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産学共同研究に関する動向分析 : 大学間比較(<ホット
イシュー>科学主導イノベーションと技術主導イノベー
ション(2))
Author(s)
坂元, 耕三; 近藤, 正幸
Citation
年次学術大会講演要旨集, 19: 361-364
Issue Date
2004-10-15
Type
Conference Paper
Text version
publisher
URL
http://hdl.handle.net/10119/7088
Rights
本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す
るものです。This material is posted here with
permission of the Japan Society for Science
Policy and Research Management.
2F01
産学共同研究に 関する動向分析
一大学間比較
0 坂元耕姉,近藤正幸
( 構図大環境情報研 ) 1. 産学共同研究のファクトチータ 分析近年,我が国における
産学連携活動はより 活況になったといわれる。 しかし活動内容が
多岐にわたる ( 坂元 2003) ぅ えに,公表データが 十分でないこ
ともあ
り,実証分析を
行った先行研究は 多いとはい えない。 坂元・近藤(2004a)
は,横浜国立大学
(以下,
構図大という ) の共同研究のファクトデータを 用いて 実証分析を行った。 その結果,企業一大学間距離 出所 ; 文部科学 省 (2 ㏄ 3) と受 入金額との関係に 特徴があ ることを示した。 し 囲 ] 産学共同研究の 推移 かし,当該分析は 1 つの大学のデータに 基づいてお り
,しかも我が
国最大の産業集積地に 隣接する大学の事例であ
ることから,原因究明を
含めた一般化は困難であ るとした。
本稿では,個別大学の
共同研究の取組みに 関する ま帥 先行研究や一般に 公表されたデータを用いて,構図
大のケースと 比較することにより ,可能な限り 汎用 的な考察に資する 分析を行 う 。 特に,産学共同研究がどのような 形で進展しているのか ,企業一大学問 と目 壌
出所・総務省,
ふ き っ - ふ @ ⅠⅠ ふた いの ふ t りっ @ トっ Ⅰ きⅠ@
のの さ "(1
㏄2-2001)
距離と受入金額に 焦,点をあ てて分析を行 う 。 図 2 大学が民間から 受け入れた研究費の 推移 表 Ⅰ 比較対象大学の 概要で中い か集
て
な
国し
0
本 摘
究
活が
2 車
化る
所在地 規模 学部 桂成 の性格 総合単科 新潟大 地方田 中規模 総合 商船大 林市田 車群 島根大 地方田 総合 岩田等
(2001)
は,米国における
日本企業の研究 こうした国内の 日本企業と国内大学との 関係に 開発の将来計画の 調査結果から 国際化はより 進展 ついては公表データが 十分でな いことから,データ
するとしている。 また,
藤末(2
㎝4)
は,日本企業
に基づく分析はこれまであ まり多く行われていな の 研究開発の国際化は 他国に比べ遅れていること い。 データに基づく 分析としては,坂元・近藤
(2004a,
を 指摘しており,研究開発活動のグローバル
化は今2004b)
による 横国 大をケースとして行った分析,
彼 とも不可避であ ろう。 文部科学者(2003),
科学技術政策研究所(2004),
他方,国内に
目を向けた場合,企業と
大学とが行 中山等(2003),
坂元(2004)
の全国の国立大学を 対 ぅ 共同研究の件数は 経年的に増加しており,近年そ
象 として行った 分析などがあり,共同研究が
近年著 の伸びが増大している ( 囲 Ⅰ参照 ) 。 また,大学が しく増加していることを 指摘している。 外部資金として 企業からの愛人研究費は 増加傾向 にあ る ( ロ 2 参照 ) 。 このように,企業が 大学と実 3. 比較対象大学 施する産学共同研究の重要性も年々高まっている。
本稿では,①共同研究に
関して詳細分析した 先行
一
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一
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"""@ 出所 ; 文部科学 省 ホームページ 図 3 大学毎の共同研究の 受人件数の推移一一一
貫1%
- 受 入金 頽 1 千円 lXlg8g 一 1g ㏄Ⅰ y ◆ l997 Ⅱ 002 Ⅰ yl % 所 ; 坂元・ セ葮 (2004a) 図 4 横目大の産学共同研究の 動向 ( 企 圭一大学問距離と 受入金額 ) 表 2 共同研究の県内地車 と 県別データ各種 研究のあ る大学 (新潟大学,島根大学
),
②産学共 同研究の個別案件毎に 企業名と受入金額の 公表を 複数年行ったことがあ る大学 ( 電気通信大学,神戸 商船大学 ) を比較対象の 大学として選択する (以下,
新潟大,島根大,電通大,商船大、 という ) 。 個別大学の組織概要を 表 1に示す。
都市圏 と 地方圏,総合大学と
単科大学といった 相違があるが,規
模としては教員数 740 ∼ 1270 名 (2004fy 当初の大学 公表データ ) の中規模大学である。 また,共同研究
の実施件数の 時系列推移を 図 3に示す。
いずれの 大 学 においても愛人件数は,経年的に増加傾向にあ る。
なお,構図大では
,相手企業の
研究開発戦略に 関 連する情報の 漏出を極力押さえるため,共同研究相
手企業名と大学側の 研究者名を 2003 年度から非公開とした。
他大学でも公表データの 絞込みが見られ る 。 このように産学共同研究する 公開データの 利用 可能性が大きく 限定されるため,データの制約から
本稿では十分な 分析レベルにまでは達していない。
4, 横目大の産学共同研究 坂元・近藤(2004a)
は,構図大の
産学共同研究 について分析を行った結果,企業一大学間距離と
受 入金額との関係に 特徴があ ることを示した。 第一に , ① 受 入金額が低い 群 ( 領域A)
と企業一大学間距離 が 近い 群 ( 領域 B) に分けることができ , 4 つのグ ループ ( 領域 A のみ,領域 B のみ,領域 A&B, ど ちらにも属さない ) に分類できることを 示した ( 図 4 参照 ) 。 次に,②地理的に 近接する企業との 共同 研究が主であること,③高額で
近距離の産学共同研 究 が増加する方向にあること,④企業一大学間距離
ft ・ 日 研究のは内は * fijS*$*Rr@l はめ 大 ¥ な に ついて 30 ㎞が境界になること ,⑤金額について ( 出所 ) 割合 % 分析 対集 の 期 Ⅱ㏄ " 杭材 表 "' ㏄ ' 同 350 万円が境界になることなどを 示した。 横山犬 34989-20 ㏄ ゆ Ⅱ.㏄ 2 新津人 ㏄ 199l-20 ㏄ 侍 8. 甘 9 ㌍ 一方では,企業と 大学の地理的近接性が イ / ベ一 古枝 大 62 1995 イ。 ㏄ 侍 2.063 , ション活動に 貢献すると指摘する 研究が多くみら 90 タ 8O Ⅰ 島根大 ⅤⅠ 0 . 0272 Ⅹ 4+ 0 . 448 70%ぱコ 0.1548
6M ス 5o Ⅰ
4 ㎝
30 Ⅹ
y = 0.0079 Ⅹ + 0 . 3069 Ⅰ㎝ 横 日大 7 %0 . 3382
l0
Ⅹ1995 1996 1997 1998 1999 ヱ 0 ㏄ %00l 2002 接 003 図 5 共同研究の県内地卒の 推移 ( 横ロ 大と 由枝 大
れる ( 例えば, Jaffe(1989), Acs et al, (1994),
Mansfield (1995)) 。 また,クラスター 形成の議論
の中で,石倉等
(2
㏄4)
は,移転しにくい
粘着性の 高い情報や知識を 伝 撤 し有効な知識連鎖を 形成す るためには,フェース・ツー・フェースの 情報交流 が 不可欠であり,自ずと地理的範囲が
限定されるとし地理的近接性を 重要視している。
他方,産学共同研究活動について
地理的近接性は 特に重要な要素ではないとする 研究もみられる ( 例 ぇぱ , Vedovello(1997))o 1 商船大は統合 ( 神戸大と 2Q ㏄年 10 月に実施 ) 前のデータを 用いる。
Ⅰ 600
と l500
べ宙 y ヰ 03.B7l ⅩナえⅠ ろ . gg が 。 0.5547
l+ 甘 Ⅰ 大づト由 船夫 + Ⅰも 大 Ⅰ七 % 柚大 l 図 7 受 入金額の年度平均額の 時系列推移 ま 70
fi@ 40 e@ so べ目
受 入金打 ( 千円 ) l ■横ロ大ロⅠ五大コ 神 船人ロ も柚大 l 図 8 受 入金額の価格帯毎の 割合 示していることから ,これとの対比を 図 5 に示す。 データ数が十分でなく ,決定係数 (R2) が高いと は い えないが,経年的に 共同研究の県内比率が 増加
する傾向が伺える。
こうした県内企業等からの 愛人件数を決定づけ る 要因としては , 一 単位当たりの 交流機会の可能性 の 大小を考えた 場合,県内の 製造業事業所数 (0) は プラスに,県内の 大学 教 (p) はマイナスに 影響 するものと推測される。 よって,表 2 の共同研究の 県内比率と a/ だ との関係を図 6 に参考データ と して示す。 結論付けることはできないが ,県内比率 (%) は,単位大学当たりの 県内製造業事業所数 と プラスの相関関係にあ る可能性が伺える。 なお,北村 (2004) は,交通の便が 悪いという 地 理 的な影響を無視する ことはできないが , 島 根 大と島根県の 行政機 関などが連携し 地域 産 業の活性化を 積極的に 推進している 結果であ ると指摘しており , こ のような要因も 排除で きないだろう。 Ⅰ 00 帝 8o 田 根人 田尺折 洋犬●
山口大 X 横 日大 採 0 200 400 600 800 県内城近業耳菜所数 / 県内大学教 Ⅹ ( 参考 ) 山口大学発行の 資料より 2002.3 なの実績を算出して 示した。 図 6 共同研究の県内比率と 県内製造 手業所数 / 県内大学教 5. 共同研究の県内比率に 関する比較 坂元・近藤 (2 ㏄ 4a) は,企業側の 共同研究員の 所在地 ( 事業所や研究所など ) を用いて企業一大学 間距離を計測して 分析を行った。 しかし個々の 大 学から公表されるデータでは 所在地を十分に 把握 することはできないため ,坂元・近藤 (2004a) 以 外には相手先企業と 大学との距離に 焦点を当てた 詳細分析はほとんど 行われていない。 文部科学 省 (2003) も企業と大学との 地理的近接 性に関する分析を 行っており,地域内連携共同研究 の割合は,制度開始以来 19 年間ほぼ 35% 前後で推 移しているとしている。 しかしこの分析は 企業の 所在地を本社又は 本店が位置する 都道府県として
いるため,本社が
多数集積している 東京都に所在が 偏る傾向にあ るとしている。 よって,地域的な 結び つきをみるには 限界があ る。 この 他 ,企業以外の 共同研究先を 含めた地理的近 接性に関しては ,川崎 (2004) が新潟大 は ついて, 北村 (2004) が島根大について 分析を行っている。双方ともに,共同研究の
相手先機関の 所在地を県内 と 県外に分けて 分析を行っており ,構図大との 対比 を表 2 に示す。 特に,北村 (2 ㏄ 4) は時系列推移を 表 3 受 入金額の年度平均額及び棋準
偏差の推移6. 支人全額に関する 比較 坂元・近藤 (2004b) は,年度 毎 の 受 入金額の分 布を示した。 しかし一般的には 個別契約 毎 の 受 入 金額は公表されていないこともあ
り,産学共同研究
の受入金額を 用いて詳細分析を 行ったものはほと し どない。 本稿では,電通大が 1998 ∼ 99 年度の間,神戸商 船大学が 1993 ∼ 2002 年度の間,島根大が 1998 ∼ 2 ㎝ 0 年度の間,個別案件毎に 企業名と受入金額の 公表を複数年にわたり 行っているため 比較対象とする。
これらの大学のデータ と横国 大のデータとの 対比を表 3 に,また個別大学毎に , 受 入金額の年度 毎の平均値の 時系列推移を 図 7 に示す。 受 入金額の 年度平均額のレベルには ,大学毎に相違がみられ , 東京圏に位置する 横国 大と電通大とが 近 い 水準に あ る。 また, 横国 大は経年的に 増加する傾向がみら れないが,商船大は 経年的な増加傾向が 認められる。 しかし制度当初の 受人件数が少ないことに 留意が 必要であ る。 これらの大学の 受入金額の価格帯毎の 割合分布 と 坂元・近藤 (2 ㏄ 4a) のデータとの 比較を図 8 に 示す。 いずれの大学においても ,坂元・近藤 (2004a) で指摘した傾向がみられる。 つまり,① 受 入金額が 「 1, ㎝ 0 千円以下」の 件数が最も高く ,以下,「 3,0 ㎝ 千円以下」,「 2, ㏄ 0 千円以下」となること ,②「 4,0 ㏄ 千円を超える」件数は 多くはないこと,③
受 入金額 35(N 万円がひとっの 境界となることが 予測されるこ とであ る。 ただし年度分布が 異なるデータを 一概に比較す ることはできない。 また,国立大学が 法人化される 前には,共同研究を 行 う 共同研究員を 学内に受け入 れる場合,研究 料 として一人ほつき 42 万円を付加 する制度があ った。 つまり, 350 万円は "3 ㏄万円 + 研究絆
としての性格が 強 い ものと推測される。 7. 産学共同研究の 促進要因の解明に 向けて 共同研究の県内比率について 以下のことが 明らかになった。 つまり,①構図大と
島根大では県内比 率が時系列に 増加傾向にあること,②単位当たりの
製造事業所数といった 何らかの要因が 県内比率の 決定要因として 考えられることを 示した。 受 入金額についても 以下のことが 明らかになった。 つまり,①首都圏にあ
る構図大と電通大とは 年 度平均額が他の 大学より近いこと,②商船大では
時 系列に平均額が 増加していること,③
受 入金額に 350 万円の境界が 考えられる可能性を 示した。 産学共同研究の 動向については ,文部科学者 (2 ㏄ 3) や中山等 (2 ㏄ 3) が指摘するとおり ,大学, 地域性,企業規模等に よ る様々な特色があ る。 しかしながら,全国的に
共通な固有の 産学共同研究を 促 進する要因があるものと考える。
坂元・近藤(2004
町 が 構図大で示した 事例のなかにも ,その一面が 含ま れている。 今後はアンケート 調査による産学共同研究の 促 進要因の解明を 行っていきたい。 岩田智,藤夫健姉,黒川 音 「米国における 日本企業の研究開発の 国際化」 『研究技術計画 コ , wol.16,No.1/2,2 ㏄ 1, ㎎・ 59.70. 科学技術政策研究所 (2 ㏄ 4) 「基本計画の 達成効果の評価のための 調 査・平成 15 年度における 主な成果」, NISTEPREPORT,N0.74. 川崎一正「共同研究のデータ 分析による地域連携に 関する一考察」 丁 産学 連携学会第 2 回大会一講演予稿 集 d , 2 ㏄ 4,pp.16-17. 北村芳宏「島根大学における 産学連携の現状」『産学連携学会第 2 回大 会一講演予稿集
] ,2 ㏄ 4,pp.20-21. 坂元耕姉「産学連携の 歴史と現状についての 一考察」 丁 横浜国立大学共同 研究推進センター 年報 コ 第 12 号, 2003,pp.44.49. 坂元耕姉,近藤正幸「産学共同研究に 関する企業特性別分析 一 地理的近接 性」『日本知財学会・ 第 2 回年次学術研究発表会』 , 2 ㏄ 4a,pP.194.197. 坂元耕姉,近藤正幸「産学共同研究に 関する時系列分析及び 企業 離甥 Ⅱ分 析」『開発技術 ] パ bl.10 , 2 ㏄ 4b,pp.l1.27. 坂元耕姉「産学研究活動の 質的変化と大学意識の 変化」 正 産学連携学会第 2 回大会一講演予稿 集 』, 2004,pp.61.62. 総務省・総務庁『科学技術研究調査報告 ( 平成 4 ∼ 13 年 M ,1992.2001. 竹中度 雄 ,真鍋誠司「日本企業における 海外研究開発の 促進要因 一 電気 メーカ一の分析」『研究技術計画』, Vol.18,N0.3/4,2003,pp.203.214 中山保夫,斎藤芳子,細野光華,福川信也,小林信一「産学連携 1983,2 ㏄ 1 」 『研究・技術計画学会第 18 回年次学術大学講演要旨 集 d , 2 ㏄ 8, pp.31.34. 文部科学 省 [ 産学連携 1983 一 2 ㏄ U 文科 省 科学技術政策研究所第 2 研 究 グトア ・研究振興局研究環境産業連機 課 技術移転推進室, 2 ㏄ 3. 藤夫健姉『技術経営入門コ 日経 BP 社, 2 ㏄ 4ACS,Z.JL,Au 旺 e 壌 ch,D.B.md Feld 血館 , M.P. 。 穣 &D 印 Ⅲ overs ㎝ d
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M 町蝸 66eld,E."A ㏄ de 血 acrese 荻 chunlderly 五 g Ⅲ d Ⅸ 廿 i 田面 Dova 廿 o ㎎
Sou Ⅱ㏄ s, Ⅰ ha 「 acten 七億㏄, 田 nd 伍 nanlCm Ⅱ g",ThleRe 廿 ew0f 血刀 nomii ㏄
荻 nd S ㎏ 仮 S 廿 ㏄, [email protected].,No.1..,1995,pp.55-65.
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