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血液透析患者の下肢の運動行動の向上にEASEプログラムを用いた介入の効果

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Academic year: 2021

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血液透析患者の下肢の運動行動の向上に

EASE プログラムを用いた介入の効果

柿 本 なおみ, 恩幣(佐名木)宏美, 岡

美智代

要 旨 【目 的】 血液透析患者に, EASE プログラムを うことで, 運動に対する自己効力感を高め, 運動行動が向 上するかを検討する. 【方 法】 運動チェック表だけによる 1期 (6週間)の介入と,EASE プログラムのピ ア・ラーニング法,ステップ・バイ・ステップ法,セルフ・モニタリング法による 2期 (6週間)の介入を行っ た. 介入効果の判定で, 運動に関する自己効力感と平 運動ポイントの変化を測定した. 【結 果】 運動に 関する自己効力感の経時的変化は, 1期は運動説明前より開始時に有意に上昇したが, 開始時より終了時は有 意に低下した. 2期に有意差はみられなかったが, 1期終了時と 2期終了時では点数が上がる傾向が見られた. 1期と 2期の運動ポイントの比較は, 1期に比べ 2期は有意に上がった. 【結 論】 自己効力感と運動ポイ ントの比較から, EASE プログラムを行った 2期は, 1期に下がっていた自己効力感を高め, 運動行動を向上 することができた.(Kitakanto Med J 2009;59:137∼143) キーワード: EASE プログラム, 血液透析患者, 運動, 認知行動療法 は じ め に 血液透析治療は, 透析器を介し不全状態に陥った腎臓 の機能を代行する代替療法である. 老廃物や過剰な水・ 電解質を取り除き, 体液を浄化する治療であるが, 完全 には正常な腎機能を代行することは出来ない. そのため 血液透析治療では代行できない機能を補うために患者自 身のセルフマネジメントが必要となる. 血液透析患者は 合併症を予防し, 安定した予後を送るために食事や水 , 日常生活においてセルフマネジメントが必要である. 血 液透析患者の合併症には循環機能の低下,糖・脂質・蛋白 代謝障害などがあり, 筋力の減退や持久的な運動能力の 著しい低下が認められる. そのため, さらに合併症が促 進され, QOL や生命予後が障害されている. これは長期 にわたる運動不足による下肢筋の廃用萎縮が原因の 1つ であり, 運動療法によって下肢筋力を増強すれば運動能 力はかなり改善され,各種代謝障害,精神状態,QOL を改 善することが証明されている. しかし,長年運動習慣の なかった患者が運動行動をとることは容易ではない. ま た, 運動療法は一時的に行えばよいものではなく, 継続 することによって効果が得られるため, 手軽に習慣とし て続けることができる援助が必要である. 身体活動, 運動の促進・継続にかかわる要因として最 も強い影響を及ぼす心理的要因は, 自己効力感であると えられている. そのため, 指導者はこれまでのスキル 習得のための知識の提供を中心にした指導ではなく, 実 施者の自己効力感を高めることに焦点をあてた援助を行 う必要がある. 自己効力感とは, ある結果を生み出すた めに必要な行動をどの程度うまく行うことができるかと いう個人の確信をいう. 自己効力感は測定し操作が可能 であり, 向上させることによって行動変容を促すことが できることから, さまざまな問題改善や目標行動に向け た臨床的技法として有効である. 自己効力感を認知的変 数として捉え, 操作し向上させる方法には, 心理療法か ら発達した認知行動療法があり, 血液透析患者では, 水 管理や, 塩 摂取の減少などのセルフマネジメントに おいて効果が得られている. 岡の開発した EASE プロ グラム は, 保 行動モデルなどのセルフケアに関連す 1 滋賀県甲賀市水口町鹿深3-39 立甲賀病院透析室 2 群馬県前橋市昭和町3-39-15 群馬大学医学部保 学科 平成21年2月19日 受付 論文別刷請求先 〒371-8514 群馬県前橋市昭和町3-39-15 群馬大学医学部保 学科 岡美智代

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る理論やモデルを参 にしながら患者のアセスメントを 行い, 行動や認知の修正の基本原理と方法論では認知行 動療法を活用して, 自己効力感を高める具体的な介入法 である. このことから, EASE プログラムを活用するこ とが血液透析患者の運動行動においても効果が期待でき ると えた. そこで今回, 血液透析患者に, EASE プログラムの中 のピア・ラーニング法,セルフ・モニタリング法,ステッ プ・バイ・ステップ法を用いた複合法によって,運動に対 する自己効力感を高め, 運動行動が向上するかどうかを 検討したので報告する. 研 究 方 法 1.対 象 慢性維持透析患者で以下の条件を満たす患者に対し, 研究協力の依頼を行った. ①日常生活において運動習慣 がないもの. ②運動することによって全身状態が悪化し ないもの. (担当医が判断) ③当院の理学療法士による運 動療法の指導を受けたもの. ④指導を受けた運動を自力 で行えるもの. ⑤自 で記録表に記入ができるもの. ⑥ 精神科疾患や認知症がないもの. ⑦研究に対する同意が 得られ, 同意書に署名が得られたもの. 以上の条件を満 たし, 研究に参加したのは 27名であったが, 途中中止者 19 名 (1期途中中止 13名, 1期のみで中止 6名) 以外の 最後まで研究に参加した 8名の結果を 析した. 2.方 法 手順は, 単一グループを対象として, 運動療法の説明 後,期間を 1期 (6週間) 2期 (6週間)に けて行なった. (図 1) 1)運動療法の説明と運動プログラムの作成 理学療法士により, 運動療法についてのメリットにつ いての説明後, 運動前のストレッチと運動の実際につい て説明を行った. 下肢筋の廃用萎縮予防を目的として, 今回は主に下肢の抗重力筋強化運動を指導した. 対象者 は個々の身体機能や, 日によって体調も異なるため, 座 位で出来る運動, 立位で出来る運動プログラムを作成し, どちらかの運動を選択して行なえるように指導した. 座 位,立位共に,下肢の抗重力筋 (腸腰筋,大殿筋,大 四頭 筋, ハムストリングス, 前脛骨筋, 下 三頭筋) がそれぞ れ主動作筋となる運動を一つずつ選択した. 最後に下部 体幹, 下肢筋が働く立ち上がり運動を提示した. 運動の 種類は 1セット 7種類で, 下記の①∼⑥は左右 10回ず つ, ⑦は 10回行なった. 括弧内には作用筋を示した. ① 股関節を曲げる (腸腰筋) ②股関節を伸ばす (大殿筋) ③ 膝関節を曲げる (大 四頭筋)④膝関節を伸ばす (ハムス トリングス)⑤足先を上げる (前脛骨筋)⑥足先を下げる (下 三頭筋) ⑦立ち上がり (足全体の筋肉) 2)1期 1期の期間中は何も介入を行わず, 運動チェック表を 6週間 渡し, 6週間後に回収して, 運動行動を把握した. 運 動 は 1セット で 7種 類 の 下 肢 の 運 動 が あ る の で, チェック表は 1∼7項目つくり, それぞれの運動ができ ていれば丸をつける. 「丸」1つを 1ポイントとし, 1週 間の丸の数を合計したものを運動ポイントとした. 3)2期 介入期間は 6週間とし, EASE プログラムの中のピ ア・ラーニング法,ステップ・バイ・ステップ法,セルフ・ モニタリング法, を行った. EASE プログラムとは 学 習理論, 認知行動療法, 保 行動モデルを参 にし, セル フマネジメント行動を変容させていく実践的なプログラ ムである. 今回行ったステップ・バイ・ステップ法,セル フ・モニタリング法,ピア・ラーニング法は,自己効力概 念に基づいている. 図1 研究手順

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ピア・ラーニング法とは, 共通の問題を持っている人 同士で問題解決や目標達成のために取り組む方法であ り, 仲間同士で学びあうことによって自己効力感を高め ることができる. 2期開始前に 1グループ 4∼ 5人で,1 時間程度の時間を設け, 運動に関する意見 換会を行っ た. 内容は, 1期の感想, 運動を始めてみてよかったこと, どんな風にすれば運動を続けていけそうかなどである. 活発で, 前向きな意見によってピア・ラーニング法の効 果が高まることを期待し, 今回の研究対象者ではないが 運動に好意的で日ごろウオーキングなどの運動を行って いる患者にも 1人参加してもらった.また,ピア・ラーニ ング法の効果を確認するために, 意見 換会の前後に岡 らが独自に作成した質問紙調査を行った. 質問項目は, 意見 換会前は, ピア・ラーニング法の期待に関する設 問 3項目, 過去のモデリング経験に関する設問 3項目の 計 6項目である.後は,ピア・ラーニング法の効果に関す る設問 3項目, モデリング実施への可能性に関する設問 3項目の計 6項目である. 選択肢と点数は「ない」1点, あまりない」2点, まあある」3点, ある」4点であり, 点数が高いほどピア・ラーニング法の効果が高い. ステップ・バイ・ステップ法とは,小目標を立てて,段 階を追って目標を達成していく方法である. 効果は, 実 現可能感を高めること, 無力感の増強を防ぐことによっ て自己効力感を高めることが出来る. この方法に先駆け, ピア・ラーニング法の中で目標を持って運動をすること を提案した. 目標を 2週間ごとに 3段階に け, 1段階の 目標は非透析日に 1∼ 7項目の運動をそれぞれ 1回ずつ 行う. 2段階の目標は 1∼ 7項目の運動を毎日行う. 3段 階の目標は, 透析日は 1回, 非透析日は 2回行うことを 患者同士の話し合いで決定した. セルフ・モニタリング法とは, 目標に向かっている途 中の自 の変化を観察記述する方法である. 記録を振り 返り, 望ましい行動によって良い結果になることを客観 的に理解することによって自己効力感が高められる. 記録の内容は①運動②つらさ③満足感④体調⑤明日も運 動ができるかどうかの自己効力感⑥感想である (表 2). ①については 1期と同様 1∼ 7項目についてそれぞれで きていれば「丸」をつけた.「丸」1つを 1ポイントとし, 1週間の丸の数を合計したものを運動ポイントとした. ②∼⑤については 0∼10段階で書いた. 記録は週末に持参してもらい, 患者と一緒に振り返り を行った. 4)運動に関する自己効力感尺度の測定 運動療法説明前・後 (後は 1期開始時と重複),1期終了 時 (1期終了時は意見 換会前と重複), 2期開始時, (2期 開始時は意見 換会後と重複), 2期終了時に, 運動に関 する自己効力感を測定した.尺度は,岡 の作成した運動 セルフエフィカシー尺度を参 にして吉川 が作成した 尺度を 用した. 内容は, 疲れているときでも運動を行 う自信がある」などの 10項目の設問からなり,選択肢と 点数は「自信がない」1点, あまり自信がない」2点, ど ちらともいえない」3点, やや自信がある」4点, 自信 がある」5点であり,点数が高くなるほど自己効力感が高 い. 5)介入効果の判定 ①運動に関する自己効力感の変化と, ② 1期と 2期の 1週間の平 運動ポイントの変化を比較した. 統計学的 解析は Stat View 5.0を用いてウィルコクソン符号順位 検定を行ない, 有意水準を 5%とした. 3.倫理的配慮 研究の趣旨, 参加への自由意志, 不参加であっても不 利益が生じることはないこと, データは研究以外に 用 しないことなどを口頭及び書面で説明し, 署名にて承諾 を得た. 結 果 対象者の平 年齢 59.8±10.12歳, 平 透析歴 117.6± 51.7ヵ月, 女性 5名男性 3名であった. (表 1) 1. 運動に関する自己効力感の経時的変化の比較では, 1 期は運動説明前より開始時に有意に上がり (p<0.05),開 始時より終了時に有意に下がった (p<0.05). 2期は有 意差はみられなかったが, 1期終了時と 2期終了時で は点数が上がる傾向が見られた (p<0.1). (図 2) 2. 意見 換会前後の質問項目の得点は, 前より後に有 意に上がった (p<0.05). (図 3) 3. 1期と 2期の運動ポイントの比較は, 1期に比べ 2期 は有意に上がった (p<0.05). (図 4) 察 1期の自己効力感の変化については運動説明前より運 動説明後 (1期開始時) に, 有意に上がっているが, 終了 時には有意に下がっている. 自己効力感は自然に生じる 表1 対象 年齢 性別 原疾患 透析歴(月) A 78 女 慢性糸球体腎炎 120 B 51 女 慢性糸球体腎炎 99 C 57 女 糖尿病 184 D 74 女 糖尿病 63 E 50 女 糖尿病 177 F 51 男 糖尿病 64 G 62 男 慢性糸球体腎炎 177 H 55 男 慢性糸球体腎炎 57 平 ±標準偏差 59.8±10.12 117.6±51.6

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表2 運動セルフモニタリング表 運動ができた項目に○印をご記入下さい 5/1(月) 5/2(火) 5/3(水) 5/4(木) 5/5(金) 5/6(土) 5/7(日) 1回目 2回目 1回目 2回目 1回目 2回目 1回目 2回目 1回目 2回目 1回目 2回目 1回目 2回目 股関節を曲げる筋肉 ○ ○ 股関節を伸ばす筋肉 ○ ○ ○ 膝関節を曲げる筋肉 ○ ○ ○ 膝関節を伸ばす筋肉 ○ ○ ○ ○ 足先を挙げる筋肉 ○ ○ ○ 足先を下げる筋肉 ○ ○ ○ 両足全体の筋肉 ○ ○ 以下の項目に, ご自 のお気持ちや体調を 0∼10の数字でご記入ください. 5/1(月) 5/2(火) / (水) / (木) / (金) / (土) / (日) つらさ 5 7 4 満足感 3 5 明日もできるか 4 3 体 調 7 6 以下の欄に本日の感想や言い訳をご記入ください 初 め て の 筋 肉 ト レ ー ニ ン グ 。 続 け ら れ る か な ? 透 析 後 の 体 調 少 し 辛 い 。 筋 肉 痛 も で て き た 。 看 護 師 よ り 図2 自己効力感の比較

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ものではなく, 成功体験」, 生理的情動的喚起」, 言語 的説得」, 代理体験」の 4つの情報源によって高められ るといわれている. 1期の場合, 自己効力感は運動説明 後一時的に上がったものの, 記録用紙を渡されただけで, その後自己効力感を高める情報源を得る機会がなく, 6 週間後の 1期終了時には低下したと えられる. また, 研究に同意し参加した 27名中, 19 名がドロップアウト したことからも非介入の場合自己効力感の維持, 運動の 継続は困難であったと えられる. 2期については統計学的には有意差はなかったものの, 1期の終了時に下がっていた自己効力感が, 2期終了時 には再び上がる傾向がみられた. 運動ポイントについて も 1期と比較して 2期は有意に上がっている. 1期の終 了時に下がっていた自己効力感が再び上がったことは, 2期開始時に設定した意見 換会が効果的であったと えられる. 対象者以外に, 運動に好意的で, ウオーキング や体操を日ごろから実践している患者 1人にも参加して もらい, ウオーキングを続けて足腰がしっかりしてき た」, 朝の体操が気持ちいいので続けている」などの話 しを対象者は聞いた. この方法により運動の良さを実感 している経験者の話を聞くきっかけとなり, 各自工夫し ようと思うことや患者間で共通の目標を設定したことな ど,活発で前向きに話し合えたことは,ピア・ラーニング 法の効果であると えられる.この事は,ピア・ラーニン グの前後に行った質問項目の得点が前と比較して後に有 意に上がった事からも効果が明らかである. その後の 6 週間は, ステップ・バイ・ステップ法で, 2週間ごとに段 階を追って設定した小目標をめざし, 週末にセルフ・モ ニタリング法で観察・記述したものを客観的に振り返っ た. また, 目標が達成できていればともに喜び, 達成でき ていなくても, 目標に向かっている自 の運動行動が高 まっていることや, 気持ちや体調がよくなっていること などを確認しあい, ポジティブな支援を行った. このこ とから, ピア・ラーニング法では意見 換会によって患 図3 意見 換会に関する得点比較 図4 平 運動ポイントの比較

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者同士で学び合うことによって「代理的体験」を得られ, ステップ・バイ・ステップ法では目標を達成・近づいて いることによる「成功体験」が得られた.さらに,セルフ・ モニタリング法では客観的な振り返りをポジティブに 行ったことによる「生理的情動的喚起」, 言語的説得」を 得ることができ, 自己効力感が高まり, それに伴って運 動行動が向上したと えられる. 適度な運動は, 運動耐容能が極めて低下している透析 患者においても適応性があり , 合併症の予防, 生命予後 の改善において重要性が示唆されている. しかし, 1日 の活動量が一般的に低く, 長年運動習慣がない透析患者 が一人で運動を始めて継続することは難しい. 運動療法 の最大の課題は, 動機付けと継続性である. Nozakiら の研究では, 血液透析患者の水 , 塩 管理の継続性に ついては, 従来の知識提供による教育よりも, 認知行動 療法を用いた介入の方が継続期間が長かったという結果 が得られている. 今回のようにピア・ラーニング法を うことにより仲間同士でやってみようという気持ちに なって目標を持ち, さらに看護師が支援することによっ て運動療法の継続と効果が期待できると える. 今回行った下肢の運動プログラムは, 個別に運動処方 を行っておらず, 集団を対象として無理のない運動強度 としては軽度なプログラムを実施した. そのため運動に よる効果までは実証できなかったが, 今後は個々に合っ た運動処方の下で運動効果を確認する必要があると え る. 結 論 透析患者に対して運動に関する自己効力感と運動行動 の指標である運動ポイントの向上を目的として, 運動 チェック表だけによる 1期の介入と, EASE プログラム による 2期の介入を行ったところ, 以下の結果が得られ た. 1. 運動に関する自己効力感の経時的変化の比較は, 1 期は運動説明前より開始時に有意に上昇したが, 開始 時より終了時は有意に低下した. 2期に有意差はみら れなかったが, 1期終了時より 2期終了時に点数が上 がる傾向が見られた. 2. 1期と 2期の運動ポイントの比較では, 2期に有意に 上がった. 以上のことから, EASE プログラムを行った 2期は, 1 期に下がっていた自己効力感を高め, 運動行動を向上す ることができた. 謝 辞 本研究にご協力下さいました, 参加者の皆様, 医師の 山田衆先生, 宮本寛子看護師, 下清美看護師, 井上ミス ズ看護師, 吉田良美看護師, 田智美看護師, 理学療法士 の山添徹先生に深く感謝いたします. 引 用 文 献 1. 鈴木正司監修,信楽園病院腎センター編著 : 運動療法,透 析療法マニュアル第 6版. 東京 : 日本メディカルセン ター, 2005: 273-281. 2. 平野宏志 : 運動療法の意義とその実際.腎と透析 2001; 50(5): 663-667. 3. 坂野雄二,前田基成 : セルフエフィカシーの臨床心理.京 都 : 北大路書房, 2002: 218-233.

4. Bandura,A. Self-efficacy: Toward a unifying theory of behavior change.psychological reviw 1977; 84: 195-215. 5. 坂野雄二 : 認知行動療法. 東京 : 日本評論社, 1995:

49-60.

6. Sagawa M,Oka M,Chaboyer W : The utility of cognitive behavioural therapy on chronic hemodialysis patients fluid intake; a preliminary examination, International Journal of Nursing Studies 2003; 40(4): 367-373. 7. Nozaki C,Oka M,Chaboyer W : The Effect of cognitive

behavioural therapy program for self-care on hemodialysis patients.International Journal of Nursing practice 2005; 11: 228-236. 8. 柿本なおみ,宮本寛子,岡美智代 : 行動変容プログラムに よる適切な目標設定により水 管理に効果がみられた一 例. 日本腎不全看護学会誌 2004; 6(2): 112-116. 9. 岡美智代 : 行動変容プログラムとアクションプラン. 看 護学雑誌 2005; 69(6): 558-562. 10. 岡美智代 : 援助のための方法. 中西睦子 (監修): 成人看 護学―慢性期. 東京 : 帛社, 2001: 53-67. 11. 岡浩一郎, 竹中晃二, 尾直子ら : Trans Theoretical Modelに基づく運動アドヒアレンスの強化 (Ⅱ). 日本ス ポーツ心理学会研究発表抄録集 1998; 25: 112-113. 12. 吉川 : 中年期における運動・スポーツの参加・継続 を規定とする要因∼自己効力理論及びタイムマネジメン トスキルに基づく検討∼. 日本体育大学社会体育学研究 科修士論文 2000: 1-93. 13. 安酸 子 : 自己効力理論. 中西睦子 (監修): 成人看護学 ―慢性期. 東京 : 帛社, 2001: 38-47. 14. 金澤雅之 : 透析患者の QOL 向上のために, 運動療法. JOURNAL OF CLINICAL REHABILITATION 2006; 15(3): 208-212.

15. 桜林 耐 : 透析療法における様々なガイドラインを え る (Ⅷ) 運動療法. 臨床透析 2004; 20(1): 109-114.

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Effect of Intervention Using the EASE Program

on the Exercise Behavior of the Lower Extremity

in Patients on Hemodialysis

Naomi Kakimoto,

Hiromi Sanaki-Onbe

and Michiyo Oka

1 Kohka Public Hospital

2 School of Health Sciences, Faculty of Medicine, Gunma University

Objectives: To investigate whether the EASE program might be effective for improving the self-efficacy for exercise and also improving the motor behavior in patients on hemodialysis. M ethods: First phase (6-week) intervention using only an exercise check sheet, and second phase (6-week) intervention using methods documented in the EASE program, including peer learning, step-by-step, and self monitoring techniques were performed. To assess the effect of these interventions,the self-efficacy for exercise and change in the mean motor point were assessed. Results: During the first phase, the self-efficacy for exercise improved significantly during the intervention as compared with that at the baseline, but decreased significantly again after the intervention as compared with the initiation of the intervention. During the second phase, no significant difference was found, although a tendency towards increase of the self-efficacy score was observed at the end of the second phase as compared with that at the end of the first phase. Significantly greater increase of the exercise point was noted during the second phase than during the first phase. Conclusion : Our results indicated, based on the results of comparison of the self-efficacy and motor behavior, that implementation of the second phase of the EASE program could improve the self-efficacy,which still remained low at the end of the first phase,and the motor point.

(Kitakanto Med J 2009;59:137∼143)

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