大 正 十 三 年 三 月 二 十 五 日 付 土 地 売 渡 証 に よ る と 、 右 官 林 は ﹁ 明 治 四 拾 参 年 六 月 拾 壱 日 大 阪 大 林 区 署 ヨ リ 不 要 存 置 林 ト シ テ 梯 下 ヲ 受 ケ シ モ 、 大 字 音 羽 所 有 名 義 ナ ル モ 、 部 落 民 ハ ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ 従 来 個 人 所 有 1・ シ テ 区 分 支 配 シ 、 保 護 造 林 収 益 ナ シ 来 り タ ル 次 第 ニ テ 、 今 回 所 有 権 移 轄 之 請 求 ヲ 為 シ タ ル ニ 付 、 大 正 拾 武 年 九 月 武 拾 九 日 (杉 野 ) 本 村 会 之 決 議 ヲ 経 テ 、 大 正 拾 参 年 壱 月 参 拾 日 本 部 長 ノ 許 可 ヲ 得 テ 、 縁 故 者 タ ル 大 字 音 羽 民 二 限 リ 費 却 ヲ ナ ス 事 ﹂ と な っ た 。 す な わ ち 明 治 四 † 三 年 払 下 げ を 受 け て 部 落 有 と な り 、 や は り 割 山 形 態 を 以 て 利 用 さ れ て き た が 、 大 正 十 三 年 割 受 人 に 対 し て 売 却 さ れ る こ と と な っ た 。 こ こ に 江 戸 時 代 寛 文 年 間 よ り 永 ら く 続 い た 音 羽 谷 の 山 割 慣 行 は 終 り を 告 げ 、 個 人 の 私 有 地 化 す る に 至 っ た が 、 音 羽 の 牛 谷 と 呼 ば れ る 地 所 に は 今 も 尚 別 の 割 出 が あ る 。   か く て こ れ 衷 で に 述 べ た 大 字 千 田 ・ 木 之 本 ・ 川 合 お よ び 音 羽 の 山 割 は 江 戸 時 代 に は じ ま り 、 現 在 に お い て も そ の 部 落 の 共 有 林 に こ の 慣                                                         (2 ) 行 を 有 し て い る わ け で あ る が 、 こ の ほ か に 旧 木 之 本 村 を 中 心 と し て 、 今 の 木 之 本 町 の 範 囲 内 に は 面 割 慣 行 を 有 す る 部 落 が 多 い 。 創 始 年 代 不 明 の も の や 明 治 維 新 以 後 に は じ ま っ た も の で 現 行 の 割 山 を 有 す る の は 杉 本 ・ 古 橋 ・ 黒 田 ・ 大 沢 の 四 部 落 、 さ ら に 現 在 は 行 わ れ て い な い が 、 か つ て 山 勘 慣 行 を 有 し て い た も の は 金 居 原 ・ 田 部 ・ 田 居 の 三 部 落 、 計 十 一 部 落 に つ い て 、 そ の 慣 行 の 要 項 を 表 示 す る と 第 一 表 の 如 く                                               (3 ) で あ る 。 小 稿 で は こ れ ら の 各 部 落 の 事 例 に つ い て 、 前 編 に 引 き つ づ き 明 治 維 新 以 後 に お け る 山 割 創 始 の 事 情 と 慣 行 の 内 容 及 び そ の 変 遷 の 概 要 を 述 べ る こ と に し た い 。 山 割 の 創 始 事 情 当 町 の 範 囲 内 に お け る 山 割 が 創 始 さ れ た 年 代 は 江 戸 時 代 に 遡 る 部 落 も あ る ( 音 羽 ・ 川 合 . 千 田 . 木 之 本 ) が こ れ ら の 諸 部 滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行 一 九

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曜 ■ ら. . 、 帥 楽 ※ ※ ※ 滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行               霊 -鴨 聞  嶺 一端 切 己 E 聖 粗 品 二 〇 5 誓講 薗 ヨ 財 × 存 凶 鍵 沸    知     聾 唾 幽   M 饗 一 、 烈 瞳 蝿 芯 洞 醜  酪         樹         窟         蜘 帥 賊 飼 目 ゆ E × 昇    団同 旨 き   一 8 呂 白謹   澗 m 河 鱒 N 書 . 理 μ 遇(孚貫茜Eひ 胃︺) 温 醇 O ∼ 醐 曇 臼 嶺 瞬 針 勢 s 十ゆ ( さ 一 〇 〇 遇) 嘩 恥 コ 選 雌 ( . 汁囲旨醤蔵﹀國踏嘩脅f薗>s黒餅倭詩叫。 勢"   耕 珊   灘  旨(歯群三φ 叫 E ) 8 呂 恥 河 O 舞 。 。 。 。   刀 浴 堅 。 河 鱒 α 寿 ' 理 目 黒 鍵 融 笹 津 滞 戦 時 卵 ひ 呵 弊 営 嘱 並黙 勢 。 雌   鉗 曙   堂   ⑨ =。 。 目 O 河 O 罫 0 曽 卜 δ 一   刀 さ ﹃ 呂 サ 潔 助袖 -黒M 獄 π 盟書 ご 潟 醇 蘇 鱒礒 圏E s 数 親 中葦 §● 麟葺 . 醗制 3 興 餅薔 { ﹃ 曾      . 電 卜 ㊤ 呂 一 ∼ h。 鼻 嘩 円 斉 溜 醇 ホ岳 両 隣 群 ↓ 湿 球 曾 欝 触 診 葎 か 愚 . 。 鋼 車 ・   中 ・ ご     一 ㎝ 田﹁ O   一 同 河 鱒   粛 溜 醇 曽 。 。 醤 ↑ O   晶 苫 "。 圃 ∼ 。 。 岳 遍 蘭 ﹀ 匿 離。 三  か E 瞭 O 細 き    ω 8 呂 = ω   到 魯 臆 昌 悼 口 笛 哨F 繋怠 員 ( 洞 浬 醇 会醤 昏 こ . 塒 糞群 引 π び 伴. q ( 。 幽 疎 童+ ゆ E 理 躰 臼 凋無声け5刺餅C汁 矧    虜 巻     誤 日﹁ O 興 ∼ 戸 河 嘩 = 尺 胡 葦O 扮 詫・ 片 鱗 田 誤 ♪ 滋 壷ゆ 3 蜜 即 座 陣 吸 E 伴 畔 胱   毒 細 ン 聖 ・ 欝 ゆ ∴Cぴ ・↓藩認娼 さ   . 鱒 。 。O 遇     一 ω 一   迎

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落 に 於 け る 山 掛 の 創 始 事 情 に つ い て は 前 橋 及 び は し が ぎ に お い て 述 べ た . 中 で も 創 始 年 代 が 削 然 と し て い る の は 音 羽 と 千 田 の 事 例 で あ る が 、 音 羽 の 場 合 は 延 宝 初 年 に 川 合 の 潰 百 姓 の 没 落 防 止 ・ 起 死 回 生 策 と ﹁し て 藩 の 手 で 山 割 が 実 施 さ れ た 。 こ れ に 対 し 千 田 の 場 合 は 、 村 民 自 身 の 積 極 的 な 意 思 に よ っ て 、 .享 保 元 年 に 村 が 支 配 す る 渋 谷 山 を 残 ら ず 分 割 し て 管 理 ・ 収 益 す る こ と と 湿 た 。 そ の 隈 取 極 め ら れ た 割 山 法 度 の 文 面 に は 山 林 保 護 の た め の 植 林 強 制 規 定 も 認 め ら れ る が 、 そ れ よ り 以 上 に 肥 料 と し て の 柴 草 や 食 料 ま た は 燈 油 と し て の 概 実 の 採 取 ・ 処 分 に 関 す る 規 定 が 多 く 、 こ の こ と は 山 型 の 目 的 が 主 と し て 村 民 の 農 業 経 営 や 生 活 に 必 要 な 資 料 を 個 別 的 に 確 保 す る と い う 点 に あ っ た こ と を 推 測 せ し め る 。 何 れ に し て も そ れ に よ っ て 村 民 各 戸 の 経 済 的 な 必 要 を 個 別 的 に 満 た す と い う こ と が 、 山 割 創 始 の 主 た る 目 的 と さ れ て い た よ う に 思 わ れ る 。   朋 治 維 新 以 後 に 発 生 し た 事 例 も 種 々 の 事 情 に 基 づ い て い る 。 ま ず 金 居 原 の 山 割 に 関 し て は 、 明 治 六 年 の ﹁ 共 有 山 半 額 持 規 約 書 ﹂ な る も の が あ っ た が 、 現 在 そ の 本 文 は 散 逸 し た ら し く 見 る こ と が で き な い 。 伊 香 郡 役 所 記 録 中 、 大 正 十 二 年 の ﹁ 杉 野 村 訴 訟 一 件 書 類 ﹂ ( 江 北 図 書 館 所 蔵 )   に は 、 右 規 約 に つ い て ﹁ 此 規 約 ヲ 設 ケ タ ル 原 因 ハ 、 大 字 金 居 原 ハ 旧 来 ハ 庄 屋 ・ 戸 長 ノ 奥 印 ヲ ナ シ 、 小 前 へ 金 融 ヲ 謀 り 与 へ 居 り シ ニ 、 年 貢 ノ 立 替 金 等 夥 多 敷 借 財 嵩 ミ タ リ 、 然 ル ニ 負 債 者 ハ 償 却 ス ヘ ク 資 力 ナ ク 、 債 権 者 ヨ リ ハ 村 方 へ 返 金 ノ 厳 談 ヲ 受 ク ル ニ 至 リ シ ヲ 以 テ 、 止 ヲ 得 ス 共 和 応 八 事 鶴 弥 各 小 削 掛 ひ か 罰 齢 、 各 自 之 ヲ 売 却 シ テ 負 債 ヲ 弁 済 ス ル 為 メ 規 約 ヲ 結 ヒ タ ル モ ノ ナ リ ﹂ と 説 明 さ れ て お り 、 明 治 四 十 四 年 の ﹁ 部 落 有 財 産 ﹂ に 関 す る 伊 香 郡 役 所 調 査 記 録 ( 江 北 図 書 館 所 蔵 ) に は 、 ﹁ 明 治 六 年 十 一 月 二 十 三 日 共 有 山 半 額 割 持 規 約 ニ ヨ レ バ 、 従 来 村 持 共 有 山 全 部 ヲ 割 当 小 前 持 ト シ 、 全 七 年 共 有 地 山 割 絵 図 番 号 反 別 墓 簿 ノ 如 ク 各 戸 持 山 ヲ 定 メ タ ル 後 、 明 治 八 年 二 月 共 有 山 分 地 規 約 乳 以 テ 前 年 割 山 ノ 残 り 半 額 ヲ 四 組 ノ 者 二 割 当 タ ル モ ノ ﹂ と あ る 。 右 に 引 用 さ れ て い る ﹁ 共 有 山 分 地 組 約 ﹂ に つ い て ﹁ 杉 野 村 訴 訟 一 件 書 類 ﹂ に ﹁ 此 規 約 ヲ 設 ケ タ ル ハ 、 明 治 六 年 共 有 山 ノ 半 額 ヲ 割 山 シ 、 持 分 ヲ 定 メ タ ル モ 、 尚 負 債 ノ 弁 済 方 立 タ ス 、 債 権 者 ヨ リ ハ 蔵 敷 返 金 ノ 請 求 ヲ 受 ケ 、 之 レ が 弁 済 方 法 ト シ テ 負 債 金 ヲ 総 戸 数 二 割 リ 、 下 出 組 ・ 清 水 組 ・ 堀 出 組 ・ 堀 近 組 ノ 四 組           滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                                                   二 一

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          滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                                 ・    .          二 二 ニ 各 組 戸 数 二 応 シ テ 割 当 分 担 セ シ メ 、 此 金 償 却 方 二 業 有 山 残 リ 全 部 ヲ 下 出 組 藤 田 四 五 右 衛 門 外 四 拾 戴 名 ヲ 清 水 組 清 水 小 平 外 四 拾 九 名 ・ 堀 出 組 堀 鉄 治 郎 外 四 拾 武 名 ・ 堀 近 組 吉 田 清 治 郎 外 五 拾 八 名 ノ 四 組 二 戸 数 相 當 、 其 上 木 ヲ 費 却 シ テ 返 金 ス ル コ ト ニ 定 メ タ ル 規 約 書 ナ リ L と 説 明 し て い る 。 こ れ ら に よ る と 、 金 居 原 の 山 割 は 明 治 六 年 従 来 の 部 落 有 山 林 を 二 分 し て 、 そ の 一 半 ( 約 百 九 十 町 歩 ) を 各 戸 に 分 け る こ と と し た 。 そ の 際 林 地 が 有 す る 諸 条 件 の 良 い 山 と 悪 い 山 と を 組 合 せ て 、 各 戸 に 五                                                                                  る   反 歩 二 枚 ず つ 、 計 一 町 歩 ず つ を 割 当 て た 。 従 っ て こ れ を コ 一 分 山 L 或 い は ﹁ 五 反 山 ﹂ と い う が 、 上 記 ﹁ 杉 野 洞 訴 訟 一 件 書 類 ﹂ に ﹁ 割 山 五 反 歩 台 帳 ノ 旧 帳 ﹂ に つ い て 、 ﹁ 明 治 七 年 五 反 歩 割 山 ヲ 終 了 シ 、 抽 籤 ヲ 以 テ 持 主 ヲ 定 メ タ ル ト キ ノ 台 帳 ﹂ と 述 べ て い る か ら 割 当 て は 抽 籤 に よ り 、 翌 七 年 に 完 了 し た と み え る 。 山 割 を 実 施 す る に 至 っ た 動 機 は 村 借 の 借 金 返 済 の た め                 ヘ   へ で あ っ た 。   ﹁ 各 自 之 ヲ 費 却 シ テ 負 債 ヲ 弁 済 ス ル ﹂ と あ る が 、 ﹁ 之 ヲ ﹂ と い う の は 恐 ら く 次 に 述 べ る 第 二 回 の 割 山 に 関 し 、                   ヘ   へ 前 掲 史 料 文 面 に ﹁ 其 上 木 ヲ 費 却 シ テ 返 金 ﹂ と あ る の に よ っ て そ の 立 毛 を 指 す も の と 察 せ ら れ る 。 と こ ろ が こ の 第 一 回 の 山 割 を も っ て し て は 尚 負 債 の 弁 済 が 全 う で 営 ず 、 明 治 八 年 残 り の 一 半 を 戸 数 に 応 じ て 四 つ の 組 に 割 当 て 、 負 債 金 も 同 じ く 四 組 に 戸 数 割 と し 、 立 毛 を 売 却 し て 返 済 す る こ と と し た わ け で あ る 。   金 居 原 以 外 の 高 時 川 に 沿 っ た 各 部 落 で は 、 明 治 年 間 に お け る 官 林 払 下 を 契 機 と し て 成 立 し た と 思 わ れ る も の が 多 い 。 杉 本 。 音 羽 の 牛 谷 ・ 川 合 の 奥 山 ・ 古 橋 等 の 場 合 が そ れ で あ る 。 就 中 川 合 の 割 山 に つ い て は 明 治 三 十 八 年 六 月 の ﹁ 共 有 割 山 名 寄 帳 ﹂ と 四 十 四 年 四 月 の ﹁ 連 名 規 約 簿 ﹂ が 現 存 し て お り 、 何 れ に も そ れ ぞ れ 割 山 に 関 す る 規 約 が 掲 げ ら れ て い る 。 川 合 は                                                      う   既 に 幕 末 嘉 永 四 年 当 時 、 割 替 を 伴 な う 山 割 制 度 を 有 し て い た が 、 永 代 割 山 が 生 じ た の は こ の 両 年 度 か ら で あ る と 思 わ れ る 。 三 十 八 年 度 の 割 山 は 全 部 で 僅 か 十 五 町 歩 で あ る が 、 こ の 部 分 に つ い て は 前 記 ﹁ 共 有 割 山 名 寄 帳 ﹂ 中 に 掲 げ ら れ た ﹁ 公 有 及 共 有 山 分 割 二 付 区 規 約 ﹂ 第 一 条 に ﹁ 公 有 及 共 有 山 ヲ 分 割 シ テ 、 個 人 二 所 有 権 ヲ 保 存 ス .ル 事 ﹂ と あ る 。 ま た 第 三 条 に は コ 成 ル ベ ク 植 付 事 業 ヲ 起 シ 、 、益 々 盛 大 ニ ス ル 事 L と あ り 、 植 林 が 山 割 の 一 つ の 目 標 に な っ て い た こ と を 知 り 得 る 。 他 方 川 合 の

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割 山 の 大 部 分 を 占 め る 四 十 四 年 度 の 割 山 三 百 町 歩 に お け る 現 在 の 如 ぎ 山 割 慣 行 は 官 林 払 下 に 基 づ い て 成 立 し た も の で あ っ た 。 大 正 四 年 三 月 八 日 付 川 合 造 林 者 惣 代 よ り 伊 香 郡 長 宛 の ﹁ 部 落 有 林 ヲ 共 有 林 二 更 正 御 願 ﹂ に よ る と 、 四 十 四 年 度 の 割 山 は ﹁ 往 古 ヨ リ 純 然 タ ル 私 有 林 ニ シ テ 、 植 栽 ・ 開 墾 ・ 費 買 等 自 由 二 成 シ 来 り シ モ ノ ニ シ テ 、 廃 藩 置 県 ノ 際 誤 テ 国 有 林 三 編 入 相 成 、 爾 来 三 宮 七 民 ノ 部 分 林 ト シ テ 支 配 シ 来 り 、 明 治 四 十 一 年 二 月 二 十 目 附 縁 故 特 賞 払 下 願 ヲ 出 願 シ 、 全 四 十 三 年 五 月 十 日 大 字 川 合 住 民 百 四 十 四 名 惣 代 木 村 孫 太 外 戴 名 二 買 受 ケ ﹂ 、 ﹁ 部 落 有 林 ト シ テ 登 記 ﹂ し た 。 昭 和 三 十 一 年 一 月 、 区 長 が 部 落 の 古 老 達 か ら 官 林 払 下 当 時 の 事 情 を 聴 取 し 、 以 後 に お け る 割 山 運 営 の 参 考 と し た が 、 -そ の 際 記 録 さ れ た コ 兀 老 に 依 る 官 林 払 下 当 時 の 追 憶 速 記 抜 萃 L に は ﹁ 官 山 で あ っ た 当 時 の 川 合 の 山 は 三 宮 七 民 の 山 で あ っ た 、 こ れ は 立 木 に つ い て の み の 権 利 に 止 ま り 、 土 地 は 一 切 官 有 で 一 回 伐 る と 後 の 権 利 は 消 滅 す る の で 、 こ れ で は 将 来 憂 ふ べ き 時 が 来 る と 思 は れ た の で 、 払 下 に 努 力 し 允 ﹂ と あ る 。 官 林 払 下 を 出 願 す る に 至 っ た 動 機 に つ い て は さ ら に ﹁ 小 音 羽 そ の 他 に 於 い て 盗 木 し て み た こ と が 管 理 官 庁 に 知 れ 、 区 民 か ら 罪 人 を 出 す と 云 う 様 な 、 相 当 川 合 区 と し て は 危 険 な 状 態 に 立 至 っ た の で 、 部 落 代 表 者 を 決 め て 払 下 運 動 を 始 め た ﹂ と 述 べ て い る 。 要 す る に 部 落 住 民 の 山 林 立 毛 に 対 す る 必 要 を 満 た す こ と が 官 林 払 下 運 動 の 主 目 的 と な っ て い た 。 而 し て 払 下 後 の 状 況 を 見 る に 、 大 正 四 年 の 前 掲 更 正 願 に は ﹁ 大 字 川 合 ナ ル 部 落 ハ 山 間 ノ 貧 部 落 ニ シ テ 、   ( 中 略 ) 前 記 林 野 ( 三 百 町 余 の 四 十 四 年 割 山 ・・⋮ 筆 者 ) ヲ 除 ク ト キ ハ 自 家 用 薪 炭 ニ モ 欠 乏 ヲ 訴 ヘ ル 有 様 二 有 之 候 、 又 養 蚕 業 ヲ 発 達 セ シ ム ベ キ ニ モ 、 勢 前 記 山 林 ヲ 買 受 ケ 、 桑 園 二 適 ス ペ ク 開 墾 ス ベ キ 目 的 ノ 処 、  (中 略 ) 現 今 盛 二 資 金 ヲ 投 シ 造 林 ヲ ナ シ 居 ル ﹂ と あ る 。 前 掲 速 記 抜 萃 に よ る と ﹁ 明 治 四 十 三 年 に 払 下 に な り 、 . 約 三 年 か Σ っ て 払 下 の 山 々 を 個 々 に 割 っ た ﹂ . が 、 こ れ は ﹁ 官 山 を 払 下 受 け る 以 前 の 三 宮 七 民 の 時 代 は 山 の 分 割 は 約 百 六 十 程 で あ っ た が 、 そ の 当 時 は 他 村 に 出 向 い て 行 く 者 が 多 く 、 戸 数 は 減 る 一 方 で あ ﹂ つ た の で 、 減 少 せ る 現 住 戸 数 に て 割 直 し た も の で あ ろ う 。 従 っ て 部 分 林 時 代 か ら 各 戸 に 分 割 し て い た こ と が 知 ら れ る が 、 部 落 有 林 を 各 戸 に 分 割 利 用 す る と い う 、 所 謂 山 割 は 官 林 払 下 に よ っ て 成 立 し た と 見 る べ き で あ る 。           滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                           '                        二 三

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          滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                 .                                  二 四 か く て 払 下 後 の 山 割 は 従 来 か ら の 慣 行 の あ と を 受 け ℃ 、 払 下 を 契 機 と せ る 割 直 し と い う 形 で 発 生 し た 為 の で あ っ て 、 こ の よ う な 場 合 は 純 粋 な 入 会 権 解 体 の 歴 史 的 過 程 に お け る 過 渡 的 な 部 落 有 林 の 運 営 形 態 で あ る と 見 る わ け に は い か な い が 、 少 な く と も 当 時 前 記 の 利 用 目 的 を 達 成 す る た め に 、 部 落 有 林 を 純 然 た る 入 会 関 係 の 下 に 置 く よ り は 、 割 山 の 形 で 利 用 す る 方 が 適 当 で あ る と 考 え ら れ て い た と い う こ と は で ぎ る で あ ろ う 。   大 沢 の 割 山 と な っ て い る 山 林 は 余 呉 湖 に 面 し て い て 海 山 と 呼 ば れ る が 、 明 治 末 年 に 余 呉 村 大 字 川 並 か ら 購 入 し て 氏 神 大 . 沢 神 社 に 寄 付 し ・ そ の 所 有 地 と し た も の で あ る ・ 大 沢 の ﹁海 山 割 箸 控 轡 に は ﹁ 蘇 所 有 則 チ 補 箋 謎 ・ 海 山 山 林 ハ 本             ヘ     ヘ    ヘ      ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     へ -町 民 ノ 大 方 八 田 肥 料 用 ト シ テ 入 山 シ タ ル モ ノ ナ リ 、 其 方 法 ハ 全 山 ヲ 二 分 .シ 、 一 分 ヲ 奥 山 、 一 分 ヲ 前 山 ト 称 シ 、 亦 奥 山 ヲ 上 ・                                                   ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ      ヘ    ヘ      ヘ     へ 下 戴 ケ 所 、 前 山 ニ チ モ 同 ジ ク 上 ・ 下 戴 ケ 所 ト ナ シ 、 本 町 一 戸 毎 二 四 ケ 所 ヲ 割 当 ツ ル 、 其 方 法 ハ 本 町 民 ト シ テ 入 山 権 ヲ 有 ス ル 戸 数 二 合 シ 番 号 ヲ 入 レ 、 抽 籤 ヲ 以 テ 山 ヲ 定 ム ﹂ と 記 さ れ て い る か ら 、 抽 籤 に よ る 山 割 の 形 態 を 以 て 海 山 を 利 用 す る よ う -に な っ た の は 田 地 の 肥 料 用 の 柴 草 を 戸 別 に 採 取 せ ん が た め で あ っ た こ と が わ か る 。 二   割 山 の 存 在 形 態   割 山 は 概 ね 部 落 至 近 の 山 林 で あ る が 、 . 千 田 の よ う に 江 戸 時 代 以 来 部 落 か ら 遠 く 離 れ た 同 町 内 の 他 字 ( 川 合 ) 地 籍 内 に 存 す る 場 合 、 大 沢 ・ 田 居 の 割 山 が あ る 海 山 の よ う に 他 村 ( 余 呉 村 ) 地 籍 内 に 存 在 す る 場 合 も あ る 。 当 地 方 に お け る 割 山 の 所 在 ( 名 称 ) ・ 総 反 別 ・ 割 受 戸 数 ・ 一 戸 当 平 均 反 別 等 に つ い て は 第 一 表 に 示 し た 如 く で あ る 。 割 当 方 法 に は 不 平 等 割 と 平 等 割 と の 二 種 が あ る 。 明 治 維 新 以 後 に お け る 当 地 方 の 山 割 慣 行 と し て は 殆 ん ど 平 等 割 の 形 態 を と っ て お り 、 千 田 部 落 だ け が 不 平 等 割 の 形 態 を と っ て い る 。 千 田 で は 各 戸 の 耕 宅 地 所 有 量 に 応 じ て 割 山 を 割 当 て た も の で 、 .そ の 基 準 に は 多 少 の 変 遷 が あ り 、 こ れ ら を 表 示 す る と 第 二 表 の 如 く で あ る 。 明 治 四 十 三 年 ま で は ﹁ 地 価 ﹂ と あ っ た の が 、 昭 和 十 八 年 以 後 は ﹁ 賃 貸 価 格 ﹂ と 虚

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千 田 の 割 山 割 当 基 準 第二表 昭  和  33年. 明 治43年 割出割 当 反   別   (反) 所 有地 の賃貸価格1     (円) 割 山割 当 反.  別   (反) 所有地の地価     (円) 明 治26年 割 出割 当 反     別   (反) 所 有 地 の地 価 ・     (円) 等     級 12   11   10 Q ゾ     8     7     ρ 0     5     4    350以 上    350∼300    300∼250    250∼200    200∼,50    、     150∼100     100∼50      50以 下 土地 を 有 せ ざ る者 12   11   10 Q V     n ◎     7     ρ0     4 360以 上 360∼300 300∼240 240∼180 180∼120 120∼60   60以 下 無 地 価 Q V     8     7     6     F O 900以 上 900∼600 600∼300 300∼   1 他 其 1 2 3 4 5 6 7 8 9 ・ 滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行   千 年 場   な ワ 、 所 有 地 が 比 較 的 少 な い 腸 合 の 等 級 が 次 第 に 細 分 化 し て 増   字 18 の   欺 瞞 僻   加 し て い る が 、・ 何 れ に し て も 千 田 地 籍 内 に お い て 所 有 し て い る

所鳳

傾測

        も 懲 灘 は 分 散 し て 与 え ら れ て い る 。

  

   

 魏

灘 野 合 は 上 記 ・ 優 ・ 劣 や 広 ・ 狭 ・ 組 ・ ・ せ 、 分 散 ・ ・ 釜 て た ・金 禰 器 贋 .漂 . 川 禽 奥 ・ ・. 歪 本 ・ 場 A. 明 治 四 ± 年 の 山 割 規   朋 魁 痂 御 定 第 五 条 に ﹁ 永 代 割 山 壱 枚 ト ス ﹂ と あ り 、 こ れ に 対 し 五 十 年 の   年 規 ﹁ ら   遡 懸 ⑳ 砂 割 当 期 間 を 以 て す る 割 山 に つ い て は 第 四 条 に ﹁ 割 山 個 所 ハ 奥 ト   明 林 ま あ           口 十 誡 枚 ト ス ﹂ .と あ る 。 大 沢 の ﹁ 海 山 割 営 養 控 簿 ﹂ に は ﹁ 全 山   は 山 れ で   字 有 そ 様   数 共 は 同

順鞍

州劇

  購  一 ウ       所 ヲ 割 當 ツ ル ﹂ と あ る 。 黒 田 で は 明 文 の 規 定 は な い が 、 一 戸 当                                           二 五 '

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、           滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行         .      . ﹂            .          .      二 六   層 あ ち ら 山 に 二 枚 と 東 山 ・ 指 ケ 谷 ・ 塩 谷 の う ち 何 れ か に 一 枚 、 計 三 枚 ず つ 割 当 て ら れ て い る 。 こ の よ う に 山 を い く つ か に 区    ア   分 し 、 夫 々 に 何 故 か ず つ 割 当 て る と い う 方 式 が と ら れ て い る の は 、 技 術 的 な 理 由 も あ ろ う が 、 主 と し て 公 平 に 平 等 な 割 当 て を な 啓 ん が 為 で あ っ た と み て よ い 。   割 当 て に 際 し て は 、 部 落 か ら 直 接 各 戸 に 割 当 て る 場 合 が 普 通 で あ る が 、 住 民 戸 数 が 多 い 場 合 は 部 落 内 を い く つ か の 組 に 分 ち 、 山 は ま ず そ の 組 に 割 当 て て 所 謂 組 割 を な し 、 つ い で 各 組 の 中 で 戸 毎 に 分 け る 。 大 字 古 橋 で は 部 落 内 を 東 ・ 西 ・ 南 ・ 北 弘 阪 本 ・ 中 小 路 の 六 組 に 分 ち 、 ま ず 組 割 を し て 後 さ ら に 各 組 毎 に 戸 別 割 を し て い る 。 ま た 大 字 木 之 本 で は 明 治 四 十 一 年 の 割 替 に 関 す る 記 録 に ﹁ 従 前 ハ 一 組 拾 壱 人 割 二 候 処 、 年 毎 二 戸 数 モ 増 シ 、 依 テ (中 略 ) 今 回 壱 組 ヲ 拾 武 人 組 二 割 、 四 月 二 拾 五 日 午 後 七 時 二 抽 籤 ヲ 以 テ 大 割 可 致 ﹂ と あ る か ら 一 組 の 戸 数 こ そ 変 更 が あ れ 、 明 治 四 十 一 年 割 替 の 前 後 と も に ま ず 組 に 対 す る 大 割 が な さ れ た こ と が わ か る 。 同 年 の 山 割 規 定 第 六 条 に は ﹁ 小 作 料 金 ハ 組 内 ニ テ 取 纒 メ 、 毎 年 拾 月 拾 五 日 限 リ 代 表 者 ヨ リ 区 役 場 へ 納 金 ス ル 事 ﹂ と あ り 、 ま た 昭 和 七 年 の 割 山 に 関 す る ﹁ 決 議 事 項 ﹂ に ﹁ 組 合 二 八 組 合 員 ノ 協 議 ヲ 経 テ 其 ノ 組 合 二 必 要 ナ ル 内 規 ヲ 制 定 シ 、 一 切 / 事 務 ヲ 整 理 ス ベ シ ﹂ と あ る か ら 、 大 字 木 之 本 部 落 の 山 割 慣 行 の 中 で 組 は 割 当 て に 際 し て 部 落 と 各 戸 の 中 間 に 位 す る 組 織 と し て の 役 割 以 上 の 機 能 を 持 っ て い た わ げ で あ る 。 古 橋 や 木 之 本 の 場 合 は 組 が さ ら に そ の 中 で 戸 別 に 割 り 付 け て い み の で あ る が 、 組 割 の ま ま で 戸 数 割 を し な い 場 合 も あ る 。 金 居 原 の 割 山 の 半 ば を 占 め る 第 二 次 ( 明 治 八 年 ) の 山 剖 に 際 し て は 同 字 内 の 四 組 ( 下 出 . 清 水 . 堀 出 . 堀 近 ) に 対 し 、 戸 数 に 比 例 し て 割 当 て た が 、 こ れ は 組 割 の ま ま で 戸 数 割 を せ ず 、 . 各 組 で 管 理 す る こ と と し た 。 黒 田 の 奥 山 ( あ ち ら 山 ) に も 二 十 の 組 に 夫 々 二 反 ず つ 割 当 て た 組 山 が あ る 。   割 山 に は 割 当 て 期 間 の 有 無 に よ っ て 年 期 割 と 永 代 割 と が 区 別 さ れ る が 、 当 地 方 で は 一 般 に 永 代 割 が 採 用 さ れ て お り 、 明 治 維 新 以 後 に 年 期 割 が 実 施 さ れ た こ と 遭 確 認 で き る の は 木 之 本 ・ 黒 田 ・ 大 沢 の 三 部 落 に す ぎ な い 。 木 之 本 で は 江 戸 時 代 か

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.                                         コ  き   ら 永 代 割 と 年 期 割 と が 併 行 し て 実 施 さ れ て い た が 、 明 治 以 後 に お い て も こ の 併 用 形 態 が 受 け 継 が れ た 。 上 述 の 如 く 、 明 治 四 十 . 一 年 割 山 規 定 第 五 条 に ﹁ 永 代 割 山 壱 枚 ト ス ﹂ と あ り 、 第 四 条 に ﹁ 割 山 個 所 ハ 奥 ト ロ ト 武 枚 ト ス ﹂ と あ る の は 年 期 割 の ﹁ こ 之 で あ る 。 こ の 二 戸 当 り 永 代 割 一 枚 及 び 年 期 割 二 枚 宛 と い う の は 、 規 則 と し て は 最 近 に 至 る ま で 存 続 し た 。 年 期 は 江 戸                                                                                                                                                               へ 時 代 以 来 二 十 年 で あ っ た が 、 明 治 四 十 一 年 割 山 規 定 の 前 文 に ﹁ 共 有 山 割 山 之 義 ハ 去 ル 明 治 武 拾 四 年 ヨ リ 明 治 四 拾 参 年 祐 試 へ     ヘ       ヘ      へ 拾 箇 年 限 ヲ 以 テ 割 渡 シ 置 候 処 、 明 治 参 拾 九 年 武 月 植 樹 法 令 発 布 相 成 、 区 会 ノ 決 議 二 依 リ 年 限 ヲ 参 ケ 年 間 短 縮 シ 、 明 治 四 拾           ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    へ .壱 年 ♂ 向 フ 五 拾 箇 年 限 二 割 渡 シ 、 猶 將 来 年 限 相 満 之 第 八 木 之 本 区 請 取 リ 割 替 可 致 事 ﹂ と あ る 。 .こ れ に よ っ て 割 当 期 間 が 長 く な り 、 明 治 四 十 一 年 か ら 五 十 年 期 と な っ た 事 が 知 ら れ る 。 こ の 年 か ら 五 十 年 目 、 即 ち 昭 和 三 十 三 年 が 割 替 の 年 に 当 る が 遂 に 割 替 は 実 行 さ れ な か っ た 。 そ の 理 由 は 種 々 あ る ら し い が 、 割 替 に 際 し て 共 有 名 義 人 以 外 の 増 加 し た 戸 に 対 し て も 割 当 て る べ き か 否 か 、 現 存 す る 立 木 の 取 扱 い 方 法 を い か に す る か 、 割 山 の 権 利 が 売 買 さ れ て 、 割 受 人 が 確 定 で き な い こ と 等 割 替 を 困 難 な ら し め る 諸 問 題 が 山 積 し て い た か ら で あ る と い う 。 ・か く て 木 之 本 の 場 合 は 本 来 永 代 割 と 年 期 割 の 併 用 形 態 で あ っ た が 、 年 期 割 の 方 も 割 当 期 間 延 長 の 挙 句 、 現 在 で は 事 実 上 永 代 割 化 し つ つ あ る と い え よ う 。   黒 田 の あ ち ら 山 で 二 枚 と い う の は 五 十 年 割 と 二 十 年 割 と を 夫 々 、一 枚 ず つ 、 東 山 ・ 指 ケ 谷 ・ 塩 谷 で 一 枚 と い う の は 二 十 年                                                                                               割 で あ る 。 と こ ろ が 明 治 二 十 六 年 八 月 伊 香 西 浅 井 郡 役 所 ﹁ 山 林 入 会 権 二 関 ス ル 旧 慣 調 書 ﹂ ( 江 北 図 書 館 所 蔵 )   に よ れ ば 、 黒 田 の ﹁ 入 会 地 ハ 各 自 平 等 二 分 割 ノ 上 、 収 得 セ シ ム ル モ ノ ニ シ テ 、 其 切 替 ノ 年 限 ハ 右 入 会 山 ノ 内 字 ア チ ラ 山 ノ ロ 半 分 ハ 十 年 毎 二 、 奥 半 分 ハ 二 十 年 毎 二 、 其 他 東 山 、 指 ノ 谷 、 塩 谷 ノ 三 ケ 所 ハ 各 五 年 毎 二 更 二 抽 籤 ヲ 以 テ 其 入 会 ス ル 場 所 ヲ 分 割 ス ﹂ と あ る か ら 、 現 在 の 五 十 年 割 は も と 二 十 年 割 、 現 在 の あ ち ら 山 に お け る 二 十 年 割 は も と 十 年 割 で あ り 、 東 山 ・ 指 ケ 谷 ・ 塩 谷 の 二 十 年 割 は も と 田 柴 山 で 採 草 地 と し て 最 初 は 割 当 期 間 五 年 で あ っ た の が 、 後 述 す る 如 く 収 益 内 容 が 変 化 し て 薪 山 に な る と と も に 、 割 当 期 間 が 変 更 さ れ て 二 十 年 に な っ た も の で あ る こ と が わ か る 。 前 節 に お い て 述 べ た 如 く 大 沢 の 割 山 は も と も           滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                                                   二 七

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σ 、           滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行   '                                    ・        二 ん と 明 治 末 年 に 余 呉 村 川 並 か ら 購 入 し て 氏 神 大 沢 神 社 に 寄 付 し た も の で あ る が 、 大 正 十 一 年 ﹁ 大 沢 町 規 約 細 則 ﹂ の 一 .箇 条 に ﹁ 神 社 ヨ リ 大 沢 町 へ 借 受 ケ タ ル 山 林 ハ 一 期 ヲ 十 ニ ケ 年 ト シ 、 其 面 積 約 半 分 宛 ヲ 六 年 違 ヒ ニ 本 町 戸 数 二 割 当 ツ ル モ ノ ト ス ﹂ と あ る か ら 当 初 は 奥 山 ・ 前 山 と も に 六 年 毎 に 半 分 ず つ 割 替 え ふ 即 ち 十 二 年 間 の 割 当 て で あ っ た 事 が わ か る 。 と こ ろ が ﹁ 大 沢 町 議 事 録 ﹂ の う ち 昭 和 五 年 二 月 決 議 録 に ﹁ 奥 ノ 山 割 ノ 年 限 ハ 弐 拾 五 ケ 年 ト ス ﹂ と あ り 、 ま た 昭 和 三 十 五 年 二 月 二 十 四 日 協 議 事 項 に ﹁ 奥 山 二 十 五 年 割 を 本 年 度 依 リ 五 十 年 割 と 決 定 す る ﹂ と あ る か ら 、 奥 山 だ け は 十 二 年 か ら 二 十 五 年 、 つ い で 五                                                                                                          十 年 と 逐 次 割 当 期 間 を 延 ば し て き た こ と が わ か る 。 そ の 原 因 に つ い て ﹁ 海 山 割 当 番 控 簿 ﹂ に ﹁ 本 町 所 有 則 チ 神 社 名 記 ノ 海 山 山 林 ハ 本 町 民 ノ 大 方 ハ 跡 肥 料 冊 ト 弥 弥 ゐ 邸 シ タ ル モ ノ ナ リ 、 其 方 法 ハ 全 山 ヲ 二 分 シ 、 一 分 ヲ 奥 山 、 一 分 ヲ 前 山 ト 称 シ 、 亦 奥 山 ヲ 上 . 下 弍 ケ 所 、 前 山 ニ チ モ 同 ジ ク 上 ・ 下 弐 ケ 所 ト ナ シ 、 太 町 二 戸 毎 二 四 ケ 所 ヲ 割 当 ツ ル 、 其 方 法 ハ 本 町 民 ト シ テ                                                               ヘ    ヘ     ヘ     ヘ                                  ヘ     ヘ    ヘ     ヘ    ヘ     ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ         へ 入 山 権 ヲ 有 ス ル 戸 数 二 合 シ 番 号 ヲ 入 レ 、 抽 籤 ヲ 以 テ 山 ヲ 定 ム 、 其 年 限 ハ 十 弐 ケ 年 ト ス 、 然 ル ニ 近 時 農 業 界 ノ 施 肥 変 リ 、 .金 へ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ セ  ヘ           ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ     ヘ                                                                                                                                                                                            へ 肥 料 ト ナ リ タ ル 故 、 田 柴 干 草 ヲ 刈 取 ル 者 稀 ナ リ 、 故 二 本 町 ハ 奥 山 ノ 割 替 時 ヲ 期 シ 、 昭 和 五 年 二 月 二 十 四 日 総 集 会 二 於 テ 弍 へ      ヘ      ヘ      ヘ      へ                                                                                                                                                                  ヘ      ヘ      ヘ      へ 十 五 ケ 年 間 割 卜 協 議 決 定 ス 、 同 三 月 下 旬 二 割 替 ヲ ナ ス 、 之 全 ク 山 林 愛 護 ノ 目 的 ヲ 以 テ ナ シ タ ル 所 以 ナ リ ﹂ と あ る 。 こ れ に よ る と 割 山 の 利 用 が 本 来 田 地 肥 料 の 採 取 に あ っ ﹂た も の か ら 金 肥 の 普 及 の 結 果 、 そ の 必 要 が な く な り 、 爾 後 は 次 第 に 立 木 育 成 の 方 向 に 進 み 、 そ の 為 に は 立 木 を 育 成 し 得 る 期 間 の 割 当 て を 必 要 と し 、 こ れ が 原 匹 と な っ て 割 当 期 間 が 長 期 化 す る 応 至 っ た 事 情 が 知 ら れ る 。 .   千 田 の 場 合 は 全 面 的 な 割 替 え で は な い が 、 当 部 落 で 鳳 住 民 各 戸 が 千 田 地 籍 内 に 有 す る 耕 宅 地 の 大 小 を 基 準 と し て 割 山 を 割 当 て ら れ て い る た め 、 耕 宅 地 の 所 有 関 係 の 変 動 に 応 じ て 割 山 の 所 属 も 変 更 を 余 儀 な く さ れ る 。 明 治 二 十 六 年 山 林 入 会 権 旧 慣 調 書 に ﹁ 所 有 地 異 動 ノ 為 メ 前 ノ 等 級 (前 掲 第 二 表 参 照 ⋮ ⋮ 筆 者 ) 二 異 動 ヲ 生 ジ タ ル ト キ 八 、 其 入 会 場 所 ヲ 増 減 ス ル モ ノ ト ス 、 , 此 場 合 二 於 テ モ 前 項 二 記 載 セ シ 如 ク 松 ・ 栗 ノ 内 十 本 ヅ ツ ヲ 生 存 セ シ ム ル 外 ノ 立 木 ハ 総 テ 前 有 権 者 ニ テ 伐 採 ノ 上 返 戻 ●

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シ 、 之 レ ヲ 等 級 昇 登 ノ 者 へ 付 与 ス ル モ ノ ト ス L と あ り 、 明 治 四 十 三 年 ﹁ 澁 谷 共 有 山 保 護 規 定 ﹂ に ﹁ 地 価 ノ 異 動 二 依 リ 十 ケ 年 毎 二 配 当 ノ 更 正 ヲ ナ ス モ ノ ト ス ﹂ と あ る 。 即 ち 耕 地 の 所 有 関 係 に 変 化 が あ っ た 場 合 に は そ の 分 に 限 り 、 十 年 毎 に 割 山 を               (10 ) 増 減 す る わ け で あ る 。 幽 三 権 利 と 義 務   割 受 人 は 自 己 の 割 山 に 対 し て 、 そ の 地 盤 を 所 有 す る の で は な く 、 一 定 の 制 限 を 伴 っ て 立 毛 の 収 益 を 部 落 内 で 認 め ら れ 、 そ の 収 益 を 確 実 な ら し め る た め に 適 切 な る 管 理 を 施 す こ と が で ぎ る に 過 ぎ な い 。 割 山 に お け る 収 益 の 内 容 と し て は 田 柴 (肥 料 ) ゼ 薪 (燃 料 ) ・ 材 木 .( 建 築 材 料 ) 等 が 主 な も の で あ る が 、 そ の う ち 田 柴 か ら 薪 へ ( 黒 田 の 二 十 年 割 ) 、 薪 か ら 材 木 へ ( 古 橋 ) 田 柴 か ら 薪 又 は 材 木 へ   (大 沢 . 田 居 )   と 変 化 す る 傾 向 が あ る 。 大 沢 の ﹁ 海 山 割 當 番 控 簿 ﹂ に よ る と 、 大 沢 の 割 山 た る ﹁ 海 山 山 林 ﹂ は 元 来 ﹁ 本 町 民 ノ 大 方 ハ 凪 肥 料 用 ト シ テ 入 山 シ タ ﹂ も の で あ っ た が 、 ﹁ 近 時 農 業 界 ノ 施 肥 変 リ 、 金 肥 料 ト ナ リ タ ル 故 、 田 柴 干 草 ヲ 刈 取 ル 者 稀 ﹂ と な り 、 そ の 為 ﹁ 山 林 愛 護 ノ 目 的 ヲ 以 テ ﹂ 奥 山 の 割 替 年 限 を 昭 和 五 年 に 十 二 年 か ら 二 十 五 年 に 改 め た と い う 。 こ の よ う な 割 山 の 収 益 内 容 の 変 化 が 割 替 制 度 を 伴 う 割 山 の 割 当 期 間 を 長 期 化 す る 作 用 を も っ て い る こ と に つ い て は 前 節 に お い て 述 べ た 。 木 之 本 は 大 正 十 一 年 の 伊 香 郡 役 所 ﹁ 部 落 有 林 野 入 会 権 及 旧 慣 面 積 等 調 査 ﹂ 記 録                                                                                 ヘ    へ ( 江 北 図 書 館 所 蔵 ) に よ る と ﹁ 山 林 ハ 大 字 木 之 本 部 落 民 全 体 区 域 ヲ 定 メ 、 其 個 所 二 於 テ 任 意 二 薪 草 ヲ 採 取 ス ル コ ト ヲ 得 ﹂ と あ り 、 も と 割 山 は 薪 草 採 取 を 主 と し て い た と 思 わ れ る 。 然 し 今 日 で は 一 部 僅 か 乍 ら 自 家 用 ま た は 販 売 用 燃 料 と し て 雑 木 を 薪 に す る こ と も あ る が 、 一 般 に は 植 林 を し て い る 。 現 在 で も 大 沢 の 十 二 年 割 、 黒 田 の 二 十 年 割 、 音 羽 の 牛 谷 等 に お い て は 薪 が 採 取 さ れ て い る し 、 田 部 が 割 山 を 持 っ て い た 時 代 に 峯 か ら は 薪 炭 材 、 裾 か ら は 材 木 を 得 た と い う よ う に 、 同 じ 山 で も 位 置 に よ っ て 収 益 内 容 が 異 る こ と も あ る か ら 一 概 に は い え な い が 、 一 般 的 な 傾 向 と し て は 漸 次 割 山 で は 材 木 の 採 取 を 目 的           滋 贋 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行           .                                    .  二 九

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          激 賛 県 木 之 本 町 に 欝 け る 山 割 慣 行       .                                      '      三 〇 と す る 植 林 に 重 点 が 置 か れ る よ う に な り つ つ あ る と い え よ う 。 .川 合 で は 既 に 明 治 四 十 四 年 の 規 約 に 、                         ヘ   ヘ    へ   第 拾 壱 条   奥 山 ハ 係 員 豫 メ 植 林 地 ・ 開 墾 地 並 二 天 然 林 養 成 地 ノ 区 別 ヲ 調 査 シ 、 適 当 ノ 事 業 ヲ 興 シ 、 益 々 利 益 ヲ 計 ル 箏                                           ヘ   ヘ    ヘ                              ヘ    ヘ   ヘ    ヘ   ヘ    へ   第 拾 武 条   前 条 ヲ 益 々 実 行 セ シ ム ル 為 メ 、 参 名 ノ 造 林 者 惣 代 ヲ 置 キ 、 山 林 培 養 保 護 等 ヲ 指 揮 監 督 ス ル モ ノ ト ス と い う よ う な 造 林 を 重 視 し た 箇 条 を 定 め て い る 。 千 田 で は 享 保 元 年 の 山 割 法 度 に 、  ﹁ 割 山 壱 反 二 村 、 松 ・ 栗 拾 本 相 立 ﹂ と か ﹁ 材 木 落 シ ﹂ と い う よ う な 材 木 採 取 に 関 連 す る 文 言 も あ る が 、 そ れ よ り も 割 山 か ら は ﹁ 柴 草 ﹂ や ﹁ ば い ﹂ ( 概 の 実 ) を 採                                             (11 ) 取 す る こ と に 重 点 が お か れ て い た こ と が 察 せ ら れ る の に 対 し 、 、明 治 以 後 の 規 定 に は 専 ら ﹁ 立 木 ﹂ や ﹁ 山 林 木 ﹂ の 伐 採 ・ 処 理 に つ い て 記 し て い る 。 大 正 十 一 年 伊 香 郡 役 所 ﹁ 部 落 有 林 野 入 会 権 及 旧 慣 面 積 等 調 査 ﹂ 記 録 に は 千 田 の ﹁ 入 会 権 ノ 態 様 ﹂ に つ い て 、   ﹁ 現 今 其 実 ハ 大 字 千 田 部 落 民 各 人 各 個 二 区 域 ヲ 定 メ 、 其 区 域 内 二 於 テ 各 人 其 欲 ス ル 所 ノ 樹 種 ヲ 選 ミ 植 樹 ヲ 為 シ 、 良 樹 ハ 鬱 蒼 ト シ テ 密 生 セ リ 、 下 草 及 小 柴 ハ 夫 々 年 々 採 取 セ ル モ 、 良 樹 種 ハ 区 二 保 護 規 程 ヲ 設 ケ 、 伐 採 ノ 年 度 ヲ 定 メ テ 伐 採 、 シ 、 其 利 益 ヲ 各 自 二 取 得 シ ツ ・ ア リ ﹂ と あ る か ら 、 柴 草 の 採 取 を 全 く し な く な っ た わ け で は な い が 、 樹 木 の 造 成 と そ れ ら の 伐 採 に よ る 利 益 の 享 受 に 関 心 が 移 り つ つ あ る こ と が わ か る 。   割 山 の 割 受 人 に 与 え ら れ て い る の は 以 上 の 如 く 地 盤 の 所 有 権 で は ﹂な い か ら 、 地 盤 の 売 買 ・ 譲 渡 ・ 貸 出 が 割 受 人 に 認 め ら れ な い ば か り で な く 、 一 般 に は 割 山 の 交 換 や そ の 収 益 権 の 売 買 ・ 譲 渡 も 本 来 許 さ れ な い 。 千 田 の 明 治 四 十 三 年 規 定 第 四 条 に h 個 人 的 ノ 責 買 ・ 譲 与 及 交 換 亦 へ 抵 当 二 書 入 ル ・ 事 ヲ 得 ス L と あ り 、 こ の 点 は 昭 和 十 八 年 お よ び 同 三 十 三 年 規 約 に お い て も 踏 襲 ざ れ て い る 。 ゴ た 川 合 の 明 治 三 十 八 年 割 山 の 規 約 第 二 条 に ﹁ 右 山 ヲ 各 個 二 所 有 権 ヲ 保 存 ス ト モ 、 決 シ テ 費 買 ス ル 事 ヲ 得 ズ ﹂ 、 第 四 条 に ﹁ 各 個 二 所 有 権 ヲ 保 存 ス ト モ 、 土 地 ノ 都 合 二 依 リ 、 双 方 協 議 ノ 上 、 交 換 ス ル 事 ヲ 得 ズ ﹂ 、 第 八 条 に ﹁ 費 買 且 ツ 不 納 及 年 期 卸 シ 等 ヲ ナ ス 者 ハ 直 二 當 山 ヲ 取 上 ル 者 ト ス ﹂ と あ り 、 明 治 四 十 四 年 割 山 の 規 約 第 二 条 に ﹁ 右 山                                                         ヘ    ヘ        ヘ   ヘ         ヘ    ヘ                                                                               ロ ( 奥 山 を 指 す ⋮ ⋮ 筆 者 ) ヲ 各 戸 二 支 配 ・ 保 存 ス ル ト モ 、 決 シ テ 費 買 ・ 抵 当 .・ 質 入 ス ル 事 ヲ 得 ズ ﹂ と あ り 、 第 十 五 条 に ﹁ 各 自

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                    ト  レ 持 分 ヲ 台 帳 二 記 入 シ 、 交 換 ス ル 事 ヲ 得 ズ ﹂ と あ る ひ 杉 本 の 、 申 合 規 約 L 中 に も ﹁ 各 自 に 割 当 た る 山 林 は 如 何 な る 事 情 あ る も 交 換 ・ 売 却 を す る 事 が 出 来 な い 、 割 当 山 の 返 納 の 場 合 、 立 木 の 費 却 ば 本 人 の 適 宜 な る も 、 五 ケ 年 未 満 の も の は 売 却 出 来 な い 、 尚 伐 採 立 入 期 間 は 一 ケ 年 と す る ﹂ 旨 定 め ら れ て い る か ら 、 割 山 乃 至 そ の 収 益 権 自 体 は 交 換 ・ 売 却 で き な い が 、 立 毛 の 処 分 は で き る わ け で あ る 。 但 し そ の 場 合 で も 上 記 杉 本 の 規 約 に み ら れ る よ う に 、 売 却 で き る 立 木 や 伐 採 立 入 期 間 に 制 限 が 付 せ ち れ る 。 こ の 外 に も 自 己 の 割 山 の 立 毛 の 処 分 に は 種 々 の 制 限 が あ る 。 千 田 で は 江 戸 時 代 に 割 山 の 柴 草 や か や を 他 村                          ほ   の 者 に 売 る こ と を 禁 じ て い た が 、 明 治 四 十 三 年 ﹁ 渋 谷 共 有 山 林 保 護 規 定 ﹂ 第 十 一 条 に ﹁ 山 林 木 売 買 ハ 共 有 者 間 二 限 ル モ ノ            あ   ト ス ﹂ と あ り 、 ま た 第 十 条 に は ﹁ 絡 テ 立 木 ハ 炭 材 ト ナ ス 事 ヲ 得 ス ﹂ と あ っ て 、 処 分 の 仕 方 を 限 定 し て い る 。 千 田 で は 毛 玉 処 分 上 の か か る 制 限 規 定 は 江 戸 時 代 か ら 明 治 時 代 に か け て の 規 約 に 現 わ れ 、 昭 和 年 代 の 規 定 に な る と そ の 姿 を 消 し て い る 。 こ れ は 毛 上 処 分 の 仕 方 に つ い て も 次 第 に 自 由 に な り つ つ あ る こ と を 示 す か と 思 わ れ る 。   以 上 の ほ か 割 山 利 用 上 の 制 限 と し て 明 治 三 十 八 年 度 大 字 木 之 本 決 議 第 十 一 条 に は ﹁ 割 出 及 自 家 持 山 タ リ ト モ 肥 松 ヲ 採 掘 禁 止 ノ 事 ﹂ と あ り 、 明 治 四 十 一 年 割 山 規 定 第 十 条 に ﹁ 銘 々 小 作 山 内 タ リ ト モ 石 城 土 取 リ 井 二 山 畑 外 桑 等 ハ 一 切 不 相 成 候 事 ﹂ と あ る 。 ま た 割 山 と い え ど も 松 茸 の 採 取 は 割 受 人 の 自 由 に は な ら な い の が 普 通 で あ る 。 こ れ は 割 山 に 限 ら ず 、 字 の 共 同 管 理 下 に あ る 山 林 は も と よ り の こ と 、 私 有 山 林 と い え ど も す べ て 松 茸 は 字 が 管 理 し て 入 札 に 付 す る が 、 そ の 際 川 合 や 古 橋 の 如 く 入 札 資 格 は そ の 区 民 に 限 ら れ る 場 合 が あ る 。 川 合 で は そ の 代 金 の う ち 二 割 を 割 受 人 に 分 配 す る が 、 他 の 部 落 で は 殆 ん ど 区 の 費 用 に 充 当 す る 。 尚 一 般 に 入 札 後 松 茸 採 取 期 間 中 は 自 己 の 割 山 で さ え も 入 山 で き な い 。   他 方 割 山 の 交 換 や そ の 管 理 ・ 収 益 権 の 売 買 ・ 譲 渡 が 一 定 の 限 度 内 で 認 め ら れ て い る 部 落 も あ る 。 古 橋 で は 割 山 の 売 買 ・ 貸 与 ・ 質 入 ・ 書 入 等 は で き な い が 、 現 在 交 換 は で き る こ と に な っ て " る 。 = 戸 分 の 割 出 六 枚 の う ち 部 分 的 な 交 換 も で き 、 交 換 す る 山 に お け る 立 木 の 成 育 状 況 が 良 好 な 方 を 受 取 る 者 は 適 当 な 補 償 を す る こ と と な る 。 大 沢 の 大 正 十 一 年 ﹁ 規 約 細 則 ﹂           滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                                                   一三

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          滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                                                   三 二 に ﹁ 借 受 タ ル 自 己 ノ 分 ト 難 ト モ 、 他 村 人 二 売 却 又 ハ 貸 付 ス ル 事 ヲ 得 ズ ﹂ と あ る か ら 、 部 落 外 に 対 す る 売 却 や 貸 付 は で き な い が 、 同 部 落 内 で の 売 買 や 貸 借 は 当 時 既 に 認 め ら れ て い た わ け で あ る 。 木 之 本 で は 年 期 割 山 の 二 十 年 目 割 替 時 に 作 成 さ れ                                   ヘ    ヘ    ヘ     ヘ    ヘ    ヘ     ヘ    ヘ     へ た 天 保 十 二 年 の 割 山 定 書 第 十 二 条 に ﹁ 割 山 持 主 替 リ 申 込 第 八 、 直 様 組 合 名 前 書 替 可 申 事 ﹂ と あ る か ら 、 割 当 期 間 中 と 錐 も 割 山 の 持 主 が 替 る こ と が あ っ た も の と 思 わ れ る 。 即 ち 割 山 の 交 換 や 譲 渡 が 何 ち か の 形 で 行 わ れ る 学﹂ と が あ り 得 た と 考 、見 て                                                                         ヘ    ヘ    ヘ     ヘ    ヘ     ヘ    ヘ     へ よ か ろ う 。 こ の 点 は 明 治 四 十 一 年 の 割 替 時 に 作 成 さ れ た 割 山 規 定 第 十 三 条 に も ﹁ 山 小 作 人 換 リ 候 節 ハ 毎 年 代 表 者 ヨ リ 小 作 . 料 納 付 之 際 報 告 ス ル 事 ﹂ と あ る 。 山 小 作 人 と は 割 山 の 割 受 人 の こ と で あ る か ら 、 こ こ に は 割 受 人 の 変 更 が 想 定 さ れ て い る 。 事 実 木 之 本 で は 交 換 分 合 が 行 わ れ 、 ま た 買 手 が 木 之 本 区 民 で あ る 場 合 に 限 り 割 当 期 間 中 の 割 山 の 収 益 権 が 売 買 さ れ て き た 。 例 え ば 他 へ 転 出 す る 者 等 は 部 落 へ 山 を 返 す 為 に 割 山 の 立 木 を 皆 伐 し て 裸 山 に す る よ う な こ と は せ ず 、 立 木 ご と 割 山 ( 管 理 ・ 収 益 権 ) を 他 の 者 ( 区 民 に 限 る ) に 売 っ て 行 く 。 新 し い 来 住 者 や 分 家 は こ れ を 買 っ て 割 出 を 取 得 す る こ と も で き た 。 .事 実 上 は 前 掲 規 則 に も か か わ ら ず 、 区 当 局 へ 届 出 る こ と な く 売 買 さ れ 、 ま た 部 落 外 の 者 へ す ら も 売 ら れ て い る 為 、 か な り 混 乱 す る に 至 っ て い る と い う 。 か か る 割 山 の 売 買 譲 渡 が 頻 繁 化 す る に つ れ 、 一 部 の 人 々 へ 集 中 の 傾 向 が 生 じ た 。 現 在 実 数 は 確 認 で き な い が 、 一 方 に 全 く 割 山 を 持 た な い 人 が 多 数 あ る と 同 時 に 、 他 方 で は 永 代 割 ・ 年 期 割 合 せ て 二 十 枚 前 後 持 っ て い る 人 が あ る 。 こ れ ら の 人 々 の 中 に は 材 木 商 も い る が 、 集 中 し た 割 山 を も と に し て 材 木 商 を は じ め る と い う の で は な く 、 既 に 材 木 商 を 営 ん で い る 者 が 毛 上 の み な ら ず 割 山 の 権 利 ご と 買 う こ と を 依 頼 さ れ る 場 合 が 多 い と い う 。 音 羽 で は 江 戸 時 代 、 以 来 の 割 山 が 上 述 の 如 き 過 程 を 経 て 私 有 地 化 し 、 譲 渡 可 能 と な っ て 集 中 傾 向 を 生 じ 、 さ ら に は 二 . 三 他 村 へ 所 有 権 が 移 転 し た も の も 生 じ て い る が 、 木 之 本 の 場 合 も こ れ に 接 近 し つ つ あ る と い え よ う 。   以 上 に 述 べ た 権 利 に 対 し て 割 受 人 の 負 う べ き 義 務 と し て は 、 第 一 に 造 林 の 義 務 と 第 二 に 割 山 の 割 受 料 負 担 の 義 務 の 二 つ に 汰 捌 で き る 。 第 一 の 遭 林 義 務 に つ い て 拡 伊 盾 西 浅 井 郡 役 所 の 明 治 二 十 六 年 八 月 ﹁ 山 林 入 会 権 二 閥 ス ル 旧 慣 調 書 ﹂ ( 江 湖 ' 、

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図 書 館 所 蔵 ) 所 載 の 明 治 二 十 二 年 七 月 ﹁ 大 字 黒 田 居 川 喜 太 代 外 百 六 十 五 人 ノ 共 有 地 入 会 権 二 係 ル 規 約 ﹂ 第 五 条 に ﹁ 当 共 有 山 ノ 山 割 二 際 シ 、 杉 ノ 植 付 タ ル 山 二 当 リ タ ル ト キ ハ 、 其 杉 ノ 有 害 ト ナ ル モ ノ ハ 充 分 ノ 手 ヲ 轟 シ 、 生 長 ノ 道 ヲ 謀 ル ベ シ ﹂ と, あ る 。 川 合 で は 明 治 三 十 八 年 ﹁ 公 有 及 共 有 山 分 割 二 付 区 規 約 ﹂ 第 三 条 に ﹁ 成 ル ベ ク 植 付 事 業 ヲ 起 シ 、 益 々 盛 大 ニ ス ル 事 ﹂ と あ り 、 割 受 人 が 植 林 を 怠 っ て い る と 森 林 組 合 で 植 え て 部 分 林 と す る 。 千 田 や 木 之 本 で は 、 江 戸 時 代 か ら 立 木 の 保 護 乃 至                            け   植 林 に 関 す る 規 定 を 有 し て い た が 、 明 治 二 十 六 年 六 月 十 九 日 付 で 木 之 本 村 よ り 伊 香 西 浅 井 郡 役 所 宛 提 出 さ れ た ﹁ 山 林 ノ 入 会 権 二 係 ル 事 項 取 調 書 ﹂ に は ﹁ 大 字 木 之 本 二 於 テ ハ 松 ノ 如 キ 有 用 ノ 木 材 八 割 山 壱 反 二 付 五 本 ノ 禁 伐 木 ア 、 大 字 千 田 二 於 テ 栗 又 八 極 ノ 両 種 二 於 テ 十 本 ノ 禁 伐 木 ヲ 設 ケ シ ム ル ノ 例 ア リ ﹂ と 記 さ れ て い る 。 明 治 三 十 八 年 度 大 字 木 之 本 決 議 第 三 条 に よ , る と 、 割 替 に 際 し て ﹁ 割 山 壱 枚 二 付 松 樹 五 本 宛 残 シ 置 キ 、 尚 草 山 ニ シ テ 立 木 ナ キ 分 ハ 壱 枚 二 付 杉 苗 五 本 宛 植 付 ク ル 事 ﹂ と あ り 、 同 四 十 ﹂ 年 割 山 規 定 第 九 条 に は ﹁ 山 抜 ノ 場 所 相 当 リ 候 第 八 精 々 世 話 致 シ 草 木 ヲ 生 立 可 致 事 ﹂ と あ る 。 第 二 の 割 受 料 に つ い て は 江 戸 時 代 に は 米 を 各 戸 か ら 徴 収 し て い 払 腰 、 咀 治 以 後 に お い て も ﹁ 山 年 貢 ﹂ (川 合 ) 、 ﹁ 山 税 ﹂ (古 橋 ) 或 い は   ﹁ 小 作 料 ﹂ ( 木 之 本 ) 等 と 称 し て 割 受 人 が 負 担 金 を 負 う て お り 、 今 日 で は こ れ を 以 て 固 定 資 産 税 の 納 付 に あ て て い る 。 明 治 二 十 六 年 六 月 十 九 日 付 本 之 本 村 ﹁ 山 林 ノ 入 会 権 二 係 ル 事 項 取 調 書 ﹂ ( 江 北 図 書 館 所 蔵 ) に ﹁ 入 会 権 ア ル モ ノ 一 人 二 付 一 年 小 作 料 米 三 升 二 合 ヲ 、 大 字 木 之 本 二 於 テ 一 人 二 付 金 三 拾 銭 ノ 下 草 料 ヲ 、 大 字 千 田 二 於 テ ハ 壱 ケ 所 二 付 毎 年 金 六 銭 六 厘 ノ 下 草 料 ヲ 納 付 セ シ ム ﹂ と あ る 。 川 合 の 明 治 三 十 八 年 区 規 約 第 七 条 に は ﹁ 壱 戸 二 対 シ 毎 年 拾 武 月 サ 日 山 年 貢 ト シ テ 金 参 拾 銭 納 ム 者 ト ス ﹂ と あ る 。 木 之 本 の 明 治 四 十 一 年 割 山 規 定 第 一 条 に は ﹁ 小 作 料 ノ 義 ハ 壱 箇 年 金 永 代 割 共 合 テ 五 拾 銭 ト ス ﹂ 、 第 二 条 に は ﹁ 小 作 料 金 ハ 拾 箇 年 毎 二 増 減 共 二 改 正 ス ル 事 ﹂ と あ り 、 昭 和 七 年 の 大 字 木 之 本 決 議 事 項 第 一 条 に よ る と ﹁ 爾 今 小 作 料 金 ノ 儀 ハ 壱 戸 二 対 シ 壱 ケ 年 金 永 代 割 共 金 壱 円 四 拾 銭 ト ス ﹂ と 改 正 さ れ 、 現 在 は 永 代 割 共 四 百 円 と な っ て い る 。 明 治 四 十 一 年 割 山 規 定 第 六 条 に は ﹁ 小 作 料 金 ハ 組 内 ニ テ 取 纒 メ 毎 年 拾 月 拾 五 日 限 リ 代 表 者 ヨ リ 区 役 場 へ 納 金 ス ル 事 ﹂ と 組 毎 に 取 集 め           滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                                                      三 三

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          滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行                               .              三 四 る こ と が 定 め ら れ た が 、 走 れ は そ の 後 行 わ れ な く な り 、 現 在 は 個 人 で 納 め る こ と と な っ て い る 。   割 山 の 権 利 は 割 受 人 に 対 し 厳 重 に 保 証 さ れ た 。 木 之 本 の 明 治 四 十 一 年 割 山 規 定 第 十 一 条 に ﹁ 年 限 中 水 害 有 之 候 共 小 作 継 続 スー ル 事 ﹂ と あ っ て 、 水 害 の 発 生 等 に か か わ ら ず 山 割 関 係 が 継 続 さ れ る こ と を 取 決 め て い る 。 ま た 同 規 定 第 八 条 に ﹁ 他 人 ノ 山 へ 響 二 立 入 リ 輩 木 刈 取 ﹂ .発 祥 之 ・ ハ 、 見 付 次 第 其 筋 へ 届 出 取 調 ・ 上 小 作 永 ク 取 揚 ゲ ル 事 L と あ る 。 三 ・ に い う ﹁ 他 人 ノ 山 ﹂ は 個 人 の 私 有 地 を も 意 味 す る か も し れ な い が 、 他 人 の 割 山 を も 含 め て お り 、 割 受 人 の 権 利 を 保 証 す る 効 果 を も つ も の と 考 え て よ い と 思 う 。 こ の ほ か 他 人 の 割 山 で 毛 上 を 盗 ん だ 者 に 対 す る 罰 則 と し て 割 山 を 没 収 す る こ と は 千 田 の 江 戸 時 代 に お け る 規 約 に も 見 ら れ る 。 お よ そ 当 地 方 の 割 山 に 関 す る 罰 則 は 割 山 を 没 収 す る こ と に 限 ち れ る と い っ て も よ い                                                                              あ   が 、 そ れ は 割 山 の 割 受 料 不 払 の 場 合 と 部 落 の 割 山 に 関 す る 規 則 違 反 の 場 合 等 に 適 用 さ れ 九 。 例 え ば 千 田 の 昭 和 十 八 年 規 定 第 十 六 条 に ﹁ 山 林 二 関 ス ル 納 税 ノ 義 務 ヲ 果 サ ザ ル 者 及 本 規 約 ヲ 履 行 セ ザ ル 者 ハ 持 山 悉 皆 現 形 ノ マ 、 、 当 字 へ 没 収 ス ﹂ と あ り 木 之 本 の 明 治 三 十 八 年 決 議 第 五 条 に は ﹁ 割 山 年 貢 ヲ 不 納 者 ハ 本 年 限 り 取 上 ゲ ノ 事 ﹂ と あ り 、 同 じ く 明 治 四 十 一 年 規 定 第 三 条 に は ﹁ 従 来 割 山 料 金 滞 納 者 ハ 除 名 ト ﹁ス ﹂ と あ る 黛 こ の 外 川 合 の 明 治 三 十 八 年 規 約 第 八 条 に ﹁ 費 買 且 ツ 不 納 及 年 期 卸 シ 等 ヲ ナ ス 者 ハ 直 二 ・当 山 ヲ 取 上 ル 者 ト ス ﹂ と あ り 、 同 じ く 明 治 四 十 四 年 規 約 第 十 三 条 に ﹁ 乱 伐 若 ク ハ 造 林 者 惣 代 ノ 命 二 従 事 セ ザ ル 者 ハ 緊 鄭 ヲ 協 議 ノ 上 当 区 エ 該 山 林 ・ 引 廃 棄 ﹂ と あ る 。 、・ れ ら 罰 則 と し て の 没 収 規 定 は そ れ ら が 厳 禁 実 施 さ れ る 限 り 、 割 山 が 本 質 的 に は 部 落 ま た は 共 有 者 の 所 有 す る 土 地 で あ る こ と を 明 確 に 示 す 徴 標 と な る が 、 今 日 で は 例 え ば 木 之 本 の よ ヶ に 小 作 料 の 納 入 が 不 十 分 に も か か わ ら ず 、 右 規 定 は 有 名 無 実 と な り 罰 と し て 割 山 を 字 に 回 収 す る こ と は 殆 ん ゼ 不 可 能 と な っ て い る 部 落 も あ る 。 四   権 利 の 取 得 と 喪 失 '

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  割 山 の 権 利 の 移 転 は 割 替 の 際 に は 当 然 一 斉 に 行 わ れ る が 、 あ た か も 割 替 の 年 に 当 る 明 治 四 十 一 年 に 定 め ら れ た 木 之 本 の                     ヘ    ヘ     ヘ     ヘ     ヘ    ヘ     ヘ                    ヘ     へ 割 山 規 定 第 十 三 条 に ﹁ 山 小 作 人 換 り 候 第 八 、 毎 年 代 表 者 ヨ リ 小 作 料 納 付 之 際 報 告 ス ル 事 ﹂ と あ る か ら 、 割 替 以 外 に も 権 利 が 移 転 す る 場 合 が あ っ た と み え る 。 そ の う ち 売 買 ・ 譲 渡 の 場 合 や 罰 則 と し て 山 を 没 収 す る 場 合 等 に つ い て は 前 に 述 べ た 。 本 節 に お い て は 部 落 の 住 民 が 他 へ 転 出 す る 場 合 、 或 い は 分 家 や 転 入 に よ っ て 新 し い 住 民 が 増 加 し た 場 合 に つ い て 述 べ て お                                                             (17 ) き た い 。 一 般 に 部 落 か ら 他 へ 転 出 す る 場 合 に は 割 山 の 権 利 を 喪 失 し 、 増 加 す る 戸 に 対 し て は 一 定 の 手 順 に よ っ て 新 た に 分 与 す る 。 第 三 節 に も そ の 一 部 を 引 用 し た 明 治 二 十 二 年 七 月 の 黒 田 共 有 地 入 会 権 規 約 に 、 第 鼠 条 第 四 条 第 六 条 と あ る か ら 、      お   さ れ た 。 杉 本 の 如 く ﹁ 他 区 の 者 で 当 区 に 本 籍 を 移 し て 二 十 年 間 正 当 に 居 住 し 、 う に 居 住 年 限 に 条 件 を 設 け て い る 所 も あ る 。 モ 其 年 限 リ 取 上 グ ル 事 ﹂ 山 之 内 後 谷 第 壱 号 、 ( 中 略 ) 以 後 分 家 及 ヒ 新 二 他 汐 当 区 本 籍 人 二 見 込 残 シ 置 、 他 ハ 不 残 今 回 壱 組 ヲ 拾 武 人 組 二 割 、 ( 中 略 ) 抽 籤 ヲ 以 テ 大 割 可 致 ( 下 略 ) ﹂ と あ る か ら 、 他 へ 転 出 し た 入 の 分 や 予 め そ の 為 に 保 留 し て お い た 予 備 地 を 分 家 や 新 規 の 入 居 者 に 与 宜 た も の と み え る 。 尤 も こ れ は そ の 後 行 わ れ な く な り 、 分 家 や 新 入 居 者 に は 割 山 を 分 与 し な く な っ て い る 。 `           滋 賀 県 木 之 本 町 に お け る 山 割 慣 行             .                                  、  三 五 当 共 有 山 二 爾 後 他 村 ヨ リ 転 籍 シ 、 新 規 加 入 セ ン 漆 欲 ス ル モ ノ ア ル ト キ ハ 、 当 山 仲 間 へ 金 武 十 円 ヲ 加 入 金 ト シ テ 差 出 ス モ ノ ド ス (第 三 条 略 ) 当 共 有 山 へ 新 規 加 入 者 ア ル ト キ 、 山 割 年 期 間 絶 家 且 ハ 他 村 へ 転 籍 セ シ モ ノ 等 無 之 シ テ 、 残 余 ノ 山 ナ キ ト キ 加 入 者 八 割 替 ノ 期 ヲ 侯 ツ モ ノ ト ス (第 五 条 前 掲 ) 絶 家 又 ハ 他 村 へ 転 籍 シ タ ル モ ノ ・ 山 林 ハ 真 際 当 共 有 山 世 話 掛 リ へ 返 戻 ノ 手 続 ヲ 為 サ シ ム ル モ ノ ト ス   但 シ 、 入 会 ノ 節 差 出 シ タ ル 加 入 金 ハ 返 戻 セ ザ ル モ ノ ト ス   当 字 で は 転 入 者 は 加 入 金 を 提 出 し て 絶 家 も し く は 他 出 者 の 山 を 与 え ら れ る か 、 又 は 割 替 の 時 期 を ま っ て 分 与                                                               尚 永 住 の 見 込 あ る 者 L ・( 申 合 規 約 ) と い う よ                               ま た 木 之 本 の 明 治 三 十 八 年 決 議 第 五 条 但 書 に は ﹁ 割 山 主 他 町 村 へ 移 転 セ シ 分             と あ り 、 明 治 四 十 一 年 の 山 割 記 録 に ﹁ 従 前 ハ 一 組 拾 壱 人 割 二 俣 処 、 年 毎 二 戸 数 モ 増 シ 、 依 テ 共 有 、

図 書 館 所 蔵 ) 所 載 の 明 治 二 十 二 年 七 月 ﹁ 大 字 黒 田 居 川 喜 太 代 外 百 六 十 五 人 ノ 共 有 地 入 会 権 二 係 ル 規 約 ﹂ 第 五 条 に ﹁ 当 共 有山ノ山割二際シ︑杉ノ植付タル山二当リタルトキハ︑其杉ノ有害トナルモノハ充分ノ手ヲ轟シ︑生長ノ道ヲ謀ルベシ﹂ と,ある︒川合では明治三十八年﹁公有及共有山分割二付区規約﹂第三条に﹁成ルベク植付事業ヲ起シ︑益々盛大ニスル事﹂とあり︑割受人が植林を怠っていると森林組合で植えて部分林とする︒千田や木之本で

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